人狼審問

全ては私の目の前で起きた。
ソフィーの腕に抱かれ振り返ると、ナサニエルが刃を振り上げ、
ゆっくりと、コマ送りのようにソフィーの肩へと振り下ろされた。

ソフィーは呻き声ひとつたてずに微笑んだまま、私を床へと投げた。
大きく鳥が羽ばたくようにゆっくりと。
ナサニエルが怒号と共に再び凶刃を煌かせ、刀はソフィーの胸へと飲み込まれて入った。

[ソフィーの肉を切り裂く感触が手に伝わってくる]

これで終わりの筈だ…。

[そう呟き空を見る、しかいまだ空は朱いままだった、それと同時に人の崩れ去る音がする…、音のする方向を振り向くとヴィンセントが倒れていた…
そう、俺の考えは間違っていなかった…、唯一つ殺す順番を除いては…]

ウェンディ、やはりお前が人狼だったんだな…。
安心しろ、お前も俺が片付けてソフィーの元へ送ってやる…。

[それだけ言うと再び刀を構えウェンディの方を向く]

[ヴィンセントはソフィーの身体に秘めるしぶきが飛び出した音で我に返った。

ヴィンセントはゆっくりとソフィーの方を向いた。
そこは血の現場だった。ナサニエルがウェンディを庇うソフィーに対して剣を振るった所であった。]

その横では、本性をあらわしたヴィンセントが狂気の顔でナイフを握り締めナサニエルを狙っていた。

彼の狂気に気付いたが、体制を立て直すゆとりはなく、
私の爪が彼の腹を貫いた。
どことなく満足そうな表情を浮かべたまま、
ヴィンセントは残りの力を使い胸元のポケットから手帳と栞を私に託しその場で果てた。

振り返ると、ソフィーの胸に白刃を突き立てたまま、ナサニエルが固まっている。
窓が突風に煽られ、大きな音を立てて開く。
空は今までみたことがないほどの血色で私達を飲み込んでいた。

じゃあな、あの世でソフィーと楽しくやれよ…。

[ウェンディに刀を振り下ろす、だが肉を切り裂く感触は無かった…、そこにあったのは刀を抑える圧力だけだった…]

なんだ、と…

[必死に力を込めるも刀はびくともしない所か、そのまま刀ごと持ち上げられていく…、ナサニエルは理解した自分はここで死ぬのだと]

やれやれ、やっぱり俺は最後まで形だけだったな…。
メイ許してくれ、お前の敵はとれなかったよ…

[そんな言葉を吐くと同時にナサニエルは体を引き裂かれこの世を去った]

静かに彼に歩み寄る。
もう血色の瞳を隠すことはしない。
我に返ったナサニエルが刀を構え、小刻みに震えているのがわかった。

「ウェンディ、やはりお前が人狼だったんだな…。」

我に返ったナサニエルの声が響く。　

私は口端を歪め、舌で唇を舐めながら彼に近づく。
ナサニエルは恐怖に駆られ、闇雲に刀を振り回すが私は恐れない。
そのようなものでは私は倒せない。
それを私は知っていた。

[崩れ落ちる際の、力の入らない腕で、身体を支え、
ソフィーはウェンディの側へと這うように近づいた。

彼女を守ろうとするように、そっと血に濡れた手を伸ばし……]

ウェン……デ…ィ………

[彼女自身の血に塗れた白い腕は、
ウェンディに届くことなく、空を映したような紅い海へと滑り落ちた]

[ナサニエルはソフィーの元へよった。その時、ヴィンセントには僅かな余裕が生まれた。

突如ヴィンセントに３つの光が生まれた。それはナサニエルを狙う両の目、もうひとつは右手に握りしめられたナイフ。そして―]

[ヴィンセントはナサニエルに近づくことは叶わなかった。
ひとつの鋭い武器が彼を襲ったからだ。

この閃光――そうだ、これは初めて目の当たりにしたものではない。
僕は今日まで、肩の傷と同じ傷痕を見てきた。ヘンリエッタ、カミーラ…いや、キャロルというクルーの姿を発見した時からか。彼らの傷口と僕の古傷…嫌になるくらい、疑いようもないほど一致している。

そうだ、あの時から僕はこうなる運命だったのかもしれない。不思議と痛みはなかった。]

「じゃあな、あの世でソフィーと楽しくやれよ…。」

私は何も答えない。
刀を手で掴むとそのままナサニエルを宙に持ち上げた。

「やれやれ、やっぱり俺は最後まで形だけだったな…。
メイ許してくれ、お前の敵はとれなかったよ…」　

諦めた声でナサニエルが呟く。
私は微笑みながら、ナサニエルに近づくと何の躊躇いもなく喉を裂いた。
激しい血飛沫を浴びながら微動だにせず、何度も彼の四肢を刻んだ。

―――くっ……！　　潰えたか…

ウェンディを守り抜き、ボストンへ連れて行きニーナに会わせ、治療の糸口を見つける方法を……

[自らの血の海に投げ出されたソフィーの顔には…
苦しみも、悲しみもなかった。

浮かんでいたのは、ただ…
愛するべきものを守れたという安堵の微笑だった]

振り返ると、ソフィーが私の方へと手を伸ばし絶命していた。
呪いに堕ち心を失っていたが、私の血色の瞳から涙がこぼれた。

じっと掌を見ると今吸ったばかりでない塗りかためられた紅い痣が私を責めた。
たまらなくなり、小屋を飛び出した。

……愛し、い…ウェン、ディ……
愛……して…いる…わ……

[いまわの際に、彼女の呟いた言葉は、
小屋に入り込んできた血臭のする風に乗り、
微かに…そして確かに辺りに響いたのだった──]

【了】

男はかつて全てを失った…。

男は救いを求め続けていた…。

男はついにこの小さな島で救いを見つけた…。

男はそしてすぐにまた全てを失った…。

男は心を壊してまで失ったものを埋め様とした…。

男は願いをかなえることなく生き絶えたのだった…。

男はそれでもこの島の事を忘れる事は無いだろう…。

男にとってこの島は一瞬だけであっても救いがあった楽園なのだから…。

【了】

晴れている空から遠く雷鳴が聞こえる。
否、呪いが龍の如く天に帰り、悦びの声をあげているのだろう。

砂浜に辿りつくと、完成したばかりの救命艇の縄を解いた。
船底に小さく穴を開けると、渾身の力で海へと送り出す。

消して届くことのない手紙を載せて。

『リックへ

　あなたと逢いたかった。戻れなくてごめんなさい。


　　　　　愛を込めて　ウェンディ』


海からの風を受けながらその場に座り込み、そのままゆっくりと帆を張り進みながら沈んでいく船を眺めた。

【了】

[ヴィンセントは何故か流暢に言葉をつむぐことができた。最期ゆえ、思っていることが順々に素早く思考できるからなのか。]

ウェンディ…た、頼みがあるんだ。これを…

[聖書――もちろん、栞入りの聖書である]

ボストンのそばにある小さな病院に……きみと同じ人が静かに寝ている。僕が生涯愛することを誓った女性だ。　もし…もしきみが、彼女に会うようなことがあったら…彼女、ニーナのことをお願いできないだろうか。

「お願い」という意味は、きみなりに解釈してもらっていい。同じ種族として治療の道を探るか、あるいはきみの手で――だ。
い、いつでもいい…１年後でも、10年後でも…

[ヴィンセントは震える手で、聖書、手帳を手渡した。]

こ、これでもう…僕は…ニーナ、せ、せめて……

[ヴィンセントは薄れる意識のなか、最後にウェンディの姿を見送った。
ウェンディはこれから何を求めて生きるのだろうか。誰を頼ることができるのだろうか。不思議と彼女の宿命を不幸とは思わなかった。

それは彼が人狼に魅せられたからなのか。
いつかまた彼女、ウェンディのような運命をもった者が現れるのか。
そしてその運命に翻弄される清らかな人間もまた、その潮流に飲み込まれるのか。
人狼の、人狼としての宿命はいつ終わりを告げるのだろうか――]

【了】

　*Cast*

ヒューバート＝チェスターフィールド【fazz】
ヘンリエッタ＝チェスターフィールド【7korobi】
メイ＝ルシャート【hiiragi】　
ギルバート＝バルバロッサ【puti】
ラッセル＝アシュフォード【satomin】
ハーヴェイ＝ウォルターズ【tarkn】
ウェンディ＝メアリー＝ルドフォード【purin】
ジェーン＝フィールディング【rabbit】
エレノラ＝マグダレナ【rey】
ソフィア＝M＝メルローズ【Sil】
ヴィンセント＝フェントン【tuyet】
カミーラ＝マッカーテ【takayo10】
ナサニエル＝ケノービ【xavi】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――Pacific lagoon　fin――

おつかれー

みんなおつかれさま。

皆様、お疲れ様でした♪

てっきりヴィンセントは真霊能者だと思ってたよ･･･

お疲れさまでした、

きょ、狂信者のヴィンセントです（苦笑）

皆さんお疲れ様でした。

狂気の伯爵ラッセルです。
私は狂信者じゃないですよ（笑）

主催者として挨拶を。

参加してくれた皆、お疲れ様。
設定を考えるところから今日まで、本当にありがとう。

凄いいいログになったと思ってます。
私、でしゃばりすぎたけど…（遠い目）

本当に楽しかった。お疲れ様でした。

>>28
おつかれさま。

>>25

…だから>>6:269の周辺で可能性があると申し上げたのに…(苦笑)

おつかれさまでした。

ヴィンセント、殺してやるっ！！

メイおっかねぇ(笑

>>28
主催、本当にお疲れ様でした…
いろいろうっかりしましたが(死)、本当に楽しかったです。

こちらこそ、楽しいバカンスへのお誘いに感謝するよ。
主催者として、いろいろ取りまとめたり苦労も多かったと思うけど、本当にお疲れ様、そしてありがとう。

>>30
だって、狂信者もそうだけど、人狼もナンにもしないし…
騙らない村、かなーって…

>>33
これでもおっかねぇか？（笑）

>>32
待てメイ、壊れるの早すぎだ（笑）

もうこわくないさ(笑

ヒューバート･･･「私の」メイに何をしている･･･？
くっくっく･･･

ラッセルさん、すごかったです。いろいろと…。

ならば君ごと。

>>32
やめてー（笑）

いや、霊能者は確定してもそれほどこわくないのが通説だから、普通にハーヴェイさんに黒出ししちゃったｗ

ヒューがラッセルを抱くなっ！

>>41
ラッセルの狂気RP、凄かったよね。
かっこよかったよ。

最終日は色々と悩みました（涙）

お疲れ様でした…、飛び入り参加で最後まで大暴れしつづけちゃったナサニエルです…。

主催のメイさん、他企画やアイデアを考えた皆さん、どうもありがとうございます、お蔭様で楽しい時間を過ごす事ができました。

>>42↓act
エッタもこえぇよ（笑）

海で見つけたときに鞄だけ奪って殺しておくんだったな･･･。
医者はいろいろと有用と思ったのが間違いだった･･･。

あの時ラッセルの本性が見えたときはこう思ったよ。

　↓

ｷﾀ━━━━━━(≧∀≦)ノ━━━━━━ !!!!!

>>48
今回、何回そんな感じになった？（笑）

>>48
激　し　く　【追　従】です(笑)

本当に･･･お疲れ様。良く頑張ったね、メイ。

[ラッセルはメイに優しく唇を重ねた。]

ヘンリエッタ･･･そんなことを考えていたんだ(笑
父さんは複雑だ･･･

>>49
７，８回？

あぅ…　お疲れさまです…

ラッセルのRP、ボルテージ最高潮の時は、（リアルの）僕は隅でアイスクリーム食べてましたｗ

[メイはラッセルをハリセンで殴りたいところをぐっと堪え、口づけを受け入れた。]

(ギルに怒られる…)

ラストウルフおつかれさま。
すごくいい締め方だったよウェンディ。

>>52
お父様ったら、わたし、いつまでも小さな子供じゃなくってよ？

あはははは♪

いやあ、あれ、というか壊れＲＰは今回やりたかったから。
そういう意味でただの村人が一番都合が良かった（笑）
壊れ具合とか、自分勝手にやりすぎって引かれるんじゃないかとひやひやしてたけど（汗）

ウェンディorz

>>53
多っ！(笑)

>>52↓act
ギルに何するんじゃ、われぇヽ(`Д´)ﾉ

おつかれさま、ウェンディ。

素敵でしたよ。

[ラッセルはメイを怪訝そうに見つめる]

メイ・・・どうしたの？

>>62↓act
…………。

皆さん、お疲れ様ー。

>>57
どうもありがとうなのです。
最終日大混乱してました。

霊能者も守護者も狂信者も全部まちがえてた…
修行しなおしてくる（涙）

>>63
ナンデモアリマセン

[ラッセルはメイを後ろから抱きしめると現れたギルバートに宣戦布告！]

おっと、本編では君に譲ったが、エピではそうは行かない。
メイは渡さないよ。

おつかれさまー。
ＣＯを見た瞬間は、狂信者の影が脳裏にちらついてましたよー。

吊る前には本物だと思ってましたけど。

モマエラ（笑

ヘンリさんは最初に食べちゃってごめんよぅ…
かわいかったのに…　かわいかったのに…

というわけで可愛いウェンディには申し訳ないが娘の敵を取らせてもらう。

俺、狂信者だと思ってた人。
ぶっちゃけどれくらいいるんですか？ｗ

>>71
あのおわりは、それはそれでいいかなーって。

見せ場は山頂の遭難？なんて。

ちょっと、真の霊能者がどこにいるかビクビクしてました。出ても両吊り形式になれば時間稼げるからいいやー。って感じで。

>>73
私は信じてたよ。RP抜きでも(*ﾉﾉ)

>>73
はい。　真も真だと思ってました！（当たり前だろ）

ウェンディ、こっち向いてごらん。

>>73
｡o○（　占い師だと思ってた。ハーヴェイさんに黒出したからかっとなって吊った。　）

どのくらいいるんでしょうねえ。

そりゃ、ヴィンセントはねぇ（笑）

ギル、愛してるよ。

ギル吊ったヤツ、皆殺しだヽ(`Д´)ﾉ

>>73
真だと思っていた人です(笑)

>>73
はぁい、真だと思ってました。

>>73
私は真だと確信しつつ、自分の都合上喜んで吊った（笑）

もう少し信頼できる人間にから力について語っていくとかすればよかったのに･･･いきなりアレは話として多分吊られる（笑）

>>81
僕も愛しているよ。
･･･メイ。

>>73
(=ﾟωﾟ)ﾉハーイ

ヒューバートさんの意地悪っ。

えいっ、こーしてやるー


[クリームをつけたまま抱きついて頬っぺたにすりすり]

oO(メイちゃんは相変わらず凄いな…と思いましたよ)

っていうか占い師じゃなくても
初回吊られるキャラだった気がするのは気のせいですか？ｗ

あっはっは、くすぐったいな。
ほらほら、顔のクリームを取ってあげよう。

>>73
真だと思ってました。けどRP上は否定しかないかなとｗ

ほぼ全員に真だと思われて吊られたんだ･･･

>>86
ヒューはやっぱり殺すっ！

>>88
…………(遠い目)

←うっかり属性発動中だった人…(遠い目)

>>89
うーん、腕…太いし。
証拠にそぐうよね…

>>89
それは気のせいじゃないかと。何も無ければ目立っていい味出してるキャラは心情的に吊りたくないから。

･･･私は吊りに行くけどね（笑）

>>94
[メイは少しだけ頷いた。]

＿○／|＿　ごめんなさい。

>>93
やっぱおっかねぇ(笑

>>96
ラッセルなんか嫌いだっ！

しかし、もっと一杯人殺したかったなあ･･･くすくす。

>>86
お父様…だけ、みたいね。

>>101
初回確定真占い師吊りは歴史に残るな(笑