人狼審問

- The Neighbour Wolves -

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(460)天空から蹴落とし : エピローグ
書生 ハーヴェイ
 ……そして、幾星霜。
 当て所なく、ただ、求め続け、探し続けた。
 果てし無き放浪の中、時は彼の心を磨り減らしていった。
 そう、彼は終わらぬ生の意味を、正しく身を持って知って行った。 
 そして――巡り会ったのだった。
 果てしなく捜し求めた、その真っ直ぐな瞳の娘に。

 ――女神フレイアは言った。
 お前に黄金の林檎を与えましょう。娘を探し出し、それを与えた時にこそ、お前の罪を許しましょう、と。
 
 再び巡り会った娘は、しかし、林檎を口にする事を選ばなかった。
 彼は、しかし、それでも良かった。
 とうに息絶えていたと思えていた彼の心に、年経た亡霊であっただけの彼に息吹を吹き込んだのは、遠い思い出ではなく、ここにこうしてあるこの娘だたのだから。
(1798)2005/05/21 22:56:46
美術商 ヒューバート
ワインを飲みほした。
レベッカ、愛しているよ・・・
(指輪を取り出し、薬指に嵌めた)
(1799)2005/05/21 22:56:50
書生 ハーヴェイ
 思い出の中の姿ではなく、彼は辿り着いた。
 だから、娘が――その心が何処にあろうとも、彼は己の心を娘の元に置くだろう。
 これからも終わらぬ生を過ごすとしても。
 彼はその想いを、その温もりを、その真っ直ぐな瞳を胸に抱えて行くならば、それはきっと、彼の心を凍らせる事は無いだろう。

 彼は待つだろう。
 いつでも、いつまででも。
 その心を娘の傍らに置くだろう。

 終わらぬ生のその果て迄でさえも。
(1800)2005/05/21 22:56:53
異国人 マンジロー
ギルバート、おぬし、渡すものがあったのだろう?

ス、ステラは………
(1801)2005/05/21 22:56:54
農夫 グレン
うん、俺も頑張るよ

[グレンはキャロルの首元に顔を埋めてささやいた]
(1802)2005/05/21 22:56:59
雑貨屋 レベッカ
ありがとう、コーネリアス。
みんな幸せになれたのは、あなたのおかげよ♪
(1803)2005/05/21 22:57:01
書生 ハーヴェイは、間に合った…ちょっと手抜きだが(笑)
2005/05/21 22:57:27
お嬢様 ヘンリエッタ
ナサニエルさま…ずっと、ずっと、一緒に…ですの。
(1804)2005/05/21 22:57:32
学生 ラッセル
[ラッセルは、皆とグラスを打ち合わせた]
(1805)2005/05/21 22:57:40
異国人 マンジロー
(ギルバートはどこまでもおいしいままなのか!?)
(1806)2005/05/21 22:57:45
学生 ラッセル

 長き―――
 そう、きっと、とても長かった、戦い。
 人間を滅ぼそうとする天使と、人間達の戦い。
 そして、天使を滅ぼした、天使にされた人間と、無知なる人間達の戦い。

 雲の大地をめぐる悲しき戦いは、ここに、幸福の象徴たる式と花嫁達をもって、終わりを告げる。

  ▽
(1807)2005/05/21 22:57:57
雑貨屋 レベッカ
>>1799
素敵…

愛してるわ!ヒューバート!
(1808)2005/05/21 22:58:00
学生 ラッセル

 発端がなんであったのだろう。
 人間の傲慢?
 己を過ぎた好奇心?
 それとも、天使の傲慢ゆえか?

 今となっては知る由のない問い。無論、答えるものはなかった。

  ▽
(1809)2005/05/21 22:58:14
村長の娘 シャーロットは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2005/05/21 22:58:16
学生 ラッセル

 我々は、なんのために天へと赴いたのだろう?
 昔、誰かが言った言葉だった。

  ▽
(1810)2005/05/21 22:58:22
学生 ラッセル

 人が天に昇ったがために、天使と出会い。
 戦いに多くの者の命が失われ。

 そうして我々は、いったい何を得たのだろうか―――と。

  ▽
(1811)2005/05/21 22:58:29
雑貨屋 レベッカは、美術商 ヒューバートを強く抱き締めた。
2005/05/21 22:58:30
学生 ラッセル

 戦いに得るものなどない。
 そう言うことは簡単だ。

 けれど我々は、戦うために天に昇ったわけじゃない。
 求め、探し、天を目指したはずだ。

 だから―――

  ▽
(1812)2005/05/21 22:58:49
冒険家 ナサニエル
……ラッセル、シャロ。
ありがとう、私を助けてくれて。

そして、私は皆と一緒に過ごせた事を誇りに思うよ。

[ナサニエルは、ヘンリエッタ抱きしめ、唇を重ねたまま――翼を広げた]

そして……ヘンリ。
これからずっと……宜しく。
(1813)2005/05/21 22:58:51
学生 ラッセル

 天より降り帰った者達は、愛を心に灯した。

 ただ一つ、この想いこそが、天を目指した理由であると。
 ただ一つ、この腕の中の温もりだけが、今の自分の全てであると。

  ▽
(1814)2005/05/21 22:58:59
美術商 ヒューバートは、雑貨屋 レベッカに微笑んだ。
2005/05/21 22:59:02
吟遊詩人 コーネリアス
[コーネリアスは、目を細め、総員が談笑するさまを眺めている。
 そうして、いつのまにかこの別れを惜しむという気持ちすらわき上がっていることを、ふと自覚する。]

………ん、

[マッハが、きゅいーと鳴いた。…そうか、そろそろか。口の端をあげて苦笑する。
 す、と皆の目から逃れるように、甲板の反対方向へと歩いていく。]

……じゃあ、な。幸せに暮らせよ。
オレはお迎えが来たみてーだ。

[ぽつりとつぶやくと、両手を拡げて空を仰いだ。
 一瞬の後、コーネリアスとマッハの姿を、円筒形の光が隠すように包む。
 そうして数秒の後、光が消えた後にはコーネリアスの姿はどこにもなかった。]
(1815)2005/05/21 22:59:06
学生 ラッセル

 そう、ただそう信じて―――

 ここに、一綴りの物語を終えよう。

  ▽
(1816)2005/05/21 22:59:09
異国人 マンジローは、学生 メイの頭を撫でた。
2005/05/21 22:59:11
村長の娘 シャーロット
ラッセル。

愛してるわ。ずっと、一緒だからね。

[シャーロットはラッセルのに抱かれ、彼の耳元で囁いた。]


皆、本当にお疲れ様。楽しかったわ。

皆とこのシリーズを通して出会えて、良かったし、嬉しかった。

また、何処かで会えたら――よろしくね。
(1817)2005/05/21 22:59:19
踊り子 キャロル
グレンさん、大好きよ…

(キャロルは小さな声で囁いた)
(1818)2005/05/21 22:59:22
流れ者 ギルバート
>マンジ
あえて触れなかったのに!(涙)

…これ、返金できないかな、レベッカさんーー
(1819)2005/05/21 22:59:26
学生 ラッセル

 天に一番近き大地より起こり、天焦がす炎の先、地上より天を目指して射出されるロケット。
 そうしてたどりついた天空にて幕を閉じる、物語。

 全ては、愛する者のために、愛のために綴られた人間達の物語。

  ▽
(1820)2005/05/21 22:59:28
学生 ラッセル

 最後にここに、物語を記した者として、願いを記す。

 願わくば、この物語を紐解く、全ての者に。
 この戦いと記録の全てから、愛が伝わり、届かんことを―――


              〜〜 Fin 〜〜
(1821)2005/05/21 22:59:34
村長の娘 シャーロット

―――皆に、幸あれ。

ばいばい――。
(1822)2005/05/21 22:59:55
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