人狼審問

【というか！ドアをはさんで！穴の中から会話って！】

【いいからドアを開けろ！開けちゃまずいことでもあるのかしら？まぁ、男の子だからなぁ…】

ちぃ！何とぼけたことしてやがる、逃げるぞ！
［そう叫ぶとニーナを担ぎ上げて後ろも見ずに全力で走り出した］

［その後ろでデーモンがコンソールを破壊したことを確認し、コーネリアスに向けて爆炎魔法を放った］

[ソフィーはそのまま呆然自失した]

【なぜ――なぜ、あたしはいつも間に合わない？　いつも、大事なときに止められない？なぜ―】

[と、館から強烈な気配が伝わってきた。振り向くと、実体化を遂げた赤銅色の巨人が、屋根を突き破っていた]

アーク、デーモン……どうして、ここに……。

[ソフィーの言葉に、ハッとする]

アークデーモン？　ってことは、あれがＪＩＮ−ＲＯＨなんだな！？

［部屋から右に曲がったところで魔法の爆風でニーナを抱えたまま吹っ飛ばされた］
冗談じゃねぇなぁ…しかもどう考えても狙ってるのはオレだからなぁ…
逃げるしかないか…

［そうつぶやくとニーナを引っ張って走り出した］
［その後ろからデーモンが姿を現し、全周囲に爆炎魔法を放った］

［ヘンリエッタはソフィーの声を聞き、ゆっくりと空を見た。屋根が壊れているのが見える。］

…………

［次第に状況を理解し、飛び上がった］

アークデーモン……あいつがか！？
まずい！二階にはコーネリアスとニーナがいるはずだ！

［破壊音がする。同時、言いようのない強烈な気配に、身体が勝手に身構えた］

……っ！

［音のした方……アーノルド邸を見る］
［禍々しい巨大なバケモノが、アーノルド邸を破壊していた］

お……おい、なんだってんだよ。
あれは。

[ニーナはコーネリアスに担がれている]

【うは！なになになに？愛の逃避行？
　こりゃ一杯食わされたね、って
　そういう意味の担がれたじゃないよね！】

[ニーナは上空を覆うピンク色の物体に気がつく]

【……こいつは例の怪物…
　こりゃ一杯食わされたとか言ってる場合じゃない…

　下手したら…食われるぞ！】

[轟音がトビーの身体を突き抜ける。トビーは反射的に音の訪れた方向を探した]

何の音だ！　――なんだ、何が起きてる？

[爆炎のエフェクトが窓越しに目に映った。その鮮やかな色彩に、昨夜の事件を想起し思考を回復した]

――っ、あの中にはコーネリアスさんとニーナちゃんが…！

[首を振り、サーベルを抜いて屋敷へと走り出した]

[無表情のまま銃を構え、アークデーモンに狙いを定める]

【狙え、狙え、一撃に全てを賭けろ。俺はガンナーだ。弾数を捨ててでも選んだライフルだ。行け。】

[グレンは引き金を引いた]

［ヘンリエッタは飛び起きると屋敷へ走り出した］

ちっくしょう！これ以上好き勝手されてたまるか！

……アーク……デーモン。
こうもあからさまに姿を現すなんて、何のつもりだ！

[トビーは落ちていたダガーを拾うとデーモンを見上げた]

［ヘンリエッタの叫びに、気づく］

コーネリアス……ニーナもか！
ちくしょう。

［もう走り出しているソフィーに続いて、駆け出す］

［後方から放たれた魔法で二階からニーナもろとも玄関前まで吹き飛ばされた］
ぐ…フィードバックシステムも洒落にならんぜ…

［こちらに向けて腕を差し出すアークデーモンの姿が見えた］
おいおいおい、あんなモン食らったら死ぬぜ！？

［そういった矢先に、コーネリアスの周辺にファイアーボールが複数、着弾した］

………アークデーモン。

ヒューバートさんを殺した。

赤黒い悪魔。

[メイは轟音と混乱による喧噪の中、青ざめた表情で立ち尽くしている。]

邪魔だ、どけ！！
[さらに狙いを定めて引き金を引く]

[凄まじい爆音。紛れてメイに近付き、囁く。]

逃げる方がいいんじゃないのか。
トビーがラッセルを殺したその事実だけが、多分残る。

[そのまま叫ぶ。]

おい、どうするんだ、中に誰がいるんだ！

[ニーナはコーネリアスにひきづられている]

【ふむぅ…想像以上の戦闘力…こりゃ、仮に全員生きてて立ち向かってもどうにもならなかっただろうなぁ…】

[そこに爆炎魔法]

【あっちぃ！あっちぃ！うわっほい！こんなのちょっとくらい魔法防御高くても関係ないね！問答無用だね！おいおい、これ、ちょっと真剣に対策しないとやばいんじゃないかしら？

　あたしはあくまでも人間に殺されたいんだよ！】

　…コーネリアスさん……どうしましょう？

[ニーナは発言した後、自分の発言内容の間抜けさに失笑した]

［ファイアーボールを数発食らったがまだ生きていた。
そして自分に治癒魔法をかけている］
いかんな…これは…死んだかもしれんな…

[爆風が顔を焼く]

くっ……みんな離れろ！

[さらに引き金を引く]

―アーノルド邸・一階廊下―
[コーネリアスがニーナを抱えたまま吹き飛ばされ、二階から階段前に落ちてきた]

コーネリアスさんっ！
あの悪魔は、あなたをっ！？

[叫びながら駆け寄った]

［アークデーモンはグレンからの射撃をモノともしない様子で悠然と雷撃を玄関周囲に撒き散らした］

［ヘンリエッタは玄関にたどり着いた。コーネリアスが負傷しているのが見える］

っく！

［ヘンリエッタはアークデーモンに向けてストームガストの詠唱をはじめた。足が震える…］

【畜生……しっかりしろあたし！】

大地の……底に眠り……在る……凍える魂持ちたる覇王

―アーノルド邸・玄関―

［扉をくぐったところで爆発の余波に巻き込まれ、顔をしかめる］

ちぃ……おい、コーネリアス！　ニーナ！
無事か！

[コーネリアスとニーナに向かって、ソフィーが駆け出すのを見る]

くっ……。

汝の暗き祝福で　我が前に在る敵を撃て！

【これ以上……殺させるか！】

[ケネスの声に反応する]

　ケネスさーーーん！あたしはここだよー！

　たすけて！たすけてーー！

【ち、この状況ではケネスよりグレンの方が役に立つのにね！まぁ、贅沢は言ってられないか…】

［ケネスとソフィーに気がつくと答える］
無事に見えるかよ…
ってまたきやがった！？
生き残れるのかよ！！

［そう叫んだとき、コーネリアスを中心として、ソフィー、ケネス、ニーナを巻き込んで雷撃が炸裂した］

凍える魂持ちたる覇王　我に与えん氷結の怒り！

［ストームガストが発動したとたん、爆風ではじき飛ばされた］

くっ！！

［ヘンリエッタは外にはじき飛ばされ、地面にたたきつけられた］

―アーノルド邸・階段直下―
コーネリアスさん、ニーナちゃん、早く、立って、外へ…！

[背に火傷を負ったコーネリアスに肩を貸し、立ち上がらせようとした時、雷撃が降り注いだ]

うっぐぅぅっ…！

[呻きつつ、コーネリアスを守るように背中から被さった]

[ギルバートに驚く。]

……逃げたら、また誤解されるだけなんじゃない？
LUNA君は…トビーくんは、JIN-ROHじゃないよ…。
私はそれを知ってる。

ギルバートさん、あなたこそ…何者なの？

【それより、あそこでデーモンに狙われてるのは……。】

【また、ヒューバートさんの時のように、誰かが死んでしまう。助けなきゃ！】

［ヘンリエッタの魔法はアークデーモンに大して発動した。
一瞬だけ凍結したように見えたが即座に動き出した］
［そして次の呪文の詠唱を始めた。］

【くそっ、全く効いてないのかよっ！】

[引き金を引いた]

[ニーナはケネスに抱きつこうとした]

　ケネスさ…

[そこに電撃炸裂して爆裂]

　っつ…

【く…魔法耐性とかなんて関係ない…電撃は古傷に…く…】

[ニーナは右脇を抑えつつぶっ倒れて、体を丸めた]

［隣でヘンリエッタが呪文を唱える］
［ニーナの助けを呼ぶ声が聞こえた］
［エッタが魔法を発動させ、吹雪がデーモンを襲い一瞬ひるませる］
［爆風に襲われ、吹き飛ばされて壁にぶつかった］

ぐ……がぁ！
っち……ちくしょう。

そうか……魔法！　ああ、クソ。詠唱どんなだったっけ。確か……そうだ！

［必死に思い返し、デーモンに向かって手をかざす］

バスガスラスハぐっ！

［手からは何も出ない］

慈悲深き方 全能の神よ 聖し御手を以ちて示したまえ

[とっさに触れる事の出来たソフィに向けて、治癒呪文を詠唱する。]

…雷撃の痛みよ鎮まれ

【使うしかないのか？　しかし……あんなもん使ったら、それこそ俺は……チクショウ！】

[荷物からグレネードランチャーユニットを取り出し、ライフルに装着している]

【守るために使うモノでいいんだよな。それならば、今しかない。】

［覆いかぶさってきたソフィーと体を入れかえながら耳元でささやいた］
taka、LUNATIC、AKIRA、JAZZ この４人を調べてみな？誰が誰か調べてる暇はなかったがな。
あとはwistarias、kt-ｎの二人は疑う必要はない、あとはそっちで何とかしな…
［そう言うとソフィーを突き飛ばして、残った力で走り始めた］

［かざした手を見つめる……無力な手］

ぐ……ちくしょうっ！
なんだってんだ……クソ！

［目の前にニーナが駆け寄ってくる……電撃で弾くように倒される］

……ニーナ！

――だめ、どうしようもない…！

可能性があるとしたら、ひたすら逃げるくらいよっ！
走って！外には回復の泉があるっ！

[ニーナはケネスが近づいてくるのに気がつき、ケネスを見つめる]

　…いたい…いたいよぅ…ケネスさん

【いたい…いたいよぅ…たすけてよぅ…】

−アーノルド邸、玄関を抜けた広場ー
［アークデーモンはストームガストを三連続で人のいる方向に叩きつけると羽を羽ばたかせてまっすぐコーネリアスを追った］

次を見ろ、と言ったろう。
どちらが生きていられる？

俺は・・・筒井っていうんだがな。

[苦く笑う。]

言ったろ・・・俺は時間が欲しいんだ。
聴いて、いなかったか？
・・・眠っていたか？

【離れた！！】

[アークデーモンを追いかけた]

[駆け寄ってきたメイが触れ、癒しの力が注ぎ込まれた。一瞬気が緩み、それと同時にコーネリアスがソフィーを突き飛ばした]

きゃ…！

ぐあっ！！！！
[アークデーモンのストームガストのレジストに失敗した。]

[凍結し、動けない]

［ニーナの怪我が深いことに気づく……一度コーネリアスの方を見るが、土煙で見えない］
［歯を食いしばる］

【魔術師だってのに……魔法すら満足に使えないのかよ、オレは】

クソ……ニーナ、つかまってろ！

［ケネスはニーナを抱きかかえると、外に走った］

・・・次だ。

俺も次を見ないと仕方が無いんだ。

・・・っ？

[爆風を受ける。立っていられない。]

くそ・・・。何も出来ない、のかよ。

[トビーはストームガストを浴びた。身体が凍結して身動きがとれない]

くっ三連射だって……？　どういうレベルなんだ！

[ニーナはケネスの肩に強く抱きついた]

　いたい…

【あたし…しんじゃうのかなぁ…いたい…いたいよぅ】

【コーネリアス…なぜあんなにまで。旧システムなら、走る速度が落ちるくらいのダメージなはず……まさか、覚悟を決めたことがシステムに影響を……？】

[そう思考しつつ、足は玄関へと駆けていった]

−アーノルド邸、庭の奥−
［足を止めて自分に治癒の魔法をかける］
泉ってのはどこにあるんだかな…
それまで持たない気もするが…
そんなことを言ってたらきやがった…

［アークデーモンがコーネリアスのほうを見ると大きく遠吠えを上げた］

【くそっ、動け、動け。指の一本でいい、動け、動け】

［魔力を感じ振り返る。ストームガストの吹雪が襲ってくる。避けられないと悟り、ニーナをかばうように倒れ込んだ］
［身を裂く冷気と共に、四肢が凍り付く］

ちくしょう……クソ！

［冷気の中、ニーナを必死にかばう］

[立ち上がろうとする。
しかし、足が凍って動けなかった。]

な・・・っんだよ！

ソフィさん、建物に入るのはあぶないよ！
これだけ破壊されたら、魔法の衝撃でくずれちゃうかもしれないっ。

[メイはストームガストに巻き込まれながら、ソフィに向かって叫んだ。]

―アーノルド邸・玄関前―
[ソフィーは《ストームガスト》で凍結状態になったグレンに気づいた]

グレンさん…それにあっちでは、トビー君も！

[サーベルを抜くと、その柄でグレンを包む氷を砕き始めた]

メイ！！

俺を動けるようにしてくれ！！頼む！！

あたしじゃ、支援行動にしかならないっ…！
《キュア》をお願い…！

［アークデーモンが空中を舞いながら飛び込んでくるのが見えた。
やってくる間に自分に治癒の魔法をかけていた］
魔法もこれで打ち止め、もうどうしようもないか…
やれるだけやってみるさ…

［そういうと右手にモーニングスター、左手に盾を構え、待ち構えた］

[吹雪に向かって走り、グレンに向けて杖を構える。]

慈悲深き方 全能の神よ 聖し御手を以ちて示したまえ
…汚染された身体よ清まれ
キュア！

[メイはグレンの体に倒れ込むようにして、呪文を放った。]

…っく……！

［ヘンリエッタは周りを見回した。ケネスとニーナが倒れているのが見える］

おいっ！大丈夫か！？

［ヘンリエッタはよろよろと玄関の方向へ向かって歩き出した］

［アークデーモンがコーネの前までやってくると、勢いに任せて右手を大きく振るった］
［コーネリアスはそれを盾で受け止めるが支えきれずに後ろに吹っ飛んだ］

［そのままアークデーモンは空中で方向転換すると、さらにコーネリアスに追撃をかける］

…こりゃ死んだかな…

[腕で体を引きずるように移動する。]

【・・・不思議だな。自然とメイを頼ってる。
ったく。落ち着いてるのか、混乱してるのか・・・皆。】

[トビーの方を振り返る。
・・・自分には、どうしようもない。]

[急に動けるようになり倒れこみそうになるが、そのまま駆け出す]

助かる！

―アーノルド邸・前庭―
[アークデーモンが庭の木々の上を旋回しているのを見、コーネリアスの位置を推測した]

くっ…行かなきゃ…倒せなく、ても……！

[ソフィーはサーベルを右手に、姿勢を低くして駆け始めた]

[走りつつ、一瞬だけ後ろに振り返って叫んだ]

グレン！
庭の隅のほう、ほら、あそこにデーモンが！

［吹っ飛んだコーネリアスが体勢を立て直した時、すでに目の前にアークデーモンがいた］
［そして右手が大きく上から振るわれた］
［コーネリアスは全力で踏み込んで右手をかわし、モーニーングスターを叩き込むが堅い手ごたえで跳ね返された］

［動きが止まった時、アークデーモンの左腕がコーネリアスを襲う…］

[アークデーモンに追いつく]

【狙え、狙え。外すな！】

[アークデーモンの背中に狙いを定めグレネードを撃った]

［ヘンリエッタが近づいてくる。声に反応し、顔を上げる］

高原……オレは大丈夫だ。凍ってるが、まだ死ぬ気はしねぇ。
それより、ニーナを回復させてやってくれ。重症なんだ……

［渾身の力で身体をずらし、かばっていたニーナをヘンリエッタに見せる］

［ヘンリエッタは何とかケネスの側にたどり着いた］

おい！大宮！大丈夫か！？

［杖で氷を叩くがびくともしない］

……あたしの魔法レベルだと……数分で消えるけど……これは……

［グレンの放ったグレネードはアークデーモンに着弾した。
巨大な爆炎と共にアークデーモンとコーネリアスは消滅した］

［ヘンリエッタはニーナをケネスの下から引きずり出そうと試みた。だが動かせない。］

誰か！ニーナが怪我してるようなの！手伝って！

[ニーナは朦朧とした意識の中ヘンリエッタの姿を確認した]

【…このデコッパチは…あたしのことを…たすけてくれるのだろうか…】

[ソフィーの左手にグレンが走り出し、ライフルを構えて狙いをつけるのが見えた。
その攻撃にタイミングを合わせて駆け込もうとしたソフィーは、アークデーモンに命中したグレネードの爆風と衝撃波で後ろに吹き飛ばされた]

［屋敷の奥で轟音が聞こえ、振り返る。］

炎と……空……？

【何・・・だ。また、爆発？】

[姿勢が低いため上手く確認できない。]

くそっ、誰かこの足を何とかしてくれ・・・！

[アークデーモンとコーネリアスが光となって消えてゆくのが見えた瞬間、地面に叩きつけられそのまま*気絶した*]

【ソフィーまで巻き込んでしまったか！？】

メイ……精神力残っていたら……ニーナにヒールかけてやってくれ！

［ヘンリエッタはそう叫ぶと*気を失った*］

［一際大きい爆音が聞こえる］

何だ……なにが、起きた。

［首を巡らすが、氷漬けの身体は動かない。冷たさを通り越して焼けつくような痛みに悶えることもできず、腕の中、ニーナの体温を感じる部分だけが暖かかい］

クソ……だれか、ニーナを……

[トビーは鈍い両腕を動かして、なんとか顔を上げた。爆発のあった方向には煙だけが我が物顔で居座っていて、他に形となるようなものは見あたらない]

デーモン……消えた、のかい？

[突然、静かになったような気さえした。
爆発を最後に、アーノルド邸が燃える、その音だけが残る。]

・・・なんなん、だ。

[激しく吹き飛ばされ、十数秒の間意識を失っていた]

う…けっこー強く打ったなぁ…。でも、気配は…ない。アークデーモンのも、コーネリアスさんのも…。

[言いつつゆっくりと立ち上がり、周囲を見回した]

グレンさん、エッタちゃん…。ひどい有様ね…。
あたしが戦士じゃなかったらそれこそ戦死してたかも……あはは、なんてベタな地口。

[ふと天を仰ぎ、神妙な表情になって呟いた]

コーネリアスさん…。あなたが調べてくれた情報、どうやって伝えよう…？　どう言えば、信じてもらえるのかな……。

[気絶したヘンリエッタを抱え上げ、癒しの泉へと歩いた。その傍で振り返り、辺りに聞こえるよう大きな声で言った]

エッタに泉を使わせてもらうわねー！
それから、メイも浸かってもらった方がいいと思うわー！

[ソフィーはヘンリエッタと共に、栗の樹の元に座り込んだ。立ち上がろうとするが、力が出ない]

【う…。ごめん、やっぱりこれ以上動けないかも…。
ひとまず、あったことだけでも書き残しておかなくちゃ……】

……デーモンを倒したってこと、だよね？

[メイは、杖で体を庇いながらフラフラと立ち上がった。]

誰か治療の居る人がいたら、言って…。
後２回くらいなら、私頑張れる。

［破壊音が止み、しばらくして少しずつだが身体の自由が戻る］

終わった……か。どうなった？
いや、そんなことより……

［腕の中で動かないニーナを抱え、何とか身を起こすと叫んだ］

誰か来てくれっ。重傷者が居るんだ！

[ソフィーは同じ内容のメモを何枚か書き、メイに声をかけた]

メイさん…これ、見てもらえるかしら？
コーネリアスさんが言っていたこと、とりあえず、ここに書いておいたの。どれも同じ内容だって確認してくれたら、適当な人に渡してくれていいわ…。

[ぼんやりとした意識のままニーナはケネスの腕に抱かれていた]

【ケネスさんの腕…あったかい…

　…いや、あたしの体が冷たいのかな…

　あたしの心と同じように…】

ケネスさんにも、見てもらえるかな…。
コメントやなんかは、今はいい、から…。

[ケネスとメイの頭上に浮かぶIDをふと見つつ、そう言った]

[メイとケネスを交互に見つつ話した]

あたし自身でも、このメモの意味は判ってないんだ…4人を調べてみな、っていうのもなぜその4人なのか、他の人はどうなのか、とかさ。wistarias…ヒューバートさんの名前も入ってるし、ね…。

色々ありすぎて混乱してるのかな、ごめんね…。

じゃあ、メモは後で見るね。

[ニーナのぐったりした様子をみて、メイは２回連続でヒーリングの魔法をかけた。]

これ以上は、私が無理かな。
……他にも怪我してる人がいると思うけど、限界…。

とにかく、なんにせよ……。

[ソフィーはほぼ焼け落ちたアーノルド邸を見上げた]

ここに居るままなのはいろんな意味で不安だと思うの。一度、宿屋かどこかへ移動しましょう？
トビー君やギルバートさんも、できるだけ、一緒に…。

［メイがニーナに魔法をかけるのを見て、ソフィーから受け取ったメモを見る］

なんだこれは……いや、覚えてるぜ。このJAZZってのはオレのＩＤだな。
ここに入るときに、適当に設定した名前だわ。

回復しておいた方が、いいよ…。
疲れてると、気力も下がっちゃうからね。

それじゃ、あたしは此処を離れるわ。とりあえず宿屋、かな。ありがちな選択になっちゃうけどね…(苦笑)

【このIDが意味するものは、一体なに？】

……ふん。こんな機能がね。
まあ、コーネリアスがそう言ったんだったら……

そうだ……コーネリアスはどうなった？　デーモンは？

[メイを指して、ケネスに言った]

それから、AKIRAはメイさんのIDよ。あとは…わかるわよね？　あたしのID,sumikaも見えてるかな？

[メイが倒れたのを見て、抱き上げて癒しの泉へと運ぶことにした]

[ニーナはヒーリングの効果でうっすらと目を開けた]

…ＩＤ？ＩＤがどうしたの？

…JIN-ROHがみつかったの？

【ヒーリングだけじゃその場しのぎにしかならないのよ…】

[寝息を立て始めたメイの身体を癒しの泉に浸し、ヘンリエッタの隣に横たえた]

【どうしよ…移動も何も、できないよね…グレンさんも倒れたままだし……このままに、しておくしかないかな……】

一応、なにかわかったのかも知れない。
でも、今はあたしも、どういう意味なのか良く理解できないの……。
少しだけ、休ませて、ね……。

そうかよ……コーネリアスは死んだか。

……ちくしょう。

［ニーナが意識を取り戻したことに気づく。傷はふさがったようだが、まだだいぶ辛そうだった］

お、気づいたか……っても、きついな。
ソフィー……話は後でいいだろ。移動するぞ……

［立ち上がりかけて、ガクンと膝をつく。体力が持っていないようだ］

[ソフィーに渡されたメモに目を通す]

【なるほど…こねりんこがあたしのノックに気がつかなかったのは、これに夢中だったからか…
　しかし、この情報はどこまであてになるのかな…

　…髭のIDもあるね……髭がJIN-ROH……
　やけにリアリティがあるじゃないか…】

　…これは……

【！！！！！

　なんで

　ケネスのIDがあるんだ！】

　確定情報なのですか？

[ソフィーからの反応はない]

…寝ちゃったか…無理もないか…

みんな疲れがたまってるんだよね、やっぱ…

ヒーリングや泉では精神的な疲れは回復しないもんね。

【だって、それはゲームシステムの管理下にないからね………あれ？あたし何かに気づきそう？

　うーん…わかんないや、てへ☆】

ニーナ。調べろ、って言われただけらしいぜ。JIN-ROHは三人……今は二人。調べるのは四人……

ケ……クソ、頭がぼーっとしやがる。
力が、抜ける……

［意識が途絶え、*泥のような眠りに引き込まれていった*］

[ケネスの方をみつめ]

…ケネスさん…今日は無理に移動しないで
このままみんな休んだ方がいいと思います…

もう、どこにいたって安全性にかわりなんてない…

[ケネスに近づき手を握る]

…助けてくれてありがとう…

ニーナの事も…あたしの事も…

[ケネスの手を握る手に力をこめ、そのまま空いたほうの手をケネスの背中に回し抱きつく]

…本当にありがとう…

[ニーナの腕の中でケネスの寝息が聞こえる]

…ねちゃったか……

[眠るケネスの頬に唇を当てる]

………ケネスさん…あたしはどうすればいいのかもうわからない…

…あなたを信じるとか信じないとかじゃない…あたしにとってJIN-ROHはもともと敵じゃない…利用するべき相手…そして、あなたも利用するべき相手……だったのに…

[ニーナはうつむいて涙を流した]

……だったのに…

……あたしは…あなたの横では眠れない…

[ニーナは立ち上がると東区へと向かった]

【…なぜあたしは死にたくないと願った？
　この傷による臨死なんてとっくに経験しているじゃないか……

　あの化け物に殺されたくなかったから……そうだ…きっとそうなんだ…

　あたしはまだ死にたいんだ…きっとそうなんだ…それがあたしなんだ…それが、ゲームシステムに支配されないあたしの自由意志なんだ…

　だから、ケネス、あたしはあなたのそばにはいられない…】

・・・く。

[ゆっくりと立ち上がる。凍結は軽いものだったようだ。]

・・・何とか、動けるが・・・くそ。

[懐からポーションを一本取り出し口に含む。少し楽になる。]

[ソフィーたちに近付き、眠るメイの手からメモをそっと抜き取る。開いて一瞥すると、メモを足元に置いた。]

【よし・・・覚えた。どういう意味か、分からない。
明日・・・考えよう。明日が、あればだが。】

コーネリアスがどんな情報を持っていたって言うんだ。・・・コーネリアスが狙われたのは、この所為か？

[周囲を見回す。惨憺たる有様だった。]

・・・・・・。

[ギルバートは静かに*立ち去った。*]