異国人 マンジロー [険しい表情を緩め、片李と音麗に微笑んだ] 姫、お小さい身体に無理をかけましたな。巫女殿も、概ね事情は承知致した。かたじけない。 [一同に向き直り大きめの声で話し出した] では皆には私の話を聞いてもらおう。 大まかな事情は吾馬殷殿によって高札が立てられたゆえ、それ見た者は存じておろう。 高札の通り、都にてこの里でのただならぬ怪異を察知し、私は帝の御勅命を受け、その怪異を滅するためここへ参った。 そして、現在私の部下によってこの里一帯を囲んである。 理由はただ一つ、鬼と思しき者を村の外へ逃がさぬためだ。 ゆえに今後鬼を滅するまで、里の外へ出ることを禁ずる。 不便を強いる事になるが、命に代えても守ってもらいたい。 …これはすべて、帝の御意思である。 | |
(219)2005/06/20 22:07:45 |
学生 メイ そういえば、今日調べ物をしていて、「朱の巻物」という呪具についての記載があったんだけど…(>>148) 音麗が知っていることがあったら教えて欲しいな。 | |
(284)2005/06/20 23:05:17 |
吟遊詩人 コーネリアス [清暗の言葉>>355を耳にし、ふと鈴也は視線を彷徨わせた] 清暗殿、そなたも人の業をつぶさに眺めて来た身であろう… それは私とて同じだが、洛内よりこちらに居を移し、 人との交わりを絶ったこの身に、そなたを甘いとは…申せぬだろうよ。 [そう呟く鈴也は、ふ、と唇に自嘲的な笑みを昇らせた] | |
(365)2005/06/21 00:19:38 |
吟遊詩人 コーネリアス [鈴也は巻物を手にしたまま、顔を上げ唇を開いた] …告鬼の魂魄の定まりし者は一人しかおらぬ。 紗都殿がそうであるのか、また、音麗殿がそうであるのか… ここまでの様子では私にも真贋は解らぬ。 どちらかが鬼であるのか…あるいは鬼隻であるのかと云うことは、これからの両人の綴る言の葉と、行い次第。 それは、ここに会した皆にも同様のこと。 しかしここで私は一つ音麗殿に問いたい。 紗都殿が告鬼であると名乗り出た後、 何ゆえにそなたも名乗り出たのであろうか。 告鬼の見極めは夜明けが過ぎねば解らぬ。 偽者であれ、真に告鬼の魂魄の宿りし者であれ、 先に申したように、鬼にとっても両人の真贋はつくまい。 鬼の魂魄もその依代(よりしろ)に落ち着かず、皆の揃っている今宵であれば、少なくとも紗都殿の身は護られよう。 人にとって大切であるというのであれば…音麗殿は何故に今宵のうちに名乗りを上げられたのか… それが私にはどうしても解せぬ。 そなたの喉に余裕があるのなら、答えてはくれまいか。 | |
(376)2005/06/21 00:38:40 |
吟遊詩人 コーネリアス [思い出したように万次郎の言葉>>375に頷き、鈴也は思索を巡らせた] …ふむ、そのようだな。 私の時は既にこの手を離れておる。 丑三つまで僅か…そろそろ私は庵に戻らねばならぬ。 今いちど申すが… ここにおる誰ぞ、今宵の時を預かってはくれまいか? [鈴也は一同を見回し、再び尋ねた] | |
(397)2005/06/21 01:14:59 |