自警団長 アーヴァイン
あー、諸君、聞いてくれ。もう噂になっているようだが、まずいことになった。 この間の旅人が殺された件、やはり人狼の仕業のようだ。 当日、現場に出入り出来たのは今ここにいる者で全部だ。 とにかく十分に注意してくれ。 |
村長の娘 シャーロット [紗都は神社に向かい、昨日岩の陰に置いた「蒼の巻物」を手にした。そして、一度屋敷に戻った。] この「蒼」を…晒すわけにはいかない。 [そう呟くと、紗都は「金の巻物」を奥から持ってきて、其処に叔母が亡くなった事、其の姿は人のなせる業とは思えない事を記した。そして、昨日「蒼の巻物」に書いた内容(>>0:102)も、新しく記し直した。 その後紗都は神社に向かい、「金の巻物」を本堂の中に置いた。] | |
(78)2005/06/20 09:31:23 |
村長の娘 シャーロット ―――10年前、あの「鬼の隠れ里」から斬鳩と二人でこの村に逃げてきた。私と斬鳩は、お互い反発し合う家系であった… 私の…蒼の家系は「鬼」として村人から疑われ、斬鳩の…白の家系は「守」として村人から大事に扱われてきた。 幼ながら私は、互いが反発し合う中…斬鳩と恋に落ちた。しかし、所詮結ばれるわけもなかった。 この村に辿り着き池の処まで来ると、私と斬鳩はこの池に身を投げ入れた。 その後、私は叔母に助けられ屋敷に戻った。斬鳩の姿はそれ以降見ていなかった。恐らく、誰かに助けられ記憶を失ったのだろう。この池は、私と斬鳩にとって思い出の池……思い出して欲しいけど、それは再び争う事を意味する。私は斬鳩の一族を…憎んでいるから―――。 | |
(81)2005/06/20 09:56:59 |
異国人 マンジロー 【吾馬殷の詰める部屋にて】 [吾馬殷に向き直り、書面を取り出して話し始める] 別当殿より火急の用件を賜ったゆえ、馳せ参じました。 昨日、『都の外にて、世に災いを齎す影が生まれた』とのことが、陰陽寮の陰陽頭殿より中務卿を通じて帝にご奏上なされました。 陰陽師の見立てによると、方角と距離からして怪異の元はこの里と考えられ、その影は三つであると。 また、このまま放っておけばその影は里に留まらず、都へも災いを齎すであろうとのこと。 それをお聞きになられた帝は、これらを忌々しき事態であると御考えになり、別当殿と中務卿に我ら検非違使と陰陽師の力をもって怪異を滅せよとご命令を下されました。 私も、都を発つ前に殿上し、帝に御拝謁賜った折、帝より一刻も早い解決をとの御言葉を直々に賜りました。 よって別当殿の命を受け、検非違使より手勢を連れて私がこちらへ参った次第。 同じく中務卿の命により陰陽寮から陰陽師が送られてくるという話も聞いております。 | |
(84)2005/06/20 11:43:08 |
見習いメイド ネリー 『鬼に抗う力を宿す御霊も村の者に宿る。これらの者達と力を合わせ、鬼の殲滅に尽力すべし。 神子---鬼の呪いに抗う力を持つ、穢れなき血筋の者。 告鬼---人か、鬼に魅いられし者かを見極める。 見鬼---霊魂が人のものか鬼の魂を持つものか見極める。 退鬼---鬼を撃退する能力を受け継ぐ者。 同時に、自分の心を鬼に捧げた狂えし者「鬼隻」もその力を取り戻している。人の身でありながら鬼に憑依されている者を知り、鬼に加勢する者である。その動きに気をつけよ。 決してひとりになるべからず。親しきものにも気を許すべからず。 悪しき気を祓うべく、議あれば神社本堂を解放する。』 | |
(140)2005/06/20 17:39:08 |
のんだくれ ケネス [紗都と別れた後、弦琉丸は村を散策していた。 何かを吹っ切ったような紗都の瞳に弦琉丸は何故か安堵を覚えた。頼るものとて何も無くなったとは言えど、古き血の因習や、妄執に囚われる事も無くなった。 紗都にはその方が良かっただろう。 村の中の空気の澱みは昨日よりは薄まっていた。尤も、それは安心できるような類の事ではなく、その澱み――恐らくは鬼の気――が、何者かに降りたという事なのだろう。 今はまだ、憑いたばかりの鬼は誰かの内でひっそりと時を過ごしているだろう。だが、それも長い事ではあるまい。いずれ幾日かの内にはその本性を現すだろう。 風は静かに――静かに揺らいでいた。 其れは、弦琉丸に嵐の訪れの前の静けさを思わせていた――] | |
(158)2005/06/20 20:31:03 |
村長の娘 シャーロット 【本堂】 [本堂に入ると、無造作に置かれている『金の巻物』の紐を解く。そして、先程思い出した叔母の言葉(>>167)を、華麗な筆使いで記した。そして、片李に其れを手渡した。] 此れに…私が知ってる事は書き記して在るわ。 | |
(173)2005/06/20 21:02:48 |