修道女 ステラ 『……よ…これは…人魚の肉よ。啖(くら)えばお前は歳を取らぬ… そして、滅多なことでは死なぬ身体になるのだ…』
…父の言うがままに…わたくしはその肉を……
今から思えば…父は…わたくしを使って、 道鏡どののような権力を手に入れたかったのでございましょう… しかし、わたくしにはそんな才などありませぬ…
己が、歳を取らぬ身体になったと気づき… …最初のうちは…狂ったように父から逃れておりました…
その頃です…逃れいた先で、旅の御坊にお逢いしたのは。 …御坊は、何も訊かず… ただわたくしの話すことを聞いてくださるだけでした…
そして、わたくしは…尼に… |