酒場の看板娘 ローズマリー [ヒューバートの言葉に青ざめた表情のまま弱弱しく頷く] …戦ってくださったんですね……本当に真面目で…立派な方… [言葉を何とか搾り出すのに精一杯だった。心とは裏腹の言葉を搾り出すのは心苦しかった。 何で守ろうなどと…逃げてくれてよかったのに…命をかけて戦う必要なんてどこにもないのに…何で戦ったのか…そうアーヴァインに問いたい。 格好悪くてもいいから、逃げて欲しかった。生きていて欲しかった。情けなくてもいいから悲鳴をあげて助けを求めて欲しかった] ……ぅ……っ…… [こらえきれなくなった涙が溢れ出すが、皆の邪魔にならないよう声を殺して静かに泣いた] | |
(204)2006/07/22 23:18:02 |
酒場の看板娘 ローズマリー [クインジーを涙に濡れた瞳で見つめる。 クインジーのことは疑ってはいなかった。だからと言って、じゃあ誰を占って欲しいのかと問われれば言葉に詰まってしまうから何も言えなかった。唯一の代替案として、私を占えば…?と立候補しようとも思ったが、それは無駄に混乱と邪推を招くだろうと思うと口も挟めなかった。 人間だと証明されますように… そんな思いで見つめるが、もし1人でも人間じゃないと結論付けたら?あるいは、占い師全員がクインジーを人狼だと言い出したら? ……誰かの…処刑が執り行われる… クインジーが人間であろうが、なかろうが…それは揺ぎ無い決定。 ただ、占い結果次第で対象が変わるだけで… 襲撃、人狼、処刑。この3単語がローズマリーの頭の中をぐるぐる巡った。想像するだけで気分が悪くなる。青ざめた表情のまま何度も遠のく意識を保つのに精一杯で何も話せなくなった] | |
(210)2006/07/22 23:31:25 |
語り部 デボラ まほうよまほうよ、うまれておいで。 おんまかしつりえいそばか [桃の花がさらりと揺れて、杖が独特の軌跡を描くとかがやきが残って模様を形作る。] なきふろうたらろりゅうにゃこばふろう [ローブがきらきらとひかりに包まれて消え、小柄な裸身が七色の輝きを放ってまわる。 桃の花びらがさらさらと集まると、脚を包んでは上品なブーツに、両手を包んではさらさらの長手袋に、] ひしゃふろあらきふろびりていなふろしゃちふろ [からだを包んでは華やかで上品なワンピースのドレスになって淑女の身を包む。] そばか! [くるくるくる、杖をバトンのように手先でまわすと、ひろがった桃の花が光の輪を描いてはきらきらとはじけていく。] | |
(233)2006/07/23 00:04:42 |
学生 ラッセル ……ウェン……。どんなに死を悔やんでも、人狼を恨んでも、神に祈っても。 それでも、死んだ人は帰ってこないんだ。クインジーさんも、アーヴァインさんも。それに……。 …………。俺の家族も。ウェンの家族も。 ――もう、帰ってこないんだ。 人狼を退治するっていうのはただの幻想で…………現実(これ)は、誰かの大切な誰かを殺しあう、戦争なんだよ。 誰が悪いでもない。自分が生きるために誰かが死ぬ。……本当に、それだけなんだ。 仕方のない事で済まないとすれば――償うのは自分自身以外に無いんだ。 [まっすぐ、ただウェンの目を見て、穏やかにそう言った。 でも穏やかに言ったつもりでも、声は震えて。 何故か目の前は霞んで。 何故か視界が歪んで。 何故か目の奥がすごく熱くて。 何故か頬に熱が零れ落ちていて。 なんだ、仕方ないで割り切れてないのはウェンだけじゃなくて……。] | |
(347)2006/07/23 03:02:01 |