書生 ハーヴェイ 【回想/朝】 [ ハーヴェイは目を覚ました。 風の音が強い。どうやら天候は生憎のままのようであった。窓を僅かに開ける。勢い良く吹き込んでくる雪にハーヴェイは肩をすくめながら窓を閉めた。 寒気を覚える。昨日感じた体のだるさと言い、風邪でも引いたのではななかろうかと思えた。 暖炉に薪をくべ火をかける。そして部屋が暖まると着替えて、身なりを整えた。 そんな事をしていると、ドアをノックする音が軽快に響いた。] 『ハーヴェイ様。よろしいでしょうか?』 [ ネリーの声だった。 ハーヴェイが「ああ、良いよ」と返事をすると、ゆっくりとドアが開けられた。] 『お食事の用意が出来ております。食堂へどうぞ。』 [ ネリーの言葉にハーヴェイは肩を竦めた。] ああ、折角なんだが、ちょっと調子が良くなくてね。部屋で大人しくしてようかと思ったんだ。 『まあ、それは……そうですね、では、こちらにお持ち致しましょうか?』 | |
(201)2005/10/04 22:58:53 |
双子 リック 兄さんはここにいる誰かに殺されたんだ。そして今日兄さんに手をかけた奴がここに確実にいる。 奴らはきっと相談している。兄さんを見捨てたその処理を。 きっとあいつらは兄さんを消したその後の打ち合わせをしてるに違いない。いかに事故に見せかけるかの密談を。 そして兄さんを排除したあとの秘宝の取り分を。 そう…今夜でなければダメなんだ。こんなチャンスはもう…二度とやってこない。 疑わしいやつが…みんながこの山荘から出る前に…殺してやるっ! それが……兄さんに対する報いだ! そうだ…あいにく都合のいいことに今は吹雪なんだ。誰もここから逃げられない。 ゆっくり殺していけばいい。 でも…ソフィー……ソフィーさんはこの中に、たとえ兄さんを殺しても許せる人はいるの…? | |
(*48)2005/10/04 23:05:50 |
文学少女 セシリア 【続・ラウンジ】 パタンッ [セシリアは一通り本を読み終えると、急に占いがしたくなった。昨夜の楽しいパーティー、自分はいい思いをしたのだから…と、叔父アーヴァインを占ってみたいと思った。] ……でも、叔父様は忙しいのだから… [代わりに自分でもいい、同じ屋敷にいるのだから、と自分を占ってみることにした。フエルトの袋からカードを取り出すと、青のカードを裏向きに円形に並べ、その中央に赤いカードの山を配置した。青のカードから2枚をめくった。] 1枚目…、幽鬼のカード…。邪悪の象徴…夜の使者…。 2枚目…、冥王のカード…。災いの元凶…悪の支配者…。 [嫌な予感を感じながら、赤いカードを1枚めくった…。] | |
(204)2005/10/04 23:34:15 |
双子 リック ソフィーはギルバートさんが……好きだったんだね。 ……分かった、ソフィー。僕だって、ディを失うことはできない。 ディは兄さんと、ううん兄さん以上にかけがえのない僕の分身だ。 僕も、妹を、自分の分身を失くすことは…できないよ。 本当は僕はディにはここには来て欲しくなかった。僕のもうひとつの目的を知られなかったこと、そして危険な目には遭わせたくなかったこと。 僕はここへ来る前に何度も『うっとおしいからついてくるな』と怒鳴ったのに『ひとりにしないで……』とせがまれて押し切られてしまった。 ディには…やっぱり知られたくない。 そしてディは絶対に兄さんを殺せるはずがない。 そしてなにより、ディが兄さんを殺めても赦せるし、逆にディだって僕を赦してくれる。 これは…甘えなんかや自負なんかじゃない。そう感じる…よ。 | |
(*54)2005/10/04 23:36:36 |
酒場の看板娘 ローズマリー 【─回想─209号室/真夜中】 [いっそう強くなった吹雪の音で、ローズマリーは目を醒ました。] ……風の音が悲鳴みたいに聞こえる。 吹雪が酷くなって来たのね。 …………。 お父さんが帰ってこないって分かったのは、こんな夜だっけ。 [冷たくなった指を握りしめて、ゆっくりと一本ずつ指を開く動作を繰り返す。 夜闇の中では、ふと時間が巻き戻り、少女の頃の不安がそのまま重くのしかかって来る事がある。ルーサーの元で働きはじめてからは、徐々にその回数は少なくなっていたのだが、かつてと同じ─スイスの山奥─吹雪─という環境がローズマリーに何か作用したようだった。] | |
(207)2005/10/04 23:47:59 |
酒場の看板娘 ローズマリー 【─回想─/出発前】 マリー君、本当に申し訳ないよ。 昨日張り切って屋根の修理なんてしようとするんじゃなかった…。 まさか、あそこで足を滑らすはめになるとは、神様でも分からない!! [足を吊るしたままの体勢で、大げさに肩をすくめて見せるルーサーに、傍らのローズマリーはくすくすと笑って、水の入ったコップを手渡した。] 仕方ありませんわ。 ルーサーさんが、あの状況で自分で修理しないなんて選択…するはずがないんですもの。そういう方だってことは、きっと神様も深くご存知のはず。 いよいよ調査再開のメドが立ったってお知らせと招待状が、今日やってきた方がいけないんですわ…。 大丈夫……、私があなたの代理としてきちんとお話を聞いてまいります。 あなたがスチュワート教授の死を心から痛み、それと同時にアーヴァインさんが調査再開をしやすいように、影ながら尽力なさっていた事は知っていますから。 | |
(208)2005/10/04 23:48:18 |
酒場の看板娘 ローズマリー スチュワート教授が私の父と同じような亡くなり方をなさった時はショックでしたが、逆になんて言えばいいんでしょう。ルーサーさんをはじめ、シャーロットさんもそうですけど、皆さんの様子をみていて……、ずっと父の死を嘆いていたばかりだった私は、少し間違ってたんじゃないかなって思ったんです。それから考えが変わって、それで楽になりました。 [一旦言葉を切り、考えをめぐらすように] 確かにまだ、夜中に訃報がくるかもしれないと恐怖に駆られて目を醒ます事もあります。時々…は。でも、私はお手伝いの仕事が……父がかつて発掘の仕事を愛していたように、好きですわ。そして、それ以上に、ここでの生活が好きですから。 | |
(210)2005/10/04 23:49:10 |
村長の娘 シャーロット [【パーティーの晩、209号室/回想】 パーティーを終えて部屋に戻ると、もうくたくたに疲れていた。 ベッドに倒れ込んで、暫く余韻に浸る。リックやウェンディの家の話を聞いたり、ソフィーさんと恋の話をしたり。思い出すと笑みが零れる、楽しいひととときだった。 暫く後、立食にへこたれそうな足をぎゅぎゅっと揉んで、肌着やパジャマ、ナイトガウンをタオルにくるむ。ついさっき発見したのだけれど、階段の真裏にあたる通路が、お風呂に通じているのだった。 ] ねえ、ローズマリー。一緒にお風呂… [ 連れだって入浴しようと声を掛けた相手は、ベッドですやすや寝息をたてていた。 そーっと、起こさないように毛布をかけると、静かに扉を開け閉めして、廊下に出た。 ] | |
(212)2005/10/04 23:54:26 |
村長の娘 シャーロット [【209号室の朝/回想】 ぐっすり眠れたからか、目覚めは爽快だった。朝日に照らされていないのがすこし残念だけれど、朝ご飯は寝起きのおなかにも優しい、おいしくてやさしい料理だった。 なんだか元気のない気がしたローズマリーも、朝食のテーブルに着くころには、表情から影が消えていた。 賑やかな朝食を楽しんでいると、ネリーさんから発表があった。 その内容は、トランクに押し込めたくしゃくしゃの手紙を思い出させた。 ] このサンドイッチおいしいね…、あれ、ネリーさん。 『皆様、旦那様からの…』 調査隊結成、…かぁ。どうしよう。母さんにまだ、報告の手紙、出してないのに… | |
(218)2005/10/05 00:16:04 |
新米記者 ソフィー 【食堂/0:00過ぎ】 [食堂は昨晩とは打って変わり、人の姿はなく、テーブルの上にはカップとポットが置いてあるだけだった。] あー、夕食食べ逃しちゃった…? 仕方ない、これで我慢するか。 [ソフィーは別荘の中を探索中に地下の食料庫で見つけたワインを開けると、一人でそれを飲み始めた。] そういえば、あの財産の調査隊の話、どうしたんだろう。 ここに来た人達って皆、それを目的としてるみたいだけど…。 [ソフィーはローズマリーの言葉を思い出す。] 取材、か…。 ううん、今は仕事の事は忘れるのっ。 私ったら、いつからこんな仕事人間になったのかしら。 [ソフィーはワインを飲みながら、小さく噴き出した。] | |
(222)2005/10/05 00:31:09 |
美術商 ヒューバート 【食堂】 さあて、誰かいないかな。 | |
(2005/10/05 00:39:07、美術商 ヒューバートにより削除) |
双子 リック コンコン、ディ、もう起きてるか? [リックは隣のウェンディのドアをノックした。返事はかえってこない。リック自身がアルコールで寝てしまったのだ。ウェンディはリックよりお腹におさめた量は少なかったがやはりこたえたのだろうか。 リックはひとりで身支度をして階下へ行くことにした。] | |
(2005/10/05 00:40:06、双子 リックにより削除) |
冒険家 ナサニエル まぁ、そう多くを語る必要もないな… まだ参加が正式に決定してない人間に話せる情報っていうのは多くないわけだろうしな… | |
2005/10/05 00:51:03 |
新米記者 ソフィー [ソフィーは陽気にワインを飲みながらも、心の中で想いを一つにする人に呟いていた。] リック、しっかりね…。 | |
2005/10/05 00:57:26 |
見習いメイド ネリー 【回想/パーティーの後】 [賓客は一人、また一人と潮が退くように部屋へと戻っていった。 ネリーは食堂から引いてきた皿から食事の残りをまとめる。 館の裏手からから沸いている温泉は湯殿とこの厨房に引かれていて、 洗濯などの洗い物にも使うことができるようになっていた。 勿論、すすぎだけは水を使うが、 それだけでもだいぶ手荒れなどは軽減されているように感じる。 皿やカップ、グラスを磨き、水気を拭き取る…その作業を繰り返し、 全てを棚に戻し終えた頃には既に午前2時を回っていた] ゴードンさん、先にお休みになられてください。 だいぶお疲れのようですし… この分では吹雪は明日も続くでしょうから。 私は明日の朝食、そして昼食と夕食の仕込みをしておきますね。 これをしておけば、明日も楽だと思いますよ。 | |
(253)2005/10/05 01:01:59 |
見習いメイド ネリー [そう言うとネリーはパンの量と粉の量を把握して、 イギリスパンの生地を練り始めた。 今ここにあるパンの量では、明日の夜までもちそうにない… …そう判断してのことだ。 練ること十数分、まとめられた生地は天火の下の温かい部分で 濡れたふきんをかけられて醗酵を始めていた。 時間のかかる醗酵が必要なパンだけではなく、単純なものも用意しようと思い、 ネリーは特別に取り寄せたフランスのカン・レミに海塩、硬度の高い水で、 フランスパンの生地を作り始めた。 バゲットの成形を終え、たっぷり2日分はある生地を天板に並べて 石造りの焼き釜へと差し入れて、ネリーは汗を拭った] 『…集まられたお客様は皆、旦那さまがお招きになられた方々。 昨年の埋蔵金調査の時に見えた方も数人いらっしゃいました… 私はあの時、まだこの館で働くのに慣れていなくて、 右往左往していたのを思い出します…』 [ネリーはそんなことを考えながら、石釜の中をぼんやりと眺めていた] 【回想終了】 | |
(258)2005/10/05 01:04:01 |
双子 リック アーヴァイン…どこにいるんだ。 果たして問いつめるチャンスはあるかどうか… | |
2005/10/05 01:31:51 |
新米記者 ソフィー やだ…っ。 スチュアートから貰ってから、一度も外した事なかったのに… [ソフィーは両手を後ろに隠しながら、急いでリングを嵌め直した。] | |
2005/10/05 02:19:31 |