自警団長 アーヴァイン
あー、諸君、聞いてくれ。もう噂になっているようだが、まずいことになった。 この間の旅人が殺された件、やはり人狼の仕業のようだ。 当日、現場に出入り出来たのは今ここにいる者で全部だ。 とにかく十分に注意してくれ。 |
学生 ラッセル [その瞬間、教会の鐘の音が鳴り響く。それは、寂しげに。何かを暗示するように。 その瞬間、グシャリ、と何かがつぶれたような音が聞こえる。] な。なんだ!? [それは、教会の外から。ギャア、と短い悲鳴とともに。] あ、兄貴?兄貴!? [ドアを慌てて開く。そこには、変わり果てた兄の姿が・・・。] な、なんだ・・。なんだってんだ・・・よ。 おい、そ、そんな、ところで寝てたら・・・風邪、ひく・・・。 [少年には、頭を半分押しつぶされたようになって、真っ赤な血の海に倒れている兄が、現実のものとは思えなかった。] おい、バカ兄貴・・・。起きろ。起きろよ!!起きろってば!!! [もう死んでいることは、誰の目から見ても明らかだった。 それでも、少年は兄に駆け寄ることもできないまま、教会の扉の前で立ち尽くし、叫んでいた。] | |
(1)2006/09/17 18:15:35 |
お嬢様 ヘンリエッタ [じっと床を見つめる父の姿を見つけ、ててて、とかけていく。それに気づいたのか、それとも自らを呼ぶ声に気が付いたのか。 アーヴァインは、ゆらりと、顔を上げ、こちらを見た] ―――ひぅ。 [息が止まる。 血走った、眼。あのときと、同じ、瞳。 知らず後ろに下がる身体にも気づかず、震える声で言葉を残した] あ…あぁ、う、お、お父様…。 だいじょうぶ。大丈夫よ。私、いいこにしてますから。 ね…、ね?マルガリーテ。 私、いいこよね?そうよね? 『』 そう、そうよね。いいこにしてれば、いいんだもの、ね。 [呟き、生者を視ることが出来る、などと言い出した3人をぼんやりと眺めた] | |
(128)2006/09/17 21:54:03 |
お嬢様 ヘンリエッタ [先ほどのショックが抜けきらないのか、震える声で人形へ話しかける] ねえ、ねえマルガリーテ。 一体、何がどうなってしまったの? わからない…私、分からないわ…! 『』 …血文字の、メモ?ラッセル様のお兄様? こんなに恐ろしいことになっているのは、そのせいなの? なんて、なんてことなのかしら… [優しく、語りかけてくれるシャーロットの声に気が付く。彼女の声も、震えていた。 そうだ、自分だけが恐ろしいわけではないのだ] あぁ、あぁシャーロット様。 お気遣いありがとうございますわ。 ええ、ええ大丈夫です。私もアークライトの一人娘ですもの。ええ大丈夫よ。 ねえそうね、そうよねマルガリータ。 | |
(140)2006/09/17 22:05:53 |
雑貨屋 レベッカ [カミーラの袖を掴んで震えていたが、冷静に周りを見渡しながら分析する姿を見て、思わず指の力が抜ける] ね、ねぇ、なんで皆こんなに冷静でいられるの? 私も、あの血文字、見たよ……。 私達を裁くって、殺し合いを眺めるって…… ねぇ、なんでそれなのに喧嘩してるの!? こうやって喧嘩するのが、裁きとかいうのじゃないの? わからないよ、私! 力とか、嘘だとか、全然わからないよ!!!! 皆、何処か「違う」から、皆と「一緒」でいられないから、皆と一緒の神様が好きじゃないから、だから、だから、 ―――友達だと思ってたのに…… [しゃがみこんで、顔を抑えてその場に突っ伏す] | |
(175)2006/09/17 22:37:07 |
お嬢様 ヘンリエッタ [唇を噛み締めるかのように] ねえ、ねえマルガリーテ。 これってどういうことなの? コーネリアス様は、本当に死者を視る力なんて持っているの? いいえ、違う…。本当に、死者を視る力なんて、あるの…? 『』 そうね、そうねマルガリーテ。 血文字の言葉をすべて信じるとするならば…少なくとも生者を視ることが出来る方が1人、死者を視ることが出来る方が1人、そして他者を守ることが出来る方が1人…確実にいる、って、こと、よね? 私達、という言葉を信じるなら裏切り者は2人以上…そして、彼らの協力者が1人は確実に、いるって、ことだわ…。 ああでも待って。待つのよ。 ならこのまま死者を視ることが出来る力を持つ方がコーネリアス様以外に現れなかったら? …それを信じていいの? ああでも。でもマルガリーテ。 私、こわい、こわいわ。 そんなに簡単に信じられるものかしら? | |
(195)2006/09/17 22:52:25 |