書生 ハーヴェイ (残った人間、とりあえず占われた者達は除外して。 最低でもあと一人、最悪ならまだ複数。 宿にいる人間…カミーラとローズマリー。 ローズマリーは目立つ部分が何もない。だからこそこちらからは読めない不気味さがある。 カミーラは場慣れしている雰囲気がある。旅人だからかそれとも。 村人側…レベッカ、ルーサー、ニーナ。 レベッカはこちらに噛み付いてきていて、それ以外にもどこか言動がおかしい。……まさか彼女も狂人なのか? ルーサーは一番冷静に動いているように見える。逆にその落ち着きの根拠となるものは一体? ニーナは村人としてはごく一般的な反応だ。気になるとすればナサニエルにも物怖じしないあの態度。あれは性格なのか? 全てを疑え。だが疑うだけでは予測は立たない。 何かが足りない、何かが――) [焦りだけが滓のように降り積もってゆく] | |
(5)2006/09/21 13:24:59 |
書生 ハーヴェイ [ネリーという言葉にピクリと肩を震わせ。 真っ直ぐに見つめていたその瞼は揺れ、溜息が漏れた] ……ルーサーさん、人狼は人肉を喰らう生き物です。 それが彼らの生命を支えている。だからこそ危険なんです。 けれど…けれど、ネリーさんは。 彼女はクインジーさんの遺体を口にはしなかった。 そして人狼であると認めても逃げようとはしなかった。 そんな、彼女は。 果たして、滅ぼすべき人狼であったのか。 望んでその生を送る人狼ばかりではないことを、私は……。 [そこまで言うとハッとしたように口をつぐんだ。 俯いた表情は窺うことが出来ず] 詮無い事を言いました。 私はネリー=ウォルトンを倒した。事実はそれだけです。 結社の一員である以上、人狼を放置するわけには行きません。 | |
(17)2006/09/21 20:55:55 |
酒場の看板娘 ローズマリー [惨劇の、跡。 そう表現するのが相応しい現場だった。 すぐ目の前には、倒れ伏しているルーサー。座り込み、目を閉じているナサニエル。二人とも、服が焼き焦げている。火傷も見られる。酷い状態なことは目で見るだけで理解出来た。 その背景には、既に半分焼け落ちているレベッカの雑貨屋『だったもの』。火は未だに燻り、黒煙を立ち上らせている。焦げた木材の匂いが鼻につく。 立ち尽くしているラッセルとミッキーの目線の先にあるのは。 口元から血を流し、ハーヴェイの隣に横たわるレベッカと。ハーヴェイに激しい言葉をたたき付けているニーナ。 ―――……これは。どういうこと? 軽く息を吸い込み、吐き出す。 気持ちを落ち着けてから、ハーヴェイのほうへと歩き出す。] ……ハーヴェイさん。 これは一体、何が……起こったの? | |
(78)2006/09/22 01:15:14 |
冒険家 ナサニエル ──ナサニエルはふらりと立ち上がり。ハーヴェイに詰め寄るニーナの背中に言葉を投げる。 …ならば、誰を殺せば正解だ? …我々が真実を知る術は既に無い。 人は…生きていく為には間違いを恐れず、否、たとえそれが間違いと判っていても、自らの意思で道を選ばねばならんのだ…。 自らの手を汚さぬ者が…手を汚し道を貫いた者を責めるなど…。 …今日はもう集会の必要も無いだろう…。今のままでは冷静になれぬ者が居るようだし、手負いの者も多数居る…。一度解散した方が良いのでは無いか? …この場に長居したいとも思わぬしな。 …遺体の処理や…火事場の後始末は、役立たずの自警団どもに任せれば良いだろう。奴らにも少しは働いてもらわぬとな。 | |
(79)2006/09/22 01:15:43 |
冒険家 ナサニエル クハハハハハハハ! 『理由』を見つけるのがお上手な事だ! そんなに自分の闇を見つめるのが嫌か? いや、それが闇ですら無い事を気付くのが怖いのか? 貴様らが他者を殺したのは「自分が、自分だけが生き残りたいから」であろう? そうしなければ、自分が死ぬやもしれぬから。 そして、それが怖いから。ただただそれだけの事だろう! 喰わねば死ぬから喰う我らと何が一体違うというのだ! ──ハーヴェイの口からネリーの名が出るのが耳に届いて。 …積極的であろうが消極的であろうが所詮は人を喰わねば生きていけぬが運命!いつか対峙せねばならぬ岐路に此度当たったに過ぎぬ! …奴の選択は、奴だけのモノ。 貴様が軽々しくそれを語るで無いわッ! ──多段に放たれた矢の放物線の下をくぐり抜け、間合いに捉えたハーヴェイの喉に一気に爪を伸ばす。その目に飛び込んできたのは撓る弓と一本の銀の矢。 | |
(109)2006/09/22 03:34:34 |
冒険家 ナサニエル ──目の前で放たれた矢がナサニエルの頬を撫でる。瞬間とは言え目視できたからこそ避ける事のできた一撃。 続けて放たれた、力強い、しかし芸の無い一撃は身体を捻るだけでかわす。 矢が尽きた、弓を捨てた。その姿を目にし、最後の一撃に向けてハーヴェイに駆け寄って行く。 俺がどう生きるかは、俺の意志。 そして、その俺の意思ですら、他者の中では単なる運命の歯車に過ぎぬ。 …そして、その運命の中で…それが奴の、そしてその娘の選択だっただけの事。 俺の生きる道と奴らの生きる道が交差した時、二つの道が生まれたのだ。 「生き残る道」と「死に行く道」 譲り合うことは出来ぬ! 俺は生きる道を選び、奴らは人として死ぬ道を選んだのだ。 貴様はどの道を歩む?! …さあ、問答の時間は終わりだ。 ──弾丸の様に身体ごとハーヴェイに飛び掛る。大きく開かれた顎はハーヴェイの喉に標準を合わせる。 | |
(112)2006/09/22 04:04:08 |