逃亡者 カミーラ −−夢の中−− [差し込んできた朝日に眩しそうに目を細めながら、カミーラは気持ちのいい朝だなぁ、とうんとのびをする。出来上がった朝ごはんを皿に盛り付け、テーブルに列べ終わればまだ寝ている男を起こしに行く。] ラッセル、さあ、もう起きてちょうだいな [起きた男はラッセルと呼ばれた事に首を傾げた。カミーラは相手が兄であることに気付いて驚きの声をあげた。] まあ、お兄様だったなんて…やだわ、私ってば ねえ、お兄様…また人狼と遭遇しちゃったの、私…。また大勢の人が殺しあってるわ。でも私、どっちにも死んで欲しくなくて [兄はカミーラの言葉を遮るように、彼女に剣を握らせてこう言った。] 「人狼に僕を重ねてなんて、見ないでいいんだよ」 [そう言うと彼は動けないでいるカミーラに微笑み家を出ていった。] お兄様!! [叫びながらカミーラは目を醒ました。伸ばした左腕で二つのブレスレットがしゃらんと鳴った。] お兄様…… (守るべきは思い出ではなく、現在…そう言うのですね…お兄様) | |
(43)2006/09/20 22:40:44 |
ごくつぶし ミッキー [ふら、と酒場の扉をあける。 昨晩は……シャーロットの亡骸を自警団のところまで届けて。 その前の晩と同じように、酒場の近くへ戻って一晩、そこに居た。 ――疲れていた。とても。 朝はヴィンセントの遺体を確認し。 夕にはシャーロットの遺体を抱えて。 混乱した頭では、昨夜は酒場の正面玄関に異常がないか見張っているのが精一杯で。 ほかには何も――何があったとしても、気づくことはなかったろう。 無事に朝を迎え、日が高く昇ったことを確認すると牧場へと戻り。 こうして、日の落ちる時間に、またここに帰ってきた。 今日は、どんな絶望をクインジーに聞かされるのだろう、と俯きがちになりながら] | |
(48)2006/09/20 23:05:36 |
書生 ハーヴェイ [一通りの反応を確かめて、再び口を開く] クインジーさんのことは知らない方も多かったようですね。 ですがそれについてはまた後で。 とにかく事態は一刻を争います。 もうこちらから人狼を占うことが出来ない状態ですから ――人狼の可能性が高いとなれば、それが誰であれ、殺します。 [何かを耐えるように、でもその視線は誰からも逸らさずに。 敵意の視線も戸惑いの視線も、正面から受け止めた] もちろん犠牲者は一人でも少ないに越した事はありません。 それは皆さんも同じ気持ちであると思います。 そのためには…… [惑うように瞳が揺れる。だがそれを振り切るように冷たい声で] 犠牲が必要になることも、あるのです。 | |
(64)2006/09/20 23:33:22 |