人狼審問

で、出たーッ！

今日も昨日と同じように部屋で寝ていたんです。
朝方、急に寒気がして僕は目を開けました。

すると、ぼくの布団の上に、頭から血を流した堀●の幽霊が。
彼は、恨めしそうに不気味な表情で何かを言いたそうにしていました。
その仕草がとても気持ち悪くて、臭いような気もした。
僕は起き上がろうとしましたが、身体が金縛りにあったように動かない。

幽霊はしばらくそこにいました。
いつのまにか、幽霊の側にはある男の幻のようなものが現れました。
それは……、あの茶道家の橘さんの顔でした。

幽霊は、橘さんの髪の毛を触り出しました。
橘さんは怯えた表情で、幽霊を見つめます。

幽霊は、橘さんの首を絞めるような仕草をして、ニターっと笑いました。
そのとき、橘さんは叫びました。
殺したのは自分だ、許してくれと。

急に金縛りが解けて、僕は大声を出しました。
それで、幽霊と橘さんの幻はかき消すように消えてしまいました。

皆さんには、信じられないでしょうが……。
これは、【橘さんが犯人】ということに間違いないと思います。

―ロビー―

[いつものように新聞とコーヒーで朝を過ごしていると、流が慌てて宴会場に入るのが見えた。]

【ん？
あれは昨日確か、堀●のお化けを見たとかなんとか言ってたヤツだな。
……むしろ自分が堀●を殺して、罪の意識にさいなまされてる、とかな。】

―宴会場―

[流に興味があったので、遅れて宴会場に入った。流と警官との会話を耳にした。]

……。

その男、一度医者に診てもらった方がいいのではないか？

橘は今頃、警察で取り調べを受けているのだろう？

……血の匂いがするな。

[辺りを伺い、その匂いが宴会場の中から発生しているように感じた。]

［キャロルは食事をとると、宴会場へと向かった］

あー夜更かしはダメね、やっぱ。6時間は寝ないとやってらんないわ。

…って何？　この匂い。血の匂いするんだけど…

……そこの畳、少しズレてないか？

[警官に声をかけると、畳を指差した。警官も気付いたみたいで、畳を持ち上げた。

ツンとした血の匂いが部屋に立ち込める。]

……！？

そこの畳がどうかしたの…？

……それってひょっとして…

［崎山と警官の方に駆け寄った］

[畳の下に、血まみれの女性がいた。どう見ても死んでいる。]

……。

［畳の下に転がる、カミーラの死体。血に染まった胸。鼻を突く血の匂い。キャロルはすぐに駆け寄り、脈を取る］

カミーラ！

まだ体は暖かい…

救急……

［既に絶命していることに気付く。携帯をとりだして署の方に連絡を取った］

はい、一台お願いします。それから、本庁からの応援要請を。

ひとまず対策本部は移動するわ。ここには警官以外の立ち入りを禁じます。

それから…宿泊客と仲居を別の大部屋に集めてちょうだい。
あたしは今からカミーラのいた署まで行って来るわ。

タタリだ……。

堀●の祟り……。

【これは……〇暴の女ですか？

……困りましたね。

私の身元は既に判明しているでしょうから、痛くもない腹をつつかれそうですね。】

[後から入ってきたキャロルをチラリと見た。]

【何やら作為的な物を感じますが、私からそれを口にできる事では無さそうですし。】

［見開かれた目を閉じる。そして数秒黙祷すると、やって来た別の警官に指示を出す］

崎山さんも流くんもこの部屋から出て貰える？
別の部屋に本部をたてるから。

それから崎山さん？　あなたの身柄、拘束するかもしれないこと、覚えておいてね。

［それだけ言うと、キャロルは*宴会場から出ていった*］

[慌ただしく部屋を出て行くキャロルを見ながら鼻で笑った。]

【やれやれ。

少し考えれば、私が犯人では無いことくらい判りそうなものなのですがね。

キャロルさんが落ち着いたら、少し話した方がよさそうだ。】

【中国語】

……もしもし、張さん？
飛です。ええ、元気にやってます。お孫さんは元気ですか？
あはは、それは大変ですね。

……はい。少し調べて欲しい事が。ええ。
〇暴にカミーラと言う呼び名の女刑事がいると思うのですが……はい、そうです。その女が、今朝殺されました。
……ははは、まさか。刑事は失踪してもらうのが一番ですよ。
ええ、それで、彼女が追いかけていた組と、その組と堀●との繋がりも判るなら是非。

はい、ありがとうございます。よろしくお願いします。

失礼します。

[宴会場に駆け込んできた。]

刑事さんが殺害されたって本当ですか?
そんな、ありえない……。

ああ、ここが殺害現場なの？
とりあえずロビーに移動してますから。

[...は宴会場から出て行った。]

【どこに行けばいいのかしら。機能の調査報告もしたいんですけど。】

−ロビー周辺−

[流は、宴会場を追い出され、あてもなく宿のロビーをうろうろしている。
さきほどに比べれば、ずいぶん落ち着いていたが、畳の下から出てきた血まみれの死体の姿はまだ頭から離れない]

タタリだと……。なんでぼくはあんなことを言ったのだろう。

自分ではそんなことは考えてもいなかったのに。
まさか……

死んだ母から、幼い頃に聞いたことがある。
世の中には、霊や魂を自分の身に降ろして、そのメッセージを受け取る能力を持つ者がいるのだと。
そして、自分の先祖には、そういう能力の持ち主が多くいたと。

タタリ……。

何者かが僕の口を通して、そんなことを言ったのだろうか……。

[かぶりをふって、宿のロビーの長いすに腰掛ける。
その一角には、この地方の地図や名所案内の本が立てかけてあった。
それに混じって郷土史や、民話の本もある。

流は、何かに導かれたように、その本の一冊を手にとって眺めた。]

これは……。

−ロビー−

【警察の人からカミーラさんが殺されたと聞きました。
刑事のカミーラさんが殺されてしまうなんて異常事態ですわ。警察がいても犯人には関係ないってこと？
わたくしはどうしたらいいんだろう】

[警察の人に尋ねる]

あの、探偵さんや霊がみえたりする人達は何か言ってましたか？

はあ！？
流さんが橘さんが堀●さんと橘さんの霊を見たですって。だって橘さんは事情聴取で亡くなってはいないんでしょ。
ありえませんわ！

[警官になだめられ]

信じられないのはわかりますよ…ってそりゃそうでしょうよ。
それで橘さんがクロ、なのですね。

[車をいつもの場所に停める。ここ何日かでだいぶ距離を走った車は、洗車する間も無く少し砂埃で汚れていた]

誰か若いのに頼んで洗車してもらおうかしら…なんて、私用に使っちゃいけないわね。

［今朝見た惨状を思い出す］

…カミーラ…久しぶりに会ったと思ったのに。

ううん、刑事のあたしがここで沈んでちゃいけない。

それより、相手はこの厳重な警備の中で犯行を堂々とやってのけたのよ。しかも刑事を相手にね。

あたしだっていつ狙われるかわからない。明日にはもう動かなくなってるかもしれない…なら、早く犯人を捕まえなくっちゃ。
この際怪しいの全員しょっ引くべきかしら…。

［ロビーへと入る。新しい対策本部は別の大広間に立ててあるようだった。まずはそこへと向かう］

とにかく。今宿にいる人を一同に集めたほうがいいように思うわ。

そのように手配してちょうだい

［警官に指示する。本部へやってくると、新たに増えた事実を書き足していく］

[キャロルに向かって]
由貴ちゃん……うちの斎藤を調査しました。
飛太くんの件に関してですが【彼女はシロ】です。
現状で仲居は基本二人一組で行動することになっています。いっしょにいた仲居からは斎藤と飛太くんの接触はありませんでした。

掘●氏の件については、彼女がこぼした酒と掘●氏の倒れていたところとの位置関係などから刑事さんに状況を推測していただくしかありません。ただ私としては非力な女の力で男の頭部を殴ることはそうとう難しく、あまり現実的でないと考えてます。
また彼女をPHSで呼び出したという同僚を見つけて、彼女が自分の意思で行ったものではないと確認しています。ここからも掘●氏をおびき寄せるための一味だという容疑はほぼ消滅しました。
なお先ほど斎藤に電話をかけた同僚にかんしては、現在警察の事情聴取を受けています。
というわけで私の調査できる範囲では【斎藤はシロ】だと判断します。

鳳さんこんばんは。そう、斉藤さんは貴方から見てシロ、ということね。でもアリバイは立証できないんでしょ？

あとは葉月くんが誰を調査したのか、安城さんがまた何か言い出すのか、というところかしら。

皆がばたばたする前にお風呂でも入ってこようかしら。
汗もかいちゃったし。

それじゃ、ここはお願いね。

［若い警官に指示すると、キャロルは部屋へと向かった］

―自室―

[澤野は、何か思案している]

食事は美味しいし、温泉も素晴らしいというのに……
このような事件があると、やはり、気分爽快というわけには
行きませんね……。

……それに。

[脳裏にひとつの決意が浮かび、彼は静かに立ち上がった]

[むくりとふとんから起きあがり 目を閉じたままテーブルの上の眼鏡を探る]

ふわ〜ぁ。やっぱり一日中調査+夜更かしはきついわ。こんな時間まで寝ちゃった。

とりあえず、ご飯食べにいこ。胃袋が悲鳴を上げているわ。

ご飯ご飯。今日はなんだろなー。

…ん、なに？えーこれから取り調べぇ？というかご飯もまだ食べてないんだよ。

…あ…そうなんだ。刑事さんが…

分かったわよ。行くから、腕とか触んな！

―宴会場入口―

[昨日までは旅館の客が集まっていたその部屋には、何故か
黄色いテープが張られ、昨日よりも大勢の警官が出入りしていた]

【もしや……また何かあったのでしょうか……】

[澤野は踵を返し、どこか人が集まっている場所を探して
宴会場を後にした]

[若い警官から事情聴取を受ける]

昨日はかなり遅くまで、あの派手目な刑事さんと今回殺された刑事さんと一緒にいたわ。あと、やたらメイドさんに絡んでた女の人もいたかな。色々と事件のこととか聞かれてた。

別れた後は、刑事さん達はお風呂入るって言ってたけど、あたしはもう入った後だったし眠かったから部屋に戻って寝たわ。

…そうよ。今まで寝てて何が悪いの？昨日は一日中歩いて疲れたのよ。

[事情聴取を受けているのは宴会場]

昨日は、というか今までぐっすり寝てたから怪しい物音とか聞いてないわよ。先にいっとくけど。

それで、飛び太君とか堀○さんとかと一緒の犯人なの？え、わからない？

人に聞くだけ聞いといて、自分はだんまりな訳？なにそれ。ほんとあんた達最悪。

…もういいでしょ。ご飯くらい食べさせてよ。

[そう言って警官を振り払うと 食事の用意がしてあるお膳に向かった]

部屋風呂もいいけど、人がいるほうが安全よね…

［浴衣を手に取ると、部屋を出て浴場のほうへと向かう。露天風呂はちょうど空いてる時間なのか、人は少ないようだった］

昨日の晩は、カミーラと一緒だったわ。

―大広間―

[お膳を運んできた。]
はい、今日は樹那ブランド牛のしゃぶしゃぶですよ。
携帯コンロに火をつけなければいけないので、こちらに声をおかけください。

［露天につかって、ぼんやりと月を見ている］

何でこんなんなっちゃったのかしら。未だに犯人の人数も特定できないなんて。

―ロビー―

[空いたソファに座って考え込んでいる。
時折、従業員らしき人々が行き交い、噂話を落としてゆく]

【今日もまた、犠牲者が出たのか……しかも警官……。
　女性の――という事は、昨夜遅くに見かけたあの女性たちの
　どちらかだろうか……】

[腕を組み、頭の中で状況を*整理している*]

［口まで湯につかって考えていたところで、キャロルははっとした］

いけない。このまま入ってたら寝ちゃいそうよ。事情聴取も任せたままだし…そろそろ出なくっちゃ。

―大広間―

[客や仲居などが集まりザワザワとしている。そんななか携帯が鳴る。張からだった。]

【中国語】

もしもし、はい。飛です。
ええ。そうです。

……はい。

ありがとうございました。では、また。

［浴場を出ると、部屋によって髪を乾かす。そして動きやすい服装に着替えてから大広間へと向かった］

誰をしょっ引くのか考えなくちゃね。
鳳さんの話では斉藤さんはシロみたいだけど…どうしようかしら。

[出された料理には手を出さずに思案している。]

【……菊池組が絡んでいたとはね。
たしかあそこは、堀●の飼い犬だと思っていたのですが。
堀●の進める、多角路線・徹底合理化が菊池組には合わなかったということでしょうか。
もっとも、うちもその余波を受けたからこそ、私が来たのですけどね。

カミーラ殺しは、そのとばっちりなのかな。
そして、鳶は何かを掴んでいたのでしょうか。

堀●殺害の現場でも覗いてしまったのでしょうかね。
もしくは、覗いていたと思われてしまったか。

どちらにせよ、随分と杜撰で行き当たりばったりな犯人でしょうか。

菊池組のヒットマンがいるとするなら……

澤野

くらいしか思いつかないのですが。】

−大広間−

こんなものを見つけたんだ……。

さっき見つけた、この地方の昔話だ。
みんな、興味深いので聞いてくれ。

[地元の郷土史や民話が編纂された、古びた本を取り出して読み上げて見せた。]

[本を読みながら話をする]

江戸時代末期のことだ。
ある商人が、米相場で大儲けをしたと言う。
どれぐらい儲けたのかまでは書いていないが、とにかくビックリするような額だったらしい。

その商人は、それで調子に乗って、村で好き放題していたらしい。
商売敵の店を燃やしたり、若い娘に手を出したり、気に入らない奴は簡単に殺してしまったり。
代官や近くの侍をも金で丸め込んでしまって、誰も止める奴はいなかったそうだ。

しかし、そんなことは何時までも続かない。
そいつの非道に怒った村人たちによって、その商人は無惨に殺され、その死体は河に投げ捨てられたという。

次の夜、土左衛門として河に浮かび上がった商人の姿を見て、村人たちはたいへん喜んだそうだ。

しかし、惨劇はそこから始まった。
その次の日から、夜な夜な殺された商人の幽霊が村を徘徊するようになったらしい。

毎晩、村人の誰かが死んでいった。
その死は、事故であったり、諍いした村人が殺し合ったり。
直接幽霊が取り憑いて殺したという訳ではなかったが、それでも村人は商人のタタリだと怖れた。

幽霊は恨めしい恨めしいと村を呪い、水害や疫病を引き起こした。
挙げ句の果てに、村人の一部は殺し合いをしたりして、多くの犠牲者を出した。

偶然村にやってきた高僧が霊を鎮めるまで、それは続いたということだ。

なんだか、今の状況に似ていないか……。
そして、殺されたその商人の名は……、堀●文兵衛。

村人たちは、その幽霊のことをこう呼んで怖れたという。
堀●のドザエモンだから、ホリエモン……。

今のところ予定としては、
霊媒師だとか言ってる流くんか、宿泊客の誰かかしら。
崎山は連行したい気はあるんだけど、ぶっちゃ気その手口に見えないって言うのがわかるのよね…

ほんとは連れて行きたくはないんだけど…宿泊客から誰か、となると陽子ちゃんなのよね。ただ、彼女が殺人を犯すようには見えない。

だけど、まさかこの人がって言う事件だってたくさんある。あんまり先入観持たずにやりたいんだけど。

この言い伝えが、ここで殺された堀●との繋がりと証明するだけの材料はない。
だが、偶然の一致にしてはできすぎている。
ここまで来ると、これは偶然ではなく必然……？

まさか、過去の惨劇が何百年かの時を超え、再現されようとしているのではないか？

とにかく、昨日今日と2日続けて犠牲者が出てしまった。

それがタタリだろうがなんだろうが、ぼくたちは戦い続けないといけない……。

……流君と言ったかな。

興味深い話ではあるけども、堀●が殺された恨みによって祟るのならば、その対象は犯人ではないのかね？

鳶という少年や、カミーラという女刑事が、祟られたと言うことかい？

君の見たという幽霊は、橘が堀●を殺したと言っていたと聞いたが。

［大広間にやってくると、いる面々に会釈をする］

こんばんは。人が少ないわね…
旅館内に第三者が入らないようにしているし…人がどんどんと殺されていってるから当然かしら。

そこはわからない。
ただ、過去の伝承でも、怨霊は無差別に近いような形で災厄を振りまいていたと言うことだ。

これは僕の考えだが、その災いは特定の個人に対して及ぼされるのではなく、この場に対して影響をもたらすのではないかと思っている。
僕の思いつきにすぎないかもしれないけど。

警察は今日も誰かを取り調べするのかい。
それなら、僕はあの赤髪の迷探偵である【葉月さんを取り調べる】といいと思うんだが。

まだ彼を泳がせて様子を見るというのであれば、その他の宿泊客から疑いをかけることになるが……。
まだ推理するための材料が少なすぎるな。

［崎山が話しかけてきたのに気づく。警戒しながら返答した］

何かしら？
事件と関係があることにして欲しいわよ。

―宴会場―

[澤野は意を決したように、捜査官の一人に声をかけた]

あの、よろしいでしょうか。
少々お話したい事があるのですが……。

　

[流に向って。]

…ということは、ここには怨霊しかいないというわけですね？
すると、必要なのは刑事でも探偵でもなく、御祓いということでしょうか。

―部屋―

[　コンコンとノックの音にどきりとして、声をあげそうになった。悪い予感はやはり当たった。ドアの外から聞こえてきた声は、また事情聴取を受けて欲しいと告げてきた。やはりまた事件が・・。不思議だったのはいつもの宴会場ではなく別の部屋を指定されたことだった。あたしはすぐに準備をして向かうと告げた]

カミーラさんが・・
なんでこんなことになっちゃうのよ

[　あたしはそばにあった何かを引っつかんで壁に思いきり叩きつけた。何かは枕だった。ぼすっと鈍い音がして落ちた。あたしの頬を涙が伝った。一緒に散々飲み明かしてぎゃあぎゃあ騒いだのは遠い過去の出来事だったか？それすらあたしにはわからなかった。信じたくなくて、でもたぶん本当のことで、諦め切れなかった。母さんが亡くなった時よりは慣れてしまった。それが別の意味で悲しかった]

[　とにかくこんな顔じゃ行けない。気持ちを落ちつかせないと誰彼構わず罵声を浴びせてしまいそうだったから。泣けるだけ泣いて、それから顔を洗って落ちついたら行こう。あたしは少しの間一人で泣いていた]

橘さんを調査していた飛太くんが殺されて、次に小山刑事が殺された……。
小山刑事とよくお話していたのは、葉月さんに摂氏さん……？

まさか、ねぇ。

わからんよ。

たとえば、過去の伝承に似せた状況を、誰かが人為的に作り出してるってことだってありうる。
要するに怨霊に見せかけた人為的な事件なんかは、ミステリィなんかにはよくあるしね。

【葉山さんはまだなのね。昨日カミーラさんにウィンクしてたけどショックじゃないかしら。
まさか何もなかったようにキャロルさんに乗りかえはないわよね】

はあ、こんな時にわたくし何をかんがえてるんだろう…

[...は樹那牛をつつきながらつぶやいた。ジュウジュウ]

[キャロルに向って苦笑している。]

そう身構えられても困るのですがね。

流さんを、病院に連れて行った方がいいのではと思っただけですよ。

[一つ咳払いをする。]

真面目な話、昨日連行したのが橘ではなく流だった場合、橘は流になんと鑑識の結果を言うか想像できますか？

そして、橘と流の二人を連行した場合、安城がなんと言うか興味がありませんかね。

それだけです。

[ギルバートに向かって]
私は旅館に働いているので、霊とかナントカいえない立場です。ごめんなさい。

いやどこかの部屋に出るとか、ないですからね。
[にっこり]

流さん。
怨霊に見せかけた人為的な事件の犯人は、橘だと仰ったと、私は記憶しておりますが。
これに葉月さんも加わり、安城さんが模倣犯ということでしょうか。

[呼び止めた捜査官に]

今日もまた、被害者が出たそうですね……。
調べればいずれは分かることですし、私の方から先に
お話しておきます。

私は、窃盗や傷害の前科を持っています。

当時はまだ未成年でしたので報道等はされておりませんが、
そちらで確認していただければ詳しい事は分かるでしょう。
指紋等の記録も、おそらくまだ残っているのではないで
しょうか。

［崎山の言葉を聞いてため息を一つつく］

あたしからいえるのは、【自称探偵の二人はまだ連行しない】ということかしらね。

だから【流くんか宿泊客の誰か】をしょっ引くことを考えてるわ。
ただ、宿泊客に関しては任意同行を求めるだけの証拠がないのも確かよ。
頭痛いところよね…。

宿泊客の皆には悪いけど、自分も容疑者の一人だということを忘れないでほしいの。自分の潔白は自分で証明するしかないのよ。

温泉旅館に幽霊か。
夏だね。

[ご飯を食べながら]

霊媒師に迷探偵とか言われるのはちょっと可哀想な気もするなぁ。

で、刑事さん。しょっ引かれていった鑑識さんは犯人だったの？霊の声とかじゃなくて、ちゃんとした結果が聞きたいんだけどね。

それと、そこの自称元探偵さんの目は相当偏ってる見たいね。あたしは、殺された刑事さんとは昨日初めてしゃべったんだけど。そういうことを言う時は、本人には聞こえないように言ったらどうかなー。

探偵は泳がせておくのかい。
じゃあ、他の誰かということになるが、うーん。

とりあえず、風呂にでも入って考えてこよう。
なんだか寒気がするしね。

取調べの結果はまだ聞いてないわ。今日はそれどころじゃなかったし。それに昨日連れて行った郷田さんも、まだ口は割らないみたいだし？

橘さんも相当口は硬そうだったわよね…

それと、刑事さんには探偵さんをしょっぴかない理由も教えて欲しいな。

昨日もなんで片方の探偵さんの意見だけを信じたのか、答えてもらえなかったしね。まさか「犯人だっていったからとりあえず連行してみた」と言う事じゃないと思うんだけど。

鑑識の身分証明よりも、自称元探偵さんが
「鑑識さんが最初に『殺されてる』って言ったと仲居さんから聞いた。だからその人が殺人犯」
という意見を優先した理由を聞きたいわ。

[キャロルの言葉に、肩をすくめてみせた。]

容疑者だと言う事は重々承知しておりますよ刑事殿。

ですが【もう容疑者などいないかもしれない】と言う事も少しは考慮していただけると幸いです。

私自身の潔白は、残念ですが証明できそうもありませんけどね。

また堀●に関してのみ言えば、私には彼を殺す動機があります。

ここの方は管轄が違うのかもしれませんが……３ヶ月前、
東京で20代の女性が殺された事件はご存知ですか？
……いえ、貴方がたは「自殺」という発表をされていましたので、
そう表現しないと理解していただけないかもしれませんね。

彼女は私の大切な知人でした。
あの子は……決して自殺などするような子ではなかった。
あの子は堀●に殺されたのだと、私が何度そう主張しても、
「遺書が出たから」と言って貴方がた警察は全く取り合って
くれませんでしたね。

正直に言ってしまうなら。
私は彼をこの手で殺してやりたいくらい憎んでいました。

[セシリアに向かって]
お気にしたのでしたらすみません。
ただし状況が状況ですから、何もいわないよりマシかと。

[澤野の声が小さくだが聞こえた。]

【……私の場合、捕まっていないから前科ゼロですけどね。】

[肉を焼きながら]

わたくしが容疑者の１人というのはわかっていますわ。
でも警察の方にお話した以上のことはわかりませんの。
潔白を証明…難しいですわ。

摂氏さん、別に鳳さんだけの意見を尊重したわけじゃなくてよ。じゃあ貴方に聞くけれど、貴方は誰を連行するのが一番だと思ったの？
それは警察の仕事なんて言わないわよね？

鳳さんと葉月くんの意見が割れている以上、少しでも犯人の可能性のある人物を取り調べるのは間違ってるかしら？
だから今日だって誰を本当に連行するのか、葉月くんの調査結果を待ってから決めたいの。

崎山さんにも答えるけど、確かにもう宿泊客の中には含まれていないかもしれないわ。
でもそれを調べるには証言が少ないのよ。
そしてそんな楽観視したことは言いたくないの。

―大広間―

[　事件の対策本部に着くと直ぐに事情聴取を受けた。前日までと同じことの繰り返しだった。すっかり顔を知った警官と決まりきった手続きのやり取りをした。それでも時間がかかった。犯行時刻のアリバイは当然ない。でも、それっておかしくないかな？刑事さんが殺されたなら警察関係者の方が余程近くにいた筈なのに、誰も犯行に気付かないなんて。警察の対応にあたしは改めて呆れかえった。この人達は何一つ学習しない。こんな人達あてにならない。あたしの身を守るのはあたし自身。真実を述べて母さんの事件を解決してもらうことなどきっとできないんだ]

[　あたしは必要最低限を機械的に吐きだして、意味の薄い事情聴取は終わった]

実際に殺したのかと訊かれれば、答えは「否」ですが。


また、その一件により、私は警察という組織に対してあまり
良い感情を持ってはいないという事も、この際ですから
付け加えておきましょうか。
もちろん、だから事情聴取を拒否するなどということは
ありませんので、ご安心ください。


私から言いたい事は、以上です。
一日も早い事件の解決を、微力ながらお祈りいたしております。

[鳳に向かい]

あー別に良いわよ。印象操作くらい誰でもやるしね。あたしだってあなたが怪しいーって思ってるわけだし。

自分自身の潔白の証明かぁ。一体何をすれば良いんだろ…警察の取り調べにはちゃんと来てるし、勝手に帰るなって言われてちゃんと宿にいるし…うーん。困った。

[...はぽとんと箸を落とした]

……自殺

[刑事に向かい]

あたしが誰を怪しんでいるかは昨日言わなかったっけ？鑑識の身分証明を出している人よりも、イタコとか超能力とか言ってる人の方が怪しい、って言ったと思ったんだけど。言ってなかったらごめんなさい…

[一度立ち去りかけ、思い出したように振り返る]

ああ、あと一つだけ。
私は現在は、正真正銘の牧師ですよ。
まあ、これも調べていただければ分かることですが。

私の過去は、長らく私自身を苦しめるものでしたが、
今は、今のこの私を与えてくれたものとして、心から感謝して
います。


[晴れやかな顔で一礼すると、宴会場を後にした]

摂氏さん、昨日の決定のお話でしたらその場で理由を訊いてもよろしかったのでは？

[キャロルに向かって]
そういえば私も含めて容疑者の情報は、自供しかないのかしら。
居住地の警察からの情報とか、寄せられていたら捜査の参考になると思います。

超能力って言ってる人は昨日一番に考えたわよ。安城さんでしょう？　でも彼は自称探偵が二人ともシロだというんだから仕方ないでしょう？

そして流くんと橘さんを比べたときに、何の証言もない流くんより、証言があった橘さんを優先しただけのこと。

[澤野が去っていくのを呆けながら見ている]

【私は彼をこの手で殺してやりたいくらい憎んでいました。

…わたくしとおんなじだ。】

おなかへっちゃったよ〜

ん〜
美味しそうな匂い

お肉！
お肉！
食べていいの？

―宴会場―

[鬼気迫る表情で無言で働く警官達に少々圧倒されながら、…は遠目に事件現場を覘いてみた]

【突然、激しい頭痛と眩暈が！！！　これで三度目だが何度経験しても慣れるものではない…多少覚悟は出来ていたので今回は無様に倒れこむ様な事は無かった。
…は、その場に座り込むと、浮かんだヴィジョンに意識を集中した…】

ああ、鳳さん。容疑者の情報はあるけど、誰しも似たようなものよ。
それが今回の事件に当てはまるかどうかわからないわ。たとえば、堀●を殺す動機だって、調べれば埃が色々出てくるわ。
だけど、それが第二、第三の殺人には繋がらない。
経歴だけで犯人捕まえていいなら、最初に崎山さんをしょっ引くところだけどね。

【あれ、この声は？】

陽子ちゃん！
樹那牛ですって、もちろん食べていいみたいですわ。

[お行儀わるくぶんぶん手を振った]

[澤野の話をきいて驚く]
あ…これほどあっさり自分への容疑をみとめてしまうなんて。

【はっきりと動機がある人を調べるのが先決かしら。由貴ちゃんを調べてみたけど、掘●氏にずっと恨みを持っていたわけじゃなかった。調査は進展しなかったからね。】

刑事さんの中では、「鑑識の身分証明」と「超能力」と「霊能力」が同じものなの？

二人の探偵が白だと言ってるからしかたがない？なんでしょうがないの？そこら辺がわかんない。「探偵の意見」と「鑑識の身分証明」だったら探偵の意見の方が信頼度が上なのか。


ちなみに昨日は、「なんで鳳さんの意見を尊重したの」って聞いたら答えてもらえなかったよ。今日は「別にそんなことはない」「（鳳さんの）証言のあった橘さんを優先しただけ」って答えてもらえた。

ホントは、橘さんには葉月さんから「犯人じゃない」という証言もあった筈なんだけど、それは取りだたされてないんだよね。葉月さんの証言を無視して鳳さんの証言を参考に連行してるんだから、これは鳳さんを尊重してるように見えるんだけどなぁ。

―自室・回想―
【夢を見ている。　夢の中でたまにそう気づいてしまうことはないだろうか？　今の私がまさにその状態だ。
今、私は家路へとついている。
駅から徒歩で２０分。　生まれてくる子供の為に無理して買ったマイホーム。
愛しい妻…名前は美佐子だ…思い出したよ。

ああっ、私にもこんなに心安らぐ時があったのだな。
幸せというのは普段は目に見えないものだが、今ならばわかる……私は幸せな人生を送っていたのだな　―あの時は―

―自室・回想―

夢ならば醒めないで欲しい、いや夢だからこそ醒めないで欲しい！
せめて愛しい妻の顔をこの目で見るまで、幸せだった頃の生活を再び噛み締めるその瞬間まで……。

ん？なんだ？　どこからか私を呼ぶ声が…
いやいや、もうすぐ我が家なんだ、ここで目覚めてなるものか！！
………。　あんた確か刑事さんの1人の…カミーラさん？　なんであんた勝手に他人の夢に……え？そんなことはどうでもいいから今すぐに目を覚まして宴会場に行け？　そんな勝手な！！
え…ちょ…まった、なに…なにをする！！　待ってくれもう少しなんだ！　家が…妻が待ってるんだちょ…いたい痛い…離せ…ああー！○×△□＊％＆　】

【今日は史上最悪の目覚めだった】

[　あたしは能天気な声をあげながらも、周囲を注意深く観察した。先ほど出ていったのは澤野さん・・。昨日までとは異なり皆の注目を集めていたように見えた。そして異常に青褪めた顔で食事をしている恵理ちゃん。心労なのかもしれない、少し心配だ。警察関係者の中でも唯一信頼出来そうなキャロルおねーさんは宿泊客の何人かと話をしていた。挨拶していない人もいたが、どれも見知った顔だった。その中にはカミーラさんはいなかった・・やはり殺された・・]

摂氏さん、容疑者も口封じに殺されちゃうかもしれないでしょ。
だから早めの拘束は、私はアリだと思ってるけど……。

同じなわけないでしょう？
だけど、鑑識の身分証明だって本物かわからない。
それにね。職業に貴賎なしって言うものよ。
もっとも、超能力は職業じゃないだろうけど。
職業だけで人を判断しちゃいけないのよ。

じゃあ聞くわね。
橘さんを連行しないのならそれは葉月くんの意見を尊重したことになるんじゃないかしら？
どちらでも貴方は同じ事を聞いたでしょうね。
それに、あたしは昨日も似たようなことを理由としてあげたはずだけど。

[摂氏に向って。]

ちょっといいですか？
鳳さんにとっての橘と、葉月にとっての流は、同じだと私は思うのですが、いかがでしょうか。

橘が鑑識で、流が霊視で、安城がオカルトですか。

恵理ちゃん！

[　あたしに向かって手を振る恵理ちゃんに笑顔を返した。暗い気持ちになっていたから誰かと一緒にいられるのが嬉しかった]

じゃ
あたしもいただきます〜

―大広間―
【…は、気分が悪く自室で仮眠後、皆が集合しているという大広間にやってきた。
中では既に何人かで話し合いのようなものが行われていた。】

[周りの目を少し気にしながら、キャロルに向かって]

…と、言うわけで私が見たヴィジョンでは…というか、カミーラさんの言葉をそのまま貴方に伝えます。

『なーにやってんのよ！　そんなしけた顔しないの！
　あんたがしっかりしなきゃ、誰が犯人逮捕できるっていうの？　
　でさ、”橘”は『無関係』だったみたいよ…まあ、鑑識としての腕はちょっと悪かったみたいだけどねー。
　ああ？　犯人教えろ？　……甘ったれてんじゃねえ！！
　それは生きてるあんた達の仕事！　こっちはもう途中下車しちまったんだ、死んだあとくらい仕事を忘れてのんびりさせておくれよ♪【ケラケラ笑う】　』

…だ、そうです。
私の視たヴィジョンでは【”橘”氏は犯人ではない】ようですね。

まあ、私自信こんな力があるなどいまだに信じられない事なのですが…皆さんが私を疑う気持ちはとても理解できます。

　こんな戯言、まともに聞いてもらえるとは初めから思っていませんが…もし…もし本当に私に死者の言葉を…最後のメッセージを代弁できる能力があるとするならば、それを誰かに伝えるのがジャーナリストとしての私の使命ではないかとこの頃思うようになりました。

　伝えたあとは、信じようと信じまいとその人の勝手で結構ですよ。
私はこうして伝える事に意義があると信じていますので…。

安城さん…本当かどうかわからないけど、カミーラからの伝言ありがとう。

ただの夢でなければいいのだけど。

[安城の言葉が聞こえた。]

ほう、これはこれは。

つまり【安城さんは鳳が偽元探偵】と仰っているわけですね。

で。葉月くんは今日も遅いのね。
どこで何道草食ってるのかしら。
葉月くんからの有力な調査結果が聞けない限り、流くんをしょっ引くことになりそうね。

【あれ、陽子ちゃんは肉をお湯につけてしゃぶしゃぶしてますわ。
わたくしったら肉を直火で焼くものかと思ってた。
どうりで箸がこげて食べづらいわけね】

外にも出られないし美味しいものでも食べていないと
やってられませんわ。

［陽子に笑いかけ、何事もなかったようにしゃぶしゃぶと肉を食べている］

つまり、安城さんは【鳳・郷田・流が犯行グループ】で、【橘が鑑識を名乗った模倣犯】と仰っているのでよいのでしょうか。

【しかし、辺見さんや河野さんはよく食べますね。観ているだけで胸焼けしそうです。】

うーん、橘さんが連行されなかったら別に何も聞かなかったと思う。

だって、橘さんは鑑識の立場を表明して、しかも偽物とは思えなかったんでしょ。それって刑事さんと一緒じゃん。別に葉月さんの事を信用したとか思わず、立場表明から信用したんだな、って思うよ。

[　恵理ちゃんの表情が元に戻ったのを見て、あたしは気付かなかった振りをすることにした。恵理ちゃんは恵理ちゃんなりに戦っているんだろう。本当に手を差し伸べる時に力になってあげられればいいや。あ〜あ、あたしの泣きはらした目もとはきっとばれちゃってるんだろうなぁ〜]

うん
美味しい

お肉〜
お肉ちゃん〜
しゃぶ〜しゃぶ〜♪

私が元探偵だと告白し、
そのあと葉月さんが探偵だと告白。
そしてそのあと安生さんがあらわれた。

掘●氏の殺された翌日、こういう順番で宴会場にあらわれたと記憶しています。

[崎山に向かって]

いや…悪いが私には犯人を特定できるだけの証拠も推理も何もない。

視たままを話しているだけに過ぎない。
私の視た事が正しいかどうか「証拠を出せ」と言われても…私にはできないのだよ。

貴方が私を信じ、そう感じたならばそれでいいのではないかな？

少なくとも一緒じゃないわね。
あたしとカミーラはお互いに刑事だと証明できるわ。
けど橘さんは違うもの。本物だと証明するもはなにもない。
偽造だって出来るわけだしね？

［崎山の方を振り返り］

【お、ちょっと髭が渋いじゃん】

そうなの？うーん…言われてみればそう言うグループで口裏を合わせてる、とは思えなくもないけど…。

それってどっちかの探偵は嘘で、どっちかの探偵は本物、つまり真実を知ってるって事になるの？うーん…

―広間―

[澤野は心が軽くなり、改めてここ数日食事もろくに楽しめて
いなかった自分に気づき、苦笑した]

【もう時間も遅いですが、まだ何か食べるものは残って
　いますかねぇ……】

[広間に入ると、見知った陽子の姿を見つけ、彼女と恵理のいる
テーブルに向かう]

こんばんは。
ご一緒しても？

[　誰かの視線を感じ振り返った。そこには修羅場をくぐり抜けてきただろういかつい顔の男。こちらに危害を加えてきそうな雰囲気はないが、触るのは怖いと直感が告げていた。あの男、あたしに用があるのだろうか？]

自分でいうのもなんだけど

1.橘さんを信じるのであればまだ犯人は見つかっていない。
2.安城さんを信じるのであれば郷田さんが犯人。
3.私と流さんを信じるのであれば橘さんが犯人。
4.誰も信用できない。

こんな感じかしら。

揚げ足取りになっちゃうけど、犯人が複数犯、と言っている以上二人が口裏を合わせる事だって出来るんじゃない？

別に、今現在疑ってる訳じゃないけどね。

あたしにとっては「鑑識さんが身分証明を偽造した」というよりも「イタコだの超能力だの言ってる人が犯人もしくは犯人グループ」の方がずっと信じられるんだ。これは刑事さんもみんなも一緒だと思っていたよ。



…でも、どうやらそうじゃないみたいだね。

[摂氏に向って。]

他にもありますよ？

現在警察で取り調べを受けているであろう橘からは【鳳・流が犯行グループ】で、【安城がオカルト模倣犯】

そこにいる流からは【葉月・橘が犯行グループ】で、【安城がオカルト模倣犯】

また、どちらにもいえるのが、
橘からは【葉月も犯行一味】、流からは【鳳も犯行一味】もあるかもしれないということでしょうか。

亡くなった鳶少年や、連行された郷田が探偵なら、という条件になりますけどね。

澤野さん！

あは
お肉美味しいですよ〜
おさけも要りますか？

ほらほら座って座って

[　あたしは澤野さんが来たのに嬉しくなって表情が和らいだ]

【ぬっ、崎山さんに見られてますわ。しゃぶしゃぶなのに肉を焼いていたのを不審に思われたとか…

眼鏡の女の子は摂氏さん、摂氏なんていうんだろう？
後でホワイトボードをチェックしておきましょう。
で、亡くなった人の霊が見える人２が安城さんと】

［嬉しそうにしゃぶしゃぶを食べる陽子を見て］

【うーん泣いた後がありますわ。カミーラさんが殺されてつらかったとか。無理もないですわ】

でも、現時点で一番信用出来るのは刑事さん。というか、刑事さん以外は殆ど信用出来ない。

揚げ足取ってごめんね。でも、なんかあたしの中では論理的に物事が進んでない気がして…


仲の良かった相棒が死んじゃってるのに、大変だよね…なんかカッとして言い過ぎちゃった。ごめんなさい。

[陽子の言葉に]

ありがとうございます。
では遠慮なく。

[陽子たちのテーブルにつく]

……こちらの可愛らしいお嬢さんは？

[見慣れないメガネ娘を遠目に見ながら]

…さっきからあの子は、なんだって刑事に喰ってかかっているのだ？

まあ、色々ストレス溜めてそうな年頃だからな…
こんな状況じゃ、不安にかられて誰かにあたりたくなるのも無理は無いかもしれないが……

[崎山の話を聞いて]
恐ろしい話ね。
犯行グループの一味の一人が探偵を名乗るなんて……。

ふう、良いお湯だったよ。

［摂氏に向かって］

いらだっちゃうのもわかりますわ。
犯人は複数らしいけど数ははっきりしていない。
探偵や鑑識や霊が見える人まで現れてわけがわからないもの。

それに刑事のカミーラさんまで殺されるなんて…

[鳳に向って。]

１、捕まってはいないですが、見つかってはいると思いますが。橘を信じるならば、犯人はあなたと流です。また、これに葉月と安城が加わることも不可能では無いでしょう。
２、これは言いましたね。安城を信じるなら、郷田が捕まり、流とあなたが犯人となりますね。
３、あなたと流は、同一ではありません。ですが、あなたからは流しか信用できないことは納得です。（流からあなたが信用できるかは別という意味です）
４、あなたは斉藤さんや刑事さんまでを信じていないのですか？

[　澤野さんの問いに、お互いを紹介した]

こちらは恵理ちゃん
中学生だけどひとりで来たんですって
しっかりしている子ですよ

こちらは澤野さん
えぇっと牧師さんよね
子供好きの優しい方です

はあ。でも、そうね。
カミーラが殺されてしまった以上、あたしだって明日生きてるとは限らない。
もし明日あたしが生きてなかったら、代わりに指揮できる警官が来るまで時間がかかるでしょうね。

そうなったときは各自の判断で警察にアピールしてちょうだい。誰を犯人だと思っているのか、取り調べてほしいのか。


少し、疲れちゃったわ。

[ヒューバートに向かって]
これは失礼しました。みなさんの視点だとこのように見えるのかしら、というのが抜けてましたね。
しかもものすごく重要なことなのに、省略しちゃって。私、動揺しちゃってて……。

【あ…さっきの牧師さん】

［澤野に向かってぺこりと頭をさげた］

はじめまして、辺見恵理です。
さっきの話聞いちゃいました、澤野さんは思い切りがいいのですね。

[一同に礼をした。]
おっと、これは申し遅れました。
名乗るほどではないのですが、崎山と言います。
美術品の貿易や、鑑定などしております。

[キャロルと目を合わせずに、シレッと答えた。]

…。

[　それにしてもこうも毎日事件が起きるとさすがに怖いわね。カミーラさんみたいないい人が誰かの恨みを勝っていたなんて考えられなかった。全員が容疑者とは言え、少しでも信頼出来る人と一緒に居る方が安心出来るかもしれない。例えばここにいる恵理ちゃんや澤野さんなら・・]

[辺見に向かいにっこりと笑う]

ありがとう。昨日話した刑事さん、少ししか話してないけどいい人だったんだ。でももう落ち着いたから。

そろそろ部屋に戻って寝…られないと思うから本でも読んでくるわ。

おやすみなさい。

[そういって*宴会場を後にした*]

[二人に向かって]

改めてごあいさつした方が良さそうですね？
澤野渉と申します。
ある教会で牧師と先生の真似事のような事をしております。

[恵理に]

はじめまして。辺見恵理さん、ですね。
思い切り……はは、聞かれてしまいましたか。
あれは実は、陽子さんのおかげなんですよ。

[気恥ずかしそうに笑う]

さて。
私も夕食をいただきましょう。


[略式だが、祈りの文句を唱える]

[　離れていたところにいた崎山と名乗った男に、立ちあがって簡単に挨拶をした]

離れて失礼します
あたしは陽子って言います

もしかしたら警察の話とかでもう名前を知っているかもしれませんが

[　少なくとも崎山は紳士的なみたいね。表面的なものだけかもしれないけど]

[　恵理ちゃんは澤野さんの何を聞いたのだろう？あたしのお蔭というのも良くわからなかった。直接尋ねてみたほうが良いのだろうか？あたしは逡巡した]

葉月さんが姿を見せないな……。
まさか。

どこからか逃げたのか？

[安城に向って。]

確かに、そうですね。

あなたからは
「鳳は、仲間の郷田が連行された日に、橘にクロと言っている。だが、橘は鑑識を名乗った。」
「鳳は、仲間の流を監視すると言っていた。だが、流は霊視が出来ると名乗りを挙げた。」
「鳳は今夜連行するものとして、暫定として葉月しか挙げていない（安城でも良いと思うのだが）」

という辺りでしょうか。

【わたくしも挨拶をしたほうがよさそう】

［あわてて立ち上がり］

はじめまして、辺見恵理と申します。
療養でこの温泉に来ました。

［一同に一礼した］

【ああ、わたくしには澤野さんのような思い切りは出せないわ】

[陽子の何か言いたげな様子に気づいて]

……どうかしましたか？　陽子さん。

[食事の手を休めて尋ねた]

【澤野さんと河野さんと恵理ちゃんが同じテーブルについているのみると何か和んじゃうわね。崎山さんはおなじテーブルにつかないのかなぁ。子供が嫌いそうでもないから、群れることが嫌いなのかな。】

[流の言葉に反応した。]

ほう。
一体、警察は何をやっているのですかね。

……と。

[恵理と同様、立ち上がって一同に向かってもう一度挨拶をした]

私は澤野渉と申します。
ここから少し離れた田舎の教会で牧師をやっております。

【…は、メモをとっている】

＜第一の事件＞　被害者：堀●（IT企業社長）
場所：自室　凶器：灰皿（鈍器）

＜第二の事件＞　被害者：鳶（出入り業者のバイト）
場所：裏庭（の木）　凶器：ひも状のもの

＜第三の事件＞　被害者：カミーラ（刑事）
場所：宴会場　凶器：刃物


うーん、被害者も凶器もバラバラ…三人に共通する点と言えば、この宿に泊まっていたことくらいか？
まあ、警察が更に裏を探っているだろうから他に何か共通するものが出てくるかもしれないが…。

堀●には殺害される動機があるようだな。
結構恨みをもっているものは多かったようだ。
宿泊客の中にも動機を持つ者が多い。

鳶少年は特に殺害されるほどの悪意を持つ者がいたとは思えない…が、これも警察の調査が待たれるところ。
怨恨ではないと言うならば…行きずりか、何か都合の悪いものを見られた口封じ等か？
また、殺害時にシーツが被せてあったという。
犯人が縁者の場合、よくこういう状況になるものだそうだ。　もしくは何かの見立て（てるてる坊主…）か？

カミーラ刑事の場合、怨恨等について動機をもつものがいるかどうかは警察が調査中だろう。
事件の捜査を担当していただけに、なにか重要な証拠を入手したために口封じをされた可能性が高い。
もしくは…あまり考えたくはないが警察関係者への挑戦状という意味なのではないだろうか？

［時計を見るともう深夜だった］

あ、もうこんな時間。
そろそろ家に連絡しないと心配してますわ。

陽子ちゃん、澤野さんお先に失礼します。
皆さんおやすみなさい。

［ふたたび一礼し大広間を出て行った］

[崎山に]
わかりませんね。
まぁ、目の前に刑事さんがおられるのですから、そっちに尋ねたほうが早いかと。

あの偽探偵がどんな茶番を繰り広げるつもりか
楽しみにしていたのですが。

［走りながら］

【澤野さんのあの発言は陽子ちゃんのおかげ？
何でしょう？気になるけど聞いてはいけない気もしますし】

そうそう忘れてましたわ。

ん
恵理ちゃん
おやすみなさい

[　気をつけてね。その一言が喉まで出かかったが言えなかった。何かを言うと悪い事が起こってしまいそうで怖かった。代わりに笑顔で恵理ちゃんを見送った]

[ひとつあくびをすると、立ち上がった。夕食は軽く済ませただけだった。]

まあ、葉月捜索は警察の仕事ですね。
私もこれで失礼します。

[恵理に手を振る]

おやすみなさい。
また明日。

[　澤野さんの問い掛けに一瞬、恵理ちゃんの聞いた内容を尋ねようとした。しかし、思い留まるとあたしは別の質問を投げかけた]

澤野さん・・
あたしって
どんな子に見えますか？

[流を振り返ったが、特に何も言わない事にした。]

【私からは、お化けが見えるなどというのも十分茶番にしか見えないのですがね。】

[崎山に微妙な笑顔を向ける]

そうなんだ…なんだか犯行グループだと思わしき連中の行動が妙にしっくりいかないのだよ。

何か他に見落としてる事があるのだろうか…。

それとも、彼らは個別に犯行を行っていただけで最初からグループなどでは無いのではないだろうか？

うーむ。

[ヒューバートに向かって]
安城さんは掘●氏の殺害事件に関わりないですから、私としては安城さんを逮捕してもらうことには反対なのですが。
ただ安城さんが何を考えて犯人の一味に助力するのかがわからないんです。
葉月さんを逮捕してほしいと思ったのは、崎山さんの言葉から、探偵に犯人がいるパターンを聞いて恐くなったからです。

葉月さんを調査するべきなのかしら。もし彼が掘●氏の殺害に関係ないのであれば、警察に引き渡さなくてもすみますからね。仮に無実だったとしても、なぜ一味に手を貸すのかがやっぱりわかりませんけどね。

[陽子の突然の問にやや面食らった様子で]

どんな子……ですか。
そうですねぇ……。

私からは、名前の通り太陽のように明るい人に見えますね。


どうかしましたか？
急にそんな質問を……。

ああ、恵理ちゃんも崎山さんもお休みのようですね。話し掛けてすみませんでした。

【崎山が何か言いたそうだ。
　まぁ、思ってることは口に出さなくても分かる。

　ぼくだって、自分のことじゃなければ信用できないだろうさ。】

さっきまで
恵理ちゃんがいたから言えなかったんです

あたし
ほんとは臆病なんです
誰かがそばにいてくれないと怖くてしょうがないんです


戦わなくちゃいけなかったのに
大切な人の為にあたしが立ち向かわなきゃ駄目だったのに
逃げちゃった
諦めちゃった

でも
怖くて仕方ないんです

逃げてれば忘れられると思ったんですけど
こんな状況になってしまって

あたし
どうすればいいのか

うーむ。

考えすぎて頭がまた痛くなってきた…そろそろ休むとしようか。

犯人はこれから無差別に我々を襲ってくるかもしれない。　これだけの警官が見張っているのだから大丈夫だとは思うが…みんな、どうか気をつけてな。

【頭の傷痕をぽりぽり掻きながら自室へ＊戻っていった＊】

幽霊を茶番だと思うか？
まぁ、非科学的なのは確かだ。だけど、この世は科学で証明できることだけじゃない。

誰かが死んだら土に埋めるだろう。そして墓を作る。
死んだら何にも残らないならそんなものを作る必要はない。だけど人間はそれを作る。

それは宗教的か？　違う。
20万年前に生きたネアンデルタール人には、すでに埋葬を行なう習慣があったという。

なぜか？
死者の魂というものが存在するからだ。人類は太古の昔からそれを知っていた。
だから埋葬するんだ。

臆病、ですか。

私も同じですよ。
孤独は怖いものです。
大事なものを失うのも、好きなものから拒絶されるのも。

陽子さん、あなたは今どうしたいですか？
自分の気持ちに耳を傾けるのです。


あなたは……私と一緒に居ない方がいいのかもしれません。

人間は暗闇に本能的な恐怖を感じる。それは何故か。
野良犬が、なにもないはずの暗闇に吠え、怯える姿を見たことはないかい。

信じないのは人の勝手だ。
だが、信じる信じないにかかわらず、それは居るんだよ。

一緒に居ない方が・・・・・・・・？
ひどいよ

澤野さん
あたし
ひとりになりたくない

怖いよ助けてよ

[陽子を見つめたまま]

先ほど恵理さんと話していた内容ですが。
どうせその内全員に知れ渡ることですので、今お話して
おきましょう。

私は過去に傷害などの事件を起こした経歴があります。
もちろん、私は今回の事件の犯人ではありません。
しかし、それを証明できるものなど何一つない。
それは自分でもよく分かっているつもりです。


もし、その過去があなたの不安を増幅させるとしたら……。
あなたはもっと自分が安心できると思える人といるべきだ。

私も夫を失ったけど、今だ立ち直っていないわよ。
誰かが、忘れることしか心の痛みを癒せないっていってた。
死んだ人を、忘れたくないからずっと痛いのよね。

流さんの能力、今だ信じていいのかわからないんだけど、私の夫がわかるかしら。
流さんが警察に連れて行かれたら、夫の声を訊く機会が失われてしまう気がします。
夫は私に何て言っているのかしら。

関係無い！
そんなの昔のことなんて関係無いもん！

だって
だってだよ

澤野さん悩んで苦しんでるじゃないの
心に石が沈んでるって・・

あたしは澤野さんに一緒に居て欲しいんです

[鳳に]
それは分からない。

ぼくは、視るものを選べる訳じゃないからな……。
変な力が身についたといえ、自在にコントロールするには到ってはいないから。

…………はは……。

貴女はまたそうやって、私の心を軽くする……。


[無意識に、言葉が漏れた]

[　あたしはそれきり黙って膝を抱え込んだ。澤野さんがあたしのことをどう思うかわからない。あたしがこれからどうすればいいかもわからない。願わくば、澤野さんがあたしを受け入れてくれればいいと・・]

[陽子に向かって、少し困ったように微笑んだ]

……人は、損得を考えるでしょう。
こういう事をいうと有利だろうとか、これは不都合だから
隠しておこうとか。
でも、人は自分に嘘はつけないものです。
押し込めたものは心の中に積もって、自分自身にのしかかって
きます。これは誰も逃れようのないことでしょう。

私も……そうでした。

[言葉を選んでゆっくりと話している]

では、部屋に戻って少し休ませて貰う。
この中の誰かが犯人がだって考えると、どうしても人のいるところでは落ち着けなくてな。

それでは。

しかし昨日、貴女と話したことで、私は貴女に背中を押して
もらったような気がするのです。
ほんの些細なきっかけだったのですが。

それで……全部、話してしまったんですよ。
私には犯罪歴もありますし、堀●を殺す動機もある。
普通は言いません。でも、言ってしまった。
だから……私は今後、今まで以上に疑われると思うのです。


でも、心は軽くなった。
貴女のおかげなんですよ、陽子さん。

【いま夫の声が聞こえたとしても、私がそう思いたいようにしか受け取れないのかもしれない。それはとても理解だとはいえない。】

流さん、どうもありがとう。

【澤野さんのあの顔、犯罪者の顔じゃないような気がする。多重人格者とか、そういうものじゃない限り。いま彼を調査する必要はないかもしれない。】

ですから……ええと。
そういう状況の私と居ることで、貴女が不安になったり、
不利な状況に置かれることになるなら、それは良くないと
思ったのです。

貴女がそれでもいいなら、私は全くかまいませんよ。

一人で過ごすのと誰かと過ごすのと。
どちらが安全なのかは、私には分かりません。
しかし、誰かと過ごすなら話していて楽しい人がいいですしね。

[　膝を抱えたまま黙って聞いていた。澤野さんの言葉とはうらはらな口調の柔らかさを感じ、顔だけ澤野さんの方を向いた。今までで一番素適な笑顔に見えて、あたしの心臓は高鳴った]

あたしも
動機ならあるよ

[　澤野さんに向かって微笑んだ。でも、あたしはそれ以上の言葉を紡げなかった]

-大広間-

［広間の壁にもたれて、じっと足元を見ている。］

【…また人が…。それも刑事さん…。】

［エプロンの裾を無意識にぎゅっと掴んだ。］

ありがとう

［宴会場で見た、ホワイトボードを思い出した。］

【…誰が正しい事を言っているのかなんて、私にはわからない…。郷田様や橘様は、私が見た限りでは人を殺すような人には見えなかった…。】

［頭を数回振る。］

【…ううん、それを言ったら、他のお客様だってそんな風には見えない…。でも、誰かは確実に殺人犯なのね…】

それじゃ
お風呂入ってから
澤野さんのお部屋に行くね

また後でね
約束
破っちゃや〜よ！

[　あたしは立ちあがると、大広間に残るわずかな人達にお辞儀をして*露天風呂へと向かった*]

トランプくらいしか用意できませんが、遊んでいれば不安に
なる間もなく朝を迎えられるかもしれませんね。

暗いのでお気をつけて。


[澤野は陽子の後姿を見送って、*部屋に戻った*]

[...は警官を呼び止めた］

ホワイトボードに鳶君の犯行は複数らしいと書いてありましたよね？
何人くらいの犯行か大体の人数でいいか特定できてませんでしょうか。
何人犯人がいるかわからなくて混乱している部分があるような気がしましたの。

キャロルさんに伝言おねがいしますわね。

−廊下−

［警官の姿が見えなくなると］

刑事のカミーラさんが殺されるなんて、
警察がいるからって安心できないってこと。

10人とかだったら周りは殺人犯だらけね。
そうだったらどうにもならないわね。

―ロビー―

[いつものように新聞とコーヒーを手に、テーブルで寛いでいる。]

【堀●が死んでから今日で3日経つが、載っていないな。
警察の情報統制が効いているのか、もしくは堀●関係者が情報隠蔽しているか、だな。
今、堀●が死んだ事が公開されたら、ライ●ドア社は瓦解するだろう。
犯人は、徹底的に情報が漏れないようにしているなら、堀●の死を知る者の口を全て封じるつもりなのだろうか。
もしくは、ライブ●アの体制が整うまでの時間稼ぎ、か。】

［キャロルは部屋で食事をとっている］

結局葉月くんはまだ戻ってこないし…
取り調べの結果は芳しくないし。

［部屋のドアがノックされる。開けると警官が辺見の伝言を伝えた］

ああ、人数ね。鳶くんの死亡状況からそろそろ報告が入るはずだけど。入ったらホワイトボードにでも書いておくわ。

［食事を終えると、立ち上がって出かける準備をする］

県警の方に行ってみましょう。郷田の取り調べも一段落ついてるんじゃないかと思うのよね。
何か新しい情報が入るといいのだけど。

［部屋を出て本部へ向かう。そして待機している警官に後をよろしく頼むと、旅館から*出ていった*］

【キャロルの様子から、どうやら毎晩一人が殺されているわけでも無さそうですね。
もっとも、死体が見つかっていないだけかもしれませんが。
例えば昨夜、姿を見せなかった葉月が殺されているとかね。

それとも、軽薄な男だっただけに、違う女を追いかけて出ていったのか。
事件解決よりも女を取ったなら、探偵では無かったということでしょうかね。】

−自室−

[布団を敷いて休んでいるが、ひどく寝汗をかいている。
少しうなされていたが、目を醒ます。]

あ、ああ……。
夢か。

[なにか映像を見たような気がする。それが夢なのか、それが霊視なのかはよく分からなかった。]

汗でぐっしょりだ……。
風呂にでも入りに行くか。

−露天風呂−

この時間にはあまり他の客はいないのかな。
まぁ、願ったりだ。

無防備な状態になるのだから、一人でいた方が安心だ。

[湯船につかったまま、ここ数日間のことを思い返してみる。]

旅館の仲居さんたちの噂によると、堀●はわりといろんなところで恨みをかっている人物だったようだ。
まぁ、これまでの間に、ダーティなことにも手を染めることがあったのだろうことは想像できる。
清廉潔白でありながら、大もうけ出来るような世の中ではない。


むしろ納得できないのは翌日の殺人のほうだ……。

―大部屋―

[ホワイトボードを眺め色々と考えてみたが、決定的なものまでは判らなかった。]

【ふう。
あとは刑事や探偵に任せることですかね。
流や安城に任せたら、御払いまで始めそうだ。】

-厨房-

［宿泊客の食事の用意をしながら、厨房の中をきょろきょろと見回す。］

【……。何か武器になるような物は無いかな…。】

［一番先に思い浮かんだのは刃物だが、万が一相手に奪われたら自分の身が危険だし、そもそも厨房から消えたら目立つ。］

【…アイスピック…これも危険ね…。頭でも刺されたら終わりだし…。】

【相手に奪われても、命の危険までは無い物…。催涙スプレーとかがあれば一番いいんだけどな。】

［もちろん、厨房にはスプレーなど無かった。害虫退治用の物はあったが、さすがに思いとどまる。］

【…誰も信用できないなら…自分の身は自分で守るしかない…。】