人狼審問

［キャロルは旅館内に響き渡るような悲鳴で目を覚ました］

何？　何なの？
朝っぱらから何処の近所迷惑よ。

［起きあがって髪と寝崩れた浴衣を整えると、部屋のドアを開けた廊下を見た。数人の仲居が、遠く離れた部屋に集まっている］

…事件の匂いがするわね。

［上着を羽織り、貴重品入れを持ってその部屋へと向かった。部屋の外に仲居は集まっており、驚いた表情で部屋の中を見ている。それをかき分けながら部屋へと進んだ］

はいはい、どいてどいて。何があったの？

［部屋の中に進むとそこには無惨な姿となった堀●の姿を見つけた］

……殺人？　事故？　鑑識呼べばある程度わかるだろうけど。
まずは現場保存しなきゃ。

［キャロルは貴重品入れの中から警察手帳を取り出すと、集まっている仲居たちに指示を出した］

私は警察よ。とりあえず部屋には入らないで。あと部屋の中のものには触れないこと、いいわね？

［更に手袋を取り出すと、部屋の中を*調べ始めた*］

−自室・朝−

うーん。

[布団から身を起こし、背筋を伸ばす。]

爽やかな朝だな。昨日はよく眠ったや。
さて、今日はどうするかな。
せっかくだから、軽く観光でもしようか。

[立ち上がって顔を洗い、簡単に身支度を調える。]

まぁ、まずは朝飯だ。
昨日の飯は美味かったな。

[浴衣姿のまま、部屋を出て行く。]

−現場の前−

【どうしたんだろう。向こうの方、なんだか騒がしいな】

[客室がしかないはずの廊下に仲居が集まっている。なにかあったのだろうか。好奇心で近づく。]

なにかあったんですか……？　え？　誰か死んでるって？

[背を伸ばして、廊下から部屋を覗く。部屋の中で男が倒れているように見える……、がよくわからない。

浴衣姿の女性が部屋から出てきて何か喋っている。]

警察だって……？　
じゃあ、人が死んでいるというのは本当なのか。
まさか……。

―ハーヴェイの部屋―

［誰かが叫ぶ声を聞き、驚いたように布団から身を起こした。］

え……叫び声………？
何の騒ぎだというのです？

［浴衣の襟を正すと、丹前を羽織り部屋の外に出た。］

一体、何が起こったというのです……？

［不思議そうな表情をしたハーヴェイの横を、仲居が慌てた様子で駆けて行く。その一人を呼び止め、話しかけた。］

………？
仲居さん？何があったというのです？

［仲居に事情を説明され、ハーヴェイは驚きの表情を見せた。］

え………………？
堀○氏が、自分の部屋で、殺された………？

―藤の間の前―

［仲居がざわざわと騒ぐ中、ハーヴェイはそっと部屋の中を覗いた。］

………………っ！

［昨日ロビーで話し込んで居たNSXのドライバーの女性の向こうに、死体が見えた。］

………何ですか、これは………？

［ハーヴェイは、仲居の肩越しに死体を見た。］

―部屋―

[昨夜は自室の露天風呂に入ってから、早くに寝てしまったため、既に目覚めていた。叫び声が聞こえたので、携帯を取り出しドライバーを呼ぼうとしたが、止めた。]

【起きてたら向こうから電話があるでしょう。仕事とはいえ、寝てるのを起こすことはないですね。】

―ロビー―

[自動販売機でコーヒーを買うと新聞を取り、テーブルの一つに就いた。新聞を広げ読む振りをしながら耳を澄ませている。]

【……なにやら騒がしいですね。】

[ざわざわとした中から、いくつかの言葉の断片が聞き取れた。]

【藤の間、警察、死体、堀●、殺人。

……おやおや、これはこれは。

相当恨みを買っていたと言うことでしょうか。堀●の命の値段、暴落したみたいですね。】

−自室−
[...はあわただしい気配で目が覚めた]

ううーーなんなの？
今日はやたらと騒がしいですわね。
何があったか聞いてみましょう。

[自室からひょこっと顔を出し仲居を呼び止める]
何がありましたの？

…ええっ！？堀○さんが殺されたですって？
あの、ええっとあの堀○さんですわよね？

【本当に堀○さんはここにいたんですわ、しかも】

[...はぺたんとへたりこんだ]

…あ、ああ、大丈夫ですわ。
ちょっと驚いただけ。

【しかも殺された！？】

警察の人が来ているから藤の間に勝手に入らない…
わかりましたわ。

[ふすまを閉め枕の下の手紙を取り出す]

堀○さんはここにいたんだわ、そしてこの手紙の通り…
誰が私にこれを出したの？

わからない、わからないですわ。

鈍器で殴られたみたいね。死亡推定時刻は夜中、と。
詳しい時間は鑑識を待たないといけないかしら。

あー、もう。せっかくの潜伏捜査が台無しよ。

部屋に戻ってお風呂にでも入りましょ。部屋には誰も入らないように言わなくちゃ。

［仲居に指示すると、キャロルは*部屋へと戻った*］

―藤の間の前の通路―

[私服のまま慌てて急ぎ足で到着する。同僚と話をする。]
お客様が、殺された!?
事故じゃないの？
詳しくはまだわからないんだ……え、でも何で殺されたって話になったんだろう。
こういうこと、気になっちゃうのよ。私昔は【探偵】をしていたことがあるから。
もっぱら浮気調査ばかりだったけどね。
なぜか殺人現場に遭遇しちゃうこともあったけど、偶然よ偶然。
続き？　それは控え室でしましょう。どのみち私、着替えないといけないから。
おっとその前に、警察の人に伝えなくちゃいけないことがあるわ。

[キャロルに近づいて話し掛ける。]
ちょっとよろしいかしら。
まさかお客さんが警察の方だとは思ってもみませんでしたよ。

わたし明け方から旅館の中をうろうろしてたんですけど、気になるお客さんが見えたんです。安城さんというかたなんですけど。
正直、自殺なさるんじゃないかと思っちゃいまして、お部屋でそういうことがありますと旅館の評判にかかわりますから気をつけていました。
昨夜は大きな声でうなされていまして、ほんとはいけないんですけどたびたび覗いちゃいました。ずっと自室におみえになったようです。
●安城さんはシロです。

−藤の間前通路−

ええっ、足止めかよ。
一泊だけの予定だったのにな。

ところで、こういうときの宿泊費ってどういう扱いになるのかな。タダなのかな。タダだといいな。

[鳳聡美がキャロルに話しかけたことに気づき、聞き耳を立てる。]

へぇ、探偵かぁ。
さっきの浴衣着てた婦警さんといい、都合良く役者が揃ってるもんだ。

殺されたのは、ふむむ。あの有名な……

[仲居たちに話しかけ、うわさ話をいろいろ聞いてみる]

［ 大通りの商店街。 道の端に、数人づつ、大人達が集まって、
なにやら深刻そうな顔をして話し合っている。
ヒソヒソと囁かれる低い声とは裏腹に、お祭りの前のような
奇妙な高揚を感じさせる雰囲気が漂っていた ］

……？

何か、あったのかな？

…え？

て、店長、それって…まさか…殺された人は、あの、堀○さん
なんですか？

［ …の問いに、店主は残念そうに首を振り、誰がいつどんな方法で殺害されたのかまではわからないと答えた ］

わからないって…そんな…！

ああ…でも、そうですね…警察の公式発表がまだないのなら、
外に詳細な情報は伝わりませんよね。

すみません、僕も、殺人事件が起こったと聞いて、なんか気が動転しているらしいです。

［ …は、店主に非礼を詫びると、情報元を確認した ］

新聞配達の人が、配達に行った際に仲居さんから聞いた話…
ですか。

警察は宿泊客を旅館内に足止めしているんですね？
旅館関係者も拘束の上、事情聴取を開始している…と。

…え？　出入り業者も拘束してるんですか？

【…と、いうことは、殺害時刻がまだ特定できてないんだな…】

って、なんで新聞屋さんは旅館から町に戻って来てるんですか？

…韋駄天の寅さんだから？
はぁ…よくわかりませんけど…後で怒られないといいですね…。

［ …がそう言った時、見慣れない男が警察手帳を提示しながら
店内に入ってきた ］

［ 刑事が現れたことに驚く店主に対し、…は冷静だった。
刑事は…に、昨日旅館の近くで君の姿を目撃した人がいる。
事情を聞きたいので、同行してほしい… と告げた ］

…わかりました。

［ …は、静かに頷き、店主に本日のバイトは休ませて下さいと
断った後、刑事に連れられて旅館へと向かった ］

[手帳と古びた本を数冊抱えて戻ってくる]

うーん。今日は収穫だった。これで見・つ・か・る・かも♪

問題はあたしに読めるかどうかだけど…とりあえずお風呂だお風呂。今日は暑かったから汗だくだしー。

…んん？なんか様子が変じゃないか？

[フロントに向かい]

何があったの…え？堀○さんが…殺された？まっさかー。

…え、ほんとなの？うそー！？

まさか、あたし事情聴取とかされちゃうわけ？せっかく貴重な文献を見つけてきたのに！

−自室−

[手紙をじっと見つめている]

ど、どうしましょう。
堀○さんが殺されてしまうなんて。

手紙にはそんなこと書いてませんのに。

勢いでここまで来ましたけど
この手紙を出したのは誰？

[...はガタガタ震えている]

こ、怖い。ど、どうしましょう。

[刑事に呼びつけられ 機嫌悪そうにロビーに向かう]

ねーあたしお風呂はいりたいんだけど…すぐ終わるんでしょうね？

名前は摂氏理恵子、ここに来た目的は…べ、別に観光よ。え、昨日の夜？

遅くに近くの食堂でご飯食べてきた後、ずっと部屋にいたわ。え？一緒にいた人なんているわけ無いでしょ！一人で来たんだから。

別に怪しい人も怪しい物音も知らないわよ。だって外に出てないんだもん。

ねー、もういい？お風呂行かせてよ。全くデリカシー無いね、あんた。

わかったわかった。勝手に帰ったりしないわよ。じゃあね。

[はっと顔を上げた]

そうですわ。警察の方が来ているんでした！
お話すれば何かわかるかもしれませんわ。

[廊下に出て仲居に警察のことを聞いてみた。ロビーに関係者が集まっていると聞き]

わたくし関係者かしら？
まあ、いいわ。行ってみましょう。

[刑事に背を向けると 本を大事そうに抱えて自室に向かった]

…全く、あたしのこと疑ってんのかしら。失礼なヤツ。

あーもう。お風呂入ってすっきりしよう。

[湯船に浸かると 既に掘○のことはすっかり忘れている]

それにしても、今日は良いものがみっかったー！これが有れば…もしかすると…ぐふふふふっふふう。

大学なんて行かなくても、大金持ちに…きゃぁーあたしってもしかしてセレブ？シロガネーゼ？

―部屋―

今日は星、見えるかしら？

[　あたしは星空の下にいた。これは最初にここに来た時の記憶だろうか？それとも・・]

[　きっと、幼き頃に見た星空を思い出したのだろう。幸せな記憶が次々と蘇っていった。天文台に行けば・・母さんのいる星空に手が届くかもしれない]


[　布団から身を起こすと、部屋の外から何か騒々しい気配を感じた]

さわがしいけどどうしたんですか？

[　近くの客に尋ねてみると、どうやら人が死んでいるらしかった。しかも殺されているとの噂・・。なんでも有名な社長らしく名前は聞いたことがある気がするが、その顔は思い出せなかった]

[　でも、まいったな。あたしは昨日は夜遅くまで部屋の外にいたから、疑いを持たれるかもしれない。宿帳に嘘書きまくったのばれて、身元を調べられたら・・。そっちの方がまずいとすぐに思い至った。向こうは母さんの唯一の家族であるあたしを探しているはずだった。電話一本でもそれだけでばれてしまわないとも限らなかった。あたしの顔はみるみる青褪めた]

-従業員部屋-

………。

［布団の中で、ふと目が覚める。頭がひどく重かった。昨夜はいつの間にここまで戻って来たのだろう。その間の記憶が無い。今朝はどうしても起き上がれなかったので、仕事を休ませてもらった。いつもは女性数人のにぎやかなお喋りで騒がしい部屋だが、今はここに居るのは由貴だけだった。］

【……皆は仕事中…か…。】

[キャロルは部屋で鑑識からの報告を受けている]

はいはい。で、地元警察は来てるのね？
警視庁が出張ってくるにしても一課でしょうし、私の役目はこれで終わりよね。
まあ、捜査協力はもちろんするけど。

上への捜査報告もしなきゃいけないし…。
あ、死亡推定時刻でたんでしょう？
旅館だってそんなに広いわけじゃないし、出入りの業者で身元確認が取れる人については拘束といてもいいと思うわよ。

[ロビーがバタバタと混雑してきたので、避けるように外に出ようとしたら警官に止められてしまった。]

【ふむ、出られないということは、やはり人が死んだのですかね。ここで怒鳴っても何もならないでしょうし。まあ、堀●が死んだのでしたら、私のここでの目的は終わりなわけですから、のんびりさせてもらいましょうか。】

………え？
旅館にいる全員を、急遽集める……？

［自室で読書をしていたハーヴェイは、仲居に連れられ、宴会場へと向かった。その途中、仲居と話し込みながら…］

ええ……堀○氏が殺害されたのは存じ上げております……
今朝何やら騒がしかったので、その場所に向かったら……ええ。堀○氏が殺害されているのを……

いえ、仲居さんや野次馬が居る中、肩越しに見ただけですから、そんなにハッキリ見た訳ではございませんが……

……何にせよ、人の死は恐ろしいものです……

『コンコン』

［物思いに耽っていると、突然ドアをノックされる。］

……?

［ドアを開けると、同僚の中年女性が血相を変えて飛び込んできた。］

ど、どうしたんですかっ!?
………え…?

………堀●……様…が?…死……

［一瞬ぽかんとする。頭が上手く働かなかった。］

【……え…?…確か昨夜は……私…奴を突き飛ばして……え…?】

［視界が宙をさまよう。］

【……あの時は…生きてたはず……あの後…?】

……あ…はい…。全員事情聴取ですか…。すぐに行きます。

[キャロルはあれこれ注文を付けると、殺害現場へと向かった。部屋の付近は立ち入り禁止になっている。かかっているロープをくぐる]

さてと。手がかりになりそうなものは…まあ残ってないでしょうね。
犯人は現場に戻るというし、顔出した人は怪しいなと思うけど、これだけ騒ぎになれば、出さないほうがおかしいわね。

宿泊客の事情聴取はどこまで済んでるのかしら。
なるべく早く終わらせてほしいけど、あたしが口出すことじゃないし？
ま、独自に調べてみましょうか。

[警官と話している。]

ええ、そういうことでしたら一市民として協力は惜しみませんが、こちらにも都合がありますので。

[ギロリと睨む。]

あまり長くはいられませんよ？

―フロント―

[澤野はいつものように周辺で情報を集めて戻ってきた]

【……何か騒がしいですねえ……】

[フロントで何気ない風を装って尋ねる]

あの、何かあったのでしょうか？
もう夜だというのに、少々騒がしい気がしますが……。

【人の死、ですか………。誰のものであれ、「死体」など、もう二度と見たくは無かったのに……】

［ハーヴェイは、窓の外をじっと見つめている］

「諸行無常」とは言うものの、やはり『常ならぬもの』……命の消え去った跡を目の前にするのは、ひどく恐ろしい……。

［気持ちを落ち着けようと、ひとつ深い深呼吸をした。］

[旅館の者は気まずそうに言葉を濁している。
が、背後から聞こえた客の話し声を聞いて、澤野は思わず
手に持った帽子を落とした]


えっ……あの堀●が殺さ……。


[帽子を拾うのも忘れ、しばし絶句している]

―宴会場―

[ざわつく宴会場を見回すと、あちこちで制服を着た警官がせわしなく動いているのが見えた。集まった宿泊客や旅館関係者も、何となく不安の色が見える。一緒に来たドライバーが、私の顔を見て飛んできた。]

まあまあ。そんなに慌てる事も無いでしょう。
それともあなた、何かやりました？

何もしてないなら、何もする必要はないでしょう。
痛くもない腹を探られたくも無いですしね。

[楽しそうに笑ってみせた。]

[現場で堀●の持ち物を調べていたところに、警官がやってくる。そして宿泊客を集めたことを報告した]

そう、じゃあ部屋に残ってる人がいないかどうかもチェックよろしくね。
え、何？　警視庁から連絡があってあたしに指揮を取って欲しいって？　
あたしは二課の人間でもう一課じゃないの。殺人事件は一課の管轄じゃやない。大体あたしそんな連絡受けてないもの。

―部屋―

[　戸を叩く音にあたしはびくっと反応した。あたしはなにも悪いことはしてない。でも・・]

はぁい！
でます

[　鏡で自分の顔を確認すると、妙に怯えている風なのに驚いた。昨日までこの宿に来て日常の幸せを感じ始めていたところだったから、突然の悪い知らせに不安を感じていた]

−殺害現場−

[入室を禁止されているにも関わらず、飄々とした態度で部屋の中へと進入して、キャロルに話しかける]

おや、まだ警察の方が捜査中でしたか。これは失礼しました、あっはっは。お勤め、ご苦労様です。

[場違いに明るい態度でそうキャロルに頭を下げて見せた]

[...は警官に呼ばれ]

はうっ！わたくし眠っていました？
ああ、そちらに行けばいいんですのね。わかりました。

[,,,は警官の指定した場所に行った]

―ロビー―

[金屏風をもってきた。]

ロビーの一角を仕切ったほうが便利かなと思いまして持って参りました。
ただお祝いに使われる金屏風ですので、なんだか被害者のかたに申しわけないのですがこれしかなくて、はいすみません。よければお使いください。

[怪訝そうな仲居の視線に気づき、慌てて平静を装う]

……失礼。

[ゆっくりと帽子を拾い、さりげなく仲居に耳打ちをする]

あの客が話している噂……ここで殺人事件があったというのは、
本当ですか？
……ええ、そうなのですか……被害者はあの堀●●●氏……。
人生とは分からないものですねえ……ありがとうございます。

[澤野は眉をひそめ、勤務はベテランだがおしゃべりな印象の
その仲居に共感するように相槌を打った。
宿の者が知る範囲での事件のあらましを聞く事が出来たようだ]

[キャロルの携帯がなる]

はい、こちらキャロルで…あ、課長。例の捜査の件ですけど、話が行ってるかと思いますが殺害されたので捜査のほうは打ち切りと……え？　二課から貸し出した？　そんな話………今さっき聞いたんだったわ。

いくらあたしが現場が好きだからって、一課の連中は何やってるんですか！
別の件を追ってて手離せない？　もう。

これは、貸しとして後で徴収しますからね。

[携帯を切る]

もう。うちじゃ扱いきれないとか言って二課に押し付けたくせに…あんの馬鹿上司。

[人が集まっている一角を見て]

【……あの辺りは騒がしいな。
　もっと情報を聞けるかもしれない……。

　しかし……本当に『彼』は――】


彼は、死んでしまったのか……？

　

ちょっと、立ち入り禁止の札が読めない？
それに宿泊客は宴会場に集めてるはずよ？

何の用があったかわからないけど……殺された堀●さんとはお知り合いなのかしら？

[ラッセルに疑いの視線を送る]

ええ、わかりました
宴会場に行けばいいんですね？

それにしても、殺人なんて怖いですね〜

ん
お風呂に入りたいんですけど、それどころじゃないですよね？
すぐ行きますよ

[　若い警官に告げられ、ちょっと涙ぐむ振りをした。普通の女の子ならこのくらいの嘘は挨拶代わりだ。あたしは無関係。だから堂々としていてもいいんだけど、やっぱり隠したい事情があるから。余計な波風が立つのを嫌った。警官の手の内にはやはり宿帳のコピーを持っていて、宿泊客を一人ずつ確認しているようだったのに気がついた]

[警官に昨日から今朝にかけての行動を説明させられている。]

【アリバイ】
昨日ですか？
昨日は昼前に起きて昼食を済ませてから、麓の美術館に行ってました。戻ってきたのは１９時頃でしょうか。それから、連れのドライバーと夕食を取り、部屋に戻りました。部屋付きの露天風呂に入り、寝たのは２３時頃でしょうか。起きたのは５時頃ですね。
ええ、その間は一人でしたよ。
７時頃に悲鳴のようなものが聞こえましたね。そこでロビーに出てから寛いでました。

これくらいでしょうか。

−宴会場−

ちょっと、お風呂出た瞬間に宴会場に来いってどういう事？さっき話したじゃんよー。

全く、時間は貴重なんだよ…

[ぶつくさ言いながら古びた本をめくっている]

や、どーもどーも。

[堀●の死体を一瞥し]
まあ、この人知らないほど世間知らずじゃないつもりですからねえ。名前と顔くらいは存じてますが。
いえね、そんなことよりも死亡推定時刻を知りたくてここに来たんですがね、いや、まさかまだ熱心にお仕事中だったとは。

・・・え？ああ、申し遅れました。僕、一応こんなことやってる人間でして。

[そういうと、『私立探偵　葉月　涼』と書かれた名刺を差し出した]

いや、僕も昼ころ気が付いたら大騒ぎだったものでね。逆にそのうちになら色々と調べられることがあるんじゃないかと思って、宿泊客の皆さんのことなんか調査してたんですよ。
なんで、死亡推定時刻がわかれば、何かお役に立てるんじゃないかと思いましてね。
まあ、あまり細かい情報はさすがに漏らせないでしょうけど、これくらいなら教えていただいても大丈夫なんじゃないですか？あっはは。

[キャロルに対し笑みを浮かべながら相変わらずの明るい声でそう話した。]

[名詞を受け取るとそこに書かれている名前を一瞥した]

ふうん、私立探偵ねぇ。
死亡推定時刻を知って推理するって言うわけ。
まだ死亡推定時刻は暫定よ。解剖したらもっと詳しくわかると思うけど。

―宴会場―

[金屏風をもってきた。]
ああみなさんこちらにお集まりでしたか。
宴会場を仕切る際にはこの金屏風をお使いください。
あと筆耕さんにこれ、頼んで書いてもらいました。

[黒地の板に白字で【掘●殺人事件対策本部】と書いてある。]

あ、暫定で結構ですよー。
[と、大げさに手を振ってみせる]

こちらとしてもそこまでこまかーく時間を調べられたわけじゃないですからね。

【なんだか喋り方とかうさんくさーい。時間教えるのもちょっと癪に感じるわね】

死亡推定時刻は深夜1時から4時の間。まあこの部屋で亡くなってた訳だけど。

でもこれだけじゃまだ判断つかないわ。犯行時刻が夜中なら、一人で宿泊してるものにとってはほとんどそのアリバイは証明できないもの。

―宴会場―

[【堀●殺人事件対策本部】と書いてある黒地の板をぼーっと見ている]

まあ本当に対策本部の看板とかあるのね。
ドラマの中だけだと思ってましたわ。

[ぐーきゅるきゅるきゅるとお腹がなった]

夕食とるの忘れてましたわ。
誰にも聞かれてないわよね？

[あたりをきょろきょろ見渡した]

―宴会場―

[　どうやら繁盛期らしく、宿泊客も多かった。調査の人手が足りていないらしかった。あたしの番が来るのはもうちょっとかかりそうか]

[　昨日の晩から今日までのことを思い返していた。確かそう・・メイドさんとぼんやり話していた後そのまま寝込んじゃって明け方に部屋に戻った。その後は特に出かけてもいなければ、誰かと会ってもいなかった。それなりに疑いが晴れている他の客をちらほら見ながら、アリバイなどない自分に少し気が重くなった]

はぁ〜あ
何でこんなことになっちゃったのかな・・

−部屋−

（ごそごそと布団から這いずり出す）
ふぁぁぁっ、良く寝た良く寝た。昨日遅かったからな・・・今は何時だ？っと。

・・・・・・何！？もうこんな時間なのか。しまったな、アレと会う時間がとうに過ぎちまってるな。さて、どうしたものか。

[ゴードンは部屋で考え込んでいる]

………あの、仲居さん。
失礼ながら、さすがに金色というのはまずいのでは……。
ああ、いえ。異論があるわけではございませんが。

……。

［昨夜の事を思い出してみる。］

【……あれは…確かに堀●だったかな…?そういえば部屋は真っ暗で、相手の顔はちゃんと見ていなかった…。】

[　あたしは事情聴取を待つ間、せめて話し相手になりそうな人を探して辺りを見まわした。昨日まであった人はいないかな〜]

［ …は、宴会場への事情聴取を終えてロビーへ戻ってきた
人々の会話を広い集め、大方の情報を掴んでいた ］

【やはり殺されたのは堀○さんだった…。 それにしても、
現職の刑事が二人…そして探偵が二人もこの殺人事件が起きた
旅館に居合わせるなんて、不自然だよ。

まったくの偶然なのか。
それとも、誰かの作為の上で整えられた舞台なのか。

案の定、僕が昨日目撃した、財界と政界のお偉いさん達は
とっとと逃げ出しているみたいだし…？

この場に居合わせたという刑事さんが、上から真犯人の捜査
ではなく、適当な人物を犯人に仕立て上げるよう命じられて
いたとしてもおかしくない】

[ソフィーのジト目に気が付いて]
嫌だなぁ、そんな胡散臭そうな目で見ないでくださいよぉ。これでも結構場数は踏んでるんですよ？
私立探偵なんていっても所詮何でも屋ですからねえ。いろいろ危ないことも･･･っと、これは刑事さんの前ではまずかったですかね、あっはっは。

まあ、それはさておいて、その推定時刻だと、シロが証明できるのはお一人だけですね。
【○橘さん】とおっしゃいましたか、あの温和そうな青年です。
２時近くまでは女性の方々と一緒にいらしたようで、その後はドライブに出かけたと、フロントの方の証言がありますよ。フロントを通らずに旅館の内外の行き来はほぼ不可能のようですからね。

[周囲の状況には頓着せず 古びた本を一心不乱に読んでいる]

…あや…め…さく？和歌？

［ハーヴェイは警察官の事情聴取を受けている。］

名前、ですか？僕は、橘陽之助と申します。
それとは別にハーヴェイという英国名がございますので、
お好きな名前でお呼びいただければと存じます。

職業……。
僭越ながら、茶道の師範をさせていただいております。

昨日の行動ですか？
ああ、それなら……昨日は夜9時に仕事から戻り、夜遅くまでロビーに居ました。それからは一人ですけれど……

戻ってきたのは明け方になってからのようですからねぇ。
他の方々のアリバイは私が調べられた限りでは、まだ確定できるものはありませんね。

ま、こんな事態になっちゃったことですし、仲良くやりましょう、お美しい刑事さん。

[キャロルに向かってそう微笑むと、気障な動作で右手を差し出した。]

［ …が、思考の海にたゆたっていると、警官が…を呼びに来た。
宴会場で事情聴取される順番が回ってきたらしい。 …は軽く
微笑んで声をかけてくれた警官に礼を言うと、宴会場へ向かった ］

…実は…。

［ …は、事情聴取に際し、包み隠さず自分の行動の背景と、
昨日見聞きした情報を伝え、ほどなく開放された ］

…出入り業者関係の者は、住所が割れているから、旅館に
足止めする必要はない…か。

無料で泊めてもらってご馳走を食べさせてもらえるなら、
ここに缶詰でも良かったんだけどね。
捜査もやりやすいし。

…まぁ、いっか。

[ハーヴェイに]
え…と橘さんでしたね。申しわけありません。当旅館に仕切りはこれしか見当たりませんでした。

ひとつよろしいかしら。仲居から聞いたのですが、橘さんが最初に「殺された」とおっしゃったそうですが、間違いないでしょうか。

事情聴取の順番待ちしてますの？
アリバイとか聞かれるのかしら。
もう胸がドキドキしてどうしていいものやらわかりませんの。

あ、わたくし辺見恵理と申しますの。

【この人、ちょっと真里ちゃんに似ている】

ふうん。橘…って誰かしら。あの茶道の先生？ドライブってことは。

[ラッセルをじーッと見たあと、にっこりと微笑んだ]

そうね、真犯人がわかるまではある程度は協力するわ。

[そう言ってラッセルの右手を取って握手した]

おじょうちゃん、ひとりなの？

[　ヘンリエッタにできるだけ明るい口調で話しかけてみた]

後、私のことはキャロルでお願いよ。もうすぐ堀●さんの遺体を収容に来ると思うから、あたし達も宴会場のほうにいきましょ。
対策本部立ててるらしいし。地元警察ががんばってるのに、あたしも胡坐かいてられないわ。

［オードリーに向かい、言葉を返す］

ええ……
騒ぎを聞きつけて部屋を出たのですが……どこでどんな騒ぎが起きたのかわからず、不安になってあちこちを歩いていたのです。

そこで通りかかった仲居さんから、「堀○氏が自室で殺されたのではないか」というお話をお聞き致しました。

僕が直接、堀○氏のご遺体を見たのはその後すぐのことです。仲居さんの後を追い、そちらに向かって……。ええ、ほとんど野次馬ばかりで、肩越しに小さく遺体を見ただけなのですが…。

恵理ちゃんか、可愛い名前ね

あたしは陽子って言います
はじめまして

ええ
なんか自分が悪くなくても、警察って聞いただけでどきどきしちゃうよね？
あははは

［ …は、まっすぐに帰らず、殺人現場をひとめ見ようと、
旅館内部を歩いている途中、金髪美女と青年の会話に耳を止めた ］

【…どうやら二人とも捜査側の人間みたいだね】

［ 握手を交わす様子を見て、首を傾げた ]

【二人とも目が笑ってないんだけど…。 大人って怖いな】

[握られた手を見つめつつ]
いやぁ、あはは、まあ、貴女のような美しい方とご一緒できるなら殺人事件も悪くないですね〜、と、これは不謹慎でしたか。
殺人ってのも実は初めてじゃないもんでね、いつもどおりリラックスしちゃってまして。

さてさて、じゃあ事情徴集とやらの方に行きましょうか、新しい情報も欲しいですからね。

[葉月は宴会場の方へと向かっていった]

1人ですわ、中二ですもの。
療養くらい1人っきりでも大丈夫よ。

[ソフィーに明るい口調につられ明るく答える]

だいじょうぶよ
心配いらない

悪いことした奴はとっつかまる運命なんだからさ

………何もしないよりは良いでしょう。
人がお亡くなりになられたのですから。

［ハーヴェイは黒く大きな風呂敷をかけ、整えた。］

こんばんは、綺麗なお姉さん。

お姉さんが噂の刑事さんなの？ （にこぉ

りょう・・よう？

あと。

死亡推定時刻は厳密には2時半から3時半、後はそれこそ解剖待ち。
それに、部屋に女性のものと思われる髪の毛が落ちていたそうよ。
もっとも、落ちていたからそれがすぐに犯人とは限らないけど。

貴方に話せる情報はそれくらいかしら？

陽子さんって言うのね、陽子さん…明るくてぴったりのお名前ですわ。

そうね、何も後ろ暗いところがなければ大丈夫ですわね。
うん大丈夫だわ。

あ、どうもありがとうございます〜。
それではまた後ほど。

[背を向けたままキャロルに手を振ると、そのまま宴会場の方へ去っていった。]

橘さん、ありがとうございました。
この件については、仲居全員に話を訊こうと思っています。

それにしても素敵な風呂敷ですね。なにか和！　て感じで素敵だわぁ。

あら、子どもがこんなとこにいちゃダメよ。

噂になってるかどうかまではわからないけど、確かに刑事よ。それがどうしたの?

[キャロルは不思議そうにトビーを見た]

[　あたしは恵理ちゃんの顔を不思議そうに見つめてしまった。気付かれたかもしれない。中学生を一人で温泉宿に寄越す親とはどんなものだろうか？あたしにはいつも母さんがいてくれたから想像もつかなかった。でも、恵理ちゃんはしっかりしている。こんな尋常じゃない状況にも、きっちり対処しているようだった。あたしが思っているよりも精神的に成熟しているのかもしれない・・]

【私は……本当の事を話すべきかしら…】

えっとね、僕も一応事情聴取に答えにきたんだよ。
もう終ったけどね。

…んー、理由なんかないけど、ちょっと確認したかったんだ。
『偶然』 ここに居合わせた刑事さんってどんな人かなって
思っていたから。

［ …は、キャロルの顔を見上げ、美しい顔に疲労の色が濃く
浮かんでいることに気が付いた ]

お姉さん疲れてるみたいだね。
僕、飴もってるんだ。

はい、あげる。

[陽子の顔が曇ったような気がしたので明るく振舞う]

仲良くしていた従姉妹が亡くなって体調を崩してしまったんですわ。
うちの両親たら過保護で「どこかゆっくりしてきたらいい」ってそれでこちらに来ましたのよ。

[ふと暗い表情になり]

まさか人が亡くなるなんて…こわい。
人が亡くなるのは嫌。

[ネリーに]
由貴ちゃん、どうしたの？
顔色悪いわよ……。

あら、偶然というほどでもないわ。
あたしは堀●を張ってたんだもの。別件でね。
殺されるとは思わなかったけど、だいぶ色んな方向から恨みを買ってるみたいだったし。

[トビーから飴玉を受け取る]

あら、ありがとう。

ええ……でも、そんなに褒められるほどのものではございません。

父の代から使っている風呂敷ですけれどね。

［ハーヴェイは、かすかに微笑んだ。］

…ふぅん、別件で…か。

引き止めちゃってごめんね、お姉さん。

宴会場でまだお仕事あるんでしょう？
がんばってね

［ …は、キャロルにそう言うと、手を振ってその場を後にした ］

ああ
ごめんごめんね
恵理ちゃんの事情に首を突っ込もうなんて思ってなかったの

そうだよね
大事な人
いなくなっちゃうの嫌だよね

…あ…鳳さん…。
……あはは…。なんでもないですよ、ちょっと体調が悪くて…。

［言い出す事が出来なかった。生理的な部分で。］

……なんか、大変な事になっちゃいましたね…。

さすがに朝から動きっぱなしだから疲れるわね。
事情聴取もだいぶ済んでるでしょうし、結果聞いたらお風呂入りたいわ…。

[警官が...を呼んだ]

あ、わたくしの番みたい。
陽子さんお話できて嬉しかった、またね。

[...は陽子に手を振り警官についていった]

[トビーを発見した。]

あら、あの子はどこの子だろう。
宿泊者名簿に載っていないと思うんだけどなぁ。

−宴会場−

…み…ずにう…つ…あー、わかんない！

て言うか、人のこと呼び出しといて放置プレイってのはどーゆー了見なの？

［宿泊名簿で見た事のあるような名前の人達が次々に呼ばれていく。］

………。

あのね
ちゃんと一生懸命生きてた人は、亡くなっても、星の世界に帰るのよ

恵理ちゃんのこと、きっと見守っててくれるわ

ねぇ
ちょうどこの宿に天文台があるらしいのよ？
今度一緒に星空を見に行こうよ

−宴会場−

[葉月は相変わらずのマイペースである。]

や、皆さんどーもはじめまして、お疲れ様です。
いやいや、どうも大変なことになっちゃいましたねえ、あっはっは。
僕もせっかくご一緒に宿泊した皆さんとろくに顔もあわせないうちにこんなことになっちゃって。

[と、ここまで一気にまくし立てると]

で、僕は一応こーいうものですんで。ま、警察と違って何の権限も無いですけどねー。よろしかったらご協力ください。

[そう言って各々に名刺を差し出した]

[トビーを見送ると、宴会場へと向かう]

晩御飯だって満足に食べてないのに。
あーもう。

　ふう…

【…は、やつれた顔で旅館に帰ってきた。　今まで警察署で取調べを受けていたのだから無理もない。】

　今日は突然のドアのノックの音で目が覚めた。
　どうやら昨晩、また深酒をしすぎたようで時計の針は１４時を回っていた…。
　ドア越しに声をかけると相手は警察と名乗り、旅館内で殺人事件が起きたことを手短に説明し事情を聞きたいとの事だった。
　

またね、ばいばい

[　恵理ちゃんなら大丈夫。少し不安な表情をしていたけど。あたしは恵理ちゃんのお蔭で元気が出たよ。ありがとね]

[ハーヴェイに]
はぁー黒の風呂敷ですから、さぞかし豪華絢爛なお重を包まれるんでしょうね。
あ、お弁当しか思い浮かばなかった、いやだわ私ったら。

[ネリーに]
まさかこの旅館で殺人が起きちゃうなんてね、私もびっくりよ。体調が悪くなるのも理解できるわ。まぁ休んでてよ。

　ドアを開けると制服姿の2人の警官がいた。　
　氏名、住所、電話番号…聞かれても何も答えられない。　いや氏名だけは思い出していた…私は安城、安城 流人…。
　不審に思った1人の警官が無線で応援を呼ぶ。　当然だろう。
　同行を求められ大人しく従う。　…いや、私は自分の意思で彼らに同行する事を決めたのだ。

　警察署に向かうパトカーの中で私は堀●が死んだことを聞かされた。
　不思議と驚きはしなかった。

　ただ　――　ああ、そうか　――　と思っただけだった。

[　陽子さん・・さん付けかぁ。次は陽子ちゃんって呼んでもらわなくっちゃね]

[警察官に「ちょっと待ってくださる」とことわって
陽子のもとにかけよる]

星の世界…素敵！
うん、陽子さん約束よ
一緒に天文台で星を見ましょう、絶対ですからね！

[警官が近寄り「早くしてください」と促され]

じゃ、陽子さんまたね。

―宴会場―

[澤野は金屏風の隅に立ち、尚も周囲の様子を眺めている]


【……祥子……君は今、何を思う……。
　君はあの時、どんな想いで私にあの手紙を……】

［本を抱えた少女が、妙な言葉を叫んでいるのを見て、思わずくすりと笑みをこぼした。あまりにもこの場の雰囲気に似つかわしくなかったからだ。］

　警察署での取調べ　―　といっても私には何を聞かれてもまともに答えられるものは無かったのだが　―
　私にとって幸だったのは、昨夜は仲居の1人が私の様子を監視…気遣っていてくれたらしくアリバイを証言してくれているらしい。
　もっとも、それが真実であるかどうかは私にはわからない。　何しろ昨晩は泥酔して自室で眠っていたのだから。　外で何が起きようが気づくわけがないではないか…。

[空腹のお腹をさすりながら、宴会場へとたどり着いた。まだ事情聴取の終わってない人数を見て少しうんざりする]

まだ結構いるのね。
警察の手も足りてないのかしら。あたしも手伝うべきよね。おんなじ宿泊客としては気が進まないんだけど。

……お弁当、ですか？

いえ。これは普段、茶道具や茶碗の類を包んでおりまして……ああでも、花見のお弁当のお重にも合いそうですねぇ…。いくぶん季節外れではございますが。

［ハーヴェイは鳳に微笑んだ。］

……緊張感に欠けるお話をしてしまいましたね。
失礼致しました。

[葉月から名刺を受け取り]

あ、どうも…えと、私立探偵さん？

[うさんくさそうに葉月をみる]

まぁ、早く解決して解放されるならいいんだけどね。よろしくね。

【…うーん、あの仲居さんに宿泊客じゃないってことが
バレちゃったみたいだなぁ…。

まぁ、現場には見張りのおまわりさんがいるし、
探偵道具を出して僕が調査するわけにもいかないから
別に追い出されても構わないんだけど。

犯行時刻にアリバイの無かった人が誰だとかわかれば…
ちょっとは推理材料が増えるんだけど…こう人が多くて、
事情聴取もまだ途中じゃ、情報も盗めないし…】

【事情聴取、ですか。
　私には証明できるアリバイなど一つもありませんね……。

　主は、私の運命を試されているのでしょうか……】

[次々と呼ばれてゆく人々を見つめている]

[ラッセルに向かって]
葉月さん、私も探偵の経験があるのよ。
お互い協力して犯人を特定しましょう。

［葉月と名乗る男から名刺を受け取った。］

………私立、探偵？
なんだか……寝耳に水のようなお話ですが。

［ハーヴェイは陽気に笑いながら辺りを歩く葉月の後姿を見ている。］

　しかし、悪いことばかりではなかった。　私の身元が判明したのだから。
　昨日から捜索願が出されていたらしい。
届け人は元妻、一週間程前から連絡が取れなくなっていたらしい。
　元妻と名乗る女性とも直接電話で話をしたが何も思い出せない…。
　私自身について聞かされた話もどこか他人事のようで全く頭に入ってこない、それどころか頭痛がひどくなるばかりだ。
　ただ、娘の話　――　元妻と私の間に出来た娘らしい　――　を聞いた時、何故か私は涙を流していた。
　何故泣いているのかわからない、哀しいのか？　どうして哀しいのか…何も思い出せなかった。
　娘も私同様に行方不明になっているのだそうだが、最後に私に会いに行くと言い残していたらしい。
　
　その後、医師の診察を受け現在のところ異常は無いと診断され先ほどようやく開放されたところだ。

[　その軽い調子の男から受取った名刺を眺めた。探偵・・葉月・・。う〜ん。芸名？なんちゃって？とりあえずピンとこない名前だと感じた。ドラマの見過ぎか推理小説の読みすぎだろうか？むしろこれを機会に宣伝活動をしてるだけにも見えた。この状況下で少しばかりの興味が湧くが、関わってもたぶん良いことはないだろう。彼がもし雇われてあたしを探しているとしたら・・。やはり、避けるべきだろう。]

[メイド服姿の女性がこちらを見て笑っているのに気づき　肩をすくめる]

いや、ちょっと読めなくていらいらしちゃってね…はは。

ねぇ、あなたはここの従業員さんなんでしょ？堀○の事とか、なんか聞いてるの？

[名簿の中で事情聴取の終わってない名前を眺めている]

結構残ってるわね。宿泊客に聞くのは気が引けるし、この際あたし仲居さん中心に話を聞こうかしら。

［ …は堂々と、警察の前で聞き込みを開始している青年を
呆れた目で見つめた ］

【あれって、怒られたりしないのかな…？
本職なんだか偽装なんだかわからないけど、探偵にしては
「フロントを通らなければ〜」とかの見解とか…疑いの思考が
足りないような気がするよ。
まぁ、本物のプロなら、余計なお世話でごめんなさいだね】

［ …は、ふと首を傾げた ］

【…そういえば、あともう一人の探偵さんって誰なんだろう？】

［ …は、先ほどの仲居さんの台詞を耳ざとく拾った ］

【あの仲居さんがもう一人の探偵さんか…。 ふぅん？
どっちも本物なのか、どちらも偽者なのか、どちらかが本物なのか…】

−事情聴取−
辺見恵理、14歳都内の私立中学に通ってますわ。

え、堀○さんが殺された時間のアリバイ？
寝てましたわ！
証明してくれる人？
んなの1人なんだから無理ですわー！！！

堀○さんに恨みがあったか？
そりゃあ、あるわよ。従姉妹の真里ちゃんは
堀○さんに捨てられて自殺したんですわ。
恨みがない方が不思議でしょう？

･･････？

［ …は、眼鏡の少女の問いに対し、メイド服を着たお下げ髪の
仲居の少女が一瞬揺らいだことに気が付いて、そっと様子を窺った ］

［本を持った少女に向かって、少し緊張した声で答える。］

……いえ…私は何も…。

―厨房―

[お膳には尾頭付きの魚を中心に椀と鉢がよそわれている。]
これ、もって行けばいいの？
いいの？　もってくよ!!

【…は、【堀●殺人事件対策本部】と書かれた看板を生気の抜けた眼で見つめている】

……なんだこれは？

[ちょっと驚いた表情で鳳を見つめ返す]
おやおや、貴女も探偵ですか。いやぁ、先ほどの刑事さんといい才色兼備の方が多くて参ってしまいますねぇ。
ええ、お互いに力をあわせましょう。目の前で起きた殺人を放置するのは趣味じゃありませんからねぇ。

―宴会場―

[数人の仲居とともに、お膳を運んできた。]
遅くなりました。みなさん夕食をどうぞ。

･･････。

［ …は、メイド服の少女の返答に違和感を覚えた ］

【何か、あの人は知っている。
知っていて、何か、隠している感じだな】

皆様、喉が渇いたでしょう。
ひとまず、心を落ち着けるためにも、お飲みください。

[名簿を見ていて一つの名前に目をつけた]

斉藤由貴…ね。ヨーヨー使っちゃったりするのかしら。
この子は仲居見習い…なのね。
どの子かしら

[宴会場の中を見回す]

[　あたしの番の事情聴取がようやく回ってきた。その警官は朝からの激務に疲れた表情をしていた。あたしは昨晩の状況を重要そうな部分に限りかいつまんで説明していった。あたしの素性も質問されたが都合の悪いところは嘘を吐いた。どうせ後でばれるのだし、正直に話してむしろ状況がこじれるのが怖かった]

[メイド服姿の少女の回答を聞いて 不満そうに頬をふくらます]

ええー。そんなこと言って、何か知ってんでしょ？何かあの仲居さんも色々やってるみたいだし。


何か女性関係にだらしなかった、とか噂もあるし、やっぱ女絡みかね？ね、あなたはどう思う？

［ハーヴェイは、摂氏の言葉を聴き、ふと質問した。］

堀○の、女性関係……と申しますと？
貴女は、何かご存知なのですか？

[警官にここに来た理由を聞かれる]

療養ですわ、両親はそう思ってますわ。
でも一週間前にこの手紙が届きましたの。

[警官に手紙を渡す。封筒も手紙もパソコンで書かれた物で消印は恵理の家の近く。手紙は一枚
「樹那温泉で○月○日堀○が面白いことになる。」
と一行のみ打たれていた]

面白いことも興味がありましたけど
堀○さんに真里ちゃんをどうして振ったのか聞きたかった、小1時間問い詰めたかった。

[...はため息をつくと]
でも昨日は1日湯あたりや気分が悪くて部屋から出てませんの。堀○さんがいるかどうかも確認できず…殺されてしまったのね、あの人。

【なんだか…メイド服の子がいるんだけど。すっごい気になっちゃうじゃない】

[由貴のそばまで歩いていくと見知った顔が何人かいるのに気づいた]

[　見せられた被害者の顔写真を見て、驚愕した。あたしはあまり世間のことを気にしていなかったが、堀●というのはあたしの良く知っている男だった。母さんにちょっかいを出した憎い男。ざまみろとまでは思わなかったが、少し鬱憤が晴れたのは確かだった]

【…眼鏡のおねーちゃんナイス！】

［ …は、心の中で熱い声援を送りつつ、耳を澄ませている。
夕食の魚はちょっと焼きすぎで焦げているが、煮物は絶品だ ］

−部屋−
[ゴードンは考えるのを諦め、部屋を出た]

・・・・・ん？何やら騒がしいな。せっかくの旅館だってのに。特に予定もないからな、暇つぶしがてら見に行ってみるか。

[ゴードンはのらりくらりと宴会場へ向かった]

［質問をぶつけてくる少女を一瞬にらんで叫んだ。］

…知らないわっ!あんな奴の事なんてっ!

［言ってから、はたと気付いた。］


【……しまった…。】

【…あんな奴…ね。
何も接点の無い客と従業員の間に出てくる言葉じゃないな】

………どうしました？メイドさん。

[アーノルドに向かって]
字、うまいでしょ。
うちの筆耕さんはキャリア20数年なんです。
こういうの書いたの、はじめてなんですって。

[ラッセルに向かってテレながら]
私が才色兼備？　それは違うわよー。
でも葉月さんが思ったことを正直に話してくださるかただということはわかりました。

[トビーに向かって]
キミにもごはんがあるよ。
なんて名前なの？

[メイド服の少女の叫びに素早く反応し振り返る。その一瞬だけは葉月の顔から笑みが消えていた。]

あんな奴･･･貴女は何をご存知なのですか？言ってしまった以上は、皆さんにちゃんとお話なさった方がよろしいかと思いますよー？

[摂氏はメイドの剣幕に驚いて後ずさる]

ちょ、ちょっと何興奮してんのよ。軽く聞いてみただけじゃない…

さ、これでおしまいですわ。
疑われてもどうしようもないけど
知らないものは知らないわ。

この手紙を出した人に心当たりがあるかですって？
ないですわ。
それを調べるのは警察のお仕事でしょう。

ところで取り調べってカツ丼とか出ませんの？

なんだか面白い話してるみたいね？
聞かせてもらえるかしら？

[由貴と摂氏の間から顔を覗かせる]

……あ……し、知らないっ…私は何も…知らないっ!

［頭をぶんぶんと振る。その目はあらぬ方向を見つめていた。］

はぁっ
やああああっと終わったー

んーでも
犯人早く見つかってくれないと、怖くて眠れないわ
どうしましょ

でもひとまず今は、ごはん〜

[　にこにこしながら夕食を味わい始めた]

［ 赤い髪の仲居さんに向かって ］

…ありがとうございます、美味しくいただいてます （にこぉ

煮物、とても美味しいですね。
お味噌汁も、お出汁がきいていて、いいお味です。

流石は老舗旅館のお料理ですねぇ

［ …は、無銭飲食の手前、笑顔がいつもより30％増しだ ］

……全員で同じ方を疑うのは、よろしくないですね。

メイドさんへの聞き込み調査は、探偵さんや警察の方にお任せいたしましょう。

[自分のすぐ横に顔が出てきたのに驚き]

うわっ…誰よあなた！？

−事情聴取−
安城流人、54歳、ルポライター　…だと思います。
ええ、そう。　一週間ほど前から先の記憶が全く無いんですよ。

アリバイ？　うーむ、寝つきが悪かったので夜中に少し散歩にでかけたような…
宿の周りを少し回ってすぐに部屋に戻りました。
怪しいものは…何も見ていないです。　
その後は…また酒を飲んで翌日の昼過ぎまで寝ていました。

アリバイを証明できるか？
仲居さんがなにやら見ていてくれたようで…詳しいことはそちらに聞いてみてください。

堀○さんに恨みがあったか？
…わかりません。
あったかもしれないし、なかったかもしれない。
そもそも何故私が彼の立ち回り先を知っていたのか…たぶん何か取材でも申し込もうとしていたのではないでしょうか？

「しらないわ、あんな奴」って言うのは、知ってる人が言う言葉よね？

他に聞かれたくないなら、向こうのブースで聞くわ。
安心して？　秘密は厳守するから。

[由貴に向かってにっこりと笑う]

−　宿のリネン室　−

ふむ。へぇ、そう。

[話をしているうちに仲良くなった仲居たちからいろんなうわさ話を聞いている。]

へぇ、死んだ奴は、あの有名人だったのか。
ＴＶで見たことはあるけど、こんなところにいるとは思いも寄らなかったな……。

あ、そろそろ事情聴取の順番だな。
さくっと行ってくる。じゃあまた。

[挨拶をすると、警察の事情聴取へ]

……しょう、こ……？

[澤野は視線の先に居るメイド服姿の少女を見て、我が目を
疑い、思わず呟いた。
彼女の面差しが、祥子――彼が孤児院で育てた少女――と
よく似ていたからだ]


【いや、違う……しかし……。
　おお……主よ！　あなたは私になんという試練を……！！】

[きつく瞳を閉じる]

んん〜？
にゃんか揉め事かな？

[　ネリーが叫んでいた辺りを注視した]

あっ、キャロルおねーさんがいるわ
それと・・昨日のメイドさん？

【…そうだ、私は…旅館からPHSであの男の部屋に行くように…言われ…】

［はっと気付く。］

【PHSはどこ…?落とした……?】

[摂氏の疑問ににこやかに答える]

一応刑事よ。キャロルって言うんだけど。
メイド服の子がいるなぁと思って来たら面白い話をしてたでしょ?

……牧師様、どうなされました？
随分とお顔の色がお悪いようですが……？

[トビーに向かって]
ひょっとして、昨日外で手帳を落としたんじゃない？
名前も書いてあったわよ。

あ、でも返せないわきっと。
警察のかたに一応わたしたほうがいいからね。

どうしました？
僕の顔に、何かついていますか？

［ハーヴェイは飛太をちらりと見た］

[キャロルの肩越しに顔を覗かせる。両手はさりげなくキャロルの肩を抱いている。]

あー、でしたら僕も混ぜていただけると嬉しいんですけどねー。
駄目ですか、そちらの可愛らしいメイドさん？

[由貴にむかってウィンクを飛ばして見せた。]

−　事情聴取　−

流 霧羽です。Ｔ大学の学生。はい、これが学生証です。
ちょっと怪我をして休学中ですが。

昨日の夜？
チェックインしたあとは、部屋で少し休んで。
夜は飯喰って風呂入って、あとは一人で部屋にいました。
まぁ、証明する人がいるわけではないですが。

被害者を知ってるかって？
そりゃ、テレビで見たことぐらいはありますけど。

【事情聴取が終わると無言のまま宴会場をあとにする…】

……今日はやけに疲れた……

とにかく部屋で少し休もう…

［ …は、仲居さんにかけられた言葉に気が付くと、自分の
鞄の中身をチェックし、メモを失くしていることに気が付いた ］

あ、ほんとだ。
父さんからもらったスパイメモが無いや。

多分、いまどきあんなものを持ってる人は少ないから、
僕のだと思うけど…別に何も書いてないものだし、
警察の人に取り上げられても支障はないよ。

わざわざありがとう、おば……じゃなくて…おねえさん （にこぉ

―フロント―

[落し物を漁っている。]
確か昨日の落し物はここだったわね。スパイメモに、PHS……。
これらを刑事さんに渡せばいいわね。

話してもらえないと、あたしも困るの。少しでも情報が欲しいところなんだから。
別に警察まで来てといってるんじゃないわ。他の皆と同じに事情を聞くだけよ。

[肩に置かれたラッセルの手を振り向かずに振り払う]

【ふー、正直に話したらすっきりしましたわ。手紙も渡しましたし。うーんお腹がすきましたわ】

[宴会場のお膳を見つけてかけよった]

わー、カツ丼じゃないけどいただきますわ！！

単刀直入に言うよ。

…あのね、お兄さんも実は、刑事さんとか探偵さんとかだったり
するのかなって思ったんだ

［目の前の女性と、その後ろに居る男を交互に見た。］

………。わかりました…。お話します…。

事情聴取は一旦、終わりですか。
ふむ、とりあえず宴会場で待機してろと？
で、ホテルから出るのは禁止と。
まぁ、しかたないですね。

飯と寝床がちゃんとあるなら文句は言いませんよ。

[事情聴取を終えて、部屋を出て行く]

[ゴードンは【堀●殺人事件対策本部】と書かれた看板を見て呆然としている]

おいおい、冗談だろ？ここに来た目的が・・・って言ってる場合じゃないな。今日会うはずのヤツが何でこんな事に。
大枚叩いてやっとここまで辿り着いたってのに全てパーになっちまったじゃないか。ちっ。

みんなにお茶を出してくれたり、「全員で同じ人を疑うのは
よくない」 とか…注意を促したり…ここにいる人全員へ
気配りしているように見えたからね。

それって、逆に言えば、全員を観察してるってことかな･･･とかね。

……いえ。
僕は刑事でも探偵でもありません。
ただの……一介の茶道家です。

［ハーヴェイは飛太に微笑んだ］

け、刑事さん…あ、そう。さっき色々聞かれた時はいなかったみたいだけど…

でも、別に面白い話なんてしてないけど…堀○の女関係がだらしないとか…

そう？　話してくれる気になってくれたなら嬉しいわ。

[ラッセルに営業スマイルを貼り付けて向き直る]

でも、貴方はダメよ。事情聴取の結果を聞くだけで我慢していただける？

っていうか聞いてないじゃん。あーあ、人の話し相手持ってくなっつーの。

しょうがない。もう寝るか。

[そう小声でつぶやくと*宴会場を後にした*]

さっきは現場から戻ってきたばかりだったのよ。それに、ここは地元警察に任せてたし。

あ、ご飯配ってる。あたしも後でもらわなくっちゃ。

[澤野はかなり遅れてハーヴェイに気づいた]

……失礼、このような事に慣れていないものですから、
少し疲れてしまったようです。
警察など、もっと大変な方も大勢いらっしゃると言うのに、
いやはやお恥ずかしい。

[つとめて自然に微笑む]

おや、事情聴取の番が来たようです。
それでは……。

茶道家かぁ…。
ふぅん、お兄さん、カッコイイね。

［ …は、笑顔でそういいながら、頭の中では別のことを
考えていた ］

【茶道といえば…政財界の人間が嗜んでいる…という点で
繋がるんだけど…さて…この人は 「清き心の紳士」か
「紳士の仮面を被った殺人者」 か… どちらだろうね？】

え………そう見えるのですか？
［ハーヴェイは飛太に微笑んだ］

皆様お疲れのご様子でしたし、こんなに喋られているのに飲まず食わずというのも、よろしくないでしょう。

それと…僕は、こんな言葉を信じているのですよ。
『10人全員が同じ答えを見出した時は、その答えは誤りだと思え』

――ユダヤの賢人が残した言葉だそうです。原型は忘れてしまいましたが、ニュアンスは間違っていないのではないかと。メイドさんに全員の疑いが向いたのを見て、ふと不安になったのですよ。

―宴会場―

[キャロルに向かって]
フロントに昨日のお落し物があります。あとでご案内します。

[トビーに向かって]
おばちゃんでもいいよ。

【私も子どもが欲しかったなぁ。】

−藤の間　前の廊下−

ここであの男が…。

【…は、なにかに誘われるようにふらふらと「藤の間」の前までやってきた。
今は立ち入り禁止となっているその部屋の入り口を、ただぼーっと眺めている】

【…探偵さんや女刑事さんもいるなんてますますドラマみたいね。刑事さんにはああ言ったけどわたくしは堀○を…食事中に考えることではないですわ、やめやめ】