人狼審問

―自室―

今日は騒がしくないですわね。
そうだ、陽子ちゃんはどうしたんだろう？

［タオルケットを持って自室を出た］

―天文台―

[　すっかり明るくなった中、あたしは満ち足りた顔をして*眠っている*]

―回想・大部屋―

[ホワイトボードに貼られた鳳と葉月の紙は、最後にやってきた斉藤が意見を決めた。じちょう気味に笑う葉月を、私は警察に引き渡す事にした。]

【私も、いつ引っ張られるか判らない身ですけどね……】

これで事件が終わるといいのですが。

[ガシャンと言う音に振り返ると、斉藤の手から湯飲みが落ちた音だった。]

！？

どうしましたか……？

【今日は肌寒いですわ】

［ぶるっと震え、持っていたタオルケットを体に巻きつけると
天文台へ向かった］

―天文台―

［ドアを開けると二つ並んだ椅子の一つに陽子が座っていた］

陽子ちゃん？

［返事がない］

［あわてて駆け寄ってみると陽子が幸せそうに眠っている］

ああ、驚いた！
幸せそうな顔をして…もしかして星が見えたのかしら。
頑張って起きていればわたくしも見られたかも。

上着を着ているけど少し肌寒いから風邪ひいちゃうよ。

［陽子にタオルケットをかけると明るくなった外を見ている］

[喉をかきむしり苦しむ斉藤が、大量の血を吐き倒れたので慌てて駆け寄った。その手は急速に冷たくなっていった。]

【これは……毒？】

誰か！救急車を！！

[暫くして駆け付けた救急隊員は、斉藤を診ると静かに首を振った。呆然としていると、警察から大部屋を追い出された。]

【これは……斉藤だけを狙ったのか？

それとも……

無差別？】

［警察の人が天文台にあわてて入ってきた］

どうしたんですの？
え、斉藤さんが毒で亡くなった！？

【亡くなったじゃなく殺されたんですわ
まだ犯人がこの中にいる…一体誰ですの？】

［...は*呆然としている*］

―大広間の前―

[部屋を覗き、その一角の人型の白線をみて、...は首を振った。]

由貴ちゃん……。

―ロビー―

[【掘●殺人事件対策本部】とかかれたボードをもってうろうろしている。]

これ、どこにもって行けばいいのかな。
混浴露天風呂か……。
それとも天文台か……。

[布団から起き上がると だるそうに頭を抑える]

あたた…こりゃ、風邪引いたかな…

[起き上がってポットから白湯を飲むと 再び布団に*横になった*]

とりあえずロビーに報告書を置いていこう。

調査報告書

調査員:鳳聡美
調査対象:摂氏理恵子

警備会社に恵理ちゃんの部屋の情報を問い合わせたところ、掘●氏殺害の夜に外出した記録が残っていました。
外出記録は飛太くん、小山刑事、矢沢刑事が殺害された夜まで続き、それ以降は配線が何者かに切断されていました。私が調査報告書に警備システムのことを盛り込んだそれ以降です。

掘●さん殺害の夜、掘●さんに斎藤を紹介した者に、掘●さんが電話をかけてきたようです。
斎藤が逃げた後に別の女がきて、掘●さんがいたくその女を気に入ったという内容でした。ここから、掘●氏の部屋に殺害直前に女がきたことは確実であると考えられます。おそらくその女は犯人一味を引き入れ、堀●さんを殺害したのでしょう。

この旅館の女で、私の調査の上で当日の所在があやふやな女は摂氏さんです。私は犯人ではないですから、最初から全く知られていない別の女が掘●さん殺害に加わっていることがない限り【摂氏さんはクロ】であると判断いたします。

【本当に旅館の中に、誰も見つからないように女が隠れていたら恐いわね。霊が見えるというかたもいたし、この旅館の自縛霊だったらもうどうしようもないんだけど。】

[...は他に女がいないか、旅館をくまなく*探し始めた。*]

【やっぱり無理してでもなんか食べないとだめかな…】

[ふらつく体を無理やり起こして一階ロビーへ向かう]

ふうん、やっぱりまた一人殺されたんだね…それで、私が犯人か。はは。
あれ、恵理ってなってるな。これは私じゃないってことか…よくわかんない。

…でも、セキュリティシステムが壊されていた、なんていう大事なことを、何で今まで黙ってたんだろう。昨日も問い合わせたはずよね。まさか、壊されたことに警備会社が気づかない、なんてことはないよね…。

あたしが外出した記録があるっていってたけど、それって何時ごろなのかしら。そりゃお風呂に行ったりしたかもしれないけど、たとえば他の女の子も、死亡推定時刻にお風呂に入ってたりしてたと思うんだけど。

それに、斉藤さんを紹介した人って警察の事情聴取を受けてるはず。そんな人の証言がなぜ…。その人って堀○に売春斡旋してたわけでしょ。そんなの、あたしが殺すとかより斉藤さんの売春斡旋のトラブルで事件が起きたって考えるほうがよっぽど理にかなってると思う。

斉藤さんの調査のときには女の子には殺害は無理だって言ってたわよね。それに、同僚に無理強いされたから自分の意思でないと。彼女の復讐、ってことは考えないのかしら。その後犯人同士の仲間割れで殺されたとか。

大体、安城さんについては鳳さんの目撃証言だし、橘さんは、仲居さんが『橘さんが最初に殺された』と言ったという証言。昨日は壊されたはずの警備システムには言及なし。そんな証言のどこに説得力があるのか教えてほしいわ…こんな証言信じる人いないと思うけど、一応弁明しとかないと、欠席裁判になっちゃう…

[上記のことを簡単にまとめると、鳳の調査結果の下に貼り付けた]

ああ、頭使ったらまた熱が…

[食事を取るのを忘れて*自室に戻った*]

―大広間―

[セシリアのメモを読んで、あわてて報告書の訂正をする。恵理ちゃん→摂氏さん]

掘●さんのブログを今日発見しました。
会社の社長としてのオモテの面ではなく、遊び人のウラ面を記録したものです。
最後の更新が殺害日。こんなコメントが書いてありました。

ここの仲居は最悪だが、こんな可愛い女の子と知り合えた。めがね萌え〜。
（めがねをかけた若い女の画像）

携帯電話から更新できるタイプのブログのようですね。
遡ってみると大人向けの内容です。
はっきりいって、反吐が出ますね。

警備システムの件に関しては、警備会社の管理責任を問わざるをえませんね。
私もてっきり摂氏さんの部屋のセキュリティが万全に機能しているかと思っていました。
他の部屋のセキュリティは機能していたので。
旅館の一員として、お詫びさせていただきます。

[報告書の下にまとめたものを*貼り付けておいた。*]

【警察の方に斉藤さんがなくなったことや、
葉月さんが連行されたことは聞きましたけど…】

鳳さんが摂氏さんを調査してクロ。
そしてこのブログは…

[ドタバタしているロビーに、鳳が調査報告書を張り出した。]

【……昨日、葉月が言った通りになったということなのか？

葉月の言葉「摂氏が犯人に仕立て上げられようとしている」

真意は何だろうか。

確かに、摂氏が犯人ならば、澤野を殺したことは失敗だったのではないだろうか。】

このブログって本当に堀●さんのなのでしょうか？
ブログの更新日時の日付って書いている人が変えることが出来るんですの。
８日に書いているけど６日の日付でコメントが書けるんです。
コメント欄もないし画像も不鮮明で女性としかわかりません。

堀●さんが殺されたことは非公開らしいですけど
全く外に漏れてないとは言い切れませんわね？
最近有名人を騙ったブログとかありますでしょ、
そういうのかもしれません。

ブログの会社と堀●さん本人が書いたという証拠がなければ
これは証拠にならないと思いますの。

【葉月が、河野は違うだろうと言った理由はなんだったのだろうか。

澤野が殺されたから、か？

消去法で辺見が残っただけだったのだろうか。】

ああ、辺見さん。ちょっと聞きたい事が……

ん？
それは何ですか？

[辺見に手渡されたものを読んだ。]

私はあまりパソコンの事は詳しくないのですけど。

堀●のブログ？
日記みたいなものでしょうか。
確かに、眼鏡の女の子ですね。

顔立ちまではわかりませんが。

ああ、ここから鳳さんは、摂氏さんが犯人だと言っているのですか？

あっはっは。
これから堀●を殺そうとするなら、眼鏡なんて目立つものかけないでしょう。むしろ外すと思いますね。
かけるとするなら、変装のためとしか思えませんが。

【おっと、堅気の人はそうは考えないのかもしれませんね。】

―ロビー―

[お膳を運んできた。]
はい、今日はハモ料理ですよー。

[食事を運んできた鳳をじっと見ている。]

【これに毒が入っていたら、誰も気づかないでしょうね……。】

ありがとうございます。

そうだ、鳳さん。少しいいですか？

―天文台―

[　気が付くと既に夕刻だった。ずっと寝ていたらしかった。昨晩は無理をしちゃったから。身体にはタオルケットが掛けてあった。あたしは持ってきた覚えはないから、誰かが掛けてくれたんだろうか？誰かの親切が嬉しかった]

ん〜
寝過ぎちゃったかしら？
どうしよ

[　まだ・・。澤野さんを殺した人はどこかにいるんだろう。であるなら、あたしは逃げてちゃいけない。悲しい事件は繰り返しちゃいけないんだよ。澤野さんの惨たらしい姿が脳裏に蘇った。あんなこと・・]

ん、ええ、いいですよ。

【なんだろう？？？】

[鳳に向って。]

ええと、あれは２日前でしたか。
安城さんが流さんをクロだと言った日です。（５日目）

鳳さんは確か、摂氏さんになら後を任せてもいいくらいだと仰っていたと思うのですが。

はい、摂氏さんは当初から早期の解決を望んでいましたから、私が犯人だと彼女が思うのであれば、鳳の拘束は理解できる考えだと思いました。

ですから調査が最後のほうになったわけで、本当にびっくりしましたね。

今日は崎山さんを調査しようと思うのですが、正直どのような方なのかよくわからないんですよ。
身分とかわかるものがあれば、私に見せてほしいんですけど、いいですか？

大広間なら
人がいるかな〜？

[　あたしはふらつく足取りで大広間へ向かった]

―大広間―

[　警察関係者が慌しく出入りを行っていた。見慣れた光景だった。また誰かが・・。手早く尋ねて、メイドさんが毒殺されたことを知った。メイドさんとはもっと話したかったな。変な子だったけど、あたしは好きだったな。残念だよ]

そうですか。

摂氏さんが犯人だとしたら、澤野さんを殺したのも摂氏さんということになりますよね？
鳳さんが調査していなかった澤野さんを殺すことは、摂氏さんは自ら鳳さんに調査され易くなった一面もあると思うのですが、ここら辺はどう考えますか？

あ、私ですか？
美術商という事にしておいていただけると助かるのですが。
免許証もパスポートも持っていないのですよ。

[　ついでなのでその場で事情聴取を受けた。昨晩はずっと星を見ていた。ずっとひとりだったし、犯行現場についても今の今まで全く知らなかった。そういえば、誰かがタオルケットを持ってきてくれたけど、それはたぶん関係ないだろう。あたしはまだ容疑者のひとりだった。悔しいけど、澤野さんがどこかで見守ってくれているとしても、あたしの無実の証明にはならなかった。澤野さん以外の人を信じるのはあたしには難しいことだった｣

[　あたしは残された人達が集まってるというロビーへ向かった。そういえば二日酔いでロビーまで行ったのはいつのことだったかな？あの時は堀●は生きていたんだっけ？酷く遠い過去のようにも思えて不思議だった]

【美術商…パスポートを持ってない美術商って】

【そういえば、昨夜は河野さんをみかけませんでしたね。
今の話を聞く限りでは、一人で天文台にいたということですが。

……犯人が無差別に殺人をしているのなら、格好の標的だと思うのですが。

斉藤さんの殺害は、意図的だったということでしょうか。】

こんばんは〜

メイドさんが亡くなったんだってね
なんか
淋しくなっちゃったね

私が恵理ちゃんを調査しているってことがわからず、犯人は澤野さんを殺害したのでしょうね。

私が調査する範囲も相応せまくなりますから、澤野さんの死は、私が犯人一味だったとしても不利になることになると思います。
ですから澤野さんの死から犯人の追跡ができるとは私は思っていません。

で免許証もパスポートもない？
警察にばれるとまずいんじゃないですか？

河野さんひょっとしてずっと天文台にいたんですか？
[...は驚いている。]

［陽子に気づき手を振る］

陽子ちゃん、まさか今まで天文台で眠っていたとか？

うん、メイドさんが亡くなったのは残念ですの。
あのドジっぷりがもう見られないのね。

朝までずっと
澤野さんの星が生まれてないかを
探してた

えへ

見つからなかったけどね

[　恵理ちゃんに手を振り返した]

もう
眠くって眠くって
あはは

今もねむいよ

【身分証明書をもっていない人を調査するには、昔の仲間の助けも借りないとダメみたいね。おそらく車も、誰かから借りたものでしょうね。】

[ヒューバートに向かって]
免許書もないのでしたら、こちらまでタクシーできたのでしょうか。

[河野の言葉に頷くと、鳳に向った。]

ふむ。
葉月さんが犯人一味だった場合、澤野さんの死は鳳さんの調査範囲を狭めた事になりますね。

逆に、鳳さんが犯人一味だった場合、澤野さんの死では、葉月さんの調査範囲を狭めません。
鳳さんが犯人一味で、澤野さんの死により調査範囲が狭まる事が、どれくらい不利になるのか。

この比較をしてみただけなんですけどね。


え？
まずいですか？
世の中には、免許もパスポートも無い人は、ごまんと居ると思うのですが。

いえ、お抱えの運転手に送迎してもらっています。
そこで食事してますよ。

[美味そうに鱧を頬張るドライバーを指差した。]

【まだ澤野さんのことが…
当たり前ですわ、まだ２日しか経ってない】

美術商としての名声があるのかしら。
そのあたりちょっと疎いので……。
いや本人に訊くことじゃないんですけど、状況が状況でして。

[運転手をみて]
崎山さんと運転手さんは常に一緒にいらっしゃるのかしら。

昨日は曇ってましたし、そして今は雨。

【誰かが泣いているようだと唐突に思えた。
最初はたくさん人がいたのに…】

今晩３時くらいから晴れるらしいとテレビの天気予報で言ってましたわ。
体調が悪くなければ探してみるのもいいかも。
あまり無理はしないで。

名声を気にしたことはありませんね。

ああ、ドライバーですか？
部屋は別ですよ。

ん
そうだね
澤野さんの星・・

でも
一生懸命探しているうちに
見守ってもらってるように感じてね

辛くて悲しいけど
いろんなこと思い出すけど

乗り越えていけるよ

今は
だから
あたしが探さなくちゃならないのは

この事件の犯人だよ

【運転手の存在があまりにも薄くて、忘れていました。何で調査しなかったんだろう……アリバイがあったんだっけ。】

[ホワイトボードに貼られた紙をチェックし始めた。]

[　あたしは今いる3人を注意深く見守った。3人とも特におかしな部分は感じられない。当たり前だ。不審なところがあれば既に取調べを受けているはずだった。眼鏡の子は見当たらなかった。名前は摂氏さんというんだと初めて知った。昨日まで熱心に刑事さんに意見していた姿を思い出した]

[　鳳さん、ベテラン仲居さんでありながらも独特の立ち居振舞いに時々目をひかれた。元探偵らしいけど、調査方法は探偵という感じはしなかった。嘘を吐いている可能性は・・。恵理ちゃん、仲良しの中学生。あたしなんかよりもしっかりしてる。うん、最近の子は違うなぁ。恵理ちゃんが犯人とは思いたくないけど・・。崎山、怖いけど怖いだけじゃない人。こんな状況じゃなきゃあたしが話したりすることは無いんだろう。住む世界が違う、素直にそう思う。だから犯人かというと、必ずしもそうではない。信用はできないが信頼はできる、そういうタイプだろうか？]

あ、そうだ河野さん。

今朝、私は葉月さんを先に警察に連行してもらったのですが、それでも良かったですか？

ねえ、鳳さん。
何故犯人は鳳さんを狙わないのかな。

あなたが腕利きの探偵さんなら
刑事さんが殺された後、真っ先に狙われそうな気がするのだけど。

辺見さん。

刑事２人の後に……
[チラリと河野を見て言いよどんだが、言う事にした。]

……澤野さんが殺されています。
もちろん、そのあとに鳳さんを狙っても、摂氏さんが犯人ならば状況は代わらないでしょうけどね。

[　崎山に答えた]

ん〜

あたしには
はっきりしたことは言えない

あたしは単に遊びにきただけの
大学生だもん
犯人がどうとかわかるわけないよ

探偵さんの調査方法だって
なんだか胡散臭いし
これっていう決め手はないと思ってる

[苦笑する。]
仲居は二人一組で行動するように、という指針が出されているからだと思うのですが、由貴ちゃんが襲われてしまい、それが理由にならないなといま思いなおしています。

実は昨日、由貴ちゃんと一緒に行動していたのですが、いつ彼女が消えたのか、全く気がつかなかったんです。
いいかげんな仲居ですみません……。

【うわー、澤野さんのことはあえて言わないようにしてたのに！
言わないと先に進めないのかも】

うん、刑事さんの後が何故澤野さんだったんだろう。

澤野さん・・

[辺見に向って。]

そうですね……
ぱっと思いつくのは、河野さんに罪を擦り付けるためでしょうか。

[ヒューバートに向かって]

そういえば崎山さん、こちらにはどのような縁があっていらっしゃったのかしら。

縁というほどでもないですけどね。
麓にある美術館に用事がありまして。

もっとも、この騒ぎで、一度しか行けてないのですが。

［崎山に向かって］

普通はそうなるのかしら？
でもそう考えている人っていないように見えるけど
気のせいかな？

[辺見に答えた。]

みなさんが同じように考えたからではないですか？

あたしはぐっすり眠ってた
あたしを殺すのは簡単だったはず

澤野さんを殺すより
ずっとね

なのにあたしを生かしたのは
どうしてだろ？
あたしに見られるリスクを犯しながらも
あたしを殺さなかった理由

あたしを犯人に思わせたいんだったら
それは変だよ

だってあたしが
澤野さんを殺せるわけがないんだもん

【あたしが澤野さんを殺せるわけがない、か。

気を許した者の刃を避けるのは、銃弾を避けるより難しいことを知らないのだろうか。】

[　信じてると言ってくれたその一言が励みになった。澤野さんに出会ったことを心から感謝していた。怖くて逃げてばかりだったあたしにとって、欲しくてたまらなかった味方になってくれた。それであたしは十分満足だった。でもあたしは澤野さんを守ってあげることはできなかったんだ]

私の調査では河野さんは掘●さんの殺害とは関係ありません。
飛太くん、二人の刑事さんもそうです。
澤野さんだけ殺害するというのは、なんか考えにくいというか、それだと痴情のもつれみたいになって余計に掘●さんとは関係ないものになりませんか。
いや河野さんのことは信用してますよ。

［陽子に頷くと］

それはよくわかってますの。
陽子ちゃんは澤野さんのことが大好きだったから。

それよりも
ぐっすり眠っている陽子ちゃんに気づかれずに
澤野さんを殺せる人は誰だろうって考えたんだけど。

［鳳に向かって］

信用するって鳳さんが調査したんでしょう？
「自分の調査でシロが出たから関係ない」くらいは言い切ってほしいですわ。

陽子ちゃん以外で澤野さんと親しい人だと
わたくしになるのかな。
あとは旅館の関係者、メイドさんと鳳さん。
今いる人だと鳳さんが怪しまれることなく
澤野さんに近づくことが出来たんじゃないかと考えていますわ。

それ以外の人はたぶん澤野さんは警戒すると思いますの。

澤野さん殺害の理由がわからない、ということでみなさんが引っかかるのはわかりますが、同じように飛太くん、由貴ちゃんの件もよく理由がわからないのよ。
飛太くんに関しては、犯人に近づきすぎたのかしら、と私は思っているんだけど。

やはり、探偵でない身として、これ以上は判らないな。

ここは警察に、葉月さんと鳳さんの二人を取り調べてもらった方がいいのではないかと思います。

澤野さんが殺された理由が、河野さんに罪を擦り付ける事ではないとしたら、鳶さんの時のように「犯人に都合が悪かった」と考えるのが自然でしょうか。

それも、河野さんに見つかるかもしれないという危険を冒すことを厭わないほどの、ね。

まだ調査していない崎山さんからその言葉が出るとは……。
恵理ちゃんが言い出すかな、と思っていたけれど。
私は犯人を見つけているし、摂氏さんを拘留して崎山さんの調査がしたいと考えています。

【もっとも、河野さんが犯人ならば、楽に殺せたのでしょうが。】

おや？
辺見さんが言いそうなことでしたか？

昨日恵理ちゃんは私に投票しているようですし、そう考えるのは不思議じゃないでしょう。

そうですね。
辺見さんも摂氏さんも、鳳さんを先に連行して欲しかったみたいですからね。

摂氏さんが鳳さんを先に連行して欲しいのは、摂氏さんが犯人ならばまだわかるのですが、辺見さんが鳳さんを先に連行して欲しいというのが、昨日葉月さんが言っていたことに繋がるのでしょうね。

これ自分でいうのもなんだけど、葉月さんはなんで橘さんを調査したといったのかも、よくわからないんですよ。
まぁご挨拶の際に、私と協力して調査するという話になったので、先に橘さんを調査したといておけば私が調査しないのかな、と思ってるんですけどね。
あんまり面白い話じゃなかったかな。

【まあここ２日鳳さん連行希望してましたからね。】

鳶君は鋭そうな子だったから狙われたんだと思うの。
メイドさんは２人の探偵さんからシロと言われたからかな。
となるとどちらかが腕のいい探偵さんってことになるのかしら？

ええ、橘さんの件については、私も同感です。

ですがあの時はまだ、葉月さんも鳳さんの捜査方針を知らなかったからじゃないでしょうかね？

そうなんですよ、辺見さん。

葉月さんよりも鳳さんの探偵としての腕が上だとしたら、摂氏さんは澤野さんを殺害したことは失敗だったのではないかと思っているのです。

まあ、もっとも、犯人が失敗したかしないかなんて、わからないのですがね。

葉月さんは昨日、犯人は狡猾で残忍だと言ってましたが、カモフラージュともいえるのでしょうか。

犯人がどういう意図で犯行に及んだかは
犯人にしかわかりませんの。

狡猾で残忍はそのまんまじゃありませんか？

不思議なのは明日の崎山さんの調査も大事なんだけど
摂氏さんが犯人なら、委任するように
わたくしたちにもっと言ってもいいと思うんですの。

そういえば私の調査対象選びって説明してなかったわね。

安城さんは自殺か何かするんじゃないかと思って気をつけてました。
橘さんは彼の「殺された」発言が気になったからね。
由貴ちゃんは取り調べの態度から。
ここまでは話してたと思います。

続けて河野さんと恵理ちゃんを調査したのは、澤野さんと仲良くしていたから……。私は夫を無くしているというのもあって、この三人に家族を映しちゃってね……。犯人じゃなければいいなと思って、調査しました。そしたら澤野さんが襲われちゃって……。

摂氏さんは女性部屋ということもあって、調査しやすいかなと思って調査しました。
正直、崎山さんの調査をどうしようか、どこにとっかかりがあるのか今も思案しています。

河野さんと恵理ちゃんを捜査したときにそういう理由があったので、「探偵が犯人を見つけない」旨のやり取りがあったときはドキッとしました。
もっとも、私は一人見つけ、、葉月さんは一人も見つけていないということもありまして、私だけがひとりつるし上げにされるということはありませんでしたが。

[苦笑した。]
既に自主的に投票されているかたたちに向かって、委任してくれなんて葉月さんもいわなかったと思いますけど。

[鳳の真摯な言葉に頷いた。]

……辺見さん。

あなたは、摂氏さんを犯人だとは考えていないということでしょうか？

[　あたしは黙ったままじっと聞き入っていた。あたしの主張が犯人でないことを証明できるものではないことはわかっていた。だけど、少なくともこの件に関してはあたしは嘘を吐いていなかった。あたしは・・身元を偽ってそれに関しては未だに嘘を吐き通してるけど・・]

[　本当にこの中に犯人がいるのなら、今までの口癖や考え方と変わることがあるのかもしれない。そういうのに注意しなくちゃと思うけど難しかった。あたしは調査結果がどうだとか殺された人から犯人を見つけるなんて無理だよ。正直、あたしの選択に全く自信がないよ]

じゃあ自主的に投票してほしいと説得と言いなおしましょうか？
葉月さんは言い出しにくかったと思いますわ。
何しろクロ、犯人を見つけていないのだから。

［崎山に向かって］

うん、昨日から一般客の人は犯人じゃないと考えてましたわ。

[辺見に向って。]

そうですか。
では、あなたは、鳳さんよりも葉月さんの方が探偵としての腕は上だったと考えているということでしょうか？

あ、違いますね。

鳳さんを連行することで、この事件は終わると考えているということですか？

摂氏さんが犯人だとあからさまな感じがしますの。

今日も『鳳さんを連行希望』しますわ。

［崎山に向かってこくりと頷いた］

[ヘンリエッタに向かって]
摂氏さんの言動が私の信用度に関わってくるというなら、私の発言ってあんまり参考にならなかったのかな。

そうですか。
摂氏さんが犯人ではないとするなら、鳳さんが濡れ衣を着せようとしているということになるのでしょうね。

そうすると、葉月さんから調査を受けていない、河野さんと辺見さんが残る事になるのでしょうか。

[思案している河野をチラッと見る。]

考えるのって疲れるね

ん〜
あたしは全然あたま動いてないや

甘いものが欲しくなるぅ〜

【そういえば、河野さんは誰を連行して欲しいのでしょうか。

澤野さんが殺されて悲しんでいるのは判るのですが……

犯人を捜しているようにはあまりみえないですね。】

[河野に苦笑している。]

こんな時間に甘いものを食べると太りますよ？

え〜？

年頃の女性に
太るとか
禁句ですよ〜
ふふふっ

あたしは
太りませんけどね

いえいえ、なんだか随分と楽しそうに見えましてね。

……。

【河野さんは……いえ、言う事じゃないでしょうね、きっと……。】

［鳳に力なく笑いながら］

参考になるならないというより
明日誰も亡くならない選択肢を選びたいんですわ。

何だか鳳さんの話を聞いていると
明日も何かあるような感じがしますの。

そだそだ

こーしーぶれいくに
しましょう！
ちょっと待ってて

[　あたしは皆の分の飲み物を探しに厨房へ駆けていった]

何だか鳳さんが陽子ちゃんのお母さんのように見えますわ。

［厨房に駆けていく陽子を眺めながら］

…うーん大丈夫なのかな、陽子ちゃん。
まだまだ澤野さんが亡くなって不安定な感じがしますわ。

わたくしコーヒーはミルクたっぷりのカフェオレじゃないとだめなんだけどな。

[ヘンリエッタに向かって]
警察発表では犯人が3人となってますが、実際はわかりませんからね。
そういうわけで崎山さん調査を検討しているのよ。

[ヒューバートに向かって]
どう調査したら掘●さん殺害の夜のアリバイを調査できるんでしょうかね。
これだけ手がかりのないかたも珍しいです。まぁちょっと調査機関が短すぎるってのもあるのですが。

ああ河野さん、私がやりますから！！
私が仲居であることを、忘れないでね！！

［鳳に向かって］

むー、確かに念には念をですわね。
ここの警察、３人の確定までにすごく時間がかかってますし、
連行された人が自白したって聞きませんし
やる気あるのって気がしますわ。

ん？
深夜にこーしーぶれいくは
おかしかったかな

あっ
これがいいかな？

[　厨房でお湯を沸かしている間に、見つけたココアをスプーンで掬ってカップに入れた。お湯を注ぐと甘い香りが漂ってきた。おいしそーう]

いちおう紅茶ももっていこうかな〜

あら
これなんか高級そう

勝手に使っちゃっていいかな？
鳳さんいるしいいよね？

[　ティーポッドにお茶を入れると、お盆にまとめて載せてロビーへ戻った]

［鳳が駆けていくのを見て］

あらっ行っちゃいましたわ。
わたくしったらタイミング悪いな。

[辺見の言葉に頷いた。]

そうですね。
明日、誰も亡くならないのであれば、それが一番ですね。

鳳さん。私ですか？
堀●殺害の夜は、一人でしたから、アリバイは無いですよ。

―厨房―

ココアおいしそうねー。
ミルクはこっちよ。

……ちょっと待ってね。
このお湯に、毒が入ってないかたしかめてみるから。

[銀のスプーンを挿してみた。変色はなかった。]

[紅茶のいい香りがロビーに漂った。]

これを飲んだら眠れなくなりそうなのでやめておきます。
わざわざ用意していただいたのに、すみません。

―ロビー―

あら崎山さん、飲まれないんですか。
でも一応みなさんに、銀のスプーンをお渡ししておきますね。
何か飲むときに、真っ先につけてみたほうがいいと思います。

【大抵の毒に関しては見分ける自信があるのですが、それを人前で見せるわけにもいかないですからね。

もっとも、何度も同じ手を使う犯人とも思えないですが。】

崎山さんおやすみなさい

[　メイドさんのこと、気にしてるのかな？それともあたしを疑ってる？そんなつもり全く無いのにな。鳳さんは毒を調べたりなんかいやみだし。ううん、この状況ではそれが当たり前なのかもしれない。やっぱり、こんな状況でも素直に受け取って飲んでくれるのは澤野さんだけだったんだろうな・・]

えへへ〜

ココア
おいしそ〜

[　あたしはホットココアを火傷をしないようにゆっくりすすった。一向に口をつけない他の人のことは気にしないように心掛けた]

それじゃ、わたくしはココアをいただきます。

［ココアのカップを手に取るとごくりと一口飲んだ］

甘くておいしいですわ。

【おや、鳳さんも多少の知識はあるみたいですね。

裏返すと、利用できるとも言いますが。

……考えすぎでしょうか。】

さて私は風呂掃除などの雑務が溜まっておりますので、これで失礼します。
明日、殺人が止まっていればいいんですけどね……それを祈ります。
皆さん、おやすみなさい。

[　そういえば、毒ってそんなに簡単に手に入るものなのかな？普通の薬局には売ってないはずだし、取扱も厳しいんじゃないのかな？そんなもの持ち込めた人がいるなら・・計画的犯行？最初から堀●を殺すつもりでこの旅館に忍びこんだということかな]

そうでしょ

ココア美味しいね〜

コーヒーとか紅茶だと眠れなくなるから
ミルクたっぷりのココアが一番ですわ。

ここ数日考えすぎて何だか疲れちゃいました。
早くこんな日が終わればいいのに…

【澤野さんが殺されなければ、鳳さんを
ここまで疑うことはなかったのに。

出て行く時の鳳さん悲しそうでしたわ。
何だかすごく悪いことをしたような気がしますの】

明日は
これ以上
事件が起こらなければいいな

[　ポツリと一人言で呟いた]

明日は何も起きないことを祈ってますわ。

陽子ちゃん、そろそろ休みますね。
おやすみなさい。

恵理ちゃん
おやすみなさい
くれぐれも気をつけてね

[　あたしは誰も手をつけなかった紅茶を自らカップに注ぎ、飲み始めた]

澤野さんは
紅茶とココア
どっちが好きだったんだろな？

[　ひとりになると澤野さんが直ぐ近くにいるように思えるようになった。あたしは部屋に戻るまでのしばらくの間、*たったひとりのティータイムを楽しんだ*]