文学少女 セシリア [ニーナの言葉に、哀しそうに俯いて] ごめんね……私に出来るのは、真実を見ることだけ。 その真実を、他の人に伝えてあげるだけなんだよ……。 そもそも、この力は占いですらないんだから。 ニーナちゃん。 ニーナちゃんは、どうやって自分を守るの? どうやって先生を守るの? どうやってナサお兄ちゃんを守るの? ……どうやって、村の人たちを殺してしまった事実から逃げられるの? 私はただ……村のみんなの死を無駄にしたくないんだよ。 村のみんなの悲しみが、いつか赦されて欲しいだけなんだよ……。 ただ、疑いを晴らしてあげたい為にしか、この力は使ってこなかったんだよ……。 ごめんね。 | |
(6)2006/05/28 02:36:55 |
見習い看護婦 ニーナ [優しく抱締められる。 少しだけ――いや、とても、落ち着く。 …あったかい。 それでも混乱した頭は簡単には冷えなくて、 暫くの間彼に抱きついたまま、泣き続ける。 どれくらい時間が経ったのかは解らない。 落ち着けば、ただゆっくりと、ヴィンセントの言葉を頭の中で繰り返す。 ゆっくりと、ゆっくりと、考える。 ――ああ、そっか。] …………うん。ありがとう、先生。 こうしててくれたら、それだけで良いよ…。 ……あのね、先生。私は、解らないんじゃなくって、考えたくなかっただけ。 ずっと帰りたいって思ってた。 こんな騒ぎが起きる前に戻って、何もなかったように皆で暮らしたいって。 だけど…、もう、―――無理なんだよね。 | |
(25)2006/05/28 04:07:39 |
医師 ヴィンセント 家族が増えるのですか! それは良かった。えぇ、是非紹介して下さいね。 [平和な村…と聞いて、一瞬表情が暗くなる] えぇ…そうですね。平和に…なっているといいですよね。 [彼女の横を歩みながら、掛けられた言葉に一瞬、言葉が出なくなる 今日の出来事…それは、ローズの処刑… 伝えれば、また彼女は苦しむのだろうか。辛い思いをさせてしまうのではないだろうか。 けれども…事実を伝えるべきなのだろう… 他の人から聞くくらいならば、私の口から言うのがいい―] それでは少しお暇しましょうかね。 えぇ……お話しましょう。 [暫く歩くと、ニーナの家が見えてくる。おじゃまします、と中へ…] | |
(34)2006/05/28 05:42:38 |
文学少女 セシリア 【回想:朝】 [窓から差し込む日差しの眩しさに、ぼんやりと意識が目覚めると、周囲の様子を伺ってみた。 昨日は一日中、力を使わずに済んだ為か、心身共に調子は悪くなさそうに感じた。 ベッドから身を起こして、軽く身体を動かす。昨日、一昨日に較べれば、間違いなく良好。 ――だからこそ、気付く事もあった] あはは……そろそろやばいのかなぁ……。 [左腕を撫でながら、手の甲に浮かぶ痣を見る。 それは、妖魔としての覚醒の証。 妖魔の力を封じる為に腕に巻かれた、護布の上からでも、徐々に浸食が進んでいるのが、手に取るように解かった。 承知はしていた。覚醒してしまえば、止める術は無いと……] | |
(36)2006/05/28 12:37:16 |
文学少女 セシリア [時間が無い―― 漠然と、そう呟いた。 その刻限が、どれほどの物なのかは、わからなかったが、既に覚悟はしていた事だった。 あの日――学校に別れを告げた、あの時に。 だから、服装を正すと、簡単に書き置きを残して、病室を後にする事にした。 今の自分に出来る事を、する為に……] ……ネリーちゃん、ミッキーさん……ごめんなさいね。私も、庭園の命達と、お別れの時が近付いて来ちゃったみたいだよ。 だから、せめて精一杯咲いていられるように―― (生きて行けるように――) 励ましてくるよ。 (励まされてくるよ。) ……ごめんね。でも…………。 [消え入りそうな声で、一言呟くと、庭園に向かうべく、病室を*後にした*] …………ありがとう…………。 [――勇気という名の哀しみをくれた人たちに、別れを告げるべく] | |
(37)2006/05/28 12:56:59 |
見習い看護婦 ニーナ 【回想:昨夜】 [テーブルで隣に座りヴィンセントに話を聞いた。 今までの話や、昨日の話。 ローズマリーが処刑された。 その話を聞いた時に、涙が零れる。 思い出すのはふわりとした花の香り。――薔薇の香り。 怯えてしまったのに抱締めてくれた彼女。 理由が自分の弱さだとは言え、信じたいと思った彼女。 …殺された。――ううん、自分達が、殺した。 その処刑の瞬間も見る事も出来なかった。 でも、昨日あの場所へ行った所で、見る事は拒否しそうだったけれど。 改めて、自分の弱さを痛感する。 こんなのは、嫌だ。――強くなりたい。そう、思う。 だけど。] | |
(39)2006/05/28 19:01:12 |
異国人 マンジロー [悲痛な叫びに] 何も全員が怪しいと言ってる訳ではござらぬ。 拙者の解った事を纏めて言っているに過ぎんでござるよ。 気遣いする事は天晴れな事とは言え、現状、1度でも呪いの結果が割れている以上、両呪い師を立て結果を見る事が必定! 故に、この場合ヘンリエッタ殿に一任する事がおかしいと言っているでござるよ。 そして、自分の呪い結果と違う回答を出した対抗する者に対し、体調の不良も有ろうが、委任する事・・・・・ それも、また異な事で有ると言っているでござるよ。 場合によってはナサニエル殿、ヘンリエッタ殿、セシリア殿・・・・他にも居るかも知れぬが、3人が人狼で有る可能性も考えられると言っているでござる。 3人が人狼であったのなら、ナサニエル殿に両呪い師が人間であるとの結果を出す事も可能であろう?? | |
(124)2006/05/29 00:22:26 |
見習い看護婦 ニーナ ―――違うよっ!ナっちゃんは、本物だよ!! それに、ミッキーさんが人間だったって何で解るの!? 私は……疑ってたよ、ミッキーさんを。 たとえ二人ともが人間だったって言っても、信じられなかった。 マンジローさんは、そっちは信じるんだ。 …おかしいよね? ………ごめん。もう、私、マンジローさんが人狼だとしか、…思えない。 もしミッキーさんが人間だったら、マンジローさんは知ってたんだよね? もし狼だったら、隠そうとしてるんだよね…? [ヘンリエッタを庇いつつも、少しずつ、マンジローから距離をとる。 ―――怖い。 その思いは当然ながら、奥底にあって。] | |
(127)2006/05/29 00:47:02 |
異国人 マンジロー 己の死に様など己で決める! [懐紙を取り出し脇差の小太刀を抜き処刑台に座る] 拙者の体は荼毘に付し海に流して戴きたい。 そして・・・・此れが拙者の死に様でござる! [小太刀の腹に懐紙を巻き、其処を手に取り、肌蹴た腹に自ら小太刀を突き立てる・・・・・] 『OH〜〜〜!ジャパニーズハラキリ!ワンダフル!』 『グレイトハラキリ!』『sukiyaki!tenpura!』 [周りから色々と聞えるが、マンジローは気力を絞り力を込め横に引き裂く・・・・・3度繰り返すと執行人に預けた大刀で首を刎ねられる・・・・・] -----直江 基近 万次郎 -----享年29歳 〜異国に散る〜 | |
(140)2006/05/29 01:29:02 |
文学少女 セシリア [ニーナの狼狽に、団員の視線がさらに厳しくなるのが見て取れた。重々しく口を開く。 「しかし、セシリアが人狼でないのだとすれば、可能性は高くなる。違うかね? おまけにな……」 更に、耳を疑うような事を続けて告げられた。 ニーナへ行き来していた手紙の、検閲が行われていたという事実。 其の中でニーナは、この騒ぎが始まってから近況について「いつもどおり」と書いて手紙を送っていたと。 この異常事態に、何事もなかったかのように、手紙をやり取りする行動はとても怪しい事なのだと。そう、言った。 そんな団員の説明に、叫んだ] ……違う……! 家族に心配かけさせまいとしてる気持ちが、どうしてわからないんですか……!! | |
(159)2006/05/29 02:49:11 |
文学少女 セシリア [そして礼拝堂の中、祈る姿がそこにあった。今日も溢れるような満月の光。その中で、ただ静かに。 護布を頭に巻いて――。左腕は最早、首元まで黒く染まっていて、その身体に刻限が迫っているのを感じさせながら、祈りを捧げる] (――みんな……ごめんなさいね。) [それぞれの居場所に、遺書を配り終えて、やって来た場所がここだった。懐かしい、想い出の場所。修道女さんにパイプオルガンの使い方を教えてもらって、オルガン音楽を奏でていた時に、ナサニエルとギルバートが来たのだった。たしか、ナサお兄ちゃんが、目を輝かせて声をかけてきた筈だった。最初はびっくりしたけれど、やがてそんなにしない内に、二人を兄同様に親しむ事が出来た] | |
(200)2006/05/29 11:49:03 |
文学少女 セシリア Gloria Patri, et Filio, et Spiritui Sancto.Sicut erat in principio, et nunc et semper, [祈りながらパイプオルガンに思いを馳せる。後で一曲弾こうかとも思ったが、音を立てるのも皆に悪いと、思いとどまる。ただ、静かに祈り――] et in secula seculorum. Amen. [祈りを終えて、そっと立ち上がる。そして――] 【……ザザ、ザー……】 [ノイズの走る視界に立ちくらみながら、礼拝堂の中を歩み、祭壇の前に跪く。護布のおかげで、理性だけは辛うじて、まだ残すことは出来た。ただし身体はもう、殆ど手遅れに近いだろう。早くしなきゃ――そう思った] っ……っく……。 [自分の意思で動かしているはずの身体が、重い。内側から湧き上がる衝動が、恐い。外から次第に剥がれていくような精神が、辛い。この心身を支配しようとしている妖魔が、憎い] | |
(201)2006/05/29 11:51:35 |