流れ者 ギルバート [表情には苦痛を載せ、首を横に降るヴィンスを辛そうに見やり] ……兄さん…自分を、責めないで。 それが無理なら、全てを自分のせいだと思わないで。 …お願いだから。 [背を撫でる手を少し止めて、寂しそうな声音で微かに紡ぐと、そっと手を離し] …お粥か何か、作ってくるね。兄さん、何も食べてないでしょ? ニーナが起きた時にも、何か食べれるものがあるほうが─── [いいと思う、と続けようとして、ヴィンスの紡いだ言葉に小さく息を飲む。 極細く息を吐き出して、本当に極かすかに揺れる声音で小さく頷きながら] ───うん。俺も、許せないよ。 …きっと、みんなも、そう思ってる。 | |
(41)2006/05/26 10:45:16 |
医師 ヴィンセント ……こんな…辛い日々…早く終わって欲しいと毎日願っているよ。 そう、きっと、皆も願っているのだろうな…。 [息を飲む様子に、嫌な事でも思い出させてしまったのかと思い、すまなそうな表情で見つめ 僅かに笑みを表情に戻し] そうだな。…何か、作ってきてもらえるか? あちらには、セシリア君とナサも寝ていているんだ。 起きた時に何か食べさせなくては、と思っていたので、2人にも何か作ってあげて欲しいな。 [それから、と] 今日は、回診には行けないな。彼女がこんな様子では……ね。 後でナサニエルに、薬を届けに何軒か廻ってもらおうとは思っているけれどもな。 [どこか、物悲しい表情で再びニーナの手を*握った*] | |
(42)2006/05/26 10:56:28 |
流れ者 ギルバート [扉の開いた形跡のあるドアが二つ。 片方の扉は少し開いていたからそうっと覗きこむ。 割合あっさりと、目的の相手の寝顔が見つかった] …。 [起こすべきだろうか。どうしようか。 そんなことをふと考えるも、彼だって疲れているのだろうから、起こすのはやめようと思った。 だって、その寝顔もどこか疲労の色を漂わせていたから] ………。 [少し無言の後、ベッドサイドのメモに男の割には少し可愛らしい丸めの文字で伝言を] 『キッチンにお粥とおかずと一応甘いものも用意してあります。 起きたら温めて食べてね。多めに作ってあるので、セシィにも 起きたら食べさせてあげてください。 ちゃんと栄養とらなきゃ駄目だよ? ギル』 | |
(46)2006/05/26 11:31:54 |
冒険家 ナサニエル …泣かないで… [覚め切らぬままに優しい声が紡がれる。 ここ数日ばたばたしてあまり確りと睡眠を取って居なかったからなのか、自分の寝言で目覚めれば随分と日も高くなっていた。 回診へ行った筈のヴィンスが心配になり飛び起き、ベット脇に腰掛けて目元を手で覆い唸っていれば、ベットサイドのメモに気付く。 文字には見覚えがあった。] …ギル? [メモを手に取り小さくサンキュと呟く。 キッチンへ向かい食事を温めなおせばトレイに乗せて、セシィの眠る病室の扉を開ける。 顔を覗かせれば目覚めていたセシィにいつものあどけない笑みを向けるも、直ぐに其の瞳が涙に濡れているのに気付き、サイドテーブルにトレイを置けばベット脇の椅子に腰をおろし、そっと手を伸ばし頬を伝う涙を拭いぽむりとセシィの頭を撫で] セシィ、おはよう。 | |
(54)2006/05/26 14:50:48 |
酒場の看板娘 ローズマリー [歩く。 靴音を鳴らしながら、一歩一歩。 何所となく青ざめた顔。常葉色の髪が力無く揺れる。 暫く歩くと壁新聞が貼られている場所へ通りかかれば足を止め、 日付を見れば未だに二日前のネリーの処刑についての内容が書かれている事に気がつく。 新しく情報を書く者が居ないのか、それ所ではないのか…。 それより数日前に書き上げたであろう、ケネスの書いた壁新聞が寂しく思えた。 暫く呆けたようにその場に立ち尽くす。 冷たい風が身を過ぎれば身を竦め、我に返れば再び歩き出した。 集会場へと向かえば、見知った人影が街灯を照らす。 そう、もう夜なのね…等と思いながら声を掛けた。] ―――――ナサ? [今、この時間に一人で居る事が珍しく思えたのか。 驚いた様に睫毛をぱちぱちと瞬かせた] | |
(117)2006/05/26 21:43:42 |
冒険家 ナサニエル [紙袋を片手に病院へと帰り着けば診察室の扉をあけいつものあどけない笑みを覗かせる。 眠るニーナを見守るヴィンスに] ヴィンス飯食った? [力なく笑う様子に悪戯な子供のような笑みを浮かべる。 言葉に詰まるヴィンスを眺めさっぱり怒ってない優しい声で] 約束したよね?いい加減に俺でも怒るよ? [紙袋からごそごそと苺のパックを取り出せばテーブルに置き、紅く瑞々しい一粒を摘んで見せる] 先生にって患者さんがくれたよ。 [後でいただきますと言うヴィンスに苦笑しながら苺のヘタをぷちりと千切り、一口で頬張ればヴィンスの腕を掴み引き寄せて、驚いて開いた口の中に頬張った苺を舌で押し込んだ。 口の端から零れた果汁をすぃと指で拭ってぺろりと舐め取り、呆然とするヴィンスの頭をぽむりと叩く] 次からはちゃんと自分で食えよ? [くしゃりと笑った] | |
(182)2006/05/27 04:33:02 |
文学少女 セシリア (――記憶のかけらに 描いた薔薇を見つめて) [ローズ姉さんの笑顔を思い出す。カウンターを見れば、すぐそこに居そうな気がして] (――跡切れた想い出重ねる 変わらない夢に oh Rusty Nail) [だけど、薔薇のように華やかな姉の姿は……ここには居ない。 そして軽口を叩き合って笑ってた、酒飲み相手の、あの人も……] (――どれだけ涙を流せば 貴方を忘れられるだろう) [どうして、こんな事になってしまったんだろう……。 どうして、大切な人を救う事が出来ないんだろう。 どうして? 私は涙を止める事ができないの――] (――美しく色褪せて眠る薔薇を 貴方の心に咲かせて) [どうして、私は人狼だった人に涙を流せるんだろう……] | |
(193)2006/05/27 19:50:03 |
文学少女 セシリア ……。ありがとう、マスター。 [そう、微笑んでグラスの中身をまた一口飲む。 少し吹っ切れたような気がした。どこかで、人狼だからと憎もうとしてた自分―― でも、それ以上にローズが好きだった自分を、想い出す事が出来た。 今度は、もっとしっかり演奏してあげたいなと思いながら、ピアノの前から、カウンターへと移る。 流石にこれ以上はアルコールで、演奏がままならない気がしたから] えへへ、ちょっと酔っちゃったから、今夜はここまででいいですか? [顔を掌で覆いながら、ぶっきらぼうにマスタは「ああ」と答えてくれた] あの――未成年なのに、二杯も頂いておいてあれなんですけど……。 もう一杯、作って欲しいものが―― | |
(196)2006/05/27 20:05:53 |