酒場の看板娘 ローズマリー スチュアートさんの話は……。 どうなのだろう。 ルーサーさんは、痛ましい事故だったと言って、スチュアートさんへのお祈りを欠かした事はなかったわ…ね。でも、言葉は違っても、今、ハーヴェイさんが語った以上のことは聞いていないわ……。 調査を再開する事が、スチュアートさんの努力に報いることになるという事は言っていて、それはアーヴァインさんが、パーティーの席上で言った事と一緒だった。 やっぱり、雪山で……。 何かがあったの? [ローズマリーには、ハーヴェイの語った言葉が、同じ内容であるにも関わらず、なぜかルーサーのそれよりも重く感じられるような気がした。] | |
(3)2005/10/09 02:09:41 |
新米記者 ソフィー 【回想/ラウンジ/1:00】 [ハーヴェイがラウンジを去った後、ソフィーはラウンジに居た人と言葉を交わしていた。] 『シャーロットは、財産目当てか資産家への恨みが原因だと考えているの…?』 [ローズマリーの言葉に頷くシャーロット。2つの殺人が同一犯によるものなら、この2人を繋ぐ何かがある筈…。これはソフィーも同感だった。しかし、財産目当てならあの血文字の意図が分からない。あの血文字からは、犯人の強い意志を感じられる…。あの血文字を残すことで、自分たちを恐怖に陥れたいような…そんな気がしていた。] (あの人は、隠し財産と関係があったのかしら…。あるとしたら、どの程度……? ここに居る人達は、少なからず隠し財産と関係がある。 リックやウェンディ…そして私は、アーヴァインさんから直接的に招かれたわけではないけど、間接的には関係があるような気がする…。) [ソフィーはセシリアがラウンジを去った後、暫くしてから201号室へと向かった。] | |
(24)2005/10/09 11:25:38 |
新米記者 ソフィー 【回想/201号室/1:30】 [2階への階段を上がりきり、すぐ傍にある部屋の扉のドアノブを回す。鍵は開いており、中からは冷たい風が吹き込んでいた。吹雪は少し治まってたが、窓際にはうっすらと雪が積もっていた。] (ヒューバートさんがここに招かれたのは何でだろう。 私やリック、ウェンディと同じように誰かの代理…?それとも……) [ソフィーは持ち主が亡き今でも、そのままになっているヒューバートの荷物を調べる事にした。 ベッドの棚に、大きめの茶の鞄がある。ソフィーは勝手に人の持ち物を調べることに躊躇しながらも、それを調べ始めた。 鞄の中には、着替えや仕事の書類、自慢の髭を手入れする道具、カメラ、そして…拳銃とアーヴァインからの招待状が入っていた。] (拳銃…?何でこんな物騒なものを……) [ソフィーはそう思いながら、ヒューバートが所持していた招待状に目を落とした。] | |
(25)2005/10/09 11:32:41 |
新米記者 ソフィー 『ヒューバート・ラインバック様。 一年前の事件は痛ましいものだった。 彼の死は残念でならない。 だが、彼の死を無駄にしないためにも、残された我々でハプスブルグの隠し財産を探し出そう。 今回は、新たに親睦を深める為、私の別荘に皆を招待したい。 アーヴァイン・クシュヴェントナー。』 [招待状に書かれている内容は、ソフィーがエディから貰ったのと同じであった。] ヒューバートさんは、代理でここに来たんじゃないわね。 アーヴァインさんが招待した人…。 [招待状を鞄に戻し、再び鞄の中のものを『まだ足りない』と血文字が書いてあるシーツの上へ出していく。] …日記かしら。 [ソフィーは手のひらサイズのノートを見つけた。そして、何かに掻き立てられるようにそれを読み始める。] | |
(26)2005/10/09 12:04:04 |
村長の娘 シャーロット [【屋上/2時過ぎ】 呼びかけても、身じろぎひとつない。 急いで大広間を抜け、屋上へ上がると、手すりにもたれかかったナサニエルさんが、背中を赤く染めていた。雪が舞い散るなか、それはひどく現実感のない、一枚の絵画みたいな光景に思えた。 呼びかけても、返事がなくて。 肩に触れても、返事がなくて。 開いたままの瞳と、ずたずたになり、血に染まった背中が、痛々しかった。 ] ナサニエルさん? ナサニエル…さん? 起きて、ください。こんなところで寝てたら…、風邪、ひきますよ? 起きたら、傷を手当てして。服を着替えて。…考古学のこと、また教えてください。 それから、…それから。 [ 肩に触れた手で揺り起こそうとすると、ナサニエルさんの身体はバランスを崩して、こちらに倒れかかった。倒れる頭をかかえて、身体を支えて座り込む。 ナサニエルさんは、まだ温かかくて、まだ、起き上がりそうで、まだ… まだ… ] | |
(32)2005/10/09 14:01:20 |
文学少女 セシリア 【2階階段/11:00】 [昨夜……ラウンジで平穏を取り戻したはずだった。不幸にも転落してしまったハーヴェイは、死んではいなかった。ローズマリーの慰めに、気分が落ち着きかけていた。] [その刹那だった。ナサニエルの死の報せがもたらされたのは……。いなかったはずのナサニエルが、なぜかバルコニーで殺されていたという…。] [ありもしないはずのないこと、直前までバルコニーにいたセシリアには、そうとしか思えなかった。ハーヴェイの落下…ハーヴェイの身に起きた避けようのない不幸が、ナサニエルへの警笛となった…?ナサニエルはそれに気付くことなく、死の運命に襲われたのだろう…。押し寄せる闇…、占いによって示された自分の運命が思い出された。] [セシリアはラウンジで気を失ってしまった。そしてしばらく無言の闇が続いた後…。目を覚ますと自室のベッドにいたのだった。外は闇。暗い自室の中で暗い思いが駆け巡った。] [外は灰色。セシリアは思い悩みながら、救いを求めるかのように部屋を出た。] 『顔色悪いけど、大丈夫…?あまり眠れなかったのかな。』 [階段で、ソフィーがセシリアに問いかけた。] | |
(35)2005/10/09 14:44:15 |
文学少女 セシリア 【1階・渡り廊下】 [静寂の中足音だけが響き渡っていた。重苦しい雰囲気に、セシリアは押しつぶされそうになっていた。長い沈黙を破って、ソフィーが語りかける。それはソフィーの決意だった。ソフィーは、占いの示す壁が、目に見えぬ殺人者との戦いであると受け止めているようだったし、セシリアもそうであろうと考えていた。] 『私が叔父様の死について触れる事、貴女は許してくれるかしら。』 [突然のことに、セシリアは戸惑った。廊下が…とても長く感じられた…。叔父の事は、セシリアに悲しさを思い出させてしまうのだった。小さな勇気が、悲しみによってかき消されそうな気がした…。] (……でも…お姉さまを信じたい…) [次第にソフィーの気丈さにすがりたい気持ちが強まっていった。ソフィーの質問に、ようやく答えた。] …はい…… | |
(38)2005/10/09 15:36:27 |
新米記者 ソフィー [ソフィーは強く…しかし温かい瞳でセシリアを見つめ、優しく微笑んだ。その後、ソフィーとセシリアは言葉を交わした(ソフィー:ヒューバートの事/セシリア:ハーヴェイ・ナサニエルの事)。] ナサニエルさんが殺された…? これで三人目…… 一体、いつまで続くのかしら。 ……!! 血文字は…?今度は血文字はなかったの…? [セシリアは「そこまでは……」と小さく呟くと、口を閉ざし俯いた。] セシリア、ハーヴェイさんの事は気を負う必要ないわ。 貴女は占いの結果を言っただけでしょ。どのカードを引くかは引き手次第。ハーヴェイさんがバルコニーから落ちたのは、貴女のせいなんかじゃないわ。 でも、ほぼ同時刻に…ハーヴェイさんが三階から落ち、ナサニエルさんが屋上で殺された。 (…という事は、ハーヴェイさんと一緒にいたセシリアがナサニエルさんを殺す事はできないわね。ハーヴェイさんも同様。) [今までセシリアを疑った事はなかったが、ソフィーは改めてセシリアへの信用を強めていた。] | |
(39)2005/10/09 15:55:56 |
新米記者 ソフィー [―――二人は廊下を突きむ。 右へ曲がると、そこに浴殿があった。二人は一旦事件の会話を絶ち、女湯へと入っていった。] 【浴殿】 [ソフィーは脱衣所に入ると、身を纏う服を取り去った。セシリアは肌を曝け出す事に躊躇しているのか、俯きながら手をまごつかせていた。 ソフィーはバスタオルを巻くと「先に入ってるわね」とセシリアに言い、湯気で白く曇っている湯への扉を開けた。 冷たい空気がソフィーの身体にさし込む。ソフィーは一気に血管が収縮するのを感じた。そして、この後ソフィーの瞳に映る光景が、更にソフィーの血管を収縮させるのだった。] 『お姉さま……?』 [やっとの事で湯へと向かったセシリアの声が背後から聞こえた。] セシリア、来ちゃだめ…っ!! [ソフィーが扉を開けると、湯から立ち上る湯気が脱衣所へと流れ込む。そして湯気が晴れた先には、白い肌を曝け出した状態で、湯船の縁をとる岩に寄りかかりぐったりとしているネリーの姿があった。ネリーの頭からは大量の血が流れており、身体についてる水滴は氷と化しつつあった。] | |
(40)2005/10/09 17:28:19 |
新米記者 ソフィー 分かったわ。 ゴードンさんは先に戻ってて貰えますか…? [そう言うと、ソフィーは震え上がるセシリアに服を着せ、自分も服を纏まった。そして、横たわるネリーを抱えると、ラウンジへと向かった。] 【1階/11:00過ぎ】 [ラウンジに向かう途中の階段のところで、ソフィーとセシリアはシャーロットに出会った。シャーロットはソフィーの腕の中に居るネリーをみると、表情を変えソフィーを問い詰めた。] 『ネリーさん…っ!! ソフィーさん、ネリーさんがどうして…?』 露天風呂で、亡くなってたわ…。 [ソフィーはそう一言伝えると、ネリーを使用人の部屋に連れて行き、ベッドに横にした。] | |
(54)2005/10/09 18:23:01 |
双子 ウェンディ 【回想/昨夜/ラウンジ】 『それではネリーを呼んで参りましょう。』 [そういって立ち去るゴードンの背を見送り、傍らで話すソフィーやローズマリーの言葉に耳を傾けた。] ハプスブルグ家の隠し財産目当て… でも、スチュアートさんの遭難によって調査が中断されたのだとすると、犯人が財産目当てなら調査を再開させたいと考えるんじゃないでしょうか? だって財産がみつかっていないなら、まず見つけないとですよね…? ひょっとして、スチュアートさんの遭難の話ってまだ何か… 聞かされていないことがあるのかな…? 何かすっきりしないような気がするのです。 [自分とリックの身を案じてくれるソフィーに感謝した。] | |
(55)2005/10/09 18:25:43 |
酒場の看板娘 ローズマリー 【回想/ラウンジ】 [セシリアが去った後のラウンジには、一時的に眠ったままのハーヴェイとローズマリーだけが取り残された。暖炉のあかりに照らされたハーヴェイの顔には、なにかしら悲しみの翳りが感じられるような気がした。] ハーヴェイさん……。 一年前の雪山で……何かが。 言えないような何かが起きたのですか? [眠っているハーヴェイにそっと声をかけてみる。] [ローズマリーは、ハーヴェイの首筋が冷えたままなのに気づき、そっとタオルを添えた。額に手を当ててみるが、熱はない。ただ、雪に埋もれたせいで唇は白く、その手は冷えきっていた。] [ローズマリーが、ハーヴェイの手を温めようとして、そっと握りしめた時ハーヴェイが目を醒ました。] | |
(66)2005/10/09 20:03:05 |
酒場の看板娘 ローズマリー 『……ローズマリー君。』 [2人の間にしばしの沈黙が落ちる。ローズマリーがハーヴェイに向かって口を開きかけた時、ハーヴェイが静かに瞬きをした。] バルコニーからあなたは転落して、雪に埋もれて……それで今ここに。 服をきちんと着替えた方がいいですわ。 [連絡事項というべき事柄から話す。そこから何を口にしていいのか、ローズマリーは躊躇っていたが、ふと気が付くと意外な言葉を漏らしていた。] ハーヴェイさん……。 …………あなたは、何かを背負っているの? 独りで? 私は、あなたの話を聞きたい。 今でなくても、聞かせて欲しいと思ってるわ。 [ローズマリーは、自分がハーヴェイの手を握ったままであることにふと気が付いた。] [ハーヴェイは、静かに首を振り、また目を閉じ眠りに落ちていった。] | |
(67)2005/10/09 20:03:21 |
村長の娘 シャーロット 今日、ハーヴェイさんが事故に遭ってから、ネリーさんと、ナサニエルさんが亡くなりました。 [ 驚くハーヴェイさんを気遣うゆとりもなく、口と包丁動かし続けた。] 懺悔室で、わたしがギルバートさんと話をしたこと、覚えています? ナサニエルさんに打ち明けるはずだったんですけれど。アーヴァインさんが亡くなる前夜に、アーヴァインさんの部屋でギルバートさんの声が聞こえたんです。それが気になって懺悔室で質すと、怒った様子で15時のパーティーの打ち合わせだと。 でも、言葉が気になって。 「もう、勘弁願いたい」とか、「不利益に繋がる」とか。よくよく考えてみたんですけれど、そんな言葉に繋がる話はなかったと思うんです。 [ ハーヴェイさんは、話をそこで遮ると、そのときにはギルバートさん1人ではなく、ハーヴェイさんとナサニエルさんがいたので、ギルバートさんを怪しむ理由になどならない、と説明した。] そう…だったんですか。 | |
(69)2005/10/09 20:18:48 |
村長の娘 シャーロット 【ラウンジ/14:00】 それと、ナサニエルさんの腕が刻まれて、傷口で『一年前の無念、未だ晴れず』と綴られて…いました。 アーヴァインさんの部屋にあったという、『宴は、始まったばかりだ。』ヒューバートさんの部屋にあったらしい、『まだ足りない』と比べて、…今度のメッセージは、どうしても、スチュアートさんを思い出させます。 [一息ついて気持ちを静めると、ナサニエルさんとポーカーをしたときのことを思い出した。嘘を吐くのは、ずいぶん久しぶりだと思う。表情を消して、ハーヴェイさんに問うた。 返ってきたあと、母さんの様子がしばらく、おかしかったこと。アーヴァインさんの部屋でしていた相談。そして、『一年前の無念』。 口に出したくない事件がおこったに違いない。 ] あの雪中行での事件のこと、詳しく聞かせて貰えませんか。もう、何人もの命が奪われています。 母から、おおまかな話は聞いています。 いったい、誰の発案で、誰が実行したんです? | |
(70)2005/10/09 20:27:53 |
双子 ウェンディ [セシリアの様子からただならぬことが起きたのは理解できたが、要領を得ない。セシリア、シャーロット、リックに続き席を立とうとしたところで、足を捻り苦痛に顔を歪めた。] 痛っ……… こんなときに… [何が起きたのか知りたいのは山々だったが、ソファーに座り皆の帰りを待つことにした。どのくらい時間がすぎただろうか…戻ってきたリックからハーヴェイが事故でバルコニーから落ちたが命は取り留めたことを聞かされた。続き、ネリーの死とナサニエルの死を聞かされた。] 慌しいときにごめんなさい。 足を痛めたらしくて… [情けない気持ちになりながらゴードンに湿布を貰い、足の手当てをした。] ――回想終―― | |
(80)2005/10/09 21:04:08 |
流れ者 ギルバート 【ラウンジ/昼過ぎ/回想】 [そしてネリーの死とハーヴェイの転落を知ったギルバートは、ラウンジにてハーヴェイが眠っているとの事だったので様子を見にいくと、そこにはローズマリーとシャーロットがおり、そしてハーヴェイが起き上がり何事か喋っていた。普通に入れば良かったのだが、なぜかラウンジの入り口の陰に潜み会話を聞いていた。] 『あの日……』 『スチュアートの姿が見えなくなって……』 『吹雪の止んだ後……捜索を続け、見つからなくて……』 『――僕が言ったんだ。 捜索を打ち切ろう……と。』 …。 [ギルバートはそれだけ聞くと、無言でその場を立ち去った。] | |
(95)2005/10/09 22:53:01 |
新米記者 ソフィー 呼んでくるけど、どうしたの…? [ラウンジへ向かう途中、シャーロットと出会いギルバートを呼んで欲しいと声をかけられた。やや表情を曇らせているシャーロットを不思議そうに見つめるが、ソフィーは頷き、一度ギルバートの部屋へと向かった。] 【204号室】 ギルバート…? シャーロットが貴方を呼んでるわ。 [声を掛けても反応はなかった。どうやらギルバートは居ないらしい。ソフィーは再びラウンジへと向かった。] 【ラウンジ】 [ソフィーがラウンジへ入っていくと、ゴードンは珍しくソファーに座ってブランデーを飲んでおり、リックとウェンディは暖炉の前で林檎を食べていた。] こんばんは。 他の皆はハーヴェイさんの部屋に行ってるのかしら。 | |
(117)2005/10/09 23:42:29 |
文学少女 セシリア 【208号室/23:00】 あはははは…もう…いや……… [叔父の死、ネリーの死。5人の死。セシリアの心には、とてつもなく大きくはてしなく深く、どこまでも暗い穴がぽっかりと開いてしまった。もう、慰めなどでは埋めようのない傷。] どうして…命を奪うの? [死神のような存在がこの屋敷には居る。そいつが平然と…人の命を奪っているのだ。冥王が世界に闇をもたらすように、屋敷に暗雲をもたらしている。] ……誰かが… [見えない誰かが…、吹雪を起こし、死をもたらし…。逃げられない恐怖の中で、無辜の者達が次々と消されて行くのだろう。そしてそれはセシリアも例外ではなかった。] [フエルトの袋を手にして、セシリアは部屋を出た。] | |
(120)2005/10/09 23:45:51 |
双子 リック でもそうすると、アーヴァイン卿やヒューバートさんを狙った理由が繋がらないよね。 でもその繋がりだけで考えると…僕達も危ないのかもしれない。 僕達を人質にとったような素振りを見せた脅迫文を父さんたちの元へ送ったりとかしてるかも考えられるかな。 で、血文字は…ただ殺人者が楽しんでるか、本当にメッセージを刻みつけているのか。 僕は、アーヴァインさんかナサニエルさんかのどちらかは、本当に狙われた可能性があると思ってるんだ。 ヒューバートさんよりアーヴァインさんの方が、財産への熱意があったから。 だからアーヴァインさんの時のメッセージは本当の意志じゃないかと思ってる。 [リックはウェンディの瞳を覗き込んだ。] | |
(124)2005/10/09 23:55:49 |
書生 ハーヴェイ 『でも、ネリーさん…ノーラさんも、殺されたのかもしれません。』 確か、ノーラが死んでいたところには血文字は見つかっていないのだよね? 争ったような形跡も。可能性としては殺された可能性はゼロじゃないけれど、一連の犯行とは違うように思えるよ。 『彼の山に、秘宝が納められていると…?』 その可能性もあると踏んでの調査だったよ。皆……焦りすぎていたのかも知れないな…… あの後……調査が中断してからも、僕とナサニエルは時折連絡を取り合いながら研究を続けていた。ギルバートとも連絡を取りながらね。 それが、スチュアートの遺志を次ぐ事にもなると思ったからね。あいつがいれば……いや、もう、言うまい。 [ ハーヴェイは頭を振り、息を吐く。] どこかで……話が漏れたとしたら……その資料を手に入れようとする者がいる可能性はある……そのためには人を殺す事も厭わない者が。 僕はひとつの可能性として、それを考えている。 | |
(128)2005/10/10 00:04:38 |
酒場の看板娘 ローズマリー [ハーヴェイの言葉を考えている……。] 「発掘調査の重要な資料を得るための殺人」 このケースを考える場合、人を殺してまで狙うからには、ハプスブルグ家の財宝にかなりの執着心があるか、金銭的に逼迫していて、かつ財宝を手に入れる為の手段を持っている事になるわね…。 調査隊を編制するための資本を持っている人は……、殺されたヒューバートさんは兎も角、ここには居ないわね。リック君とウェンディさんは未成年ですもの…。 お金に困っていて、かつ発掘に自ら向かう事の出来る能力のある人ってここにいる? [ハーヴェイ、シャーロット、ギルバートの顔を順々に見比べ、ギルバートに何かを言って欲しそうに首を傾けた。] 私は……知識はある程度あるけど、調査そのものは無理ね。 少女時代に足首を痛めているから、激しい運動が出来ないの。 [そう言って、自らの左足首にそっと触れた……。] 逆に手段がなくとも、調査と財宝への執着心があれば凶行に及ぶ…ということもあるかしら。でも、そうするとわざわざ血文字を書いたり、ナサニエルさんの遺体に刻み付けられていた言葉は一体……? | |
(141)2005/10/10 00:30:58 |
流れ者 ギルバート [ギルバートはハーヴェイの話を黙って聞いていた。時折眉をぴくっと動かしながら。ギルバートは何を発言するか迷っていた。ソフィーにはあの一件に関する限り何一つ知られたくなかったからだ。そんな時にローズが視線で何やら言いたげな様子が見て取れた。そこで慎重に言葉を選びつつ発した。] 財宝への執着心ってのはどうなんだろうな。 独り占めしたいというのならともかく、普通に発見すれば全員に分配されるだろう。情報が確かならば、分け前だけでも相当な額になるはずだ。それで満足できないというのなら…また別なんだろうが。 また、一人で運び捌けるものではない。財宝目当てというだけならば、大人しくアーヴァイン殿についていくだけの方が楽だとは思うがな。 | |
(177)2005/10/10 01:12:47 |
酒場の看板娘 ローズマリー [ギルバートの返事を聞いて、ゆっくりと頷く。] (やっぱり、殺人の原因はただの財宝目当て…というものではない気がする。もっと合理的ではない……割り切れない……なにか?) [立ち上がりかけて、ふと] ……ギルバートさん。 ギルバートさんが、ソフィさんを大事にしてらっしゃるのは、わかるんです。お二人の様子をみていると……。 ソフィさんは、ギルバートさんから見てどんな方ですか? ギルバートさん以外は、ソフィさんがパリから来た…という事しかしらないから。スチュアートさんの縁者…という事はないのですか? もし、ある程度身分証明が出来るなら、それも皆に伝えた方がいいと思うの。 | |
(186)2005/10/10 01:27:45 |