自警団長 アーヴァイン
あー、諸君、聞いてくれ。もう噂になっているようだが、まずいことになった。 この間の旅人が殺された件、やはり人狼の仕業のようだ。 当日、現場に出入り出来たのは今ここにいる者で全部だ。 とにかく十分に注意してくれ。 |
書生 ハーヴェイ 『わたしたち、学術的にとても貴重な遺跡の、発掘調査をしてるの。その仲間達が、今日久しぶりに集まって──』 [その言葉にハーヴェイはシャーロットに向き直ると、きざな仕種で人差し指を立てて振って見せた。] それは――内輪の話だからね。 ああ、ラッセル君。僕達は同じ趣味を持つ者同士で集まって、発掘調査をしてるのさ。もっとも、成果らしい成果はまだないと言って良いんだけどね。 調査が進めば、学術的にも貴重な話になると思うんだが、中々、ね。 [ その時、馬車が止まった。別荘の威風ある玄関が窓から覗く。] さあ、着いたようだ。 女性をエスコートして差し上げたいところではあるけど……ラッセル君を連れて行かなきゃな。 さあ、入ろうか。 [御者の開けてくれた扉を潜り、ハーヴェイ、ローズマリー、シャーロット、ナサニエル、そしてラッセルは別荘へと入って行った。] | |
(1)2005/10/03 02:13:30 |
双子 ウェンディ 【212号室】 [手入れの行き届いた室内は建物同様趣味のよい調度品が使われている。荷物を部屋の片隅に置くと何気なしに窓の外を覗く。先刻までは温かい日差しに溢れていたが、にわかに雪が降り始めひゅうひゅうと風が音を立てて渦巻いていた] [振り返ると、猫足の椅子に腰掛けたリックが私をみている。私が視線に気づいたのがわかると口端が僅かにああった] 『ふう。 もう、ディ。 久しぶりのバカンスだからはしゃいじゃってるだろ。僕、恥かいたじゃないか…』 [リックの口調は優しかったがほんの少しだけ私を詰る色が含まれていた] お兄様… ごめんなさい。 私がのんびりしていたから… 今後は気をつけるからどうか怒らないで…? | |
(7)2005/10/03 02:23:48 |
新米記者 ソフィー [1階に下りると、エントランスから5人の男女が中に入ってきたところだった。開いた扉から強く冷たい風と荒れ狂ったような雪が入り込んできた。] うわー、凄い吹雪いてるね。 これだと、明日は滑りに行けないかな…? [そんな事を言いながら、ギルバートをソフィーは食堂へと入っていった。5人には後ほど挨拶しよう、そう心の中で呟きながら…。] 【食堂】 『どうぞ、マドモアゼル・ソフィー。』 ありがとう、ギルバート。 [ソフィーはギルバートと小さく噴き出し、彼が引いた椅子に腰かけた。そこにネリーが軽食と紅茶を持って来た。] ありがとう、ネリー。 [その後、ソフィーはギルバートとの会話を弾ませ、他の人たちが食堂に向かうのを待った。] | |
(9)2005/10/03 02:24:59 |
鍛冶屋 ゴードン 【回想】 『その事については私から特に話すことはない。ネリーにでも聞くんだな。』 …左様でございますか。 [ 私の私室に来た旦那様は、アールデコのモダンな椅子に深く腰掛けていたが、心地悪そうに座る位置を何度も変えていた。 あの事を話そうとしない旦那様の表情に、僅かに変化が有ったことをくみ取ったが、私はそれ以上の詮索はしなかった。 ] 『君の趣味は悪くないとは思っているが、もう少し座り心地の良い椅子を…それよりもセシリアの事なんだがな…』 お嬢様に何か? 『ここに来たのもその事についてなんだが…実はな―――』 【回想ここまで】 [ オードブルを盛りつけ終えたネリーがお客様をお呼びに行ったのを見送った後、 デザートに出すタルトレットの下準備をしながら、*私は鴨肉の火加減が気になってしかたがなかった。* ] | |
(31)2005/10/03 05:23:47 |
新米記者 ソフィー ―回想/馬車が着いた後の食堂― セシリア、っていうのね。 素敵な名前…セシリアって呼んでもいい…? 私はソフィーでいいわよ。 (セシリア…緊張してるのかしら…?) [セシリアと共に元居たテーブルに戻ると、ギルバートとセシリアは挨拶を交わした。2人の挨拶の様子から顔見知りである事が分ると、ソフィーはギルバートの顔を不思議そうな表情で見つめた。] 知り合いだったの…? だったら言ってくれればいいのに…。 [3人で食事を待ちつつ会話をしていると、双子の姿が視界に入ってきた。] ウェンディ、リック、ここよ。 [2人に手を振って合図すると、2人も手を振りながらソフィーたちのテーブルに歩み寄り、5人で食事を囲みながら談笑した。] | |
(32)2005/10/03 07:31:15 |
新米記者 ソフィー 私はパリで記者をしてるの。 もう毎日忙しくってギルバートとは全然連絡もとれなかったのよ。 あっ、ギルバートは私の彼でね。半年程前から付き合ってるの。 偶々ここで会ってびっくりしちゃったわ。 3人はこの地に来た事があるの…? 素敵なところね。昨日ロートホルンの方で軽く滑ったけど、凄い景色だったわよ。 天候が回復したら、皆で滑りたいね。 [ソフィーは自らをそう語り、ギルバートを始めとする4人の話を聞いていた。] リックとウェンディはまだ寝ないで大丈夫…? 私は1日早くここに着いてたし休めたからいいけど、2人はさっき着いたばかりだったみたいから、あまり無理しないでね。確かパーティーは明日だったよね。明日の為に今日は休んでおいた方がいいわよ。 [デザートを食べ終え満足そうにしていた双子は、ソフィーの言葉に顔を見合わせながら頷き、先に部屋へと戻っていった。] | |
(33)2005/10/03 07:32:13 |
新米記者 ソフィー ギルバートとセシリアはどうする…? 私はそろそろ部屋に戻ろうかと思うんだけど。 [2人もソフィーの言葉に頷くと、食堂に居た人達にすれ違いざまに軽く会釈し、3人で2階の部屋へと向かった。] じゃぁ、また明日ね。 今夜は冷えそうだから気をつけてね。 おやすみなさい。 [ソフィーは階段を上がったところでセシリアと別れ、ギルバートと共に逆側の突き当たりの部屋へと向かった。] ギルバート、顔が疲れてるわよ。 今日はもう、休んだ方がいいわね。 おやすみ、ギルバート。 [ソフィーは204号室の前でギルバートにそう言うと、ギルバートのキスを受けてから自室へと入っていった。] *―回想終了―* | |
(34)2005/10/03 07:38:44 |
文学少女 セシリア 【208号室/0日目夜(回想)】 [セシリアは真っ暗な外の景色をうつろに眺めながら、食堂での会話を思い出していた。] 『そう、セシリア嬢だったね。またお会いできた事を嬉しく思うよ。』 「…えっ、あ。以前お会いしたこと……あるような気がします。去年の…パーティーだったかしら……。……こちらこそ…お会いできてうれしくおもいます。」 『知り合いだったの…?だったら言ってくれればいいのに…。』 そう、私にとってはソフィーとギルバートが恋仲だったことが意外だった…。世間は狭いのかしら…。 [セシリアの目には、ソフィーは明るくて太陽を感じさせる女性だった。どことなくぎこちなさを感じるリックとウェンディの兄妹も、食事の時にはとても笑顔にあふれていた気がした。] ほかに何を話したっけ…。なんだかあまり覚えていないわ…。 [うつろなセシリアの目に、窓の外を舞う雪の白い姿が映りこんでいた。] | |
(35)2005/10/03 09:05:19 |
書生 ハーヴェイ なるほど。なら今窺ってもお邪魔になるかな。 そうそう、今日はパーティーだったよね? その時に挨拶をって事かな。でも、この感じだとちょっと始めるのがおそくなるんじゃないのかい? 『いえ、パーティーは明日の予定になっております。』 あれ? 僕の勘違いか。うん、ありがとう。 さて行こうか、ナサニエル。ここはノーラに任せておこう。運んだところで僕らの仕事は終わりさ。後は僕らがいてもノーラの邪魔になるだけだろうしね。 じゃあ、ノーラ、ラッセル君をよろしく。 [ ネリーの手際の良さを知っているハーヴェイは、自分のお手伝いなど猫の手程度の助けにしかならぬ事を分かっていたので素直にネリーに後を任せナサニエルと共に食堂へと向った。] | |
(39)2005/10/03 19:23:51 |
書生 ハーヴェイ やあ。僕らも御一緒させてもらっていかな? 僕はハーヴェイ。ハーヴェイ・マクロードだ。 あちらに居るのが、シャーロット・フォックス嬢、ローズマリー・テナント嬢、そしてナサニエル・プレサスだよ。 セシリア、久しぶりだね。趣味の占いの腕は上達したかい? おっと、ギルバート。君には自己紹介の必要はなかったね。久しぶり――と言っても、君とはひと月ぶりくらいかな。この頃はどうだい? [ ハーヴェイの挨拶に、それぞれが挨拶を返す。ギルバートは笑いながら、ソフィーは礼儀正しく、セシリアはおぞおずと。リックははっきりと、ウェンディはどこか節目がちに。 そして、ナサニエル、シャーロット、ローズマリーを交え挨拶を交わし、前回の調査で面識のあった者達は再開を喜び合った。 そして、後から食堂に現れた者も交え、談笑に花を咲かせたり、食事に励んだり、大人しく皆の話をきいたりと、それぞれが、それぞれなりの時間を過ごして行った。] ――回想終了―― | |
(41)2005/10/03 19:25:56 |
学生 ラッセル 【216とプレートされた部屋にて】 [怪我や疲労、そして目の前の急な展開から落ち着くためにしばらく眠りの底に落ちていたが、しばらくして目を覚ました。 ベッドサイドのランプをつけ、もう一度ゆっくりと自分と、部屋の中を確認する] 夢じゃない、のか。・・・なんかすごいところに入り込んじゃったみたいだなぁ。 [馬車の中での会話、そしてこのペンションのつくりなどから、この集まりが、よほど大きなパトロンのついた調査隊であろうことは、一介の学生に過ぎないラッセルにも容易に想像がついた。] [ランプの下にメモを見つけ、それに目を走らせる。] さっきの緑色の髪のメイドの子が書いてくれたのか?どれどれ・・・ ふぅ・・・食堂でパーティーか。なんかすごそうな人たちだし、僕なんかが入り込んでも居場所があるのかなぁ。 でもハーヴェイさんたちにお礼も言わないといけないし、今後のこともあるから行ってみるか。 で、ご丁寧に着替えまで用意してくれてある、と。 | |
(44)2005/10/03 20:05:59 |
書生 ハーヴェイ 【回想/食堂】 おや、ギルバート。どうもつれないと思ったら、そちらのご令嬢は君が剣を捧げたお姫様というところかな? [ ハーヴェイの言葉にギルバートは、「ああ、そうさ」と幾分か照れを浮かべたような笑いを見せた。 ハーヴェイはなるほど、と頷く。 久しぶりに出会ったようである二人の邪魔にならぬよう、リックとウェンディが部屋に戻った後は、ナサニエル、シャーロット、ローズマリー。そして、陽気な挨拶と共に現れたヒューバート、目を覚まし後から訪れたラッセルを交えて幾分か遅くまで話に興じていた。 ラッセルは丁寧に礼を述べた。皆から「気にすることはないよ」「大きな怪我じゃなくて良かった」などとの言葉を掛けられて、ラッセルはいくらか恐縮したような様子で食事をとっていた。 ヒューバートは、大いに笑い、大いに食べた。まさしく、陽気なアメリカ人そのものといった男だった。 やがて夜も更けてくると、挨拶を交わし彼らはそれぞれに用意された部屋へと戻り、眠りにつ就いた。] ――回想補足ーー | |
(46)2005/10/03 21:32:25 |
書生 ハーヴェイ 【214号室】 『ハーヴェイ様、よろしいでしょうか?』 [ トントン、と小気味良くドアをノックする音が響き、次いで落ち着いた声が問いかけて来た。] ああ、大丈夫だよ。 [ ハーヴェイの言葉にネリーはドアを開け「失礼します」とお辞儀をした。] どうしたんだい? ノーラ。 『はい。パーティーですが、午後6時からの開始とさせて頂きますので、それ迄に食堂へとお出でください。』 ああ、分ったよ。ありがとう。 ところで、パーティーはゴードンさんとノーラで切り盛りするんだよね? 少し大変だろう。薪割りくらい手伝おうか? 『いえ、お客様であるハーヴェイ様の手を煩わせる訳にはまいりません。』 良いんだよ。僕がやりたいんだ。この頃運動不足で体が鈍っててね。それに、ゴードンさんには料理に専念してもらえる方が、美味い料理にありつけそうだからね。 | |
(47)2005/10/03 22:23:10 |
村長の娘 シャーロット 【食堂のひととき/回想】 わたし、シャーロット・フォックスです。名前、好きに縮めて呼んじゃってくださいね! よろしくおねがいします! [ 志を同じくするひとが集まったことに嬉しくなって、ずいぶんお喋りした。ブロンドが綺麗なリックくんと、お人形みたいに繊細なウェンディちゃんは、やっぱり随分と年下らしい。 楽しい会話と、美味しい食事と、…いくらかのワインと。 セシリアさんが趣味にしてる占いは、なかなか堂に入った、立派なものだったし、リックくんの選ぶ話題はコカ・コーラのおいしい冷やし方から、鉄鋼相場の話まで、多岐にわたっていて飽きがこなかった。 あっというまに時が過ぎて…、気がついたら部屋で布団をかぶっていた。あれ? 新聞記者のソフィーさん、綺麗な声だったなあ。記者さんが来ているってことは、新聞で公表すると決めたのかもしれない。ハリントン先生、最後までそれを求めていたから… ] | |
(58)2005/10/03 23:56:25 |
村長の娘 シャーロット [【209号室】 昨夜のことを思い返しながら、ねぼけた身体をひきずって、ベッドから出る。 ] うん…、そうみたいね。ひょっとして、迷惑かけちゃった? [ 着替えていると、こんこん、とノックの音が響いた。あわてて服を着込むと、髪をリボンで後ろにまとめる。出迎えると、ノーラさんからの御招待だった。 ] はーい、はいはい、…あ、ノーラさん。どうしたんですか? 『おはようございます。皆様を歓迎するささやかなパーティーが、午後6時からございます。もうじきですので、食堂へお越しください。』 わあ、ありがとうございます。今、ちょうどその話をしていたんですよ。 | |
(59)2005/10/03 23:59:51 |
酒場の看板娘 ローズマリー [シャーロットに向かって、] もう5時過ぎね…。 簡単に支度をして向かえば、ちょうどいい時刻になるかしら。 今日は、当然、アーヴァインさんもパーティーに参加されるわよね。発掘調査の再開について……どんな挨拶をなさるんでしょうね。昨日、食堂で顔を合わせた方々が、少し若い方が多い事が気になっていたの。 ああ、シャーロット。 あなたが今回は是非に参加したいと思って、やって来た事は分かってるわよ。元々、どれだけ参加意欲が高かったかも知っているし、馬車の中で、お母様に向けて手紙を書こうとしては、紙をまるめてるあなたを隣で見ていたんだから。 まずは、今夜が素敵なパーティーになると良いわね。 | |
(61)2005/10/04 00:10:03 |
酒場の看板娘 ローズマリー 私も記者のソフィさんが気になってた。 うんうん、同じね。 とうとう、この話がオープンになるんだなあって……。 後、アメリカの美術商の方が来るって事は、お金の面でももう心配がないってことなのかなあって思ったり。面と向かっては聞きにくかったから、想像だけど……。 [光沢のある上品なシャンパンベージュのワンピースに着替え、手早く髪をまとめる。鏡を見つめ、後れ毛をピンで持ち上げながら、シャーロットの言葉に優しい表情を浮かべる。] ……手紙は隣の席だったから、少し見えちゃったの。 ごめんね。 あなたが雪山に備えて、体まできちんと鍛えてるって話は、ルーサーさんからも最近聞いていたわ。お母様が心配なさる気持ちもわかるけど、あなたの事は止められないんじゃないかなあって。 今回、参加出来ることになってよかったわね。 [シャーロットが、ビクっと肩を震わせた事に驚いて、] ……あら? お母様に許可を貰っての参加……ではなかったの? | |
(66)2005/10/04 00:43:41 |
文学少女 セシリア 【回想/早朝の食堂】 ……誰もいないわよね。何か食べるものを探さなくっちゃ… [昨夜のサンドイッチの残りでもないかしら、とセシリアはあたりを見回したが、食堂の中はすっかり片付いていた。きっとパントリーにはまだ置いてあるわよね…、と思いながら食堂の奥へと歩みを進めた。すると…] 「あら、おはようございます、セシリアお嬢さま。」 えっ、あ… [突然の背後からの呼びかけにセシリアは言葉が出ない。] 「お腹がすきましたの?なにかお作りしましょうか?」 ……あっ、あの…おはようございます…その、はい、何かあれば… 「座ってお待ちくださいね。」 [ネリーはにこやかにそう言うと、パントリーの中へと入っていった。セシリアはその姿を見送ると、思い出したように食堂の一席に腰をおろした。] | |
(69)2005/10/04 00:51:25 |
文学少女 セシリア 【回想/続・早朝の食堂】 [しばらくすると、ネリーが朝食を運んできた。] 「さあどうぞ、召し上がれ。」 …あ、ありがとう、いただきます… [セシリアはか細い声でお礼を言い、食事に手をつけ始めた。ネリーは、その傍らで佇んでいる。ネリーは食べないのかしら…、とセシリアは思った。自分の世話をしてくれた、おそらく同い年のこの少女に、セシリアは、恥ずかしさと羨ましさを感じていた。そして、少女のうちに働き始めているネリーの身の上を勝手に想像し始めていた。] ……あ、あの…私にも… 「あっ、お嬢さま、申し訳ありません、私、しばらく席を外します。仕事がありますもので。食べ終わったあとはそのままでかまいません。それでは失礼します。」 [(何か手伝うことはないかしら…?)と声をかけようとしたが、ネリーの言葉にさえぎられてしまった。早足ながらも物静かに食堂を出て行くネリーの後姿を見送ると、もくもくと食事を終え、そして静かに部屋へと戻った。] | |
(71)2005/10/04 00:51:41 |
書生 ハーヴェイ 【食堂/パーティー開始の頃】 [ 午後6時を待たずに、ゴードンとネリーの手によってすっかりパーティーの準備は整っていた。皆がテーブルに着き談笑に興じていると、やがて、アーヴァインが姿を現し、軽く手を上げにこやかな笑みを浮かべながら「ご機嫌よう」と挨拶した。いかめしいと言える顔立ちではあったが、しかし、そこに浮ぶ表情は柔和で人懐こそうな笑みであり、そのアンバランスさが奇妙な魅力を持っていた。 上流階級の者でありながらそれを鼻に掛けるようなところははなく、誰にでも分け隔てなく接するその人柄は誰からも好かれている。 好奇心旺盛な人であり、興味を持ったものにはとことんのめり込み惜しみなく労力を注いだ。探検などを好み、その際に発見した文献を元にハプスブルグの隠し財産を探すべく、有志を募り調査に取り組んだ。 そして、調査が進み、或いはハプスブルグの隠し財産への道行きが見えたかという矢先……調査の中心を担っていたスチュワートの遭難により、活動を休止していたのであった。 アーヴァインは落ち着いた所作で椅子に腰を掛け、そして、ゆっくりと口を開いた。] | |
(73)2005/10/04 00:54:53 |
書生 ハーヴェイ そして……何人かには前回も参加してもらった調査だが、招待状に記した通り……再び挑みたいと思う。 再び参加、協力してくれる者、そして、新たに協力してくれる者を募りたい。 今は亡き……スチュワート君の努力に報いる為にも、今回こそは必ずや発見したいと思う。 [アーヴァインは目を閉じた。その様は、皆の目に黙祷をしているかのように見えた。前回の調査に協力していた者達は、それぞれの思いを胸に思い出していた。] それについては……詳しい話は明日する事にしよう。明日、広間に席を用意しよう。調査への参加を希望してくれる者はそこに集まってくれ。 さあ、今日は楽しんでくれ。 では皆、グラスを手に取ってくれ給え。 [ アーヴァインは吹っ切るように笑顔に戻ると、そう言ってグラスを手にする。そして各々がグラスを手にした事を見て取ると、手にしたグラスを差し上げ、乾杯の音頭を取った。」 | |
(75)2005/10/04 00:56:24 |
双子 リック 【213号室/自室】 [リックの部屋のドアをノックする音がした。ノックの音から穏やかそうな性格の持ち主だろうか。 リックが顔を出すと、ネリーというこの山荘の切り盛りをする若い女性が現れた。] ネリーさん、ありがとう。 じゃあ僕は仕度をしたらウェンディ……妹と一緒にみんなの所に行くことにするね。 oO(ひとりでこれだけ大人の人と話すのは初めてなんだよな。どうしたらいいんだろう。子供らしく受け答えをすべきか、父さんから教えられた教養のある答えをするべきなのか。 ディはいつだってそう。 あいつは大人受けのする受け答えばっかり。やっぱり僕があわせなければいけないんだろうな。) | |
(77)2005/10/04 00:57:27 |
見習いメイド ネリー 【厨房】 [ネリーとゴードンは厨房にて今宵のパーティーの準備を進めていた。 昨日はゴードンと相談し、メインに鴨のローストを選んでみたが、 それなりに好評だったようで、彼女はほっと胸をなで降ろしていた。 今日のメインは、彼女の故郷イギリスの名物料理であるローストビーフ、 そして湖の鱒を使った、鱒のグリエを選ぶことにしてあり、 既に仕上げを待つばかりとなっていた。 料理の仕込みの間に彼女はセラーに降りて、 ゴードンの選んだシャンパンを受け取り、 肉と鱒にあうようなワインを選んで白は冷やし、赤は樽からデキャンタに移して、 室温よりも僅かに低い温度を保たせておいた] ゴードンさん、ありがとう。 ワインを選ぶのは少し難しいけれど、 おかげでお料理にあったものをお出しできそうです。 …デザートの仕上げは私がしますから、 ゴードンさんはメインのローストビーフに添える グレービーとマデラ酒のソースの仕上げをお願いしますね。 | |
(78)2005/10/04 01:01:53 |
冒険家 ナサニエル 『あ! ハーヴェイさん、ナサニエルさん! 待ってましたよ! あちらの方々と御一緒しませんか?』 [食堂に向かうとすでに何人かの姿があり、その中の一人であったシャーロットがナサニエルとハーヴェイに声をかけてきた] 「やあ、お待たせ、シャーロット。 ん? ああ、良いよ。食事は人数が多いほうが楽しいものだからね。」 [ハーヴェイが返事を返す、ナサニエルも特に異論がなあるわけでもないのでその輪の中に加わり自己紹介をする] 何人かは知ってると思うが、ナサニエル・プレサスだ、一応まだまだ未熟だが考古学者なんて物をやっている。 [その後、周りに加わり楽しいひと時を過ごした 【回想終了】] | |
(81)2005/10/04 01:09:35 |
文学少女 セシリア 【208号室/17:30】 パーティーは……たしか6:00からだったわね… [きっと楽しいパーティーになるだろう、とセシリアは思った。人の前に出る不安は、いつもより少ない気がする…。] でも一応占っておこうかしら…。 [そう思い、セシリアはカードを机に並べ始めた。半年前アーヴァインからもらった書物に書かれた運命を占う占い。円形に並べられた裏向きのカードの中から、セシリアは2枚を選ぶとそのカードを表に向けた。そして、中央に置かれたもう一つのカードの山の一番上のカードをめくった。] 1枚目は、小さき人。楽しさの象徴…。 2枚目は、森の妖精。優しさの象徴…。 そして、笛のカード。小さき人は森の妖精の笛の音に守られて安堵するだろう…。 ……いいことがありそうね…。 [セシリアは身支度を整えると、やや軽い足取りで食堂へと向かった。] | |
(82)2005/10/04 01:12:40 |
見習いメイド ネリー [彼女とゴードンが前日から腕を振るったメインの二品と 添え物の温野菜とバターライスは既にほかほかと柔らかい湯気を上げており、 前菜用のサラダと、鮮やかな色彩のオードブル、 そしてそれに添えられた絶妙な柔らかさに固められたコンソメのジュレは 器ごと冷やされて、出番を今か今かと待っていた] さて、そろそろスープも…… ……ああ良かった、良くできています。 さて、そろそろお客様がいらっしゃる頃ですね。 ゴードンさん、私は先に前菜とシャンパンをお出しします。 ローストビーフの仕上げとサーブは、お任せします。 [昨日からゆっくりと炒めた玉葱と、幾度もアクを掬って、 味を丸く調えたコンソメをあわせ丹念に仕上げられたものに バゲットとチーズを載せ、オーブンで焼いたオニオングラタンスープを 一人一人にセットして、すぐに出せるように用意を整えた。 そして前菜と冷やされたシャンパン、 たっぷりのパンをワゴンに乗せ、ネリーは食堂の扉をゆっくりと開いた] | |
(83)2005/10/04 01:16:02 |
冒険家 ナサニエル [ネリーから連絡のあったパーティ会場へと向かう途中、建物のすばらしさに見とれている所をシャーロットに見つかり、腕をとられ引っ張っていかれる] いや、ちょっとまてシャーロット、そんな勢いよく引っ張っていかなくても平気だ…。 それとな俺は迷っていたわけじゃないぞ…? 建物がすばらしかったからな、見とれていただけだ…。 「ナサニエル先生、会場はこっちですよ?」 [シャーロットにナサニエルの言葉は届いていなかったようだ、彼女の興味はパーティにいっておりそれ以外は頭から抜け落ちているようだった、ナサニエルは頭を抑えながらもシャーロットの後に続いていった] | |
(85)2005/10/04 01:17:06 |
見習いメイド ネリー [ドアの向うから乾杯の声に続く万雷のような拍手を耳にして、 ネリーはほっと息をついた] …さて、先にお出しする鱒をお一人づつにサーブして… [溶かしバターに香ばしいスライスアーモンドを加え、 レモンを絞って味を調えたソースを、 表面がぱりっとなるまでに丁寧にグリルされた鱒の下に敷き、 メインの料理を仕上げに入った。 添え物のホウレンソウはバターで軽くソテーされ、 スライスしたジャガイモは軽く揚げられている] …ふう、これでメインの一つはできあがりですね。 後は、デザートのタルトレットにカスタードを詰めてベリーを飾って… それに添えるバニラアイスクリーム…… お皿も良く冷えていますね。 | |
(96)2005/10/04 01:51:02 |
見習いメイド ネリー [旧知の仲と思わしき人々やアーヴァインの談笑の中、 ネリーはそれぞれの前にスープと、メインの一品である 『鱒のグリエ・アーモンドソース添え』をサーブした] 本日のメイン… まず、お魚は湖で上がった鱒を使った鱒のグリエ、アーモンドソース添え。 香ばしく焼き上げた鱒の味わいをお楽しみ戴けるように、 バターとレモンで仕上げたソースの味は控えめにしてございます。 間のお口直しにレモンシャーベットとコーヒーをを挟みまして、 後にお持ちしますもう一品… お肉料理はローストビーフのマッシュポテト添え、 マデラソースでございます。 ローストの際に煮詰められました肉汁と滋味溢れる野菜のエキスと マデラ酒を使用した濃厚なソース、 そしてローストされたジューシーなビーフとの調和をお楽しみください。 | |
(103)2005/10/04 02:06:38 |
書生 ハーヴェイ アーヴァインさん、お久しぶりです。 『ああ、久しぶりだな、ハーヴェイ君。良く来てくれた。またよろしく頼むよ。』 [ 乾杯の後、ハーヴェイはアーヴァインの側に行き挨拶とグラスを交わした。そして、幾つかの言葉を交わす。] では、また後ほど。 『ああ』 [ アーヴァインと話を終えたハーヴェイの目に、整えられた髭を蓄えた男の姿がつく。昨日、食堂で話をしていたヒューバートであった。] やあ、ヒューバートさん。お見事な飲みっぷりですね。 カティ・サーク、堪能させてもらいますよ。 [そして、ヒューバートと言葉を交わすと、ナサニエル、シャーロット、ローズマリー、ラッセルらの許へと行き、話に興じた。] | |
(105)2005/10/04 02:10:11 |
見習いメイド ネリー [動き回るうちに、ネリーはアーヴァインの側まで来ていた] …旦那さま、お料理のお味は如何でしょうか。 昨日は私が至らず、ゴードンさんにご用意をお願いしてしまいましたが… 『いや、チャールズも君も良くやってくれている。 全く素晴らしいパーティーにすることができた…ありがとう』 …勿体無いお言葉でございます。 それでは私はローストビーフをお持ちします。 『ネリー、一段落着いたら君も少しくつろぎたまえ。 キッチンのチャールズにもそう伝えておいてくれ。』 …かしこまりました。 ありがとうございます、旦那さま。 [ネリーはスカートを摘んでお辞儀をすると、厨房へと下がった] | |
(119)2005/10/04 02:26:26 |
書生 ハーヴェイ [ シャーロットらのいる席に戻ったハーヴェイは、酒を飲めぬ事を気にするナサニエルに「まあ、体質っていうのがあるからね。人それぞれさ。」と声を掛け、グラスを傾けた。 その時、ハーヴェイらに金髪の女性が話し掛けて来た。] 『 こんばんは、初めまして。 昨晩は、しっかりと挨拶できないでごめんなさいね。 私はソフィー・アングラード。パリから来たわ。 よろしければ、お名前伺っていいかしら…。』 やあ、こんばんは。 ソフィー、か、柔らかな響きの良い名だね。 僕はハーヴェイ。ハーヴェイ・マクロードだ。 ああ、昨日の事は気にしないで良いよ。僕は野暮な男じゃないんでね。 [そう言って、ハーヴェイは笑い声を立てる。] ところで、ちらりと聞いたけど、新聞記者をしてるって事だね。今回取材か何かかい? | |
(128)2005/10/04 02:36:04 |
見習いメイド ネリー [賓客のグラスに注いで回っているうちに、 ネリーはセシリアの隣を過ぎたことに気がついていた。 全くの見知らぬ人々の多い中、ハーヴェイと同じく、 彼女とも昨年この別荘で逢ったことがあるのだ。 人見知りをする彼女ではあるが、歳が同じということもあるのだろうか、 時々姿を見かけて少しづつ話をするうちに次第に二人の距離は縮まっていた。 普段、おとなしく見える彼女ではあったが、アルコールを口にして 上気している顔に浮かぶ表情がいつもよりも楽しげなものであったことを、 ネリーは少しだけ嬉しく思った] セシリアさんも楽しまれているようで良かった… さて、レモンシャーベットの後に、 メインのローストビーフをお出ししなくちゃ。 …ゴードンさん、ソースとお料理、仕上げてくださったのですね… ありがとうございます。 では私はシャーベットに添えるミントを… [ネリーは用意を続ける手を一時も止めることなく、 厨房の中でくるくると*動き回っていた*] | |
(138)2005/10/04 02:59:33 |
双子 ウェンディ 212号室/回想】 [私が目覚めると既に昼に近い時間であった。窓の外では昨夜から降り続いていたと思しき雪が勢いを増しているように思えた。楽しみにしていたスキーができないことを残念に思いながらリックを誘い昼食をとることにした] 雪って、少しだと綺麗だけど… こんなに降ってたらスキーができないね。残念だなあ。 今日はのんびりしようかな。 お兄様…ディです。お昼がまだでしたら一緒にいかがですか? [リックも同じ頃起きだしたようで、ドアをノックするとすぐに出てきてくれた。一緒に階下に降り、焼きたてのパンや新鮮な乳製品で作った素朴なスイス料理を食べた。食事を終えると、リックは部屋に戻っていった。私は暖炉の傍でのんびりと本を読んで過ごした] | |
(150)2005/10/04 03:36:28 |
双子 ウェンディ 【212号室/回想】 [部屋に一度戻りのんびりしていると、ネリーと名乗るメイドがパーティの案内にやってきた] わざわざありがとうございます。6時ですね。 …って、もうすぐですね。急がないとっ [クロゼットから母から譲りうけたクラシカルな赤いワンピースを取り出し、慌てて着替えると、髪を整える。絶妙のタイミングでリックがやってきた。] 『コンコン。ディ、まだいるのか? やっぱりまだもたついてたのか…早くしなよ。 これ以上のんびりしていたらパーティーに遅れちゃうぞ?』 ご、ごめんなさい、お兄様… 今、ちょうど支度ができたところです。 [少し不満げな顔のリックに手を引かれ、階下へと*降りていった*] | |
(151)2005/10/04 03:36:45 |
双子 ウェンディ 『うん、仲良しというか… 家では毎晩夕食を一緒にしてるし。でもここだけの話、ウェンディは好き嫌いがけっこうあったりするんだ。』 [横目で私を観察しながらリックが如才なくシャーロットと話う言葉を聞き、付け加えた] お兄様は今は冬休みですから。 兄は、父の仕事を学ぶために、普段は父とふたりでロンドン市内にすんでいるのです。毎週末、私と母が暮すロンドン郊外の家に戻って来ますの。 古い屋敷ですが、私は街中よりも今ののんびりとした生活のほうが性にあうようです。 [シャーロットには兄弟がなく、私達2人の話が気に入ったようだ。のんびりと歓談しながら*時が過ぎていった*] | |
(155)2005/10/04 04:05:59 |
鍛冶屋 ゴードン 「さて、そろそろお客様がいらっしゃる頃ですね。 ゴードンさん、私は先に前菜とシャンパンをお出しします。 ローストビーフの仕上げとサーブは、お任せします。」 給仕は全部君に任せるよ。そこまで手が回らない。 [ 厨房からネリーを送り出すと私は時間を見計らってデザートの盛りつけにかかった。 ネリーもいたことと事前に準備する時間がたっぷりあったため、昨日ほどの殺人的な忙しさではないにせよ厨房での作業量の多さに私の老体には流石に堪えていた。 テーブルに置く銀の燭台と花、燭台に据え付ける数十本のキャンドル、新品のテーブルクロス、パーティ用の銀製や繊細で豪華な図柄の磁器の食器、二人だけで準備するのは午後いっぱいかかったがお客様にも旦那様にも満足いただける物になったはずだ。 ] | |
(159)2005/10/04 05:33:53 |
文学少女 セシリア 【208号室/深夜】 「カタカタカタ……ガタガタッ……」 [窓の震える音でセシリアは目を覚ました。] ……少し頭が痛い…。 [ソフィーの誘いでシャーロット達に挨拶を交わしたあたりからがあまり記憶になかった。] ……私が叔父様の姪であること…叔父様が歴史に興味があること… 父や母のこと… [そこまで思い出して、セシリアは、自分のことをあまり話していなかったことに気づいた。アーヴァインは、宴の間の多くの時間をヒューバートとの会話に費やしていた気がする。ヒューバートは酒に酔った陽気で大きな声で、アメリカでの出来事や別荘に着くまでの思い出話について語っていた。特にベースボールというスポーツの話には熱が篭っており、それをアーヴァインが満足げに聞いていた様子が記憶にある。] | |
(164)2005/10/04 13:41:51 |
文学少女 セシリア 【208号室/続・深夜】 ……叔父様とはあまりお話しなかった… [ソフィー達はいろんな話題に興じており、セシリアはそれを聞き、また聞き惚れていた。調査に関係する話、ハプスブルグの歴史に関係する話、また、前回のパーティー以後の身の上話や、個人的な趣味に関することなど、多岐にわたっていた。酒の入ったシャーロットは、とても楽しげに、とても可愛げに、他の人と語り合っていた。] ギルバートとソフィーの運命的な出会いについては話があったのかしら…… [饗宴も半ばをすぎたころには、セシリアはすっかり酒が回り、酔って陽気になるよりもむしろ、意識が半ば朦朧として椅子に座り込んでしまっていた。大人達は、アーヴァインを交えて何やら楽しげな話題に興じていたのだが、セシリアにはもはや会話に入る気力はなかった。] ……もう少し寝ようかしら… [セシリアは、楽しかった宴の様子を思い出しながら、*再びまぶたを閉じた*。] | |
(165)2005/10/04 13:42:40 |
学生 ラッセル 【216号室にて】 いつまで吹雪いてるのかな・・・。 [そのように声に出してつぶやいてみる。昨夜、パーティーの最中に天候が急変したと知れた際に、怪我と天候が回復するまで、ゆっくり滞在してくれてかまわないという話は聞いていた。しかし、どうにもいやな予感がしてやまない自分がいる。 パーティー自体は料理も雰囲気もすばらしいもであったし、参加者の面々も気さくな人間が多く、居心地が悪いと感じることは無かった。 それでも、なにか隠された冷たさ、というか硬さが彼らの空気の中に存在している気がしたのだ。 それが彼らの溢れんばかりの知性から来るもの、というようにはどうしても感じられなかったのだ。だから余計に気になってしまう。] それに・・・今日はどうしたものかなぁ。外にも出られないし、友達がいるわけでもないし。暇なんだよなぁ・・・考古学、なんて良くわからないしね。 [結局、時間の経過に身を任せることにして、*彼はベッドの上に仰向けに倒れ込んだ*] | |
(166)2005/10/04 13:55:32 |
書生 ハーヴェイ 【回想/パーティPM10:00】 ああ、リック、ウェンディ、君達はウィティア家の! お父上は御息災かい? 前回の調査の時には、僕もお世話になったんだ。帰ったらよろしく伝えてもらえると嬉しいよ。 [ シャーロット、ローズマリ―、ナサニエルらと共にリック、ウェンディと話すうち、双子は、前回の調査に参加したウィティア家の当主の子である事を知ると、ハーヴェイはそう言って笑みを浮かべた。 その時、アーヴァインの声が聞こえる。] 『では、私はそろそろ退席しますが皆さんはまだまだ楽しんでください。』 [ ソフィーの額に口付けたギルバートがちらりとハーヴェイを見遣った。ハーヴェイは小さく頷くと、ナサニエルを軽く肘で突付き注意を促す。 その後、しばらくの間ハーヴェイは談笑に興じた。] そろそろ酔いが回って来たようだ。 僕はそろそろ休ませてもらうよ。 今日は楽しかった、ありがとう。 ああ、ノーラ、素晴らしいご馳走をありがとう。堪能させてもらったよ。チャールズさんにもよろしく。 [ 残る皆に挨拶を送ると、ハーヴェイは食堂を後にした。] | |
(169)2005/10/04 18:31:19 |
新米記者 ソフィー 【回想/パーティー】 取材…? せっかくのバカンスに来てるのに、取材なんてするわけないわ。 『そっか、ソフィーさんは取材目的じゃないんだ……。』 [そう言うローズマリーの表情は、どこか安堵しているように感じた。] そうよ。 ハプスブルグの隠し財産を調査してる話は編集長から招待状を貰った時に少しだけ聞いたわ。 さっきアーヴァインさんが言ってたスチュアートさんの事も…ね。 今回の招待の目的は、調査隊の親睦を深める事と、新たな調査隊の結成…って感じみたいね。 残念ながら、私は隠し財産に興味はないの。 …財産なんて…何の価値もないわ。 [ソフィーの最後の言葉は、誰にも聞こえないほど小さな声だった。] | |
(171)2005/10/04 18:56:37 |
冒険家 ナサニエル 【回想-パーティ】 「うん、仲良しというか、いつも通りというか…気がついた時からずうっと一緒だもんね、ウェンディとは。」 「ああ、リック、ウェンディ、君達はウィティア家の! お父上は御息災かい? 前回の調査の時には、僕もお世話になったんだ。帰ったらよろしく伝えてもらえると嬉しいよ。」 [久しぶりに友と再会できたりや新たな友人ができたりとパーティはかなり盛り上がっていた、ナサニエルも口数こそ少ないものの、その雰囲気を楽しんでいた] 「では、私はそろそろ退席しますが皆さんはまだまだ楽しんでください」 「俺も少し飲み過ぎたようだ。今日はこれにて休むとするかな」 [そういうとアーヴァインとギルバートが席を立つ、と同時にハーヴェイから注意を促される、どうやらギルバートがこちらに合図を送っていたようだった] 「そろそろ酔いが回って来たようだ。 僕はそろそろ休ませてもらうよ。 今日は楽しかった、ありがとう。」 [しばらくしてハーヴェイも席をたっていった、ナサニエルは同時に席を立つのも不自然な気がしてしばらくした後、周りに挨拶をして食堂を後にした] | |
(174)2005/10/04 19:04:55 |
流れ者 ギルバート 【アーヴァインの部屋23:00】 [アーヴァインは3人が揃うと口を開いた。] アーヴァイン「いやいや、遠路遥々ごくろうだったな。とりあえず寛いでくれたまえ。」 アーヴァイン殿。今回、いろいろと見慣れぬ人材が増えたようですが彼等は信頼がおけるのですか?子供までいるのは正直目を疑いましたよ。 前回のような事が再発して足を引っ張られるのはもう勘弁願いたい。 アーヴァイン「まぁ、そう焦るな。此度は、ただの顔見せじゃ。お主等も話して信が置けるかどうかを判断するよい機会だと思うがな。」 そうですか…。ところでナサニエル。 先年の最後の資料をお主に預けていたが進行状況はどんな感じだ? さっきパーティーで話した感じだとシャーロットもお前の下で調査していたのかな。 | |
(178)2005/10/04 19:42:01 |
書生 ハーヴェイ 【回想/アーヴァインの部屋23:00】 『ああ、悪いのだがあまり進展はないな…。』 [ ナサニエルの言葉をアーヴァインはじっと聞いていた。ギルバートはナサニエルの言葉に頷くと、ハーヴェイへと向き直り口を開く。] 『ハーヴェイはどうだ? 特に報告するような事はあるか?』 いや……残念ながら、芳しいものはなかったよ。幾つかのポイントに目を付けたが、それも実際に調べてみなければ何とも言えないね。 [ ハーヴェイの言葉に、アーヴァインは目を閉じ、再び溜息を吐いた。] 『スチュワート君が生きておったなら……そう思わずにはいられんな。彼を事故で失ってしまおうとは……本当に惜しい男を亡くしたものだ……』 | |
(181)2005/10/04 20:54:02 |
書生 ハーヴェイ 【回想/パーティの晩214号室】 [ ハーヴェイは何となく体のだるさを感じ、アーヴァインの部屋から戻るなりベッドに身を横たえた。 暖炉には火が灯り、部屋は適度に温められている。ネリーの仕事だろう。ハーヴェイは心の中でネリーに感謝の言葉を思い浮かべた。 暖炉の火が照らす部屋の中、ハーヴェイは物思いに耽った。 ……スチュワート。 その名が浮ぶ。 共に学業に励み、同じ道を志した男。 スチュワートは良き友だった。情熱的で、真っ当で。 そして、才能に溢れ、常にハーヴェイの前を歩いていた男だった。 追憶に浸るハーヴェイの胸に、様々な思いが渦を巻く。] 馬鹿な男だ……。 少し……ほんの少しだけ妥協していれば……あんな…… [ 絞り出すような呟きがハーヴェイの口から漏れる。重々しい思いの篭った呟きであった。 そして、重い追憶の中、ハーヴェイは何時しか眠りに落ちて行った。] | |
(189)2005/10/04 22:14:24 |
書生 ハーヴェイ 【回想/朝】 [ ハーヴェイは目を覚ました。 風の音が強い。どうやら天候は生憎のままのようであった。窓を僅かに開ける。勢い良く吹き込んでくる雪にハーヴェイは肩をすくめながら窓を閉めた。 寒気を覚える。昨日感じた体のだるさと言い、風邪でも引いたのではななかろうかと思えた。 暖炉に薪をくべ火をかける。そして部屋が暖まると着替えて、身なりを整えた。 そんな事をしていると、ドアをノックする音が軽快に響いた。] 『ハーヴェイ様。よろしいでしょうか?』 [ ネリーの声だった。 ハーヴェイが「ああ、良いよ」と返事をすると、ゆっくりとドアが開けられた。] 『お食事の用意が出来ております。食堂へどうぞ。』 [ ネリーの言葉にハーヴェイは肩を竦めた。] ああ、折角なんだが、ちょっと調子が良くなくてね。部屋で大人しくしてようかと思ったんだ。 『まあ、それは……そうですね、では、こちらにお持ち致しましょうか?』 | |
(201)2005/10/04 22:58:53 |