お尋ね者 クインジー ――居館2階、寝室―― [クインジーはベットに腰掛けながら、琥珀のペンダントを見つめていた。 琥珀の中に入っている蜂は、昔から変わらぬ姿のまま羽を広げている。 幼いころはこれが不思議だった。蜂はこの中で生きてるのではないかとさえ考えた。琥珀を割ったら、動き出すのではないかと… 黄金色の中で時を止めた蜂。 周りは皆気味悪がったが、彼はそれに惹かれてよく見つめていた。] …これから、どうしたものかな… [ペンダントを離し、ふと現実に帰る。 幼いころに見たあの化け物がこの城にいる。 出会ったらどうすべきかもわからず、ただ探していた…。 クインジーは立ち上がると、腰から長剣を抜き放つ。] もし切る事になったら、俺は勝てるのだろうか…? [腕をもがれた兵士の死体が、頭の中をよぎる。] ………。 [クインジーは剣を治めて立ち上がると、用心深くドアを開け、*寝室から出ることにした。*] | |
(11)2005/08/27 17:49:43 |