自警団長 アーヴァイン
あー、諸君、聞いてくれ。もう噂になっているようだが、まずいことになった。 この間の旅人が殺された件、やはり人狼の仕業のようだ。 当日、現場に出入り出来たのは今ここにいる者で全部だ。 とにかく十分に注意してくれ。 |
お尋ね者 クインジー ―中庭― [クインジーは城門をくぐった後、すぐに正面の城に入る気になれず、城壁の内側に広がる中庭を歩いていた。] どうにも妙だな… [彼は思わずつぶやく。城には誰かが住んでいるようだが、静かすぎるし、生活臭がしない。 あえて例えるなら、生きている人間がすんでいる気がしないと言ったところか。] …まさか…いや、何考えているんだ、俺は…。 [わずかだが、その不自然な考えに思い当たる答えはある。だが、今はそれを打ち消した。 雨にぬれながら、彼は周りを見渡す。崩れた城壁の内側、そこには城と礼拝堂が建っていた。] 【城はどうやら人の住む「居館」と「主塔」がくっついて成り立ってるようだな。】 [居館は4階建て、屋根に窓がついてるところから屋根裏をあわせて5階建てのようだ。 居館には、さらに高い主塔がくっついている。 向こうには、城とは別に礼拝堂があるようだ。] | |
(6)2005/08/25 12:50:36 |
お尋ね者 クインジー 【城壁の内側には、居館と主塔で成り立つ城と、それとは別に礼拝堂があるわけか。それ以外には井戸、家畜小屋、雑用人の小屋らしきものがあるようだな】 [だが、家畜小屋には家畜はおらず、雑用人の小屋も長い間使われてない様子だ。 そして城壁の内側に広がる中庭は、かなり広いようだが、正面の吊り橋以外、外へと続く道はないようだった。] やはり、人は住んでないのだろうか… [城を1周して居館の扉の前に戻ってくる。その時、彼は倒れている女性に気がついた。] なっ…だれだ、あれは?さっきはいなかったよな。 [クインジーは女性に駆け寄ると手をとってみる。脈はあるようだ。] とにかく、このまま雨の中に放置も出来ないな。 [彼は女性を抱えると、城の扉を開けて中に入る事にした。] | |
(7)2005/08/25 12:59:44 |
お尋ね者 クインジー ―城内、玄関ホール― [中に入ると、石造りの玄関ホールが広がっており、天井には蝋燭をたくさん取り付けたシャンデリアがかかっていた。そのおかげであたりは明るく、玄関から廊下やいくつかの部屋につながる扉が見える。] 【どうやら人は住んでいるようだが、やけに薄汚れているな】 [城を管理し切れていない、そんな感じを受けた。] 入らせてもらうぜ! [クインジーはそう叫ぶと、一番近くの客間へと入った。 中にはソファと暖炉があり、幾つかの肖像画がかかっている。暖炉の前には長髪の男が眠っているようだった。抱えていた女性をソファに下ろし、クインジーは暖炉に近づく。] 格好と濡れているところをみると、こいつも迷い込んだ口か…?息はあるようだな…。 [クインジーは銀髪の男が生きてることを確認すると、暖炉へと目を移した。] | |
(8)2005/08/25 13:37:19 |
美術商 ヒューバート [ヒューバートは寝室のドアに持たれかかって考え事をしていた] うーむ…地図があるくらいだから管理者がいると思ったがこの部屋の状態を見るとそれも望めないな… 仮にここに美術品があって持ち出せたと仮定する、それの持ち主がのこのこやってきて「盗品だ!」と叫んだら話にならんしな… 少し困った事になったかもしれん。 それ以前にそういうものを見つけるほうが先、といえば先だがな。 まずはこの居館を上のほうまで上がってみようか。 上に行けば行くほど身分の高い人間の住む場所、と相場が決まっているからな。 しかし誰かがいるのは間違いないんだが、誰とも会わないな。 運がいいのか悪いのか… 話の分かる奴なら会いたいがな…。 [そういうと居館三階に移動するための階段に向かって歩き始めた] | |
(52)2005/08/25 23:06:08 |
学生 メイ ――1階、エントランス―― アーヴァインは足を引きずり、右肩からあふれる血を手で押さえながらやってきた。 彼は、皆の前で座り込み、そして頭を抱えて叫んだ。 「っぐ……、こんな形で見つけるとはっ。こんな形でやつらの住処を見つけてしまうとは!!」 左手を傷口から離し、その手で彼は床を乱暴に殴りつけた。 アーヴァインの制服はこの国の軍隊のものだった。 「私は国の調査隊だ、この辺に流れる不穏な噂…頻繁に見つかる変死体…その原因を調べにきた…だが、13人の調査隊は私以外皆殺しにされてしまった!」 アーヴァインの声が、エントランスに空虚に、けれどはっきりと重く響く。 | |
(59)2005/08/25 23:10:20 |
学生 メイ 「相手は別行動しているらしく、私が逢ったのは2人。二人目があともう一人いるといいやがった……。次々仲間が殺される中、その場を逃げ延びることができたのは私だけだった…ハハ…だが、雨の中必死でこの城に逃げたのに…ここは何度も絵で見た、やつらの住処じゃないか!」 「奴らは赤い目に白い肌を持つ、だが…人に化けれるらしいんだ!だれだ…お前か?!お前か!!それとも全員か!ここの住人のくせに、何食わぬ顔で隠れてるんだろうが!」 アーヴァインはメイに今にもつかみかかりそうな勢いで言った。 メイは首を横に振りながら後ろに下がった。 「俺は、俺は、死にたくない…!」 アーヴァインは視界に入った人物全員をおびえた目つきで見回すと、外に走り去った。 | |
(60)2005/08/25 23:10:37 |