自警団長 アーヴァイン
ふむ……まだ集まっていないようだな。 今のうちに、もう一度見回りに行ってくるとしよう。
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お嬢様 ヘンリエッタ ――山頂より下り道―― [いざ歩き出すと、何度もよろけた。傍にあった木を頼りに歩く] 痛っ… [おもむろにスカートを捲し上げると、白い素足(ちょうどくるぶしの辺り)が赤くなっていた。 そぐわないハイヒールを脱ぎ手に持つと、もう片方の手で水を含んで重くなったスカートを膝ぐらいに持ち上げたまま固定した。] 【歩きやすくしたとはいえ……、どうしたらいいのかわからない。 看板もなければ、標札も、そして道すらないじゃない。】 [霧の中に微かに見えるのは右の方にある森だけ。目に木々を捕えると、身震いした。] 森。…余計に迷いそうだわ。 この雨と霧の中、自ら森の中へ踏み入るなんて愚か者のすること。 [ヘンリエッタは自らを励ますように呟くと、素足で左の方へ向かった] | |
(20)2005/08/25 00:17:18 |
美術商 ヒューバート [そして吊り橋を発見した] ほらな、森で迷わずにすんで助かったぜ。 とりあえず話のわかる奴らだと助かるんだがな。 荒事は苦手だし、血を見るのもイヤだからな。 こんなに遠いなら護衛でもやとっておけばよかったぜ。 金をケチったのは失敗だったかもな。 っと、そんなことを言ってる間に進むか。 ちゃんと準備してきたとはいえ、あまり雨に濡れるのは気持ちいいものじゃないしな。 はー、やれやれ、好きとはいえ美術品集めも楽じゃないぜ。 しかしこの吊り橋が落ちると帰れないんじゃねーか? 足元の谷川、落ちたらどう考えても死ぬしかなさそうだし。 まぁ、この吊り橋、結構頑丈そうだからなぁ…。 [そういうと吊り橋を渡り、進み始めた] | |
(89)2005/08/25 02:05:03 |
お尋ね者 クインジー ―吊り橋付近― [しばらく歩くと、城壁らしき影と吊り橋が見えてきた。] これは…落ちたら助からないな。 [深い谷をのぞき、吊り橋を踏んで揺らしてみる。どうやらなかなか頑丈に作られているようだ。] 大丈夫…だよな? [何度か揺らしたあと、クインジーはおそるおそる吊り橋を渡り始めた。 谷からは風が吹き、ごうごうと耳を鳴らしている。 進んでいるうちに、崩れた城壁と壊れた跳ね橋が目に飛び込んできた。] これは…… [吊り橋を渡りきった時、はっきりと雷光に照らし出された古城にクインジーは息を呑む。] 【人は住んでいるのだろうか…】 [得体の知れない何かに導かれたような気がして、入るのを躊躇する。だが、この天候では戻るのも危険だ。] しかたねぇ… [クインジーは剣を握りなおすと、ゆっくりと*城門をくぐった。*] | |
(152)2005/08/25 07:59:18 |
村長の娘 シャーロット ──峡谷の一本道── [切り立った崖沿いの道を1台の乗合馬車が走っている。シャーロットは馬車に乗り、母のエレノアとともに静養を兼ねて別荘地へと向かっていた。掌の上で小さなオルゴールを弄びながら、眼前に広がる景色とその向こうに見える城を眺めていた] 綺麗だけど、何か悲しそうに城が見えるのは…あの言い伝えのせい…? [軽い衝撃に続いて馬車が停車する。御者の話では馬がなぜか興奮して言うことを聞かなくなったらしい。暫く休憩をとる、と告げられ私は母を残し馬車を降りた] 空が黒い。雨がまた降るのかな? このところ雨が増えて、青空を見てない気がするわ。 尤も、この空の色とあの城はどことなく合っているけれど……… [狂ったような馬の嘶きにシャーロットが振り返ると、馬車が猛烈な勢いで走り去っていった。] 嘘…。馬車が………。 どうしよう…。 …………雨まで降ってきちゃった。 [酷くなっていく雨の中、暫し馬車が戻ってくることに僅かな期待を持ってその場に留まってみたが、なぜか馬車が戻ってくる気配はない。近づいてくる雨の気配に怯えながら、意を決して城に向かうことにした。雷雨の中、自分を励ましながら歩き続け、城門をくぐり洋館へとたどり着く。中に入れてもらおうと扉のノッカーを叩いたところで、力を失い*その場に崩れた*] | |
(161)2005/08/25 10:05:23 |