人狼審問

- The Neighbour Wolves -

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(809)狂気孕みし遼遠に : 7日目 (1)
村人は集会場に集まり誰を処刑すべきか話し合った……

見習い看護婦 ニーナ に、1人が投票した。
お嬢様 ヘンリエッタ に、1人が投票した。
墓守 ユージーン に、5人が投票した。

墓守 ユージーン は、村人の手により処刑された……
次の日の朝、見習い看護婦 ニーナが無惨な姿で発見された。
現在の生存者は、書生 ハーヴェイ、酒場の看板娘 ローズマリー、未亡人 オードリー、学生 ラッセル、お嬢様 ヘンリエッタ、の5名。
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔屋上――
[ユージーンが動かなくなってしまっても、ヘンリエッタは動かなかった。目を覚ましても、動けなかった。雨が降り続け、体温を奪い、頭痛だとか吐き気だとか酷い物が体中を襲う。]

【ユージーン。ねぇ、ユージーン。】
【目を開けて。】

[雨の雫が地面に落ちて弾け続ける。]

このまま死んでしまいたい…。
(0)2005/08/31 16:40:41
お嬢様 ヘンリエッタ
ユージーン。貴方の事が好きよ。とっても、好きよ。
好きだったなんて言わない。貴方の事が今も尚、好きよ。
[冷たくなった唇に唇を重ねた。傍らに落ちている血塗れのナイフ達に目をやった。]
(1)2005/08/31 16:45:57
お嬢様 ヘンリエッタ
ねぇ、こんな事したら…、貴方は怒る?ユージーン。
[凍るように冷たくなった身体で、両刃ナイフを拾い上げ、その刃を自分の首に当てた。]
【こんなにも冷え切っているのに】
【刃の方がまだ、冷たい…】

ねぇ、咎めて。そんなことしてはいけないよ、ヘンリエッタ、って、あの優しい声で怒って。私を止めてよ!起きて抱きしめて。コーネリアスを殺そうとした時のように、貴方の力で私を止めてよ…!!
(2)2005/08/31 16:49:00
お嬢様 ヘンリエッタ
貴方以外に私を此処まで心配してくれる人なんて居ないのよ。貴方以外、私の、私っていう存在を認めてくれて包んでくれる人なんて、何処を捜したって居ないっ。
貴方が居なきゃ、私が生きている意味なんて何処にも無い。それを分かっているの、ユージーン?
答えて。答えてよ――!!
(3)2005/08/31 16:50:48
お嬢様 ヘンリエッタは、からんと音を立ててその場に両刃ナイフを取り落とした。
2005/08/31 16:51:21
お嬢様 ヘンリエッタ
[冷たい風が吹き、ヘンリエッタの小さな体は震えた。]
ユージーン。ユージーン…。

[ヘンリエッタはユージーンの唇に自分の唇を押し当てた。其れはまるで氷とする接吻の様だった。]
(4)2005/08/31 16:53:55
お嬢様 ヘンリエッタ
貴方が起きないのが悪いのよ、ユージーン。
其れで良く殺人鬼だなんて言えるわね。いつか寝込みを襲われて殺されてしまうんではなくて?

[憎まれ口を叩いても、ユージーンは苦笑もあの穏やかな笑みも浮かべなかった。]
(5)2005/08/31 16:55:31
お嬢様 ヘンリエッタ
【ユージーンは】
【目を覚まさない。】
【今も此れからも】
【そして訪れる筈の遠い未来にも】

貴方の居る世界に私を連れて行って。
何処でもいいから。其処がどんなに辛くても私は文句なんて言わないわ。ロザモンド家の長女が、貴方に向かってこんな事を言っているのよ?もっと、喜んで。喜んで、ユージーン。

[ヘンリエッタの体力も精神力も限界に近づいていた。彼女の目にユージーンの幻影が見える。]
(6)2005/08/31 16:58:36
お嬢様 ヘンリエッタ
[ユージーンの幻はそっとヘンリエッタの頭を撫でた。]

ユージーン…!心配したのよ、酷いわ。

[ユージーンは穏やかな笑みを口元に浮かべる。それは楽しかった遠い日の家庭、ヘンリエッタの父親の笑みを思わせた。]

んもう。貴方をこんな目に遭わせたハーヴェイに報復に行くんでしょう?付き合うわ。こんな所で寝てる場合じゃないわよ。
(7)2005/08/31 17:02:09
お嬢様 ヘンリエッタ
さっさと行きましょう?もたもたして行くと置いていくわよ!
[ヘンリエッタはその場に楽しそうに笑って立ち上がったが、足が震え体に力が入らずその場にばたんと倒れた。]

【馬鹿馬鹿しい。】
【分かっているんでしょう、ヘンリエッタ。】
【そんな事で逃げていても仕方がないと】
【ユージーンはもう、死んだのだと。】
【二度と目を覚まさないと。】
【あの温かい手で貴方を包む事も】
【あの暖かな目で貴方を見つめる事も】
【もう、二度と無いと――】

ユージーンが、死んだ…。
いや、いや………いや、いやああ――ッッ!!!!

[初めてヘンリエッタの人みから涙が零れ落ちた。其れは途切れることなく、次から次へと落ちた。]

[雨が二人に降り注ぐ。ヘンリエッタの涙を洗いながら――]
(8)2005/08/31 17:08:33
お嬢様 ヘンリエッタ
ユージーン。貴方を愛してる。
今すぐ貴方の傍に…行くからね?

[嗚咽を挙げながらそう呟くと、ヘンリエッタは再びその目を閉じた。もう二度と目を覚ます事がないようにと*祈りながら*]
(9)2005/08/31 17:10:04
学生 ラッセル
――居館二階・寝室――
[ラッセルは目を覚ました。
ゆっくりと休息したおかげで体調はほぼ元通りになった。
身支度をして装備を確認し、部屋から出て行った。
そのままエントランスを出て、外へと向かった]
(10)2005/08/31 23:04:30
未亡人 オードリー
――2階、自室――
(今日も冒険の旅にいくぞー)
(いくぞー)

[夢を見ていた。
幸せな夢だ。
夢の中で、今日も冒険に出かける。
いつも行くのは、知らない場所だった。
後先考えずに…]

[気がつき、がばっと身を起こす。
動く。休息した身体は、元通りといかないまでも、昨日とは違う。
額の痛みも残るが、大した事は無い。]

ヘンリエッタ。

[幼い顔が浮かぶ。
昨日、救ってくれた…叱ってくれた優しい子]

【ユージーンさんを追っていったのよね…】
(11)2005/08/31 23:12:38
学生 ラッセル
――居館・正門前――
昨日、あれから何かあったんでしょうか…
誰かに会えるといいんですけど…。
(12)2005/08/31 23:12:45
未亡人 オードリー
――2階、自室→ヘンリエッタの部屋――
[着替えて、すぐさま部屋を出る。]

【何も起こっていなければ良いけど…】

[扉をノックして、開く。
誰もいない。]

【ヘンリエッタも、ユージーンさんも部屋に戻ってない?
それとも、どこかにいる?】

[不安が頭を過る。
もしかして…。
心臓が早鐘のようにばくばくと鳴る。]

探しにいかなくっちゃ。

[何故か夢中で上の階を目指した]
(13)2005/08/31 23:17:42
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔――
[祈りも虚しく、ヘンリエッタは目を覚ました。寒さと吐き気・頭痛に体を動かすことすら辛かった。水を含み重くなった服、髪。顔に降りかかる雨はとても痛かった。それでもヘンリエッタは目を瞑り続けた。]
(14)2005/08/31 23:17:45
酒場の看板娘 ローズマリー
――地下室→主塔――
[ローズマリーは地下室から出ると、主塔へ向かって歩いた。雨は相変わらず酷く、嵐のように雨が横殴りになっている。ナサニエルが死んだ日と同じように、とても激しく雨は降り注ぐ。]

【また、何かが起こるのかもしれない。だけど……、動じてはいけないわ。絶対に。絶対に、大丈夫。】

[誰かに問いかけるかのように心の中で呟くと、形の良い唇を笑みの形に変えた。]
(15)2005/08/31 23:17:50
書生 ハーヴェイ
――地下室――
ローズマリー……?

[茫、としつつハーヴェイは目を開けた。そこには他の誰の姿もなく、ただ微かな残り香だけが漂っていた。彼女がそこに存在したことを肯定するのは、ただそれだけだった]

【先に出て行ったか。私も、外に出るとしよう】
(16)2005/08/31 23:23:34
書生 ハーヴェイは、床に散らばった衣服を身につけ、地下室を出て居館に向かった。
2005/08/31 23:24:43
未亡人 オードリー
――2階→主塔階段付近――
【これは…血?】

[かすかだが、血の跡が階段に付いているのに気がついた。
誰のものかは分からない。
嫌な予感。
まさか…。]

【吸血鬼が夜ごと人を襲う】

[血の跡は上へと続いている。]

【行くしかないよね。】
(17)2005/08/31 23:25:27
酒場の看板娘 ローズマリー
――螺旋階段――
[体がいくらびしょ濡れになっても、ローズマリーの気持ちは軽かった。足音が強く響く。いくつあるのかは数えた事がないが、段数の多い螺旋階段を登りきった。昨日は辛かったが、今日は疲れない。ローズマリーは体に力がみなぎるのを感じた。]

ヘンリエッタちゃん。

[にっこりと笑ったまま、ユージーンに突っ伏したままの彼女に近寄った。]
(18)2005/08/31 23:26:55
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔屋上――
[歌うような軽く弾む声。少し高くて、けれど落ち着いている安心する声。ヘンリエッタは薄っすらと目を開けた。]

…誰?

[その声は酷くかすれていて、思わず咳き込んだ。]
(19)2005/08/31 23:30:32
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルが居館の正面玄関前に立つ姿を目にし、近づいていった。
2005/08/31 23:30:40
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――

ローズマリーよ。ヘンリエッタちゃん。
[ヘンリエッタの肩をそっと抱き起こすように抱きしめた。]

大丈夫……? 辛かったでしょう?

[ヘンリエッタの頭をそっと撫でてやり、氷のような頬に手を当てた。]
(20)2005/08/31 23:32:40
未亡人 オードリー
――主塔、屋上――
[酷い雨風に揺れる林が眼下に広がる。
雄大な景色。
恐ろしいほどに、隔離された城。]

ヘンリエッタ!

[倒れているユージーンとヘンリエッタの姿を見つけた。
ユージーンの方は身体中が切り刻まれている。
そしてその横にはローズマリーが佇んでいた。]

【まさか、2人共死…】
(21)2005/08/31 23:32:54
お嬢様 ヘンリエッタは、未亡人 オードリーの声にはっと顔を上げた。
2005/08/31 23:35:12
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
[ローズマリーに抱き起こされ、その頬に人の温かさを感じた。]
【此れが、ユージーンだったら、どんなに良いのかしら?】

[少しずつ頭がはっきりしてくる。]

ローズマリー。何故貴方が此処に居るの?勝敗の決した試合を見る程暇ではないと言ったのは、貴方よ。

【こんな時にも弱さを見せたくないなんて。】
【私はまだ、元気なんだ…。】
【私はまだ、生きてるんだ…。】
【其れは酷く悲しい事…】
(22)2005/08/31 23:35:13
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――

何故ここに居るの、か。
それは面白い質問ね。ヘンリエッタちゃん。
敢えて言うのなら、99%の気まぐれと、1%との悪意からよ。
――いいえ、違うかもしれないわ。この天気かもしれないわね。

[くすくすと楽しげに笑った。ユージーンの死体がすぐ傍にあることなど、まったく気にもせず。その時、オードリーの声が聞こえ、ばっと後ろを振り返った。]

オードリーさん。今晩は。
(23)2005/08/31 23:39:03
未亡人 オードリー
[ヘンリエッタの身体が動くのを見て取った。
動かないユージーンの身体をちらりと見て、ローズマリーを見つめる]

ローズマリーさん、あなたがやったのかしら?

【ユージーンさんは、昨日、私と別れた後に、ハーヴェイさんと一緒だった。
だから、もしかしたらハーヴェイさんが…。
ユージーンさんは、生きているの?】
(24)2005/08/31 23:39:25
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
ラッセル。誰かを待っているのか?
(25)2005/08/31 23:41:27
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――

オードリーさんも面白いことを訊ねるのね。
残念ながら違うわ。

ユージーンさん、亡くなってしまったのね。残念だわ。
[声は言葉を裏切って、楽しそうだった。]
(26)2005/08/31 23:41:35
学生 ラッセル
[ハーヴェイから声をかけられてそちらへ顔を向けた]
こんにちは、ハーヴェイさん。
今日、起きてから誰にも会えなくて、誰かに会えるかな、とここで待っていたのですよ。
昨日何があったか、僕には全然わからなくて…。
(27)2005/08/31 23:42:59
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
【何故こんなにローズマリーは楽しそうなのかしら?】
【ユージーンが死んだ事が嬉しいのかしら?】

1%の悪意…?

オードリー、貴方まで、一体此処で何をしているの?体調は治ったの?
(28)2005/08/31 23:43:13
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルの言葉に目を細め、口元を歪めて冷酷な笑みを見せた。
2005/08/31 23:45:06
未亡人 オードリー
――屋上――
[ローズマリーから明らかな悪意を感じ取る]

そう…亡くなったのね。
【お気の毒に、ユージーンさん】

でも、ヘンリエッタは生きてるのよね?

[ローズマリーに対して首を振る]

ごめんなさいね。ローズマリーさん。
先約があるんだ。

[ヘンリエッタにいたずらっぽく笑って、]

さぁヘンリエッタ。
今日こそ冒険の旅にいくぞー。
(29)2005/08/31 23:45:46
学生 ラッセルは、書生 ハーヴェイの表情の変化を見て怪訝そうな顔つきになった
2005/08/31 23:45:48
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
姿が見えない、か。そういえばニーナや赤髪で片目の
男の姿もここ数日、見えないな。
(30)2005/08/31 23:48:57
書生 ハーヴェイ

昨日、何があったか――。
――正面玄関――

[言葉を一旦切って、再び続けた]
昨晩は、ユージーンが死んだよ。私の手によって。そろそろ隠す意味も無くなった、話しておくとしよう。

彼は殺人者で、私はヴァンパイアだ。戦った様子はヘンリエッタとローズマリーも見ていた。今ここで生きているのは、せいぜい5,6人だろう。
(31)2005/08/31 23:50:25
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――
[ヘンリエッタの問いに笑みで返した。]

そうよ、悪意。
この空よりも、黒く深い悪意よ。

[オードリーに柔らかく聞いた。]

そう、先約があるのね。
けれど、私も……、ヘンリエッタちゃんに用事があるわ。
とっても大事な、用事よ。
(32)2005/08/31 23:53:05
学生 ラッセル
[ハーヴェイの言葉を聞くと愕然とした表情で後ろに飛び退き、左手でフラムベルジュの柄を握った]
ユージーンさんが殺人者で貴方がヴァンパイア…!?
今まで隠れていたのが、何故今になって!?
(33)2005/08/31 23:53:17
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
[オードリーの元気そうな様子に笑う気力すらなく、ただその目から涙を溢れさせた。]

御免なさい、オードリー。貴方と一緒に行く事は出来ないわ。私はもう…。此処から動きたくない。此の侭消えてしまいたいの。何処にも行きたくない。何処に行く意味も無いから。
(34)2005/08/31 23:54:20
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
私の目的を果たしたからだよ、ラッセル。

一昨日、ナサニエルが死んだな。彼の“声”が、礼拝堂に居た私にも伝わってきた。狂乱の余波の中にあってさえ身を震わせるような、悲嘆に満ちた思念だった。
そのきっかけを作ったのは君か? 僅かに彼の血の臭いが漂っているぞ。人間には決してわからない程度だがな。
(35)2005/08/31 23:57:11
未亡人 オードリー
――主塔――
[ローズマリーを完全に無視している。]

[ヘンリエッタの顔を見れずに、顔をうつむける]

そうなんだ。
悲しい事があったんだね。


でも…

冒険の旅にいくぞー。
なぜなら、
ひとりでは寂しいからだー。
ヘンリエッタと一緒に行きたいからだー。
(36)2005/09/01 00:00:01
学生 ラッセル
確かに彼が死ぬきっかけは僕が作ったのでしょう…
何故彼が死ぬ事を選んだのか、僕にはわかりませんが…。

殺しあう、しかないのですよね…
貴方がそう出た以上、僕を殺すのでしょうから。
その前に二つほどお聞きしたいことがあります。

僕達をここに集めたのは何故ですか?
ただの偶然でこれだけの人数が集まるはずがない…。

そしてもう一つ。
一日に一人づつしか貴方達の手で殺さなかったのは何故ですか?
ナサニエルさんの圧倒的な力を持ってすれば、全員を即座に殺すことも容易だったはず…。
(37)2005/09/01 00:01:31
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
[ローズマリーの顔をじっと見つめ、ローズマリーを振り払うように体を起こし、立ち上がった。その足はふらふらとしていて、けれどその顔は真剣そのものだった。]

今わかったわ。昨日ユージーンにハーヴェイとユージーンは似てるといったけど、どちらかというとハーヴェイと貴方の方が似ているのね。性格が悪い所がそっくりよ。

【ユージーン。】
【私、頑張るよ】
【せめてユージーンの仇を取れるぐらい】

貴方…、貴方が、吸血鬼なのね?

[ヘンリエッタは疑問符をつけたが、確信していた。]

オードリー。私は冒険には行けないわ。御免なさい。だけど…、貴方が冒険に行くにしても此処で如何にかしなくてはならない人がいるみたいだわ。
(38)2005/09/01 00:05:54
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
[ラッセルの問いに、楽しげに表情を変えて答えた]

ただの偶然?
では、この雨がずっと続いていることはどう思う、ラッセル。日が差さないこの一週間がなぜ訪れたのか。それと同じさ。

この場所は――残酷な神が支配する土地、なんだよ。
(39)2005/09/01 00:06:19
学生 ラッセル
…確かに神は残酷ですね…。
罪もない人たちが望まない死を与えられる。
そんな世界ですから…。

そろそろはじめましょうか…。
ここで…やりますか?
[そういうと鞘の止め金に指をかけた]
(40)2005/09/01 00:08:49
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――

ヘンリエッタちゃん。あなたは賢いわ。とても。昨日も言ったけれど。でも、私は忠告したわ。あなたに。
"知らない方がいいこともあるのだと学ぶべき"と。

[くすっと笑った。]

私とハーヴェイが似ている、ね。そう、あなたの目にはそう映るのね。性格が悪いなんていわれたのは初めてだわ。良かったら聞かせてくれる?
――あなたがユージーンの隣に血塗れで突っ伏す前に。
(41)2005/09/01 00:09:55
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
[そしてふとこの数日を回想するように空を見上げた]

もう一つの問いは、ナサニエルとローズマリーにも聞かなければ真相は判らないだろうな。私個人について言えば、とある狙いがあったからだが。

だがヴァンパイアの思考として、これは言えるか。襲うべき対象が多いからといってまとめて殺していったのでは、楽しみがすぐになくなってしまうだろう? 遊びだったのさ、これは。

私がアーヴァインを逃がし、吊り橋を落とした時に始まった、ね。
(42)2005/09/01 00:10:59
未亡人 オードリー
――主塔――
ローズマリーさんが、吸血鬼?

【吸血鬼】
【赤い目をして軽がると舞う、あの姿】

[ローズマリーを無感情な目で見つめた。
不思議と怖くは無かった。]

【ユージーンさんがいないならさ、なおさら、ヘンリエッタを一人にはできない。】
(43)2005/09/01 00:11:47
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルの動作に笑みを消し、だがあくまでも悠然と両腕を広げた。
2005/09/01 00:12:57
学生 ラッセル
そうですか、遊びですか…
その答えでいろんな事に合点がいきましたよ…。
いろんな事で違和感を覚えていましたが、すべてはあなた方の遊びだった、と…
[フラムベルジュの柄を握る手は色が変わるほどに力がこめられていた]
(44)2005/09/01 00:14:28
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔――

いい歳して自分の事が全然解っていないのね。貴方って、最悪よ。そして其の最悪具合が、ハーヴェイとそっくりだわ。
私が倒れる前に、貴方がユージーンや死んだ皆に謝りながら死になさい。此処が貴方の墓場よ、ローズマリーおばさん。

[ヘンリエッタはそういいながら、ふらつく体で折りたたみ式ナイフを取り出した。眩暈がしたけれど、その刃をローズマリーに迎えて構えた時、母親の声が聞こえた気がした。]

オードリー。下がっていて。貴方を私が守るわ。
(45)2005/09/01 00:16:23
書生 ハーヴェイ
チェスゲームのようなものだよ、人が生きるというのは。強い者が生き、弱いものが死ぬ。そして一度失われた命は還らない。

このゲームの中でその摂理に気づいた者が、少しでも居れば良かったのだがな。

[ハーヴェイは一人ごちるようにラッセルの言葉に反応した]
(46)2005/09/01 00:19:01
未亡人 オードリー
――主塔――
ヘンリエッタ。
駄目よ。

そんなものを持っては駄目。

[ヘンリエッタに向かってゆっくりと歩き出す。]
(47)2005/09/01 00:20:36
学生 ラッセル
…もう…結構です。
ここで貴方を斬ります。
武器はお使いになられますか?
僕には素手の相手を斬ることはできない…
予備の小剣をお貸ししますが?
[そういうと開いている右手で腰の小剣を鞘ごとハーヴェイに投げ渡した]
(48)2005/09/01 00:24:00
未亡人 オードリー
――主塔――

冒険を忘れたら、つまんない大人になるだけさ。

そして、
そんなもので人を傷付けては駄目。
【例え人でなくても…】

あなたの知恵や優しさは、人を生かすため、
人の心を豊かにするために使うべきよ。
(49)2005/09/01 00:24:27
酒場の看板娘 ローズマリー
――主塔――
[ヘンリエッタの嫌味はローズマリーの笑みを崩す事は無い。]

ヘンリエッタちゃん。
私、今とても残念だわ――。ハーヴェイのように、生粋のサディストだったら、いいのに。
そうしたらもっとあなたを甚振ろうという気になるんでしょうね。
だからとても、残念。
そして。昨日の言葉をそっくりそのまま、返してあげる。喋りすぎるのはそれだけで三流よ。
けれど……あなたのお喋りに付き合ってあげる。

ユージーンを目の前で失った時、どんな気分だったの?
(50)2005/09/01 00:26:35
酒場の看板娘 ローズマリーは、お嬢様 ヘンリエッタに話の続きを促した。
2005/09/01 00:26:43
酒場の看板娘 ローズマリー

嬉しかった? 楽しかった? 悲しかった?
それとも――絶望した?
(51)2005/09/01 00:27:26
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
[ラッセルから投げられた小剣を受け取り、抜くことも無く返答した]

ああ、そうするといい。ここで私を滅ぼせれば、君たちにはまだ生きる可能性がある。
そして気遣いは不要だ。アーヴァインの死体を見なかったのか?
(52)2005/09/01 00:29:07
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルの足元に小剣を放り投げて返した。
2005/09/01 00:29:20
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔――
[オードリーをにらみつけた。]
貴方って何処までも暢気なのね。だから大事な人を失うんだわ。大事な人を失ったら解るべきなのよ、失った時の怖さから学ぶべきなのよ。逃げてばかりじゃ始まらない事もね。
冒険?行くのは勝手よ。だけど私は行かない!!

ユージーンが居ない世界に意味はない。その私が今ローズマリーに刃を向けるのは、私が気分良く死ぬため、ただそれだけ。ローズマリーが、ハーヴェイが許せないだけよ!!
(53)2005/09/01 00:30:19
書生 ハーヴェイ
なぜなら私には――ヴァンパイアには――これがあるからな。

[両手から鋭い爪を伸ばし、胸の前で交差させて構えた]
(54)2005/09/01 00:30:55
学生 ラッセル
そうですか…
なら…行きますっ!!

[フラムベルジュを抜き、右下から斬り上げる体勢でハーヴェイに向かって踏み込んだ]
(55)2005/09/01 00:32:40
お嬢様 ヘンリエッタ
[ローズマリーの言葉は、刃物のようにヘンリエッタの心を抉った。心から血が溢れ出すかのように心がじわじわと熱くなり、目がつんと来た。それでも、鼻で笑い、ローズマリーをじっと見据える。]

ハーヴェイと貴方の決定的に違う点は、貴方がマゾヒストで、ハーヴェイがサディストであると言う事だけでしょうね。でも其れなら、癪だけど貴方を喜ばせてあげるわ。

[飛び出し式ナイフをローズマリーの腹を目掛け、すっと投げた。]
(56)2005/09/01 00:34:59
書生 ハーヴェイ
来い、そして悔悟に暮れるががいいだろう、ラッセル!

[腕を開き、走ってくる彼の姿を注視した]
(57)2005/09/01 00:35:01
未亡人 オードリー
【目の前でユージーンさんがね…。
辛かったでしょうに。
でも、ヘンリエッタは立っている。】

確かに逃げるのは良くないわね。

でも、

私は、ヘンリエッタを失いたくないだけだよ。
昨日私を叱ってくれた、優しいヘンリエッタ。
(58)2005/09/01 00:39:48
学生 ラッセル
[無言で低い姿勢で踏み込むと全力でハーヴェイに向かって右下から左上へと薙ぎ払おうとした]
(59)2005/09/01 00:40:04
未亡人 オードリー
[ローズマリーを睨んだ]

【そんなナイフごときでは、吸血鬼を傷付ける事すら叶わないんだ】
(60)2005/09/01 00:41:49
酒場の看板娘 ローズマリー
[飛んできたナイフを吸血鬼のその目で軌道を見極め、そのナイフが腹に突き刺さる数センチ手前でその刃を左手で掴んで止めた。]

随分と性急なのね。
私がマゾヒスト? それはとても面白い分析だわ。

[左手で掴んだナイフと左手の間から血が溢れ出す。ローズマリーは舌でその血を舐めた。そしてそのナイフを右手に持ち帰るとヘンリエッタの足元に狙いを定め。]

武器は大切に取っておくべきよ。
(61)2005/09/01 00:41:53
酒場の看板娘 ローズマリーは、お嬢様 ヘンリエッタにナイフを投げた。風を切る音がわずかに聞こえるぐらいに。
2005/09/01 00:45:38
書生 ハーヴェイ
[地面を摺り上げるように振り上げられた斬撃がハーヴェイを襲った。彼我の距離を精確に認識し、最小限度の動きでその軌道から身をそらせる。ラッセルが攻撃に失敗したことを認識するより早く、ハーヴェイは左手の甲でフラムベルジュの刀身を弾いた]

――人間相手なら、十分だったろうがな。惜しいことだ、ラッセル。
(62)2005/09/01 00:45:45
未亡人 オードリー
【赤い目…】

【どうする。
どうすればヘンリエッタを助けられる?】
(63)2005/09/01 00:46:41
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルが姿勢を崩すのに合わせ、右手の爪を追い撃つように繰り出した。
2005/09/01 00:47:39
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔――
[オードリーの言葉に心を揺さぶられ、オードリーを思わず振り向きそうになった。]
其れなら、ローズマリーにでもこの場で殺されるのね。私は自分の手で死ぬわ。ローズマリーになんて殺されるのは御免ね。
(64)2005/09/01 00:48:07
未亡人 オードリー
【退路は背後にある。
しかし、ローズマリー相手に、この屋上から出られるとは思わない。
ならば、ここから突き落とすくらいしか…
私に、できるの?】
(65)2005/09/01 00:50:09
学生 ラッセル
[ラッセルは剣をはじかれ、それを認識できぬまま、大きく姿勢を崩し、無防備な姿をハーヴェイの前に晒している。
そしてハーヴェイの爪はラッセルの鎧ごと胸板を貫いた]

あ…

[ラッセルの両手からフラムベルジュが力なく落ちていった]
(66)2005/09/01 00:50:24
お嬢様 ヘンリエッタ
[ローズマリーの投げたナイフは一瞬でさえ宙にいるのを確認出来ないほどに速く、空気の抵抗を味方につけたナイフはヘンリエッタの足から1mm離れて地面に刺さった。]

…気を使ってあげたのよ、貴方は素手でしょう?
(67)2005/09/01 00:53:02
お嬢様 ヘンリエッタ
[ローズマリーから目をそらさずに刺さった其れを抜いて再び構え、ローズマリーへ向けて全速力で走っていく。]
(68)2005/09/01 00:53:48
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
[貫手の形にすぼめられたハーヴェイの右手が、ラッセルの着ていた革鎧を貫いた。勢いは全く減殺されず、爪の先端はそのまま彼の背中まで貫通した]

ラッセル――この手を抜けば、お前は、死ぬ。
(69)2005/09/01 00:54:05
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルの血と体温が手に伝わるのを感じつつ、冷静にそう囁いた。
2005/09/01 00:54:42
未亡人 オードリー
駄目、ヘンリエッタ。

[ヘンリエッタの後を追って走り出す。]
(70)2005/09/01 00:58:15
学生 ラッセル
[胸部を貫かれ口から血を吐き出しながらゆっくりとした動作で左手で左側に吊るしてある小剣を抜こうとする]
僕は…僕は…ゴホッゴボッ

[何かを言おうとしたが声にならず咳き込むだけだった]
(71)2005/09/01 01:00:24
未亡人 オードリー
【全く、手の焼けるお嬢さまだこと。
いいわ、後で罰を受けるのは、私が被ってあげるから。
今はもうめちゃくちゃやりましょか。】
(72)2005/09/01 01:00:30
酒場の看板娘 ローズマリー
――主塔――
あら、お気遣いありがとう。
でも心配には及ばないわ。

[胸の前で軽く開いた両手の爪が鋭利な刃物へと変化を遂げる。ローズマリーはヘンリエッタが走ってくるのを避けることなくその場に立ち、傍まで来たヘンリエッタの額を爪を立てて掴もうとした。ところが、ローズマリーはその手を額を捕える前に引っ込めた。]

……!!!

[突っ込んでくるヘンリエッタを避ける事が出来ず、刃がわき腹に突き刺った。]

っつっぅ……

[痛みにうめいたが、ローズマリーは目の前のヘンリエッタの事など、少しも見ていなかった。]

【今、なんて? ラッセルを……?】
(73)2005/09/01 01:00:40
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
[後ろから追ってくるオードリーの言葉も全て聞こえなかった。ローズマリーの手が伸ばされ、目をぎゅっと瞑った。それでも走ると、手に手ごたえを感じ、ローズマリーにどんとぶつかった。そのままローズマリーの脇腹にナイフが刺さったまま、反動で後ろに転んだ。]

っ! とろいのね…!
(74)2005/09/01 01:04:11
酒場の看板娘 ローズマリーは、ナイフが刺さったまま、後ろに二歩、三歩と後退した。
2005/09/01 01:08:14
書生 ハーヴェイ
最後の言葉があるなら聞いてやろう、ラッセル。
意識が絶えそうなら、これでどうだ……?

[ハーヴェイはラッセルの体内に潜り込んだ右手を少し捻った]
(75)2005/09/01 01:08:22
未亡人 オードリー
[ヘンリエッタのナイフがローズマリーに食い込むのを、驚いて見た。]

もういい、ヘンリエッタ。
あとは私がやるから、逃げな。

[ヘンリエッタの肩を掴むと、思いきり後ろに引きずり戻した。]

【姫様…
いえ、ヘンリエッタ。
私に勇気を…】

[ローズマリーに素手で掴みかかった]
(76)2005/09/01 01:09:42
未亡人 オードリーは、酒場の看板娘 ローズマリーを投げ飛ばすために渾身の力を込めた。
2005/09/01 01:10:55
学生 ラッセル
[途切れかけていた意識が一瞬だけ戻された]
僕は…貴方を…斬るんだ…
まだ終われ…な…い…

[そう言葉を残すと体から力が抜け、*息絶えた*]
(77)2005/09/01 01:11:52
酒場の看板娘 ローズマリー
[ラッセルが助からないという告知にローズマリーはラッセルの事で頭がいっぱいになった。]

【ラッセル……!】

[それでもオードリーに掴みかかられた瞬間、凶器と化したその爪を立て、肩に手を書け思い切り突き飛ばした。]
(78)2005/09/01 01:13:50
お嬢様 ヘンリエッタ
――主塔――
[オードリーに押しやられたが、かまってなんて居られなかった。立ち上がり、その手に落ちていたスチレットを持った。頭がぼんやりとして、手が震えた。]

【ユージーン。】
【見守っていて。】
【貴方の力を貸して】
(79)2005/09/01 01:17:38
書生 ハーヴェイ
――正面玄関――
[ラッセルが残した最後の言葉に、静かな声で弔うように独白した]

今際のときまで、戦い続ける意志は残っていたか。
残念だったな。あと十年――せめて五年でも経験を積めば、傷の一つは残せただろうに。だが、終わったものはもうどうにもならん。さらばだ、ラッセル。
(80)2005/09/01 01:21:58
書生 ハーヴェイは、学生 ラッセルの胸から右手を引き抜き、彼の遺体を残して館内へ入っていった。
2005/09/01 01:22:21
未亡人 オードリー
[肩の肉が抉られて、削げ落ちた。
足に踏ん張りが利かず、そのまま吹っ飛んで地面に激突し、バウンドする。]

【『大事な人を失う』か。
うん、痛い所をつくわね。
正直さ、失ってばっかりなんだ。
私の力では、失いたくない人を助けることはできない。
わかってるんだ。
だから、いつだって私は、誰かを生かす事豊かにする事を考えた。】

【このまま…
ヘンリエッタも失うのかな。
嫌だな…】

[頭を思いきり叩きつけられて、意識が朦朧とする。]
(81)2005/09/01 01:23:32
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――
[深い悲しみがインクのように心に満ちた。ローズマリーは笑顔を崩し、憂いを帯びた横顔が雨に濡れた。]

くすくす……。ふふふ、あははははは。

[ローズマリーは声高く笑った。その声は決して楽しそうでなく、どんよりとした悲しみを背負って響いた。脇腹からナイフを抜き、その場に投げ捨てた。金属の音が耳に届いた。激動――それは"怒り"にも似た物――に駆られたローズマリーの手の狂気がさらに鋭く尖った。]

ヘンリエッタ、今の私はあなたと同じ気持ちだわ。
けれど……、いかなくてはならない場所が出来たようだわ。
お遊びは終わりよ、ヘンリエッタ!!

[吸血鬼の身体能力をフルに発揮し、ヘンリエッタの傍まで行くと、右肩から切り裂くように腕を振り下ろした。]
(82)2005/09/01 01:30:50
未亡人 オードリー
[あたりがぐるぐる回る。
雨の感覚もなく、肩の痛みも気にならず。
どこか見当外れの方向に、あらん限りの力で叫んだ。]

助けられなくて、ごめん!
弱い私でごめん!
ヘンリエッタ。生きてよ!

【あなたの友達になれなかったのが、残念。】

[オードリーは*気を失った*]
(83)2005/09/01 01:33:37
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――

オードリー!!
[オードリーに気を取られ、ローズマリーが傍に来ていることに気が付いた時には既に遅かった。その獣の手がヘンリエッタの右肩から腹までを一気にえぐっていく。]

っは…!

[味わった事の無い激痛にヘンリエッタはそのまま倒れ込んだ。血が体から流れ出し、そして雨がそれを薄める。昨日と同じように。ユージーンと同じように。]

ユージーン…。
(84)2005/09/01 01:36:14
お嬢様 ヘンリエッタは、喘ぐように言った。
2005/09/01 01:36:17
書生 ハーヴェイは、2階から主塔に入り、螺旋階段を休むことなく上っていった。
2005/09/01 01:37:43
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――
[ヘンリエッタの血に染まった手。罪悪感など感じなかった。それよりも強く、"怒り"が彼女の中で暴れ狂っていた。ヘンリエッタの流す血の量を見て、ヘンリエッタから離れた。]

【ヘンリエッタにとどめを刺すことよりも先にすべき事が私にはあるわ。】

ヘンリエッタ。安心して眠るといいわ。
ハーヴェイには私からお仕置きをしておくから。
あなたの分もね――。

私、マゾヒストじゃないのよ。

[くすっと笑った。その笑みは感情に流されすぎていて、普段のローズマリーからは到底想像できないものだった。]
(85)2005/09/01 01:43:07
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
[呼吸するのが苦しかった。瞼が重い。]
オードリーっ。貴方に…逢えてよかった…。
貴方こそ…生きて…。負け…ないで。貴方の強い…姿が好き、だから。
[ヘンリエッタはそこまでいうと咳き込んだ。その口から咳と共に血が多量に吐き出される。]
(86)2005/09/01 01:45:09
書生 ハーヴェイ
――螺旋階段――
[階段の終着点。そぼ降る雨の中に混じってかすかに漂う血の匂いをハーヴェイは嗅ぎ取った。歩みを止め、ラッセルの血が染み込んだ右腕を口元に寄せる]

いや……違うな。この若い血の匂い……ヘンリエッタか。
(87)2005/09/01 01:46:11
書生 ハーヴェイは、残りの数段を上りきり、主塔の屋上に姿を現した。
2005/09/01 01:50:07
お嬢様 ヘンリエッタ
――屋上――
[ローズマリーの言葉を鼻で笑った。馬鹿馬鹿しいことを喋る余裕のあるローズマリーがうらやましかった。]
一つ、聞いて…いい。
[喋れば喋るほど、意識が薄れていく。]
どんな気持ち…どんな…気持ちで、人を殺すの?天国にいるユージーンは、"病気"だった…。直して…あげたいの…。天国で、きっと、ユージーンは私を…待っててくれてるから…
(88)2005/09/01 01:51:45
お嬢様 ヘンリエッタは、酒場の看板娘 ローズマリーに話の続きを促した。
2005/09/01 01:51:54
書生 ハーヴェイは、お嬢様 ヘンリエッタに話の続きを促した。
2005/09/01 01:54:37
書生 ハーヴェイ
――主塔・屋上――
[周囲を一瞥し、倒れているヘンリエッタとオードリー、手を血に染めたローズマリーの姿を目にした。ユージーンの死体はまだその場に残されていた]

ヘンリエッタ……ユージーンの後を、追うか。
(89)2005/09/01 01:54:37
書生 ハーヴェイは、お嬢様 ヘンリエッタの様子を、無感動に見下ろした。
2005/09/01 01:55:31
酒場の看板娘 ローズマリー
――主塔屋上――
[ハーヴェイの姿に気がつき、顔に僅かに残っていた笑みが完全に消え去った。]

何故かしら。私が貴方を殺したいと思ったのは、貴方が羨ましかったからよ。けれどきっと、ユージーンさんのそれに似ているんでしょうね。もっとも、病気というよりは、"運命"でしょうけど。

[久しぶりに味わう"怒り"の感情にローズマリーは肩で息をしていたが、ハーヴェイに視線を投げた時、自分が酷く冷静な気分――或いは、心が冷えていく様子――を味わった。]
(90)2005/09/01 01:57:02
書生 ハーヴェイ
――ふ。
吸血鬼は血を喰らい、そして人を殺す。
私たちはそういう存在だからな。
それが“運命”であり、“宿命”であり、“摂理”だ。病んでいるというなら、この世界そのものが病んでいるのだろうさ。
(91)2005/09/01 02:02:43
お嬢様 ヘンリエッタ
[薄れ行く意識の中で、ユージーンを思った。]

ユージーン………。

【聞いて…。14年間生きてきて私、初めてだったのよ。】
【男の人と、キスしたの…】
【んふふ…。しかったなぁ、ユージーンと。】
【あの柔らかな瞳と、暖かさのある腕の中に包まれて】
(92)2005/09/01 02:06:20
お嬢様 ヘンリエッタ
[ユージーンの顔が目の前に浮かんで、ヘンリエッタには視界が歪みすぎて、何もかもが見えなくなった。]

【ユージーン。】
【私…、誰のことも好きになったことが無いの】
【貴方の事を想って止まないこの気持ちって】
【恋って言うんだよね。】

ユージー……。

[名前を呼ぼうとして、激しく咳き込んだ。どんどんと血が体中から抜けていく。]
(93)2005/09/01 02:13:48
お嬢様 ヘンリエッタ
[雨は振る。ザーーーという音を立てて。髪が地面に溜まった水に浮き、ふわふわと浮いていた。]

【死ぬ時にまで、貴方の事しか考えられないなんて】
【愚かだね。】
【やり残した事も後悔も】
【全て貴方がいなければ成り立たないなんて】
【悲しすぎるよ――】
【本当に生きている意味なんて、なくなっちゃったじゃない】

げほっげほげほげほっ………
(94)2005/09/01 02:17:25
お嬢様 ヘンリエッタ
[濃い灰色をした雲で埋め尽くされた空。]

【あの向こうに、ユージーンがいるんだよね。】
【今行くよ、ユージーン】
【貴方のせいでこんなに体が冷えちゃったんだから】
【そっちに行ったら、ねぇ、暖めて…】
【貴方がうんざりするぐらい、私は貴方を想ってるのよ】
【それを、受け止めて】

[ヘンリエッタは残された全ての力を使って、うつ伏せになると、地面を這うようにしてユージーンの元へ向かった。]
(95)2005/09/01 02:23:44
書生 ハーヴェイ
ヘンリエッタ。
死すべき定めの者が最期に残す言葉を、私は幾度と無く聞いた。

自分の一番大切な人間。
自分の一番成し遂げたかったこと。

死の間際にこそ、その者の本質が現れるのだろう。そしてお前は――ユージーンへの想いを残していくのだな。
(96)2005/09/01 02:25:24
書生 ハーヴェイは、お嬢様 ヘンリエッタが這って行く様子を、何することもなくただ見ていた。
2005/09/01 02:26:26
お嬢様 ヘンリエッタ
[体が地面と摩擦を起こし、傷口が更に熱くなった。叫び声を挙げたくても、声など出る力すら無い。]

【ユージーン】
【貴方にもっと早く出会いたかった】
【貴方に逢ってたら、私はもっと違ったのかな】
【ねぇ、ユージーン?】
【私は何時だって素直じゃないし】
【私は何時だって文句しか言わない】
【貴方に逢って私は変わったけれど、素直じゃない所はきっと変わってない】
【だから、天国に行ったら、きっと言えないんだろうなって思ってるよ】
【私…、とっても馬鹿だね】
【馬鹿で馬鹿でどうしようも無いけど】
【でもそれが、私なの】
(97)2005/09/01 02:26:38
酒場の看板娘 ローズマリー
――屋上――
[ヘンリエッタの様子に胸が張り裂けそうだった。ローズマリーは思い出していた。生前のラッセルの凛々しい剣を構えた姿、困った顔。安心感を与える声。そして同時に――、婚約者の顔も。]

……っ。

[ローズマリーは空を見上げた。雨が入るのを防ぐために目を瞑った。容赦なく雨は顔に降り注ぎ、記憶の再生は続いた。]
(98)2005/09/01 02:31:36
お嬢様 ヘンリエッタ
[ハーヴェイの言葉など、聞いていなかったし、例え聞こえても意味を理解することなど不可能だった。]

【我侭なのはわかってるけど】
【だけど。】
【今、天国に向かう前に言うから、聞いて。】
【伝わって無くても、もう二度と言わないから】
【お願いされたって、言ってやらないから】

[傍まで来て、手を必死に伸ばした。その拍子に血を吐き出してしまい、自分の手が血に染まる。]
(99)2005/09/01 02:32:42
お嬢様 ヘンリエッタ
[此れが最後。もう限界が近かった。自分の体に鞭を打って、上体を必死に起こし、ユージーンの顔を覗き込んだ。]

ユージーン…。
貴方を、愛してる…。

[最後は声にすらなっていなかったけれど、ヘンリエッタの唇は確かにそう動いた。そしてその後、ヘンリエッタはユージーンの上に倒れこみ、その瞳を閉じた。その瞳はもう開く事がなく、その体には*雨が降り注ぎ続けていた*]
(100)2005/09/01 02:34:58
書生 ハーヴェイ
――主塔・屋上――
[ヘンリエッタがユージーンの遺体にまで這って行くのを、ただ冷静に見つめていた。彼女が倒れこみ、その身体から生気が失われたのをみてようやく口を開いた]

事切れたか。だが、よく持ったものだ。
それを果たすまでは死ねぬ、というものだったのだろうな。
(101)2005/09/01 02:41:58
酒場の看板娘 ローズマリー
――主塔→居館4階后室――
[ローズマリーはヘンリエッタの死を感じ取ると、そのまま走って螺旋階段を駆け下りた。]

【何も見たくない。何も聞きたくない。今はもう何も――】
(102)2005/09/01 02:45:43
書生 ハーヴェイ
――主塔・屋上――
[ローズマリーの駆け出す姿を捉えたが、後は追わなかった。倒れているオードリーへと近寄り、息があることを確認すると背に担ぎ上げた]

あれは……少しの間そっとして置くか。
その前にオードリーを……やむをえん、2階まで運ぶか。
(103)2005/09/01 02:49:05
書生 ハーヴェイは、未亡人 オードリーを背負って2階へと降り、適当な一室を選んで彼女を休ませた。
2005/09/01 02:50:56
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階后室――
[后室に着くと、子供の時のようにベッドの前に座込み、ベッドに腕と頭を乗せた。こみ上げてくる物を止めることなど出来なかった。ローズマリーは小さい頃悲しい時に抱いた幻想を思い出す。こうやって泣いている時、天蓋付きベッドの持ち主が実は寝ていて、起き上がってくる。そして、泣いているローズマリーの頭を撫でる、甘い幻想。夢。]

……っ。
(104)2005/09/01 02:57:25
酒場の看板娘 ローズマリー
[けれど涙に濡れた頬をあげても、そこには誰も寝ていなかったし、長い間使われた気配も無い、過酷な現実があるだけだった。そして、当然、傍には誰も居ない。サイドボードが目に入った。きらりと光る指輪がそこには置いてあって、ローズマリーは自分がそこに置いたことを思い出した。]

【ラッセルくんが居なくなった今……、あれを捨てたら……、そして、この胸に下がるロケットペンダントを失ったら、私はもう戻れなくなってしまう。】

["人間"でありたい心、"人間"のままの心の象徴であり、それを捨てた時、自分を確実においていってしまう人を好きになることはないだろうと、ローズマリーはずっと思っていた。]

【けれど、このままで居たいのかも、引き返したいのかも、どうしたいのかも、私にはわからない――。】
(105)2005/09/01 03:03:32
書生 ハーヴェイ
――二階・客室――

[ハーヴェイは自分の部屋に戻り、血に濡れた上着を椅子に掛けた。そのポケットから卵型の懐中時計を取り出すと、蓋を開いて内側に描かれた肖像に見入った]

【母上の肖像画――だが、いま見るとここに描かれているのはローズマリーだとしか思えないほどだ。良く似ているな……】

[ハーヴェイは暫くそれを見つめた後、蓋を閉じて部屋を出た]
(106)2005/09/01 03:09:36
書生 ハーヴェイは、内心の声が導くままに階段を上り、后の部屋の前に立った。
2005/09/01 03:10:47
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階・后室――

[ヘンリエッタの姿を思い出していた。ローズマリーには彼女の気持ちが手に取るようにわかっていて、ヘンリエッタに"声"など送れる筈など無いのに、悲しみが流れ込んできていた。だからこそ、余計に悩んでいた。いや、本当はどうしたらいいかローズマリーにはわかっていた。けれどそれを拒む心は消えないままに、葛藤の最中にあった]
(107)2005/09/01 03:13:20
書生 ハーヴェイ
――四階・后室前――
[ハーヴェイは“声”を送ることもなく、扉の前でただ静かに気配をうかがった。厚い扉の向こうには、ローズマリーがいるという確信があった。だが、まだ声を掛けてはいけないということも。ふと、彼はきびすを返し、隣の城主の部屋へと移動した]
(108)2005/09/01 03:19:04
書生 ハーヴェイは、后の部屋へと通じるドアの前に立ち、重々しくノックした。
2005/09/01 03:24:20
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階・后室――
[気持ちの高ぶりがようやく元に戻り、ローズマリーは放心したようにベッドに腰掛けていた。ノックの音が響く。ハーヴェイだという事は勿論分かっていたし、先程から気配を強く感じていた。ドアを開ける代わりに、"声"を送る。]
(109)2005/09/01 03:27:03
書生 ハーヴェイ
――主室→后室――
ローズマリー。入るぞ?

[ハーヴェイは声を掛け、室内へ足を踏み入れた。ベッドの前に座り込むローズマリーの頬には、まだ新しい涙の痕が残っていた]

やっぱり、泣いていたか……姉さん……。
(110)2005/09/01 03:28:11
書生 ハーヴェイは、ベッドまで歩み寄って腰掛け、ローズマリーを見つめた。
2005/09/01 03:29:03
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階・后室――
姉さん、と呼ぶのはやめてと昨日言ったばかりよ。

[ハーヴェイと目を合わせる事が出来ずに自然に目をそらしたまま、言った。少し赤くなった目をごしごしと擦った。]
(111)2005/09/01 03:33:22
書生 ハーヴェイ
――后室――
そうだな、ローズマリー。
もう、姉と弟という関係だけではなくなっているのだし。

だが、お前のことが心配なのも事実だ。
弟としてというのが嫌なら、家族として、だな。
(112)2005/09/01 03:37:26
酒場の看板娘 ローズマリー
――后室――
ハーヴェイ、ありがとう。
その気持ちだけで、とても……救われるわ。
(113)2005/09/01 03:41:15
酒場の看板娘 ローズマリーは、目を伏せた。
2005/09/01 03:41:21
書生 ハーヴェイ
――后室――
気持ちだけじゃないさ、ローズマリー。
行動も伴っての言葉だ。それとも、私では嫌か?
(114)2005/09/01 03:53:35
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階・后室――
ハーヴェイ。
貴方を求めてるなんて、貴方のことが好きだなんて、絶対言ってなんてあげないわ。
だけど……、貴方の言葉を信じてるわ。私のずっと傍にいて、支え続けてくれると。
(115)2005/09/01 03:57:33
書生 ハーヴェイ
――后室――
ふん。言わなくてもわかるさ。
私たちは、同じ血を持つ者どうしなのだからな。

信じればいい、その血が教えてくれる真実を。
(116)2005/09/01 04:10:04
書生 ハーヴェイは、人差し指に牙を立て、血の流れ出る様子を見守った。
2005/09/01 04:16:31
酒場の看板娘 ローズマリー
――后室――
ふふ、そうね。
言葉に頼らなくても……、伝わるものね。

この血が教えてくれる……真実?
(117)2005/09/01 04:16:35
書生 ハーヴェイ
――后室――
[血の滴を浮かべた指先をローズマリーに差し出した]

誓いをしよう。私たちの血にかけて。Blood Bond ――《血の契り》を重ねよう。それが私たちの間に生まれる真実だ。
(118)2005/09/01 04:18:19
酒場の看板娘 ローズマリー
――后室――
[礼拝堂で交わした時と同じように、ハーヴェイの手に自分の手を添え、唇をハーヴェイの指先にそっと当てた。何も言わなかった。言葉は必要無いと知っているから。契りの滴を舌を使って舐め取った。]
(119)2005/09/01 04:22:44
書生 ハーヴェイは、酒場の看板娘 ローズマリーの上半身に腕を伸ばし、抱きすくめた。
2005/09/01 04:26:21
書生 ハーヴェイ
――后室――
[無言のまま、ローズマリーの瞳を見つめた。そっと目線を絡ませ、口元だけで微笑を浮かべたると、彼は静かに顔を近づけた。そして、ハーヴェイの血で紅さをましたローズマリーの唇に自分のそれをゆっくりと重ねた]
(120)2005/09/01 04:31:26
酒場の看板娘 ローズマリー
――后室――
[ハーヴェイの頬に手を当て、静かに目を閉じた。ハーヴェイの温もりに包まれて、心地が良かった。暗闇の中でも心の中が満たされる感覚、瞼の裏に浮かぶハーヴェイの微笑。心から思った。とても幸せだと。]
(121)2005/09/01 04:36:49
書生 ハーヴェイは、酒場の看板娘 ローズマリーの身体を抱いたまま、後ろへ倒れこむようにベッドに身を投げた。
2005/09/01 04:39:16
書生 ハーヴェイ
――后室――
[すぐ隣にローズマリーの重みを感じる。目を閉じた彼女の顔を見て、思わず小さな声を挙げて笑った。が、真面目な表情になって優しく囁いた]

ローズマリー。忘れるなよ。
《血の契り》を交わしたこと。この血にかけて誓いを行ったこと。
どちらかが滅びる時まで、それは有効なのだから、な。
(122)2005/09/01 04:53:20
酒場の看板娘 ローズマリー
――后室――
[ハーヴェイの囁きに目を閉じたまま、ふふっと笑った。]

ええ、忘れないわ、ハーヴェイ。
そして、この血が忘れさせないわ。そのための《契り》でしょう?

【例えばこれがラッセルくんなら、きっとどちらかが滅びる時まで、だなんて言えないんでしょうね。遠くない未来に、その時は訪れてしまうから。もっとも……、もうラッセルくんはこの世に、いないのだけれど……。】
(123)2005/09/01 04:59:27
書生 ハーヴェイは、酒場の看板娘 ローズマリーの言葉に頷き、自らも*目を閉じた。*
2005/09/01 05:00:57
酒場の看板娘 ローズマリー
――后室――
[ローズマリーは穏やかな気持ちで改めてその事実を思った。先程のように深い悲しみに揺り動かされる事はなかった。勿論、まったく感じていないわけではなかったが。ローズマリーは軽く瞬きをした後、再び*目を閉じた*。]
(124)2005/09/01 05:05:24
未亡人 オードリー
――2階、個室――

[見なれぬ部屋で目を覚ました。
頭がぼうっとする。]

ヘンリエッタ!



【あぁそうか…】

[部屋には誰の気配もなかった。
自分が生きている。
それがむしろ信じられなかった。
だからそう、
今はやっぱり最悪の最中なんだ。]

ヘンリエッタ…

[ヘンリエッタの死を感じ取り、涙を流した。]
(125)2005/09/01 07:30:28
未亡人 オードリー
【暖炉の前で…
顔を寄せ合った、ユージーンさんとヘンリエッタ…
2人共、ちょっと照れたような、素敵な表情をしていた…】

[いつか見た光景がよぎる。]

【大切な人だったんだね。
天に召されても、仲良く出来るといいね。
ふふふ。
ヘンリエッタ。
お疲れ様。】
(126)2005/09/01 07:36:13
未亡人 オードリー
ちきしょう!

[無性に、何か物を投げつけたかったが、手は空を切った。
肩が痛い。
深く肉が抉り取られているのに気がついた。]

ちきしょう!ちきしょう!

[肩の傷を反対の手で思いきり掴む。
痛覚が意識を持っていきそうだった。]

【この痛みは、ヘンリエッタの痛み。
忘れないから。】
(127)2005/09/01 07:42:05
未亡人 オードリー
――2階、個室――
【吸血鬼は、ローズマリーさんとハーヴェイさん?】

[ヘンリエッタの言葉を思い出す。
墓に祈るハーヴェイの姿を思い出し、まさかと思った。]

【でも、ヘンリエッタが嘘をつくはずはない。】

【だとすれば、ユージーンさんを殺したのがハーヴェイさん…。
切り刻まれた姿。
圧倒的な暴力。
門番小屋の男も同じ…。
そういうことか。】

[ここにきてようやく、つながった。
錯乱する男の声。怒号。
男を追いかけたハーヴェイ。
門番小屋で殺し、
そのまま橋を落とした。
きっとそういうことだったのだろう]
(128)2005/09/01 07:49:29
未亡人 オードリー
[自分の滑稽さに嫌気がさした。
信頼していた。
ハーヴェイを…あの化け物を。]

[あれも偽りだった。
平手打ち。
あの子の無茶を止めるためだとばかり思っていたが、
真実は全く異なっていた。]

【私も殺されるべきね。
愚かさの代償にさ。】
(129)2005/09/01 07:54:25
未亡人 オードリー
[今抜け出せば、せめてじたばたできるのかもしれない。
でも、ヘンリエッタがいないなら、もうそれも必要のないことだ。]

【出口なんてさ。
あるわけなかったんだ。
ちきしょう。】

[あの悪鬼は、ハーヴェイは…出口があると言った。
それこそが、出口がない事の証明でもある。
例えあったとしても…、]

【とっくに先回りして潰されてるに決まってる。】

[何もかもが忌々しかった。
布団の感触も、湿った空気も、自分の中を流れる血の音も…]
(130)2005/09/01 08:00:11
未亡人 オードリー
[何かを思い出したように、懐から2通の手紙を取り出す。
まだ、持っていた。
絶望の中で書いたものだった。
それを、手を伸ばしてベッドの傍らの机の上に置いた。]

[1通は詫び状。
約束を守れなかった。
山間の村への家庭教師…。]

[もう1通は、故郷の愛する2人へ。
大切な姉妹のような姫様と、
今も偉大な先生であるお母さんへ。]

【さよなら】
(131)2005/09/01 08:06:37
未亡人 オードリー
――2階、個室――

[肩の傷を再び抉ると、頭の芯が痺れ、意識を失った。
もう2度と最悪の中に目覚めない事を願って…]
(132)2005/09/01 08:09:05
未亡人 オードリーは、*静かに目を閉じた*
2005/09/01 08:09:43
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階・后室――
[ローズマリーはいつの間にか眠っていたことに気づいた。傍らで眠るのは愛しく大切な男――いまや彼女の知る唯一の同族であり、弟であり、そして恋人だった]
(133)2005/09/01 11:15:29
酒場の看板娘 ローズマリー
――4階・后室――
[ローズマリーはそっと身を起こし、ハーヴェイを起こさないように静かにベッドを抜け出した。ふと、昨日と同じような行動をしている自分に可笑しさを感じて口元がほころんだ。これからもきっと同じなのかもしれない。自分が先に起きて、彼は後からベッドを抜け出してくる。
そんな想像に耽りながら、窓の閉じ板を外し、外を眺めた]
(134)2005/09/01 11:20:31
酒場の看板娘 ローズマリー
[雨であることはわかっていた。それがもう長くは続かないだろうことも。これから自分たちはどうすれば良いのだろう、ローズマリーは自問した。だが、すぐに頭を振ってその疑問を打ち消す。今想い浮かぶ“するべきこと”は、たった一つしかなかった]
(135)2005/09/01 11:23:08
酒場の看板娘 ローズマリー
[ローズマリーは窓を閉めてベッドに戻り、まだ眠っているハーヴェイに優しく唇を重ねた]

おはよう。
(136)2005/09/01 11:24:04
書生 ハーヴェイは、酒場の看板娘 ローズマリーに微笑みながら目を覚まし、おはよう、と挨拶をかえした。
2005/09/01 11:29:14
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