人狼審問

ハッ！物好きのお嬢様もいたもんだ。イイ趣味してるぜ。

こんなヤツにひっかけられるとはよ…！

あら……？　アーヴァイン？　どういうこと……？
人間が……、この村に……？

折角の酒が不味くなるぜ。

マリー、此奴貰うぜ。
月の下で飲んでくる！

アーヴァイン。それマジか？人間がオレらを？ハッ。笑わせる。

だから…グレン。
どうか、今だけは…落ち着いてほしい。
頼む…。

なるほど、アーヴァイン、ご苦労だった。
今日は休んでくれ。
私もそろそろ休ませてもらうよ。
出来れば皆、集会所に集まれそうな時間を書いておいてくれないか？
私は明日は夜はずっといる予定だ。

ん、マリーが青いかって？
どう言う意味だい？

［クインジーは、扉を開けた処で振り返った］

ギルバートって言ったっけ？
グレンも、クインジーも、喧嘩してる場合じゃないよ。

アーヴァインは、冗談なんて言う奴じゃない。
多分、人間は本当に……混ざりこんだはずだ。

ああ、自己紹介がまだだったね？
私は、ローズマリー。よろしく……ね。

ハッ。余所者の言う事はきかねェよ。


昔、余所者が何をした？オマエらなんて大嫌いだ。

…アーヴァイン？
なんだ、いきなりどうしたんだ…？

…人間がこの村にいる…？

俺はまた…安らぎの場所を手に入れられなかったのか…？

我々の中に人間が･･･？
どうも今まで標的にしていた連中と違い一筋縄ではいかぬようだな。

そういうタイトルの、歌……だよ？　ふふふ。

おや、全員揃ったみたいですね。
みなさんよろしく。

アーヴァインさん、いつもお疲れ様です。
それにしてもこの村に入り込むとは…。
可愛そうな人間ですねぇ。くくく

こんばんは、皆さん。
それにしても、今日の月……随分と赤いのね？
綺麗な、血の色……。

とても、心が和むわ……ふふ。

そうね、私は明日は、多分昼に一度顔を出せる……かな？
その後は夜まで来れないよ。

野暮用があってね。遅くても22時前後には顔を出せると思う。

さて、私はここで休ませてもらうよ。
明日からよろしくたのむ。
シャーロット、夜遊びはほどほどにな。
アーヴァインが気にしていたぞ。

おはよう、ロッテ。
綺麗な色だよね、本当……。

でもね、人間が、この村に入り込んだらしいよ？

ん、悪くはない…な。

歌か…そう言や“Blue Moon”なんて歌も在ったな。ここにそのレーコードは在るかな？

まぁ、今は要らないけどな。

''Ｂｌｕｅ Ｍｏｏｎ''か……。
そんな名前のカクテルもあるよね……。

出来ない約束……。
なんて、意味があったような気がするけど……。
知ってて、言ったのかしらね……？

Blue Moonと言えばカクテルでもありますね。
ローズマリーさん、ここにあるのはワインだけですか？

俺は…
大体朝7時付近に少しだけ、
あとは夜は22時から24時くらいが中心になると思う。

さて、俺も今日はそろそろ休ませて貰うよ。
グレンには嫌われちまったようだがな…。

(いつか、グレンとも…杯をかわす日がくるといいな…)

今晩はしばらく起きてるさ。月がこんなにきれいだものな。

明日は…昼に一度覗けたらいいが、でなければ、夜まで無理だ。

ローズマリーさんとは気が合いそうですね。

お断りの意味も持ってるらしいですよ。
ローズマリーさんに作ってもらいたくはないですね…。

……人間、ですって？

ヴィンセント先生、そんな事は無いよ？
店からいくつかリキュールも用意してるからね。

簡単なカクテルなら、作れるよ。
シェイカーも一応、予備をこっちに持って来てあるしね？
何か好きなカクテルでも、あれば作るわよ。

それではBloody Maryを頂けますか？

勿論、トマトジュースの代わりには、ね。

微かな残り香だが･･･確かに人が居るようだな。

[慣れた手つきで戸棚からウォッカを取り出し、トマトジュースの変わりに、ロマネコンティの中身を注いだ。
軽くレモンを絞り、スパイスを少量加えステアするとカットされたレモンを飾った。
横にスティックセロリを添えるとヴィンセントの前に静かに置いた。
同じ物をもう１つ作り、自分の前に置いた]

おまたせ。特製のブラッディ・メアリーさ。ふふ……。

ヴィンセント先生。良い酒の趣味をしているね。


マンジローも、感じるのかい……。
私も、人間の臭いを……感じる。

でも、どこからその臭いがするかは分からないんだ……。

乾杯しましょうか？

…そうですね。
今宵の月と哀れな人間にでしょうか。

人間ごときに遅れをとりたくはないものだ。
油断するわけには行くまい･･･。

人間が、紛れ込んでいる……。

そうね、マリー。確かに、臭うわ……。

人間が、居る……。

なんて、素敵なのかしら……。

軽く肌に触れた爪に、徐々に力を入れていく時の、あの感触……あの瞬間……。

思い出すだけで、くらくらするわ……。

引き裂いた皮膚から、溢れ滴る血。

舐めると少し、甘いの……ね？

もう、どれだけ味わっていない事かしら……ふふふ……。

マンジローが言う通り、遅れをとるわけには、行かないわね……。
ロッテ、間違っても、同族を食らうわけには行かない。
何とか人間だけを見分けたいわ……。

そういえば、昔人間の村を襲いに行った時に、占い師や霊能者なんて能力者が居たわね……。

その者を食らった仲間は、不思議な能力を身に付けたとか。
人間を見分ける能力者何ていうのも、居そうだね？

すまねぇ、ドジ踏んじまたらしい…。

俺を追っていた賞金稼ぎ共に付けられた。
村長が話していた三人組ってのを聞いた時、嫌な予感がしてたんだが…。

昼間、此処に張ってあった手配書を覚えてるだろう。

あの手配書な…実は殺人鬼の俺に掛かった手配書でな…二桁違うって言う奴は…人狼の…俺の毛皮に掛かった賞金なんだよ。

……そう。
だとしたら、この村に忍び込んだのは事実って事ね。

ふぅ……。
この村では初めての事態だわ……。
他の村ではどんな風に対処したのかしら……。
人間に滅ぼされなかった村も、あるわよね……？

あんなに非力なくせに……。
仲間を殺そうだなんて……憎らしいわ……。

今、外で酒を飲んでいたら…其奴らが声を掛けて来やがって…此処が人狼の村だって気が付いたらしい。

俺に取引を持ち掛けて来やがった…。
（掴まって脅されたなんて、口が裂けても言えねぇけどな…）

俺の命を取らねぇ代わりに、この村への手引きをしろってさ…勿論、断ったぜ！俺は、仲間を売ったりはしねぇ。

取合えず蹴散らして逃げてきたんだが…。
（承諾した振りをして撒いた…のは内緒だ…）


すまねぇ、この村に厄介事を持ちこんじまったらしい…。

特殊な力を持った狼の話なら私も聞いた事があるよ。
ただ、貴重な存在みたいだから、易々と出てくるわけには行かないようだね。

他の村では名乗り出るタイミングを相談してるみたいだったよ。
あと、聞いた話では相手の事を狼だと証明出来る能力を持った狼も一組だけいるみたいだね。

何が、おかしい！

今回は…貴様の事をとやかく言える立場じゃねぇのは、わかってるが…畜生！

今夜は酔えそうにないね……。

グレンも、笑ってないでさ……。
一緒になんか考えてみてくれない？

……どうすれば良いのだろう……。

ふぅん……。
お互いを人狼で在ると確信できる人狼ね。

血の盟約を交わした人狼がいるわけね。

特殊な能力をいちいち言い分けるのは面倒臭いわ。
生きてる者を見分ける能力者を占い師。
死んだ者の霊を見極めるのを霊能者。
血の盟約を交わしたものを……そうね。
共有してる者って事で、共有者なんて呼び名はいかが？

……人間の村で、聞いたことがあるような言葉ばかりなのが気に障るけどね……。

見たかよ、ローズ。これだぜ。
余所者が来たとたんにこれだ。

おかしいも何も、あぁ。楽しすぎるね。

マリー、クインジー。
あなたたち、随分、心配性なのね？

人間。

そんなもの、食べてしまえば、良いでしょう？

クインジーさん、私は厄介事を持ち込まれたとは思ってませんよ。
ただし、あなた自身が厄介事だった場合は別ですがね。くくく…。
そうでないのであれば、焦る必要は無いでしょう？

あっと、一つ言っとくが、そいつらの見分けは付かないぜ。

俺に話し掛けてきた時は、黒装束で声色も作ってたみたいなんでな。男か女かも区別付かなかった。今此処で出逢っても、そいつかどうかわかる自信がねぇ。

……やわらかい皮膚を破って噴出させた、血。
少し時間を置いてから飲むのが、何より好きよ？

ねっとりと喉に絡みつきながら飲み下す時の、あの、質感。

素敵だわ……。
うふふ、ふふ……。

種を撒いちまった以上、刈り取るまでの責任くらいは取る積もりだぜ。
それくらいの仁義は弁えて居る積もりだ。

あんただってそうだろ、農夫さんよ。

余所者は嫌いだ。オマエらほど気に入らねェのも少なねェな。

が、人間にわざわざ売り渡すってのは、もっと気に入らねェな。
人間がオレらを狩るだぁ？ゴミふぜいが？ナメやがって…！

マリー、酒をくれ。かっ喰らうんで安い奴で良い。
ちょいと走り通しで、喉が渇いちまってな。

処で、薮さんよ。俺自身が厄介事ってのは、どう言う意味でぇ。

それとな、街に行った事のないあんたは、奴らの危険さを理解してねぇな。

そっちのお嬢さんは、随分と落ち着きなさって…あぁ、そう言や、この村じゃ俺たちの方が、数が多いんだったな。

ちぃ、変に焦って損しちまったぜ。

[先ほどのウォッカにオレンジジュースを入れてステアし、スクリュードライバーを２つ。
同じ手順で、ブラッディメアリーを２つ作るとキッチンを後にした]

好きな方を選んで頂戴。

薮？私の事ですか？
クインジーさんはいらっしゃったばかりですから私の腕を知らないようですねぇ。
引き裂くばかりが狼じゃありませんよ？
こんど極上の内臓をご一緒しましょうか。

そうそう、ペーター君まだ残ってますよ。どうですか？くくく。

ねえ、クインジー。

ごちそうが、自ら飛び込んできてくれたのよ？

ふふ……。

その朱い方を貰おうか。

ったく最悪の夜だ…飲まなきゃやってられないね。

ああ、ローズマリーさん有難う。
同じものを頂けますか？
折角極上のアレがあるのにオレンジジュースでは酔いも醒めてしまいそうですからね。

そうね、人狼のほうが多いわ。人狼の村なのですから。


……でも、そんな隠れ里が他でも人間に壊滅されてる。
それもまた事実よ。

……食らってしまうのは簡単だけど、誰がその食らうべき人間なのか。
それがわからないことにはどうしようもないわ……。

引き裂くばかりが能じゃない。

…喰いちぎる、か。

お医者様。

ペーターくん……かわいいですね？

やっぱりスクリュードライバーでは物足りないかしらね？
私は割と、好きなのだけど。

グレンとロッテは何か……飲む？

ペーター？ そいつぁ、ガキだろ。俺は、女が好みでね。

シャーロットって言ったか…そうだな、もしあんたが人間なら、是非味わって見たいと思うね。かなり美味そうだ。

あぁ、ありがとう、ローズ。さっきの、まだ残ってるか？

シャーロットさん、正確には「可愛かった」だよ。
…思い出すと今でもぞくぞくするよ。
あのほっぺのやわらかさと言ったら…。くくく。

なんだか無性におなかが空いて来たな。

クインジー。
わたしを、味わってみたい、ですって……？

あなたが、もし、人間なら。
わたしが、全て、引き裂いて、食べて、飲み尽くしてあげるわ。

残らず、ね？

ふふふ……。

この村は、ショタコンとロリコンの巣窟みたいだな。
ノンケは、居ないのかよ、ノンケは。

あら、食の好みと、それは違うでしょうに。クインジー。

お医者様……ペーターくんは、今でも、充分かわいいわ。

小さな内臓も、お医者様の服から漂う、むせ返るような血の匂いも……。

とても、愛しいの……。

シャロやマリーみたいな人間を、さ。
無論、人間なら美味しく頂かせて貰うがな。

俺の場合は、対して変わらないね。

事の後に、俺の腹が膨れるか、相手の腹が膨れるかの違い程度だな。

私は食べ物に欲情はしないから、分からないわね。

マリー。
血を、と、言いたいところだけど……。

美味しいワインがあれば、それを頂きたいわ。

クインジーさん…言いがかりかも知れませんがロリコンとは誰の事です？
噂では人間同士はささやきあう事が出来るようですね。
邪推かも知れませんが、お仲間の一人がロリコンなんでしょうかねぇ。
それともあなた自身の事でしょうか。くくく。

まぁ、今夜はマリーの注いでくれる、美味い酒が在れば十分さ。

［ローズマリーから離れ、グラスを差し出した］

ロッテ、特別なワインがあるわ。
私たちの好物の……ね。

ちょっと年齢的に、ロッテの好みではないかもしれないけれど。

どうする？　そっちが良い？　それとも普通の「Romanee　Conti」を開けようか？

シャーロットさん…好みが合いそうですね。
私は生より調理した肉のほうが好みなんですよ。
よかったら今度作りに来て頂けませんか？
ニーナも喜ぶと思いますし。

クインジー。その前に、オレがてめェをかみ殺してやるよ…！

ローズ。こっちへ来いよ。

特別なワイン……。

ありがとう、マリー。
それを、お願いするわ。

こんなに、月の綺麗な夜、ですもの。ね……？

マンジローってけったいな服を着てた奴が、子供趣味だって言ってたんでな。

奴が男と女、どっちの子供が趣味か、それもとどっちもかは知らないがな。

年齢……大丈夫よ。わたしは、素敵なおじ様も、大好きだもの。

年を重ねた身体も、とても、素敵なものよね？

ふふふ……。
グレン。酒場では良くある、冗談でしょう？

ええ、お医者様。

是非、一緒に、味わいましょう。
うふふ……。

くくッ。ローズ。冗談に思うか？（抱き寄せる

良い趣味だことで…。

生のまま噛み付いた時の悲鳴、脅える表情…それを棄てちまって、人間みたいに調理するってのは、やっぱり俺の好みじゃねぇな。

アルコールの入っていない時に言われないと、信じない事にしてるの。
身体がいくつあっても足りなくなっちゃうでしょ……？

マンジローさんは食べる対象として好きみたいですね。…まあ、いいでしょう。些細な言いがかりですから。

さて、人間対策はどうしましょうね？
早い時期から相談するに越したことは無いでしょうが、寝てしまわれた方もいらっしゃるようですね。

そこの狼の風上のも置けない、喰えもしない草なんて育ててる奴が人間だったら、シャロ嬢ちゃんにやるよ。

調理しなけりゃ喰えそうにないからな。

くくッ、ローズ。それ、冗談か？

人間共の血じゃあ、興奮するコトはあっても酔うコトなんかねェよ。

なぁ、ローズ。オレの眼を見ろよ。酔ってるように見えるか？

人間対策かぁ。

別に俺はどうでも良いぜ。血の盟約を交わした者がでるなら、そいつに任せればいいし…そうで無い時は…出来てくれりゃあ、大体見分ける自信は在るぜ。

占い師や霊能者だって、嘘付いてる奴は見分けが付き易いしな。

俺には、自分に酔ってる目に見えるな。

興奮した状態の男の言葉を、信じろと言うの？　ふふふ……。
私は、強い男が好きだわ、グレン。
強さの無い男には、興味をもてないの。

人間に村を滅ぼされるような、腑抜けには用は無い。
……とりあえず、噂を片付ける方が先よ。

クインジー。
わたしは、食べる相手のことを、愛して、愛して、全身で味わうのが好きなの。

心の、一番奥で、じっくりと。
思う、存分。
それが、誰であっても、ね。

調理だなんて、くだらない。

身体を食べることは、時間を、心を、その人間の背負ってきた全てを、食べること……そうでしょう？　生のまま、味わわなくて、どうするのかしら？

ふふふ……。

おっと、調理しないと喰えないのは、薮さんだったか、すまねぇな。

生のままってのは、最高だと思うぜ。

ハッハ。つれねェな。
人間は片付けるさ。気に入らねェヤツは皆殺しだ。

とりあえず、シャロはいい好みをしてるな。
おっと、ムクれるなって。ローズもだろ？

薮はやめて欲しいな。
でも、腕を見せる機会なんて無さそうだから我慢するか。
私は殺す瞬間はいいんだが、その後固まった肉が苦手でね。
柔らかい肉が好きなんだよ。

…ああ、舌だけはやっぱり生に限るね。くくっ。
明日は誰をさらってこようかなぁ。
今から楽しみだ。

そうだな、腕を見る前にってのは、ちょっと失礼だったかもしれねぇな。

明後日辺り、そこの肉まんでも調理して見てくれないか。まぁ、喰いたくは無いんだけどよ。

おっと、料理人じゃ無かったか…まぁ、似た様なもんだろう。

グレン……あなたもね？

とても、素敵よ……。

肉まんってもしかして…。
いや、やめて置くよ。
僕の予想が正しければその肉まんを
捌くとシャンプーハットが残る…。
ちょっと可愛そうだ。でも、想像すると可愛い感じだ。

…どう思う？グレンさん。

柔らかい肉ねぇ。
俺は焼いた方が硬くなると思うが…適度な運動させてよ。血の巡りが良くなった所を、生のまま…出来たら息絶える前に喰い付くのが一番美味いぜ。

適度な運動って何かって…それは想像にお任せするぜ。ここで披露するもんじゃねぇしな。ここでじゃなければ…そうだな、グレンと先生以外の二人になら、こっそり教えてやっても良いぜ。

さて、わたしはそろそろ休ませて貰うわ。
明日は、夜遅くまで来られないかもしれないけれど。

とにかく、皆が揃うのが、楽しみね……？
ふふ。

マリー。
とても、美味しかったわ。ありがとう。

おやすみ、ジャロ嬢ちゃん。

月が更に朱くなっているな。あんたが人間なら気を付けて帰りな。

っと、今になって思い出したんだが、この村に宿はあるいかい？

ギルバートとマンジローって奴は、何処で寝てるのやら…。

あぁ。一応ここの奥に簡易ベッドがあるよ。

私の酒場の奥にも、泊まれるスペースはあるけどね。
集会場で寝泊りするのが嫌なら、勝手に酒場の奥の部屋を使うと良い。

勿論、私の家は別の場所にあるからね。変な期待は無駄だよ？

そろそろ私も眠らせてもらいますよ。
ローズマリーさん（マリーさんでいいかな？）
カクテル美味しかったよ。有難う。

それじゃまた今夜、月が昇る頃に。

取り合えず酒場の奥の部屋使わせて貰うぜ。
その代わりと言っちゃ何だが、手伝える事が在ればなんでも言ってくれよな。

で…変な期待ってのは、何の事かな？
詳しく教えて欲しいね。

ふふふ……。
酒場で寝泊りしても、勝手に酒を飲めるとは思うなって事よ。
簡単に女を抱けないようにね？

旨くかわしやがったな。

まぁ、いいさ。取合えず今夜は、屋根とベッドが在ればな。
おやすみ、マリー。

シャロ、オヤスミ。

おっと、ヴィンセント。ヘタなことは言わないが吉だぜ。

・・・ふん。
人間を見つけ出さねばならんのに敵意剥き出しでもし同族だったらどうするのだ。
拙者は安い挑発に乗る気はない。
人を見つけ･･･食い殺してくれる。
裏切り者が居るのならその首を刎ね飛ばしてくれるわ。
ククク･･･。

我らが普段紛れ込んだのと逆を人間どもがして来た、と考えたほうがよいのだろうな。
ならば、我らにも占い師・霊能者に目覚めたものが居てもおかしくなかろうな。
･･･裏切り者も一人出て居そうだな、やれやれ･･･。

どうやって人間か人狼か見分けるか……。
どうすれば良いのか話し合わないとね。

……夜には皆集まるだろうけど。
マンジローやグレンは、今回の事……どう考えてる？

じーーーーー。（覗き見）

さささっ。（隠れ）

クインジーは気にしていたが別にクインジーに目をつけて人間が紛れ込んだわけではないと思っている。
最近人狼の里がいくつも人間どもに襲われているのであろう？
潜入によって崩壊させる心積もりなのであろうな。
しかし忌々しいことよ。誰がその刺客かわからんとは。

ふむ？看護婦･･･？
さっき医者が来ていたぞ。

センセー、なんか言ってた？

人の村と同じような感じで考えるって事ね……。

昔紛れ込んだ村では、血の盟約を交わした者が一人出てくるかとか、能力者が出てくるタイミングについてなんて話し合った記憶が……。
おぼろげながら残ってるわ……。

……ニーナ、隠れてないでこっちにいらっしゃいな。

おいしいものくれたら、そっち行ってもいいよ。

まぁ……。そうね、確か……。
[キッチンの冷蔵庫の中から、チーズケーキを取り出す]

チーズケーキなら、あるわよ？　私が焼いたの。これじゃ、嫌？

やっぱり、人肉じゃないと嫌なんじゃないか？

って酒場だけどよ。その鍵じゃ開かなかったぜ。
［クインジーは、ローズマリーに、家の鍵を投げて寄越した］

あとミルクティーがほしいなー。

肉は、ここには無いのよねぇ。家にならあるんだけど。

びくびく。
なんか怖い人がいる。

肉だって。ヤだなぁ。
ニーナはベジタリアン♪

ふふふ、ロイヤルミルクティーにしてあげるわ。ちょっと待ってて。

じゃー、お茶が入るまで待ってよっと。

怖い人って俺の事かい、看護婦の嬢ちゃん？

［クインジーは、ローズマリーを見て、目でそう思うか聞いた］

[鍋に茶葉を入れると静かに火をかけた。沸騰した後１分ほど煮出し、水の約３倍のミルクを加え、沸騰する直前で火を止める。
温めておいたティーカップに茶漉しを通して注ぐと、満足げに微笑みニーナに差し出した]

だって、目が片方ないんだもん。
どうしたの、それ。

そうねぇ、女にとっては怖い人かもしれないけどね……？

おぬしの名前はなんと言うのだ？
･･･っと。拙者はマンジローと言う。
先生はペーターとかいう子供を捌いていたようだな。

しかしクインジーよ。子供の旨い部分は肉もだが内臓も臭みがなくていいのだぞ？大人を食らうのは･･･そうさな、抵抗を軽々と無効にして恐怖に引きつるのが楽しいぐらいであまりいい味だとは思わんのだよ。

･･･ニーナと言うのか。

茶葉から煮出して煎れるんだね。
いいにおいー♪

そう言や、東方の。

俺を追ってきた連中だが、最初は俺だけが目的だったらしいが、この村が人狼の村と知って、この村の人狼全てを狩るつもりらしいぜ。

厄介事を持ち込んだ事は、正直すまないと思ってるよ。その分は奴らの狩り出す事で返させて貰う。

センセー、また人間の子供つかまえてきたんだー。
手伝わされるのキライなんだよー。

……その狩り出す方法を考えないとね？

そいつは、料理法が不味いんだな。
料理法ったって生だけどな。一番美味しい瞬間に食い付くんだよ。

もっとも、男や老人じゃ旨くもないが…。

まぁ、子供が臭みがないってのは、否定しない。

女にとっては怖い？
それも否定したいが…まぁ、今は止めておくか。
説明するのも、ここでは難しいしな。

で、さっきは、人間対策を話してたんじゃないのかい？

もー、みんな肉ばっかり食べてるからそんなに肌が荒れちゃうんだよ。たまには野菜も食べなよ。

人間対策って、見つけて殺しちゃえばいいんじゃないのー？

看護婦の嬢ちゃん、この目かい…まぁ、若気の至りって奴さ。

ずっと前に、人間の女に…ちぃと気を許しちまってな。俺の左目が見えてれば…まぁ、それはいい。気にするな。

気になるなー。
眼帯とかつけてみたら？
似合いそうだよ。

見つけて殺すのは良いんだけど。
どうやって見つけるかが問題なのよね……。

グレンは……寝ちゃったかしら？
クインジーも色々あったみたいね？
ま、ワインでもどうぞ。

俺は別に気にならないが…。

って、見る方が気にするのか。なら…そうだな、嬢ちゃんが将来一人前になったら、義眼と皮脂移植でもして貰おうかな。

人間を見つける方法かー。
センセーのつかまえてきた子供の肉を食べられるかどうかでテストしてみるのは、どうかなー。

あ、でもニーナはベジタリアンだからダメだっ。

ニーナは看護婦だから、手術とかできないよー。
でも、眼帯にかわいい刺繍をしてあげるぐらいならできるかな。

おっ、それ中々良いアイデアだな、ニナ嬢ちゃん。

って、駄目なのか？

いや…可愛い刺繍は勘弁してくれ…。
黒の無地で良い…。

可愛い刺繍の眼帯をつけたクインジーね。
それはそれで見てみたいかもしれないわ。ふふ。

マリー、お前まで…もしするとしたら…せめて裏側にしておいてくれ…頼む！

かわいいウサギさんの刺繍とか、いいと思うけどなー。

……ニーナ、明日辺り生地と絹糸を買いに行きましょうか？

格好いい狼にならないか…？

くくく･･･。いや、笑っては悪いな。

お買い物いいねっ。
きっと、お金はクインジーさんが出してくれるよ。

可愛い狼になるでしょうね、間違いなく。

[楽しそうに目を細め、くすくすと笑った]

って、いくらだ。

［クインジーは、流れに流されて、財布を紐解き中から銀貨を取り出そうと…］

わかった。オオカミだねっ。
ちょっと耳が長くて、しっぽの丸いオオカミになっちゃうかもしれないけど。あと、白い糸しかなかったらゴメンね。（微笑）

銀貨１０枚ぐらいあれば足りるかなぁ。
あまったらお駄賃ね。

白狼とか、雪狼って奴だな。
まぁ、それなら、なんとか…。

ほらよ、無くしたり、落として泣くなよ。
［…と、銀貨10枚を、ニーナの手に握らせた］

あぁ、しょうがねぇな。好きなもん、買って喰いな。

ニーナ､そのぐらいにしてやってくれ。
クインジーが困ってる。
代わりに･･･そうだな、これでも食べるか？
梅干という拙者の国の食べ物だ。拙者も肉ばかり食っているわけではないからな。

……ふふふ……。
意外と優しいのね？　クインジー。

……グレンは寝てしまったみたいね。
こんな所で寝たら、風邪をひいてしまうわ……。
ん。しょうがないわね……。

[奥の簡易ベッドから毛布を一枚手にし、グレンにそっとかけた]

お金持ちだね。クインジーさん。
悪いコトいっぱいしてそー。

銀貨ぜんぶ甘いものに変えちゃお。

ウメボシ？
なにこれ。
食べ物？

あぁ、好きにしろ。
（ニナ嬢ちゃんは…正直一番苦手な…あぁ、何でもねぇ！）

ん、なんでぇ、その乾しぶどうのでっかいのは、肝の干物か何かか、東方の？

ああ、少し酸味がきついが食欲が増すぞ。
中央に種があるが飲み込んではいけないぞ？
この干し飯と一緒に食うといい。

苦手？
クインジーさん、ニーナのこと苦手なの？
ショック。

ふーん。ウメボシねぇ。（パク）

いや、これは梅という木の実を干したものだ。
人間の食うものだが、結構病み付きになるんだよ、これは。

すっぱいっ！
すっぱいよ、コレっ！

もういらないっ。
なにコレ。

その味が病みつきになるのになあ・・・。
ニーナには慣れなかったか。すまないな。
ほら、水だ。

顔に何か出てたか…苦手って言うか、言うより、扱いに困るというか、ペースを乱されると言うか…そのだな…まぁ、いい…東方の、一つ貰うぞ。

ケーキの上に乗ってる苺みたいだな。甘いのか？
［クインジーは、梅干しを一つ口に入れ思いっきり噛んだ…そして…顔の筋肉を全て硬直させた…カッキリ三分間…］

ふー。（水を飲み飲み）

ニーナの扱い方はねぇー。
甘いもの食べさせておけばいいんだよっ。

わかった？
クインジーさん。

だから酸味が強いと･･･。
クインジー？

[梅干を食べた二人の表情を静かに見守り、手を出すのは止めようと心に決める]

ニーナ、クインジーはそういう意味で言ったんじゃないと思うけどね？

[くすくすと笑いながら、窓辺にもたれすっかり日が昇ったのを確認した]

[ふとクインジーの様子に気付き、ミネラルウォーターをグラスに注ぎ手渡す]

なんだか、辛そうね？　大丈夫？

米の飯の付け合せに食うものだよ、これは。酸味を考えないで食うとショックで固まってしまうのか･･･。
これが食欲をそそるのになあ？

はぁ、はぁ、マリー、はぁ、あ、ありがとうよ…。

はぁ、はぁ、東方の！
まさかとは思うが、今のは人狼をも殺す事が出来る猛毒じゃねぇだろうな！

［肩で息をしながら、捲し立てた］

そのウメボシとかいうので人間を殺せないかなー。

毒？そんなわけはないぞ？
むしろ体にすごくいいぞ。

多分、殺せるな。
人間だったら、一瞬で死ぬだろうな。

[３人のやり取りを微笑みながら見つめる]

梅干って元々、人間の食べ物なんでしょう？

[首をかしげながら、マンジローに尋ねた]

じゃー、ためしにローズ姉さんに食べてもらおうか。
もしかして人間と入れ替わってたら死ぬかもよ？

……え？　だって二人の顔を見てたら……。
とても食べたいとは……。

[困惑した表情を浮かべ、マンジローの顔色を伺う]

ああ。人間の食べ物だな。
だが、拙者は人間ばかり食らっているわけではないからな。
他のものも食べる。人だったときの習性かもしれんが・・・な。旨いものは旨い。それでは駄目か？
ニーナには今度「おはぎ」を作って食べさせてやろう。
これは甘いものだ。

･･･食ってみるか？酸味が強いって分かった上で食えばクインジーのようにはならんはずだが･･･。
【なんとなく嬉しそうに梅干をもう一つ取り出すと干し飯と一緒にローズマリーに渡した。】

ふむ、試してみようか、ニナ嬢ちゃん？

［クインジーはローズマリーの背後から肩を押さえつけた］

オハギね。
甘いものなら大丈夫だよ。

……クインジー、あんた覚えておきなさいよ……。
[強張った表情で梅干と干し飯を受け取る]

まー、全員一度はためしておかないとね。

あぁ、覚えておこう。
いつでも掛かってきて構わないぜ。なんでも受け止めてやるよ、マリー。

[意を決したように目を瞑り、梅干と干し飯を頬張る]

…………っっ！！

[涙目になりながらも、何とか租借し飲み込むと水を一息に飲み干した]

……けほけほっ……。

[様子を見ているマンジローに気付き、涙目で笑顔を作る]

……ご、ご馳走様、マンジロー。
……残念だけど、私の口には合いそうに無いわ……。

ふーむ･･･。
ニーナ。これを先生に持っていったらどうだ？
体に悪いものではないから軽いイタズラの代わりだな。
（旨いのになあ･･･なんでこう評判が悪いんだろう？）

センセーにそんなもの食べさせたら、ニーナ殺されちゃうよ。

クインジー。女の嫌がらせってモノを分かってないわね？
ワインを水で薄めて出したりしてやるんだから……。

[クインジーを涙目のまま、睨みつけた]

そうか･･･残念だ。
無理やり食べさせてしまったようで悪かったな。
ローズ。

どうだった、東方のが言う様に病みつきになりそうか？

って、そうじゃないみたいだな、マリー。口直しはいるかな？