流れ者 ギルバート [片眼鏡を外した指先に注がれる視線に 静かに瞳を細めて。 言葉の割には抵抗の欠片もない様子に あくまで口調は淡々としたもので] …どうして?…さぁ…どうしてだろうな。 ……きっと黒薔薇は白薔薇に引かれるんだろうよ。 [謎かけのような言葉と共に紡げば 頬から首筋へとゆるりと指先を這わせ その行く手に邪魔なものがあれば 指先はタイを解き釦を外して 覗く白い肌に口付けを落としてゆく。 言葉の割にはその指先はひどく丁寧で まるで精緻な硝子細工でも扱うかのように。 時折微かな笑みの端々に感情を浮かべたなら 鳶色の瞳は寂しそうな程に静かな光を浮かべ 悲しくなるほどに甘いくちづけだけ描いて──] | |
(17)2006/09/21 04:13:11 |
見習いメイド ネリー [エントランスは未だに消えぬ血気を帯びて。 薔薇の香り色濃く残る中、朽ち行く建物と生気を失いつつある使用人の姿。 蹲りぶつぶつと嘆く者の横には殺されたのであろう血塗れのフットマン。 逃げるように其の場を後に後にすれば2階への階段を上る為に、 荊で包まれた螺旋階段を、登る、登る――― 瘴気と血と、それ以外の何か違うものもこの身に感じて。 漏れる吐息、悩ましくしなる肢体、絡まる腕。 館中の荊からこの身に流れ込む、その色めく欲望。 ああ、これはきっと快楽なのだと身を震わせると、 相まって身体は熱くなる。熱くなる。 手に巻かれた包帯は少し汗ばんでいただろうか。 擦ればあの指の感触を思い出しながらも、階段を上りつづけた。] | |
(38)2006/09/21 17:50:17 |
見習いメイド ネリー んんっ…。 [湿った舌が口内を支配する。 小さく漏れた声は唇と唇が合わさり水音と共に解けていく。 息が苦しくて溺れたような錯覚すら覚えながら。 沈む人魚はそれでも更に堕ちる事を望むのか。 たどたどしく彼に応えていた舌先は、早くも彼の貪る舌に追いついていこうとして。 唇を離されれば紅い舌先は物欲しげにちろりと口内で震える。 滑り落ちたワンピース。 膝をつくハーヴェイに躊躇することなく見下ろすと、 身体を這う赤い花を滑るように眺めて。 堪らず声を上げると薔薇と茨のタトゥーの入る、桃色の双丘が健気に弾んだ。] もっと…。 [望むのは快楽か。それとも壊れたいが為か。] | |
(63)2006/09/21 22:13:13 |
書生 ハーヴェイ [崩れおちかける彼女の体を抱きとめて。 そっと下に寝かせればその背中には毛足の長い絨毯の感触が伝わるだろうか。 彼女の返答を聞きながら、浮かぶは確信めいた薄い薄い笑み] ……バトラー。 [唇は音もなく、その言葉をかたちづくり。 一度だけ横目で使用人を見ればまたすぐに彼女へと視線を戻して、ゆっくりとした動作で上着を脱ぎ、タイをとく。 ほどけたタイは絨毯に広かる彼女の髪へと落ちて] …嫉妬はしましたか。 同じように抱かれたいと願った事は? [見下ろすその目は柔らかに。 揺れる照明の下、影は彼女に黒く落ちてやがて重なる。 白い肌に爪あとを刻み、微かな苦痛の声を聞く度に熱に浮かされた吐息は漏れて。 そうして溺れて、堕ちてゆくのはどちらだろうかと――] | |
(77)2006/09/22 00:25:29 |
酒場の看板娘 ローズマリー [長い時から離れ気が付けば傍らに自分を抱き締め同じように乱れた様子のオードリーの姿。 口付けてその腕から抜け出し書き置きをのこし、軽い身仕度を整えて鍵を閉めて部屋をあとにした] 「屋敷の様子を調べてきます」 [心と体は昨晩からの熱は消えていなかったが気にはならず狂気と血に彩られた廊下を進む。 時折聞こえる悲鳴や争う音はすでに気にならず。 だんだんとその音が迫ってきており目の前で血を流し命乞いをするメイドと、襲い掛かる執事の姿が見える。 躊躇なく襲い掛かっている執事を撃ち殺し、救いを求めるメイドを見て首を振り一発。] 助かりませんよ。どうせ。 [折り重なる二人に手を触れて首を振り、 あてもなく*さまよいはじめた*] | |
(108)2006/09/22 08:34:27 |
酒場の看板娘 ローズマリー >>119 [静かに首を振って] まったくですね。 ラッセル様もキャロル様も違いました。 その他のメイドや執事の方々など、どの人も違うようです。 このまま私達はただ生贄として消えていく運命なのでしょうか? うふふふ。 [柔らかく微笑んだその顔には何処か妖艶さが漂い] ナサニエル様もこの状況では忙しいのも仕方がない事かと。 | |
(120)2006/09/22 17:57:36 |
酒場の看板娘 ローズマリー >>129 オードリー様と私の気分次第でしょうか? その時にならなければなんともいえませんね。 オードリー様以外であれば今なら躊躇なく引き金を引けるつもりではいますが。 [ほのかに照らされる薄暗い廊下の中薄く微笑みかけて] ヘンリエッタ様の…、 [ナサニエルと共に中に入ると、 真っ赤な血で彩られた華を咲かせた少女が物言わぬ姿となっていた。 近寄り手を触れて目を瞑り……首を横に振る] はずれですね。 | |
(130)2006/09/22 20:55:00 |