学生 ラッセル [夜が明ければ…全てが、終わる…。 元の平和な生活を取り戻せた…何事もなかったかのように…? もう、平和な生活になんか戻れるわけはないのに…そう、笑う。 母が、仲間が、友達が、人間達が言う… 人狼の自分に、生きて欲しい…と。 殺してきた自分に、生きて欲しいと…それは自分の願いでもあるのだ。 生きたい。…生きたかった。だから、殺した…。唯、血が欲しくて。 誰かを殺しながら生きるのはとても辛くて、でも己に刃は向けれなくて。 ――罪の償い方もわからなくて。 この先、どうすればいいのだろうか…] …俺は、このまま生きてもいいのかな…? [何度目かの同じ問いを口にする。 誰に問うでもなく…多分、自分に訊いているのだ。] | |
(0)2006/08/03 00:10:28 |
学生 ラッセル [サイドテーブルに置いたままの小瓶を手に取る。数日前にメイから受け取った薬だ…中に入った透明なそれを眺める。] 試作品…?だったっけ…人狼だったら、死ぬ…? 人間だったら…あれ、どっちも死ぬんだったっけ…? [大事な話だったはずなのに、記憶があやふやだ。 けれど、人狼だけに効く薬…だったような気もする。 これを飲んで、もしも次目覚めることができたら… もう、自分は狂うことはないのだろうか。 目覚めることができたら…生きても、いいのだろうか?] …馬鹿なことばかり考えているな。 ……――また、叱られるかな? [青い髪の少女を思い出して、小さく笑い。] ――ごめんね。 [何に対しての謝罪だったのだろう。いつもの軽い調子で言って。蓋を取って軽く小瓶を振った後、中のそれを嚥下した。] | |
(1)2006/08/03 00:16:53 |
学生 ラッセル [味はしない…もしかしたら、メイの言うことは全部冗談で。 中身はただの水なのかもしれない…それでもいいと思った。 むしろ、そちらの方が面白い…かな。くすりと笑みを浮かべる。 ベッドに横たわって目を閉じた。 目覚めることができたら、生きていこう――今はそう、思える。 生きて、消えてしまった人の分も罪を償って生きていこうと。 ――苦しさはない。 ただ、寝ていないからか。なんだか、とても眠くなってきた。] …シャロとメイの約束もあるし。 ハーヴェイも明日、迎えに行かないと。 […ああ、やはり自分は起きなければならない。 だから、これは少しの間の休憩なのだ。 ――メイが元気になったら、晴れの日にみんなでまたあの大樹へ行こう。 あの頃みたいに、みんなで笑って。…楽しみだ。 少しずつ微睡む意識の中、蒼穹の空を想って静かに*笑った。*] | |
(5)2006/08/03 00:24:26 |
冒険家 ナサニエル [...は明日の別れの挨拶をそっと練習する。それが 一時的なものであることを願いながら、いい別れであるように] シャーロット、幼なじみ同士仲良くな。 あんた強い女だし、今回みたいなことが起こりそうになっても… 任せときゃ、止めてくれるだろ? メイにもよろしく言っといてくれ。 ニーナ、もうわかってるよな。 おまえって奴は、しっかり村の一員ってさ。 自警団員すら仲間につけちまうような行動力と社交性があんなら 村人全員と友達になるのも難しくないだろうよ…。元気でな。 おまえ見てて変われる気になったよ、ラッセル。 人は生まれじゃねぇな。意志と希望を持ちゃ、自分で変えられる。 いつか貰った服の分、俺は忘れてない。ちゃんと返しに来る。 汚い金じゃなくて、自分で働いた金で…。ハーヴェイにもよろしく。 [言い終われば自分は笑顔でカミーラにも挨拶してくると手を振り 歩き出すだろう。――透き通るように晴れ渡った蒼穹の空の下を] | |
(9)2006/08/03 00:29:41 |