見習いメイド ネリー [早速手袋を着ければ、どうにもエプロンと手袋のアンバランスさが滑稽で。 ぶかぶかの手袋が、ネリーの手を大きく見せて、それがまた可笑しかった]
なんだか、へんですね。
[困ったように、笑った。それはどこか今までの笑みを思い出させて]
……いただきます。
[お嬢様、といわれれば、今度はくすぐったそうに目を細めて。 紅茶の注がれたカップを、手袋を着けた両手でそっと包む。 暖かくて、香りが良くて。一口飲めば、体中に広がっていくような気さえした]
おいしい……。
[そう一言呟くと、暫くの間、カップを両手で包んだまま、目を伏せていた*] |