流れ者 ギルバート [ベッドから上体を起こした。] うわっ、なんだこりゃ!! [真っ白なシーツに、赤い液体が染みを作っていた。ちょうど顔のあった辺りに・・・。] まてまて、これはさすがに笑っていられないぞ。 [汗がどっと噴き出す。その染みの正体を確かめようと手を伸ばすと、染みは何事も無かったように消えた。後に残されたのは、真っ白なシーツだけだ。] ・・・ 少し、疲れているのか? それとも、僕にはこんな場所でぬくぬくと遊んで暮らすのは向いていないってことかな? [お面を確かめるために鏡に向かう。そこにはいつもの黒豹が、涼しい顔をしているだけだった。] またみんなと会えないのも、嫌だな。さっさと準備をしないと。 [支度を始めた。] | |
(245)2005/12/12 23:12:11 |
牧師 ルーサー ああ……見ていたのですか。 ……私は彼女を、ネリーを愛していますよ。 貴方が知らないネリーをね。 初めは戯れに助けただけでしたが、彼女に接するうちにいつの間にか惹かれていました。 ですが……彼女が好いているのは貴方です。それがわかっているから私は今まで何もいいませんでした。 それでも、感情が理性に勝ってしまう時があるのですよ。 貴方はないといいきれますか? 私の先ほどの行動は確かにネリーが慕ってくれていることを裏切る行為です。 抑えることが出来なかったことをしまったとは思いますが、後悔はしておりません。 それに…私が、どれだけ危険なのか、わかっていただくにはいい機会でしたからね。 | |
(257)2005/12/12 23:34:12 |
見習いメイド ネリー [ ハーヴェイの背に回していた腕をするりと解き、 背伸びをして彼の頭を狂おしそうにかき抱く。 そして、涙に濡れた頬を彼の頬に当て、耳元に唇を近づけた。 ] 私……本当はこの屋敷の招待客じゃないんです。 住み込みで雇われにきた、ただのメイド、で……。 ですから、他の皆様が侯爵様に見初められようとして集まって いらっしゃったなんて知らなかったんです。 ですから……その……。 [ 更に小さく、ほとんど囁くような声で、 ] もしハーヴェイ様が本物の侯爵様で、ここにいる、私よりも ずっと素敵な方たちに奪られてしまうくらいなら…… 私、ハーヴェイ様が無法者の方が嬉しい…… | |
(378)2005/12/13 02:06:42 |