語り部 デボラ …一人の「人間」を、人の振りをした狼か、本当の人間かどうか見極める、特殊な力を持つ者。 それが、「今を見る者」だよ。 そして、狼たちが最も嫌う者でもあるんだ。 何せ いくら人間の振りをしたって、その者の前では、全く無意味なのだからね。 狼たちはそれに抵抗するために、今のジーンの話のように、「今の見る者」の振りをするんだよ。 見極める力の無い者から見れば、どちらが嘘をついているかなんて、全くわからないからね。 その者が「こいつは、狼だ」と言えば、そのまま信じてしまうかもしれないだろう? …そのために、無実の人間が犠牲になったりもしたんだ。 ――昔を思い出したのか、表情が曇る―― | |
(202)2005/05/25 01:10:59 |
見習い看護婦 ニーナ 最初に言った「人が人じゃない存在に突然なる」って言うのも腑に落ちないしね… だから、あたしは考えたの… 「狼」というのは、何かしらの病の暗喩で、憎き目を持つ者っていうのは、医者か知識に優れた人間だったんじゃないかなって。それなら少なくともあたしの家に伝わる話…子守歌は除くよ?…とはつじつまが合うんだよね。 あたしが話せる事はとりあえずこれくらいかな?また思い出したら話すけど… 大昔に、深い眠りに落ちて命を落とした人がいたのは事実。狼が三匹とか、一日に一人眠るとかは…まぁ、おとぎ話みたいなものだけど、他の話を考えると何かしらの根拠があるのかもね。 | |
(303)2005/05/25 05:06:19 |