人狼審問

―――ウェンディはいつの間にか部屋に戻っていることに気付いた―――

あ…ほんとに寝ちゃったみたいね…

―――妖精の姿になり、酒場へ―――

…誰もいない…
昨日は何があったのかな？


―――目を閉じ、記憶の汲み取りを開始した―――

ヒューバードさん…実行したの…かな？
酒場の中の出来事しか汲みとれない…

―――目をゆっくりと開いた。額には汗がにじんでいる―――

塔までは少し距離があるから確認しにいくのは危険ね…

ヒューバードさんがくるまで待たないと…

―――酒場の隅に移動し、人間の姿へ―――

マスター、ミルク飲みたい〜

―――カウンターに駆け寄り、マスターとお話をし始めた―――

―――喋り疲れ、眠ってしまったウェンディに毛布がかけられる―――

――酒場に入ってくると珍しくカウンターの席に座る――

何かあったのかしら…昨日は騒がしかったような気がするんだけど

―――フレディにおおまかな事を聞いている―――

…火
…火か…火ね…

―――人の気配を感じ、顔をあげる―――

ん…あれ、ソフィーお姉ちゃん…？

―――すっと目を閉じながら独り言のように呟く―――

火は煽るだけ…
人狼を倒す手段は…宿主を…殺す…それ以外手段はない
ころ…す…か

―――フッと物悲しい笑いを浮かべる―――

―――毛布に気付き、にっこり笑った―――

マスター、ありがとう。
あったかい〜

―――ソフィーの呟きが聞こえ、ハッとする―――

(この人…人狼の事詳しく知っている！？

…キャロルお姉ちゃんには黙っておこう…)

―――ウェンディに気付き―――

あら…ウェンディちゃんいたの？

…そうだ
私も占ってもらいたい人がいたわ
…ユージーンさんを

占いは100％信じられるとは言えないけれど…

――憂いは表に出さないのが一番と、空元気で――
おはよーみんな！！
ん？ウェンミルク口の横に付いてるよ
――ウェンの口の横に付いたミルクをぺろっと舐めてしまう――

―――キャロルの行動に、嬉しそうに笑った―――

あは、お姉ちゃん、くすぐったいよ〜

―――人指し指を口許にもっていき、考え込むように視線を上に向けた―――

う〜ん、占いたい人かぁ…
ディは…ハーベイおじちゃんかな…

あたい、あんまりこういうの得意じゃないんだけどさ
今置かれてる状態？整理してみようと思うのね。
明日になれば、アーヴァインが自営団主催のイベントだとかって言ってくるかもしれないけど、それならそれで挑戦は受けないと

村全部が「なんだかの意図」で神隠しにあったみたいに誰も居なくなって、今居る11人がここに取り残された…
（流石に軟禁されたとか拘束されたは言いにくいな）
あたい達11人以外は、この村から出ることが出来ない。

犯人探しゲームみたいな物なのかなぁ？
「人狼」って言うのが本当に居るなら、それを探し出して、アーヴァインに突き出せば終わりってそんな感じの？
探す手がかりに「占い師」って言うのが居るのよね？
それがローズとヒュー、でも本物は一人だけ。

占い師と人狼と後……人狼教徒？狂ってる人？の役割はなんとなく解るけど
死んだ人の声を聞けるとか、誰かを守るって言うのはどんな働きをするためのキャスティングなんだろう？

………駄目だ
あたいの頭だとこれが限界、知恵熱出てきそうよ
――手を軽く挙げておどけてみせる――

(私は…お姉ちゃんに役割を詳しく教えるべき…？
でも…そうなると間違えなくお姉ちゃんから笑顔が消える…
………どうしたらいいの………？)

折角だから、誰か占ってもらっておいた方が良いんだよね？

疑うのは嫌だなぁ……
――腕輪を外しもてあそびながら――
。。。。ハーヴ？……かなぁ

――ウェンディの様子に気が付き――
何、そんな心配そうな顔をしてるの？
大丈夫よ、知恵熱なんて出ないから、あんた本当に心配性ねぇ、あたいこう見えても頑丈に出来てるんだよ？
――力こぶを作って見せる――

ソフィもほらぁ、眉間にしわばっかり寄せてると、美人が台無しよ？
深刻にならなくても、きっと大丈夫よ　ね？

―――ウェンディはキャロルを見て哀しげに微笑んだ―――

(やっぱりお姉ちゃんには言えない…)


―――ウェンディはキャロルに抱きついた―――

マスター、この間作ってたなんとかケーキ、この二人に出すわよ。
あれ、つまみ食いしたけどおいしかったからあたいも食べようっと

――小声で――
あんたがそんなに怯えてどうするの？
心配無いから、ね

さ、ケーキ食べよう♪

―――キャロルの腕の中でふるふると頭をふり―――

うん、ケーキケーキ♪

。ｏＯ（大丈夫、事態はちゃんと把握してるよ、あんたとずっと一緒に居たからかなぁ？自然の精霊達の声が偶に聞こえる、今がとても危険な状態だって言うのも解ってる……、だから心配しないで、あたいは大丈夫）

――嬉しそうにケーキを食べているウェンディをほほえみながら見つめている――

―――ケーキを食べながら―――

このケーキおいし〜
お姉ちゃんが作ったの〜？

作ったのは、カウンターの中の「おじさん」よ

―――カウンターの奥に向かって―――

おじちゃん〜
ケーキおいし〜ありがと〜

私もお茶に混ぜてね
みんな鏡で見て欲しい人決まってるのね
私はヒューバートを見たいと思う。だって絶対嘘ついてるもの！
でも、みんなから見れば、どっちも胡散臭いのよね・・・
それなら私は、クインジーを見てみたいわ。人だってはっきりすれば頼もしくない？

―――小さな声で―――
にぃさんにひねり殺されないだろうし・・・

さてと、あたいは森と話をしてくる
ウェンも行く？お散歩がてら

―――無意識にペンの頭を噛んでいる―――

（1…2…3…
生き延びる為には人狼を倒してなおかつ研究所の所員が来る前にこの村から逃げ出す必要がある
皆に話すべきか？…しかしスパイがいる可能性も…
今の所この11人の中で1番スパイだと思われるのはアーヴァイン
聞かれるわけには…いかない）

いつになく飲み過ぎてしまったらしい。
頭が痛え。ローズ、水を一杯くれねえか？

―――ユージーンは目を覚ました。
どうやら極度の疲労のために寝てしまっていたようだ。
不自然な姿勢で寝ていたせいで、起き上がって伸びをすると体が軋む音が聞こえる。―――

おぉぉぉおぉ（欠伸）。
すまない。
話の途中で寝てしまっていたようだ。

うん･･･？
まだ完全調子ではないようだ。
体と頭を完全に目覚めさせるために墓場まで散歩に行ってくる。

―――軋む体に戸惑いながら酒場を出て行った―――

――カウンターの隅にあったダイスとダイスカップを弄びながら――
寝るんなら上の部屋を使った方が良いんじゃねえか？
寝るにはあまり向いてねえな、ここは。

――何回かテーブルの上でダイスカップを滑らせてから持ち上げた。中で５つのダイスが塔になっている――

―――焼けて黒くなり、今もなお煙を噴いている塔が見える――

物見の塔からノロシ。
何の合図だ？
しかし、自警団がこの村に残っているはずはない。
俺はまだ目が覚めていないのか･･･？

―――不思議に思いながらも墓場へ―――

――ダイスカップを滑らせながらダイスを並べていく。５つ１が並んだ後、手を止めて――
ユージーン、墓荒らしの調査は進展したのか？
こんな時に墓荒らしが出るってのも穏やかじゃねえが、人狼の墓が荒らされてたってのはもっと穏やかじゃねえと思うんだが。

―――窓の外を眺めている―――

もうすぐローズが言っていた真夜中が来るわね
占い…信用するわけじゃないけど
占ってもらいたい人を決めた方が良さそう…

どうでも良い話だったから寝てしまってたぜ。
んで、その…占い？鏡？だったか…

本日の王子様探しは誰がやるか決まったのか？

―――クインジーの言葉を聞いて―――

今日占うのがキャロルやウェンディちゃんの時も
王子様探しって言うのかしら

―――顔を綻ばせた―――

…そう考えるとアレだな。

俺やフレディが試したらと思うと怖くて試したくない。

まだ、誰を見るか決めてない人もいるわね。
誰を見たらいいんだろう？希望がばらばらなんですもの・・・

そうね…
でも出来ればヒューバートさんと同じ人を見てもらいたいわ
どちらが本物の見極める者かは分からないけど…どちらかは必ず本物ですもの

――ノートを眺め見事にバラバラな希望先にため息をつく――

でも…どうやって決めよう
同数の人を選んでハーヴェイのサイコロで決める？

同じ人見るのがいいでしょうね。見る人は多数決で決める？

―――ローズにすっとノートを見せる―――

多数決にするにも同数票の人がいるわね
どうしようかしら…

―――ノートを覗き込みながら―――

多数決で同数の奴がいるなら…か。
コイントスでもやるか、２人の名前挙げて再度多数決で良いんじゃねぇか？

クインジー、ハーヴェイ、キャロルが、同数ね
これで、再度多数決！でどう？

（コイントスは3人いたら無理ね…）

じゃ、
キャロルとクインジーさんとハーヴェイの3人でもう一度多数決取りましょうか

多数決で構わねえと思うが、みんな、誰をってのを言ったのか？
ま、ダイスで決めてもかまわねえと思うがね。

―――少し考え込み―――

私はこの3人の中だったらキャロルを占ってもらいたいわ
…人狼だったら……嫌だから

―――ノートを見て―――

ヒューバートさんとユージーンさんが希望を出していないわね
後の人達は出しているわ

―――ぶっきらぼうに―――

俺はハーヴェイだな。
キャロルが試せば良いって思ってるのは今も同じだが…狼探しをやるってんなら話は別なんでな。

ユージーンはその辺にいなかったか？
こんな眉唾物の占いとやらをクインジーが嫌がってるのが気に入らねえが…俺はやはりキャロルを視てもらいてえな。

―――うつむき加減に―――
私はクインジーがみたいなぁ・・・

んと、占い？
クインジーとかキャロルとか聞こえてたけど……

　ヒューの話を聞いてからでも遅くないんじゃないか？

　なんせ占う当人なんだしな。

―――フレディの言葉に辺りを見回す―――

まあヒューバートさんが来るのを待ってからでも良いのだけれど
真夜中は1回しか来ないから…

――ウェンディから詳細を聞いて――
（良いと思うところで出てきたら良いからね）

確かに、あたいは流れて来た踊り子だから、疑われても仕方ないかもしれないねぇ……
決まらなかったらあたいでも良いよ。
嘘つきさんが居ないことを祈るばかりだけど。

―――墓場から帰ってきた―――
。o（流石は団長だ。あの踏み荒らされた地面の足跡を見分けられるとは･･･。）

墓場で団長に会った。
団長が言うには、墓を掘り起こして死骸を持ち去ったのは人狼に間違いないらしい。
足跡を見れば一発でわかるそうだが、俺にはよく分からなかった･･･。

あぁ、良いところに帰ってきた
ねぇ、誰を占いたい？

――早々のユージーンに詰め寄った――

――ざっと今までの話を聞き――
占いの出来るものはただ一人、それは間違いないんだよな。
…ヒューバートが嘘を付いてるなんて、思いたくないんだがなぁ。
きっと自警団とグルになって何か企画してるんじゃないのか、って思っちまうよ。

―――酒場に居る人々に自分が居ない間の事を聞いて―――

誰を占うか。
俺は希望、マスターを占って欲しいな。
この状況下で一番冷静なように見える。

3人の中から選ぶのなら、ハーヴェイをあげたい。

―――ノートにカリカリと全員の希望を書いていく―――

ふう…
（速記が出来れば色んな事が書けるのにな…）

ヒューバートさん…大丈夫かしら
人狼の恨みを買っていなければいいのだけれど…

マスターは、三人からだったら誰が良いのかしら？

ヒューは……大丈夫よ、どんな時でも生きて帰ってきたわ…悪魔みたいにね（苦笑）

キャロルは3人の中からだったら誰がいいのかしら？

あ、占い師の人にお願いが有るの、ヒューが帰ってきたときにも誰か伝えてね
夜が明けても、占った人がなんだったか言わないで欲しいの。みんな心の準備が必要なはずだから、それと夜が明けてすぐ眠ってしまわないでね

グレンはクインジーで変更なし？

あたいは、元々ハーヴ希望してるわ、でも、もめるならあたいでもいいってそう言う話。

　そうだな。実のところ色々詳しいらしいソフィーを占ってもらった方がいいかな、と思い始めたところなんだが。
　三人の中から、というならクインジーかな。取り立てて理由があるわけでもないが。

クインジーが良いと言う人が二人
ハーヴが良いって言う人が四人
あたいが良いって言う人が二人
ヒューとマスターの票が偏れば別だけど、どうやらハーヴっぽい……
――ハーヴェイを見つめて――
信じて良いわね？あたい、あんたを信じても良いのよね？

ぁ、ああ。俺はクインジーを占いたい。

ハーヴェイが3人
クインジーさんが3人
キャロルが2人…と

――ばんっ！と机を叩いて――
面倒に関わりたくないって、それは解るけど…
もっと真剣になろうよ！
人間嫌いなのかもしれないけど、ユージーンもクインジーも自分の命かかってるんだよ……
のーてんきに構えてたけど、事の重大さぐらいちゃんと理解してるよ…あたいだって…

　落ち着けよ、キャロル。
　ここで仲違いしてどうするんだい？

――キャロルを見つめ返して――
信じてくれて構わねえよ。
ローズとヒューバートが俺の事を視てからじゃねえと信じられねえってのは、ま、この状況じゃしょうがねえか。

ごめん……らしくないよね、うん、ちゃんとみんな考えてるんだ解ってる、、ほんとうに　ごめん…

見るのはハーヴェイでいいのかなぁ・・・
ヒューバート、どうしたのかしら？

――ローズの髪飾りに目をやってからグレンの方を向き――
やるじゃねえか。とりあえず飲めよ。

――グラスにバーボンを注いでグレンに渡した後、小声で――
ちゃんとローズ本人に話もしたんだろうな？

――キャロルを見ながら――

真剣にも何も…そもそも信じちゃいねぇしな。
グレンがさっき言ってるように、人狼か人間か見分ける事が出来る奴は一人って事だろ？

ローズの持ってる鏡が適当なモン掴まされただけって考えられるんだしよ…。
ヒューバートがいねぇとどうしようも無いんだが。

――渡されたグラスをもてあそんでいる――
いや、彼女は昨夜時間が無かったみたいで。
まだ渡しただけなんだ。

つーか、彼女より先にフレディに言っちまったよ。
まぁ殴られずには済んだ。

――クインジーを悲しそうに見つめながら――
そんな事試してみなければわからないじゃない。

すまんな、ちょっと商談で遅くなった。

―――○○のほうを見ながらにやりと笑った。―――

――自分のグラスのバーボンを飲み干して――
今日は飲まないとは言わねえだろうな。
そうか、マスターには言ったのか。俺はそっちの方がよほど豪気だと思うぜ（笑）よく無事だったな。
明日にはちゃんとローズと話すんだな。がんばれよ、そっちが本番なんだからな。

　よ、ヒューバート。心配してたんだぜ？

ヒューバートあなたは誰を占いたいの？

さて、占い希望なんだが、俺も出していいのならハーヴェイを希望する。
理由はキャロルに対する嫉妬･･･じゃなくて発言の端々に黒いものを感じるんだ。それが何を意味するのかはまだわからない。
だが、白黒はっきりとさせておかなければならない、そんな気がするんだ。

ヒューバート、占いの結果はみんなが心の準備が出来てからよ。
私たち、少し黙っていたほうがいいみたいよ

　　　　　　　　希望　　　　　　3人に限定

グレン　　　　　クインジー　　　クインジー
ハーヴェイ　　　キャロル　　　　キャロル
フレディー　　　ソフィー　　　　クインジー
ローズ　　　　　クインジー　　　クインジー
ウェンディ　　　ハーヴェイ　　　ハーヴェイ
ソフィー　　　　ユージーン　　　キャロル
キャロル　　　　ハーヴェイ　　　ハーヴェイ
クインジー　　　キャロル　　　　キャロル
ヒューバート　　　　　　　　　　ハーヴェイ
ユージーン　　　フレディ　　　　ハーヴェイ

ハーヴェイが多数意見だな。
俺はもう決めちまっても良いと思うんだが。

じゃ、今夜はハーヴ占いなんだね…
信じてるからね。

――グラスに口を付け、半分ほど飲む――
ああ、それはそうなんだがな。
俺の性分なのか、中々言葉がうまく出てこないのが辛いよ。
頑張ってみるけどな。どもっちまって決められない、なんてことにならないようにさ。

ハーヴェイで決定ってことでいいのかい？
いいのなら占うために気を集中させるが･･･。

――グレンの肩をポンと叩いて――
がんばれよ。応援してるんだからな。

――立ち上がって――
で、俺はどうすればいいんだ？
視られるのに何か特別な事が必要なら言ってくれ。

うん、ヒューもローズも用意をして
こうやってきっと…時間が動き出すんだ…
――うつろな目で宙を見つめている――

なにが見えるのかしら・・・

――鏡を覗き込んでいる――

ハーヴェイを占うんだな。
…ついでにキャロルとの相性でも占ってもらえないのかな、それって。
こいつが狼だなんて、誰が信じるよ？

――グラスに残った半分を空にする――

―――細めた目で時計を見ている―――
もうすぐ夜明けか･･･。
ここに集められてから一日。
長い一日だったな。

（ウェン、気配を消してるの？側に居て……あたいなんか変なんだ、だからお願い側に…）

―――紫煙を追うように天井を見上げ―――

杞憂であって欲しいぜ…

夜明けを迎えたら、私は少し黙ってます。
結果を受け入れる準備が出来たら声をかけてくださいね。

そういえば、団長はまだ墓場の調査をしていたな。

――――妖精の姿で、キャロルの髪の中へ潜る――――

・・・キャロルおねえちゃん、ごめんね。
ちょっと前回の・・・いえ、妖精族に伝わる文献を探していたの。
・・・あまり実りはなかったけど・・・

ヒューバート！！
ちょっと、居なくなるの？？
そうしたら、私、ずーっと座ってるの？

――ローズマリーはあわてて戸口まで駆け寄った――