人狼審問

――青ざめた顔で――

う・・・・そ・・・・


お姉ちゃん・・・お姉ちゃん！？

――妖精の姿となり、急いで森の中へ――

（この感覚が・・・嘘でありますように――）

キャロルが森から戻って来ないな…。
気になるぜ…探してくるか。

しまった。
遅かったか。
―――キャロルを見失った事を悔やんでいる―――

キャロル･･･。

お前の敵は絶対にとってやるからな。

ローズ、今日は占い結果どうするんだ？昨日と同じことでもめるのはごめんだからな。

――森の中に惨殺されたキャロルを発見。人間の姿となり慌ててかけよる――


嘘・・・嘘・・・

うそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそ！？


なんで、どうして！？

なんで、なんでキャロルが守られてないの？
どうして？どうしてなのよ・・・

―――ローズマリーは、混乱している―――

ほかの人の姿は全員目に見えている。となると、キャロルが、っていうことなのか･･･。

――変わり果てたキャロルを見つけて――

チッ！一人にさせてやろうと思った俺が馬鹿だった！
スマン…キャロル。

キャロルが…うそ、だろ…。
さっきまでかすかに、鈴の音がしてたじゃないか。

――クインジーの声を聞いて振り向く――

ねぇ・・・キャロルお姉ちゃん・・・なんで・・・ぅ・・・動かないの・・・？


なんで――！！
なんで・・・


――ウェンディはそのままキャロルの上に泣き崩れた――

―――ヒューバート」を見つめ―――

私はどちらが先でもかまわないわ。みんなはどちらに先に言われたい？
それとも、あの柱時計でいっせいに言う？
―――酒場の古びた柱時計を指差した―――

――泣きつくウェンディを引き剥がしつつ――

グレン、ユージーン。キャロルを埋葬するぞ。
まだ人狼がうろついて無いとは限らん、他の奴は酒場に戻ってるんだ！

―――棺を引きずって来た―――
キャロル、ハーヴェイ。
2人とも丁重に弔うのが我々の仕事だ。

――クインジーから離れようと暴れる――

埋葬！？
なんで、まだ動くかも知れないんだよ！？

離して・・・離して――！！！
ダメなんだから――！！！

まって！！
手紙、手紙も一緒に埋めてあげて・・・

この爪の痕。
この傷は致命傷だ。
彼女はもう動かない。
だからこのままにしておくことはできない。

―――クインジーの手を借りてキャロルを棺に入れると酒場の裏庭まで棺を運んだ―――

――棺に入れられるキャロルを見て――

うそ・・・悪い夢・・・だよね・・・

あは・・・早く、起きないと・・・
寝坊しちゃうんだ・・・か・・・ら・・・

――ウェンディの頭を撫でながら――

案外、ハーヴェイと一緒にいられるようになって幸せだったのかもな。

そう…思おうぜ。

――男衆に向き直って。――

さあ…まだ人狼退治は終わってねぇんだ。
俺らがしっかりしねぇと全滅だぜ。

とりあえずローズとヒューバートの言葉を頂戴しようじゃねぇか。

昨日のように、発表の順番で言い合いになるのは避けたい。
ローズが言うように2人一斉に発表するのが良いと思う。

―――ロープを解いてハーヴェイを棺に入れた―――

ソフィーは人間よ

まずは占い結果だ。
【ソフィーさんは人狼だった。】
これで１人見つかったわけか。

以前あなたは私にこう言いましたね。
人狼というものがもしいるとするなら、人の心の中にいるものであって、現実に起こっていることはその表出されたものにすぎない。
つまり、人狼は本当は存在しないもの、人の恐怖心が他の人を殺める一種の極限状態だとね。

あの時以来、私はあなたに対してある種信頼感を持っていました。それが今こういった形で裏切られるとは思っても見ませんでしたよ。

今度も判定が割れた。
か。

――ごしごしと涙を拭き、二人の占い師を交互に見た――

（・・・また、割れた・・・？）

――大きくため息をつくと――

ヒューバート、昨日言われた台詞そっくりお返しするわ
ソフィーは人間よ。これは真実

参るな…。
とりあえずソフィーの意見が欲しいんだがな。

2人共が人狼を1匹ずつ言い当てた。
ことになるな。

つまらないことを言うようだが、ローズ、君の発言を聞いてからの時間差ではこの占い結果は発表できないよ。

そちらこそ、結果だけ変えればどうにでもなるような発言じゃないのか？たまたま自分が先に発言できたからといって、そこに勝ち誇られても仕方があるまい。

別に、昨日と違って決めていれば、言いだけのこと。
そんな事を、ヒューバート言うの？
昨日の結果発表にしても、みんなが考えれば分かることだわ。
私は、自分に託された使命をがんばるだけ。
キャロルのためにも私は、がんばる！

自分が先に発言できたから？勝ち誇る？？
本気でそんな事考えてるの？

さて…俺なりに考えはあるが。
一眠りさせてもらうぜ…今んトコ俺の頭の中は「何故キャロルが襲われる事になっちまったか？」

で一杯なんでな…。

私は、自分が真実を言っていること、信じてもらうしかないわ。ヒューバート、あなたは私の信用を落とす事だけを考えているのね・・・
私は、自分に出来る事、それをするだけだわ。
だから、私は泣かない、人狼に打ち勝つまで絶対泣かない

不毛な議論からは何も生まれない。
私の仕事はあくまで人狼を見つけることであって、ローズと言い争うことではないのだから。

　わからんよ。
　このような不条理が世にはびこるのをが、何故なのか。
　二人とも俺なんかよりよりずっと若くて、まだこれからがあるはずだったのにな。

にぃさん、私生きてたわ・・・
でも、それは私の真実を証明できなかったって事

　二人の占い師、襲われたものが絶対に本物か、という話はおいておくが。
　もし、ここでお前が死んで、本物であることを証明したとしよう。
　お前の占いは、そこで終りだ。後には疑心暗鬼しか残らない。
　俺はお前が、敢えて言うならヒューも、生きていてくれてよかったと思ってるよ。
　少なくとも、まだ、「本物」が生きてるのは確実なんだからな。

　……そのためにキャロルが死んだのだとしても。

　はは、何を言ってるんだろうな、俺は。自分でもこんなに薄情なことをすらすら喋るとは思わなかったよ。
　俺は自分の命が惜しい。お前が可愛い。われながら卑しい言い様だが。情けない兄貴だと思ってくれて構わんよ。

キャロルが生きていれば・・・・
にぃさんは、私が真実だということを知っているのは、私だけって言った。でも、私違うと思う。
人狼も、知ってるのよ・・・

――並んだ棺の前にグラスを二つ置いた――
…ハーヴェイ。もう少しだけ、一緒に飲んでいたかったよ。
応援してくれたのに、すまない。俺はいざとなると駄目だったよ。
キャロル。あんたの姿が見えなくなると寂しいよ。

でも…むしろ良かったのかもしれないな。
疑いあう村人たちをこれ以上見なくて済むから。

ソフィーさんの占い結果は食い違ったのか。
これでお互いに狼一匹は見つけたことになる。

クインジーの話だと、人狼はこちらの人数が多いうちは
一人ずつじわじわ喰っていくらしいな。
俺たちは後８人しかいない。

しかし、占いが出来るものが二人とも残っている、
つまり確実に本物も残っているわけだ。

　グレン、それは生き残ったものの傲慢だよ。あんたは二人の代わりに死にたかったか？
　死んだ二人も、叶うなら生きていたかったろうさ。

　昨日のやりとりを思い返すと、ハーヴェイはともかく、キャロルもこうなることを予期してたような節もあるけどな……。

　そしてローズの言うように、狼はどちらが「本物」かも判っている、というわけだ。忌々しい話だが。

そうか…そうだな。俺たちはまだ生きている。

だからこそ、狼を見つけて生き延びる。
それが二人へのせめてもの礼儀ってものかもしれない。
キャロルは…ハーヴェイと同じところにいるよな、きっと。

…皆はハーヴェイを、どう思っているのか聞いてみたい。
俺は…俺は、彼が狼だったんじゃないかと思っている。
俺はローズを信じる。そしてヒューバートは教徒だと思っている。

ヒューが狼なら、ハーヴェイが占われる時に何故狼と言わなかったのか？
彼を人間だと言ってしまうと、いずれ偽者がばれてしまう。
それなら狼と判定しておいて、どちらが本物か分からない方が隠れやすくないだろうか？

そしてキャロルが襲われた訳もわかるんだ。
ヒューが教徒だと狼には分かるわけだから、もしここでローズを襲ったなら、キャロルが占い師の真偽を告げる。
しかしキャロルを襲ってしまえば。死者の声は、もう俺たちには届かない。

ヒューバートから、そしてローズから見て、お互いをどう思う？
狼なのか。それとも人狼を神とあがめる人狼教徒なのか。

　……ソフィーに対する判定も分かれたんだな。
　彼女も、どちらが「本物」か確信している筈だ。何を思うか聞きたいところだが。

　俺はローズが本物だと思う……。信じると言った、自分の言葉が試されている気がする。
　グレン、あんたはどうだい？　考えがまとまったら、聞かせてくれよ。

　おや、ぐずぐず悩んでたら、先に言われた言葉が耳に入ってなかったよ。
　考えてみるか。

――不意に体を震わせた――
…駄目だな、俺は。
昨日まで一緒に飲んでた友人を、こんなにも疑っている。
そしてまた、ヒューバートを…。

俺は何様だよ。誰かを裁く事が出来るほど偉いのかよ。

部屋に戻るわ。お休み皆。
…ハーヴェイ、キャロル。おやすみ。
――震える拳を握り、のろのろと部屋への階段を上がっていった――

　考えをひねくりまわしてたら、ずいぶん時間が経っちまったな。
　店中のグラスがぴかぴかだよ。

　グレンの言い分は筋が通ってるな。確かにヒューが偽で、しかも狂人に見える。ソフィーを人狼だと告発したのが多少引っかかる所だが。
「ローズが本物」を信じて突き進むべきなのか？　そこを迷っちまうあたりが……信じる、という言葉は重いな。

　考えると言うのは恐ろしいな。
　ヒューが狼、もしくは本物の場合の、一応辻褄のあう理屈は思いつく。
　結局、信じたいものを信じるしかないのかね。

　煮詰まってくるな……まぁ、ちょっと休んで、皆の意見も聞いてからもう一度、首を捻ってみるかな。

―――棺桶を睨みつけるように見ている―――

キャロルは守られていなかったのね…

―――酒場へ入ってくる―――

ヒューバートさん声が大きいわよ
外にいる私にまで聞こえたもの
で？
私が狼？
ふふふ…私はあなたを酔わせる者でも狂わせる者でもないわ

私はあなたの偽が分かったけれど吊る気はないわ
ギリギリまで引き延ばす
あなたは人狼から切り捨てられた教徒だと私は思うもの

大体見極める者が2人なのに通ずる者が1人だなんて
見極める者の真偽をつけてと言っているようなもの
なぜ騙りが出なかったか
出なかったではなく。出せなかったんでしょう
ハーヴェイが人狼ならば通ずる者に騙りを出せば全て表に出てしまう
それなら息を潜めていた方がいいと思う

私の考えはこんな感じ。だからヒューバートは狂う者だと思うわ

ああそれと皆に言っておくけれど
私も吊れば人狼は確実に1匹仕留めた事になるわよ
でもそれが出来ると思う？
私達には時間がない
昨日ハーヴェイを吊ったのもローズを信じたからでしょう
今更引き返せると思わないで

――ソフィーを焦点の合わない目で見ながら――

信じたのはローズお姉ちゃんじゃなくてキャロルお姉ちゃんなの…

キャロルお姉ちゃんを信じたから…

そしてハーベイおじちゃんの犠牲は信じられる人が増えるのに繋がるから…


――そこまで言うと顔を伏せた――

悪いけど、信じられる人はいないの…

だから…確実に一匹人狼を…キャロルお姉ちゃんの仇が討てるなら…

ディは…ソフィーお姉ちゃんを…


……ハーベイお兄ちゃんの後を追ってもらおうと思う――

―――ウェンディの言葉に嘲笑を浮かべる―――

あらそう？
確実に行く時間はないのが分かっていて私を吊るの？
それは村を滅ぼしたい者の考えよ

キャロルがなぜ、襲われたか・・・それは私が狼を見つけてしまったから。人狼は一人しか襲えないんでしょ？私が襲われても、キャロルにハーヴェイが狼と断定されれば、ヒューバートの嘘がばれる。
ソフィーがなぜ、濡れ衣を着せられたか、それは私たちのより所を作らないためよ。二人から人と言われればその人は村人って証明された事になる。
それは、狼の隠れ蓑を減らすこと・・・。

――ソフィーをきっと見る――

時間がないのはわかってる。

でもディたちはハーヴェイおにいちゃんに死んでと頼んでしまった。
あなたも研究者だったならわかるでしょ？
少しでも疑いがある者には死んでもらわないと村全体が揺れる。
安心して明日を迎えられないことを。

キャロルお姉ちゃんを失っちゃった今、ローズお姉ちゃんも・・・ヒューバートおじちゃんも・・・
どっちが本物かを考えながらいかないといけない。

ソフィーお姉ちゃん自身がいったよね。
「私を吊れば確実に一匹仕留めた事になる」
この事実は、何も知らないディたちには強い事実。
これだけで「大丈夫、まだ余裕はあるに違いない」と思うことができる！！


もし「まだ一匹も仕留めてなかったら」って、みんなの心の中で膨れ上がったらどうなる？
各々、武器を持って自分以外を殺そうとするかも知れない。
それこそ・・・村が滅びる時。


だから、村の安定、みんなの暴走の抑制の意味を含めて・・・


――ソフィーお姉ちゃんには犠牲になってもらいたいの――

あなたは私を吊りたいと
では私はあなたを吊りたい
占い師の決め打ちをせずにハーヴェイを吊ったならば
それはただの安全策
それはただの偽善
安全に生きて生き延びる事は出来ない
私は安全策をとる人は嫌い

ヒューバートを真だとも
ローズを真だとも思っていないのに吊る
その後はどうするのかしら？
また2連続でパンダが出るのかしら？
そして吊るのかしら？
吊られたくはない
でも吊られるのならばせめて人狼は滅したい
あなたは私を吊った後どうするのかしら？

―――ウェンディを睨みつける―――

ソフィー、私はあなたを失いたくない・・・あなたは人間だもの。
わたしね、昨日のヒューバートの最後の言葉が気になってるの。ハーヴェイの供養って言いながら私を吊るって・・・それに同意してる人が居たわよね？誰が賛同していたのか思い出せないけど・・・賛同者が居たわ。これってどういう事だとおもう？
みんなには、どちらが真実を言っているかわからないんでしょ？

信じてもらえないのは、仕方ないけど、私を殺したいって想われてるのかしら・・・

多分…
ハーヴェイとヒューバート
それにもう1人の人狼が賛同者だと思う
その賛同は何を意味するか
そんな事は分かりきった事だけど

―――ローズに目を向け―――

ねえ・・・もし
もしグレンさんが人狼と出たらあなたは吊れる？

グレン？
彼が人狼・・・

あのね・・・ソフィー私、もっと恐ろしいこと考えてるのよ

ん？何？

―――ローズを不思議そうに見つめる―――

――うつむき加減に消え入りそうな声で――
グレンとにぃさん、どちらかが人狼じゃないかって

その可能性も十分あるわね
でも…推測はあくまで推測で止めて
推測は時に人をも殺すわ…

今も私がウェンディにしようとしているように

でも私は吊る事はやめない
ウェンディが人間だと分かったわけじゃないから
私の目からするとローズと私以外は皆怪しい
だから今日、躍起に私を吊ろうとするウェンディが
どうしても怪しく映るのよ

なんでこんな恐ろしいこと思いついたと思う？
誰をみるか決める時、ハーヴェイをあげていないのよ・・・人狼だって仲間を切り捨てないでしょ？誰が疑わしいかなんて何にも判断できない状態で、仲間の名前はあげないでしょ？それが呼び水になるかもしれないんだもの・・・

あぁ、もう一人追加しないといけないわ。
クインジー、彼も最初キャロルを上げていたわね。
３択で変更は、自分だけ人狼が助かろうとしたのかも・・・
私もソフィーあなた以外誰も信じられないのよ・・・

ローズ
ヒューバートは何者だと思う？

酔うものだっけ？
人狼の信望者じゃないかしら・・・
決め付ける事は出来ないけどね

――ウェンディを見つめながら――

キャロルが私の真実を証明してくれると思ってたの
でも証明してもらえなかった
私は、私を信じてとしか言えないわ・・・

さて…俺の考えを言わせてもらおうとするか…

一眠りする前に言っていたが…
狼どもは何故キャロルを襲ったか？と考えていたんだが…
「ハーヴェイを人狼なのか人間なのかわからなくするため。」
コレが一番の理由だろうな。

2人の占い師、どちらを信じるか？

俺は基本的に人を根っこから信用したりはしない。
だが、昨日・今日のヒューの発言・行動は皆に自分を信じさせようとするものではなく、ローズを蹴落とそうとする動きに見えた。
さらに、ローズの処刑を昨日の夜明け前ギリギリになって訴えた事、それに賛同した者がハーヴェイ以外にもう一人居ること。
それらの理由から、俺にはどうしても彼が村のために動いている占い師には見えない。

今回に限って俺はローズを信じようと思う。

ん？なんだ…俺を含めほとんどの人間がローズを信じているのか…。

俺もローズ、ヒューバートの比較でユージーンと全く同じ印象を持ってるんだよな。

――ウェンディを見つめながら――
キャロルを失った今、たとえソフィーを処刑したとしても何の情報も得られないんだがな…。

ローズが本物だと仮定すると。。。

人間なのは
ローズとキャロルとソフィー

残りの人間か人狼かが分からない者は
俺とクインジーとグレンとマスターとウェンディ

敵である者
ヒューとハーヴェイ

まあ…つまりハーヴェイが人狼である事がばれるのが怖くてキャロルを襲うしか無かった…って俺は考えている。

それと…人狼教徒だったか？
ソイツの存在も気になるな。
仮にヒューバートが人狼であれば教徒は何をしているんだ？って話になっちまう。

――ユージーンを見つめ――
私は「Mischievous」かも知れないけど、鏡は真実をうつしてくれてる。
だから、鏡を信じて・・・

―――クインジーとローズの視線に戸惑いながら―――

･･･ぬぅ。どうした？
何かあるのか･･･？

クインジー。
ウェンディーの意見は消極的ではあるが間違ってはいないだろう。
今の状況では誰を処刑しても得られる情報はないんだ。

――下を向いて――

安全策に走ってるのはわかる・・・
でも決め打ちは・・・当たれば勝ち、はずれれば負けの世界・・・

そんなに早めに決断を迫る時・・・なの？

…可能性の話をするなら、ローズがニセモンだって可能性もそんなに低くは無いんだがな。

多数決で決めるなら、ローズを信じるならばヒューバートを処刑しちまうのを推すぜ。

個人的にはソフィーもヒューバートも処刑せずに、俺を含めた４人の中から処刑と判定をするのを薦めるがね。
賭けの要素は強いが、ローズを信じているからこそ…ハーヴェイを人狼だと思ってるからこそ言ってるんだがな…。

――目をごしごしと擦りながら――

ちなみに・・・ディ自身はお姉ちゃんの方を信じてる。

ただ・・・それでもさっきあんな事を言ったのは・・・

・・・怖いから、狼を一匹を仕留めていないのではというプレッシャーが・・・


前回生き抜いた・・・マスター・・・フレディさんならわかるよね・・・？


――ウェンディはじっとフレディを見た――

――煙草を火も点けず咥えたまま――

ウェンディの言う事ももっともだと思ってるが…
ローズとヒューバートの二人は最悪明日にでも決めなきゃならないんだぜ？

ふむ。
クインジーの意見･･･ヒューの処刑は我々の中にまだ潜伏しているであろう能力者を処刑してしまわないための処置か。

それならば、処刑されそうになった者がもしも能力者であった場合は大声で叫ぶようにすればいいと思う。

ユージーン？
能力者って守護天使の加護の事？
叫んだらその日のうちに人狼に殺されないの？

――自分の足元を見ながら――

加護なんて・・・いるわけないよ・・・

あのメモは嘘・・・だったんじゃないかな・・・


じゃなきゃ・・・キャロルお姉ちゃんが・・・し・・・


・・・動かなくなるわけないもん・・・

　すまん。ちょっとずっと考え事をしていたんでな。話は聞いてたよ。

　ウェンディのいう「安全策」が本当に安全かどうかは微妙なとこだが……ローズの判定を度外視してみれば、ソフィは結構怪しく見える。自分を殺したがる奴を殺したがるあたりとかな。
　それでも吊っちまうべきだとは思わんが。

　クインジー、その「ローズがニセモンだって可能性もそんなに低くは無いんだが」の内容がちょっと聞きかせてもらえるか？

ウェンディ？どうしたの、ウェンディ・・・

　……疲れてるんだろ。寝かせておいてやろう。

にぃさんは、私を信用してくれないのね・・・
鏡は真実を映してる。証明する事は、キャロルが居ない今となっては出来ないわね。
――悲しそうにフレディを見つめた――

　ん？　そんな事言ったか？

　……信じると言う言葉には行動が伴わないといけない。
　お前を完全に信じるならば、クインジーの言うようにヒューバート処刑で迷わないはずだ。
　そういう意味では、確かに、俺は迷っているのかもしれないな。

私を信じるなら、ソフィーの行動に疑問を出さないわ・・・ソフィーが怪しいから、私も疑う。
私とヒューバートの信用度。ソフィーの信用度。
比較の対象を変えてるだけ・・・
私もにぃさんを疑わなければならなくなる・・・

　ああ、そうか。でもまぁ、その事を言った時には「占いの結果をを度外視すれば」と留保した上で、「ソフィを吊るべきだとは思わない」って結論付けたよな？
　それに、その前にハーヴェイを占いを挙げなかった人間として、俺、グレン、クインジーを怪しいと言ったのはローズじゃなかったか？
　……実に麗しい兄妹愛というわけだ。

　飲むかい？

　まぁね、疑わしいのは身の不徳の致すところだ。反省するよ。
　お前を信じてその占いに乗っかるのと、その結果を恐れるのとは両立するんじゃないかな？

そうね・・・
誰も信じられないわね

　そんな暗い顔で飲むなよ。酒が死ぬ。

　薄気味悪い雰囲気なのは認めるがね。

にぃさんやグレンを疑ってるわけは、ハーヴェィが人狼だったからよ・・・
にぃさんの事は大好きよ・・・
でも、鏡で確かめ安心したいわ

ありがとう・・・
これを飲んだら眠れそうね。
おやすみなさい、にぃさん

　首でブランコするのは今一気乗りしないがね、鏡に映るくらいなら別に構わんよ。こんな事を言ってしまうとまたあらぬ疑いが増えるかも知れないが。

　そうだな、俺の希望としてはクインジーかな。最初の印象よりも、ずいぶん頭が切れるようだ。

　おやすみ、ローズマリー。お前に御神の加護があるように。

　おっと、クインジーを挙げたのは、鏡占いのほうな。
　……処刑については、まだ考えるとしよう。

　薄気味悪い感じがするね。
　例えば、ヒューの肩を持つ奴が誰もいないところ、とかな。
　狼も、皆と意見をあわせてきてる訳だ。

…ずいぶん寝過ごしちまったみたいだ。
フレディ、冷たい水をもらえるか。

――フレディから今までの話を聞き、小さくため息をついた――

確かに、ソフィーさんを処刑すれば確実に狼を一匹仕留めた事が誰からもはっきりするんだよな。

…キャロルが襲われた理由はもう一つありそうな気がしてる。
狼は追い詰められてるんじゃないかと。

俺は、キャロルにはおそらく守護天使とやらがついてると思ってた。
おそらく皆もそうだったんじゃないか？
護られてる可能性が高かった…実際には護られてなかったんだがな。

賭けに出て彼女を襲ったという事は、狼はおそらく後一匹じゃないんだろうか。

　ソフィーを殺して、襲撃もあって、と仮定すると明日六人。どちらの占い師が本物にせよ、狼は一人。処刑は二回で狼一匹を殺さなきゃならん。
　だが、どっちの占い師を信じるにせよ、切り捨てた方を生かしておけるか？　言っちまうが、今日ソフィ、明日ヒュー（ここで終わればいいがね）と処刑したら、狼を吊るのに使えるのは一回だけになっちまう。

　安全策といえるほど安全かは微妙だと思うがね。

そうだよな、俺たちにはさほど時間は残されていない。
どちらの占い師を信じて進むのか、決めないといけない。

俺はローズを信じる。だから、ソフィーさんを処刑したくない。

　お前を殴るなんてとんでもなかったな、グレン。殴らなくて本当によかったよ。
　俺はあの子を前にしても、そう言い切ることは出来なかった。
　……妹をよろしく頼む。

――グラスを握り締めて苦笑いした――
…フレディ、俺はローズの前で彼女を護ってやると言えなかった。
死に怯える彼女に、言葉をかけられなかったんだ。

俺は彼女が好きだ。
でも、もしかしたら彼女は他の人を想っているのかも知れない。

それでもかまわない、俺は彼女を信じて彼女を護る。

　俺はまだ迷ってる。ソフィを吊るのは反対だが……今日、本当にヒューを殺しちまっていいのかってな。

　ヒューもソフィーも殺さず、ウェンディ、ユージーン、クインジー、お前、俺。この五人から占いと処刑を選ぶと言う、クインジーの意見は結構ありなんじゃないかと思ってるよ。
　それともこれも単なる先延ばしに過ぎないかな。

占って欲しい人、そして…処刑する人間を挙げないといけないな。

俺は…やっぱりクインジーを見て欲しい。
今日の話を聞いてると、印象はずいぶん変わってきた。
だからこそ、狼なら怖いんだよ。

　さぁてね。目当てが他所にいるなら、王子様を探して占い婆のとこには行かんだろ。
　……とぼけなくてもいいんだぞ。昨日、なんかこそこそ呼び出して渡してたろ？

　ふむ、お前さんもそう思ったか。

そうだな、それもありかと思ってる。
この５人の中に狼がまぎれてる可能性は…正直高いと思ってるよ。

ローズを信じるなら、まだ多少は時間に余裕が持てるはず。
今回はその方法をとっても良いんじゃないかと思う。

――ぎくり、と背中を強張らせ、隅にある花瓶を横目で見る――

いや、そのあれは……。
昨日倉庫にこもってたんじゃなかったのか？

　そりゃあ、兄妹だからな。
　あの子がため息の合間にちらちら花を眺めてりゃ、いくら俺が鈍くったって勘付くさ。

い…いや実はさ。
――グラスの水を一口飲む――

昨日プロポーズしたんだ。
でも、彼女は「明日の夜明けは迎えられない」って。
酷く寂しそうな笑顔だった。

あんなに辛い表情をローズにさせてしまったんだよ、俺は。

それでもしかしたら、って思った。
彼女は他に想い人がいるんじゃないかって。

　それは、多分、キャロルではなく自分が襲われると思ってたんじゃないかな。

　あの花を見る限り、まんざらでもなさそうだったがな。
　お前のせいじゃないさ。

　この騒ぎにけりがついたら。そう、けりがついたらな。

そうだと嬉しいな。

この騒ぎが終わったら…もう一度、伝えてみるか。
そのときにはフレディ、あんたも居るよな？
あんたからローズを貰い受けるんだからな。

　けりがついたら、この子を引取ろうかと思ってる。
　本人にも、ローズにも言ってないがな。しばらくすれば、この店も前よりもっと賑やかになるだろう。

　お前さんも混ざっていいぜ。楽しみにしてるよ。
　

　そうだな。　きっとそうなる。
　そのときは、……やっぱり一発くらい覚悟しておいてくれ。

ウェンディ、不思議な子だよな。
でもいい子だ、頭も良いし真っ直ぐだ。
あの子が居るなら、店も繁盛するだろうさ。

ああ、相変わらずここで飲みたいもんだ。

――ふっとカウンターに置かれた手紙を見やる。宛名には自分の名が――

これ…。あいつの字じゃないか。俺に…手紙？

――ぽたり、と手紙に雫が落ちた――

馬鹿野郎、何で…。
もっと罵倒すりゃいいじゃないか。呪えばいいじゃないか。

俺はお前を、お前を殺したんだぞ！
ちくしょう…なんで、何で狼なんざ現れるんだよ…。
なんで……。

――手紙を置き、うつむいたまま呟いている。いつしか嗚咽交じりに――

　他にも置き土産が、奴が店に入れてたボトルがある。飲みさしだがね。今となっては誰が飲んでも文句は言うまい。
　俺は厨房の片付けがあるんでな。愛想がなくてすまないが、好きなだけゆっくりしてくれて構わんよ。

――袖で顔をぬぐい、ゆっくり顔を上げた――

ありがとうフレディ。
あいつのだから、一杯だけ貰うよ。
こいつは、もうちょっとだけ棚に置いといてくれないか。

――新しいグラスを借りて酒を注ぎ、隣の席の前に。そして自分のグラスにも注ぎ――

いただきます、ハーヴェイ。

――ゆっくりと飲み干す――

――花瓶のライラックを見つめながら――

私はあと何回占いの結果をみんなに、伝えられる？
自分が生き残るためには、今日ヒューバートを吊る事がいいのよ、加護の者に守られる・・・。
でも、今日の占い明日の占いで、狼を見つけられなかったら？村には判断が付いてない者だけが残る・・・。

にぃさんをみたい・・・。
鏡で確かめ安心したい。そして村のみんなをまとめてもらいたい・・・。
にぃさんが死ぬところなんて絶対みたくないの・・・
でも、これは私の我侭。
ハーヴェイが狼だなんてまったく分かっていなかった。村の状況を冷静に判断してるみんなに判断は任せよう・・・

私は・・・
私の今日の希望は
ウェンディを吊り
ユージーンさんを占いたい

ヒューバートを吊るのはギリギリまで先延ばしにしたい
明日、明後日とローズが生きている可能性は日を追うごとに低くなる。
早く鏡で見てもらっていない人を減らしたい…

　グレンにはああいったが、占いはいいとして吊は誰を挙げるか迷ってるよ。
　クインジーが最初に言った５人から選ぶ場合、ほんとの言いがかりによるあてずっぽうになっちまうんだからなぁ。
　どうせ決めうちするならヒューからのほうがいいのか？　彼が閉じこもっちまってるのが気がかりといえば気がかりなんだが。

――キャロルのベッドで目を覚まして――

ん・・・あれ・・・？
ここは・・・

すまない。提案を出して、その反応を見る前に寝てしまったようだ。

ローズ。
最後の能力者（守護天使の加護を受けた者）が今日襲われてもローズとヒューが無傷で済むのだから、結果人狼を追い詰めることになるだろう。

今日、5人の中から能力者・処刑先・占い先が出れば、明日は2人の中から人狼を見つけ出すだけでいい。

――昨日の出来事を思い出して――

ぁ・・・ローズお姉ちゃんに抱きしめられて・・・そのまま寝ちゃったんだ・・・

・・・お詫び、言わないと・・・

――フレディから話を聞いて――

あ、マスターがディを運んでくれたんだね。
ありがとう・・・。
ローズおねえちゃんはまだいないのかな？

――ソフィーの方を向いて――

お姉ちゃんに向かって死んでって頼んだくらいだもんね。
ソフィーお姉ちゃんが私を吊りたいっていうのもわかる。


質問なんだけど・・・お姉ちゃんから見て偽者って確信してるヒューバートおじちゃん。
先延ばしにしたいって・・・それはいつまで？

明日まで
それ以上は引き延ばせない

――ウェンディは折り紙で鶴を折り始めた――

・・・

――鶴を折りながら――

う〜ん、いまいち敵ってわかってる人をあえて残す意味がわからないの・・・。


・・いないとは思うんだけど・・・

加護の人を誤って殺しちゃう可能性があるってことだよね。
ローズお姉ちゃんの占いの機会を減らす方向に繋がりそうなんだけど・・・

――ウェンディはジッとお酒の瓶を見つめている――

・・・あれ、一気に飲めば・・・
一瞬でも嫌なこと忘れられる・・・のかな。

加護の者が明日も明後日も生きている保証はないの
だから今、判断が付いていないものを早急に減らすべき
敵と分かっていて安易に吊りに向けるのは狼よ
私はヒューバートが狼には見えない
だから残す。それだけ

――フラフラと無造作に置かれたお酒の瓶へ近づく――

―――手を伸ばし酒瓶を取る―――

飲んじゃ駄目よ

マスター、グレン、俺、クインジーがローズ寄りの意見だ。
ソフィーからはローズ本物は確定事項。

迷いは敗北に繋がる。
ローズを本物だと決め付けて突き進むか？
俺はそうした方が良いように思う。

・・・お姉ちゃんから見たら一匹は確実に仕留めている。
そして占い師も確定している。

それでも「狼じゃないって思う敵」よりも「人間か狼かわからない者」を処刑するのが先・・・？


・・・考え方の違いかな。
ディからすればなんでそんなに焦るのかわからない。


後何日かヒューバートおじちゃんを残すような状況ならともかく、明日には処刑という状況じゃ、残す意味が全くないように感じるの。

ヒューバートはまだ顔を見せていないのか…。
部屋に篭ってるみたいだが、心配だな。

俺の占って欲しい人はクインジーで変わりない。
そして処刑は…ユージーンを希望する。
もしも彼が守護天使とやらなら、名乗り出て欲しいんだがな。
守護天使を自分たちで処刑するなんて事にはなりたくない。
そして狼の隠れ蓑も縮まるわけだし。

彼は昨夜から有効な提案を出し、村に貢献してくれている。
しかし、それが逆に村人に偽装しようとする狼じゃないかと思えてきたんだ。

そしてウェンディ。
彼女は確かにヒューバートを庇っているように思える。
しかしそれは、考えとしてはおかしくは無いんだ。
占われたソフィーと、占い師本人。そして狼にしか
本物の占い師はわからないんだから。
だからこそ、彼女の意見を聞くと村人に思えるんだ。

・・・ねえウェンディ
後何回吊れるか分かっている？
3回よ
私・偽占い師と吊ったら1回しか残らないの
安全策をとる人は怪しいわよ

――頬を両手でぴしゃりと叩いて――

狼が居たって、雑草は待ってくれないし作物は熟する。
畑に行って来る。戻るのは夜明けぎりぎりくらいになりそうだ。

・・・？

ヒューバートおじちゃんは吊り確定という前提でお話を進めているから、ソフィーおねえちゃんは正真正銘村人として扱う。ってことだよね？


そんな状況で一日だけ残す。の意味がわからないの。

明日ローズお姉ちゃんが生きていても、死んでいても、得られる情報は変わりないよ。

ローズが生きていれば誰かの真偽が分かる
ローズが死んでしまうとこの情報は得られない
これに違いがないと言うのかしら？

――「ぁ」と、小さく呟く――

いい忘れたの。
だから、ソフィーお姉ちゃんを処刑するって前提はないの。

――説明不足に頭をぽかぽかと叩きながら――

情報に変わりがないの意味をちゃんと説明してなかった・・・

ローズお姉ちゃんが明日生きていた場合、ヒューバートおじちゃんが処刑されてても、翌日処刑という話になってても、情報は同じなの。

ローズお姉ちゃんが明日死んでた場合も、ヒューｂ−トおじちゃんが処刑されてても、翌日処刑という話になってても、やっぱり情報量は同じなの。


同じっていうのはこっちの意味・・・

ああそういうこと
でも私ヒューバートは人間だと思うから今日は吊らない
ま、人狼の可能性も無きにしも非ずだから
明日には吊るけど

それに多数決で割れる可能性があるから
どっちみち吊らなくてはいけないわ

情報量が同じ、むしろ加護するものを早期に処刑してしまうかもというデメリットがある中でどうしてそこまで生かしておきたいの？


――じっとソフィーを見て・・・自身の耳にも聞き取れないくらいの小さな声で呟く――

ひょっとしてヒューバートおじちゃん好きだったとか・・・？
だからぎりぎりまで・・・？

――ちらちらとお酒を見ながら鶴を折っている――

――時計を見て――


・・・キャロルお姉ちゃんに、お水渡してくるの。
・・・きっと、喉渇いているだろうから・・・


――水の入ったコップと折り鶴を持ち、森の中へ入っていった――

―――眠っている間に耳に入った会話を必死に思い出しながら―――
俺の占い先と吊り先の希望。

グレンを占って、マスターを処刑だ。
ローズには酷な要求だが･･･。

理由、マスターの「誰もヒューを支持しないのが不気味」という発言からだ。
「支持しない」のではなく「支持できない」のではないかと考えた。
人狼は立場的に、ローズの偽を主張してハーヴェイやヒューを助けるのが困難な者とすりかわっている。
マスター、グレン。彼らのどちらかだ。
そう考えるとヒューを支持する者が居ないのも不思議ではない。

マスターを吊りに希望する理由。

ローズ決めうちを提案したのにも関わらず、ソフィーが怪しいと口にしたり、ヒューを支持しないのが不気味と言ったり、迷いを生じさせようとしているように感じられる。

･････墓場に行って来る。
―――酒場を出て行った―――

―――酒場に入ってきた―――
私の今日の希望は単純だ。
処刑するのはソフィー、あと占いたいのはフレディだ。
フレディに関しては理由は昨日と同じだし、ソフィーについては言うまでもなかろう。

ソフィーさんの主張は明らかにおかしい。
自分から見て私のことを偽者だと主張するのは当然だが、昨日ハーヴェイを吊ったことをローズ真だと決め打ちしたことに等しいとまで言い切るのはどうかな。

あなた以外の村人の視点からみて、あなたを吊らずに残した場合に確実に勝てる方法があるのか？吊られている時間がない、という言い訳は人狼の常套句だとあなたが持っていた資料に書かれていたよ。

―――懐から古びた新聞記事を取り出した―――

さて、これから少し出かけてくる。
時間までには必ず帰ってくるからな。

――時計を見ながら――

もう時間があまりないわね・・・
私が考えられる事を言っておくわね。
今日のヒューバートへの対応、私からみて彼は人狼か酔うもの。
彼を今日処刑するメリットは加護の者を誤って殺してしまわないことね。
残すメリットは私が生きているうちに人狼を皆に教えられない時彼は狼側って事が確定してる事。
ユージーンの加護の者が名乗りを上げるって事も曖昧な者を減らすって意味では有効だと思うの。判断は加護の者にお任せしたいわ。

誰を占うか、私はにぃさんをみたいわ・・・
ハーヴェイを占い対象に挙げていない事でにぃさん、グレン、クインジーを私は疑っている。今私とヒューバートどちらが信用されているかを考えると私を疑う発言はしにくいと思うの。でもソフィーなら？ソフィーは、研究所関係の人みたいだし疑いをかけやすいわ
ただ、私が嘘を付いている時村にとって致命傷になるからブレーキをかけてくれてるのかも知れない・・・
慎重に考えを進めておりだけなら人間だって分かれば村にとってよい指導者だと思うの。だから私は、にぃさんをみたい

ローズを信じるなら票を揃える事ね
灰色の皆さん

――寂しそうに微笑みながら――

何でこんなことになったんだろうね？
小さな田舎の村で静に暮らしてだけなのに・・・
にぃさんがいて、みんなが居て。
都会に憧れ、恋に憧れ、まだ見ぬ王子さま探してたのに・・・・

にぃさんのことが大好き！！
でも、鏡で真実を確かめないと信じられない・・・
酷い妹よね・・・

――焼きあがったパンを運びながら可笑しそうに――

私がいつ死んでもパンに困らないようにたくさん焼いてきたけど、このままじゃ酒場がパンで埋まってしまうわ♪
いっそ酒場をやめてパン屋さんに転業しちゃおうかしら？

希望を出していないのは誰かしら？
――ノートを覗き込んで――
クインジー？
でも、ばらばらよね・・・どうしましょうね？

…皆、まだ集まっていないみたいだな。

ローズ、ヒューバート。
二人ともフレディを占いに挙げているな。
それをどう思うか聞きたいんだ。

―――酒場に戻ってきて―――
さて、ソフィーさん、なぜ票をそろえる必要があるのかな？
私が真ならローズは狂った者もしくは人狼だから、８人中狼側は３人。ローズが狂った者でも狼の１人がわかるから委任すれば票は３票入れられるが、それでも票数が処刑するには至らない。
ローズが人狼ならあなたとローズの票はそろうが、狂った者は潜伏していることになる。そして狂った者から見てどちらが真かは判別つかないから、たとえそれが当たったとしても、３票にしかならず、どちらにしても処刑するだけの票数には満たない。

他の村人の目からも、百歩譲ってローズ真だとしても、すでに人狼は１人処刑されているわけで、なおさら票を合わせる必要などないんじゃないかね？

あまりに見え見えの誘導じゃないか。あなたらしくもない。

ヒューバートが酔う者なら、だれが人狼か分かってないわ。にぃさんは、疑われる行動をしたって事よね・・・

グレン、それはローズが何者かによって変わってくると思う。
もしも彼女が狂った者なら、フレディには人間の可能性も人狼の可能性もあるように思う。
しかし、彼女が人狼であるなら、まず間違いなくフレディは人間だよ。純粋にどちらの占いを信じるか、立場をはっきりさせただけのな。

俺なりに考えたんだ。
皆はヒューバートを偽者だと思っているんだよな。
もちろんソフィーさんも。

だったら…今日は彼を処刑するのはどうだろう。
俺たちに時間が無いことは確かだ。
彼は教徒かもしれない。もしかしたら狼かもしれない。
何故今日処刑することをそこまで躊躇うのかが分からないんだ。

おいおい、グレン、正気か？
ここで占い候補の片方を処刑することは、他の村人から見たときの可能性の考察を止めかねないぞ。

ちょっと変更するな。
占いの希望をグレンに変えるよ。
もう日が変わるまでに時間がない今になって、処刑を占い候補にするというのは人間の行動とは思いにくい。

そうね
ここまでバラバラだと誰に決めるか大変ね
ヒューバート吊りでもいいわよ

さっきのはソフィーさんに対しての質問だ。

そしてヒューバート。
あんたから見て狼はフレディだと思うという事だが、
意見にゆれが無い、という理由だけか？

それならもっと前から話が出ていてしかるべきだし、これはみんなでの議論する時間を与えないための人狼の方策の可能性だってあるんだ。

――ヒューバートを見つめ、静に――
ヒューバート・・・あなた人の話をきちんと聞いてる？にぃさんに揺れがない？
にぃさんは、ローズを信じていると言いながらソフィーを疑う・・・。ユージーンの考えでも聞きなおしてきたら？

　紛糾してるな。
　ユージーンの疑いに一応反論しておくよ。
　俺はローズを本物だろうと思ってるが、グレンほど確信は持てない。面と向かって言っちまうがね、ソフィの言い草がハーヴェイよりもかなり怪しいからだ。
　確かにローズが本物の場合はもちろんソフィ吊だと手数に余裕がなくなるが、自分を吊ろうとするやつはみな狼側なのでウェンディ処刑、ってのは無辜の村人の言い様かな？

　俺が迷いを振りまいてるように見えるのは、その通り、迷ってるからさ。お互い明日生きてるとも知れない身の上だが、思ってることをきちんと言い残しておこうというのはおかしいかね？

意見に揺れがないというのは１つの理由。
そして、揺れが消えたのが２日目になってから、というのがもう１つの理由だ。
このことから、フレディは人狼である可能性が高いと思ったんだ。
そして、これが正しいとすると、人狼からみて占いの区別がつかなかったわけだから、ローズは狂った者の可能性が高いと考えたんだ。

ローズ、そんな不自然な揺れがあると思うか？意図的に作っているとしかいえない揺れ方じゃないか。ローズを信じるといいつつソフィーを疑うなんてな。

　すまんが、ヒュー、俺は今頃になって迷いだしてるよ。といっても等分に見てるわけじゃないが。

　あと、占い先がばらばらになるのは避けたい。多数決か？

ソフィーさん、どうしてあんたはさっきまであんなにヒューバートを処刑することにためらいがあった？
自分では偽者と分かっているんだろ？
ウェンディの言った事は間違いじゃないと思う。

俺はローズを信じる。
だが、俺の感情とは別に、最悪の形ってもんが考えられるんだ。

もしもヒューバートが本物だとしたら…。
狼は２匹、教徒も生きている。ならば、俺たちは喰いつくされる可能性が高い。

もちろん、占い先が割れることは村人にとって避けたい状況だろう。だから、あくまで村の決定にそって占い先を決定するよ。

私は、自分が見た者しか判断できないわ。
だから、疑問に思えば兄でも鏡に映す。
キャロルが亡くなった時、泣かないと決めたから。

私は、誰をみるか、どうするか、みんなの意見を聞いて行動してきたわ。
今回は、ヒューバートと私、両方が希望しているにぃさんを見ることになるのかしら？

おかしくないな。
しかし、マスター。
あんたが以前言っているように、この状態で処刑先を選ぶのはほぼ間違いなくいいがかりなんだ。
ソフィーがウェンディーに反応して彼女を吊り先に上げたのも、彼女が他の人間を言いがかりで吊り先に上げる必要がある人間だったからとは受け取れないだろうか？
この辺は感じ方の違いだろうが。
俺はアレをそういう風に受け取った。

私がもう一匹見つける前に死んだら、判断付いてない者だけが残る・・・
私を信じてもらえるなら、ヒューバートは村の敵って判断が付くからだと私は理解してる

　ふむ、そういう考え方もありか。
　あんたの考え方は理解したがね、ユージーン、どうも首の辺りがスースーしていけないな。

　とりあえず、皆、うちの棚にある飲み物好きなもん一本ずつとっていいから、一口飲みな。
　俺も、ちょっと頭を冷やして考えてみるよ。
　

―――フレディの首から目を離した―――
むぅ、すまないな。
集中してるとついやってしまう。

今日の吊りはヒューバート
占いはマスター

でいいのかしら

　占い先は一応クインジーも二票だった気がするが、俺でもかまわんよ。
　ヒューを今ここでぶち殺すべきか決めかねてる。

今日はにぃさんを見ればいいのね・・・