農夫 グレン 【ローズマリーへの手紙】 昨日君から奴が口をつけたコーヒーカップを借りたね。あの時点で人狼は本当のことだと、俺は知っていた。妙な能力に目覚めてしまったようでね。……まあ、奴は人狼ではなかったよ。またグラスかコーヒーカップを借りる。 二人とも生きて人狼を退治するのは難しそうだ。少し俺はあきらめが早い。気の早い遺言だ。いつも渡しているマトモな酒はいつもの場所にある。カバーで隠しているがいつものところだ。 そして、二年後にできる特急品の場所も教えておこう。ロクでもない酒樽の、右から二番目の樽だ。これを破壊する。酒樽の中にもう一つ酒樽が入っている。この中身は二年後、俺の最高傑作となるだろう。君だけ生きていたら、取り出して気に入った客と飲んで欲しい。 俺は酒造りに取り付かれた男だ。君の気持ちには応えられないが……それでも、この手紙は君にだけ託したい。わがままですまないね。 | |
(27)2005/03/29 02:27:35 |
酒場の看板娘 ローズマリー …昔から私は、男に言い寄られてると言われてたっけ…。 『ローズは綺麗で羨ましい』 『マリーはいつだって取り巻きが居るのね』 あはははははははは! 笑っちゃうわ…。 どうでも良い人にしか愛されない何て、意味が無いのに。 …本当に愛した人は、いつだって私を愛してくれない。 15年前、私は本当に彼を愛してた。 愛と呼ぶには余りに幼い恋愛だったかもしれない。 それでも、純粋なそれは、大人の恋愛とは違う狂気を秘めている。 あの日、彼は私を捨てた。 村を出て行ったカミーラを…追いかけた。 なのにカミーラは、私を誉めて、私を蔑む。 彼が居なくなって一年後…噂で聞いた…? 確か、噂で聞いた。…記憶が曖昧だ。 曖昧な記憶では…彼は獣に食い殺されたような死に方をしたと。 噂で…聞いた。…あれ?…見た?何を…いつ? いつも、ここで記憶が揺らぐ。あぁ、また今日も… [残ったウィスキーを一気に飲み干した] | |
(106)2005/03/29 04:56:02 |
酒場の看板娘 ローズマリー …カミーラは、いつだって… 暗い影をちらつかせて、私の大切な人の心を奪っていく。 そしてその一方で、私を羨んでる振りをする。 …本当に、人の心を奪ってるのは自分だって言うのに。 …あぁ…これじゃただの妬み。逆恨み…。 分かってる…分かってるけど…止まらない。 道徳的に考えるなら、私の考えはおかしい。 理性で考えたら、間違っているのは分かる…。 …人狼の噂が出てるのに、気付けば毎日カミーラの事を考えている。 …殺したいほど、憎い。 でもそれは、ただの逆恨み…分かってる…分かってるわ…。 大丈夫…、落ち着いて。 逆恨みなんて…許される事じゃないんだから…。 [眉をしかめ、両手で顔を覆うとそのままベッドに倒れこみ眠った] | |
(107)2005/03/29 05:04:52 |
村長 アーノルド 【アーノルドは、スコップを片手に屋敷から出てきた。そして足元にある奇妙な本に気付いた】 これは……。 【アーノルドは、栞の挟んであるページを開き、息を飲んだ】 これがモーガンの言っていた浄化の術か?! 石版を使うという部分もモーガンの言っていた事と一致する。怪死……なんとっ! 全身の血液を一瞬にして蒸発させてしまうとは! そうか、そうか! やはりこれだ! これなら人狼の骸、人狼の血でこの大地が汚されることも無かろう。霧も発生しなくなるはずだ! 【アーノルドは、歓喜し、奇妙な本を空に掲げながら、呪いの石版の挿絵を見つめた】 この石版……やはり先住民の墓石と似ている……。モーガン、あなたの言ったとおりに墓石を集めておいてよかった。あと3つほど足りないが、今日中に揃えてしまわなければなるまい。 | |
(128)2005/03/29 13:03:55 |
牧童 トビー 【アーヴァインさんが殺されたらしい。大人たちは人狼の仕業らしいと言っている。そして誰が人狼でもおかしくないらしい。 僕にわかることは、今日、大人たちがかなり殺気立っていること。そして、人狼を退治するために、僕たち残った人間の中からそれらしい人間を処刑していくということらしい。 僕には誰が人狼か、さっぱりわからない。でも、ヘンリエッタさんを信じたい。彼女の家族が居なくなったときの涙は・・・嘘ではないと思うから。 でも、人狼はどんな人間でも可能性があるんだろうか?ヘンリエッタさんはもちろん、エレノアさんやシャーロットさんにローズマリーさん。キャロルさんにデボラさん。非力そうな人間が人狼だとして、あのアーヴァインさんに勝てるんだろうか?わからない。】 | |
(141)2005/03/29 19:15:36 |