学生 ラッセル [『私の宝物』 [そう言って抱き締めてくれた腕は、 優しい穏やかな微笑みは、 余りにも心地良くて愛しくて哀しくて、 言葉にならなくてただ俯いた。] 「どうして、笑えるんですか?」 『他の何も無くても真紅が居れば良いの』 [無邪気な其の表情に碧の双眸は揺れ――] 「私も、貴女が笑ってくれれば嬉しいです」] | |
2006/09/21 01:13:36 |
踊り子 キャロル [ほんのりと紫水晶が浮かび上がる頃、小さい頃を思い出していた。――いや、それは思い出さされていたのだろうか。 短く切ったショートヘアーに男の子の格好。 小さい頃は何の疑問ももたず、男と思って生きてきた。 されど、成長していけば嫌が応でも男女差ははっきりと、 くっきりと浮かび上がるもので――] おかあさまが、おかあさまだけが…… [母だけが、彼女を女として育て始めた。 父はそんな母をよくぶったし、自身も男として振舞わなければ同様にぶたれた。 ゆえに女の子らしい服など一着も持っていなかったけど、 母は私を私として見てくれたから、それでよかった。 8歳の誕生日。あの日までは、辛かったけど幸せだった――] | |
2006/09/21 01:39:19 |
踊り子 キャロル [ぞくりと全身の血が騒ぐのを感じる。] ――――っ [瞳の色は怒りに満ち、世界を呪わんばかりの殺気が込められ。 あの時感じた以上の憤りを今感じるのは、館の呪いか。 彼女が囚われた檻は、果たして過去なのか、父なのか、性別なのか、自分自身なのか――館の檻は、ただのきっかけに過ぎないのかもしれない。] | |
2006/09/21 01:55:33 |
踊り子 キャロル [紫水晶の中で時折ゆらめく深海の色。] ――いけない、のまれては。 [激しい悪寒に嫌な汗。 ちかちかとめまぐるしく変わる瞳の色。 休める所を求めて、またも自室へと歩む。] | |
2006/09/21 02:12:48 |
学生 ラッセル [視界が歪む理由を、 自身は気付かない。 長い睫が幾度も瞬き、 無意識の内に飲み下す。 ――生前と同じ様に。] | |
2006/09/21 02:13:28 |
踊り子 キャロル [目に飛び込むは、未だ朽ちぬ遺体と3本の薔薇。] こんな、薔薇があるから……! [むしりとろうとしても、それは叶わずに手は空をきる。 不機嫌に眉根を寄せ、ベッドへ歩めば、うずくまって。] ……………。 ふ…ふふ、ふふふふ……あはははは…… [涙を流しながら、ただ笑い続けて。 ただ笑いながら、涙を流し続けて。 無情に過ぎた時の中で。もう動かない時の中で。 誰の耳にも届かない不気味な笑い声は、*悲しく響いて――*] | |
2006/09/21 02:14:37 |
学生 ラッセル [身を焦がす熱すら忘却の彼方に、 猫脚のソファに身を沈めたまま、 焦点の定まらぬ切れ長の双眸は、 ゆらゆらと物憂げに揺れる。] | |
2006/09/21 02:26:40 |
書生 ハーヴェイ [ひらりと手のなかから花弁は零れて。 白い花弁は炎に揺れども赤く染まることなく燃え尽きる。 こうする事に、とりわけて意味などないけれども。 一枚、また一枚とくべて。 慈しむようにその指は花弁を焔へと落として。 炎の底に沈む黒は奈落の其処か。 灰となった花弁の破片は波にゆられるように焔をたゆたう] | |
2006/09/21 02:42:25 |
学生 ラッセル 私が、望むのは… [焦点の定まらぬままに呟かれる言の葉。 其れは、無意識か。 ゆらりと力無く持ち上がる其の手は逆十字を切る。 柔らかな光に長い睫が振るえゆっくりと瞬けば、 眇める切れ長の双眸はひらりと紅く光を映す。] | |
2006/09/21 03:24:14 |
学生 ラッセル ふふっ… [浮かぶ笑みは底無しの魔性か。] | |
2006/09/21 03:30:37 |
学生 ラッセル [すらりと身を起こせばタイピンは双と同じに紅く揺れ、 すうと白く華奢な指先が中空をなぞるのに応え、 テーブルにとまっていた蛾は羽ばたく。 ひらり、ひらり。 はらり。 紅い花弁が舞うのに切れ長の眸を眇め、笑む。] | |
2006/09/21 03:33:59 |
学生 ラッセル [生前と同じくしなやかな獣を思わせる動きで、 窓際へと歩み寄り荊に覆われた世界を眺める。] いい加減に諦めれば良いのに。 [愉しげな呟きは、 自身に対してか、 神に縋る者に対してか、 或いは神に対してか。] | |
2006/09/21 03:41:09 |
学生 ラッセル [ゆるりと振り返れば、 ひらり、ひらり。 紅い花弁が部屋を舞う。 すいと手を掲げれば、 呼びかけに応え舞い降りる蛾。] 良い子… | |
2006/09/21 03:51:48 |
学生 ラッセル [そうっとテーブルへと蛾を戻してやれば、 傍らの草臥れたクロスタイに目を留める。 切れ長の紅い双眸を眇め、 薄い唇が音も無く言の葉を紡ぐ。] | |
2006/09/21 04:06:09 |
流れ者 ギルバート [片眼鏡を外した指先に注がれる視線に 静かに瞳を細めて。 言葉の割には抵抗の欠片もない様子に あくまで口調は淡々としたもので] …どうして?…さぁ…どうしてだろうな。 ……きっと黒薔薇は白薔薇に引かれるんだろうよ。 [謎かけのような言葉と共に紡げば 頬から首筋へとゆるりと指先を這わせ その行く手に邪魔なものがあれば 指先はタイを解き釦を外して 覗く白い肌に口付けを落としてゆく。 言葉の割にはその指先はひどく丁寧で まるで精緻な硝子細工でも扱うかのように。 時折微かな笑みの端々に感情を浮かべたなら 鳶色の瞳は寂しそうな程に静かな光を浮かべ 悲しくなるほどに甘いくちづけだけ描いて──] | |
(17)2006/09/21 04:13:11 |
学生 ラッセル [元々地に足はついているのか、 ふわりと飛んでベットへと身を沈め、 枕に顔を埋めてくすくすと忍び嗤う。] | |
2006/09/21 04:22:37 |
学生 ラッセル 嗚呼… [其れは寝具より引き起こされる記憶か。 最早苦痛は感じないのか、 其の表情は恍惚。 薄い唇は桃色に色付き、 紅い眸は淫靡な色を浮かべる。] | |
2006/09/21 04:28:42 |
学生 ラッセル [華奢な手はゆらりと、 自身の纏う服へと伸び、 スーツの釦を外し、 シャツの釦を外し、 ベルトの止め具を外し、 肌蹴た白い肌を細い指が這い、 薄い腹部から胸元辺り、 あかい逆十字の上をなぞる。] 嗚呼… [熱を孕んだ甘い吐息が零れ、 長い睫が切なげに揺れる。] | |
2006/09/21 04:37:42 |
学生 ラッセル [甘い甘い一人遊び。 咽返る薔薇の香りと、 艶やかな忍び笑いと、 熱を帯びた吐息と、 混じる啜り泣きは悦楽故か――] | |
2006/09/21 04:49:03 |
学生 ラッセル [仰向けにベットに横たわったまま、 顔の上に翳したぬらりと濡れる細い指を眺め、 ゆっくりと桃色の薄い唇に寄せ紅い舌を這わせる。] …もっと。 [呟く声は愉しげで、 華奢な腕を伸ばせば、 長い睫を震わせ、 桃色の薄い唇は微かに開き、 そうして何も考えられなくなるまで、 ただ甘い一人遊び耽り――] | |
2006/09/21 05:06:38 |
美術商 ヒューバート | |
2006/09/21 10:09:48 |
踊り子 キャロル [一体どれくらいの時間が経ったのだろう。 動かぬ時の中でそれを考えるのは酷く滑稽だったけど。 横たわったまま、虚ろな目で朽ちた部屋の外を眺める。 瞳の色は、どうにか今は落ち着いて。] 気が、おかしくなりそう……。 死んでからも……折角死んだのに、こんな思いをするなんて。 [自分の身体を抱くようにして窓とは逆方向へ寝返りをうつ。] | |
2006/09/21 14:26:15 |
美術商 ヒューバート 太陽の高いうちからこういう描写を見ちゃうと、東海テレビ製作の13:30の昼ドラを見ているような気持ちになるな… | |
2006/09/21 14:42:13 |
踊り子 キャロル [いつも口に出していた。 ごめんなさい ゆるして、おとうさま いい子にするから、おかあさまをぶたないで] ……ごめんなさい……おとうさま [膝を抱え、小さくそう、呟いて。 自分が殴られることよりも、母が殴られることが怖かった。] | |
2006/09/21 14:48:07 |
学生 ラッセル [ゆらゆら] [ゆらゆら] [ゆらゆら] | |
2006/09/21 15:16:48 |
学生 ラッセル [何も考えずにどれくらいそうしていたのか、 もう細い指先すら動かすのは億劫で、 枕に預けられた快楽に蕩けた微笑みだけ。] | |
2006/09/21 15:28:09 |
学生 ラッセル [紅い切れ長の双眸は焦点を結ばず、 或いは其れは既に無意識なのか、 桃色の薄い唇が音も無く名を紡ぐ。] | |
2006/09/21 15:33:07 |
踊り子 キャロル [昔の記憶にとらわれて、そこから逃避するように徐々に瞼は重く―― さりとて意識を手放たところで何の解決にもなりはしなくて。] ……じゃあ、どうすればいいの? [重たげに瞼をあげれば、何もない場所へと投げる問いかけ。 父を殺してから、女として堂々と生きたあの時。 血のつながらない父は実父と違って優しくて。 血のつながらない母もまた、彼女をわが子のように慈しみ。] ――つかの間の幸せ。 | |
2006/09/21 15:45:50 |
学生 ラッセル [肌蹴た服も其の侭に切れ長の眸はゆっくりと瞬く。] 闇を祓い続ければ良かったの? 彼等を祓えば他の人達は解放されるけど… 言われた通りに祓うだけで私は何も見て来なかった。 ただ貴女が笑ってくれれば其れで良かったから。 [でも、と桃色の薄い唇は音も無く紡ぐ。] そうして私はどれだけ奪って来たのかしら? 誰も彼も私から何一つ奪わなかったのに。 | |
2006/09/21 16:00:40 |
踊り子 キャロル [ゆっくりと起き上がり、その先は思い出したくないとばかりに首を振った。独りでいることが怖くて、誰でもいいから話し相手がほしくて、隣人を思い浮かべる。] ……大丈夫だったのかしら。 [去り際の顔色を思い出し、隣をさえぎる壁をじっと見る。] | |
2006/09/21 16:10:21 |
学生 ラッセル …最後まで私は奪ってしまいましたね。 [枕に頬を乗せてベットにうつ伏せに身を沈めたまま、 華奢な白い肩口が露わになる以外は、 傍からは其れほど服が乱れているのも見て取れないか。] | |
2006/09/21 16:11:17 |
踊り子 キャロル [そっとベッドから降りて、扉へと歩みかけ…… 生きてた頃の習慣に縋る姿が酷く滑稽に思えて、歩みを止める。 あえて、扉の隣あたりにある壁からすぅっと外へ出て。] 入っても、大丈夫かしら…… [彼の部屋の前で少し躊躇したものの、ゆっくり中に入れば入ってすぐの所で止まって、ほんのり見えた彼に声をかける。] ……ノック、出来なかったから。 なんとなく来ちゃったけど、邪魔だったら、出る。 | |
2006/09/21 16:20:07 |
学生 ラッセル [声に、ゆらりと身を起こせば、 キャロルからは其の白い肩が見えるだろうか。] 御機嫌よう、キャロルさん。 少々お待ちを。 [背を向けたまま乱れた服を整えて、 手櫛でさらりと髪を整えればもういつも通りに、 振り向き切れ長の双眸は紅く煌くか。] どうされました? [首を傾げ浮かぶ微笑みは底無しに妖艶。] | |
2006/09/21 16:25:46 |
踊り子 キャロル [昨日の様子に見えた肩口、着衣を整える姿を見て、 やはり来てはいけなかったかと考えがめぐる。 なれど、紅く煌く双眸を見て、僅かに眉を寄せる。] 独りでいたら、怖くなって。 闇に、過去に、押しつぶされそうだった。 [彼女の口調にはもう貴婦人のような上品さや丁寧さは残っておらず、入り口からは一歩も動かず置いていかれた子供のように、暗い瞳でそう告げた。] | |
2006/09/21 16:33:21 |
学生 ラッセル そうでしたか。 其れは申し訳ありませんでした。 余り見苦しい所をお見せしたく無かったので。 [キャロルの眉を寄せるのを気にした様子も無く、 一人遊びの痕すら残さずに白いままの、 シーツをなぞるふりをしていた華奢な手を、 すいとキャロルに向け差し伸べる。] 今は落ち着いて居りますから、どうぞ。 [誘う様に声音は優しい。] | |
2006/09/21 16:42:05 |
踊り子 キャロル [優しい声音につられるように歩めば、差し伸べられた手をとろうと、手を伸ばし……] ありがとう [そう、一言囁いて。 憂いを含んだ瞳の色は今は透き通るように深い海。] この館は、思ったよりも酷い場所みたい。 思い出したくないことばかり、見せてくる……。 [今は紅い、彼の目を見つめて苦しげに告げて。] | |
2006/09/21 16:50:37 |
学生 ラッセル …そうですね。 [差し伸べた手を其の侭に、 苦しげなキャロルの視線を受け止め、 切れ長の紅い双眸を僅かに眇める。] 其れもこの煉獄を創った方の思惑の為なのでしょう。 全てを狂わせてまで、何を望まれているかは存じませんけど… | |
2006/09/21 16:57:27 |
踊り子 キャロル [差し伸べたられた手に掴まれば、安心したように息を吐く。] 独りで部屋にいると、暗いことばかり考えてしまう。 そしたら今度は、闇が私ごと飲み込もうとするの。 ……部屋の外に人はいるけど……届かない声で叫ぶのも、 触れられない手を伸ばすのも、何だか余計に孤独でね。 [彼の白い手の甲にそのまま口付ければ、少しうつむいて] あなたが死んだという事実は本来悼むべきなのに、 独りでも話せる人間がいるということを喜んでしまうわ。 ダメね、私。 | |
2006/09/21 17:08:15 |
学生 ラッセル 部屋の外へは行って居ませんが、恐らく亡くなられた方達の魂も此方へいらしているのでしょうね。 彼女はまだ床の血を拭っているのかしら… [目の前で執事に射殺されたメイドを想い呟き、 取られた手に口付けられるのをただ見守り、 其の手を握る手にそうっと僅かな力を篭め握り返す。] 私の死が少しでもキャロルさんの為になるならば嬉しく思います。 [奪うだけでは無かったと思えますから。] 誰の心も痛めずに消えてしまえれば良かったのですけど。 [ふいに浮かぶ憂いを帯びた微笑はしかし、 取った手を引き寄せ胸へと倒れ込むキャロルには見えなかったかも知れない。] | |
2006/09/21 17:17:18 |
踊り子 キャロル ……彼女?床の血……。 [思い浮かぶのは、エントランスで床を拭いていたメイド。 手伝おうかと話しかけても返事一つしなかったメイド。] 死んでからも、正気を保ててる人は少ないみたい。 [悲しそうな笑みを添えて、続くラッセルの言葉には耳を傾け] 私は、誰の力にもなれないから―――あ [突然引き寄せられ、体勢を崩して彼の胸に倒れこむ。 僅かに動揺が見られる声で小さく名前を呼んだ。] ……ラッセルさん? | |
2006/09/21 17:32:59 |
学生 ラッセル はい? [呼ばれれば首を傾げ動揺するキャロルの顔を覗く。] どうされましたか? [細い指先は乱れた髪を梳きそうっと頬をなぞって、 顔の間近に迫ったまま囁く様に問い艶やかな笑みを浮かべる。] 温もりをお求めでしたのに応える事も叶わず、先ほどは失礼を。 [紅い双眸は蠱惑的に揺れ、 頬をなぞった指先は其の侭柔らかな唇へと滑る。] | |
2006/09/21 17:38:44 |
見習いメイド ネリー [エントランスは未だに消えぬ血気を帯びて。 薔薇の香り色濃く残る中、朽ち行く建物と生気を失いつつある使用人の姿。 蹲りぶつぶつと嘆く者の横には殺されたのであろう血塗れのフットマン。 逃げるように其の場を後に後にすれば2階への階段を上る為に、 荊で包まれた螺旋階段を、登る、登る――― 瘴気と血と、それ以外の何か違うものもこの身に感じて。 漏れる吐息、悩ましくしなる肢体、絡まる腕。 館中の荊からこの身に流れ込む、その色めく欲望。 ああ、これはきっと快楽なのだと身を震わせると、 相まって身体は熱くなる。熱くなる。 手に巻かれた包帯は少し汗ばんでいただろうか。 擦ればあの指の感触を思い出しながらも、階段を上りつづけた。] | |
(38)2006/09/21 17:50:17 |
踊り子 キャロル [顔を覗き込む紅い瞳に動揺は色濃く映し出され、身体は強張る。] ……ラッセルさん、何だかいつもと違う。 [髪を梳く細い指先が頬から唇へと動かされれば、ゆるりと首を振ってその指を掴む。蠱惑的に揺れる紅い眸を見つめて、先のように口付けをすれば] ――私は、これでも充分よ。 私よりもラッセルさんの方が、何だか心配だわ。 [控えめに顔を覗き込み、心配そうに見つめる瞳。] | |
2006/09/21 17:56:53 |
学生 ラッセル そうかも知れませんね。 [掴まれた指先に再び口付けられるのを見守り、 強張る肢体を空いた手でそうっと抱き寄せる。] でも私の事でしたらご心配無く。 幾らか熱を冷ましましたから。 [取られた手を握り桃色の薄い唇に寄せ囁くも、 艶やかな笑みを浮かべ口付けるのは自身の細い指先で、 けれど囁く息遣いはキャロルの指先にもかかるか。] | |
2006/09/21 18:06:03 |
踊り子 キャロル [肯定ともとれる言葉に微かに身じろぎ、けれど抱き寄せられれば大人しくおさまり。] ……あなたも闇に、飲まれちゃったのかしら? [指に口付け囁く彼の吐息が自身の指にもかかり、憂いを含んだ瞳をその口元に向ける。けれどそのまま肩に顔をうずめて空いた手を背中へと。] それでも、傍にいてくれるだけで、こうしているだけで、 落ち着く私がいるのもまた事実。 ……私もどうかしちゃったのかしら。 [既に思考の奥には先程見た記憶が見え隠れし、ぐっと目をつぶって雑念を払うべくぬくもりを感じようと。] | |
2006/09/21 18:23:41 |
学生 ラッセル 飲まれる? いいえ、恐らく私があれに飲まれていたなら、今頃はこうしてキャロルさんと会話する事も叶わなかったでしょうから。 [脳裏を過ぎる記憶にももう声音は変わらず、 回される腕を其の侭に少しだけ抱き寄せる腕に力を篭め、 耳元へ顔を寄せ其の息遣いが感じられる程近くで囁く。] 本当に、こうしているだけで宜しいのですか? [問う声は悪魔の甘言か。] | |
2006/09/21 18:29:59 |
踊り子 キャロル [自分と同様、彼も飲まれかけたのだと気付けば息を吐いて。 抱き寄せられる腕に力が篭ったのを感じれば、 耳元へ寄せられる悪魔のような囁きはどこか淫靡で] …………ええ。 こうしてるだけでも……大分、違うわ…… [僅かに声が震えるのは、記憶の波に抗っているからなのか 甘い言葉への抗いか。] そうね、でも…… [深海の奥にはうっすらと紫色が光れば、身を起こし、彼の唇に唇を刹那重ねて。] これくらいは、許してもらえるかしら。 | |
2006/09/21 18:47:11 |
学生 ラッセル [離れて行く唇に切れ長の紅い眸を僅かに眇め、 桃色の薄い唇をゆっくりと紅い舌がなぞる。] 問いかけは、先にするべきでは? [小首を傾げ悪戯な口調で窘めるでもなく、 紫水晶を覗く紅い双眸はひらりと煌くか。] 肉体の拘束と精神の解放と言うのをご存知ですか? [愉しげに問いかけながらキャロルを抱き寄せたまま身を捻り、 ふわとベットへと押し倒せば艶やかな笑みを浮かべた。] | |
2006/09/21 18:55:54 |
踊り子 キャロル [先にするべきでは?と言われればそうね、と薄く笑んで。 その笑みには先程まで浮かべていた表情はなく。] 肉体の拘束と、精神の解放? よく意味がわからないけど……? [ふわりと押し倒されれば、先程までの海の青はすっかり禍々しい紫色に染まり、ラッセルの頬に手を添えればすぅっと唇をなぞって。] あなたが魂の解放を与えてくれるとでも? | |
2006/09/21 19:08:36 |
学生 ラッセル [唇をなぞる手を取りもう一方の手と共に片手で纏め、 蜂蜜色の髪の広がるキャロルの頭の上に纏める。] 現状ではこの煉獄に捕えられた魂を解放する事は叶いません。 けれど、心を蝕む記憶に別の視点をお見せするくらいは可能かと。 [空いた手で宙に切る逆十字が柔らかな淡い光を灯すは、 双眸が染まって尚も消える事の無い闇祓い――聖職者の力か。 光は消える事無くキャロルの両腕を拘束し、 其のベットへと縛り付ける。] この力を生前に振るっていれば或いは魂の解放も叶ったかも知れませんね。 [されたのと同じ様にキャロルの頬に手を添え、 親指の腹でそうっと柔らかな唇をなぞり、 細い指は其の侭首筋から鎖骨へと滑る。] | |
2006/09/21 19:18:12 |
踊り子 キャロル [何をされるのかと黙って腕の行方を見ていたが、頭上で左右の手を纏められれば僅かにゆがむ表情。] 何を…… 記憶は記憶、別の視点など―― [そう抗議する合間にも、両腕の自由がなくなれば眉根を寄せる。] 解放など、必要ない。 私はこの子を失うわけにはいかないの。 [意味深な言葉で、冷徹な瞳をラッセルに向ける。 そこには生前のあどけなさや上品さなど皆無に等しく。 鎖骨のあたりまできた指をチラリと見れば、力をこめて腕を動かすも、白い光がはずれることはなく。] | |
2006/09/21 19:37:18 |
学生 ラッセル [寄せられる眉根にそうっと人差し指を置き、 冷たい紫水晶を覗き切れ長の眸を眇める。] そうやって、縛っておられるのですね。 貴女のお父様が否定されたご自身を。 [拘束を解こうとする様子を艶笑を浮かべ見守り、 無遠慮にワンピースの裾を其の胸元までたくし上げ、 キャロルの柔らかな太腿に体重をかけぬまままたがり、 露わになった白い肌へと細い指を這わせる。] ならば女である事の悦びを、其の身にお教えしましょう。 快楽の海に溺れて自己否定等忘れてしまえば良いのです。 [浮かぶ笑みを其の眸の映す心を、 キャロルが見て取るより先に、 柔らかな肢体へと顔を埋めて――] | |
2006/09/21 19:48:30 |
踊り子 キャロル [――貴女のお父様が否定されたご自身を―― 頭に響く言葉に、怒りを含ませた瞳で彼を見上げ] 縛られないために、消したのよ。その手助けをした。 今はもう、この子は自由になったの。 [たくしあげられたワンピース。睨みつける紫の瞳。 彼女がおびえているのは――つかの間の幸せの続きか] …………っ [顔を埋められた場所に、甘い甘い熱をはらみ、 それでも首を振って耐えようと試みて。 養父と愛し合った日々を、彼を狂わせたことを 後悔しているのだろうか――] | |
2006/09/21 20:01:39 |
書生 ハーヴェイ ――夢を…見ていたような気がする。 久しぶりに見た夢は、懐かしくもうそ寒く。 それともそれは遠い記憶か。 一面の白に赤い… 雪面に横たわる赤い血を見下ろして。 小さな自分の手に残る赤に。振る雪は溶けても。 見開かれた少女の目。 青ざめたその唇は微かに動き、紡がれるのは―― | |
2006/09/21 20:07:45 |
学生 ラッセル 自由の意味をご存知ですか? 本当に救われたならば貴女はもう記憶に苦しむ必要も無いでしょうに。 [言葉を紡ぐ合い間も其の指は肢体を這い回る。] もう一つ先にお教えしましょう。 貴女のお義父は闇に魅入られただけ。 闇は人の心を虜にする。 ――こうして、貪ったのでは無いのですか? 女である事の悦びは、 義母への罪の意識は、 秘め事の背徳の味は、 自身を否定した父親の代わり役の愛を一心に受けるのは、 [顔をあげれば小首を傾げ愉しげに妖艶な笑みが浮かぶ。] ――甘かったですか? | |
2006/09/21 20:11:56 |
見習いメイド ネリー 壊して。 壊して。 壊して。 | |
2006/09/21 20:12:33 |
踊り子 キャロル [目に涙をため、甘い息をもらしながら、 ラッセルの言葉を力なく否定する。] 違う……違う…… 父が死んで、自由になったから、私は女として―― [続く言葉には頭の中がかき乱される思いで] 違う…ちが…… [否定をしかけるも、養父が狂った要因の要因は……] …ぁ、だから、"私"が壊したのよ。 これは、幸せじゃないと、思……った。 ――――まさか、お養母様を殺すとは思わなかった……けど。 [――甘かったですか?―― そう囁かれた時には涙がぽろぽろとこぼれ、止まらず、 微かに首を横に振ったのみで。] | |
2006/09/21 20:27:52 |
学生 ラッセル [零れる雫を細い指がなぞるも止め処なく溢れるのに、 桃色の薄い唇は釣り上がり笑みを浮かべるか。] 望む愛情を手に入れた筈なのに何故幸せでは無かったんでしょうね? 殺さなくても優しいお義母様を傷つける事は判って居たでしょう? [声をかけながらも、 其の手は、 其の舌は、 休む事無く柔らかな肢体に快楽を送る。] | |
2006/09/21 20:56:55 |
冒険家 ナサニエル ――駄目だ。 あの方に心を奪われてしまえば、 私はどのような行動に出るか解らない―― …アーヴァイン様…―――嗚呼―――…。 あんな風なのだろうか 温もりとは あんな風なのだろうか 私は只の、時計――― 懐かしむ過去もないのに、懐かしいと思ってしまう―― ―――― 温もり ―――― | |
2006/09/21 21:18:28 |
踊り子 キャロル [泣きたくなどないのに、こぼれる雫は言うことをきかず、 涙でゆがんだ視界に映るラッセルの表情までは見えなかった。] それは……っ、お養父様が、愛していたのが、ん、 "この子"じゃないと、思ったから…… 知ればまた、傷つくと思ったら、裏切りは許せなかった…… [熱を加えられればどんどん息はあがり、 この苦痛という快楽から逃れたい一身で必死に話すも…… 実父に愛されなかったことが、実母が私を私として見てくれたことが、自分を見てもらえない悲しさを知るきっかけとなり――] ぁ……お養母様……嗚呼…… わかってた……わからないフリをしていた…… 私が、裏切っていたことも、自覚してた…… でももう、全てが…遅すぎた… | |
2006/09/21 21:18:31 |
美術商 ヒューバート 伝説の 「月が見てる…」 を思い出す。 | |
2006/09/21 21:21:50 |
冒険家 ナサニエル アーヴァイン様は私を拾ってくださった アーヴァイン様は私をかってくださった アーヴァイン様は私に役目をくださった 一緒に使命を果そうと仰ってくださった あの方のためなら私は何でもする では、ジルベール様は――――? | |
2006/09/21 21:22:06 |
学生 ラッセル 言いましたよね? キャロルさん、貴女は貴女だ。 自分を切り離す事で其の罪を肩代わりしているおつもりですか? 享楽の時を過ごした肉体は一つだと言うのに。 [其の肢体が跳ねるのを見守りながら、 少しずつ少しずつ探り当てては、 キャロルの反応の大きなところへ、 滑らせる指は投げかける言葉とは裏腹に繊細で、 其の身を快楽の海へと誘う。] 遅い事等はありません。 人は悔い改める事が出来る。 尤も、死んでしまっては意味が無いのかも知れませんけれど。 この煉獄に囚われている間に懺悔でもしてみますか? | |
2006/09/21 21:33:43 |
踊り子 キャロル [ぎゅっと目を瞑り、はぁ、と甘い息を吐いてから海の青と紫がない交ぜになったような瞳でラッセルを見つめる。] ああ、違う……っ……肩代わりなんて…… ノエルは悪くない……全てをノエルのせいにした、私が…… 私のために、ノエルが穢れてしまったことが、私は…… [彼女の中には、確かにもう一人住んでいたようで。 其れはもう一つの人格とも言えるべきものだろうか。 それとも―――] ノエルは……ぁ、いつも、私を慰めてくれてた…… 8歳の、お誕生日……私とノエルは、一人になったの…… 一緒に苦しんであげるって、彼女には身体があったのに、 わざわざ私の―― [要領を得ない言葉、しどろもどろになったまま、告げて。 それは懺悔なのだろうか、*それとも*] | |
2006/09/21 21:54:09 |
見習いメイド ネリー んんっ…。 [湿った舌が口内を支配する。 小さく漏れた声は唇と唇が合わさり水音と共に解けていく。 息が苦しくて溺れたような錯覚すら覚えながら。 沈む人魚はそれでも更に堕ちる事を望むのか。 たどたどしく彼に応えていた舌先は、早くも彼の貪る舌に追いついていこうとして。 唇を離されれば紅い舌先は物欲しげにちろりと口内で震える。 滑り落ちたワンピース。 膝をつくハーヴェイに躊躇することなく見下ろすと、 身体を這う赤い花を滑るように眺めて。 堪らず声を上げると薔薇と茨のタトゥーの入る、桃色の双丘が健気に弾んだ。] もっと…。 [望むのは快楽か。それとも壊れたいが為か。] | |
(63)2006/09/21 22:13:13 |
学生 ラッセル [既にキャロルの全身は薄紅に色づいて、 尚も快楽を呼び覚ます様に執拗に指は動き、 深海と紫水晶の混じった潤んだ眸を覗き、 紅い紅い双眸は艶やかに愉しげに――] 別人格ですか?其れとも――憑物ですか? [声は冷たく甘い。] 良いですか、キャロルさん。 三度繰り返しますが結局は其れが貴女です、全て含めてご自身の罪だ。 目を背ける様な真似をしていて赦しが得られる筈も無い。 罰を、求めておいででしたね。 先ずは其の身体が貪った快楽との海で、ご自身の本当の罪と対峙してから求めると宜しいかと。 [言葉を切れば柔らかな肢体に顔を寄せ、 既にぬらりと濡れそぼる指先は蠢き、 其の肢体が幾度も跳ね、 遂にはくたりとキャロルが動かなくなるまで追い詰めて――] | |
2006/09/21 22:18:41 |
冒険家 ナサニエル 無意識に一緒に居たいと思うなんて―― | |
2006/09/21 22:30:33 |
学生 ラッセル [眠るという概念が魂にあるのか、 全く反応の無くなったキャロルの拘束した腕に触れれば、 光は解けて腕には痕すら残らない。] 神等、居ませんよ。 救われたければ先ずはご自身に赦しを。 [乱れた着衣を整えて、 解いた両の腕を胸の上に置いて、 ベットを降りる。] | |
2006/09/21 22:32:25 |
学生 ラッセル [自身の亡骸の前に立ち切れ長の双眸を眇める。] | |
2006/09/21 22:38:24 |
学生 ラッセル …罪深い。 けれど―― [桃色の薄い唇は何事かを呟き艶やかな笑みを湛える。] | |
2006/09/21 22:42:44 |
学生 ラッセル [もとより犬以下の身。 何処まで堕ちようとも今更何を脅えると言うのか。] | |
2006/09/21 22:45:12 |
学生 ラッセル [猫脚のソファに身を沈め、 肘掛に肘を乗せてしな垂れる。 シンメトリの亡骸と魂は、 どちらも囚われたままに。 けれど亡骸の物憂げな微笑は、 其の魂にはもう残されていないのか、 艶然と笑みを浮かべた長い睫をおろした。] | |
2006/09/21 22:56:22 |
書生 ハーヴェイ もしそれを知りうるならば。 踏みにじって差し上げましょうか。 | |
2006/09/21 23:08:10 |
学生 ラッセル [頭の中で木霊する声は未だ止まず、 其の身を焦がす熱は衰えを知らず、 けれど其れすら心地良いと言わんばかりに、 ゆらりと華奢な長い足を組み、 細い指はなだらかな肘掛の感触を楽しむ様に、 なぞるふりをした。] | |
2006/09/21 23:26:36 |
書生 ハーヴェイ [崩れおちかける彼女の体を抱きとめて。 そっと下に寝かせればその背中には毛足の長い絨毯の感触が伝わるだろうか。 彼女の返答を聞きながら、浮かぶは確信めいたうすい薄い笑み] ……バトラー。 [唇は音もなく、その言葉をかたちづくり。 一度だけ横目で使用人を見ればまたすぐに視線を戻し。 上着を脱ぎ捨て、タイをとく。 ほどけたタイは絨毯に広かる彼女の髪へと落ちて] …嫉妬はしましたか? 同じように抱かれたいと願った事は? [見下ろすその目は柔らかに。 揺れる照明の下、影は彼女に黒く落ちてやがて重なるだろうか。 微かな苦痛の声を聞く度に熱に浮かされたような吐息が漏れた。 そうして溺れて、堕ちてゆくのはどちらだろうかと――] | |
(2006/09/21 23:56:44、書生 ハーヴェイにより削除) |
踊り子 キャロル [深い深い水底から、ふわりと浮遊するような感覚にとらわれ 意識を徐々に取り戻す。 ぼんやりとした視界……ちょうど寝起きのような。] ―――ここは [そっと起き上がれば、視界にうつるラッセルの姿。 けれど物言わず、ただ彼の姿を海の色でじっと眺めて。] | |
2006/09/22 00:09:15 |
学生 ラッセル [気配に顔をあげれば深海の眸。] お目覚めですか? [首を傾げて艶やかに笑みを浮かべた。] | |
2006/09/22 00:12:10 |
書生 ハーヴェイ [崩れおちかける彼女の体を抱きとめて。 そっと下に寝かせればその背中には毛足の長い絨毯の感触が伝わるだろうか。 彼女の返答を聞きながら、浮かぶは確信めいた薄い薄い笑み] ……バトラー。 [唇は音もなく、その言葉をかたちづくり。 一度だけ横目で使用人を見ればまたすぐに彼女へと視線を戻して、ゆっくりとした動作で上着を脱ぎ、タイをとく。 ほどけたタイは絨毯に広かる彼女の髪へと落ちて] …嫉妬はしましたか。 同じように抱かれたいと願った事は? [見下ろすその目は柔らかに。 揺れる照明の下、影は彼女に黒く落ちてやがて重なる。 白い肌に爪あとを刻み、微かな苦痛の声を聞く度に熱に浮かされた吐息は漏れて。 そうして溺れて、堕ちてゆくのはどちらだろうかと――] | |
(77)2006/09/22 00:25:29 |
踊り子 キャロル ……ええ。……おはよう。 [この場には酷く不似合いな挨拶をして、俯く。 まるで生きている時のように身体はだるく、声は掠れて。] If you gaze for long into an abyss, the abyss gazes also into you... [誰の言葉か、そう小さく呟けば、ためらいがちに開く口。] ――ノエルは鏡の中に住んでたの。 私が泣けば、いつも笑って励ましてくれてた。 だから私は、ノエルは"居る"と思ってたけど…… 弱い心が作った幻影だったのか、本当に居たのか。 でもいつも鏡を覗いた時にいたわ…… ノエルがいてもいなくても、紛れもなく全て、私だったのね。 貴方の言った通り。 [ベッドから足だけ下ろせば、俯いた。] | |
2006/09/22 00:33:21 |
学生 ラッセル [俯くキャロルを切れ長の双眸は静かに見守る。] …そうですね。 貴女は貴女です。 其れ以上も以下もありません。 赦すも赦さないも結局はキャロルさん、貴女次第でしょうね。 | |
2006/09/22 00:41:05 |
踊り子 キャロル それでも私は……彼女を消すことは出来ないし 自分を赦すことも出来ない。 むしろ今度は、自分から逃げた罪でも背負おうか。 私と、もう一人の私。二人分の罪を。 [顔をあげ、クスクス笑う。 瞳の色は深海のままなのに、どこか愉しそうに。] 勿論、それも私が決めることだけど。 ノエルが壊れちゃったから、私が背負わないとね? 私の罪を。 | |
2006/09/22 00:47:35 |
学生 ラッセル ……。 [クスクス笑うキャロルを見守り、 一拍の間を置いて長い睫が瞬く。] 其れはお好きな様に。 ただし他者に赦しを求めても与えられるのは憐れみだけです。 | |
2006/09/22 00:58:49 |
踊り子 キャロル 赦しも憐れみももういらない。 私を赦すことが出来るのはもはや私と彼女だけだから。 でも、彼女が返事をしてくれなくなっちゃった。 [淡々と、無表情に呟いて、ふわりと立ち上がる。] ――部屋に戻るわ。彼女を探しに。 またね……ラッセルさん。 [薄く微笑み、躊躇うことなく壁をすぅっと抜けて行く。 扉から出入りするという生前の行動など消えて。] | |
2006/09/22 01:08:37 |
学生 ラッセル [壁をすり抜けていくキャロルの後ろ姿が見えなくなるまで見送り、 肘掛に身を預けて桃色の薄い唇は釣り上がる。] 其の探しものも、恐らくはご自身の内に… | |
2006/09/22 01:16:37 |
冒険家 ナサニエル ――愛してる? ジルベール様が―――誰を 俺をなんて、 そんな事は在り得る筈はない | |
2006/09/22 01:20:04 |
見習いメイド ネリー ―――――いやああああああ!!!!! [耳を裂くような叫び。 それは彼に届いただろうか。 肌に刻まれた証は魂まで深く傷ついたのだろうか。 悲鳴だけ残して、彼女の声はもう聞こえなくなっていた。] | |
2006/09/22 01:25:33 |
冒険家 ナサニエル [不意に――聞える、絹を裂くような――叫び] ―――――茨姫? | |
2006/09/22 01:32:00 |
学生 ラッセル [キャロルの出て行った部屋には扉の外、 生きた者のか、 死した者のか、 叫びが、 悲鳴が、 呻きが、 笑い声が、 響いている。] | |
2006/09/22 01:35:59 |
学生 ラッセル 愚かな… 私も、愚かか… [ぽつりと呟いた。] | |
2006/09/22 01:40:56 |
冒険家 ナサニエル 愛されるはじめての経験 同胞の苦痛の叫び ―― 私は ―― | |
2006/09/22 01:41:52 |
踊り子 キャロル [しんと静まり返った部屋に戻れば、やはり目を引くのは自分の遺体。しかし、そんなものには今は興味がなく、真っ直ぐと姿見の前まで行けば弱弱しく問いかける。 今や自身の姿すら映らないその姿見の前で。] ねぇ……いるんでしょう? 小さい頃はよく、こうやって話したじゃない。 [静まり返った部屋には彼女の声が響くだけ。] ねぇ―― [鏡に触れようと手を伸ばしても、何一つ映らない。 後ろの風景がうつるのみ。] | |
2006/09/22 02:01:33 |
冒険家 ナサニエル 言って気付く 生贄に集められた客人の―― 幸せを願うのは、何故だろう | |
2006/09/22 02:22:51 |
学生 ラッセル 貴女を言い訳にはしない。 私の罪は、私だけの罪だ。 他を顧みず祓い奪ったのは私。 嗚呼、まるで貴女は―― [紅い双眸は懐かしむ様に愛しむ様に、 虚空を見つめて、 浮かぶ笑みは聖母の様に穏やかで儚く、 けれど艶やかで何処かズレているのか。] | |
2006/09/22 02:30:16 |
書生 ハーヴェイ [いつかシャワールームに残した血濡れの服はそのままで。 今さらどうにかしようもなく、そのまま置いておく事にした。 シャワーを浴び終えタオルで体を拭うと、真新しいシャツに着替えて部屋に戻る。 部屋の隅で蹲る使用人は、 毛布に包まり片手を耳にあてたまま何事か呟きながら、 絨毯の毛を引き抜いていた。 私の姿に気づくと肩をびくりと震わせるも泳いだ視線は虚ろなままで。] | |
2006/09/22 02:33:58 |
書生 ハーヴェイ 紅茶を。 [幼い彼女へそう呟いてみても、 もうテーブルにティーカップが用意される事も無く、 自分で湯を沸かし灰の積もるカップを洗い、二人分の紅茶を入れて彼女の隣に腰を下ろした。 小さく小さく、使用人の口からは童謡が聞こえて。 引き抜かれた絨毯の毛足は差し出した紅茶の上をはらはらと舞う。] 私が怖いですか? [ぼんやりと彼女を見つめそう問うても、 返事の代わりに振られる首は条件反射のように無機質で。 私もゆるりと首を振り、ティーカップの横に添えたクッキーに一つを手にとり彼女へ差し出した。 虚ろな少女の目は暫くそれを眺めていたが、 ゆるゆると首を振って毛布を被ったきりもうそこから動こうとはしなかった。 静かな長い時間が過ぎて。 ソーサーにクッキーを戻せば私はゆるりと立ち上がる。] | |
2006/09/22 02:35:31 |
書生 ハーヴェイ 人は…… [真紅との――約束をたがえたわけではないけれども。 今しばらくの時はあまりにも短すぎて。 側にいれば壊れていく何もかもが悲しかった。] | |
2006/09/22 02:39:07 |
冒険家 ナサニエル ――茨姫…、私は―― [泣き出しそうな調べは彼女に届くだろうか あの慟哭を思えば自分の想い等―――] | |
2006/09/22 02:42:36 |
学生 ラッセル [其の言葉の真意は自身にすら判ったのか定かでなく。] | |
2006/09/22 02:44:38 |
書生 ハーヴェイ [部屋は変わらず朽ちて。 ソファーに眠る人だけがそのままに、 痛むことなどないかのように、その顔は綺麗なまま。 ソファーの側へ椅子を置き、腰を下ろせば朽ちた椅子は脆く揺れて。 私は息を吸い込み両手で顔を覆う。 静かに静かに、長い時間をかけて吐き出された吐息は空気にとけて消えて。] 真紅。 [名前を呼んでみたけれど] 真紅。 [返る声はない] | |
2006/09/22 02:50:48 |
踊り子 キャロル [あらゆる方法で呼びかけたけれど、広がるは静寂。 虚ろな目で姿見を見つめれば、それに縋るようにしてそっと*目を閉じた*] | |
2006/09/22 02:57:15 |
学生 ラッセル [室内で物音がすれば視線を向け、 其処に在る姿に長い睫が幾度か瞬く。 不思議そうに様子を見守っていれば、 其の人は此方へと向かって来てソファを軋ませ、 傍らの亡骸へと向かい声をかけるのに、 ただ其の様子を見守り切れ長の紅い双眸は揺れるか。] 黒羊、私は… [眸から零れる雫に自身すら気付かぬまま。] | |
2006/09/22 02:57:46 |
学生 ラッセル [身を起こし立ち上がれば、 ソファの前に置いた椅子に座り、 項垂れる其の人へと一歩、 其の面には艶やかな笑みの欠片も無く。 白い頬を伝った雫は零れ落ちる事無く、 華奢な顎から伝い落ちて空気に溶ける。 項垂れる其の人へと伸ばしかけた手を引き、 自身の胸に手を当てる。] 私は、此処に。 [浮かぶ笑みは深い深い憂いを帯びて――] | |
2006/09/22 03:05:43 |
学生 ラッセル これもまた私の罪なのでしょうね。 なんと、愚かしい。 [其の人を見つめたまま、 自身の心が何を想ったのか、 ただ、静かに呟く。] | |
2006/09/22 03:16:01 |
書生 ハーヴェイ [名を呼ぶ声はただ空気を震わせたただけで。 しばらくそのまま返る声を待ってみたけれども何処にもない。 ため息をついて手を顔からはがせば、 笑っているのだろうか、表情のぎこちなさだけが自分でわかる全て。椅子に凭れる真紅の頬を撫で、髪を梳く。] 約束は、貴女の望む形にはならなかったようです。 壊して……しまいました。いろいろと。 やはり悪魔の隣にいては気が触れるようですよ? [くつりと笑って、尋ねてみても答えなどない。 視線を落とし、朽ちたテーブルの上を見れば、 変わらない姿であの夜のまま置かれていた。 薔薇と花弁――。 招待状の上に置かれた蛾の死骸は焦げていて] 誘蛾灯に触れてしまいましたか。 [そっと触れるだけで、あっけなく崩れ落ちてしまった] | |
2006/09/22 03:28:04 |
学生 ラッセル [其の表情を見れば、 其の人に手を伸ばしかけて逡巡し、 結局は華奢な白い手を握りこむか。] 嗚呼… [自身の亡骸を、 其の人を見て、 長い睫は震える。] | |
2006/09/22 03:31:38 |
学生 ラッセル …一緒でしたか? [何がとも告げずに、 ただ其の人の髪を梳くふりを――] | |
2006/09/22 03:33:28 |
学生 ラッセル [伸ばした手に其の感触は無く、 ただ擦り抜けてしまう手を引けば、 細い指先に視線を落とし、 声に顔を上げ浮かぶ笑みは憂いを帯びて。] そうでしたか。 いいえ、無理を言ったのは私の方ですから。 僅かな時でも、ありがとうございました。 そうなのかも知れませんね。 では、私も既に壊れているのでしょうか? [小首を傾げ僅かに悪戯な声音が問い返すも、 届く筈も無い声に答える声がある筈も無く。] | |
2006/09/22 03:37:45 |
学生 ラッセル [声に視線を移せば飛び立つ蛾は、 ひらり、ひらり、 はらり、 舞う花弁は純白――] | |
2006/09/22 03:39:04 |
学生 ラッセル [其の羽は花弁の最後の一枚となりて、 其の侭空気に溶けるか。 舞い散る花弁の一片を華奢な掌で受け止め、 眇める切れ長の双眸は柔らかな碧の光を宿す。] | |
2006/09/22 03:41:05 |
学生 ラッセル [花弁の消えぬ掌から其の人へと視線を戻す。] ありがとうございます。 幻影もこれで還る事でしょう。 | |
2006/09/22 03:44:21 |
書生 ハーヴェイ [微かに目を伏せ、崩れ行く蛾を眺めてから。 テーブルの上に置かれたものに二度と触れることは無く、 椅子に凭れる真紅に手を伸ばせば、体の下のそっと腕を通して抱き上げた。 こんなに華奢な体でも死体は重く、 何処へゆく宛てもないというのに ただそこから連れ去り隠し扉の奥の通路へと姿を消した] | |
2006/09/22 03:50:25 |
学生 ラッセル [其の人が亡骸を抱き上げるのに、 僅かに切れ長の双眸は見開かれ、 長い睫はゆっくりと瞬く。] …黒羊? [問う声は届かないから、 しなやかな獣を想わせる足取りで、 其の人の後を追って――] | |
2006/09/22 03:53:52 |
学生 ラッセル こんな所にこんなものがあったのですね。 矢張り、仕組まれていたと言う事でしょうか。 [其の人の背中を追い初めて知る通路を通り、 辿り着いた先は生前自身が使用して居たのと変わらぬ造りの客室。] | |
2006/09/22 03:58:40 |
書生 ハーヴェイ [中に入ればその部屋は綺麗なままで。 真紅をそっとベッドに寝かせると、 表の通路と通じる扉を内側から施錠して、家具を運びさらに扉を閉ざした] ……何をしてるんでしょうね。私は。 [一人呟いて、額に手を当てゆるりと頭を振ってから、部屋に飾られた花瓶から赤い薔薇を手に取った。 綺麗に棘をとりはらわれている薔薇を滑稽だと薄く笑い。 ベッドに歩み寄り、胸の上で組まれた真紅の手にそっと添えた] おやすみなさい。 ――また何れの夜に。 [恭しく礼をすれば部屋を後にする。 隠し通路の扉が音も無く部屋を閉ざした] | |
2006/09/22 04:03:49 |
学生 ラッセル [未だ朽ちぬ其の室内を見渡しゆっくりと瞬く。] あの部屋だけが朽ちて居たのですね。 私が死んだ其の時から。 | |
2006/09/22 04:05:36 |
冒険家 ナサニエル 此れは全て決められていた事。 こうでなければ為らない事。 アーヴァイン様が望まれた事。 だから私は―― 以前言った言葉の通りに、 此の館で朽ち果てるのを待つ―― 茨姫、君と一緒に | |
2006/09/22 04:06:39 |
学生 ラッセル [呟く間に其の人は亡骸を寝かせて動き出し、 ただ其の様子を静かに見守って、 小首を傾げ憂いを帯びた微笑みを浮かべる。] 何、でしょうね? ありがとうございます。 此処はあの部屋より優しい様です。 少なくとも目には。 | |
2006/09/22 04:15:12 |
学生 ラッセル [添えられる其れを見つめ、 切れ長の碧の双眸を眇めて、 亡骸にかけられる言葉に、 ゆっくりと長い睫が瞬く。] ええ、きっと―― [掌に残る花弁をそうっと握る。] | |
2006/09/22 04:19:48 |
学生 ラッセル [部屋の閉ざされる気配に、 其の人の後を追い、 辿り着いた先はまた客室なれど、 其処にはあの夜の使用人の姿。 虚ろな視線に気付き歩み寄り、 其の前にしゃがみこむも、 小さく口の中で何かを紡いでいる様子に、 憂いを帯びた碧の双眸を眇める。] | |
2006/09/22 04:23:03 |
冒険家 ナサニエル 私は裏切りません。 ――アーヴァイン様を。 そして、君を―――。 | |
2006/09/22 04:28:17 |
見習いメイド ネリー ―――時移様。 例え形がなくとも。 時計は壊れ、荊は枯れてしまっても。 …私は、アーヴァイン様と時移様と…。 [暫しの間。 彼はまだ聞いていてくれるだろうか。] 出来ることならば、安らかに眠りにつきたいです――― | |
2006/09/22 04:29:28 |
学生 ラッセル [いつかの様に其の視線の前で指を振るも、 最早其れが見える筈も無くゆるりと首を振り、 小さく小さく息を吐く。] | |
2006/09/22 04:31:25 |
冒険家 ナサニエル どうして涙が伝のか等、判り切っている事 裏切らないと言う事は、 ジルベール様を愛する資格が無いと言う事 そして、愛される資格も――無いと言う事 言葉にしないからこそ、言えます ジルベール様――――、私も、お慕いしております――― | |
2006/09/22 04:32:38 |
冒険家 ナサニエル [不意に聞える声に――] 私もです。 出来るのなら、許されるのなら、 どうか――― [此の声が、 彼女に届いているかは解らないけれど] | |
2006/09/22 04:34:57 |
学生 ラッセル [先ほどの其の人の言葉を思い出して、 ベットで眠る其の人へと視線を移し、 すらりと立ち上がればベット脇へ。] あの者の望みは生でした。 生きているならばあの時の様に還る事も叶いましょう。 もとより身勝手な約束の引継ぎですしね。 | |
2006/09/22 04:36:49 |
冒険家 ナサニエル ジルベール様との事は、望みません きっと望む事すらおこがましい―― [混じるのは自嘲] だからせめて―――どうか、眠る時くらいは――― | |
2006/09/22 04:41:31 |
学生 ラッセル [暫くはそうして其の人の寝顔を見つめ、 遠慮がちに伸ばした華奢な手は、 矢張り暫く逡巡した後に、 手の甲で其の頬をそうっと撫ぜるふりをして、 触れ合わない感触に長い睫をおろし瞑目。] | |
2006/09/22 04:45:59 |
学生 ラッセル [随分と長い事そうしてから目蓋を持ち上げ、 ゆっくりと瞬いて其の人の寝顔を覗く。] …黒羊。 貴方は―― [桃色の薄い唇だけが問いかける。] | |
2006/09/22 04:49:35 |
学生 ラッセル お休みのところお邪魔しました。 好き夢を。 [其の頬を撫ぜるふりをしていた手が放れ、 扉へと視線を移しゆっくりと瞬き小さく息を吐く。] | |
2006/09/22 04:57:40 |
学生 ラッセル [仮令擦り抜けられるとしても、 其れはなんとなくあまりしたくなくて、 ゆるりと首を振り其の人に向き直る。] 一晩お邪魔させて頂いても? [首を傾げ憂いを帯びた笑みを浮かべるも、 勿論、答える声がある訳も無く。] | |
2006/09/22 04:59:47 |
学生 ラッセル [答えを期待している訳でもあるまいし、 ソファへと落ち着けば肘掛に其の身を寄せしな垂れ、 眠る必要も無いのにただ長い睫を下ろして――] | |
2006/09/22 05:03:55 |
学生 ラッセル [咽返る薔薇の香りと闇の瘴気は其の侭に、 其の魂は益々闇に侵蝕されている筈なのに、 浮かぶは亡骸と同じく穏やかで儚げな微笑みか。] | |
2006/09/22 05:06:11 |
学生 ラッセル [眸を伏せたままに言の葉は零れる。] 声は届かなくとも。 触れる事は叶わずとも。 こうして貴方の在る所に居れる事を嬉しく思います。 同時に自分の亡骸に鞭打ちたい気分にもなりますけれど。 [肘掛にしな垂れかかったまま、 薄っすらと長い睫を持ち上げ、 眠る其の人を見つめる。] …ありがとうございます。 私は貴方から頂くばかりですね。 申し訳ないとは思っているのですが、如何せんお返しの仕様が無くて。 | |
2006/09/22 05:31:01 |
学生 ラッセル [首を傾げて瞬く。] 不思議です。 貴方は私の嫌うものを二つもお持ちなのに。 其れに、悪魔は祓うものと教えられました。 けれど貴方は宵闇の様に心地良い。 易々と闇に魅入られてしまう程に軟では無いつもりだったのですけれど。 …矢張り私は壊れてしまったのでしょうか? [返る事の無い言葉を待つ訳でも無く、 ただ其の人の眠るのを見つめて、 憂いを帯びた笑みを浮かべればまた目蓋をおろした。] | |
2006/09/22 05:37:00 |
酒場の看板娘 ローズマリー [長い時から離れ気が付けば傍らに自分を抱き締め同じように乱れた様子のオードリーの姿。 口付けてその腕から抜け出し書き置きをのこし、軽い身仕度を整えて鍵を閉めて部屋をあとにした] 「屋敷の様子を調べてきます」 [心と体は昨晩からの熱は消えていなかったが気にはならず狂気と血に彩られた廊下を進む。 時折聞こえる悲鳴や争う音はすでに気にならず。 だんだんとその音が迫ってきており目の前で血を流し命乞いをするメイドと、襲い掛かる執事の姿が見える。 躊躇なく襲い掛かっている執事を撃ち殺し、救いを求めるメイドを見て首を振り一発。] 助かりませんよ。どうせ。 [折り重なる二人に手を触れて首を振り、 あてもなく*さまよいはじめた*] | |
(108)2006/09/22 08:34:27 |
踊り子 キャロル [姿見を見るのは諦めたのか、己が遺体の前で膝を抱えて座る。そしてその頬に触れるフリをして。] 私にはわかる……彼女は消えてない。 でも、どうして現れてくれないの……? [涙をこぼし、目を閉じる。孤独でも孤独にならなかったのは 彼女がいたからこそだったのに。] ノエルは――― | |
2006/09/22 12:56:13 |
踊り子 キャロル [思えば彼女はずっと昔から居た。祖母にもらった鏡の中に。 魔性だったのかと言われればそうだったのかもしれない。 アメジストのように美しい紫の瞳が輝くのが印象的で。 いつも笑って励ましてくれたから、私も彼女の前ではなるべく笑っていようと思ったし、その努力をした。 ――大丈夫、僕が護ってあげる―― 私はノエルを受け入れた。] ……鏡の中には、もういない。 | |
2006/09/22 13:07:53 |
踊り子 キャロル [その日は私の8歳の誕生日…… 母にもらった白いワンピース。初めての女の子の服。 部屋でこっそりと着て。 ――ドアの開く音。ふわりと身体が浮けば、次いで激痛。] 嗚呼……あの時に…… [金縛りにあったかのように動かない父。 あれは……彼女の力だったのか、けれど彼女がしたことは 私をこれ以上殴れないようにしただけで。 手を下したのは――。] | |
2006/09/22 13:29:58 |
踊り子 キャロル [紅く紅く染まる部屋。 赤く赤く染まる父。 ベッドの下にはいつでも 自らの命を絶つための剣を置いていた。 浮かべるは恍惚の顔。 腹に突き刺し、えぐるように引き裂けばぐちゃりと飛び出る臓物。叫ぶ父の歌を聴きながら、笑って皮膚をはぎ、最後には……男性の象徴たるものを切り落とし、心臓に剣を刺した。 赤く赤く染まった剣 紅く紅く染まったワンピース 血溜まりの中で笑う姿を見た母に「悪魔」と言われ 「悪魔は殺したよ」と答えたが……既に母はいなかった。] | |
2006/09/22 13:43:04 |
踊り子 キャロル [血溜まりに落ちた服のポケット。 こぼれた小さな箱にはピンクのリボンがついていた。 中にはピジョンブラッドの薔薇のブローチ。 狂ったように笑い叫ぶ少女。 それは彼女なりの啼き声だったのかもしれない。 白いワンピースに黒い返り血。 赤い薔薇のブローチを取り出せば、不似合いな其れにつけて。] | |
2006/09/22 13:55:21 |
学生 ラッセル [物音にゆっくりと長い睫を持ち上げれば、 使用人はひらひらとティカップに薔薇の花弁を落とし、 火をつけゆらゆら燃える炎を見つめて愉しげに可愛らしい歌を紡ぐ。 リズムを取るようにはたりと足まで動かして、 其の双眸は何を見つめているのか、 或いは何も見つめたく無いからそうしているのか、 切れ長の眸は其の様子を静かに見守る。] | |
2006/09/22 14:04:58 |
踊り子 キャロル [――僕が君を護る。そう言ったでしょう?―― うん、ノエルは充分護ってくれた。 お父様が動けなかったのは、ノエルの力でしょう? ――そう、"私"の力…その力で、あなたを動かした―― ――私が貴女のお父様を殺したの……貴女じゃないわ――] ……違うよ、ノエル。私だよ。 私が殺したんだよ。 貴女は……貴方はそうやっていつも、 私の罪を赦してきたんだわ。 [鮮明に浮かぶ記憶に対し、声に出して否定をして。] | |
2006/09/22 14:07:35 |
学生 ラッセル [身じろぐもう一つの気配にゆるりと身を起こし、 使用人の動きがぴたりと止まるのに視線を移し、 再び其の人へと顔を向ければ、 憂いを帯びた微笑を浮かべる。] おはようございます。 [其の視線は自身では無く少しずれた所に居る使用人に注がれ、 声をかけてみても届く筈は無いと判っているのに。] | |
2006/09/22 14:09:39 |
踊り子 キャロル 私を赦して、罪を被り、けれど私は私を赦さなかった。 私が私を赦さないということは、貴方を赦さなかったということ。 私の罪を取り込んだ貴方を赦さなかったと―― [彼が見せた"別の視点"。それは正しい記憶だったのだろうか。 それとも――] 貴方は"私"になるために、自分まで捨ててくれたのに 私がしたことは、何? [自身の亡骸の上に縋り、問うてみる。 弱った心に瘴気は容赦なく降りかかり、答えない自身の亡骸の髪を撫で続けて。] | |
2006/09/22 14:26:40 |
学生 ラッセル [息を吐く其の人の様子をただ静かに見守る。] 人は、そんなに強くありません。 同じ様に痛みを知るならば闇の眷族も或いは。 [自身の胸に銀の銃弾を撃ち込んだ、 執事の表情を思い出してか、 切れ長の双眸を眇める。] 其の者は私が見つけた時にも壊れておりました。 闇の気配は肉体にも影響はありますが、混乱の中で自身を保てなかったのは其の者の弱さ故です。 其の者の脅える相手は貴方ではありますまい。 心は何時でも自身に壊されるのです。 | |
2006/09/22 14:49:33 |
学生 ラッセル 怒りも、憎しみも、哀しみも、度を越すと笑いを齎す。 感情の昂ぶりの終着点は幸福を感じる時と同じ… 堪えられない心が其れを求めるのでしょうか? [ちらと使用人を見やり其の人へ視線を移し、 憂いを帯びた笑みを浮かべる。] まだ貴方が判るのです。 これからどうなるかも判りませんけれど。 | |
2006/09/22 14:57:30 |
学生 ラッセル [手の中の薔薇の花弁へと視線を落とす。] …燃えるこの子は美しかった。 其の姿はまるで煉獄より舞い降りたかの様でした。 [うっとりと呟く。] 私の弱さが創り出した幻影でしょうか。 けれど未だ花弁の感触すらあるのです。 この掌で羽を寛げていた時と同じ様に。 | |
2006/09/22 15:22:45 |
学生 ラッセル [紡ぐ言の葉は一片も届かない。] | |
2006/09/22 15:25:30 |
学生 ラッセル ナサニエルさんを祓わなかった事、後悔はしていません。 けれど矢張り少しだけ残念に思ってしまうのです。 闇を祓い解放しなかった事では無く… [言葉を切り、 眠る其の人を見つめ小首を傾げ、 憂いを帯びた微笑を浮かべる。] この言葉はまた―― | |
2006/09/22 15:36:06 |
踊り子 キャロル [ふわりと飛べば、ベッドに座り、虚ろな目で虚空を見つめ 少しして、もう動くことのない遺体を見下ろす。] 鏡の中にいれば、死ぬこともなかったでしょうに。 鏡の中にいれば、檻に囚われることもなかったでしょうに。 鏡の中にいれば、穢れずにすんだでしょうに。 私の穢れを一心に背負い、 宿主の死により、貴方まで死ぬことになって、 ……私をいっそ恨んでくれたらいいのに。 [呟く声はとても小さく、ふらりとベッドに倒れこめば瞳に精彩はなく、カタカタと震えて嫌な汗が肌を伝う。] | |
2006/09/22 16:48:55 |
学生 ラッセル [すらりと立ち上がり、 ベットへと歩み寄れば、 ふわとベット脇に腰掛け、 小首を傾げ其の人の寝顔を覗く。] …黒羊… [桃色の薄い唇は其の名を紡ぐも、 空気を振るわせる事は無く、 其の人の耳に届く事も無く。 切れ長の双眸を眇める。] | |
2006/09/22 16:50:22 |
学生 ラッセル 望むのはいつもあの人の笑顔だけで、私は他の何も見ませんでした。 …見たくなかったのです。 何か心に浮かぶとすれば全ては負の感情だったでしょう。 其れは私の弱さであり至らなさであり愚かさに他なりません。 あの人はただ微笑んで全てを赦して居たのですから。 [届かぬ言葉は懺悔か告白か。] | |
2006/09/22 17:18:02 |
美術商 ヒューバート >>115 見られてタ━━━━・(゚∀゚)・∵━━━━.ン!!!! | |
2006/09/22 17:34:23 |
学生 ラッセル 貴方の気配も、ご同胞達の気配も、薄々とは感じておりました。 私はどれだけ闇に覆われようと闇の気配を視るのです。 任務以外で触れる闇の気配はただ其処に在るだけでした。 貴方に肩を叩かれ、ナサニエルさんへ向けた刃を納めた時点で、私は既に闇に――貴方に魅入られていたのかも知れませんね。 [憂いを帯びた碧の双眸は静かに其の人を見つめ、 相変わらず憂いを帯びた笑みを浮かべている。] | |
2006/09/22 17:43:09 |
学生 ラッセル [其の微笑みは生前と同じに、 微かに艶かしく、 深い深い憂いを孕み、 薔薇の香気と闇の瘴気に蝕まれ、 音も無く崩壊していく気配すら感じさせず。] | |
2006/09/22 17:50:28 |
学生 ラッセル [其れは、 あたかも自身が、 執事の手で、 銀の弾丸を、 撃ち込まれた時と、 同じ様に。] | |
2006/09/22 17:52:03 |
学生 ラッセル [伸ばした手は其の人の眠る先、 擦り抜ける手も構わずに、 枕の下へと純白の花弁を忍ばせる。] | |
2006/09/22 17:57:10 |
酒場の看板娘 ローズマリー >>119 [静かに首を振って] まったくですね。 ラッセル様もキャロル様も違いました。 その他のメイドや執事の方々など、どの人も違うようです。 このまま私達はただ生贄として消えていく運命なのでしょうか? うふふふ。 [柔らかく微笑んだその顔には何処か妖艶さが漂い] ナサニエル様もこの状況では忙しいのも仕方がない事かと。 | |
(120)2006/09/22 17:57:36 |
学生 ラッセル [其の侭僅かに身を倒し、 間近に迫った其の人の寝顔を見つめ、 切れ長の碧の双眸を眇める。] …黒羊。 [耳元で名を紡ぐ声も届かないか。] 闇は光と共に。 光は闇と共に。 其の理は無とは別物です。 [憂いを帯びた碧の双眸の揺れる前に目蓋をおろし、 桃色の薄い唇をそうっと其の唇に寄せれば、 ゆっくりと身を離して、 長い睫を震わせ其の頬をなぞるふり。] | |
2006/09/22 18:09:27 |
学生 ラッセル [憂いを帯びた笑みは僅か、 悪戯な様相を浮かべる。] 触れられぬのも、届かぬのも、悪い事ばかりではありませんね。 [長い睫がゆっくりと瞬けば、 其の眸は刹那紅く煌き碧の光を取り戻す。] 余り、時間が無い様です。 煉獄の炎に焦がされようとも、贖罪には足りないでしょうけれど。 [眠る其の人の上ですいと十字を切る。] 願わくば、其の手が、其の刃が、其の身が―― 其の心が、あかく染まりません事を。 [言葉と共に柔らかな光が溶ければ、 すらりと立ち上がる。] | |
2006/09/22 18:21:24 |
学生 ラッセル [扉を見据えて小さく息を溢す。] 死して尚も開く必要は無し、でしょうか。 [しなやかな獣を想わせる足取りで扉の前まで歩み、 其の手を翳せば何の抵抗も無く扉の向こうへ。] いくら壁を創っても抗ってもこの魂を蝕む瘴気と同じかしら? まるで其の心を嘲笑うかの様な仕組みですね。 [浮かぶは憂いと共に艶を孕んだ生前と同じ笑みか。] | |
2006/09/22 18:31:03 |
学生 ラッセル [躊躇い無く扉をすり抜ければ其処は―― 床にしゃがみ込み虚ろな視線を彷徨わせる着飾った女性、 遮二無二に折れたモップを振り回し壁を殴るフットマン、 其処此処の床や壁や果ては天井を彩るあかい血、 いくつもの朽ちた扉は自身の居た部屋と同じか。 呻き声、 叫び声、 笑い声、 嬌声、 悲鳴、 ただゆっくりと長い睫が瞬く。] | |
2006/09/22 18:36:10 |
学生 ラッセル [其処は生存者と死者が入り混じり、 生きる者へと縋る死者へと歩み寄る。] …彼に貴方の声は聴こえませんよ。 | |
2006/09/22 18:38:03 |
学生 ラッセル [縋られる生存者は最早、 生きる者の声すら届かないで在ろう。 そして声をかけた死者もまた、 かけられた声に気付かずに、 振り返らない者へと声をかけ続ける。] | |
2006/09/22 18:40:06 |
学生 ラッセル [狂気と瘴気に切れ長の双眸を眇め、 すいと十字を切り死者の眉間に細い指を置く。] 崩壊の進行した魂は茨に絡め取られるか。 [正気の戻らぬ視線を覗き呟く。] | |
2006/09/22 18:48:32 |
学生 ラッセル [小刻みに震える其の様子に身を離し、 足はエントランスへと向かい、 其処に在る人物達の姿に歩みを止める。] お二人共ご無事で何よりです。 | |
2006/09/22 18:50:39 |
学生 ラッセル [ローズマリーの言葉にゆるりと首を振る。] 闇が緩められた気配は未だありません。 まだ彼等は健在です。 …闇を祓う以外の方法は、本当に無いのでしょうか? [問う声もまた届く筈は無く。] | |
2006/09/22 18:52:12 |
学生 ラッセル [茨に絡められた逆周りする時計に視線を移し、 桃色の薄い唇は微かに何事かを呟いた。] | |
2006/09/22 18:55:41 |
踊り子 キャロル [このまま消えてしまいたい。 その願い空しく、無情な檻は無数の魂を囚えて離さず 流れ落ちる汗やこぼれ落ちる涙がシーツを汚すことはないけれど、震える体、纏う服にはじっとりと染み込んで。] 私は、何ということを…… [脳裏によぎるは赤い薔薇のブローチ。 自身の亡骸が纏う白と赤と黒の薔薇は、何の皮肉か 彼女を押しつぶそうとして。] | |
2006/09/22 18:55:58 |
学生 ラッセル 矢張り貴女は力をお持ちだったのですか。 何も告げずにお力になれずに申し訳ありませんでした。 [ローズマリーを見つめ静かに告げる。] とは言え私は貴女程は忠実ではありませんし、生きて居てもお役に立てたかは甚だ疑問ではありますね。 [微かに艶を孕む憂いを帯びた笑みは、 其の侭ナサニエルへと向けられる。] 余り無理をなさいませんように。 | |
2006/09/22 19:04:07 |
踊り子 キャロル [死んでからも 快感に喘いだり 悪寒を覚えたり 涙を流したり 汗をかいたり] ココで……殺されたらどうなるのかしらね。 [自嘲めいた笑みをもらし、身体を抱くように身を起こし、 ベッドに座れば三色の薔薇を遠目に見て。] | |
2006/09/22 19:11:14 |
学生 ラッセル [去って行く二人を追うでも無く、 茨の絡みつく柱時計へと歩み寄り、 切れ長の双眸は、 出鱈目な時を刻む様子をじっと見つめる。 過ぎる記憶はネリーとの会話か、 遠く聴いた気がするナサニエルの懐中時計か。] 茨の君と時の方ですか? [首を傾げ艶やかに笑み、 切られる十字は時計の前で光を放つ。] 願わくはお二人の心に安息を。 [柔らかな光は消える事無く、 茨の絡まる柱時計を優しく照らす。] | |
2006/09/22 19:12:41 |
学生 ラッセル [柔らかな光は留まり続ける。 恐らくはこの煉獄に変化があるまで、 其処に在り続けるのだろう――] | |
2006/09/22 19:39:35 |
踊り子 キャロル [薔薇を見つめればまた胸が痛くて ベッドに横たわるもちっとも楽ではなく。 弱弱しい瞳の色は今にも消えそうで 一瞬だけノエルが見えた気がしたけれど それはきっと幻で。] ――――ごめんなさい。 [虚空に投げかける謝罪の言葉は誰にも届かず 虚ろな瞳はそっと閉じられて。] | |
2006/09/22 19:41:40 |
学生 ラッセル [踵を返ししなやかな足取りで歩き始める。 柔らかな十字の光に迷える者達が集う。 彼等の表情は何処か呆けた様に幸福に満ち、 崩壊していく世界を恍惚の表情で見つめる。 優しい光に包まれて狂乱の時は直ぐに幕を開けるだろう。 傍らに寄り添う名も知らぬ使用人と生前は慇懃だった紳士とが、 血の繋がる高飛車な令嬢と我が侭な令息とが、 従順な従者と先ほどまで生きる者に縋っていた死者とが、 お互いを愛しむ様に寄り添い唇を合わせ、 そうして快楽を貪る水音と嬌声が木霊する。 血溜りと血痕と混じりあう薔薇の香気は、 咽返る様な血の香りにも似て、 狂乱の時はあかく、あかく、絶望から狂喜へと染まる。] | |
2006/09/22 19:54:30 |
学生 ラッセル [切れ長の碧の双眸は深い憂いの中で揺らぐ度、 ひらり、ひらり、紅く煌いて――] | |
2006/09/22 19:57:36 |
学生 ラッセル [しなやかな獣を想わせる足取りも足音は響かないまま、 其の気になれば恐らくは歩く必要も無いのだろうけれど、 そうするのは生前の名残なのかゆったりと歩を進める。] 神の救済等、期待するだけ無駄です。 [呟きながら姿勢良く歩を進める華奢な其の姿は、 言葉とはまるで裏腹に神の御使いの如く、 ともすれば其の背に羽が見えそうな程に。] | |
2006/09/22 20:08:01 |
学生 ラッセル [いつかの使用人の様に其の足に縋る者を見下ろし、 首を傾げ浮かぶ微笑みは穏やかで儚い聖母の其れか。] 貴女はもう亡くなられたのです。 では生前の行いに一点の曇りも無かったと言えますか? [口を噤み絶望へと其の表情が染まっていくのを見守り、 切れ長の双眸を眇めればひらりと紅く煌くか。] 此処は闇の煉獄。 罪深き魂は其の業火に心を焼かれ清められるのかも知れませんね? …永劫に。 [縋る者の顔の前で十字を切りそうっと額に触れれば、 彼女の顔に浮かぶのは恍惚か幸福か悦楽か。] | |
2006/09/22 20:15:45 |
踊り子 キャロル [外の音に多少変化を聴き、訝しげに身を起こす。 けれど身体はとても重くて、這うように扉付近へと。 耳を澄ませば悲鳴や叫びよりも享楽の声が増えていて。 けれど外に出られる状態でもなく、その場でへたり込んで。] ――馬鹿みたい、死んでから体調が悪いなんて。 [吐き捨てても体が軽くなるわけでもなし。] | |
2006/09/22 20:20:08 |
学生 ラッセル ご存知ですか? 快楽と苦痛は浮かぶ表情が酷似しているのですよ。 [慈愛に満ちた微笑はしかし艶かしく、 首を傾げすいと其の髪を撫ぜてやれば、 迷える魂は悦びに打ち震え甘い溜息を溢すか。] | |
2006/09/22 20:32:50 |
学生 ラッセル 苦痛よりは快楽を、差し上げましょう。 [其の耳元に桃色の薄い唇を寄せ囁き首筋をなぞれば、 ただ其れだけでへなりと其の場へ崩れ落ちる。] 失礼、刺激が強すぎましたか? [ひらり、ひらり、紅く煌く双眸。] この身を焦がす熱をほんの少しお分けしただけなんですけどね。 | |
2006/09/22 20:42:02 |
酒場の看板娘 ローズマリー >>129 オードリー様と私の気分次第でしょうか? その時にならなければなんともいえませんね。 オードリー様以外であれば今なら躊躇なく引き金を引けるつもりではいますが。 [ほのかに照らされる薄暗い廊下の中薄く微笑みかけて] ヘンリエッタ様の…、 [ナサニエルと共に中に入ると、 真っ赤な血で彩られた華を咲かせた少女が物言わぬ姿となっていた。 近寄り手を触れて目を瞑り……首を横に振る] はずれですね。 | |
(130)2006/09/22 20:55:00 |
学生 ラッセル [平伏し、蹲り、小刻みに震える肩を静かに見下ろし、 切れ長の双眸を見上げる潤んだ眸からは涙が溢れるも、 其の面に浮かぶ笑みは憂いを帯びた艶やかなものか。] 恐れる事はありません。 其の心に巣食う恐怖より自身を解き放ちなさい。 [其の言葉を切欠にか縋る手が解かれ、 最早他の何も考えず己を慰め始めるのに、 またゆったりとした歩調で歩き始める。] | |
2006/09/22 20:55:33 |
学生 ラッセル [内に孕む熱はうねり身を焦がし続け、 充満した瘴気は益々其の魂を蝕む。] 自身が正常か異常かも判断出来ぬ時点でもう壊れているのでしょうね。 不甲斐ない。 [愉しげに呟き桃色の薄い唇に艶やかな笑みを乗せる。] | |
2006/09/22 21:06:21 |
学生 ラッセル [其の言葉は、誰に向けられたものか。] | |
2006/09/22 21:09:55 |
学生 ラッセル [覚束無い足取りで向こうから歩いてくる見知った顔に、 歩みを止めて憂いを帯びた笑みを浮かべ、 自身に気付かず脇を通り過ぎるのを見送る。] 茨の君も、時の方も―― [桃色の薄い唇を紡ぎ後姿に十字を切る。] どうぞ、余りご無理はなさいません様に。 | |
2006/09/22 21:30:27 |
学生 ラッセル [類稀な能力故か、 其処の気配は朽ちた他の扉とも違うのに気付き、 其の侭に扉をすり抜ければ折り重なる亡骸の山と―― 迷える魂達。] 「私の手が、手がっ!」 [叫ぶ者の亡骸は腕から先が無くなっていて、 惨状を見つめゆるりと首を振る。] | |
2006/09/22 21:47:05 |
学生 ラッセル [これが闇の眷属の、貴方達の―― [切れ長の双眸はひらりと紅く光るか。] 貴方は、何を――] | |
2006/09/22 21:51:19 |
学生 ラッセル 手ならほら、ちゃんとありますよ。 [叫ぶ者へと近寄り其の手を取って、 本人の視線まで持っていけば、 不思議そうに瞬く様子を見守る。] ね? [浮かぶ笑みは神々しいのか、禍々しいのか。] | |
2006/09/22 21:53:51 |
学生 ラッセル [新たな気配と言うだけで脅える者、 此処にも変わらず縋ろうとする者、 気付かず虚空を見つめて嗤い続ける者、 血走った眼光が視界の端に映り身を翻す。 襲い掛かって来た其の者へ向け十字を切る。] 奪われて尚も痛みを判らないのですか? | |
2006/09/22 22:32:39 |
学生 ラッセル Eli,Eli,lamma sabacthani... [桃色の薄い唇が紡ぐと同時に、 襲いかかって来た者は柔らかな十字架に磔に。] | |
2006/09/22 22:54:48 |
学生 ラッセル [周囲の者のざわめくのを気にも留めず、 ただ磔にした者の前へとゆったりと歩み寄り、 憂いを帯びた艶やかな笑みを浮かべ首を傾げる。] どうやって死にましたか? 痛かったですか? 苦しかったですか? 辛かったですか? 悔しかったですか? ――もう死にたいと、思いましたか? | |
2006/09/22 23:07:27 |
学生 ラッセル [脅える様子に華奢な白い手を伸ばしそうっと頬を撫ぜ、 眇める双眸はひらり、ひらり、紅く煌く。] もう脅える事はありますまい? 貴方はもう亡くなって居られるのですから。 [魅入る眸は少しずつ呆けて、 浮かぶは恍惚の微笑みか。] | |
2006/09/22 23:15:54 |
学生 ラッセル [十字架の光が解け、 磔にした者はふらりと床に膝を着く。 祈るのは其の者だけでは無く、 周囲の者達もふらりふらりと吸い寄せられる様に、 取り囲み傅き祈る者達を見つめる。] 神は、居ませんよ。 | |
2006/09/22 23:42:45 |
学生 ラッセル [ゆるりと首を振る。] 私は誰も救えません。 赦しはご自身の内に。 先ずは其の心の解放を。 ご自分を苛むのはもうおよしなさい。 [慈愛に満ちた微笑を浮かべたまま、 ひらり、ひらり、碧の眸は紅く煌く。] | |
2006/09/22 23:54:30 |
学生 ラッセル [恍惚の表情、 水音、 嬌声、 全てを残して扉をすり抜け、 しなやかな足取りで廊下を歩き、 其処に其の人の姿を見止めて立ち止まる。] 嗚呼… | |
2006/09/23 00:01:14 |
踊り子 キャロル [虚ろな目、弱弱しい瞳、汗で濡れた体、そんな姿で扉の前にへたり込む姿は、艶かしく見えたかもしれない。 ふと気配を感じて扉を見上げれば、フットマンと思しき男が扉から顔だけを出していた。] ………呼んでないわ、出て行って。 [うんざりした顔でそう言ったつもりだが、男は無遠慮に中へ入って来る。睨みつけた所で、潤んだ弱弱しい瞳がその効力を果たしたであろうか。] | |
2006/09/23 00:31:28 |
踊り子 キャロル ……一人になりたいの。 それ以上近寄ったら許さない。 [男を見上げてそう伝えるも、相手には聞こえていないようで。 気付けば視界が天井をとらえていて、自分が仰向けに倒れているのだということを悟る。] ―――っ、いい加減に…… [そのまま覆いかぶさる男に抵抗を試みても、今の状態で小柄な女性が勝てるはずもなく、男が笑うのをただ見上げて。] | |
2006/09/23 00:41:07 |
学生 ラッセル [矢張り気付いているのだろうと思えば、 其の人の言葉に撃たれた自身の胸元に華奢な白い手を置き、 切れ長の碧の眸がゆらりと揺れる前に長い睫がゆっくりと瞬く。] | |
2006/09/23 00:45:16 |
踊り子 キャロル 離して……離してったら! [抵抗はあっさりと押さえつけられ、男の舌が首筋なぞる感覚に背筋が凍る。] やだ…やだ……やめて…… [――気持ち悪い……やだ……吐きそう―― その首筋を堪能しながらワンピースの中に手を入れようとするのを今の自分には止められず、ただ泣き声を出して。 ――助けてよ……誰か…… ノエル――] | |
2006/09/23 00:48:45 |
学生 ラッセル 同じく闇の力を持つ者同士。 けれど思惑は別の所に? 貴方達は一体―― [胸元に手を添えたまま二人を見守る。] | |
2006/09/23 00:53:57 |
流れ者 ギルバート [そろりとベストのポケットに手を偲ばせる。 使い慣れた細いダガーは確かにそこにあった] ……。 誰かを守りたいなら……か。 [浮かぶのは蒼い瞳の青年。 まだ一度も本当の笑みを見ていない気がして 何だか少しだけ寂しかった] | |
2006/09/23 00:54:03 |
学生 ラッセル [聴いた名がナサニエルの口から零れれば、 切れ長の双眸は僅かに見開かれ長い睫は揺れるか。] ヘンリエッタさんが… 惨劇は、終らないのでしょうか? [ゆるりと首を振れば、 歩き出す二人の後を追い、 ゆったりと獣を想わせる足取りで歩み始める。] | |
2006/09/23 00:58:50 |
書生 ハーヴェイ 真紅の胸に咲いた赤い薔薇を思い出せど 昨夜の失敗を考えれば彼を狩る事さえままならず、 ここにこうしているのならば容易く摘めてしまいそうなのに。 一体誰が邪魔を――。 | |
2006/09/23 00:59:17 |
踊り子 キャロル [次の瞬間、男は動かなくなる。 動かなくなった男を震えながら見上げれば、男はおびえた瞳でこちらを見て。次の瞬間、男はふわりと浮き上がり、そのまま放り投げられたように扉の外へ。] お父様の時と……同じ……?やっぱり、いた……。 ―今の君じゃ、部屋でも安全とはいえないから。 どういう意味? ―僕に身体を預けてごらん。誰からも護ってあげる。 でも、またあなたが…… ―いいよ。降りかかる火の粉は払わないとね。 ……うん、ごめんなさい。 [そのまま瞳は紫に変わり、弱々しさなど消えて。] | |
2006/09/23 00:59:57 |