踊り子 キャロル [キャロルは、白い裸体を惜しげもなく晒し、寄り添い静かな寝息を立てているシャーロットに、ブランケットを掛け、美しい髪を梳きながら、彼女の言葉を繰り返し呟いていたが…] 『人に愛してもらえるのを望むなら、自分の体を差し出さなければならないのですか?』 そうあなたは言って居たけれど…。わたしはその考え方は違うと思うわ。 ――人を愛して貰う為に体を差し出し得た愛なんて…。それは愛とは違う。 人を愛するという事は…多分…もっと崇高で…でも案外簡単なものよ…きっと。 あなたは…体を差し出して得た愛は…本物だと思う? ――わたしはそうとは思わないわ…。 わたしが愛する人に体を差し出すのは…。愛しい想いが強すぎて、苦しくて堪らなくて、もう、あの人の事を考えただけで涙が溢れるほど感情が高まったその時、初めてわたしを差し出すわ。 | |
(211)2006/08/26 00:48:49 |
書生 ハーヴェイ ああ……まあ、いろいろだ。 [指輪が微かに動く左手で、髪をかき上げる。疲れた表情で話し始める。] マンジローは死体安置所に居るよ。ああ、正確には少し違うのだが。 よりによって、マンジローは自らを多重人格者と言っていてな。現在は「別人格」と名乗る、「レイジロー・サエジマ」という男…13年前に死んだマンジローの兄とやらが、マンジローの身体を支配しているんだそうだ。……多重人格障害なんだか、霊が憑いたオカルト話だか分からぬが、本人曰くそういうことらしい。 [煙と共に溜息をつく。] ……で、だ。 そのレイジローは、死体となったネリーを犯していた。「ネクロフィリア」……処刑死となった人間が、殺人淫楽症か否か判断できるらしい。しかもアーヴァイン直々に、今回「レイジロー」に処刑者の調査を依頼したとかいう話だ。 ちなみにネリーの検死結果は「白」……つまりネリーは殺人淫楽症ではなかったらしい。 まあ、私から説明してもマユツバものだろうから、もし信じられぬのならばマンジロー……いや、レイジローか?そいつにでも聞いてくれ。 | |
(213)2006/08/26 00:51:26 |
流れ者 ギルバート ──二階・リックの部屋── [リックが居ない事に一瞬不安をおぼえたが、着替えて出て行ったらしき室内の様子と、自分の身体を見てシャワーを浴びないで出て行く訳にもいかない事に気付く。] (…リック。 昨日はあんなに離れる事を嫌がっていたのに。 1人で降りて行ったのか。) [軽く眉を顰めて、息を付く。 胸の中に小さくしみの様に広がる感情の正体には気が付かずに。] (……なんだ。 声が聞こえる。マンジローが尋問されてる時も、通気口から声が聞こえて来たが。この建物は随分壁が薄いな。アーヴァインの事だから、わざと…か?) [それは、死体安置室から響いて来たハーヴェイとマンジローのやりとりだった。とぎれとぎれで音質は悪い物の。] 死姦が仕事になるのか…、へえ。 ネリーは白ねえ。 | |
(220)2006/08/26 01:22:00 |
流れ者 ギルバート [シャワーを浴び終えてから、まずは、死体安置室へ向かう。 マンジローが居るなら、無断で自白のデータを採取した事を先に言っておく必要があった。] ──二階・リックの部屋→死体安置室── [レイジローと一通りの情報交換を終えて、部屋を後にする。] …うへぇ。 ネクロフェリアってのは聞いた事はあったが見るのははじめてだ。アーヴァインの招待状が無くて、さらに俺が自白屋でもなかったら、信用出来ないところだな。 しかもマンジローじゃなく、レイジロー? こういうのはハーヴェイさんの得意分野かな? …シャーロットと言い、色々揃ってるなぁ。 [言いながら通りかかるキャロルの部屋の前。扉の隙間が少し開いており、水煙草の気配と衣擦れの音がした。ちらりと覗き込めば、シャーロットの青い髪が目に入る。] (…一階へ降りるか。) ──死体安置室→廊下→一階・広間── | |
(224)2006/08/26 01:35:20 |
踊り子 キャロル ――二階 自室―― [水煙草を燻らせながら、思い馳せるは亡き兄の姿。 甘いフレーバーに酔いしれながら、キャロルは彼の姿を思い描き、そっとスカートの中に手を忍ばせ] ねぇお兄様…、あなたは一体どんな思いで…初めて体を重ねたあの日、わたしを抱いて下さったのでしょうね…。 わたしは…、ずっと胸に抱えていたお兄様への想いの捌け口を与えられたような気がして…大変嬉しかったのをまだ、昨日の様に覚えていますわ…。 [自分の秘部をなぞる、彼女の細い指先。その動きに合わせたかのように、奥からとろりとした蜜が流れ出てくる。それをキャロルは指に絡めわざと激しい水音を立てながら…] ねぇ、お兄様。今日…わたしの元に一人の少女がやってきたの…。その子は…愛を得る為に…体を許さなければいけないのかと、静かに泣いていたわ…。 そう、幼い頃のわたしの様に…。 その姿は、まるで昔の…昔のわたしとそっくりだったわ。肉体も精神も繋がってこそ…愛することだという事を解からず、ただ苦悩に打ちひしがれていたあの頃のわたしに…。 | |
(240)2006/08/26 02:29:13 |
流れ者 ギルバート (…数に限りのある貴重な自白剤を今、ナサニエルにぶち込むわけにもいかないわけで。) [沸き上がる衝動が、嫉妬の一種だと言う事には気付かずに。 不穏な状況に対して、ニーナは目を見開いている。その中に含まれた抗議する様な視線に、ギルバートは八重歯を見せて笑顔を返した。昨夜、ニーナがナサニエルと寝たことはギルバートは知らない。] 嗚呼、悪いけど。 邪魔をするなら、ニーナは見ててくれるかな? [ギルバートは、鞄から手錠を取り出し、すばやくニーナの両手を椅子の背に拘束した。抗議しようとする口元には、スカーフを噛ませて。ニーナを振り返ることなく、ナサニエルとリックの方へ歩いて行く。] | |
(264)2006/08/26 03:27:53 |
学生 ラッセル [柔らかい羽根の動きに戸惑いながらも、目は煽情を漂わせながら潤んでいく。皮膚の薄い部分で踊る動きに、ラッセルの性器は熱を帯び膨張していく。そんな素直な反応を恨めしそうに見つめていると 『………もし、目隠しをしたらどうなるかな?』 囁かれた提案。想像をして身震いを起こすラッセルに、抵抗する術は無く。程なく視界は暗闇に奪われていった。] [一つ失われた感覚を補おうとして、残された感覚は鋭さを増し。ますます敏感になっていく己の体を捩りながら、主従関係の生まれた相手の問いには素直に答えて行く] …うん、…やばい位に…気持ちいいっ…はっ…。 多…分…もうそろそろ…限界だよ…ハー…ヴェ… | |
(266)2006/08/26 03:38:48 |
書生 ハーヴェイ [耳元に吹き掛けられた吐息を受け、さらに背筋に甘い痺れが走る。舌先はラッセルの肌を滑り落ち、膨れ上がったそれの尖端へとたどり着く。] ……ラス。限界にはまだ早い。もっと……いけるはずだぞ……? [悪戯っぽく笑うと、ハーヴェイは脚の付け根へと舌を這わせる。濡れた感覚に切なく喘ぐラッセルの反応に、次第に自分の昂揚が強まっていくのを感じていった。] ……可愛いラス。 私のことを、受け入れてくれるね? [ハーヴェイは服を脱ぎ、すっかり膨張し尖端が濡れた己の欲望を剥きだしにする。身体の奥に繋がる場所に指を差し入れ、蜜の感触がする液体を、その内へと塗り込んでゆく。] [甘く切なく響く声が、部屋の中で静かに共鳴する。ラッセルの中に己のそれを挿し入れ、温もりを確かめるように、時間をかけてゆっくりと腰を動かす。毎夜繰り返されるその行為。だが……] ……ラス……ああっ……!……っ…… 私も、気持ち……いい……ッ……!は……あっ…… [その行為はあまりに愛しく、互いに溺れてゆく。そして昨日の夜と同じように、静かに自失していった……*] | |
(272)2006/08/26 03:59:55 |
流れ者 ギルバート [再びナサニエルに言われて、ゆっくりとニーナから身体を起こす。 ニーナに向かっているのかナサニエルに向かっているのか、] …何故かこの状況で。ニーナは濡れてるみたいだ。 表情は苦痛そうなのに、どうして? 君は、強姦された過去でもあるんだろうか…。 [鞄から、小さな飾りの付いた金属製のリング(※輪状になった挟み式のイヤリングのような外見)を取り出す。着衣のままのニーナのブラをずらして、服の上からでも尖りがわかる乳首を挟む。ゆっくりと乳房をなぞりながら、既に湿っている下着の中に、金属製のローターを差し込んでスイッチを入れ、また下着を元に戻した。] …ナサニエル。 こっちは、止めないのか? | |
(283)2006/08/26 04:46:47 |
村長の娘 シャーロット ―2階 キャロルの部屋― ……ありがとうキャロルさん。 私…こんな事他の人に話したのも…初めてだったから。 困らせてしまったのなら、ごめんなさい。 [キャロルにかけてもらったブランケットを小さく握って被り直す。 ――しばしの眠りから浅く目覚め始めた頃。 何かの水音で目が覚めた。聞き覚えはある。 自然、自分の下腹へと手を伸ばす――― そこには固い壁のように小丘を覆っている…貞操帯という名の壁。] ……キャロルさん…私…… [何かを思い立つように、ベッドからするりと降り立つ。 キャロルの体を覆っているブランケットを掛け直すと、彼女の金色の髪を愛しそうに撫でる。 白い服を着直すと、そのまま静かに足音を忍ばせ部屋を後にした] | |
(292)2006/08/26 11:58:24 |
冒険家 ナサニエル ―2階 自室― [眠りについていたはずなのだが気がついたら天井を見上げていた。 ―――眠れない。 まただ…と自嘲すると共に耳の奥に微かに悲鳴声が木霊する。 ここに着てから幾度となく繰り返し見る夢は、嘗て愛した相手が 無残に殺されていく、その情景ばかりで…。 幸せだった頃を思い出すことすら適わず、何度も夢の中で死ぬ。 違う男に犯され悲鳴をあげながらながら絶命していく彼女と、 声を出すことすら許されなかった自分。 思い出さないようにしていたのに、この事件のせいだろうか。 …体が凍りつきそうなくらいに寒さを感じる。] ……誰か……ソフィー…。 [誰でもいい…何か体温を感じたい。 何時しか虚ろに起き上がると、宛ら夢遊病のように部屋を出ていた。 何か体温を感じたい…頭の中はそれに*支配されながら。*] | |
(295)2006/08/26 12:53:33 |
村長の娘 シャーロット ―2階 ギルバートの部屋― [ギルバートに案内され、軽く会釈すると差し出された椅子へと静かに座る。タオルを額に当てる彼の姿を見て心配そうに見つめながら] あの…大丈夫ですか?どこか具合でも… 本当に突然の訪問で申し訳御座いません。 出来るのならどうしても…お願いしたい事があって。 その…ギルバートさん。警官の方から少しばかり貴方のお話を聞いたのですが。色々な道具を扱い販売している方だと…… [さらに声を弱めながら] ……それで、…その。……貴方の腕で、 貞操帯の合鍵等という物は作れませんでしょうか。 合鍵でなくとも、それを外せる道具という物は… | |
(296)2006/08/26 13:06:32 |
双子 リック [尋ねるように声をかけたところで、あまり反応はなく、むしろ引っ張った手に込められる力に少し首を傾げた。 どうしよう、と少し思案して] …こっち。 [とりあえず、どうしていいかわからなかったので、自分の部屋へと招き入れる。 彼はベッドに腰掛けながら黒一色の真っ暗な部屋に僅かに驚いているようだったから、ちょっとだけ手を放して遮光カーテンを開ける。 テラスが向こうに広がる大きな窓は自分ですら抜けられないほどに細くしか開けられなかったけれどそれでも外の新しい空気を感じることぐらいはできただろうか。 終始ナサニエルの表情にいつものような精彩さがないことが少しだけ心配で、それが昨日の一件のせいだとしたらやっぱり申し訳ない気がしてごめんなさい、と小さく呟いた] | |
(299)2006/08/26 13:38:13 |
村長の娘 シャーロット [ギルバートの穏やかな声の調子に少し安堵する。 合鍵を欲する理由を問われると、少し恥じるような表情で椅子から離れ立つ] 理由は単純です……私が今それを着けている。 外して貰いたい……… [その場で白いスカートを摘み上げる。露わになった白い生足の上に不釣合いな器具がそこにあった。――貞操帯] 貴方ももしかしたらすでに聞かされているかもしれませんが……私は精神病棟から抜け出した患者です。 コレは病棟にいた時に治療として付けられた物… でもコレが嵌められてから、私の中にいるもう一人の私が ……どんどん凶暴化しているようなのです。 私が知らぬ間にもう一人の私が何をするかわからない…… その前に外して少しでも落ち着かせたい。 どうか、お願いします…… | |
(300)2006/08/26 13:44:18 |
書生 ハーヴェイ ―2階・自室― [ハーヴェイは、静かに目を覚ます。] (……幾度この瞬間を過ごしたのだろう。永遠に続く気がするし、明日には消え去ってしまっているかもしれないとも思う。私は、それが恐ろしい……) [両腕を縛っていたリボンを解き、いつものようにラッセルにキスを施す。] ……処刑、か。 また1人の命を、消さねばならないのか……。なあ、ラス。明日になっても、私はお前を抱き締めることができると思うか……? 明日になったら、私が死んでいるかもしれぬ。或いは、お前が死んでいるかもしれぬ。……犯人を探し出さなくてはな……。お前と私の命を、守るために。 [ラッセルの左手の薬指を、唇でそっと撫でる。] | |
(312)2006/08/26 19:03:21 |
書生 ハーヴェイ ―2階・自室― [ハーヴェイは服を着込み、改めてベッドを見る。] ……それにしても、何日このベッドに寝ているのやら。 まるで雛鳥だな。 1日中ここで私を待ち、私が姿を現したら無邪気な笑顔で餌を求める。餌は私のくちづけと身体だがな。……さしずめここは、鳥の巣か。……まあ、そうだろうな。 [何冊もの書類が詰まれている机を見て、妙に納得したような表情をする。] 初めて逢った時のような危険な雰囲気が消え去ってしまったが……。まあ、可愛いから良いか。……思えば私もすっかり牙が抜かれてしまったしな。 [扉を開け、ラッセルに振り向く。] ……広間に行っているよ、ラス。 | |
(323)2006/08/26 20:08:49 |
冒険家 ナサニエル 家の…か。 だからそんなに白いんだね…。 [年令と体型のアンバランスさにどこか痛々しそうに目を細めて、透き通った頬へと指を滑らせ。リックの視線を辿って苦笑する。] ――ああ、ごめん。 人から貰ったものになかなか手を出せないのは商売柄の癖でね。 コーヒーは好きだよ。 [言ってからグラスを手に取り、一気に半分まで減らすと表面についた水滴を乗せたまま指をリックの唇へとなぞらせ] …こっちこそごめんね? さっさと気付いときゃよかった。 俺に謝らなくていいから早く仲直りしなよ? 仲直りする前に、もう一回昨日のやってもらってもいい…? [リックに伺いながら問うが返事は待たず、引き寄せると包み込むように抱きしめる。求めるように、昨日よりも力が込められ] | |
(334)2006/08/26 20:32:29 |
双子 リック …どう、なんだろう。 引き取られてから家の外に出たことないから。 とうさまが、出る必要なんてないって。 [だからわからない、とばかりに首を横に振る。 商売柄、と言われればほんの少しだけ苦笑して] …変な薬とかは、入ってってないから、大丈夫。 [冷たい指先が唇に触れるのを真っ直ぐに見詰めながら、ふるりと首を横に振った] …ううん…?…仲直り?何故? [不思議そうに首を傾げてナサニエルを見上げる。 昨日の、といったところで自分が逆に抱きしめられている気がして、難しいかも、と思いながら、それでもグラスを置いた小さな手は青年の背中へと回され、とんとん、と柔らかいリズムで] | |
(341)2006/08/26 20:43:58 |