書生 ハーヴェイ ……不思議な関係? まあ、それは後で聞くことにしようかな。 [ひとつ溜息をつき、言葉を放つ。] 私の名は「ハーヴェイ・テイラー」。「Maggot」とは「悪魔崇拝者」という名前は、遊びで付けた名前だ。……しかしね、これはジョークだけど…適当に名乗ったわけではないんだ。 脈絡も無くこんな話をするのも、おかしいかもしれないが…… 私は10代の頃、恐喝に遭ったことがあったんだ……。道端で、ひどく殴られて、ナイフで脅されて。そりゃあ酷いものだったよ。……何を思ったのか、私はあまりの恐怖ゆえに、彼らに反撃したんだ。このどうしようもなく細い腕でね。 ……気がついたら、私を恐喝してきた相手が……私の目の前でぐったりとのびていたんだよ。 | |
(10)2006/08/30 21:35:27 |
書生 ハーヴェイ [椅子にもたれ、ハーヴェイは顔を上げて目を閉じた。] ……………。 相手は、生きていたよ。 必死で殴り、相手の持っていたナイフで斬りつけたり……いろいろしたけれどね、いかんせん喧嘩慣れていない私には、怪我をさせることはできても、相手を殺すことはできなかった。 ………びっくりした? [ハーヴェイは、ラッセルに向き直り、静かに笑った。ラッセルの表情を確認すると、顔を上げて眼鏡を外し、目を閉じた。] けれどね……その時、私は言い知れぬ昂揚感を覚えたんだ。……父から受けていた「暴力」……それがいつしか、私のこの身にも染み付いていたのかもしれない。 ……「与える側」として、ね。 | |
(12)2006/08/30 21:50:02 |
学生 ラッセル と…言う事は…? アーヴァインを殺したのも…マンジローを殺したのも…皆ハーヴェだって事? [と、言い切ってラッセルは深く溜め息を吐いてハーヴェイの瞳を覗き込む。] そして最後は俺を殺す?愛情の最上級の形として…俺を殺す?アハハハハ!面白いねぇ。俺、そんな展開大好きだよ。 ――ねぇハーヴェ、答えて?俺を殺してみる?殺してみたい?ハーヴェが俺を殺す瞬間、貴方はどんないい顔をするんだろうねぇ。きっと美しいんだろうね…。 見てみたいな…。貴方のその美しい顔が、恍惚と苦悩に歪む瞬間を…。 きっと、最高に贅沢な瞬間だろうね…。 [ラッセルは状況に酔い痴れる様にうっとりと目を細めた] | |
(19)2006/08/30 22:46:28 |
学生 ラッセル [ラッセルは、ハーヴェイの言葉に安心した様に息を吐き…] なんだ、ハーヴェじゃなかったんだ。もう一人の患者って。でも…少し残念かな?折角ハーヴェの綺麗な表情を見ながら息絶えたかったんだけどね…。 [ラッセルは苦笑を漏らし…] だからと言って、俺は別な奴らに殺される気なんて更々無いけど…。 俺を殺していいのはハーヴェだけだよ…。俺、ハーヴェなら殺されてもいいと思っている。 だから、ハーヴェが発症したら…迷わず俺を殺して? 甚振りたくなったら俺を甚振って?血を見たくなったら俺を刺せばいい。 だからお願い…、俺以外の人に…その美しい顔に浮かんだ恍惚の表情は見せないで? [ラッセルは、触れそうに近付いた唇にそっと唇を重ね、にっこりと微笑んだ。] | |
(21)2006/08/30 23:05:40 |
書生 ハーヴェイ [ラッセルのくちづけを受け、愛しそうに頭を撫でた。] でも、なるべくならラスのことは殺したくは無いな。ラスの血も見たくないし、死ぬ所も見たくない。……それにラスが死んだ後も、私は生きているんだぞ?人を殺す度に「恍惚の表情」を見せることになる。……だから、発症しない方がいいと思うがな? [ラッセルの目を見て、言葉を続ける。] この説が正しいかどうかは知らないが、「殺人淫楽症は、環境や『きっかけ』次第で『発症』するものだ」と言われている。あの世でナサニエルは違うと言うかもしれないがな。 私が『発症』しないために、医者は私を育ててくれた叔父に対して、「周囲の理解と愛情が必要だ」と言った。そして「暴力以外での解決方法があることを教えるように」……とも、ね。 極力『暴力』に触れないように。そして『温かい愛情』に触れるように。周囲の愛情こそが、私の『発症』のストッパーとなりうると……ね。おかげさまで、私があの『診断』を受けてから10年近くたった今も、『発症』はしていない。 | |
(22)2006/08/30 23:22:48 |
書生 ハーヴェイ 私は、危ういバランスの上に立っている。愛する者を失った瞬間、私はどれだけ気が狂うか……どれだけ理性を失うか……毎日それが恐ろしかった。おそらく私は、なりふりかまわず周りの人間を殺してしまっただろう。「全てを破壊」して、自身の破滅を望んで、死んでいったと思うよ。 だから私は「悪魔」でも「神に祈る人間」でもない…「悪魔崇拝者」と名乗った。まるで自分を卑下するように。「正常」と「異常」の狭間で、悩み、苦しみ……いっそラスが殺人淫楽症患者で、共に「世界」を破壊できた方が、楽だったかもしれないよ?……冗談だけれどね。 そして「殺人淫楽症」というものの正体を探るのは…自分が『発症』しないためのものなんだ。研究者としての使命感なんて、実は些細なレベルの話でね。極めて自己中心的な理由で、私は今まで行動していたにすぎないんだ。 | |
(23)2006/08/30 23:30:50 |
書生 ハーヴェイ そんなに温かい人間ではないがなぁ…… [ハーヴェイは、ラッセルの頬に手をあてたまま、クスクスと笑う。] ……そうでもないぞ? 他人の身体を縛って昂揚を覚える、私の性癖を忘れたわけではあるまい?ああやって他人を「道具」にして悦ぶ私を、お前はどう思う? しかもこの場所で「誰も処刑できない」とほざく甘ちゃんだしな、私は。対象を生きて捕らえて研究したいと言うのは、この場所では許されぬらしい。これは「強さ」ではなく「甘さ」だろうて。 だがな…… ただ、不幸せだ何だと自分で自分を傷つけるのはまっぴら御免だ。私にもそんな時期があったが……まあ、周りのおかげで何とかなっているわけだしな。しかし…生きる苦しみや喜びを、デカイ図体した30近い男が、壁に当たりながら探っているんだぞ?……情けないだろう? | |
(29)2006/08/31 00:13:57 |
学生 ラッセル 他人を道具にして…性欲を満たす者の側に居た人間に、そう言うことを聞くかな?ハーヴェ。 [ラッセルは苦笑を漏らしながら…] もしハーヴェが、他人を道具として扱う事でしか性欲を満たされないと言うのなら、それはそれでいいと思う。お互いが合意した上で行われる行為に、道徳とか理性とか、必要あると思う? それと、「誰も処刑できない」のは、甘さ…なのかな?俺がハーヴェの立場なら、きっと同じ事を言ったと思うよ?だって淫楽殺人者だって何かの「犠牲者」な訳じゃない?ただ、俺は「生きて連れて帰って研究材料にする」位なら、処刑を選ぶけどね。せめて…人らしい扱いをしてあげたいから。 だからと言って、「処刑」という排他的システムにはどうしても同意できないけどね。 あと、毎日手探りで道を探すような生き方、俺嫌いじゃないよ?30近い男が何?三十路近いから生き方に迷ったらいけないの?毎日壁にぶつかって、それでも前に進もうとするハーヴェが情けなかったら…。一体誰が情けなくない生き方をしてるの? [ラッセルはハーヴェイの耳元でそっと囁きながら、柔らかい耳朶を軽く啄ばんだ] | |
(31)2006/08/31 00:40:47 |
書生 ハーヴェイ ―2階・ギルバートの部屋― [嫌な予感がハーヴェイの頭の中をよぎる。形式だけのノックをし、ハーヴェイはその中へと入った。] ………やはり。 ―――「…道連れはあんただ。」――― [ナサニエルがいまわの際に呟いた言葉が、ハーヴェイの頭の中にこだまする。その予告どおり、目の前にあるベッドの上で、ギルバートは死んでいた。] あの時、ギルバートを庇って私が死んでいれば…「もう1人の患者」を無事に見つけ出すことができたし、ラスを生きて返すことができたのかもしれない。「もう1人の患者」の兇刃をこの身に受け、一晩だけの快楽をそれに差し出せていれば、あるいは…… [ハーヴェイは静かに目を閉じ、左手で目のあたりを覆う。] ……だが、それはできなかった。 私は酷いエゴイストだ。ギルバートの「能力」と命を差し出してまで、「無能」な……ただ生きるしか能の無い私は、今日も生き延びた。ラスとここから生きて出たいがために。 なんという、酷い話だ。 | |
(40)2006/08/31 15:27:42 |
書生 ハーヴェイ せっかくこの魅力的な、イカレた密室空間でご一緒したというのに、君のことも知らぬまま、もうすぐこのパーティが終了してしまうようでね。……勿体無いと思わないかい? ああ、君は男は好まぬか?……ほう。このままお前は、女の味しか知らぬまま死んでいくというのかい?勿体無い話だ。所詮ここで起こっていることは全て幻……現実味の無いパーティで、徹底的にハメを外すのも楽しかろうて?この外の世界では味わうことのできない蜜の味を、ここで味わうのも至極面白い「人生経験」になるだろう? ……ほら、私の目をよく見て。 君にもっと面白い世界を見せてあげようじゃないか…… [警官に、時間を掛けてくちづけを施す。最初は軽く、徐々になまめかしいものへと変化させてゆく。警官の目の表情は徐々に変わり、やがてハーヴェイの身体を抱きしめ、己の身体をこすりつけるようになる。] ……良い子だ。 [ハーヴェイは、唇を離して呟いた。] | |
(46)2006/08/31 16:03:16 |
書生 ハーヴェイ ―地下室― [警官を連れ立って奥まで歩き、振り返る。] ……折角だから、徹底的に悪趣味なパーティでも。君が敬愛するアーヴァイン氏の血の臭いが残るこの部屋で遊ぼうじゃないか。服を脱いで。その物騒な武器は、遠くに捨ててごらん。 [警官は服を脱ぎ、銃を投げ捨てた。そのご褒美といわんばかりに、ハーヴェイは右手で警官の熱い部分をまさぐりながら、左手で首筋をなぞる。] ……縛られるのは初めてかい?……ふうん。なかなか縛り甲斐のありそうな、無駄の無い身体をしているのになぁ…… [警官を跪かせてその身体を撫で上げると、縄をその身体に施す。ギリギリと音を立てながら模様を作り上げ、ハーヴェイは口許を歪めて笑う。] ……さあ。君を知らない世界に連れていってあげよう。気持ち良かったらちゃんと啼くんだよ? ほら…こんなに、熱い。 どうした?この液体は……。私の指が汚れたではないか。きちんとお前の舌で綺麗にしてごらん。 [警官の口に指を突っ込み舐めさせる。彼を見下げ、ハーヴェイは*ニヤリと微笑んだ*] | |
(48)2006/08/31 16:23:51 |
書生 ハーヴェイ ―地下室― [着衣ひとつ乱していないハーヴェイは、縛られている男の睾丸を踏み付けている。] ………ふん。どうした。そんなに叫んでいても、気持ち良いくせに。すっかりイキそうになって。痛いのが気持ちいいんだろう? ……言ってごらん。「私は金玉を踏み付けられてよがる変態です」…と。 [スパンキングのせいで全身を真っ赤にした男は、首を横に振ってそれを拒んだ。] ……なんだ貴様。こんなによがっているくせに、言わぬか。 [踏み付ける足に、力を込める。足下で寝転ぶ男が、さらに苦悶の表情を浮かべて絶叫する。] ほら、言え。「私は金玉を踏み付けられてよがる変態です」と。 [目尻に涙を浮かべて転がる男は、震える声でハーヴェイの言葉を復唱した。] ………ふん。この変態が。 [ハーヴェイは、口許を歪めた。] | |
(56)2006/08/31 21:47:45 |
学生 ラッセル [次第に熱い溜め息を色濃く零していくニーナの様を、ラッセルは冷やかな感情で受け止めながら彼女に出来る限りの快感を与えようと、十本の指と一枚の舌を動かしていく。] 肌の綺麗なニーナに、金髪のウィッグはよく似合うね。可愛いよ…。だからいっぱい気持ち良くなって欲しいな…。 [と、ラッセルは我慢出来ずに自慰に走ろうとしたニーナの指先をすっと手に取り…] イケナイなぁ…。短絡的な快楽に走るなんて。君はもっと焦らされた方が気持ちよくなれるんじゃない? [指一本ずつに舌を這わせ、丁寧に舐める。指の付け根は特に念入りに舌を絡ませ、たっぷりと唾液で濡らした後、次の指に移る。繰り返される細かい動作に、ニーナの口から更に嬌声が漏れ出した。] | |
(69)2006/08/31 23:40:39 |
学生 ラッセル 別にハーヴェ達を悦ばせる為に、動いた訳じゃないよ?ニーナの羞恥を煽る為なんだけどね。 [ハーヴェイの言葉に苦笑を漏らしながら伝えると…] 二人っきりだったら散々焦らそうと思ったんだけど。ギャラリー居るなら、さっさとクライマックスにもって行ったほうが良いよね?ショー的にもさ。 [と、言うか早いか。ラッセルはニーナの胸へと施していた愛撫を止め、彼女を立たせ壁に手を当てさせ足を開かせると、股の下に滑り込み、既に濡れて太腿にまで溢れ出した蜜を丁寧に舐め取ながら舌を這わせる。 と、同時に上げられる嬌声。その声だけを聞き入る為に、ラッセルは目を閉じ行為に集中して…] ねぇ、ニーナ…そろそろ入れた方が良いと思わない? 君の為にも僕の為にもさ…。 [舌と同時に指を滑り込ませ、手首を回転させながら、ラッセルはニーナに問いかけた。] | |
(99)2006/09/01 01:22:45 |
書生 ハーヴェイ ああ、ラス。私はまだ発症はしていない。 もし私が発症しているなら、こんな面倒な方法は取らない。適当に「処刑」で1人を殺して、「症状」にかまけてもう1人を殺して、このくだらないゲームを終わらせ、お前を連れてここから逃亡するはずだ。そもそも生殺与奪の権利の半分は「患者」の手の内にある。私が患者なら、迷わずそれを使ってリックとニーナを殺して逃亡するよ。こんな面倒な話し合いなぞ、絶対にしないね。 私が犯人なら、ギルバートを即殺して、自分に調査が及ばないようにするね。どういうわけか、私はギルバートには信頼されていたけれど、念のためにね。 それに私がナサニエルの「理解者」……つまり「もう1人の患者」なら、ナサニエルに聞き取り調査は行わない。とっとと「仲間切り」とした方が、あれこれ喋られてボロを出されなくて済むだろう。ICレコーダーにも記録を録ってあるよ?聞いてみるかい? それでも信頼できぬというならそれまでだ。ラス…気になるならば、この銃で私の頭を撃ち抜いてみるかい?私は、お前に殺されるなら悪くないと思っているよ。 [銃をチラつかせて、悪戯っぽくラッセルに微笑む。] | |
(130)2006/09/01 13:30:59 |
書生 ハーヴェイ ふうむ…… [銃をしまい、腕を組んで考える] そういえば私は、いつ殺人淫楽症患者に手を貸してもおかしくない立場だな。「正常」でも無ければ「発症後」でもない、曖昧な立場。だがそんな人間が、ラスと自分の命を守るために、こうして殺人淫楽症患者を炙り出そうとしている。 ……そういう意味では、ラスの疑問には「私は『自分達の幸せを最優先にする』」と答えるね。だいたい『愛する故に殺し』たなら、相手は死んでしまい、自分は生き続けるのだぞ?……何十年と続く絶望的な日々を思えば、そんなことはまずできはしないよ。 そういう意味では、リックが殺人淫楽症患者なら、ギルバートを殺すのに多少なりとも躊躇するだろうな。それよりも…既に患者でないことが証明されているラスの命が狙われるだろうて。 ただし殺人淫楽症患者が「愛するが故に殺す」のなら、話は別だと思うがな。あくまで「愛する者を生き残らせる」理論で動くのは、私個人の視点と感情によるものにすぎん。また、「ギルバートに調べられて自分の正体がバレる」という視点は一切排除してある話であることも、念のために付随させておく。 | |
(135)2006/09/01 17:37:36 |
学生 ラッセル でもさ、例えばリックが患者だとして、「自分が愛した相手に自分の正体がばれるのが嫌で殺した」って言うには、少し納得できない部分も有るんだよね。 まぁ、『そこまでの関係ではなかった』とか、『自分の保身が上回った』、或いは患者特性の『二面性』によってギルに手を掛けたなら…。可能性はイーブンになるんだけどさ。どうしてもリックを見ていると、そう言う風には見えないんだよね。 で、ニーナはと言うと…。俺はよく知らないけど、二人の間で何やら特別な関係が成り立ってたみたいだし…。嫉妬や恨みが引き金になって手を掛けたって考えた方が、俺的には楽だから…、どうしてもニーナ不利な立場で考えてしまうね…。 ニーナには悪いけど…。 でも俺、今までの流れをちゃんと把握して無いし、ハーヴェみたいに頭が良い訳でも無いからよく解らないよ。全く持って面倒な話だよ…。 [ラッセルはニーナにちらりと視線を送りながら呟いた] | |
(136)2006/09/01 19:11:19 |
見習い看護婦 ニーナ [ラッセルの言葉に] 確かにそういう見方をすれば私が怪しく見えるかもしれません。 ですが私がどうやってギルバートさんを殺せたっていうんですか? 寝込みを襲うたしてもここの客室は鍵がかかる上に私を疑っているのに何で扉を開けるんですか? それにマンジローさんが殺されたあの停電の時、私はギルバートさんにご・・・強姦されていたんです。彼は私を無理矢理犯した後私の中に張り型を入れてどこかに行ったんです。 張り型はハーヴェイさんにとってもらいましたからハーヴェイさんなら私がマンジローさんを殺せたわけではないことをわかってくれりはずです。 [そういって、そうですよね、という視線をハーヴェイに向けた] | |
(137)2006/09/01 19:33:07 |