- The Neighbour Wolves -
(1671)以遠に映える口碑の陰影 : 4日目 (1)
村長の娘 シャーロットはお尋ね者 クインジーに投票しました
書生 ハーヴェイはお尋ね者 クインジーに投票しました
酒場の看板娘 ローズマリーはお尋ね者 クインジーに投票しました
踊り子 キャロルはお尋ね者 クインジーに投票しました
逃亡者 カミーラはお尋ね者 クインジーに投票しました
学生 ラッセルはお尋ね者 クインジーに投票しました
流れ者 ギルバートはお尋ね者 クインジーに投票しました
お尋ね者 クインジーは語り部 デボラに投票しました
冒険家 ナサニエルはお尋ね者 クインジーに投票しました
のんだくれ ケネスはお尋ね者 クインジーに投票しました
語り部 デボラはお尋ね者 クインジーに投票しました
村人は集会場に集まり誰を処刑すべきか話し合った……
お尋ね者 クインジー に、11人が投票した。
語り部 デボラ に、1人が投票した。
お尋ね者 クインジー は、村人の手により処刑された……
酒場の看板娘 ローズマリーは、学生 ラッセルを占った……。
学生 ラッセルは人間のようだ。
踊り子 キャロルは、村長の娘 シャーロットに襲いかかった!
冒険家 ナサニエルは牧童 トビーを護衛している……
しかし、その日牧童 トビーが襲われることはなかった。
次の日の朝、村長の娘 シャーロットが無惨な姿で発見された。
現在の生存者は、書生 ハーヴェイ、酒場の看板娘 ローズマリー、踊り子 キャロル、逃亡者 カミーラ、学生 ラッセル、牧童 トビー、流れ者 ギルバート、冒険家 ナサニエル、のんだくれ ケネス、語り部 デボラ、の10名。
| のんだくれ ケネス うう……
[ケネスは目を覚ますと、体のきしむような痛みにうめき声を上げる。 一瞬、自分がなぜ寝ているのかわからない。 だが、やがて昨日の記憶がよみがえって来る。]
……クインジー……
[自分は無事なのだからあいつも……と、淡い期待を抱くが脳裏にこびりついたクインジーの姿から、それが空しい願いである事をケネスは悟っていた。]
あいつが犯人だったのだろうか…… なぜ奴はああも脅えていたのだろうか……
[様々な疑問が胸に湧いてくる。] |
(0)2006/07/20 12:56:17 |
| のんだくれ ケネス [いや……そんな事よりも……]
俺は、人を殺してしまったのか……
[吐き出すようにそうつぶやくと、体が震えてくる。
ケネスは身を起こすと、テーブルに置いてあったグラスとボトルを手に取った。] |
(1)2006/07/20 12:56:51 |
| 学生 ラッセル ―洋室3・朝―
[昨日はさらに疲れていたというのに、結局早い時間に目が覚めた。 体格差のあるケネスを運んだ所為もあってか身体中がだるいし、続けざまに起こる事態が処理の範疇を超えたのか、頭も割れるように痛い。]
……ッてぇ……。
[起き上がり、覚束ない足取りでバスルームへと向かう。 洗面所の蛇口から直接水を飲む――不味い。 けれど、部屋を出て食堂まで行く気にはなれなかった。 ラッセルはそのまま乱雑にシャワーを浴び、濡れた髪を乾かす事もせずにバスルームを出た。] |
(2)2006/07/20 13:28:12 |
| 学生 ラッセル なんで、こんな事になってるんだろうな……。 如何して俺は、ここに居るんだろうな……。
[ベッドの縁に浅く腰掛け、考える。]
俺は、カミサマだのキュウケツキだのの存在なんて信じていないんだ。 信じて、いないのに……。
|
(3)2006/07/20 13:41:55 |
学生 ラッセルは、ぶんぶんと、強くかぶりを振った。
2006/07/20 13:42:40
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――二階ロビー→部屋2―― [ギルバートの優しい誘いには笑いで流して、立ち上がった。三人に心配をかけないように、微笑む。]
少し、お風呂に入ってくるわ。 頭がぼんやりしたままだし、気分転換をしたらすぐに戻ってくるわね。 |
(4)2006/07/20 15:33:35 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――部屋2―― [ローズマリーは鍵を締めて、手早く服を脱ぐと水を頭から被った。冷たかったが現実を確認するのには丁度良かった。段々とお湯になって行く。]
Beten zu Gott. Mitleid,Barmherzigkeit――Vorsehung.
[祈りの言葉が狭いバスルームに反響する。胸の前で手を組んで瞼をやがて開けると、力付けられた様に機敏な動作で石鹸を泡立て、体を洗っていった。] |
(5)2006/07/20 15:45:03 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [濡れた体や髪を白いタオルで拭いて行き、汚れた服を変える。ふと鞄の中にタロットカードが目に入り手を伸ばしかけて、やめた。]
【部屋には鍵が着いて居るから、そんなに危ないっていう事も無いでしょうけど……、すぐに戻るといったのはわたしだし、心配かけるのはまずいわね。】
[髪を出来る限りでブローして、半乾きの状態で廊下へと出た。] |
(6)2006/07/20 15:55:09 |
| のんだくれ ケネス [ケネスは何度かグラスを空にした後、ボトルを手にふらりと廊下へ出た。地面がゆれ、足がかすかにふらつく。 眩暈に耐え切れず、壁にドッと背をつくと、あたりを見回した。] |
(7)2006/07/20 15:56:17 |
| のんだくれ ケネス ……ローズか……お前は無事だったんだな…… 派手に倒れてたが、大丈夫だったのか?……
[沈んだ目で彼女を見ると、軽くボトルに口をつけた。] |
(8)2006/07/20 16:00:12 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――廊下―― [突然ケネスに声をかけられて驚いたが、顔に出ない様に注意を払いながら振り返った。]
わたしはただ、倒れただけだから。大丈夫。 貴方こそ、……大丈夫なの? |
(9)2006/07/20 16:02:38 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、のんだくれ ケネスを気遣わし気な目で見つめた。
2006/07/20 16:02:58
学生 ラッセルは、自室で、深刻な顔で物思いに耽っている。
2006/07/20 16:06:51
| のんだくれ ケネス ああ、大丈夫だ……ご覧の通り、全然酔ってない。
[ケネスは、壁に背をつけたまま、ずるずると床に座り込むと、な?と力無く笑った。
しばらくして、口を開く。]
クインジーの奴は、やっぱだめか……? 奴はどこに寝かされてるんだ?……
[だめに決まっている、そう解っていながらも確かめるために聞く。] |
(10)2006/07/20 16:08:25 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [ケネスの笑顔につられて笑顔になる。普段なら放っておけばいいと思うのに、何故だか会話に付き合っていたくなって、ローズマリーもケネスが座った対面に周り、床にずるずると座りこんだ。]
なら、良いのだけど。
[ケネスの一つ目の問に目を伏せる事で黙答した。]
わたしも解らないけれど、……多分、ソフィーの部屋か、或いは、クインジーの部屋だと思うわ。 |
(11)2006/07/20 16:12:06 |
| のんだくれ ケネス [対面に座り込んだローズを見て、ケネスは少し驚く。 今の自分はどう見ても近寄りがたい存在のはずだ。 酒に酔い……つい先ほど人を殺している。
そうか……とつぶやいた後に訪れるしばしの静寂。]
これから、俺達はどうなってしまうんだろうな……
[虚空を見つめる。]
……そう言えば、お前タロット持っていたよな…… やってみてくれないか?……
[つかの間の現実逃避を望んだのだろうか。 戯れにふと思いついた一言だった。] |
(12)2006/07/20 16:21:34 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー 解らない。 ……解らないけれど、きっと必ず、ここから出て帰れるわ。
[それは願望ではなく、確信に近い響きだった。ケネスを安心させようと思って言ったのではなく、ローズマリーが心からそれを信じているからだった。] |
(13)2006/07/20 16:25:20 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――廊下→部屋2―― [ローズマリーはケネスの突然の申し出に驚いたが、少し考えた後に頷いて立ち上がった。]
……良いわ。来て。
[真面目な顔でケネスを先導するように自分の部屋へと入っていく。] |
(14)2006/07/20 16:26:42 |
| のんだくれ ケネス なんだよ、歩かせるのかよ…… 全く、酔っ払い使いが荒いぜ……
[ケネスは少し笑った後、壁に手をつきながらローズの部屋へと入っていった。] |
(15)2006/07/20 16:29:39 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――部屋2―― [ケネスに椅子を勧めると、テーブルにタロットを出し、シャッフルをする。]
わたしもあまり精神集中できる状態とは言えないから、簡単なやつにするわね。 これはスリーカードと言って、貴方の過去、現在、未来を占うものなの。 |
(16)2006/07/20 16:43:45 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、のんだくれ ケネスに説明をしながら、タロットを差し出して三枚選ぶ様促した。
2006/07/20 16:44:21
のんだくれ ケネスは、「3枚ね…」とつぶやいてカードを取る。
2006/07/20 16:45:20
| 酒場の看板娘 ローズマリー 過去が、DerTod――、死神。 停止、破壊、喪失。
[本来ならばここでケネスから話を聞いたり、このカードの意味について説明する事が多い。だが、本当に占って欲しいと思っているわけではないケネスにはしても意味が無い気がして、単語の説明しかしなかった。]
現在。 Das Jüngste Gericht,auf der gegenueberliegenden Seite――、審判の逆位置ね。 ……真実を見失う――。
それから最後、未来は……
[ローズマリーはタロットカードの三枚目を捲って、言葉を切った。] |
(17)2006/07/20 16:50:15 |
のんだくれ ケネスは、酒場の看板娘 ローズマリーに話の続きを促した。
2006/07/20 16:50:47
| 酒場の看板娘 ローズマリー Der Hängende――、吊られた男。 ……意味は、試練よ。
[瞬きをして、ケネスを見つめた。]
近い将来、貴方に試練が訪れるんでしょうね、きっと。そして、正位置だから。貴方はきっと耐えるわ。 |
(18)2006/07/20 16:52:58 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、のんだくれ ケネスに微笑んだ。
2006/07/20 16:52:58
| のんだくれ ケネス [ケネスは真剣な目つきで、カードを見つめている。 しばらくして、こう言葉を紡いだ。]
……当たると思うか? |
(19)2006/07/20 16:55:41 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [ケネスの問いに思わず笑みが零れた。]
占った相手にする質問じゃないわよ、それ。 ええ、……思うわ。
実際――、現在も過去も、そう外れてはいないでしょう? |
(20)2006/07/20 16:57:48 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、のんだくれ ケネスを射抜くような真っ直ぐの視線で、見つめ返した。
2006/07/20 16:58:01
酒場の看板娘 ローズマリーは、のんだくれ ケネスに話の続きを促した。
2006/07/20 17:03:54
| のんだくれ ケネス そうか……
[ケネスはそうつぶやくと静かに立ち上がった。 懐から煙草を取り出し、くわえた所で手を止める。 ちらりとローズの顔を見た。] |
(21)2006/07/20 17:06:52 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [自分に遠慮するかのようなケネスにローズマリーは微笑んで促した。]
わたしは別に、嫌煙家じゃないから構わないわ。 それと、……さっきはありがとう。
[敢えて何をとは言わなかった。ローズマリー自身も助けて貰った事を感謝しているのか、誰かの代わりにクインジーを殺した事を感謝しているのか、或いは感謝していないのかも解らなかった。] |
(2006/07/20 17:11:24、酒場の看板娘 ローズマリーにより削除) |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [自分に遠慮するかのようなケネスにローズマリーは微笑んで促した。]
わたしは別に、嫌煙家じゃないから構わないわ。 それと、……ありがとう。
[敢えて何をとは言わなかった。ローズマリー自身も助けて貰った事を感謝しているのか、誰かの代わりにクインジーを殺した事を感謝しているのか、或いは感謝していないのかも解らなかった。] |
(22)2006/07/20 17:12:02 |
| のんだくれ ケネス いや、いい……気にするな……
[どの言葉に対しての言葉だったのだろう。 くわえた煙草を懐へと戻す。]
……お前、変わってるよな。
[ドアノブに手をかけながら、そうつぶやくとケネスは部屋を出て行った。] |
(23)2006/07/20 17:21:26 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、のんだくれ ケネスの背中に、それは、貴方もよ、ケネスさんと*呟いた*。
2006/07/20 17:26:39
| のんだくれ ケネス [廊下を歩きながら、過去のカードの事を考える。 射抜かれるような目で見つめられた時、口に出せなか昔の記憶。 言えば少しは楽になれたのだろうか。]
停止、破壊、喪失か……
当たってやがる……
[ケネスは煙草に火をつけると、自分の部屋に*戻っていった。*] |
(24)2006/07/20 17:35:11 |
| 学生 ラッセル ―洋室3・自室―
[考えても考えても、前向きな事や建設的な行動は何一つ浮かんでこなかった。 当然かもしれない。けれど、それが当然だと言う今の状況は、やはり異常であるに違いなかった。]
【この洋館の中に――】
[吸血鬼、が居るかもしれない。 今、誰かに会う事は、危険なことなのかもしれない。 しかし独りで居ても――少なくともラッセルは――別のものに囚われてしまうだけだった。]
……誰か。
[ラッセルは立ち上がり、部屋を出た。]
→廊下→ |
(25)2006/07/20 17:40:14 |
| 学生 ラッセル ―廊下―
[廊下に出ると、ちょうど向かいの部屋に入っていくケネスの後姿が見えた。]
あ……。
【壁に手をついてるけど、歩けてるな……良かった。】
[ほっとした顔で、ラッセルはケネスの後姿を*見送った*] |
(26)2006/07/20 17:53:06 |
| お尋ね者 クインジー ―回想・階段下―
なんだよ…それ。
[ クインジーは、不自然な首をした自分の姿を他人事のように見つめていた。]
おい、待てよ。おかしくねーか? おい。だって、俺ぁここにいるんだぜ? 俺ここにこうしているじゃねーかよ。なんでそこで首おん曲げて死んじまってんだよ。じゃあ、それじゃあ…
[ ここにいる自分は、なんなのか。 その問いかけは口にすることなく、飲み込んだ。逆に、その言葉を発してしまえば、全てを理解するしかないからだ。 ならば、なんと言えばいいのだろう。なにをすればいいのだろう。]
た… おい、やめろよ、どこに連れてくんだよ。おい!
[ ハーヴェイとナサニエルの手により運ばれていく自分の亡骸に気付き、我に返る。だがその声がふたりに届くことはなく、また、肩を掴もうと伸ばした手は何故かすかすかとすり抜けるばかり。]
やめろ、やめてくれ。持って行かないでくれ…
[ 嗚咽のような叫び。 やめてくれ。そんなことをされては、自覚するしか、なくなってしまうのだから。] |
2006/07/20 21:49:28 |
| お尋ね者 クインジー ―部屋10―
………。
[ 部屋の隅に腰をおろし、クインジーは自分の姿を呆然と眺めていた。 思い返すのは、ただ、生きていた頃の記憶。 うつろな瞳で横たわる――もはや動くこともない躯。 過去の時間にへばりつき、今日と昨日の狭間から、ささやきかける記憶だけが、瞼の裏に流れ込んだ。]
ライ…ラライ…ラライ…ラライ ラ・ライ…ラライ…ラ。
[ 知らぬ間に、なにかを口ずさんでいた自分に気付く。 あれは、そう。まだ小さかった頃。教会で聖歌隊に入ったのだとはしゃいでいた記憶。無邪気に、純粋に。]
なんでこうなっちまったのよ…
[ 深いため息を吐き出し。そのまま身体を丸めるように俯いた。] |
2006/07/20 22:05:02 |
| お尋ね者 クインジー [ お尋ね者 クインジーは、ただ、じっと座り込んだまま時の流れるに身を任せた。] |
2006/07/20 22:07:13 |
| 学生 ラッセル ―廊下・朝―
…………。
[ケネスを見送った後、ラッセルは、何かを思いついた様子で自室へと踵を返した。]
→洋室3→ |
(27)2006/07/20 22:37:53 |
| 書生 ハーヴェイ ―朝ごろ・部屋8― [窓の無い部屋には一切の光が差し込まず、ハーヴェイは本来の役割を果たさなくなった携帯電話のアラームで朝を知った]
ん……。どれくらい眠った? ……あまり経っていないか。だが……顔は出さないとな。
[眠りは浅く、断続的に目覚めては再び眠ろうとした。その繰り返しを幾度数えただろうか。ハーヴェイはぼんやりとした思考のまま身支度をし、やがて部屋を後にした] |
(28)2006/07/20 22:37:59 |
| 学生 ラッセル ―洋室3・朝―
[ラッセルは、昨夜寝る前に厳重に仕舞った"薬"の包みを取り出し、慎重に調合を始めた。]
……そうだ……俺は、知りたかったんだ……。 ミステリやオカルトなんていうモノが、現実の存在であるかどうかを……。
[彼は、忘れていた感覚が急激に蘇ってくるのを感じていた。
皿の上に材料を広げて手馴れた手つきで混ぜる。 そして持ってきていたマッチで火をつけると、細い煙と共に、不思議な香りが部屋中に広がっていった。] |
(29)2006/07/20 22:48:24 |
| 学生 ラッセル もし本当に、そんなモノが存在するのなら、俺には視える筈なんだ。
[呼吸をする度に身体の力が抜けてゆく感覚。 それと引き換えに、内側から別の力が湧きあがってゆく感覚。
彼は"教団"で何度唱えたか分からないフレイズを唇でなぞった。]
『禍禍しき者は、黒い魔獣の影を纏って――』 |
(30)2006/07/20 22:55:53 |
| 学生 ラッセル ―回想―
[――ラッセルがその町で暮らし始めたのは、7歳の頃だった。
彼は幼い頃ひどく身体が弱く、何かにつけて呼吸器系や皮膚 などを悪くしていたが、ある時両親が仕事の都合で工業地帯に 移る事になり、煤煙のひどいその街ではとても暮らせないだろう と判断された彼は、父方の祖父母の家に預けられる事に なったのだ。] |
(31)2006/07/20 22:57:09 |
| 学生 ラッセル [幼いながらに覚えている。 それが決まるまでの数ヶ月は、両親の間で争いが絶えなかった。 今にして考えれば分かる事だが、彼の両親――特に母――は 父方の祖父母と上手く行っていなかった。 ラッセルは、預けられる事が決まるまで自分に祖父母が居る事 さえ知らなかった程だったのだから。
ただ、当時の彼は発作の苦しさから解放されるならば、それは きっと幸せな事だと思っていた。
知らなかったのだ。何ひとつ――。] |
2006/07/20 22:58:52 |
| 学生 ラッセル [噎せ返るような草いきれが薫る夏の日だったのを、覚えている。
期待と不安を胸に辿り着いたのは、山に囲まれた小さな町だった。 自然が多く、空気と水が美味しい町。 初めて会う祖父母も、穏やかな笑みを浮かべた優しげな人達だった。 一晩中皮膚を掻き毟る事も、咳と涙が止まらなくなる事もない生活。 彼は素直に喜んだ。
だが、それは束の間の幸せだった。] |
(32)2006/07/20 23:07:21 |
| 学生 ラッセル [その町の周辺には、地域に伝わる閉鎖的な宗教があった。 田舎や、特に山間部などではよくある話だ。 ルーツは基督教だと言われていたが、それは――恐らく長い 時間を経て――今やその要素が微塵も見出せないくらいに、 カルト色の強いものになっていた。
ラッセルが初めて"それ"に参加したのは、町での生活を始めた 一箇月後の事だった。] |
(33)2006/07/20 23:13:45 |
| 学生 ラッセル [ある新月の夜、彼は祖父母に手を引かれ、まるで廃墟の様な古びた小さな教会を訪れた。
そこには、百数十人程の人々が集まっていて、子供心に吃驚 したのを覚えている。 彼が普段町で挨拶を交わす小父さんや小母さんや、彼らに手を 引かれた小さな子供もたくさん居た。 ラッセルは漆黒に塗られた祭壇らしきものの上に連れて行かれ、 『新しい仲間だ』というような紹介を受けた。] |
(34)2006/07/20 23:14:42 |
| 語り部 デボラ ――部屋10―― [電灯が点いたままの室内には一切の物音も動くものの姿もなかった。ベッドに横たわるシャーロットまでもが、完全に時を止めてしまったかのようだった。といっても彼女は既に冷たい骸となっていたのだが。シャーロットの首筋には、アーヴァインと同様に二本の牙の痕。だが両者を比較してみれば、傷口の大きさが僅かに違うとわかったかもしれない] |
(35)2006/07/20 23:15:29 |
| 語り部 デボラ [蒼褪めて目を瞑った彼女の表情に苦悶の色はなかった。それどころか、快楽や愉悦といったものを想起させるような妖艶な微笑さえもが彼女の口元には浮かんでいた。帯の解けたバスローブからは柔らかなふくらみが垣間見え、白く色を失った両胸にはそれぞれ五つの鋭い爪跡が刻まれていた] |
(36)2006/07/20 23:16:00 |
| 学生 ラッセル [神官のような服を来た若い男にこれが"祝福"だと言われ、 杯を渡された。
薄暗い中で見た暗褐色の液体は、彼の嫌いなトマトジュースの ようだった。 いやだな、と思ったが、壇上から見える大勢の人々の視線から 逃げる事は出来そうになかった。 ラッセルはぎゅっと強く目を瞑り、一息で杯の中身を全て飲み 干し――そして、驚きと酷い嘔吐感に思わず眸を見開いた。
それは、何かの――恐らく生贄の動物の――血だった。
ラッセルは、初めて『家に帰りたい』と思った。] |
2006/07/20 23:16:46 |
| 語り部 デボラ [冷涼とした室内と同じ程にまで冷たくなったシャーロットの遺体は、彼女の部屋でただ静かに目蓋を閉ざしていた――] |
(37)2006/07/20 23:16:55 |
| 学生 ラッセル ――ねえ、あの教会いやだよ。怖いよ。 ――僕、もう行きたくない。 ――おうちに帰りたいよ。 ――パパとママに会いたい。会わせて。
[ある日ラッセルがそう祖父母に訴えると、彼らは豹変した。 彼は、丸五日間も納屋に閉じ込められた。 真っ暗でだだっ広い納屋の中で、食事も与えられずに過ごした 五日間は、彼にとって苦痛と恐怖のみが支配する時間だった。
泣いても叫んでも誰も来ない。 叫び疲れて眠りそうになっても、肌の上を無数の虫が這う感触 や、鼠に足を齧られる痛みで目が醒めた。 空腹が限界に達すると、近くにあった干草を齧るなどして飢えを しのいだ。
そうして、五日ぶりに日光を浴びた時――彼の目からは光が 消えていた。] |
2006/07/20 23:18:19 |
語り部 デボラはメモを貼った。
2006/07/20 23:18:33
| 学生 ラッセル [集会は、教団の教典により定められた日の夜に行われていた。
子供達の役目は、大抵は、全員で教典のさわりの斉唱をする などそう難しくはないものだったが、そういったものでさえ、 彼にとっては苦痛でしかなかった。 しかし彼は、一切の感情を殺して黙々と役目をこなしていった。
――ムラの掟を守れない者は、ムラには居られない。 況してや生活力を持たぬ子供であれば……彼に、選ぶ道など 存在しなかった。] |
(38)2006/07/20 23:21:29 |
| 学生 ラッセル [どういう基準で選ばれたのかは、今でも分からない。
ある日、司祭と呼ばれる老人から壇上に呼ばれ、『お前には "素質"がある』と言われた。 湧き上がる人々。 祖父母の誇らしげな様子に、彼は複雑な心境を隠せなかった。
彼は最年少で祭壇に上がる事を赦され、儀式の助手を担当する 事になった。 そして彼はこの頃に、薬草の種類や煎じ方、ナイフの使い方など を教団の大人達によって叩き込まれていったのだった。] |
(39)2006/07/20 23:24:40 |
| 書生 ハーヴェイ ―廊下― [どちらの側を見渡しても、閑散として人の気配を感じることもできない。誰もが自分の部屋で、息を潜めて閉じこもっているかのようだった]
……こんな事態になったのでは、仕方も無いか。 ……だが、私は私のやるべきことをするまで、だ。 |
(40)2006/07/20 23:32:37 |
| 書生 ハーヴェイ ―廊下― [ズボンのポケットを探り、小さな金属を掴む。それは“彼”の棺に納められていた鍵だった。瑪瑙の飾りを細い指でなぞる]
ハーヴェイ、役に立ってくれるものだな、お前は。 二階の“開かずの間”か。 何が収められているのか――確かめさせてもらおう。 |
(41)2006/07/20 23:36:20 |
| 学生 ラッセル [助手の仕事は多岐にわたっていた。
はじめは儀式の準備として教会内に特殊な――幻覚症状を誘発 する――香を焚く仕事。 それから、宝具を捧げ持ったり、生贄を用意したり。 その内に、作法に則って生贄を殺して生き血を抜いたり、少量 ではあるが自分の血を捧げたりとその内容も次第にエスカレートしていった。] |
2006/07/20 23:36:32 |
書生 ハーヴェイは、無人の廊下を歩み、二階への階段を上がっていった。
2006/07/20 23:36:37
| 牧童 トビー ─回想・2階─ ─ローズマリーが降りて行った後─
[ソファの上に体育座りの様に、足を抱えて座っていたトビーの視界の隅で。クインジーが開け放したままの寝室の扉が揺れている。窓の無い室内で、何処から風が来ると言うわけでもない。だが、扉はギシギシと耳障りな音を立てて軋み。
トビーは扉の向こう側の寝室の暗闇に目を凝らす様に、翠の瞳を瞬かせる。] |
(42)2006/07/20 23:44:44 |
| 流れ者 ギルバート ──二階ロビー──
[ローズマリーが降りていった後も、ギルバートは深く煙草を立て続けに吸っていた。2本、3本…。クインジーが開け放った扉に目を向けず、黙々と吸う。] |
(43)2006/07/20 23:49:11 |
流れ者 ギルバートが「時間を進める」を選択しました
| 学生 ラッセル [助手の仕事のほかに、"素質"があるとされた彼だけに定め られた仕事もあった。 病や事故などで――時には生贄として――死んだ同胞の魂を "視る"というものだ。
香の立ち込める棺の前で、ラッセルは視たものを視たままに "宣告"し、それを聞いた司祭が亡骸の処遇を決める。 黒い影が視える事もあれば、紅い焔が視える事もあった。 家族や恋人の顔が映る事も。
自分の"宣告"を聞いて一喜一憂する遺族の姿を、彼は不思議な 気分で壇上から見下ろしていたのだった。] |
(44)2006/07/20 23:50:19 |
| 学生 ラッセル ["仕事"が楽しくなる事はなかったが、それでも本能はその生活 に慣れる事を選択した。 そして、諦めの中でこのままずっと続くかと思われた生活は、 ある日突然終焉を迎える事となる。
両親が彼を迎えに来たのは、彼が町を訪れた三年後の秋だった。 少年時代をあの町で育った父は――おそらくいろいろと察して いたのだろう――ラッセルを抱きしめ、ただ一言、『済まない』 と言った。 ラッセルは、そんな父を無感情に見詰める事しか出来なかった。
皮肉な事に、生まれた街に戻った彼は、それまでが夢か幻かと 思う程に丈夫になっていた。 三年振りに戻ってきた故郷は何ひとつ変わっていなかったが、 彼は深呼吸をして、心から『空気が美味しい』と思ったのだった。] |
(45)2006/07/20 23:51:23 |
| 学生 ラッセル [そして彼は、何事も無かったように、中学、高校、大学――と その後の生活を送った。
――自分自身にさえ、心の中に出来た虚(ウロ)を隠して。] |
(46)2006/07/20 23:52:03 |
| 牧童 トビー 【中を確かめに入るのには、勇気が要る。 クインジーがあの中で何かを見て、恐慌状態に陥った可能性だって高い。同じサークルのメンバーに襲いかかる程、判断力を失う出来事…。 否、ソフィの死だけでもあり得ない出来事だけど。でも、クインジーがこの部屋から出て来た理由は?】
[ソファから立ち上がり、ゆっくりと寝室の方へ歩みを進める。途中で思い付いて、テーブルの上に置かれた赤い蝋燭の刺さった銀の燭台を手に取る。ポケットからライターを取り出し、火を灯す。
蝋燭の仄かな灯りに照らされて、ギルバートの吸う煙草の紫煙が闇の中に浮かび上がった。] |
(47)2006/07/20 23:55:15 |
牧童 トビーは、寝室からある程度距離を置いて立ち、その内部を燭台で照らした。
2006/07/20 23:59:08
| 牧童 トビー [灯りで照らされた内部は、寝室のようだ。立派な寝台と散らばった衣類らしきものが床に散乱しているのが見える。 トビーが立ち上がる気力が湧いている程度に、時間は経過している。部屋の中へ進む気にはなれなかったが、恐らく中には誰も居ないのだろう。] |
(48)2006/07/21 00:04:31 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートを振り返った。「中に入りたいと思いますか?」
2006/07/21 00:06:30
| 流れ者 ギルバート [ギルバートはトビーの行動に付き添おうと考えはせずに、トビーに任せれば自分の身の安全を保てると考えていた。]
【トビーに任せればいい。 何かを作動させちまって… ………ソフィーみたいな死に様だけは御免だ。】
[一瞬、脳裏へと、ギラつく銀の糸に捕えられたソフィーの姿が浮かび上がる。金髪も白い肌も、柔らかそうな膨らみも全てが血に染まったあの姿が。ぶるっと震えが走った。]
ああ、キャロちゃん。 トビーに任せておこう。何、ここにいる誰よりも、一番頭がいいんだ。俺達が手出ししない方が、あいつも安全に中を調べられる。
[尤もらしい事を言って、キャロルを落ち着かせる。] |
(49)2006/07/21 00:07:25 |
| 流れ者 ギルバート 【……余計な事を。】
中は大丈夫そうなのか? |
(50)2006/07/21 00:09:10 |
| 村長の娘 シャーロット [何時間たったのだろうか。 シャーロットはゆっくりと目を開けた。 濁った薄暗い黄色の明かり。それすらもまぶしく感じ、一瞬目を閉じる。]
……っ
[ゆっくりと目を開け、起きあがる。]
私……いつの間に眠ってたんだろう……?
[身体が軽い。よく眠って疲れが取れたようだ。]
あれ……?
[キョロキョロと周りを見回して立ち上がる。 浮いたような感覚。床の感触がない。 床を見ると、足がむき出しになっていることに気がついた。]
え……?きゃっ!
|
2006/07/21 00:13:16 |
| 村長の娘 シャーロット [バスローブがはだけて肌があらわになっていることに気がつき、あわてて隠そうと———して、「誰か」に抱かれた事を思い出す。 その瞬間、甘い感触がよみがえってきた。]
ん……くぅ……っっ
[腕で自分の身体を抱きしめ、床にへたり込む。]
あぁ……ん……っ
[感覚を押さえようと強く抱きしめる———が、無意識に自分で胸を刺激しはじめる。 指が太股の内側に入り込んでいく。]
ひぁ……んっ!
[ベッドに背を預けようとしたとき、背中の感覚がなくなり、後ろに倒れ込んだ。]
———あぁん……っ…… えっ!? |
2006/07/21 00:15:23 |
| 村長の娘 シャーロット [目の前が真っ暗になる。 後ろにはベッドがあったはずではなかったのか?なぜいきなり真っ暗になったのか? 快感が引いていく。 起きあがろうとする。ふっと目の前に景色が浮かび上がってくる。]
え……?な……に……?
[あわてて後ろを振り返ると、はだけたバスローブから血の気の失せた肌をあらわにした「シャーロット」の姿があった。] |
2006/07/21 00:15:32 |
| 踊り子 キャロル ― 前夜/ロビー ― [トビーの行動に手を強く握った] [ギルバートの言葉を曖昧に流すしか出来ない] [勿論キャロルだって行きたく無い]
あ、えっと・・・・。
【だけど。】 【頭が良いのと精神的強さは】 【また、別物なのに。】 【現に・・・私には】 【トビーが中に入るのを躊躇ってる様に見える】
[爪が自分の肌に食い込んで] [拳の中を生暖かい血が伝った] |
(51)2006/07/21 00:15:33 |
| 牧童 トビー さあ、どうでしょう? 昨日、僕はこの部屋をシャーロットと一緒に入ったんです…。気軽に調度品を眺めながら。でも、今は、少なくとも僕は1人で入る勇気はありません。
内部には、ベットとクローゼットがありました。今此処から見える床に散らばった衣類は、クローゼットの内部から引きずり出した物なのでしょうかね。
──昨日は散らばった衣類なんて、ありませんでしたから。 |
(52)2006/07/21 00:18:44 |
| 流れ者 ギルバート ふぅん。
[内心渋々と立ち上がった。]
なら、昨日歩いた所は大丈夫そうだな。 クローゼットの近くまでも行けそうか…… |
(53)2006/07/21 00:20:36 |
流れ者 ギルバートは、踊り子 キャロルに、ここにいるように言って、トビーの元へと歩き始めた。
2006/07/21 00:21:31
| 牧童 トビー 【クインジーが散乱させた衣類なのか。それとも別の誰かが、クインジーを恐怖のどん底に陥れた──もしくは、アーヴァインを不可解な方法で殺した誰かが?】
[ギルバートが立ち上がった事に気付き、キャロルに対して安心させる様な笑みを浮かべてから、寝室へと向かった。] |
(54)2006/07/21 00:25:34 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
【どちらにしろ……】
あいつか?散らかしたのは。 こんなに散らかして何をしたかったんだ?
おお、超豪華なソファー………へっ、座ったらトラバサミみたいに噛みつかれたりな。罠屋敷じゃなけりゃ、住んでみたい部屋だな。 |
(55)2006/07/21 00:30:38 |
流れ者 ギルバートは、散らばった衣服を足で蹴って道を作る。
2006/07/21 00:31:56
| 村長の娘 シャーロット [しばらくぼんやりと見つめる。 理解できない。]
あれ……?私……? まだ眠ってたっけ……?
[青白い肌をした「シャーロット」は、幸せそうに眠っているように見える。 しばらくその姿を眺め、胸が動いていないことに気がつく。]
息……してない……。
[他人事のように冷静に考える。 首筋にある穴、胸元にある鋭い物で突き刺したような跡。]
治る……かな……?
[シャーロットはぼんやりと*その場に座り込んでいる*] |
2006/07/21 00:33:14 |
| 牧童 トビー ─寝室─
[何時でも逃げ出せる様にしながら、寝室に足を踏み入れる。]
【誰か──が居るなら寝室の中で。 クインジーは、何を見たのだろう?】
クローゼットが壊れていますね。 誰かが踏みつけたみたいな壊れた方だ。 罠があるかは分かりませんが……。 |
(56)2006/07/21 00:35:03 |
| 流れ者 ギルバート そういや、トビー先生よ。 この洋館に来る嵌めになった、「The Legend of Vampire」は読んだか?……ロクに読んでないが、どんな内容だった?こんな洋館の舞台の元じゃ、やっぱり下らない内容だったろ。
[ギルバートは軽口を言って、気分を紛らわせる。煙草の火が薄っすらと暗闇に尾を描いていた。] |
(57)2006/07/21 00:38:08 |
流れ者 ギルバートは、クローゼットに歩き出して………何かを踏みつけた。
2006/07/21 00:39:15
| 牧童 トビー Legend of Vampireは……。 三人の兄妹の吸血鬼が激しい雨の中、住処であるこの館へ戻った所からはじまる、幻想怪奇小説ですね。あの話のままの舞台であるなら、トラップだけではなくて、拷問部屋やら、立派な武器庫やら、血腥い部屋が隠されているはず…です。人間が全滅する話ですよ…。
[ギルバートの身体が傾いた事に気付き、]
だ、大丈夫ですか? |
(58)2006/07/21 00:46:08 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
………。
[ギルバートが踏んだそれは、硬い何かだった。背筋が凍りつく。]
おい、トビー。 ちょっと灯りくれ……。
[くいくいと足元を指差す。近づいてくる灯の光でギルバートの足元が照らし出され、何かの罠やスイッチがない事を知り、安堵の息を吐いた。]
【さっきの声……震えてねぇよな。】
何だ? |
(59)2006/07/21 00:48:34 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートの足元を覗き込んだ。「これは…。」
2006/07/21 00:51:40
| 踊り子 キャロル ― 前夜/2Fロビー ― [ギルバートとトビーが行ってしまう] [残されたのはトビーの元気付ける様な笑みと] [ギルバートの優しい言葉と] [其れに甘え切っている自分]
【…私が、死ねば良いのに】 【他人を死んでしまえば良いと思って居る自分なんか】
[拳を解くと手が真っ赤だった] [右手の中指と薬指の爪] [真っ赤なマニキュアを塗ったみたいに光った] |
(60)2006/07/21 00:51:55 |
| 流れ者 ギルバート 拷問部屋に武器庫ね。 ………全滅かよ。
その、吸血鬼を滅ぼす方法とかねぇの?
[足元にある一冊の本の表紙を、トビーが持つ蝋燭の灯りで照らし出してみた。数行をぺらぺらとめくる。]
手記か? |
(61)2006/07/21 00:51:56 |
流れ者 ギルバートは、牧童 トビーに寄り添うように、更に数ページめくってみる。
2006/07/21 00:53:36
| 踊り子 キャロル でも。私は死ねない。 だってもう一度、私は死んだから。
…私は吸血鬼で、もう人間じゃない。
人間じゃない―――
[ハーヴェイに教わった通り] [忘れない様にきつく自分を縛り付ける] [消え無い様に強く暗示を掛ける] |
(*0)2006/07/21 00:54:19 |
| 牧童 トビー ─回想・二階、寝室(15帖)─
[本には、乱暴に押し開いた様な形跡があり、ぱらぱらと捲ったページには、以下のテキストが書かれていた。日記のようだ。]
『地下室にある棺桶には、吸血鬼が封印されている。』
[また別のページに。]
『吸血鬼は自分を起こしてくれた人間にとり憑き、 人間達をこの屋敷に閉じ込め、"食事"を行う。』 |
(62)2006/07/21 00:55:11 |
牧童 トビーは、日記の上に、燭台から赤い蝋がボタリと落ちた事にギクリとした。
2006/07/21 00:56:38
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
………。 何これ。
[灯の光に揺らめき、赤い蝋は血のように見える。] |
(63)2006/07/21 00:57:52 |
| 牧童 トビー ─回想・二階、寝室(15帖)─
[ギルバートの問いに掠れた声で答え、首を横に振る。]
…わかりません。
[蝋が落ちた付近から目が離せない。 ちょうど、日記の角の近くの紙の上。 日記は何かにぶつけた様に、角の部分が歪んでおり…。]
クインジーはこれを見て? |
(64)2006/07/21 01:01:49 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートに「部屋から出て、…小説と関係があるなら部長に相談を。」
2006/07/21 01:03:40
| のんだくれ ケネス [ケネスは目を覚まし、廊下へふらりと出て来た。 あたりを見渡す。]
誰かいないのか?……
[2階から人の歩く音がする。]
上か……
[行くのは気が進まないが、いつまでも引きこもってるわけにもいかない。ケネスは2階へと歩を進めた。] |
(65)2006/07/21 01:04:18 |
流れ者 ギルバートは、牧童 トビーの言葉を無視して、更にページを進める。
2006/07/21 01:04:50
逃亡者 カミーラは、浴槽の中で目を覚ました。
2006/07/21 01:05:00
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートの行動に合わせる様に、燭台の灯りで日記を照らした。
2006/07/21 01:06:59
| のんだくれ ケネス [階段を登ろうとした所で体が痛む。落ちた影響だろうか。]
くそ……。
[下に戻ると、壁にもたれかかる。煙草を取り出して一服する事にした。] |
(66)2006/07/21 01:08:34 |
| 逃亡者 カミーラ ―朝/部屋7(カミーラ)―
[目を覚ますと浴槽の中にいた。いつの間にか眠ってしまったらしかった。人形作りでただでさえ睡眠が足りなかったというのに、事件が起きて精神的にも疲労していた。]
くしゅん!!
すっかり湯が冷めちゃったか… |
(67)2006/07/21 01:10:00 |
| 牧童 トビー 物語の通りならば、この部屋はヴァインパイアの寝室になるのだろうか…。否、違うかな。
…でも。それにしても古い日記帳だ。 この文字には、少なくとも僕より上級生に関しては見覚えが無い文字だ。悪戯にしては手が込み過ぎている…。
[眉根をぎゅっと寄せて] |
2006/07/21 01:10:44 |
のんだくれ ケネスが「時間を進める」を選択しました
| 逃亡者 カミーラ そだ、シャーロット!
…迎えに行くって言っても、すっきり寝ちまってたからなあ。 面目無い。もう遅いかも。
ま、元気にしてっかどうか顔見に行ってやるか。 |
(68)2006/07/21 01:16:12 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
『私は彼の吸血鬼を思い出す度に今も震えが走る。』
『彼らの力は強大であり、 私に連なる血脈の力を持ってしても滅ぼす事は出来なかった。』
『そう、"アイツ"を弱らせ封印する事しか出来なかった。』
『彼の仲間となったものは時が経つにつれ、吸血鬼としての本性に目覚めてゆく。そうなっては既に手遅れ…その前に、────‥──‥を──しなければならない。』
『後生のものが封印を解かぬように願い、ここに記す。 そして、吸血鬼が再び目覚めたとしても素質あるものが再び封印を施す事を───…‥』
[筆者が吸血鬼と対峙した時の様子が長々と書かれているが、ところどころ判別出来ない所がある。古びた文字だ。時折、感情的になっているのか震えた文字や酷く強い筆跡で書かれた文字等がある。] |
(69)2006/07/21 01:20:57 |
| 逃亡者 カミーラ [カミーラは浴槽を出ると、適当に服をひっつかんで身に付けた。人形の煌びやかな服とは打って変わって、自分の服には無頓着なのはいつものことだった。]
[髪の毛をタオルで拭くと、]
化粧は…どうしよかなー? 正直めんどくさいし、それどころでもないので…
うー
やっぱラフにでもいいからしていくか… |
(70)2006/07/21 01:22:00 |
牧童 トビーは、「封印……。」と呟いた。
2006/07/21 01:24:25
逃亡者 カミーラは、化粧を本当に適当に済ませてから、扉の外に出た。
2006/07/21 01:25:01
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
………。 ハ…ハハ。まさかな。
あまりにも…符号が過ぎてるだろ。 Legend of Vampireは、幻想怪奇小説だろ? 作り物の話だってのに、何で…───こんなものが。 |
(71)2006/07/21 01:25:48 |
のんだくれ ケネスは、*煙草をふかしている*
2006/07/21 01:28:21
| 牧童 トビー ─回想・二階、寝室(15帖)─
[ぎゅっと目をつぶり、再び目を開く。 ギルバートに、]
…ねえ、お願いです。 外に出ましょう。 この内容を──皆に伝えなくては。 ──それに、キャロルを放っておくのが怖い。 【彼女の壊れそうな眼差しが──。】
ギルバート?
[ギルバートの洩らす乾いた笑い声。] |
(72)2006/07/21 01:32:06 |
| 牧童 トビー ─回想・二階、寝室(15帖)─
[トビーは細い首を傾けて、アーヴァインの遺体の首筋の傷を思い返す。]
取り憑かれた者が居る…と、貴方は考えますか?
嗚呼。 否、それじゃあ僕も吸血鬼の存在を信じてるみたいだ。 でも、この筆跡は、サークル内の誰のモノでも無い。 それに、
[日記の擦り切れた角に触れ、震えを隠せない声で]
古い日記帳です……。 |
(73)2006/07/21 01:32:51 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
大体、棺桶も…地下室もないだろ…… 何処かに隠されているっていうのか。
[押しつけるようにトビーへと日記を渡した。]
くそったれ。 ………。 |
(74)2006/07/21 01:33:27 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
分かるかよ。 知るかよ。
……古い事ぐらい、見りゃ分かる。
[紙自体も変色している。] |
(75)2006/07/21 01:35:32 |
流れ者 ギルバートは、新しい煙草を銜えた。だが、上手く火をつけられない。
2006/07/21 01:36:24
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
くそっ…… くそったれ!
[トビーが持つ蝋燭で煙草に火をつけた。] |
(76)2006/07/21 01:37:54 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートから日記を受け取り、困った様に首を横に振った。
2006/07/21 01:38:05
| 踊り子 キャロル ― 前夜/ロビー ― [段々と息が詰まる] [黙って座って居られなくて] [不意に目に付いた] [部屋の反対側の異常に白い壁]
…っ。
[息を呑んだ] [何故今まで気が着かなかったのだろう] [トビー達は未だ寝室に居る] [不自然な壁と不自然な絵の前を見つめ] [キャロルは立ち上がろうとした] |
(77)2006/07/21 01:39:16 |
| 学生 ラッセル ―洋室3・朝―
[どれくらいの時間が経ったのだろう。甘く妖しい薫りが立ち 込める室内で、ラッセルは瞑想をしていた。 炎は何時の間にか消えていて、薄絹のような煙が彼の身体を 中心に、部屋中に漂っていた。
眩眩と脳を浸蝕してゆく甘い眩暈。 上昇し、下降する心拍数。
彼は、ゆっくりとその双眸を開いた。]
死の、匂いがする。
|
(78)2006/07/21 01:41:57 |
| 牧童 トビー ─回想・二階、寝室(15帖)─
二階に武器庫なんてものの、一見して分かる場所には無かったです。ましてや、拷問部屋なんてものも…。
[広い厨房があって、洗い物をしているシャーロットに声を掛けてから昨日は、この部屋を見に入ったのだ。シャーロットは「厨房の隣の部屋は開かないのですよ」と、言っていて。
そんなに吸ったら、煙草が無くなってしまうのに、とどうでも良い日常の続きの様な事が浮かび、また首を振る。] |
(79)2006/07/21 01:43:48 |
牧童 トビーは、燭台と日記帳で両手が塞がっている。
2006/07/21 01:44:43
牧童 トビーは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2006/07/21 01:45:25
| 牧童 トビー ─回想・二階、寝室→ホール─
[煙草に火がつく匂いに、翠の瞳を瞬かせる。 トビーは燭台を置く訳にも、日記帳を置く訳にもいかず。 ギルバートに話し掛ける事を止め、寝室よりはまだ明るいホールの方へと戻る事にした。] |
(80)2006/07/21 01:50:51 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
[その日記を詳しく読めば、見取り図こそはないものの、地下へと通じる場所の話や、この館の事が詳細に書かれてもいた。だが、ギルバートの精神はこれ以上読む事を拒否した。]
………。
[トビーの言葉には答えずに、湧き上がる疑問や不安の渦を煙草を吸う事で打ち消そうとした。] |
(81)2006/07/21 01:50:52 |
| 学生 ラッセル ―洋室3・朝―
[ラッセルは、無駄のない動きで立ち上がった。 一見普段通りの彼であるようだが、その双眸には、深く昏い 光が灯っている。]
行かなければ。
[彼は、何かに吸い寄せられるように、自分の部屋を後にした。]
→廊下→ |
(82)2006/07/21 01:51:23 |
流れ者 ギルバートは、舌打ちをすると、ロビーへと戻る。
2006/07/21 01:51:30
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――部屋2→廊下―― [ケネスを占った後、よほど疲れていたのだろうか、椅子に持たれかかったまま眠って居た。時計が正確ならば時刻は朝で、身支度だけを整えると廊下へ出た。]
【心配を掛けない様にと思ったのだけれど、結局心配を掛けてしまったわね。】
[苦笑をしていると、同じ様に廊下に出て来たカミーラを見つけた。]
あら、カミーラ? |
(83)2006/07/21 01:51:43 |
| 踊り子 キャロル [何かに吸寄せられる様に] [絵に手を掛け様とした] [けれど直に其の手を戻して] [ソファーの方へと戻った]
大丈夫、だった・・・?
[何処と無く] [陰鬱さが増した二人の顔を見て] [思わず声が強張る] |
(84)2006/07/21 01:53:20 |
逃亡者 カミーラは、酒場の看板娘 ローズマリーの姿に気が付いた。
2006/07/21 01:54:14
| 学生 ラッセル ―廊下・朝―
[彼は、廊下に居る人々には目もくれず、迷いのない足取りで 廊下を斜めに突っ切って真っ直ぐに洋室10へと向かった。]
→洋室10→ |
(85)2006/07/21 01:55:42 |
| 逃亡者 カミーラ ―廊下―
おう、ローズマリー… 一人?
昨晩はいろいろなことがありすぎて… まだちょっと頭の整理ができないや。
[自嘲するように軽薄な笑いを漏らした。]
ところで皆は? どっか集まってるのか? |
(86)2006/07/21 01:58:23 |
逃亡者 カミーラは、黙って目の前を通り過ぎるラッセルに戸惑った。
2006/07/21 01:58:55
| 牧童 トビー ─回想・ホール─
[燭台をテーブルに置いてから、ソファの傍に居るキャロルに近付く。 片手には日記帳。]
【嗚呼、でも。 彼女に何をどうやって説明すれば良いのだろう。 日記を読んで……キャロルがあまりにショックを受けてしまったら。僕は、】
[助けを求める様にギルバートを振り返る。] |
(87)2006/07/21 01:59:53 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ええ……。 わたしも、頭が一杯よ。現実逃避がしたい気分だわ。
みんながどこに集まっているかは解らないけれど、昨晩はギルバート達が二階のロビーに居たわ。
[ラッセルの尋常で無い様子に思わず絶句して、カミーラと視線を合わせた。思わずその背中に名前を呼びかける。]
……ラッセル? |
(88)2006/07/21 02:01:09 |
| 逃亡者 カミーラ [ラッセルの背中に向かって呟く。]
おいおい、いくらなんでも完全無視とかあんまりじゃねーの?
って…なんかいつもボーっとしてる奴だったけど、あんな感じだったっけ? 少しだけ、腑に落ちないね。 |
(89)2006/07/21 02:02:13 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
[ギルバートは眉根を強く寄せていたが、キャロルの声に何処となく安堵した。先程の事は一時忘れる事にしたかった。]
ぁ〜、大丈夫大丈夫。 馬鹿な日記見つけちゃったよ。
[薄々。ギルバート自身も、ごぼごぼと音を立てる水、恐怖という名の底の見えない水が迫ってきているのに気づいている。 それでもキャロルの、だからこそキャロルの腰へと手を回し、引き寄せたのも自然の出来事だと言えた。] |
(90)2006/07/21 02:02:18 |
| 逃亡者 カミーラ 二階に集まってたんだ…
シャーロット…怖がってなかったかな? 昨日はだいぶ取り乱していたみたいで、アタシもずっと傍にいてあげられれば良かったんだけど。
[ローズマリーに問い掛けた。] |
(91)2006/07/21 02:07:16 |
| 踊り子 キャロル ― 前夜/ロビー ― [トビーの表情、其の手に有る日記帳] [ギルバートの一変した陽気な態度] [されるが儘に成りながら] [黙り込んだ] [瞳の暗い表情が色を濃くして] [其れでも尚曖昧に笑う]
【日記帳・・・】 【只の日記帳じゃ、無い?】 【じゃあ。あれが】 【あれが。】 【―――昨日の事件の元凶】 |
(92)2006/07/21 02:07:16 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートの行動に、今までの焦燥や心配とは別の意味で驚いた。
2006/07/21 02:07:24
| 酒場の看板娘 ローズマリー [首を振った。]
いいえ、シャーロットは上には居なかったわ。 居たのはトビーとキャロル、それからギルバートだけ……。 確かにシャーロットは、……ソフィーのことで大分ショックを受けていた様子があったから、不安ね。 ラッセルよりも優先して……様子を、見に行った方が良いかしら?
[一人で迂闊に行動するのはあまり良くない。ローズマリーはカミーラの判断を待った。] |
(93)2006/07/21 02:10:51 |
| 牧童 トビー [キャロルはギルバートに抵抗したり怒りを見せたり、そう言った反応はしなかった。けれど、大きな水色の瞳には憂いの色が濃くて。]
クインジーは多分、この日記帳を見たんじゃないかと。 僕は、下へ降りて皆で見た方が良いのではないかと思う。
[不安を煽るであろう日記の内容には触れず、結論だけを伝える。] |
(94)2006/07/21 02:11:33 |
| 逃亡者 カミーラ ラッセルのこともちょっと気がかりだけど、
うーん… アタシ、ちょっと昨日の事とかあって、シャーロットはほっとけない。
部屋で寝てるんだったら全然構わないけど、また落ち込んでたらと思うと、心配だよ。
ローズマリー、一緒に来てもらってもいいかい? |
(95)2006/07/21 02:13:58 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・二階、寝室(15帖)──
[ぎこちなく暗く笑う顔に、髪の毛にやった手を止めた。 間近で見るキャロルの瞳は、恐怖とは違う。──…言うなれば、納得と諦めのような色をしているように見えた。]
怖い?
[キャロルの間近で囁く。] |
(96)2006/07/21 02:14:13 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートキャロルの耳元に囁く様子に、眉を顰めた。
2006/07/21 02:16:23
| 踊り子 キャロル ― ロビー ― [決定的だった] [其の日記帳に対する恐怖が体を竦ませる] [恐ろしかった] [思考に成らない] [負の感情だけが渦巻く] [ギルバートの囁きも耳に聞こえず] [其の儘意識を失って崩れ落ちた] |
(97)2006/07/21 02:18:41 |
流れ者 ギルバートは、踊り子 キャロルの体重を腕に感じる。
2006/07/21 02:21:35
| 牧童 トビー [ギルバートを否定する様に首を振る。]
【嗚呼、この人も駄目だ。 ──恐怖が。 何をするか、分からない。 キャロルを傷つけるかもしれない。】
[トビーが日記を抱えた手と反対側の手のひらを、見えない位置で握りしめた時、──キャロルが目の前で崩れ落ちた。] |
(98)2006/07/21 02:23:08 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [ローズマリーはカミーラに頷き、シャーロットが使っていた部屋へと歩みを進めた。]
そうね。わたしも同感よ。
[落ち込んでいる所か、長時間一人で居ると言うのは好ましくない。何かあったらと考えて背筋がぞくりとしたが、何も言わずに歩みをすすめた。] |
(99)2006/07/21 02:23:28 |
| 流れ者 ギルバート [弛緩したキャロルの身体を抱き寄せると、その唇を貪った。 暫くして、溜息をつく。 トビーを見た。] |
(100)2006/07/21 02:24:47 |
| 逃亡者 カミーラ ―部屋12(シャーロット)―
[コンコン。カミーラがノックをするも、中からの返答は無い。やはり、寝ているのか…?傍らではローズマリーも心配そうな表情をしていた。]
シャーロット? 寝てるのかい?
ホントに邪魔しちゃったら、悪いね。 勘弁だよ?
[ローズマリーと顔を見合わせ頷くと、扉を開いた。] |
(101)2006/07/21 02:25:27 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバートに、震えながら避難する様な眼差しで睨みつけて。
2006/07/21 02:28:33
牧童 トビーは、大切にしたい物を穢された様な衝撃を感じた。
2006/07/21 02:30:26
| 酒場の看板娘 ローズマリー [ノックの反応が無い。彼女が普通に寝ている事を祈って、ドアを開ける。想像していた様な悪臭は漂っていなくて、安堵した。シャーロットの姿は何処にも無くて、中に入っていくとベッドに彼女の姿はあった。]
良かった……、シャー……――
[異変に気がついたのはベッドにかなり接近してからだった。言葉を失って、取り乱さない様に深呼吸を繰り返す。体が熱くなった。]
【ああ、まただ。また……。】 |
(102)2006/07/21 02:30:42 |
| 流れ者 ギルバート キャロルを部屋に運んでくるわ。
[自嘲するような笑みをトビーへ向けた。] |
(103)2006/07/21 02:31:16 |
| 逃亡者 カミーラ なんだ、やっぱり寝てたのか。
[シャーロットの姿をベッドの上に発見して、カミーラは思わず胸を撫で下ろした。]
しっかし、無防備にもほどがある… こんなあられもない格好で寝てたら、ギルバートにでも見つかった時には… |
(104)2006/07/21 02:34:21 |
酒場の看板娘 ローズマリーが「時間を進める」を選択しました
逃亡者 カミーラは、酒場の看板娘 ローズマリーの声が急にかすれたのに気付き、怪訝に思った。
2006/07/21 02:35:25
流れ者 ギルバートは、踊り子 キャロルを背負うと、部屋6へと*向かった。*
2006/07/21 02:36:56
| 牧童 トビー 【──殴りたい。】
[トビーが衝動を感じた一瞬に、ギルバートは自嘲するような笑みに表情を変え、キャロルを軽々と抱えたまま、階下へ向かって行った。その背中に手を伸ばしかけたままで、トビーは固まった様にギルバートを見送る。 ──暫くしてから、掠れた声で呟く。]
…僕が大人だったら。 |
(105)2006/07/21 02:37:25 |
牧童 トビーは、誰も居なくなった二階で、堪えきれなくて溢れた涙を拭った。
2006/07/21 02:38:25
| 酒場の看板娘 ローズマリー ……っ。
[何も気付いていないカミーラにどうしたら良いのか解らず、パニック状態に陥った。それでもベッドになんとか近付く。近付けば近付くほど、彼女の肌が異常に白く、その顔に生気が全く無い事が解るのだ。アーヴァインの時の様に。違うのは、シャーロットは何処か恍惚とした表情を浮かべて居る事ぐらいだった。] |
(106)2006/07/21 02:38:32 |
牧童 トビーは、流れ者 ギルバート達を追う様にして、一階へ向かう。
2006/07/21 02:39:01
| 逃亡者 カミーラ どしたの? |
(107)2006/07/21 02:43:05 |
| 牧童 トビー ─回想・一階─
[階下は既に静まり返っており、幾つかの扉を叩いた物の反応は無かった。何かを恐れる意識が皆の中にあるのか、夫々の部屋に鍵も掛かっており。日記を握りしめたままのトビーは、「朝まで待つしか無い。」と小さく嘆息した。時計を見れば既に夜明けが近い。
1人廊下に佇み、躊躇いながらもキャロルの部屋の扉に耳を付ける。中は静かだ。トビーは再び息をついて、部屋6の前に*しゃがみ込んだ*。] |
(108)2006/07/21 02:44:07 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [言葉を呑んで、嗚咽を飲み込んで、力が抜けきってその場に座りこみたくなる。それを抑えて、シャーロットの真っ白な腕を取った。脈は、無い。確実だった。シャーロットの肌はその外見も、体温も雪そのもので、硝子細工で出来た人形の様だった。掠れきった声でカミーラに告げた。]
死んで……る。 |
(109)2006/07/21 02:46:37 |
| 学生 ラッセル ―洋室10―
[軋む扉を開けると、つんと鼻をつく匂いが彼を襲った。 個人の客室としては問題ない広さだが、三人もの人を詰め込む にはさすがに狭い――否、その内の一人は納まりやすい欠片に なってしまっていたのだが。]
…………。
【――本当に、吸血鬼など存在するのか。 ――俺に、視えるのか】
|
(110)2006/07/21 02:46:38 |
学生 ラッセルは、目の前の屍体に意識を集中させている。
2006/07/21 02:47:29
| 逃亡者 カミーラ うそ…
[ローズマリーの言葉を聞き違えたのかと一瞬思った。まさかと思いつつも身体が動いていた。]
[横から回り込んで、シャーロットの姿を確認した。] |
(111)2006/07/21 02:50:20 |
| 冒険家 ナサニエル ―朝、厨房―
[昨日用意した食事の残りを一応鍋に戻しておいた。
やはり食べる気がした者は少なかったらしい。
…それに、一人分は、無駄になってしまった。]
どうして皆、平気で立っていられるのでしょうね。
いや…平気ではないのでしょうが。
寝る事だって、まともにはできないように思うのですが。
[少し笑う。 目を瞑っているだけでも、少しは回復するものらしいが。] |
(112)2006/07/21 02:52:54 |
| 学生 ラッセル [アーヴァインに意識を集中させる。 彼の上に仄白く浮かび上がってきたのは、小柄な老人だった。 絶えず揺らめいて安定しない像からは、正確な輪郭は読み取れ ないが、彼が仕えていた主の姿か――あるいは、彼の肉親なの かもしれない。]
……チガウ……。
[ラッセルは儀式の終わりの作法として、アーヴァインに逆十字 を切った。] |
(113)2006/07/21 02:58:48 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・部屋6、夜→朝──
[キャロルの部屋へと入る。後ろから聞こえるトビーの足音。振り返らずもせずに、扉を閉めた。
キャロルをベッドへと寝かせる。額の髪の毛をかきあげ、左手をキャロルの右手に絡ませようとして、ぬるりとした感触を感じた。]
………。
[真っ紅に濡れたキャロルの右手を、ギルバートは色素の薄い睫を瞬かせて眺めた。]
………。 はは。
[ギルバートは、ぱたりと右手を落とした。] |
(114)2006/07/21 03:02:38 |
| 学生 ラッセル [ラッセルは隣に視線を移し、今度はクインジーに意識を集中 させた。 彼の上に浮かび上がってきたのは――]
――あ。
[うすく曖昧な輪郭ではあったが、それは確かにラッセルも 見知った顔だった。
死者が映し出すのは、本性、或いは強い感情。 彼がどのような感情を"彼女"に抱いていたかは、最早知る由も ないが――ラッセルは、生前のクインジーのやや近寄りがたい 印象と、その死に際を、改めて思い浮かべた。] |
(115)2006/07/21 03:09:23 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、呆然とカミーラとシャーロットを見つめ、立ち尽くしていた。
2006/07/21 03:10:05
| 逃亡者 カミーラ [シャーロットに外傷は見た目にほとんど無かった。表情だって柔らかく、生命を失っているとは到底思えなかった。]
はは…ははは。 今ここで、起きあがって喋っても、違和感ないけど…
[これはまるで人形。だが、アタシにはこれだけの作品は作る事はできまい。生身の芸術という奴の美しさとともに、畏怖の念を抱いていた。]
これだけ美しい生身の人形を作れる者が、居るとは思えない。 居るとすれば、人智を超えた存在… |
(116)2006/07/21 03:12:53 |
| 流れ者 ギルバート ──回想・部屋6、夜→朝──
[左手に絡ませたままのキャロルの右手を簡単に手当てすると、立ち去った。部屋の扉を開けると、直ぐに何かにぶつかる。]
退けよ、トビー先生よ。
[ギルバートはぶっきらぼうに言う。]
日記の事を話したいなら、人、選べよ。
[それ以上詳しい事は知りたくないとばかりに。ちらりと、厭な感情を込めた目で日記を一瞥すると、それだけを言って、部屋6の向かいの部屋5へと*入っていった。*] |
(117)2006/07/21 03:13:06 |
| 逃亡者 カミーラ まさかね。
はは…ははははは。 |
(118)2006/07/21 03:13:35 |
逃亡者 カミーラは、シャーロットの手に触れてみた。冷たかった。
2006/07/21 03:14:40
| 逃亡者 カミーラ 【なんとかする…とんだ大ボラ吹きだね、アタシ。】
【シャーロット、ごめんね。こんなことになるんなら、目を離すべきじゃなかった。今更、遅すぎるかもしれないけど…】
【アタシのせいで、シャーロットは生の権利を奪われたんだ…。本当に、何を詫びたらいいのか?】 |
(119)2006/07/21 03:18:22 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [カミーラの様子に何も言えなかった。呆然としながら、ただ状況を飲み込む事しか出来ない。人を呼んで来るべきなのだと思っても、どうも、出来ない。]
……シャーロット。
[目を醒まして起きてくれれば良いと思った。キャロルの叫びではないけれど、もうこんなのウンザリだった。]
起きてよ、起きなさいよ、シャーロット! |
(120)2006/07/21 03:21:54 |
| 学生 ラッセル [クインジーにも逆十字を切り、最後に、"かつてソフィーだった モノ"の方へと視線を移した。 もぎ取られた、白く歪んだ顔へと意識を集中させる。
浮かび上がってきたのは、美しい銀色の鴉だった。 ――魔物と対を成す"正"の象徴。]
【俺に本当に"素質"があるのなら――。 俺は何も視えていなかったって事なんだろうな……】
[彼女を内心で密かに"いつも明るいが軽くて関わらない方が 良さそうな人物"だと判断していた彼は、少し神妙な顔で、式を 閉じる十字を切った。] |
(121)2006/07/21 03:22:31 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [叫んでも何をしてもシャーロットは目を醒まさない。]
……っ、人、呼んで、来るわ。
[ローズマリーは自分が、自分と言う人間がぼろぼろと崩壊してしまいそうになるのを感じて、逃げる様に部屋を出て廊下に出た。] |
(122)2006/07/21 03:23:35 |
| 冒険家 ナサニエル 皆さんはもう起きているのでしょうか?
[昨日の騒動以来、ずっと静かなままだった。
嵐の後か、それとも] |
(123)2006/07/21 03:25:46 |
| 学生 ラッセル ―洋室10―
……此処には、居ないのか……?
[三つの屍体を全て"視"終えたラッセルは、踵を返して部屋を 出て行った。]
でも、まだ死の匂いがする……。
→廊下→ |
(124)2006/07/21 03:27:21 |
| 踊り子 キャロル ― 朝/部屋6 ― [目を覚ます] [酷い寝起きだった]
・・・っぅ。 あ…・・・あ・・・・
【怖い。】 【あの日記帳が怖い。】 【焼き捨ててしまいたい。】 【如何して怖いって、其れは・・・・・・】
何が書いてあるのか、知りたい………。 現状を打破する方法が有るなら、救いが有るなら見たい。 |
(125)2006/07/21 03:29:15 |
| 逃亡者 カミーラ [ローズマリーに「頼んだ」と一言告げて、死体を検分し始めた。人が来る前に、全身に付いている傷跡は確認して置いた方がいいから…。] |
(126)2006/07/21 03:29:41 |
冒険家 ナサニエルは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2006/07/21 03:30:58
| 学生 ラッセル ―廊下・朝―
[後ろ手に扉を閉めると、彼はぐるりと辺りを見渡した。]
――こっちだ。
[振り向いた方向には、部屋は一つしか残っていなかった。 この部屋の主は誰だっただろうか? そんな事を考えている うちに、部屋の中からローズマリーが姿を現した。] |
(127)2006/07/21 03:31:54 |
| 踊り子 キャロル ― 朝/部屋6→廊下 ― [けれど其れは] [口に出せば出す程無謀な望みに思えて] [見たら自分が如何成るのか解らないから]
・・・。
[自分を責め立てたくて] [また拳を強く作って] [包帯が不器用に巻かれて居るのを見た]
あ・・・・・・。
[其れがキャロルを少し元気付けて] [情緒不安定ながらも行動を開始した] |
(128)2006/07/21 03:32:33 |
| 学生 ラッセル ―洋室12前―
……誰か、死んでいますね?
[彼は自分の言葉の不自然さを気遣う余裕もなく、ローズマリー を半ば押しのけるようにして、部屋へと入ろうとした。] |
(129)2006/07/21 03:33:58 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――廊下(朝)―― [部屋を出て、暫くは動けなかった。底なしの絶望沼に逆さに堕ちて言っている気分だった。]
……どうして。 【そういう、運命だったから。】
[そこに理由を求める方が間違っている。考えてはいけない。ローズマリーはそこまで考えてふと視線に気が着いた。]
……ラッセル? |
(130)2006/07/21 03:34:55 |
酒場の看板娘 ローズマリーは、学生 ラッセルの行動に呆然として、引き止めようと手を伸ばした。
2006/07/21 03:35:31
学生 ラッセルは、酒場の看板娘 ローズマリーの手を振り切って、強引に部屋の中に入っていった。
2006/07/21 03:37:48
踊り子 キャロルは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2006/07/21 03:41:16
流れ者 ギルバートは、自室でうなされている。浅い眠りを繰り返しているようだ。
2006/07/21 03:41:22
| 学生 ラッセル ―洋室12・朝―
[驚いた顔で振り返るカミーラにも構わずに、真っ直ぐベッド へと歩み寄った。 そこに横たえられていたのは、恍惚の表情を浮かべ絶命して いるシャーロット。 彼は彼女の亡骸を半眼で見詰めた。
浮かび上がったのは、真っ白な服を着た幼い少女。 その面差しは――どことなくシャーロット自身に似ている ようであった。]
……"これ"も違う……。
[ラッセルはひとりでかぶりを振ると、逆十字を切って彼女に 祈りを捧げた。] |
(131)2006/07/21 03:42:42 |
| 踊り子 キャロル ― 廊下 ― [思えば兄が入院する事故の時もそうだった]
【私があの時良く信号を見ていたら】 【私がもっと足が速くて車に轢かれていたら】 【私さえ居なかったら。】
[何時からだろう] [自分が死ぬべき人間だと思ったのは]
【私は、人を傷つける存在でしか無い】 |
(132)2006/07/21 03:43:44 |
| 踊り子 キャロル 【だけど。】 【だけど―――其れでも。】 【私は生きて居て生きたいと望んでる。】
[如何しようも無い矛盾] [ぼうっとしながら廊下へ出る] [ドアの前で眠って居るトビーの姿を見て] [其の寝顔にふっと微笑む] [無防備な寝顔は庇護欲を駆り立てた]
・・・・・きっと、トビーくんのせいだ。 |
(133)2006/07/21 03:46:43 |
| 学生 ラッセル ―洋室12・朝―
[ラッセルは再びくるりと踵を返すと、何もなかったような 足取りで部屋を出た。 廊下に出ようとした瞬間、立ち尽くしたままのローズマリーに 軽く接触する。
ラッセルは、ふと我に返ったような様子で、彼女に尋ねた。]
……ローズさん。 吸血鬼は、本当にここに居ると思いますか? |
(134)2006/07/21 03:46:59 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー ――洋室12前(朝)―― [ラッセルの声にはっと我に返る。]
そうね。 ……居ると思うわ。
[強く頷いた。シャーロットの死体を見たからじゃない。大体検分が終わってない。そうではなくて、ローズマリーは漠然とそう思っていた。] |
(135)2006/07/21 03:49:20 |
| 酒場の看板娘 ローズマリー [答えてから、目を伏せて首を横に振った。]
もしかしたら、吸血鬼じゃないかもしれない。 解らないわ。 だけど、わたしは、ここにわたし達とは明らかに違う生き物が住んでいるのだと思う。
この洋館は、そういうところよ。 そういう、雰囲気を纏った場所。
[先程とは違うラッセルの様子に安心したのか、言葉をしっかりと紡ぐ。話しているうちに、柔らかに笑えるようになった。] |
(136)2006/07/21 03:50:45 |
| 冒険家 ナサニエル ―1階・廊下―
[…何だ?
シャーロットの部屋と、遺体を安置している、元はソフィーの部屋であった場所…その扉が、開け放たれたままになっている。
少しの異臭。]
…どうして?
[しっかりと、閉じておいたはずだった。
…話し声。] |
(137)2006/07/21 03:51:20 |
| 踊り子 キャロル ― 廊下 ― [嫌悪の対象でしか無かった自己の矛盾] [幸福感に溢れた微笑を浮かべた儘で] [部屋から布団を持ってトビーに掛けた]
・・もう、朝だから、手遅れかな。 風邪引いてないと良いんだけど。
[小さく呟いて] [満ち足りた笑みを*浮かべた*] |
(138)2006/07/21 03:52:11 |
語り部 デボラは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2006/07/21 03:54:02
書生 ハーヴェイは、ポケットから瑪瑙の鍵を取り出し、鍵穴に差し込んだ。
2006/07/21 03:59:33
| 書生 ハーヴェイ ―朝・二階ホール(食堂)― [ただ広い室内には冷たい空気が漂っていた。まるで初夏とは思われぬほどひんやりとした室温。ハーヴェイは小さく身震いした]
【冷房装置も見あたらないというのに、不思議なものだ……だが、誰も居ない今しか機会は無い】
[ハーヴェイは部屋の西側、施錠されていた扉へとつかつかと歩み寄った] |
(139)2006/07/21 03:59:34 |
| 学生 ラッセル ―洋室12入口・朝―
[ローズの答えに、表情を変えずに呟いた。]
正直な処、本当に吸血鬼がいるかどうかは俺には分かりません。 ただひとつ俺から言えるのは、本当に居るのなら、"そいつ"は まだ生きているという事だけです。
[そしてそのままローズマリーの耳許に顔を寄せ、少しだけ力を 込めて囁いた。]
どうか、気をつけて、くださいね?
[次の瞬間、何も無かったような様子でスッと顔を離すと、 ラッセルは部屋を出て行った]
→廊下→ |
(140)2006/07/21 03:59:49 |
| 書生 ハーヴェイ ―二階・開かずの間― [重い手応えを返して鍵は半回転し、錠が開いたことを知らせた。そっと引いた扉をくぐり、足を踏み入れた彼の目に映ったのは]
なんだ……こ、れ……は……?
[目にした品々に思わず立ち竦んだ。視線は室内のあちこちを彷徨い、彼に此処がどんな部屋なのかを伝えようとしていた] |
(141)2006/07/21 04:00:12 |
書生 ハーヴェイは、無意識の内に、扉を後ろ手に閉めた。
2006/07/21 04:01:14
| 書生 ハーヴェイ [そこは“彼”の心象に刻まれた、嗜虐と狂乱の宴の場] [悍ましい衝動と欲求、肉欲を満たし続けた部屋] [幾人もの“餌”を嬲り、引き裂いた悲鳴の源] |
2006/07/21 04:01:38 |
| 書生 ハーヴェイ [四箇所から枷がぶら下がる、斜めに交差した木製の磔台。床と平行に設置され、金属で縁を補強された三角柱。首枷を横に固定した晒し台。金属の棘が一面に植わった椅子。壁面に吊るされた何種類もの鞭。棚には縄や鎖の類が置かれていた。何に使っていたのか、巨大な肉叩き器様の物や革張りのラケット、金串や大型のペンチ、果ては坩堝までもがあった] |
(142)2006/07/21 04:01:40 |
| 書生 ハーヴェイ ははは、はははははっ!!
そうか、ここは私と―――が幾度も愉しんだ部屋だ。嗚呼、懐かしい記憶だ……甦ってくる。どれだけの月日が、あれから経ってしまったのだろう? 何故、私は一人で眠っていた……? |
(*1)2006/07/21 04:02:12 |
| 書生 ハーヴェイ ……そうだ、―――は。“彼女”は、何処に居るのだろう?
|
(*2)2006/07/21 04:02:26 |
| 書生 ハーヴェイ ……おや?
|
(*3)2006/07/21 04:02:44 |
| 書生 ハーヴェイ ……待て……いや……そんな、莫迦な。
|
(*4)2006/07/21 04:02:51 |
| 書生 ハーヴェイ [その名、その顔、その声。最愛にして最も重要であるべきはずの“彼女”に関してだけ、すっぽりと記憶が空白になっていた。白いペンキを何重にも塗ったように、どれほど探ろうとも手がかりは見つからなかった] |
(*5)2006/07/21 04:03:05 |
| 書生 ハーヴェイ ……懐かしい。だが……何故だろう。 私が求めていたのは、この場所か?
否。 もっと何か別のもの、もっと別の存在を求めていたのに。 |
(*6)2006/07/21 04:03:48 |
| 書生 ハーヴェイ ―二階・開かずの間― [一目で拷問部屋とわかる、数々の異様な品物。しかしハーヴェイの意識はそれに吸いつけられるように、目を離せずにいた]
何故だろう……何故……
[その呟きだけが唇から漏れる。茫洋と室内を歩き、器具にそっと触れていった] |
(143)2006/07/21 04:03:50 |
| 書生 ハーヴェイ [それは恐怖や畏怖ではなかった。根本的に異なる“何か”。それを思い出せず、“彼”は焦燥に満ちた表情になっていった] |
(*7)2006/07/21 04:04:08 |
| 冒険家 ナサニエル ―部屋12・手前―
[血がゆっくりと頭から下がっていくのを如実に感じた。]
何…ですって? シャーロットさんが、何
[ふらりと、ラッセルが部屋を出てくる。 目は虚ろで、しかし確実に何かを映している。]
ラッセルさ、
[声をかけようとして、止まる。 平時の様子と、あまりにも違う。]
何、が
[声が喉に絡みついて、上手く出ない。] |
(144)2006/07/21 04:09:59 |
| 学生 ラッセル ―廊下・朝―
[ラッセルは一度強く目を閉じ、息を吐いた。 立て続けに意識を集中させすぎた所為か、視界が不明瞭に なってきている。
朝と言ってもそろそろ昼が近いような時間だ。廊下にも、 随分と人影が増えてきたようだ。
何回か瞬きを繰り返していると、まなうらの痛みが和らいで くるのを感じた。 幾分すっきりとした面持ちで改めて廊下を見渡し――]
――――――――!!!
[ラッセルは、息を呑んだ] |
(145)2006/07/21 04:10:07 |
学生 ラッセルは、急ぎ足で自分の部屋へと戻った。
2006/07/21 04:11:07
| 書生 ハーヴェイ 私は……此処に来たかったのだろうか? この部屋を探していたのだろうか?
そうではない、筈なのにな……。
[一通り部屋を回ると、静かに扉を抜けて鍵を掛けた] |
(146)2006/07/21 04:11:32 |
| 流れ者 ギルバート ──朝、部屋5──
[頭がガンガンとする。煙草の吸いすぎだろう。]
死ぬか。 死んでたまるかよ。
[布団に包まりながら、呟く。]
考えろ。考えろ。 あれらがもし、本当なら……誰が怪しいのかを。
何だ…この場所を最初に選んだのは、ハーヴェイだ。 ……ツテだなんて…怪しいじゃねぇか。
【…そうでなくても、ハーヴェイなら……興味本位で暴く事も……】 |
(147)2006/07/21 04:13:56 |
流れ者 ギルバートは、書生 ハーヴェイを、その手にかける光景が頭に思い浮かんだ。
2006/07/21 04:16:05
| 学生 ラッセル ―洋室3・朝―
[テーブルの上にあったメモ用紙に万年筆で簡単な手紙を綴る。]
【何故だ? 何故、 生 き て い る の に 視 え る !?
しかも、あの漆黒の――】
"魔獣"が。
[ラッセルは書き終えたメモを乱暴に破り取ると、再び廊下へと 戻った。]
→廊下→ |
(148)2006/07/21 04:16:56 |
| 流れ者 ギルバート ──部屋5──
………。
[ギルバートは再び、まどろみに*落ちる。*] |
(149)2006/07/21 04:20:00 |
流れ者 ギルバートは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2006/07/21 04:20:30
| 学生 ラッセル ―廊下・朝―
[慎重に、周囲に動揺を悟られないように廊下を歩く。 客室沿いをゆっくりと一回りし、"ある部屋"のドアの隙間に そっとメモを差し入れた。
そして、誰も居ないのを確認しつつ、二階へと上がっていった]
→二階ホール→ |
(150)2006/07/21 04:23:51 |
学生 ラッセルはメモを貼った。
2006/07/21 04:27:38
| 冒険家 ナサニエル [ラッセルが、切羽詰った様子で二階へ駆け上がっていく。
その間も、ただ立ち尽くしていた。 部屋へ入る事も、ラッセルを追う事もできず。]
ラッセルさん。 あなたは、私の同類ですか?
それとも、私の敵ですか。
[自分の、傷ついた手を見る。 自分が、傷つけた。
何故?
分かりきった話だ。
それが必要だと思ったからだ。] |
(151)2006/07/21 04:29:01 |
書生 ハーヴェイは、ホール奥の階段から、1階へと*降りていった。*
2006/07/21 04:31:45
| 踊り子 キャロル [メモを手にした時] [自分でも驚く程に平静だった] [流石に血の気は引いた]
[部屋を後にする時] [トビーの額にそっと口付けて] |
(*8)2006/07/21 04:32:16 |
| 踊り子 キャロル [其れから―――] [人の目を盗み階段を上がって二階へ向かった] |
(*9)2006/07/21 04:32:26 |
| 学生 ラッセル ―二階ホール―
[ラッセルは所在なげにソファに腰掛けていた。 ――が、]
【ここだと人が来たら拙いか……朝だし。】
[人目を避けるように、奥の寝室へと移動した。]
→寝室→ |
(152)2006/07/21 04:34:37 |
| 踊り子 キャロル [ホールは人気が無く妙に寒々しかった] [足跡一つ立てずに真後ろまで寄って] [既に立って居た人影に声を掛ける] [低い声で、囁く様に問う]
私を呼び出したのは、貴方? |
(*10)2006/07/21 04:34:55 |
| 冒険家 ナサニエル [耳鳴りが、酷かった。
今までに、死んだ人の事を思う。]
ふ。
[笑みが漏れた。]
どうです。 こんなにも、無力でしょう。
我々は…。
[笑みを浮かべたまま、玄関を見やる。
自分の血の跡が残っている。] |
(153)2006/07/21 04:38:15 |
| 学生 ラッセル ―二階寝室前・朝―
[寝室の扉に手をかけた瞬間――背後から掛けられた声に、 ラッセルは思わず身を竦ませた。]
お待ち、してましたよ。 ――吸血鬼さん。
[自ら望んだ対峙だというのに思った以上に動揺している自分が 何だかとても可笑しいと、他人事のようにそう思った。] |
(154)2006/07/21 04:43:32 |
逃亡者 カミーラは、学生 ラッセルに話の続きを促した。
2006/07/21 04:43:39
| 冒険家 ナサニエル [自分達は異形を見つけて狩る事も、呪いの大もとを見つけて絶つ事もできない。
だから、自分達のようなものの多くは仕える者であったり守るものであったりを決めてその生を過ごす。
そのものだけは、守れるからだ。] |
(155)2006/07/21 04:46:16 |
冒険家 ナサニエルが「時間を進める」を選択しました
| 踊り子 キャロル ・・・ふふふ。 ふ、あははははははっ。
[可笑しくて堪らなかった] [今後に及んで言い逃れるなら逃れようと思って居た自分が] [もうとっくに] [逃れる事等出来ない位置に来て居ると言うのに] |
(*11)2006/07/21 04:50:39 |
| 踊り子 キャロル 貴方に、礼を言うわ。
もう戻れない事を私に身を持って教えてくれたのだから。
[涙が一筋頬を伝った] [歪んだ笑みを唇に乗せて] |
(*12)2006/07/21 04:50:49 |
| 踊り子 キャロル ラッセル。
・・・私は、吸血鬼よ。
だから、人間である貴方は―――、私の前で己の愚かさを嘆いて散りなさい。
[手を翳した] [力の解放の仕方] [習わず共呼吸と共に体を巡る] [長い爪が獲物を狙い] [鋭利な牙が獲物を狙い]
[獣じみた敏捷力で] [ラッセルに飛び掛る] |
(*13)2006/07/21 04:51:11 |
| 冒険家 ナサニエル [自分に、守るものはない。 しかしそれは、守れるものが増える事を指していた。
祖父の思いを、理解できるような気がした。]
…守れたのに。
…こんなもの。 こんなもの!
要らない! どうして守れない、どうしてここから出る事もできない、どうして自分達を狩ろうとするものを見つける事もできない!
[自分の手を、床に叩きつける。 塞がりかけた傷から、再び血が流れる。
…いつの間にか座り込んでいた事を、その時初めて認識した。] |
(156)2006/07/21 04:57:00 |
| 学生 ラッセル ―二階ホール―
["吸血鬼"の発する言葉のひとつひとつを、彼は複雑な心境で聞いていた。
"彼女"の苦しみが、自分の胸にも突き刺さるようで――何か、 言葉を返したかった。しかし、それを見つける事は残念ながら 彼にはかなわなかった。]
あなたは――――。
[結局、彼は口を閉ざし、"彼女"の言葉だけがホールに響いた。] |
(157)2006/07/21 05:05:30 |
| 冒険家 ナサニエル [ゆっくりと、立ち上がる。
手の痛みが、自分を落ち着かせてくれるような気がした。]
ラッセルさんの様子もおかしかった。
シャーロットさんの事もありますし…皆さんを、起こさないと、いけませんね。
[誰が起きていて、誰が眠っているだろう。
顔を上げて、*これからの事を考えようと努めた。*] |
(158)2006/07/21 05:07:19 |
| 学生 ラッセル ["彼女"は彼に"戻れない"と言った。 "彼女"は、彼を"愚かだ"と言った。
それは違う――そう伝えたかった。 けれど、"彼女"の心は彼の言葉を受け止められそうになかった。
鋭い爪。 それまでとは打って変わった鋭い動きで、"彼女"は彼を狙う。 だから――――] |
(159)2006/07/21 05:12:26 |
| 学生 ラッセル [俺は、"彼女"を受け止めた。]
|
(160)2006/07/21 05:13:03 |
| 踊り子 キャロル [無抵抗のラッセルに] [消え失せた憂いが其の一瞬だけ復活した] [だが直ぐに感情の篭らない声で、]
さようなら。 哀れな餌食よ。
[躊躇無くラッセルの肩から胸に爪を振るった] |
(*14)2006/07/21 05:18:22 |
| 学生 ラッセル [――最初に届いたのは"熱"だった。 "彼女"の鋭い爪はラッセルの肩から胸を袈裟懸けに切り裂き、 その灼けるような熱が――痛みが――彼を襲った。
鋭利な爪の先には無機質な表情を浮かべた顔。 幼い頃の経験により、ラッセルの"眼"はとても発達していた ので、その表情の奥に隠れた憂いをも捉えてしまう。
激痛の中で、その無表情も、苦しみに歪んだ顔も、変わらず うつくしいと、彼は――] |
(161)2006/07/21 05:28:07 |
| 踊り子 キャロル [怪我を負ったラッセルを包む様に抱き締め] [其の首筋に牙を突き立てる] [ラッセルが憎らしくて] [無意味に強く血管を突き破る] |
(*15)2006/07/21 05:36:55 |
| 学生 ラッセル ――私は吸血鬼よ。 【そう、あなたが吸血鬼だった。】
――人間である貴方は 【人間である俺は――】
――己の愚かさを嘆いて散りなさい。 【俺は、自分が愚かだとは思わない。】 |
(162)2006/07/21 05:38:03 |
| 踊り子 キャロル [飢えて居た筈が美味しいとは思えず] [只衝動の儘乱暴に血を飲み続けた] [手をラッセルの頬に伸ばし] [何かを捨てる様に触れ] [其の爪で頬を傷付けながら。] |
(*16)2006/07/21 05:38:10 |
| 学生 ラッセル ["彼女"に抱き締められ、牙があてがわれた首筋から急激に力が 抜けてゆく。 増してゆく痛みに耐えながら、彼は必死で腕を伸ばした。
伝えたい事なら沢山ある。けれど、彼の喉は既にその機能を 失おうとしていた。 何か、何か伝えなければ――] |
(163)2006/07/21 05:49:29 |
| 学生 ラッセル 【――本当は、分かっていたんだ。 教団から逃れ、町を離れ、普通の生活に戻った後も、自分の 中にわだかまった違和感を消す事は出来なかった。
もう儀式と称して生き物を殺す必要も、子供に生き血を 飲ませる必要もないけれど、それでも俺は、ずっと囚われて いたんだ。 忘れようとすればするほどに。その過去に。
貴女には分からないかもしれない。けれど、貴女の存在は、 間違いなく俺の心の"虚"を埋めてくれた。だから――】 |
2006/07/21 05:49:46 |
| 学生 ラッセル
あ りが ――――
[彼がどうしても伝えたかった言葉さえも、ヒュウ、という 掠れた空気に紛れて完全な形になる事はなかった。] |
(164)2006/07/21 05:50:52 |
| 学生 ラッセル [最期の力を振り絞り、ラッセルは"彼女"を抱き締め返そうとした。
しかし、その腕にはもうそれだけの力は残っておらず、"彼女"の 首に回そうと差し伸ばされた手は、彼女の頬の涙の痕を緩く なぞって、*虚しく弛緩した*] |
(165)2006/07/21 05:51:42 |
| 踊り子 キャロル [ラッセルだった物はロビーに横たわって] [動かなかった] [ラッセルが言おうとした言葉を強引に忘れ、] [笑う]
此が―――是の舘に存在する人間皆の末路。 力には抗がえず、只力の前に屈し、己の無力さに泣く。
只其だけの、当たり前の話。 |
(*17)2006/07/21 06:00:14 |
| 踊り子 キャロル 只其だけの―――話
[ラッセルの最後の言葉がリフレーンし] [水色の硝子玉の瞳で] [胸に空いた大きな穴を抱え] [涙の代わりに浮かんだ悲しみの色を抱え] [其のままラッセルを*見下ろしていた*] |
(*18)2006/07/21 06:04:07 |
| 牧童 トビー ─朝・部屋6前・廊下─
[扉の前で何時の間にか眠りに落ちていた様だ。 重たげなあたたかい──誰かの腕に抱き締められる夢に包まれて、トビーは目を醒ました。 見覚えの無い布団が、肩に掛けられている。]
これは、キャロル…が? 嗚呼、じゃあ。 彼女は無事で──。
[ホッとしたトビーは布団を肩から外して、立ち上がり。 閉ざされた扉を振り返る。]
僕が扉の前に居た所為で迷惑をかけたかもしれませんね。 …えっと、どうしよう。
[途端に、シャツ1枚の肌に染み込む冷気。] |
(166)2006/07/21 10:09:52 |
牧童 トビーは、ビクッと背筋を震わせた。骨張った肩を自分で抱き締める。
2006/07/21 10:10:20
| 牧童 トビー ─廊下→部屋9へ─
…寒いや。 一度、部屋に戻ってシャワーを浴びた方がいい。
[時計の時刻と、静まり返った廊下。 トビーは布団を丁寧に畳むと、シャワーを浴びる為、*部屋9へと戻っていった*。] |
(167)2006/07/21 10:12:49 |
| のんだくれ ケネス ―朝・部屋4前―
[ケネスはうっすらと目を開ける。 煙草を吸い終わった後、少しうたた寝をしてしまったらしい。]
妙に静かだな……
眠りに落ちていたとき、人の声や物音を聞いた気がするんだが……
[立ち上がる時、体がかすかに痛む。 壁にもたれながら物思いにふけると、クインジーの事が思い浮かぶ。 争う時に聞いたクインジーの声と脅えた表情。]
そう言えば「お前がヴァンパイアかっ?」とか言ってたな……。 何か錯乱していたのだろうか。あるいは本当に何かを知ったのか……?
[体にかすかな寒気がはしる。ケネスは再び煙草を取り出すと、*煙をくゆらせ始めた。*]
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(168)2006/07/21 11:16:00 |