雑貨屋 レベッカ もう、さっさと終わらせる? ――ねぇ? これ以上人狼が牙を剥く前に。 人狼だって満腹でしょ?食傷気味なんじゃない? 誰なの……誰なのよ、人狼は…… [昨日と同じように、小さなナイフを取り出して、その場に居る二人を睨む。あの悲鳴はおそらくユージーンのものか。だとしたらもう一人はラッセル] ――この血に塗れた手で、殺してあげる。 [愛する人を失った世界にはどんな色の花が咲くだろう。女の目は緋色に染まり、殺意を剥き出しにした――もう一層、この集会場に居る全員を殺してしまえばいいのではないか。そして最期に自害すれば、それも一つの終焉なのではないか――そんなことすらも、脳裏に過ぎる] | |
(5)2006/05/02 23:11:04 |
雑貨屋 レベッカ [本当に其れで良い?lunaticだと決め付けるならば、それはセシリアを裏切ることになるだろうか?――否、違う。もし少女が月の狂気に惑わされていたとしても、それでもセシリアはセシリアだ] ……ラッセル君で良いの? エッタは……ナサニエルさんは…… ――…… [一寸の沈黙。けれどあの少年への疑心が、余りにも強すぎた] 箱庭を騙る檻の中で、禁断の海馬に手を加えて、 驕れる無能な創造神にでも成った心算なの……? [ふ、と漏らす笑み。ラッセルは少年の頃から知っている。何処にでもいるような、少しだけ人をからかうことが好きな、そんな少年だった気がする。――禁断の器官に手を加えた人狼…か] | |
(10)2006/05/02 23:28:09 |
雑貨屋 レベッカ ……ねぇ、ユージーン。 その考えの裏を読まれている可能性はあると思う?私は間違った方向を信じている、だから生かされている。そう思い込ませることで、――疑いの矛先を、変える。人狼にそんな思惑があったと、したら? ……―― セシリアがもし唯一の嘘を吐いたならば それはラッセル君が人間だという、こと。 そしてセシリア……貴女は…… 説得力が、無さ過ぎた。 [力なく嗤って、手の中のナイフを見る。もし此れで殺す人間を間違えれば、おそらく、否、間違いなく――死という終焉を迎えるだろう] ……徹底的《ドラスティック》な追悼劇か。 その終焉は―― [間違えたら、嗚呼、全てを失う。セシリアを手に掛けた今、最早失うものなどない気もしていた。けれど違う。違う。生きて、生き残って、ローズやギルバート、そしてセシリア――人々を心の中で生かしたい] ……ラッセル君、だと、思う。 これが破滅への途だとしても、もう私は―― | |
(16)2006/05/02 23:48:33 |
雑貨屋 レベッカ ――……二人ともラッセル君、か。 今回は総意に加われたわね。 それで終わると、信じたい。 [弱く笑った。けれど其の表情に力など無い。まるで眠っているようなセシリアの傍に再度腰を下ろせば、顔を隠すような長い前髪を、そっと梳いた。初めてかもしれない、こうして彼女の素顔を見るのは。額に傷――それも含めて、綺麗だと、そう思った。ふわりと、額にキスを落として] ……ごめんね、ちゃんと云えなかった。 私は、セシリアのことが、好き―― [なのに守れなかった。自責の念が頬を濡らす。この数日間で自分は一体何をしてきただろう。罪のないニーナを此の手で殺し、罪のないギルバートを死に追い詰め、愛する人すら手を掛けた。幾ら重ねても終わらない。……終わらない。だけどきっと、もうすぐ終わる] ――神はどんな罪を与えますか? 死か、生か。 私は生きたい…… | |
(20)2006/05/03 00:18:19 |
雑貨屋 レベッカ [ラッセルの問いにゆるりと首を振る] そんなこと人狼だって予測出来る筈がない。 私の判断でギルバートを占うことになった。急遽ね。 ……予測出来るとすれば、あの時点でラッセル君が人狼ならば、近い未来に占われるであろう事実。本物の占い師を消す必要があった。……ローズが狂人かもしれない、と、そんな予測が出始めたのはローズの死後。つまり人狼は多勢の論に従ってローズを本物と見、ローズを襲った。 ――但し、その後もセシリアが残された事実。 人狼が、セシリアを狂人だと確信に至る経緯が判らない。占い師だと名乗ったタイミング?それだけで確信に至れるとは思わない。他にも何か、私達が気づかない、合図が……? [もしそれが無ければ。確かに人狼からしても、セシリアの真贋等判る筈が無い――彼の自己弁護も道理ではある、と視線を落とす] | |
(40)2006/05/03 03:21:14 |
学生 ラッセル エッタちゃんを推した時の、飛んでくるナイフの例え話はもうしたよね。 で、大っぴらに俺を占って欲しいと名乗り出た時のこと。 ユージーンが言っていた可能性、確かに否定はできなかった。 そう、この時のセシリアは「本物かもしれない可能性もある」。 だからこそ、俺は自ら占い先に進んで出たつもり。 セシリアは偽だと、俺は疑っていたけどね。 このときも俺が人狼だったとしようか。 さて、再び占いというナイフが俺に向かって飛んできました。 しかも今度は「俺を占え」と直接宣言している。 飛んでくるナイフに逃げも隠れもするつもりはない。 さらに、その場の殆どの人が俺を占うことを推している。 だが、セシリアは占い先を俺からグレンへと変えた。 結果として、またもやナイフの矛先が変わりました、と。 | |
(54)2006/05/03 08:16:53 |
学生 ラッセル あと、エッタちゃんを占い先に推した裏の理由だが、 言わなければ、俺の意図に誰も気付かないと思ったから言ったんだ。 裏の理由もあったのに、【あの状況】だけを見て俺は疑われることになる。 そう、【占われる可能性が高かった】ということだけに目が行くってことだ。 【それを知ってて俺は、人間の可能性が高いエッタちゃんを推した】ということもわかってもらえずにな。 そして、裏の理由を言ったら、今度はそれを利用しているんじゃないかと疑われる。 現状のようにな。 結局どっちに転んでも俺は疑われるわけだ。 だったら、せめて気付いてもらいたくってな。 こう何度も主張しているんだ。 …俺がローズに自分を占うように頼んだのも気付かれてないと思ったし、この裏の理由も気付かれてないと思ったし。 疑うのなら俺を占えと暗に二度主張しても駄目。だったら大っぴらに主張してやるってことで、この前は「俺を占え」と宣言したわけだ。 レベッカさんが俺からギルバートさんに変えた理由、てっきり俺の裏の理由に気付いたものかと思ったんだけどな…。 | |
(58)2006/05/03 08:18:46 |
冒険家 ナサニエル 僕は君がヘンリエッタに占い希望の一票を投じたことが「占われることに躊躇いがなかった」とは思っていない。 本当に占われることに何の躊躇もなく、また自身が占われることが周囲にとって情報になりえると思っていたのならばわざわざヘンリエッタに票を投じずとも、それこそ自分占いを希望しておけばよかっただろう。 あの時、他にも票を集めていた僕やギルバートに票を入れれば占い回避の意図があったのではと、ラッセルが疑われていただろうことは彼自身が言っているよう確かだ。 しかし君が人間だと言うのならば、なぜそれを恐れる必要があったんだ? 他人の意見に追従し、自分が占われることを回避しようとしたと疑われることを恐れて、他に名の挙がっていない人間を希望するなど本末転倒だろう。 | |
(68)2006/05/03 20:13:54 |
冒険家 ナサニエル それとも君は僕やギルバートのことをまったく疑っていなかったと言うのか? 僕やギルバートが票を集めていた主たる理由は「発言での判断がし辛い」ということだった。確かに僕はこのことについては否定できない。僕自身、自分が議論の中心に立っているなどという驕りは到底思っていなかったからね。 それとも君は僕やギルバートを人間だと強く思える言動を見出していたのか? これから先占い師のどちらかが殺される可能性はあったにせよ、明確に占いという機能が確立していたあの状況で、占いによって情報を得ようとすべきなのは発言からの見極めが困難な者だっただろう。 その理由で僕が占われるのであれば僕はそれを甘んじて受け入れるつもりだった。理由に納得が行くからね。僕がギルバートを希望していたのもその理由が含まれていたのだから尚のことだ。 | |
(69)2006/05/03 20:18:59 |
冒険家 ナサニエル ……君があの時、一面の中からヘンリエッタを選んだこと、それ自体も疑問なんだよ。 ヘンリエッタが鋭い視点と推理によって議論の中心に立っていたのは事実だ。そしてそのような立場にいる者が人狼かもしれないという危惧を抱くのは理解できる。しかしあの時点で、ヘンリエッタに占いを使ってまでその危惧を打破しなくてはならない必要があったのか? 人狼が強い発言力を持って場の中心に立ち、推理する振りを続けていくのはすべてが装ったものである以上、いずれその口振りには破綻が見えてくることだろう。 危惧を持ち続けていれば、たとえその綻びが微かなものであったとしてもそれに気付くことは不可能ではないはずだ。 それよりは目先の疑わしい者について情報を求め、取捨選択によって視野を狭めていくことが大事なのだと僕は考えていた。 僕はその観点からヘンリエッタやユージーン、グレンについては占いの候補から外していた。 | |
(70)2006/05/03 20:26:33 |
冒険家 ナサニエル セシリアが最後の人狼なのだというある種の希望を失われ、絶望していた中、疑いたくとも疑えないほどに人間らしさを感じていたヘンリエッタに僕は縋ろうとした。そして君こそが人狼なのだと判断した。それは消去法的な考え方だ。 しかし今は違う。過去の議論を呼び戻し、そして君の弁論を聞いてある結論に辿り着いた。 ヘンリエッタを信じたいからではない。君こそが人狼なのだと思い至ったからだ。 ――僕はラッセルを殺す。それが最後の選択だ。 [そう言い放つと、深く息を吐き、明確な殺意をラッセルへと向けた。度重なる困憊によって青褪めた表情の中、その目に一種の確信を抱いてその姿をじっと見据える。] | |
(74)2006/05/03 20:46:52 |
雑貨屋 レベッカ [ラッセルが注いでくれた果実酒。別に疑っていた訳などではない。こんな土壇場で毒などを入れる人狼なんて、「意気地なし――!」だとか。もし毒が入れられていれば、悪霊になってそんな罵倒をしただろうと小さく笑いながら、グラスに口をつける。それはいつもと同じ果実酒の味。こくん、と何処か甘い感覚が喉を落ちる] ……そう、これがきっと最初で最後ね。 人狼と交わす、最後の晩酌。 [ふっと微笑むと、これまでナサニエルやヘンリエッタが紡いだ言葉を思い返し、或いはラッセルの反論を――] ラッセル君。 貴方の行動は結局疑問が多く残り、不自然である。 そして余りにもナサニエルさんとエッタが、人間らしい。 だから―― [特に、ナサニエルと言葉が被っていることなど気にしていない、単なる独白だったのだけれど。彼が最後に、結論として紡いだ言葉に、静かに笑み、彼に続けた] ……私もラッセル君を殺す。それが終焉への、選択肢。 | |
(75)2006/05/03 20:51:36 |
冒険家 ナサニエル しかし僕は占いたい存在として複数名が挙がっていた身だ。 明確に希望を出した者こそそう多くはなかったが、周囲から疑わしいと思われていたのは事実だろう。 そんな中で僕に一票を投じれば採用される可能性も高かったはずだ。あまりにもリスクが大き過ぎる。 ……まあ、僕が君と同じように賭けに出ていたと言われればそれを証明する手立てはないがね。 違うとしか言いようがない。 ひとつだけ言うとするならば、僕は占いや処刑の希望を理由に自身の潔白を証明しようと思ったことはない。したいとも思わないね。 たとえ自身が疑われることになろうとも、僕なりの考えを表明することによって人狼を暴くことに力を注いできたつもりだ。 ニーナやギルバートに無実の罪を着せ、他にも多くの犠牲を払ってしまった以上、説得力に欠けることは自認しているが、僕にできる弁論は十分にしたと思っている。 [ラッセルに殺意を目を向けたまま、彼の言葉に首を捻って言葉を吐く。一頻り言い終えると、壁に背を凭れ直し、息を吐いて薄く瞼を閉じた。] | |
(77)2006/05/03 21:09:27 |
雑貨屋 レベッカ [不思議な感覚。自身は、神が楽しげに読む、絵本の登場人物なのではないかと。絵本のページの隅には数字が綴られているのだ。唯、違うのは、数が増えるのではなく――減っていく。] 10 自警団の収集で集いし12人の頁 09 自警団長の死の頁 08 ウェンディの死の頁 07 ローズマリーの死の頁 06 ニーナの死の頁 05 メイの死の頁 04 ギルバートの死の頁 03 グレンの死の頁 02 セシリアの死の頁 01 ユージーンの死の頁 00 ――…… [其れは終焉、そしてハジマリへのカウントダウン。全ての数字が消えた時、一体、何が残るのか――] | |
(104)2006/05/03 23:59:56 |