お嬢様 ヘンリエッタ [シャーロットを横目に、涼しい顔で紅茶を飲みながら]
その点、牧師殿や墓守殿が、もし夜に突然隣に立っていたら、私でなくとも嫌でも心理的に警戒してしまいそうであるな。 …フフ、気を悪くしないでくれよ。あくまで印象の話だ。最も、警戒したところで人狼が去るわけも無いのだろうが。
父の話を聞くに、搦め手を使う暗闘で真に恐るべきであったのは、頬に傷のある男でも、屈強な筋肉ダルマでもなく、 花束に爆弾を仕込んだ少女や、寝室で刺そうとする娼婦であったと言うからな。
おっと、品の無い例えであったかな。失敬。 |