![]() |
自警団長 アーヴァイン
ふむ……まだ集まっていないようだな。 今のうちに、もう一度見回りに行ってくるとしよう。
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![]() | 書生 ハーヴェイ 目を瞑り、深呼吸をしながらこの半刻を振り返る。 「・・・・・・ まさか、こんなに早く状況が動くとはな」 「アサシン」それが僕に与えられたクラス。 本来「英霊」と呼ばれる存在である僕がこの現世に実体化したのには理由がある。 そう、全ての願いをかなえるという「聖杯」。それを手に入れるためにこの樹那町で行われる戦争への参加だ。 この戦争に参加し願いを叶えたいと思う魔術師が、それぞれその聖杯が与えたルールにのっとって僕のような英霊を召喚し、使役させ、そして戦う。 最後に生き残った者が聖杯を手にする事が出来る。 「セイバー」「ランサー」「アーチャー」「キャスター」「ライダー」「バーサーカー」・・・・・・ そして、「アサシン」。 この7つのクラスに沿って召喚された英霊はサーヴァントとしてマスターと契約を交わす。契約が有効である以上、英霊はこの世界に実体化したまま存在出来るのだ。 最も、僕と契約を交わした人間は既にこの世にいないが。 |
(2)2006/03/19 03:26:01 |
![]() | 書生 ハーヴェイ 戦闘は熾烈を極めた。 闇夜の無人の、無機質な建物が立ち並ぶこの場所で、剣や槍が激しくぶつかり合うのは恐ろしいまでに違和感がある光景だったに違いない。 結論だけ言えば、お互いにマスターを失うという結果になった。ライダーのサーヴァントも、そして僕も痛手は負っていたが、同時にお互いの目標が相手のマスターへと行き、その一瞬で相打ちとなった。 いや正確には相打ちではない。なぜなら既にライダーのサーヴァントはこの世界にいない。マスターを失い、この世界に留まるには彼は偉大すぎた。膨大な魔力をマスターから搾取することで保っていた現実の姿は既に消えうせた。 残ったのは、僕だけ。最悪な開戦と言える。 |
(4)2006/03/19 03:38:38 |
![]() | 書生 ハーヴェイ 不幸中の幸いと言えばいいのだろうか、アサシンというクラスに召喚された僕は、たとえ魔力供給を立たれたとしても他のサーヴァントよりもこの現世に長い時間居座る事が可能だ。 この時間を使い、新たなるマスターと契約する事で僕はまだこの戦争に参加する事が出来る。 「・・・・・・ 」 息が漏れる。意識が消えると思えば痛覚で戻ってくる。その状況を繰り返している。 時間が経てばそれでも少しはましになる筈だ。だが時間が無い。魔力を回復に費やせば後が苦しい。どうすべきなのか。それを答えてくれる相棒というべきマスターは既にいない。 とは言っても共にいたのはほんの短い間であり、その刹那を大切に心にしまい感傷にふける、と残念ながら僕はそんな人間ではないようだ。 |
(5)2006/03/19 03:46:28 |
![]() | 雑貨屋 レベッカ [川原には、人っ子一人姿は見えなかった。それもその筈。 麗香は適当な空き地に車を停車し、ワイパーを止めるとエンジンを切る。 薄暗い中、ゆっくりと封筒から書物を抜き取る。] ……本当に、こんなこと出来るのかしら。 [麗香は、くすくすと笑いながら辺りを見渡した。雨に煙る川辺は、少々酔狂な事を行うには十分すぎる好条件だ。ひとつ頷き、再び書物に視線を落とす。] ふむふむ。 ……こうして、こうして、こう、ね。 っと、これを忘れてはいけなかったわね。 [ハンドバッグから、ピルケースを取り出した。中には粗塩が入っている。やはりハンドバッグから取り出した筆ペンの先に一撮みの粗塩を乗せ、取り出した短冊に書物にあった記述を書き写す。] ――十二神将ヶ木の気―― |
(25)2006/03/19 20:31:47 |
![]() | 雑貨屋 レベッカ [雨はシトシトと降りしきっている。今ほど書き記した短冊の墨が流れないように気を配りながら車を降りると川原の平らな場所まで歩く。冷たい雨が麗香の頭や顔を容赦無く洗う。] ……雨は生憎だったけれどまあ、いいか。 この辺でいいわね。 [砂利が少なく土肌が露になっている場所に立ち、そこらに転がる棒切れを拾い上げると、ゆっくりと大きな線を地面に描き始めた。 先ほど書物で読んだとおり…… ひとつ、 ふたつ、 みっつ、 よっつ、 いつつ。 ……まっすぐな5つの線が交差して作り上げた五芒星形……晴明桔梗印。 5つの線を丁寧に結すぶと、丁度雨は小降りになった。麗香は、晴明桔梗印の正面に仁王立ちになると先ほどの短冊を取り出し胸高に掲げた。] |
(26)2006/03/19 20:41:54 |
![]() | 吟遊詩人 コーネリアス [麗香を見すえ、薄い唇に軽い笑みを浮かべた。 しなやかに長身を屈して一礼した。 その動作はただただ典雅なようにも、どこか嘲りを含んでいるようにも見えた。] 其方が、この度の吾が主殿か。 しかし、キャスターを望むのであれば、吾を召還したのは誤りであったな。 往古の魔法使いを召還し、術策を以て勝とうと考えたのだろうが。 吾にはそれほどの魔術の才など無いぞ。 確かに魔力だけはクラス基準を満たしているかもしれぬが……。 まあよい。 吾は何をするべきなのだ? 陣を築き、千人から気を吸い、百人の傀儡を造って、愚かな挑戦者を迎え撃てばよいか? それが其方の命令なら、従う外はないが。期待せぬがいい。 吾の能力ではそう成果は上がるまい。 |
(31)2006/03/19 21:09:49 |
![]() | お嬢様 ヘンリエッタ トントントントントン… 階段を登ってくる足音に振り返る。その匂いには覚えがある。主だ。扉を開け入ってきたその姿を見て「き…」と笑みを浮かべる。 だがしかし、主たる女はこちらを見るでなく、ベッドへとその身を投げ込んだ。 「…?」 首を傾げ、様子を伺う。 どうすればいいのだろうか。大人しくしていろとの指示はまだ撤回されていない。 「………。」 動くなといわれているわけではない。平常時、僅かばかりに許された知能で考え、それは主の傍へ寄ろうと立ち上がり… こて。 倒れこむ。半日、身動ぎもせずいたのだ。身体が動かぬも至極道理。 力の入らぬ腕を無理に動かし半身を起こした頃、主に「バーサーカー」と名を呼ばれ視線を向ける。 「・・・もしかして。今朝のお願いどおりそこにじっとしていたの?」 その言葉に、こくりと頷いた。 |
(38)2006/03/19 21:52:22 |
![]() | 学生 メイ -樹那町・西の郊外・霊光院- [聖杯戦争が始まる。 少女はまるで祈るように床に膝を付き、両手を組んでいた。 魔術師でなくとも、マスターにはなれる。サーヴァントさえ無事に召喚できれば。] 私は…絶対に聖杯を手に入れる。 …そうして…。 [何かを言い澱むと、少女は床に描かれた陣をじっと見詰めた。] …召喚なんて初めてだけど。 見よう見まねでどうにかなるよね? [不安を振り切るように、少女は緩く頭を振った。 もうここまできたらなるようにしかならない。 もしサーヴァントを上手く召喚できなければ…その時はそれも運命なのだと思おう。 とにかく、最高の努力だけを。今自分に出来ることは、それしかない。] お母さん。 おばあちゃん。 見ていて。 私は…この聖杯戦争で必ず聖杯を手にして…そして解き放たれるの。 [もう躊躇っている時間はない。 こうしている間にも他の誰かにサーヴァントを召喚されてゆく。 少女は、どこか沸き立つ心を落ち着かせるように、瞳を閉じた。] |
(39)2006/03/19 22:06:24 |
![]() | 学生 ラッセル [男は、眼前の自分の質問に不安気に答える少女から確かに感じる魔力の流れを確認すると、楽しげに笑った] なるほど、結構俺はツイてるみてぇだな。 アンタみたいな見目麗しい奴がマスターだと、自然とこっちも気合が入るってもんだ。 [下卑た物でもなく、ただ単純に現在の状況を喜ぶ笑みを浮かべた後、男は少女の前に膝をついた] サーヴァント・セイバー、確かに契約の元にココに召喚された。 これより我が剣は、主となった汝が我が信念に背くまで共にあることを誓おう。 ……とまぁ、重苦しいのはココまでにしようか。 聞いたとおり、俺のクラスはセイバーだ。 俺の事はセイバーと呼んでくれりゃいい。 んで、俺はアンタの事をなんて呼べばいいんだ?マスター? |
(48)2006/03/19 23:16:05 |
![]() | 書生 ハーヴェイ -樹那町森林公園- [少し眠っていたようだ。昨晩の間に何とかこの公園にまでたどり着いた。 前のマスターから与えられた黒皮のつなぎを気に入ってまだ着ているが、残念ながらライダーと戦闘で左わき腹の部分が裂けてしまっている。 剣は現在長い筒に入れて持ち歩いている。現世では帯刀している姿は異様らしい。 この筒に入れていると、大工か絵師に間違えてもらえるそうだ。 とりあえず血を洗い流すため、噴水の水をすくう] 傷は・・・・・・ とりあえず塞がったか。 あとはマスターさえ見つかれば、といった所か。 [と口にすると同時に、腹の虫が鳴る。どうやら現世にいる以上、空腹と睡眠からは逃れられないようだ] あと、飯か。 厄介な事ばかりだな。 [と、すぐ近くに人の気配を感じる。若干ながら、魔力も。どうやら森のほうから感じるようだ] ・・・・・・ 敵では無い事を、祈っておこう。 [その気配の方へと慎重に歩いていく] |
(49)2006/03/19 23:25:41 |
![]() | 学生 メイ [手を取られてセイバーと共に立ち上がると、芽生は不意に左の下腕部に痛みを覚え、慌てて服の袖を捲った。 そこにあったのは、浮かび上がる令呪。 改めて自分がマスターになったのだという喜びを噛み締めるように、彼女はセイバーを見てにこりと笑う。] うん、よろしくねセイバー。 [余程嬉しかったのだろう。 召喚した時に大量に自分の中に宿る何かをごっそりと持っていかれたような感じがして酷い倦怠感が全身を支配していたが、そんなことは気にもならないようだった。 だが告げられた真名に、芽生は少しだけ困ったように柳眉を寄せる。] …シグルド? …ごめんね。聞いたことのない名前みたい。 …あ、あとね…期待に応えられないのはきっと私も同じなんだ。 私、魔術師じゃないの。 お母さんは魔術師だったんだけど、私はお母さんから刻印を受け継いでいないから。 だから、自分がどの程度聖杯戦争でマスターとしてやっていけるかなんて、解らないの。 ごめんね、セイバー…。 [申し訳なさそうに芽生はセイバーから視線を外すと、それを床に落とした。] |
(59)2006/03/19 23:56:44 |
![]() | 学生 メイ [元々立ち直りやすい性格なのか、少女はぱっと顔を上げるとセイバーの背をぱしんと軽く叩いて、からりと笑って見せた。] 確かにそうよね。 でも魔術師なら色々力になれるのかなって思ったの。 実際のところどっちだって変わらないのかな。 あ、そうそう、私これでも一応身のこなしは軽いほうなの。 一撃を交わすくらいならなんとか出来ると思うんだ。 魔術も使えないし…せめてできるだけ足手纏いにならないようにはするね。 だからその後はセイバー、アンタに任せたっ! [だって絶対勝つんだから。 笑みを消した表情で、芽生は小さく呟く。 そしてその決意を確かめるように掌を強く握り締めた。] |
(62)2006/03/20 00:20:12 |
![]() | 学生 メイ [まぁね、と少女は肩を竦めてみせた。 本当は色んな事を深く考え始めるとどこまでも沈んでしまう。 だから無理にでも笑う。 それだけのことだったが、わざわざ彼に告げる必要もない。 自分を侵すもののことなど。 そして少女は、そんなことは微塵も表には出さないままに、今度は大袈裟なくらいに溜息を吐いた。 まるでやれやれとでも言いたげに。] 行くって、何処に? アンタね、私のサーヴァントなら解らないの? 今の私の中身、空っぽなの。 アンタを召喚しただけで今日はもういっぱいいっぱいよ。 そんな私を何処に連れてこうっての。 寝室以外は丁重にお断りするわよ。 [芽生は酷く憮然とした表情でそう言い放つと、まったくもー、と、手を額に当てた。] |
(67)2006/03/20 00:43:47 |
![]() | 学生 メイ [森を駆け抜ける足は矢張りいつもより重い。 普段なら…そう、呪われた血を引く自分なら、ついていけるスピードなのに。 思っていた以上に体力を奪われているらしいことに、芽生は小さく舌打ちをした。 足手纏いにならないようにすると言っておきながらこれでは本当にただの足手纏いだ。] …オン・マケイシラバヤ・ソワカ オン・マケイシラバヤ・ソワカ… [疾走する足を止めないままに印を結び、真言を唱える。 完全に回復させることはできなくても、これで少しは持つだろう。 そして自分を気遣ってか速度を落としたセイバーに、少し荒めの呼気を紡ぎながらも少女は笑んだ。] お姫様抱っこで駆け抜けてもらうのも悪くはなさそうだけど、まだ平気。 それよりサーヴァントは? この森に居るの? 気配は大分近い? |
(85)2006/03/20 01:54:12 |
![]() | 学生 メイ [目の前に現れたサーヴァントの気配に、芽生はもう一度、こわい、と呟いた。 サーヴァントが怖いわけではない。 この男の放つ気配が、何かとても恐ろしかった。 セイバーとは何処か違う。 何が違うのかと問われても解らないけど、少なくとも芽生はそんな風に感じた。 けれど何かを恐れている余裕なんてない。 今すべきことは、セイバーにあのサーヴァントを斬り伏せさせることだけだ。] …守りきってもらうわよ。 私はここでちゃんとアンタが勝つのを見届けるんだから。 アンタが死ぬのも、私が死ぬのも、許さない! [敵に向かって地を蹴ったセイバーの背中に向かって、芽生は叫ぶように言った。] |
(91)2006/03/20 02:20:45 |
![]() | 書生 ハーヴェイ [大きく後ろに跳ぶ。 さらにそこから数歩後ろに賭ける様に下がり、木の後ろに回りこみながら”隠密行動”すべく気配を消し始める] 【こちらの攻撃が効かない・・・・・・ 不死の肉体を持っているのか。もしくはそれに相応する宝具か。 だとすると、僕の中でこのサーヴァントの候補はかなり絞れる。 名だたる英雄の辛い所といった所か。有名税は高そうだ。 ランサーでもアーチャーでもないだろう、そしてバーサーカーでもないとすれば・・・・・・ こいつ、セイバーか】 なるほど、とんでもない英雄みたいだなセイバー。 弱点は見抜かせてもらった。次に会うときはその首もらいうける。 【もう時間稼ぎは十分だろう、収穫もあったしな】 [木の幹の裏で気配を消し、暗闇へと溶けていく] |
(98)2006/03/20 03:09:38 |
![]() | 書生 ハーヴェイ [公園を抜け出し、一度住宅街の方へと抜けていく。 どうやら追って来ないようだ] ・・・・・・ もしあれが宝具の効果だとしたら、恐ろしいほど高位のものだ。まさか死の概念を捻じ曲げるほどとは。 それだけではない、あの剣も間違いなく宝具だな。 まだ本気ではない、という事か。 だが、あれだけの効果をもたらすものは常に弱点を伴う。特にああいう類の効果ならば、必ずどこかに明確な”死点”があるはずだ。そこさえ突ければどうという事はない。 ・・・・・・ 一番問題なのは、マスターが未熟だという事か。 セイバー以外の組と、対セイバーで手を組んでいる間に彼を少しでもましにする、というのも手だな。 なんにせよ、先が思いやられるという事だ。 [頭を抱えながら、*住宅街の方へ姿を消した*] |
(100)2006/03/20 03:33:23 |
![]() | 墓守 ユージーン -南ブロック 住宅街- [大祐は自宅で目を覚ました。 洗面所で顔を洗い、伸び放題だった髭を剃る。] 4年間……よくも無事でいられたものだな……。 [己が身ではなく、主を失った家に対する感心をもらす。 4年前、妹の葬儀を済ませて飛び出した我が家は、当時のまま時間が止まっていた。 自分と同じように。 失ったものを思い出す事から逃げ続けた4年間は、まさに空っぽだった。 昨夜、アサシンと名乗る男に出会うまで。 あの男―アサシン―の非現実的な提案に乗った自分が不思議でもある。 『妹を生き返らせる』……そんな奇跡が起きるなら。 それは4年間願い続けた事だ。 しかし、それが現実としてあり得ない事だとも理解していた。 この4年間は、そんな願いと現実の狭間で苦しむだけの時間だった。] |
(102)2006/03/20 10:27:09 |
![]() | 雑貨屋 レベッカ ――南ブロック住宅街の一角 麗香が暮らすマンション―― [薄っすらと意識が戻ってくる。身体全体が重たくだるい……。] 風邪かな……? [しかし、熱っぽさもなければ喉が痛い訳でもない。また妙な夢を見たような……。] 夢? [記憶を辿る。仕事帰りに川原へ行き、お爺ちゃんがくれた"陰陽道"とやらを面白半分に試してみた…そうしたら 青龍が召還された夢、夢……? 静かに瞼を開く。早朝の爽やかな日差しが窓辺から、麗香が眠るベッドまで穏やかに射し込んでいた。 視界の隅に、ハンガーで吊るされた泥だらけのスカートが映る。] ちょっ! [思わず身体を起こしかけ、力が抜けたようにへなへなと再びベッドに倒れこんだ。] |
(104)2006/03/20 10:42:42 |
![]() | 雑貨屋 レベッカ 【昨日、そうだ。確かに私は青龍を召還しようとして人を…… ちょっ、あの人ってば、一体何者だっけ、えっと……サーヴァントとか言ってたような。サーヴァントって……えっ、えええ~~っ?!】 [ベッドに這い蹲るようにして部屋の中を見渡した。一人暮らしの1DK、壁際に吊るされている泥だらけのスカート、テーブルの上に無造作に放られている自分の鞄、自分の眠っているベッドの傍に、蹲るように座る美麗の君……。] ええーっ?! 【おっ、男が、知らない男が私の部屋に~っ!なんで、なんで、なんでーっ?!こっ、この人誰よっっ?!】 [暫く混乱して頭の中が真っ白になっていた麗香は、それでもようやく昨夜起こった出来事を思い出していた。 彼は自らをキャスターのサーヴァントだと称していた。自宅に帰ってゆっくり説明を求めるつもりだった麗香は、部屋に戻ってきた瞬間気が緩んだのかベッドに倒れこむようになりそのまま先ほどまで昏睡していたのだった。] |
(106)2006/03/20 10:53:42 |
![]() | 雑貨屋 レベッカ ……ええと、この人サーヴァントとか言ってたけど、大体私、聖杯戦争とは無関係じゃないのかしら。魔術師の末裔とかでもあるまいし。そもそも、聖杯戦争の事なんてチラッと耳にした程度なのよね私。 [ブツブツと小声で独りごちる。麗香が知っていたのは、この街が聖杯戦争の舞台である事。聖杯を手にしたたった一人だけ願いを叶える事が出来る事。魔術師の末裔はサーヴァントを召還して契約し、戦わせる事が出来る事……その程度だった。] 魔術師の末裔とか、だいたいそんなもんがこの世に存在する事自体知らなかったわよ。っていうか。 [麗香は、ハタとある事に気付いてくるりと瞳を巡らせた。それはこの間祖父から聞かされた言葉。 ――麗香や、我が家の遠いご先祖は高名な陰陽師だったのじゃよ。 麗香にも、その血が流れているのかのう。――] ええと、陰陽師の末裔も、広義の魔術師の末裔とか言っちゃう訳? |
(107)2006/03/20 11:03:54 |
![]() | 学生 メイ ―西ブロック郊外・霊光院― [芽生は、ゆっくりと上体を布団から起こした。 着替えもしないままにぼんやりと洗面所へと向かい、冷たい水でばしゃばしゃと顔を乱暴に洗う。 昨晩は酷く疲れていた筈なのに、何故かなかなか眠れなかった。] …ジークフリート… [タオルで顔を拭きながら、昨晩セイバーが自分に告げた真名を呟く。] …とんでもない大物引いちゃったんじゃない、私。 なぁにが”知られていない英雄”よ… そりゃキングアーサーとかヘラクレスとかくらいまでは有名じゃないかもしれないけど。 [けれどこれで納得がいった、と、少女は昨晩の光景を思い出した。 確かにセイバーは心臓を貫かれていた。 なのに彼はほんの僅かなダメージすら受けていなかった。 それも彼がジークフリートなのならば全て当然のことだった。] |
(119)2006/03/20 13:38:53 |
![]() | 学生 メイ …不死身の体。 それが、セイバーの宝具…? 宝具は武器だけじゃないんだって、聞いたことがあるもの。 [誰に言う訳でもなく、芽生はぶつぶつと自分の心を整理するかのように一人で口を動かし続けた。 そういえばセイバーはどうしているのか、と、ふと気になり、昨晩セイバーに宛がった部屋をそっと覗けば彼は寝ているようだった。 サーヴァント同士の戦いは人目を避けるために夜のみに行われる筈。 ならば昼間は安全だろう、と思い、少女はセイバーを起こさずに台所へと向かった。] 【そういえば、サーヴァントって食事をするのかな】 [大分遅くなった朝食兼昼食を作りながら、芽生はセイバーの部屋のほうを振り返った。 実質的にはもう死んでいるもの。彼らは霊体であり、実体を持たない。 ならば食事は必要ないとも思えるのだが。] 【でもそれなら睡眠も必要ないはずよね。なのに寝てるってことは、ごはんも食べるのかな】 [自分の分しか作らなくて文句を言われるよりは作っておいて彼が食べないならまた自分が夜にでも食べればいい、という結論に達した芽生は、二人分の食事を作ることにした。] |
(120)2006/03/20 13:42:46 |
![]() | 学生 メイ [手早くパンやオムレツなどの簡単な食事を準備すれば、とりあえず一人で席に着き、少女は黙々とそれを食べ始めた。 今芽生が身を寄せているこの寺院は、広い部類に入ると思う。 抱えているお坊さんだけで20人を超える。 本堂のほうへと行けば一人で寂しい食事を摂る必要もないのだが、顔を見せれば皆からお嬢様扱いされるのも嫌だった。] 【ほんとはマンションとか借りたかったのにな。 お父さんが、”これだけは最低条件だ”って譲らなかったんだもん】 [ここは芽生の自宅ではなく、分派のお寺。 普段は余り使用されない別棟に、芽生は一時的に住まわせてもらっていた。 別棟に住まわせてもらってもう一週間くらいになるが、確かに余程のことでもない限りは誰かが来ることもない。 叔父が1~2回ほど様子を見に来ただけだ。 それなりに快適ではあった。けれど、開放感はない。] |
(121)2006/03/20 13:53:57 |
![]() | 学生 メイ 【せっかくちょっとだけ色んなことしてみたかったのに。 また寺だもん。結局寺から出れないのかしら、私】 [それはそれでいいのかもしれない、とぼんやりと思いながら、少女はパンを齧った。 寺に守られていれば、死ぬまで自分の身を案じ続けた母親も少しは安堵できるというものだろう。] 【でも黙って後ろに引っ込んでるだけなのは、性に合わないのよね…。 そりゃ乙女だもの。 セイバーみたいなのに守られれば、ちょっとトキめいたりもしちゃうけど】 [そんなことを考えてから、芽生は少し自己嫌悪に陥った。 呑気なことを思っている場合でもなかった。 聖杯を手にしなければならないのに。] |
(122)2006/03/20 14:03:12 |
![]() | 学生 メイ [祖母も母も苦しんだ、この血。 祖母は、母にこの血を継いでしまったことを苦しみ、そして母は芽生にこの血を継いでしまったことを苦しんだ。 祖母も母も幸せだったように見えるし実際に幸せだった筈だ。 けれど、大分その色が薄れた自分ですら時折衝動を堪えるのだけで精一杯になる。 ならば純血だった祖母は、そしてその血を半分にしただけの母は、どれほど苦しかったのだろう。 ――――この悪夢を断ち切るには、もう聖杯を手にするしかない。] 【それに、この血を捨てれば…アイツらだってきっと私を諦める。 だって私は魔術師ですらないんだもの。 この血さえ浄化できれば…全てが解決するのよ…】 [ぼんやりと考え事をしているうちに、すっかり食事の手が止まっていたことに気付いた芽生は、冷めた珈琲を一気に飲み干すと、新たな珈琲を淹れるために立ち上がった。] |
(123)2006/03/20 14:23:08 |
![]() | 文学少女 セシリア 春はもうそこまで来てるのかな。 [まことは目を瞑り天を仰いだ] [暖かい陽気の昼下がり。 まことは大学内のお気に入りの場所であるこのベンチでランチを楽しんでいた。 あまりに気持ちよく腕を伸ばすと普段は袖で隠れている令呪が目に止まり、咄嗟に隠した。] 【(キョロキョロ)・・・うん、誰もいない。今バーサーカーが側にいない以上見られてしまったら面倒だもんね・・・】 んー、手袋でもしていようかなぁ。 [そう思いながら袖を直すと今度は腕時計に目が止まる] ええっ!? もうこんな時間なの!? 急いで戻らなきゃ単位が危ない!! [側にあった小さなランチボックスと小説を手にとって、大急ぎで*キャンパスへ走っていった*] |
(124)2006/03/20 14:34:37 |
![]() | 学生 メイ [こぽこぽと音を立てるコーヒーメーカーを見詰めながら、芽生はふぅんと頷いた。] 魔力の補充かあ。 なんとなくだけど、魔術師じゃない私にも今セイバーと何かで繋がっているような感覚がある。 これ、セイバーに魔力をちゃんと供給できてるってこと? 魔術のことは知識として少し知っているだけだから、実感がないのよね…。 [丁度出来上がった珈琲をカップに注ぐと、セイバーにどうぞと差し出し、自分も椅子に浅く腰掛けた。] 一応ご飯もあるけど。 食べる?それともいらない? あ、言っておくけど腕には自信あるわよ。 お母さんが死んで、もう5年。色々やってるんだから。 [先程のセイバーの”美味いもん”という言葉に反論するかのように、芽生はふふんとセイバーに向かって笑ってみせた。] |
(128)2006/03/20 16:21:34 |
![]() | 学生 メイ [どこかほっとしたような表情を浮かべると、芽生はまだ熱い珈琲を少しだけ啜り。 そして昨日の晩のことを思い返した。 心臓を貫かれても平気な顔をしていたセイバー。 告げられた真名。] …アンタ、シグルドなんて名乗るからどこの誰かと思ったけど…ジークフリートだったのね。 ならその剣は…魔剣グラム? そして宝具は…アンタ自身の体ってことでいいのかな。 アンタがジークフリートなら、あの戦い方も確かに可能だろうけど。 私はあんなのもう見たくない。 アンタの心臓が貫かれた時、寿命が50年くらい縮まった気がしたわ。 [少しだけ不機嫌そうに言いながら芽生は席を立つと、作っておいた昼食の残りを温めなおすとセイバーの前に並べた。] …魔力を供給しなければあんな戦い方ができないんなら、いっそ私のほうから無理矢理遮断することとかできないのかな。 できるわけないか、魔術師でもないのに。 それにアンタに生きた人間を殺させるなんて、私だって死んでも御免。 私はそういうものから逃れたいから聖杯が欲しいのに、それじゃ本末転倒だもん。 |
(130)2006/03/20 16:47:14 |
![]() | 学生 ラッセル ま、ジークフリートもシグルドも両方俺の名だからな。 たまたま、俺が俺の名として強く認識してるのがシグルドだったってだけの話だ。 [セイバーは何でもない様にカップを口へと運んだ] 確かにあの剣は、メイの言う通り、支配を与える樹に刺された剣(グラム)だ。 そしてもう一つの質問だが……半分正解だな。 確かにこの体、邪龍の宝血(ファーブニル)も宝具で間違いじゃねぇ。 ただし、俺にはもう一つ宝具があってな、それが剣ってわけだ。 無論、昨日の戦いじゃそっちは使ってねぇぜ? 効果は見てのお楽しみってやつだ。 [セイバーは楽しそうに笑うと、目の前に出された昼食に手をつけはじめた] ……心配してくれるのはありがたいんだがな。 あれは俺の"特性”だ。 確実に他のサーヴァントを圧倒するであろう"不死性"、これを最大限に利用しなきゃ聖杯戦争に勝つことは難しいぜ? ……メイだって、手に入れたいものがあるからこの聖杯戦争に参加してるんだろ? ま、優しい事は美点だとは思うがな? |
(131)2006/03/20 17:05:28 |
![]() | 学生 メイ やっぱりね。 ならその体にはたった一つだけ、弱点があるわね? それは…私が守って見せる。必ず。 [強い決意を表すかのように、芽生はきゅっと両手を組み合わせて握り締めた。 目的の為にも、絶対に彼を失うわけにはいかなかったからだ。] もう一つの宝具は…。うん。楽しみにしてる。 あ、あと宝具についてはアンタの判断で好きに使って頂戴。 残りの魔力と状況次第で、使うべきだと思ったら使ってくれて構わないわ。 けど一つだけ約束してほしいの。 私を守るために宝具を使ってアンタが犠牲になる、とかだけは駄目。絶対許さない。私たちは二人で揃って勝ち残るのよ。 [芽生はにこりと笑ってそう言い放つと、珈琲に口を付けた。] それにアンタだって私が居なくなったら困るでしょ? なら昨日のような戦い方はできるだけしないで。 次にあんなの見せられたら私の寿命がその場で尽きるわ。それでもいいの?本当にいいの? それしか道がないなら仕方がないわ。けど、それ以外に道がある時ならばそれを選んで。 できるだけあんなの見たくない。例え死なないって解っていたって。 |
(133)2006/03/20 17:30:45 |
![]() | お嬢様 ヘンリエッタ [今日もまた、バーサーカーはまことの部屋に佇んでいた。 服装はだぶついたTシャツとロングのプリーツスカート。誰の趣味とかではない。ただ、まことから与えられた中で生前の服装に一番近い着心地のものを選んだだけだ。] むー… [食事は朝に用意されていた。お腹が空いたら食べてといわれたそれらはバーサーカーにとって一度食べ始めればすぐになくなる量であり、食べてしまえば後は減りゆく腹をおさえつつ主の帰りを待つことになる。 まだ早い。まだ。 ぽたり、ぽたりとたれる涎を飲み込むこともせず、ただ目の前の料理を見つめ続ける。] うーーー…。 [時計の針が3時を指す頃、遂に我慢できなくなったバーサーカーは食事の作法などもどかしいだけだと言わんばかりに両手でそれらを引っ掴み、がつがつと勢いよく口の中へ放り込みはじめた。] |
(134)2006/03/20 17:32:25 |
![]() | 学生 メイ [珈琲に視線を落とし、少しだけ辛そうに彼女はセイバーにそう告げた。 けれど自分がマスターで良かったと言ったセイバーに、唐突に顔を真っ赤にする。 それを隠すかのように慌ててぷいとセイバーから顔を逸らすと、芽生は素っ気無く] わ、私だってアンタがサーヴァントで良かったと思ってるわ。 [と、短く言い放った。けれど食事を褒められれば途端にその表情を綻ばせて、芽生はうんうんと満足そうに頷く。] でしょ?でしょ? ちゃんと作るようになったのはお母さんが死んでからだけど、その前からおばあちゃんとかおじいちゃんに、料理を教えてもらってたの。 こう見えても料理歴は10年とかなんだから。 |
(136)2006/03/20 17:40:29 |
![]() | 学生 ラッセル そんじゃま、期待せずに頼むとするかね。 [セイバーは食事を食べ終わると視線をメイに戻した] オーケー、宝具の使い所は俺に任せてくれるんだな? ただまぁ、消費魔力から言ってそう連発できるモンでもねぇが…… 安心しな、俺もモチロンそのつもりだ。 そう簡単に死ぬつもりはねぇよ。 [セイバーは、なんでもない事を言うかのように軽い口調で語る。 その言葉の裏に確かな信念を秘めながら。] しょうがねぇなぁ、マスターが嫌だってぇんなら、できるだけ傷つかねぇように戦うよう努力するよ。 ……ただし、昨日の戦いを見てわかったと思うが、俺が人外の化け物なら相手も人外の化け物だ。 そう簡単にはいかねぇぞ? [昨日の戦い、どちらも切り札を温存して居るにもかかわらず、人の域を遥かに越えた戦いだった。 あれが宝具の打ち合いともなれば、そこは正に戦場と化すだろう。] |
(137)2006/03/20 17:49:23 |
![]() | 学生 メイ …アンタは私に守られるなんて不本意かもしれないけど、背中だけはどうしようもないでしょ。 アンタの弱点がそこだっていうのが全てを物語ってると思うわ。 [こんな時、自分に流れている忌まわしい血が少しだけ嬉しく感じられる。露骨に相手の体力を奪うような攻撃手段は持たないが、それでも恐らくは普通の人間を超えた運動神経を持っている自分ならば。サーヴァントの相手はできなくても、マスターの速度を上回ることは出来るはず。] 勿論、解ってる。全くの無傷で勝ち残ろうだなんて思ってないから安心して。 出来るだけその努力をしてほしいだけ。 [そしてセイバーの人外という言葉に芽生は露骨に眉を顰めると、かたんと音を立てて椅子から立ち上がった。 空いた食器を片付けながら、セイバーに背を向けたまま彼女は口を開く。] …アンタたちが人外なら、私も人外だから。 むしろ私のほうが余程化け物。 アンタは私がマスターで良かったなんて言ってくれるけど、本当にそうかな。 |
(139)2006/03/20 18:08:04 |
![]() | 学生 メイ [暫く、かちゃかちゃと食器を洗う音だけが二人の間に響いた。 やがてその沈黙を破るかのように、芽生はセイバーを振り返る。その表情は笑顔だった。] なら明日から期待してていいよ。 アンタが満足するご飯、たらふく食べさせてやるわ。 [食器を洗い終えると、芽生はタオルで手を拭き。そして時計を見上げた。] …とりあえず街を案内しようと思うんだけど。 地の利が解らないのは辛いでしょ? ついでにアンタが戦いやすい場所とかも見つけておくといいのよ。 多分案内している間に日も暮れるし。そうなったら他のマスターとサーヴァントを探しにいくってことでどう? [セイバーの返事はどうでもいいのか、既に芽生は外に出る気のようだった。 さっさとコートを着込むと、セイバーに向かって、行こう、と*手を差し出した*] |
(140)2006/03/20 18:08:43 |
![]() | 新米記者 ソフィー [気の遠くなるような10年分の埃と格闘しながら、やっとの事で寝床を確保できそうな部屋を2つ。長年放置されていた書庫の掃除を終わらせ床にへたり込む・・・・] ふぅ、魔法陣を作れる場所は確保できたようね。 何としても聖杯を手に入れて、叔父さんと叔母さんの呪いを解かなくちゃいけないんだもの。 私が頑張るしかないのよねぇ・・・・ ああ、まだキッチンとお風呂も掃除しなくちゃ! 先にサーヴェントを呼んで手伝って貰うって訳には・・・・怒られちゃうかしら? それに私の魔力が尤も強くなる時間は10時だもの。時間が勿体ないわ。 [...は、重い腰を持ち上げるとよろよろと立ち上がり*キッチンの掃除に取りかかった*] |
(144)2006/03/20 18:18:55 |
![]() | 書生 ハーヴェイ 基本的には、魔術師がその戦争に参加する。 聖杯の定めたルールに従い、サーヴァントという使い魔を召喚して契約を行い、戦いを繰り広げるわけだ。サーヴァントを失った魔術師は基本的には失格となる。 ちなみにサーヴァントは7名。「ナイト」「ランサー」「アーチャー」「キャスター」「ライダー」「バーサーカー」、そして、「アサシン」 全てがそのカードになぞった資質を持つ、生前に英雄と呼ばれた人物達だ。今は英霊と呼ばれる、いわば零体だな。 その手にある刻印、それは令呪と呼ばれサーヴァントとの契約の証となる。 [コーヒーを一口飲み、すぐに噴き出す] ぐへっ、し、渋いっ! 何だこれは!? いくら茶は濃いのが好みと言っても限度があるぞ!? |
(160)2006/03/20 21:52:14 |
![]() | 吟遊詩人 コーネリアス [藍に朱を散らしたローブの袖が、強い風に翻る。 それが視界に入った瞬間、眉をしかめた。 「ジャージ」を着た姿を麗香に見られ、笑い転げられた記憶が、脳裏をかすめたのだった。 地上を歩く人々の服装を観察すれば、この姿のままこの世界を歩き回るのが不自然なのは自明だったが、あの服では出歩くまい、と強く思った。] 【それにしてもあの娘、聖杯戦争においてマスターであるということが、どういうことか理解しているのだろうか? セイバーにでもなっていれば、どんな主を持とうと勝ってみせる、と言えるのだが……。 おかしなものだ。あの頃は、どんな戦にであれ、吾が負けることがあろうとは思いもしなかったものだが】 |
(162)2006/03/20 22:07:41 |
![]() | 墓守 ユージーン おいおい、どこの田舎もんだよ。 コーヒーも知らないのか? [苦笑いしながらアサシンの話を聞いている。] 聖杯……それを手に入れれば、加奈は帰ってくるんだな……。 取り合いをするって事は、誰かとそれを巡って競争する……それが聖杯戦争ってわけか。 ……って、ちょっと待て。 魔術師?英雄??霊体??? 加奈を生き返らせるほどの奇跡だ、ちょっとやそっとの話じゃ驚かないつもりだったが……。 あんたが英霊――サーヴァントって奴なのか? はっきり言っておくが、俺は魔術なんて知らないぞ!? [予想以上に非現実的な説明をいきなりされて、半ば呆れつつも素直な疑問をぶつけた。] |
(163)2006/03/20 22:07:54 |
![]() | 墓守 ユージーン ハンバーガーの原材料は牛肉だろう、たぶん。 コーヒーが苦いなら、そこの砂糖とミルクでも入れるんだな。 [くい、と顎で示して『くくっ』と笑った後、真顔に戻る。] あんたが英霊ってのもぴんと来ないが、それ以上に俺の親が魔術師と言う方が不思議だな。 素質があると言われても、自覚も無い。 が、一子相伝という事なら思い当たる事が無いわけではない。 仮にあんたの推測が当たっているとしたら、恐らく加奈に継がせるつもりだったんだと思う。 15歳の時に二人とも死んじまったが、当事あいつは7歳だ。 親父とお袋のどっちが魔術師かは知らないが、魔術とやらを教え込む前に、自分が死んじまったんだろう。 ……自分で言ってて、我ながら飛躍した推測だけどな。 あんたが本物なら、そう言っている以上、そうなんだろう。 そこは無理矢理にでも納得しておかないと、話が進まない……情けない話だ。 ……で、これからどうするんだ? 競争相手を探して、何か勝負するのか? |
(171)2006/03/20 22:37:48 |
![]() | 双子 リック [きょろきょろ、と辺りを見回す。] ここだとどうも落ち着かないなぁ。 まぁいいや。本読むのは後でもいいし、もうちょっとぶらついてみるか。夜は怖いから嫌いなんだけど…。 [ぶる、っと体を震わす。] ま、サーヴァントっての? 他の連中の動向も掴めるかも知れねーしなぁ、夜だと。 出没する場所とか分かってりゃ避けられるかも知れねーし。 ぶっちゃけマスターの人が諦めるまで避け続けてりゃいいだろ。 ちと気が引けるけど… 大体、よくも皆「戦いだ戦いだぁ」とやってられるよなぁ。 全く謎だぜ。疲れないのかねぇ。 [ぶつぶつとぼやきながら、ふらふらと歩く。 …どう見ても怪しかった。] |
(172)2006/03/20 22:39:47 |
![]() | 学生 ラッセル -北ブロック・オフィス街- [そのままの格好では目立つため、武装を解除し、最初に案内された商店街で適当に男物の服を買った。 現代の服を着たセイバーは、どこから見ても違和感のない普通の青年となっていた。] ここが北ブロックってところか? スゲェ高い建物ばかりがある場所だな……。 とりあえずこれで、メイの話によると中央ブロックとやら以外は全部回ったことになったわけだが…… [霊光院があった西ブロックから始まり、南、東、北と主要な場所は順を追って案内された。 途中でサーヴァントと出会う可能性も考えていたが、結局それには至らなかった。 いや、元々セイバーは魔力探知の能力はあまりない。昨日発見できたのは相手が気配を消すのに注意を払えないほど消耗していたか、焦っていた為だろう。] |
(174)2006/03/20 22:44:15 |
![]() | 学生 ラッセル どっちかってぇと開けた場所の方が戦いやすいかねぇ。 死角が増えるとその分、後ろを取られる可能性もあがっちまうからな。 [セイバーは辺りを見回しながら答える。 彼が攻撃を受けてはならない唯一の場所、逆にいえば底さえ狙われなければよほどのことがない限り彼は負けないのだ。 "宝具・邪龍の宝血-ファーブニル-" 【ランクA 種別:対人宝具 レンジ- 最大捕捉 1人】 邪竜の血によって齎された限定条件内での復元・治癒能力、及び"死の形の固定能力"。 万物は何らかの要因によっていずれ死に至る事が誕生した時から既に定められており、 具体的には"点"と"線"としての形をとっている。 (先天的にこの"死"そのものを見れる能力者も極稀にだが存在する。) 本来時間・及びその存在の状況と共に変化する"死の点と線"の位置と形を背中の一点に凝縮、固定する事がこの宝具の力である。 ] |
(182)2006/03/20 23:08:37 |
![]() | 文学少女 セシリア [まことは家族全員が揃った時以上に作ったつもりだったが、それは1時間足らずで綺麗になくなってしまった。 それだけバーサーカーがお腹を空かしていたかと思うと少し罪悪感を覚える。] んー、それだけ食べてもらえると料理のしがいがあるよっ。 【うん、やっぱり関係ない人を戦いに巻き込むのは駄目。 それに私の部屋にずっといないで少しは動かなきゃ・・・ いざという時に身体が動けなきゃ意味が無いし・・・】 [まことは洗い物をおえ、バーサーカーとテーブルをはさんで正面に座った。] バーサーカー。 今から貴方にこの町を案内しようかと思うんだけど・・・大丈夫? |
(183)2006/03/20 23:08:41 |
![]() | 学生 ラッセル [つまり、"死と言う結果に繋がる道"を背中以外から完全に消し去っている事となる。 故に、背中へ攻撃以外は致命傷でも在ろうとも致命傷にはならず、無効化される。 また、同時に"背中以外への攻撃によるダメージを瞬時に復元・治癒する"能力も備えており、 実質的に"背中以外への攻撃は完全無効化"となる。 無論、背中には"死への道"が蠢いている事となり、そこへのダメージは文字通り"致命傷"となる。 つまり、何が何でも背中への攻撃は防がねばならない。] 気配は今の所感じねぇな。 元々、セイバーのクラスは最強だなんて言われちゃいるが、それは基本能力とかだけで見たときの話だ。 こういう索敵能力なんかはキャスターなんかの十八番だからな。 逆にいっちまえば、真っ向勝負以外じゃ結構キツイ所もあるってことだな。 |
(185)2006/03/20 23:12:34 |
![]() | 書生 ハーヴェイ ・・・・・・ はっきり言おう、僕の生前は戦乱の世だ。 自分が生き残る為、誰かを守る為にはそのような事も仕方が無かった。 だが今の大祐が住んでいるこの世界は平和だ。だからきっとピンと来ないのだろう。それが僕と君の認識の差だ。 この戦いに参加する魔術師は、君と同じように自分の命を賭けてでも手に入れたいものがある者達だ。いわば非現実的なものだ。ならば君も命を狙われる立場であり、だからこそ聞いた。 自分よりも加奈という女性の方が大切か、と。 それに勝利条件はあくまで他のサーヴァント全員の死亡、マスターを殺すのが目的ではないし、あえて狙う必要も無い。君が命令しない限りは、余程の事がない限りマスターを狙うことは無いだろう。 少しは、納得してもらえたかな? |
(186)2006/03/20 23:13:26 |