人狼審問

- The Neighbour Wolves -

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(1201)牢獄のレクイエム : 3日目 (1)
村人は集会場に集まり誰を処刑すべきか話し合った……

農夫 グレン は、逃亡者 カミーラに投票した
書生 ハーヴェイ は、お尋ね者 クインジーに投票した
医師 ヴィンセント は、美術商 ヒューバートに投票した
見習い看護婦 ニーナ は、牧童 トビーに投票した
見習いメイド ネリー は、逃亡者 カミーラに投票した
牧師 ルーサー は、美術商 ヒューバートに投票した
酒場の看板娘 ローズマリー は、逃亡者 カミーラに投票した
踊り子 キャロル は、逃亡者 カミーラに投票した
逃亡者 カミーラ は、美術商 ヒューバートに投票した(ランダム投票)
牧童 トビー は、牧師 ルーサーに投票した
流れ者 ギルバート は、牧師 ルーサーに投票した
お尋ね者 クインジー は、逃亡者 カミーラに投票した
美術商 ヒューバート は、酒場の看板娘 ローズマリーに投票した(ランダム投票)

逃亡者 カミーラ は、村人の手により処刑された……
次の日の朝、牧童 トビーが無惨な姿で発見された。
現在の生存者は、農夫 グレン、書生 ハーヴェイ、医師 ヴィンセント、見習い看護婦 ニーナ、見習いメイド ネリー、牧師 ルーサー、酒場の看板娘 ローズマリー、踊り子 キャロル、流れ者 ギルバート、お尋ね者 クインジー、美術商 ヒューバート、の11名。
書生 ハーヴェイ
血か…。

俺が知っている限りでは、ヨーロッパの各地にライカンスロープ(獣人)や吸血鬼の話があり、銀が弱点だということだ、ネリー。

そして獣人化や吸血鬼化は伝染するという話もある。俺は埋葬のとき、死体をナイフで傷つけて見たのだが、特に反応はなかった。だから伝染はしないのかもしれない。

クインジー、君は元軍人だろう。もし君が獣人でないとわかれば心強い。もしよければ、銀のナイフで君の腕を傷つけさせてくれないか?

[ハーヴェイはナイフを取り出した。]
(0)2006/02/22 00:31:52
農夫 グレン
【夜/礼拝所】
[ 昼にはいた人物がひとり、今は居ない。そのことに思い至ると、俺の中で疑念がぐっと膨らんでいった。
礼拝堂の扉を開き、廊下を探る。
…居ない。]

髭のおっさん。そんなことが証拠になるなら、俺だって人間さ。

ところでよ。
昼頃、ワインを呑んでた女はどこだ?
(1)2006/02/22 00:34:18
お尋ね者 クインジー
ハーヴェイ、かまわんよ。
昨日、ヒューバートの目の前で親指を切ってみせたがね。

[そういうとクインジーはハーヴェイに左腕を差し出した。]
(2)2006/02/22 00:34:47
美術商 ヒューバート
判っては居るようだな。
まぁ、権力者に取り付いて甘い汁を吸っている私が言うのもなんだがね。

理想の社会なんてのは、それこそ夢物語だな。


理想の社会は無理だが、もしも理想の世界が有り得るとしたら…そうだな、地上から全ての人間を消し去る…少なくとも、全ての人に平等な世界なのは確かだと思うね。

さて、少々用が在るので今は失礼させて貰う。
(3)2006/02/22 00:35:16
美術商 ヒューバートは、礼拝堂を離れ、カーミラを探しに行こうとした。
2006/02/22 00:36:39
書生 ハーヴェイ
[クインジーはハーヴェイに左腕を差し出した。ハーヴェイは戸惑った。]

いや、やはりやめておこう…。これだけ堂々と腕を出すものが人狼であるとは…考えたくないな。

こうしていくことで、獣を追い詰めてしまうのもわれわれの命を危険に晒すかもしれんしな。
(4)2006/02/22 00:37:47
書生 ハーヴェイは、美術商 ヒューバートが部屋を出て行く姿を見送った。
2006/02/22 00:39:05
農夫 グレン
【夜/屋外】
[ 月明かりの下に飛び出し、あたりを探る。
草原に紛れるように人影があるのを、確かに見た。
冷や汗が頬を伝う。
一歩、一歩。気取られぬよう、そちらに近づく…]

!…あれは。
(5)2006/02/22 00:39:09
見習いメイド ネリー
(──ヨーロッパの各地にライカンスロープ(獣人)や吸血鬼の話があり、銀が弱点だということだ、ネリー。)

[ハーヴェイは静かに自らの知識を口にした。
獣人や吸血鬼の御伽噺は聞いた事があり、また銀がその対抗手段となり得る事は物語として耳にした事はあった。
普段なら御伽噺を現実と考える事は突拍子もない事のように思えるのだがこの異常な状況下ではそうも片付けられない気がし始めていた]

(──俺は埋葬のとき、死体をナイフで傷つけて見たのだが、特に反応はなかった。だから伝染はしないのかもしれない)
(クインジー、君は元軍人だろう。もし君が獣人でないとわかれば心強い。もしよければ、銀のナイフで君の腕を傷つけさせてくれないか?)

クインジーさんが軍人…?
(ハーヴェイさんはクインジーさんを獣人でないか確かめたいと考えているのね)

[私は「軍人」という言葉に不安になったようにクインジーをそっと見た]
(6)2006/02/22 00:40:33
お尋ね者 クインジー
ハーヴェイ、獣を追い詰めるのが…得策ではない…と?
窮鼠猫を噛むって奴か?

追い詰められているのはどう考えても我々のような気がするがな。

[クインジーは出した左腕を引っ込めると、そのまま肩を竦め苦笑した。]
(7)2006/02/22 00:42:06
見習いメイド ネリーは、ヒューバートとグレンが出て行くのを見送った。
2006/02/22 00:42:49
美術商 ヒューバートは、カミーラらしき人影を屋外に見かけ追おうとした…その時…。
2006/02/22 00:43:10
美術商 ヒューバートは、医師 ヴィンセント牧師ルーサーに、行く手を阻まれた。
2006/02/22 00:43:46
踊り子 キャロル
【回想/少し前の時刻/礼拝堂】

[クインジーの『俺は俺だ』という言葉は何故かキャロルを安堵させた。この人は信用できるかもしれない。そこへ礼拝堂にヒューバートとグレンが新たに現れた。紅い月、といって騒いでいる。ハーヴェイとクインジーに釣られ、キャロルは天井を見上げた。確かに紅い月光が辺りを照らしていた。
ヒューバートがナイフを持って自分の指を切りつける。]


あ、ちょっと、ムッシュ…嘘!やめて頂戴!

[滴り落ちる鮮血を見て恐怖を覚える。あれだけの血が流れたのを見ながらも、今目の前で生きている人から流れる温かい血はやはり視覚的にショックだ。]
(8)2006/02/22 00:45:10
見習い看護婦 ニーナ
[屋内にいるにも関わらず、窓からドアへ向けて吹き込んだ風が嫌な空気を運んでいるような気がした。明かりのランプがかたかたと揺れる。]

何か…嫌な予感がします。
そんな気がしません…?ローズ…
(9)2006/02/22 00:45:38
見習いメイド ネリー
獣を追い詰めて行った方がいいんじゃないでしょうか…?
キャロルさんのようにまた何かが起きると考えている人もいるようですし…。
(10)2006/02/22 00:46:13
美術商 ヒューバート
【礼拝堂から屋外へと続く廊下にて】
[ヒューバートは、手にしていたパレットナイフと、銀のナイフを懐に隠す様にしまうと細い目を更に細めて笑顔を作ると、二人に…ヴィンセントとルーサーに声を掛けた。]

変わった取り合わせだな。どうしたいんだい、こんな夜更けに…それも牧師と医師の取り合わせとは、何か判った事でも在ったのかな?
(11)2006/02/22 00:46:51
踊り子 キャロル
[ハーヴェイが何か言っている。ナイフで疵がつくさまを見せてくれとクインジーに言っている。]

ちょ、ちょっと――ハーヴェイ。お願い、止めて――

[キャロルはすっかり怖気づいてしまった。あの少量の血ですらも、生きている人についたナイフの傷から流れる血は彼女にはショックなのだ。]
(12)2006/02/22 00:47:01
踊り子 キャロルは、書生 ハーヴェイに震える手でしがみついた。【現時刻】
2006/02/22 00:47:34
酒場の看板娘 ローズマリー
【医務室】

[ローズは、ニーナと二人でナイフを握り、身動きできないでいた。
「自分の身は自分で護れ」とニーナに言ったものの、ニーナの今の体力で、自分自身を護れる筈もなかった。それは…足を怪我してるローズも同様だった。]

『何か…嫌な予感がします。
そんな気がしません…?ローズ…』

[長い沈黙の後、ニーナが不安を口にする。
ニーナが感じたもの…それはローズも感じたものだった。医務室の中に…生温かい風が吹き込む。そう、まるで、人の血の温かさ……]

う、うん……
(13)2006/02/22 00:49:32
書生 ハーヴェイ
大丈夫だ、切りはしないさ。

[ハーヴェイは制止するキャロルに穏やかに答えた。]
(14)2006/02/22 00:51:54
見習い看護婦 ニーナ
ローズさん…もしこの部屋に人狼という魔物が入ってきたら…私のことは構いませんから逃げて下さい。足手まといにはなりたくないですから…

[ローズもまた逃げおおせるかは疑問符がつくものだった。けれどもニーナは言わずにはいられなかった。]
(15)2006/02/22 00:53:01
書生 ハーヴェイ
「獣を追い詰めて行った方がいいんじゃないでしょうか…?」

誰が人狼か、探し出して追い詰める必要はあるだろうな。

ただ、目の前で銀のナイフで傷つけたときに、痛みに堪えかねた人狼が化け物に変身して暴れては困るということだ。

やつらがいつ化けるのか…、伝承通り月夜なのか…?
(16)2006/02/22 00:55:14
踊り子 キャロル
【礼拝堂】
[取り乱した心を抑えるように深呼吸を繰り返そうとする。しかし過呼吸になる。やっとの思いで心を鎮め、ゆっくりと発音した。]

――ごめん――切り傷にトラウマがあるの。ごめんなさい。
人狼が居るならば、人狼を追い詰めていくことには賛成よ。私達が残された意味っていうのは――解らないけれど、このままじゃ終わらない、そんな気がするから。

[息をつきながら発音していたその時、キャロルの鼻孔を生暖かい血の匂いがついた]
(17)2006/02/22 00:56:02
農夫 グレン
【夜/屋外】
[ 月夜に照らされた人影は、ふたつあった。
ひとりが頽れ、もうひとりがそれを抱えているのか。
あるいは…まるで貪っているかのようにも見える。
抱えている方の人影は頽れている人影に注目しているらしく、こちらには気付いていない。…ついてきていたヒューバートの姿も、ない。
ひとを貪る怪物の首筋に、勢いよく銀の刃を突き立てる寸前。そいつは振り返ろうとした。]

っ…おお!
(どかっ)
(18)2006/02/22 00:56:35
農夫 グレン
【夜/屋外】
[ ざっくりと首についた傷口から、鮮血が迸る。苦痛にあえぐ悲鳴。
倒れていたほうの人影を放り出し、座っていた人物…酒好きのカミーラは立ち上がろうとして敵わず、仰向けに倒れ込んだ。からり、握っていた銀のナイフが地べたに転がる。]

…はあっ。はあっ。

やった…のか?
(19)2006/02/22 01:00:00
踊り子 キャロル
血…??

[キャロルはそう呟いて青ざめ、さっきのヒューバートを思い出して礼拝堂から駆け出した。]

【礼拝堂外の廊下】

[駆け出した所でヒューバートにすぐ出くわした。ヴィンセントとルーサーを相手に、何やら対峙している。]
(20)2006/02/22 01:01:35
踊り子 キャロルは、外から、どさっ、という物音を聴いた。
2006/02/22 01:02:12
農夫 グレン
【夜/屋外】
[ もうひとつの人影、トビーは、腹を赤黒く染め、口からは血の泡を吐いて目を見開いていた。命は…ないだろう。右腕が深く引き裂かれているのは、抵抗した証だろうか。
トビーとカミーラ、ふたりの死体が朱い月に照らされ、物も言わずに俺を睨みつける。
俺は、しばらくその場を動けず、*立ちつくしていた…*]
(21)2006/02/22 01:03:25
酒場の看板娘 ローズマリー
(私は…ニーナを見捨てて、一人で逃げれるのかな…?

私のこの足で、どこまで逃げれるのか分からない。
それでも、ニーナと一緒に逃げるよりは、助かる可能性が高い。

うん、逃げれる…私は、逃げなきゃいけない…
死ぬわけにはいかない……

でも―――)

ニーナ…一緒だよ。

私は…ニーナを見捨てない。

[ローズはそう言うと、ニーナの瞳を真っ直ぐ見つめ、その手をぎゅっと*握った。*]
(22)2006/02/22 01:04:18
見習いメイド ネリー
(ただ、目の前で銀のナイフで傷つけたときに、痛みに堪えかねた人狼が化け物に変身して暴れては困るということだ。)

なるほど… それは確かに…
もし銀のナイフで傷つける事でそのような事になるのだったら、
少なくとも皆立会いの下でやったほうがよさそうですね。

だって…あんな事ができるわけですから…
少人数では対抗するのは難しいでしょうね…

[ハーヴェイの言葉に不安を感じながらそう答えた]

(やつらがいつ化けるのか…、伝承通り月夜なのか…?)

[ハーヴェイの言葉に再び窓の外の月を見上げた]
(23)2006/02/22 01:04:29
お尋ね者 クインジー
[クインジーはもう一度天窓の外を見ると正面に向き直り、軽く胸の前で十字を切った。]

………。

[クインジーはしばしそのまま*目をつぶっていた*]
(24)2006/02/22 01:07:41
踊り子 キャロルは、美術商 ヒューバートの無事を確認し、外へと駆け出した。
2006/02/22 01:07:54
見習い看護婦 ニーナ
ありがとうございます、ローズさん…

[『逃げて』という言葉は気休めにしかならないことは重々理解していたが、それでもそのまま言葉を受け取ってくれたローズに感謝した。]

私はもう一眠りすれば、きっとよくなりますから。
(25)2006/02/22 01:10:23
踊り子 キャロル
【夜/屋外】

[ショールを持ってこなかったが、風は生暖かかった。建物から離れた草原の方向に、立ち尽くす人影がある。キャロルは辺りに危険がないことを確認し、その人影のほうに走っていった。]

…グレン?

[語りかけたキャロルははっとした。グレンの足元に転がる2つの物体―――
それは今朝ほど彼女が何度も触れたような、凄惨な遺体を思わせる小さな身体。そして、倒れている女性だった。比較的綺麗た。]

2人とも―――死んでるのね―――

[トビーとカミーラだ。キャロルはいまやはっきりと認識していた。矢張り、虐殺は続くのだ。]
(26)2006/02/22 01:11:57
踊り子 キャロル
[トビーは酷く、事切れているのが一目瞭然だった。カミーラのほうは息があるかもしれない。うつぶせになったカミーラの身体を引き起こすと彼女の首筋にぱっくりとついた切り傷が目に入る。
キャロルは血の気が引いていくのを感じた。]

グレ…こ、これ……貴方が……ナイフで??

[意識が遠のくのを自覚しながら、キャロルはカミーラを抱いたまま草原に*倒れこんだ*]
(27)2006/02/22 01:14:34
見習いメイド ネリー
[先程まで怯えているようにみえたキャロルが慌しく室を出て行ったのに戸惑いながらも彼女を留めるタイミングを逸した。
室の中で胸の十字架を握り締め祈るように*瞳を閉じた*]
(28)2006/02/22 01:16:27
医師 ヴィンセントは、(遅くなったが【回想終了】現在位置は医務室→廊下)
2006/02/22 01:17:24
書生 ハーヴェイ
どうした…?

[急に駆け出したキャロルに驚きたじろいだが、我に返ると*後を追い始めた*。]
(29)2006/02/22 01:18:11
農夫 グレン
【夜/屋外】 >>26
[ どれだけぼうっとしていたろう。呼びかける声に振り返ると、朱を纏う女キャロルが駈け寄ってきた。
疑惑を口に乗せるほどに、あやふやな言いがかりに思えてならず、首を振った。]

『2人とも───死んでるのね───』

ああ。トビーはやつらの仕業だろう。無惨なもんだ。
カミーラは、俺が殺した。トビーを襲っていた…と、思う。
(30)2006/02/22 01:19:11
流れ者 ギルバート
【夜/廊下】

[ とろりとこい闇の中を、俺は一人で歩いていた。
時折胸のナイフを確かめ、他の生き物の気配に身を尖らせる。鼠の足音ひとつに神経を削られる自分がひどく情けない。 ]

……馬鹿だな俺。
ビクビクするくらいなら、人居るところに戻れっての……

[ ――他人の気配を感じられないところで、一人じっくり考え事でもしようかと思ったんだが。
これじゃさして意味がない。――何をしにきたんだか。

自嘲して、俺は踵をかえし……]

っ……!

[ 俺にいつのまにか覆いかぶさる影。
後ろの影がふらりと動いた。近い。
ナイフを握りこみ、俺は身を翻す。
振り向きざまにそいつに刃を振い――]
(31)2006/02/22 01:20:36
流れ者 ギルバート
神父様!?

[ ……慌てて踏みとどまった。

紅い光に薄く照らされた顔は見慣れたもの。
状況を理解しているのかいないのか、
ナイフを握ったまま立ち尽くす俺に、神父様は後退りもせずに口を開いた。 ]
(32)2006/02/22 01:20:58
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナはローズの手をそっと握り返した。故郷の家を半ば強制的に去って以来自らの心を許せる人物は全くといっていいほどなかったが、ローズには心の底から初めて何でも話せる人のような*気がした*]
(33)2006/02/22 01:21:18
流れ者 ギルバート
【夜/屋外】

[ 神父様に促され向かった先には、見慣れた光景が広がっていた。
血に濡れた二つの遺体。いくつかの知った顔。]

また、何事だよ、これは……
(34)2006/02/22 01:24:30
農夫 グレン
【夜/屋外】 >>27
[ キャロルは返事を聞くと、月夜でもわかるほどはっきり青ざめ、ふらついた。地面にぶつからないよう抱きとめる。
いつも羽織っていた朱い上着のかわりに、肩を覆う。
失った意識でキャロルは聞いているだろうか?
どうでもよかった、ただ、話をする相手が欲しかった。]

『貴方が…ナイフで?』

おっと。大丈夫…じゃ、なさそうだな。
そうだ。悲鳴を上げて、俺を睨んで…死んでいったよ。
コロシだけはしたことがなかったんだが。こんな気分になるんだな…。手が、震えるんだ。
(35)2006/02/22 01:26:07
農夫 グレンは、踊り子 キャロルを抱きしめて、ぶつぶつ呟いた。
2006/02/22 01:28:16
流れ者 ギルバート
[ グレンがキャロルを抱きとめ、何事かをささやく。
小刻みに揺れる背中に微かな声。

いつもとは違う雰囲気に、
俺は投げかけかけた言葉をのみこんだ。]
(36)2006/02/22 01:29:26
農夫 グレン
【夜/屋外】
[ 意識のないキャロルに、どれだけ泣き言を漏らしたろう。ふと気がつくと、ギルバートがすぐ側で所在なげにしていた。
キャロルの肩と腿を持って抱き上げ、*牢獄に戻る*。]

…よお。ギル。
見てのとおりさ。俺がカミーラを殺して、キャロルが怯えて気絶した。
銀のナイフ、確かな切れ味だぜ。

そっちのトビーは…、殺したのは…、カミーラだと思う。
遺体は明日、どうにかしようぜ。
(37)2006/02/22 01:54:41
医師 ヴィンセント
[ヴィンセントはニーナがローズマリーと話しているのを聞きながら、
彼女がここに運び込まれてくる前までに考えていたことへと立ち戻った。

昔話での化け物…人狼のことを。
人狼は普段は人の姿をとり、人の中に紛れ込む…そして闇に紛れて人を襲う。

話の中では、村人たちは疑心暗鬼に陥っていた─
─そう、今のように。

だが、犠牲を払いつつも彼らは力をあわせてそれを倒し、
村は平和を取り戻したのだった。
…と、ここまでをヴィンセントは思い出した]

話の中では人狼を見分けられるものや、
死に至った者達の正体を見分けられるものがいたが…
(38)2006/02/22 02:01:17
医師 ヴィンセントは、考え直して、溜息を一つついた。
2006/02/22 02:02:00
医師 ヴィンセント
…ここは監獄…
そんなに虫の良い話があるわけがないか……

[そう思っているうちに、話の中でも村人同士が疑いあい、
処刑を行っていたのを思い出す。

外見上での見分けがつかない以上、できるのは疑わしきものを…殺すこと。

人狼は同属を見分け、彼らにしか解らない声で言葉を交わすという。
なので、襲われたものは必ず人間である……そういうことになっていた。

oO(…あの殺戮のあった後に、まだ私達は互いに疑いあい、
  そして殺しあわねばならないのか…)

ヴィンセントは胸のロザリオを押さえた。
そしていらいらとしたように机の上の書類を整理し始め──]
(39)2006/02/22 02:04:40
医師 ヴィンセントは、きらりと硬質の光を放つものが視界の端にあるのに気がついた。
2006/02/22 02:05:55
医師 ヴィンセント
[──それは昼間ネリーから受け取った銀製のナイフだった。

そう、人狼は銀に対しての防ぐ手立てを持っていない。
銀の武器をを以て彼らに致命傷を与えることができるのだ。

しかし、こんな小さなナイフでも、それは可能なのだろうか……

彼はそう思いながらもナイフを手に取り、
刃の部分を慎重に紙で巻いてポケットに入れて、
ニーナとローズマリーに声をかけてその場を後にした]
(40)2006/02/22 02:07:00
医師 ヴィンセントは、廊下に出、通りかかったルーサーと共に*歩き出した*
2006/02/22 02:08:45
流れ者 ギルバート
[ どれだけ経ったのだろうか。
こちらに気づいてか、グレンがふと顔をこちらへ向ける。

――よお。ギル。

紡がれた言葉の中身は予想外のものはなかったが、
僅かに震えるその声は、どことなく俺を不安にさせた。]


そう、だな……


[ 答えに躊躇する俺を尻目に、
キャロルのからだを抱え上げたグレンは牢獄へと歩き出す。

二つの遺体を軽く整えたあと、俺はその背を追った。
遺体を埋葬するのも、奴の言葉について考えるのも、
きっとまだ明日でいい。 ]
(41)2006/02/22 02:11:21
酒場の看板娘 ローズマリー
【朝/刑務所の外】

[ローズとニーナは、交代で眠りにつく事にした。この時、ローズの中でニーナを信じたい…信じられるかも…という気持ちが芽生えていた。それ故、ニーナの前で眠りにつく事ができたのであろう。ニーナが何故、ローズの前で眠りにつけたのか…ローズを信じているからか、それとも他に何かあるのか…

『おはよう、ローズ。』

おはよう、ニーナ。
私達…生きてるのね。

ニーナは、外の空気を吸いに行こうと言い、ローズと共に刑務所の外へと出て行った。]

[外は…既に空高く陽が上がっており、ローズは手を翳した。暫く歩を進めていると、立ち尽くすグレンの姿と…惨情が*目に入ってきた。*]
(42)2006/02/22 08:20:36
お尋ね者 クインジー
【回想/夜/礼拝所】
[短く祈った後、クインジーはキャロルらが出て行った後を追った。行く途中で考えた。]

今日は朱い月の夜…何かが…起こるやもしれん…

[クインジーは歩きながら戦場に身があるかのような殺気と胸騒ぎと焦燥感を感じ戦慄した。]
(43)2006/02/22 09:07:29
お尋ね者 クインジー
[キャロルらの出て行った方を追ってみると…
カミーラ・トビー・キャロルが倒れ、カミーラ・トビーは地に伏していた。キャロルはグレンの腕の中にいた。

前者2人はどうやら息が無く、キャロルは無事のようだ。
注意深く見ると、トビーとキャロルの死体には明らかな相違があった。
無残な姿…先日大量にみた死体と同じ傷跡と首筋をぱっくりと斬られた姿。
話を聞いているとどうやらグレンがキャロルをやったようだ。ナイフを持つ手が震えているグレンの肩に手をやった。]

……。
(44)2006/02/22 11:10:11
お尋ね者 クインジー
グレン…。
カミーラが…トビーを襲っていたというのは本当か?
それが事実ならば…已む無しだ。

カミーラは…人の輪から避けるようにしていた。
もしかしたら…話に言う人狼だったのやもしれん。

『いや、本当のところは分からん。俺には襲っているように見えた。本当に襲っていたかまでは…』

[グレンはそれだけを呟くと、憔悴しきった表情でギルバートらと共にぐったりしたキャロルを運んでいった。]
(45)2006/02/22 11:25:59
お尋ね者 クインジー
[辺りには騒ぎを聞きつけた者達が続々と駆けつけていた。]

無残な姿になったトビーやカミーラをこのままにしておくのは気が引けるが、辺りはまだ暗い。
トビーをこのような姿に変えた犯人がまだこの辺りに潜んでいるかもしれん。

…人狼であればそこらの物陰に潜む必要も無いのだろうがな。

とりあえず今日は寝て、明日弔おうと思う。

[クインジーはそう告げると、自分の房に戻り眠った。【回想終わり・現時刻へ】]
(46)2006/02/22 11:35:11
農夫 グレン
【朝/牢獄そばの草原】
[ 朝日に照らされたカミーラの表情は、苦痛と無念にゆがんでいた。首筋に沿って大きく裂けた傷口は固まって、既にこぼれ落ちた命が大地を鮮やかに染めぬいていた。動くことのないカミーラの瞳に睨まれ、「人殺し!」となじられる気分が沸いてくる。正視できず遺体のまぶたを手のひらで包み、閉じた。]

トビーで最後なのか…?それとも、爪と牙はまだ俺たちを向いてるのか…?

カミーラ。
あんたはいったい、どっちなんだ…
(47)2006/02/22 18:35:58
農夫 グレンは、遺体の前でじっと、答えなき問いを*繰り返した*
2006/02/22 18:40:37
農夫 グレンは、遺体の前でじっと、答えなき問いを*繰り返した*
2006/02/22 18:40:50
流れ者 ギルバート
【屋外】

[ じっと佇むグレンを促し、牢獄の傍に掘った穴の中へ、ふたつの遺体をそっと寝かせる。今日の仕事は終わった。

惨劇の現場に大地に染みたこんでいる血は、
やがて雨や風が洗い落としてくれるだろう。 ]

なあ、グレン。
……お前は人のままだよな?

[ 土饅頭をみつめる、憔悴したグレンの横顔。
その横顔に、俺は思わず問いかけた。 ]
(48)2006/02/22 20:23:11
踊り子 キャロルは、作業室の片隅で目覚めた。【トビーが死んだ翌昼】
2006/02/22 21:12:41
踊り子 キャロル
あれ…
私、何故ここに…?

[窓際の一画にタオルが敷きつめられ、その上にキャロルは寝ていた。医務室の毛布がかけられている。格子の嵌った窓から光がキャロルの足元にさしこむ。緯度の高いこの地方特有の太陽の低さを想う。きっと昼頃だ。]

そういえば、医務室のニーナは回復したのかしら――
(49)2006/02/22 21:19:51
踊り子 キャロル
[不意に、キャロルの脳裏にはっきりと昨日の記憶が蘇った。
生暖かい風が吹く中、立ちすくむグレン。腕を引き千切られたトビー。]

あの聡明なトビーさんが…。何故彼が狙われたの?

[キャロルは彼と一対一で話した経験はなかったが、それでも理知的な振る舞いは深く印象に残っていた。]
(50)2006/02/22 21:25:45
踊り子 キャロル
[そして―――グレンが自ら殺したと名乗り出た、カミーラ。
彼女のぱっくりした傷を見て――]

そうか、そこであたし倒れちゃったのか。

でも何か――温かいものに包まれた感触――だったような…。

誰がここまで運んでくれたのか知らないけれど、感謝するわ。
(51)2006/02/22 21:28:48
踊り子 キャロル
【昼/作業室の片隅】

[カミーラの傷は今でもありありと思い出すことが出来た。思い出すたびに、キャロルの心臓が鼓動を速める。鋭利な傷から血が流れるさまは――キャロルには耐えられない光景だった。]

…。大丈夫、大丈夫よ。
彼女は身内じゃないわ。イレギュラな状況だけれど、元はといえば彼女は全くの他人じゃないの。

[自分にいい聞かせるように独り言を呟く。]
(52)2006/02/22 21:34:18
農夫 グレン
【屋外】
[ 遺体を穴に埋め、作業を終えたギルバートは、俺の顔をじっと見ると問いかけてきた。
答えというより内省を、饒舌に吐き出す。]

「…お前は人のままだよな?」

ああ。俺は人間だよ。
刃物振り回すしか能のない、ちっぽけな人間…だ。
今夜、またあの朱い月が昇って、また誰かが引き裂かれたら。
俺達はどうするんだろうな?

こんな調子で殺し合ってちゃ、船が来るころには屍体しかのこらねえ。
くはははは…
(53)2006/02/22 21:34:43
踊り子 キャロル
[ふと自分の身なりを見る。囚人服は遺体清掃をしたときのままで、至る所に嫌な染みが出来ていた。]


そういえば着替は出したけれど、あたしは着替えてなかったっけ…。


[キャロルは作業室のロッカーからサイズの合う囚人服を探しだし、作業室の暗がりの中で着ていた囚人服を脱いだ]
(54)2006/02/22 21:39:38
踊り子 キャロル
[下着姿になり、新しい囚人服を着けようとしたその時、作業室の隅から物音が聴こえた。]

…!
誰?


[キャロルは慌てて敷いてあったタオルを体に巻き付け、音のする方向を*見た*]
(55)2006/02/22 21:45:55
書生 ハーヴェイ
【回想/夜/廊下】

[キャロルを追いかけたが、姿を見失ってしまった。近くにいたヴィンセントたちに行く先を聞き、後を追いかけた。

キャロルが、そしてカミーラとトビーが倒れていた。]

グレン…!?

[すぐ後からクインジーもやってきた。グレンが彼にとっての事実を語る。]

「グレン…。カミーラが…トビーを襲っていたというのは本当か?それが事実ならば…已む無しだ。」

[クインジーが冷静に答えた。]
(56)2006/02/22 22:18:26
農夫 グレン
【朝/厨房】
[ 作業を終え、スコップ片手にネリーのところに押しかけると、メシを配ってくれた。牢獄の大所帯を賄う食料は莫大で、生き残りで食べるより腐る方が早いほど。という状況らしい。
シチューと呼ぶその料理は、熱くとろりとして、どっさり肉や野菜が入っていた。旨い。芋を頬張る口の中が熱々で、間抜けな声が漏れる。
ネリーは俺やギルバートが食事するさまを眺め、求めるままにおかわりをくれた。空になった皿を突き出すとき、ちらりと覗かせる笑顔が眩しい。]
(57)2006/02/22 22:24:45
書生 ハーヴェイ
【回想/夜/屋外】

「とりあえず今日は寝て、明日弔おうと思う。」

[そういうとクインジーは引き上げた。死には慣れているのだろう。]

……。

[目の前に残されたグレンに戸惑いながら、トビーとカミーラの亡骸をじっと観察してみる。トビーは見るも無残に引き裂かれていた。それに比べてカミーラはぱっくり割れた傷跡だけのようにも見えた。]

(……グレンがトビーとカミーラの両方を殺したとすると、わざわざ違う殺し方をする意味はあるのだろうか。)

[グレンやギルバートたちが引き上げたあともしばらく外で考えた。]
(58)2006/02/22 22:25:27
農夫 グレン
【朝/厨房】
…あ、やっぱり居たぜ。言ったとおりだ。俺の勝ちだな。
ネリー!なにか食い物をくれないか?

──ちょうど煮えたところです。カミーラさんとトビーくんは

ああ。弔ってきた。ルーサーもすぐ来るだろうな。
はふはふ…こりゃ、旨い。はふ…ふぁっほっほほっ。あちち。
ずいぶん豪勢なメシだけど、食料なくなっちまうんじゃないの?

──材料はいっぱいあるのよ。使い切れないくらい

そーなのか。じゃあ…さ、お代わりもらえる?
…なあギル。メシ食って道具片付けたら、灯台でも調べるか?

──船が来たとき、灯台がないと困りますからね──

そうさ。いつかは船が来る。そしたら船と船員達を乗っ取って逃げるんだ。他の牢獄に流されるなんてくだらねえ。
海賊になってもいいかもな。追っ手が来たら、どこへだって逃げればいい…
(59)2006/02/22 22:27:22
牧師 ルーサー
【回想/昨晩/医務室〜囚人礼拝所〜看守側礼拝所】

[ ……昨晩、医務室で眩暈を覚えたルーサーは、それを表に出すまいと務めながら、医務室を後にした。ニーナが、そしてローズが、ヴィンセントの治療を必要とする中で、己がヴィンセントの手を煩わす訳には行かぬと思ったからだった。
 そして、長椅子で横になろうと囚人礼拝所に足を向ける。だが、そこにはクインジーとハーヴェイという先客が居り、不調をを悟られまいとルーサーはそこを後にし、看守ら、施設の者の為に用意された礼拝所に足を運び、その長椅子に体を横たえた。
 ――右肩の傷が熱を持っていた。その痛みを堪えつつ、ルーサーは体を休めようとした。]
(60)2006/02/22 22:33:33
書生 ハーヴェイ
【朝/厨房】

[朝食をもらいに厨房へ向かった。ネリーと、グレンとギルバートと、そして暖かいシチューがそこにあった。]

おはよう、俺にも食事をくれないか?

「他の牢獄に流されるなんてくだらねえ。海賊になってもいいかもな。追っ手が来たら、どこへだって逃げればいい…」

逃げる相談かね?俺は逃げるつもりはないな。だまっていても食事が出てくるんだからな、刑務所は。それにここは非常に興味深い…。
(61)2006/02/22 22:37:48
書生 ハーヴェイ
ところで、二人の遺体はどうしたかね?

[グレンに問いかけた。]

「ああ、こいつ(ギル)と一緒に埋めてきたところだぜ。」

そうか、場所を教えてくれないか…?

[グレンから埋葬場所を聞くと、食事を食べ始めた。]
(62)2006/02/22 22:39:38
酒場の看板娘 ローズマリー
【朝/刑務所の外】

[ローズの瞳に映ったトビーは、生前の面影はなく、腹部から内臓が顔を出していた。体中を血で染め、右腕は胴から離されていた。
嘔吐感がローズを襲う。ローズは手で口を抑えると、ぐっと堪えた。

そして、もう一つ映ったもの…それは、蒼白い表情のカミーラだった。首筋には大きな裂傷があり、そこから流れ出てたであろう血は、グレンの持つ銀色のナイフへと繋がっていた。]

グレン…

[やっとの思いで発した言葉は、ただそれだけだった。]
(63)2006/02/22 22:44:13
牧師 ルーサー
【現時刻(朝)/厨房】

[ 肩の痛みに、ルーサーは目を覚ました。
 体は休める事が出来たが、しかし、その傷の具合は芳しいとは言えないようであった。
 ともかく、皆の様子を見て回ろうと、ルーサーは身を起こし衣服を整えると、看守側の礼拝所を後にした。

 扉を明けると、厨房からはシチューらしき良い匂いが漂ってきていた。そして、話し声が聞こえて来る。――グレンとニーナであろうか。]

『──ちょうど煮えたところです。……カミーラさんとトビーくんは?』

『ああ。弔ってきた。ルーサーもすぐ来るだろうな。』

[ ――聞こえてきたその言葉。
 ルーサーは思わず、然程離れてもいない厨房に駆け、勢いよく扉を開けた。]

今の話――トビーさんとカミーラさんはどうなさったのですかっ!?
(64)2006/02/22 22:48:04
農夫 グレン
【朝/厨房】
[ 食事をしていると、ハーヴェイもやってきた。メシの匂いは人を引きつける。
ハーヴェイは遺体を埋葬した場所に興味があるようで、メシを食いつつ嫌でも遺体を思い出すのが正直閉口した。
よほど興味があるのか、話を聞き終わるまでメシに手をつけないほど。]

ああ、こいつと一緒に埋めてきたところだぜ。

「そうか。場所を教えてくれないか…?」

玄関を出たら左に折れて、台車の轍についていきな。今ならルーサーとクインジーが残って祈ってるから、すぐ解るぜ。
…いったいどうしたんだ?いっとくが、胸の悪くなるようなシロモノだぜ。
(65)2006/02/22 22:51:05
酒場の看板娘 ローズマリー
[グレンは刑務所の中に戻る前、ローズとニーナに目の前の惨情について説明した。]

カミーラがトビーに襲い掛かってたと思う…?

それで、カミーラを…そのナイフで殺したの…?

[呆然と立ち尽くしていたグレンは、既に落ち着きを取り戻していた。誰が、この惨劇を引き起こしたのか分からない中で、何の確信もなく命を奪うという行為を、グレンはどんな気持ちでしたんだろう。ローズはそんな事を思っていた。]
(66)2006/02/22 22:57:10
農夫 グレン
【朝/厨房】
[ 話をしていると、勢いよく扉が開いた。
ギルバートを肘でつつく。祈ってるんじゃなかったのかよ…?
ルーサーは、トビーとカミーラのことを把握していないらしく、初めてみる剣幕で問い詰めてきた。]

──トビーさんとカミーラさんはどうなさったのですかっ!?

……よお。ルーサー。
(おいギル、ルーサーは祈ってるんじゃなかったのか?)

ああ、ひょっとして知らないのか。
昨夜、トビーは殺されていた。草原で俺が見たときはもう死んでいた。
そのときカミーラがトビーに襲いかかって見えたからな。俺が、この銀のナイフで、刺した。

…死んだよ。
(67)2006/02/22 22:57:25
酒場の看板娘 ローズマリー
[やがて―――。
ギルバートが惨情の前に姿を現し、二人の亡骸を地深く埋めた。その姿からは、悲しみの感情を感じる事はできなかった。ただ…ひらすら''作業''をしてるような…そんな感じがした。

グレンがゆっくりとその場を立ち去る。
不思議と、ローズはグレンを責める気にはなれなかった。もし…もしもグレンを信じるのなら、グレンがとった行為は、ローズ自身が生き残るために、必要な事だったからだ。

ローズはその後、刑務所の中へと戻っていった。]
(68)2006/02/22 23:04:12
牧師 ルーサーは、農夫 グレンの言葉に絶句した。
2006/02/22 23:04:16
書生 ハーヴェイ
「…いったいどうしたんだ?」

弔いの言葉をかけると言ったら何か変か…?
(69)2006/02/22 23:04:40
牧師 ルーサー
【朝/厨房】

 ――主よ………………

[ 沈黙の後、やっと搾り出したようにその言葉を口にしたルーサーの目から、ただ滔々と涙が流れ落ちて行った……。]
(70)2006/02/22 23:10:58
農夫 グレン
【朝/屋外】
[ 朝、改めて遺体を見ていた俺を、ローズマリーが蒼白な顔で出迎える。
昨夜したことを見ていたらしい。]

──グレン…

見てたのか…
倒れているトビーに襲い掛かっていた。月明かりだが…。カミーラは、俺にはそう見えたんだ。

──カミーラがトビーに襲いかかってたと思う…?

ああ。そうだ。だから、カミーラを刺した。

──それで、カミーラを…そのナイフで殺したの…?

ああ。殺した。トビーも助かるかと思ったんだが。甘かったな…
(71)2006/02/22 23:13:31
農夫 グレン
【朝/厨房】
[ ハーヴェイの返答は率直だった。
俺はこいつを怪物かなにかと勘違いしていたのかもしれない。夜中の独房で、大声で喚き散らす男だが、死者を悼む心はあるようだ。]

──なにか変か…?

いや、…まっとうだ。詮索してすまなかったな。
(72)2006/02/22 23:18:13
農夫 グレン
【朝/厨房】
[ 滔々と涙を流すルーサー。トビーは、ルーサーの祈りを聞いて安らぐのだろうか?
ルーサーに墓所を教えると、空いた皿を片付けてネリーの髪を撫でる。]

ルーサー。どうせなら、あいつらの前で祈ってやってくれよ。場所はハーヴェイについていけば判る。

…ネリー。メシありがとな。すげえ旨かったよ。
(73)2006/02/22 23:26:28
農夫 グレンは、厨房を*あとにした*
2006/02/22 23:26:30
流れ者 ギルバート
【回想/朝/厨房】

――…なあギル。メシ食って道具片付けたら、灯台でも調べるか?

[ 俺はグレンの言葉に頷いた。
神父様はいい。でも俺たちには、そうするしかまともな未来はないだろう。
逃走がまともであるとは言いがたいとしても、
惨めな牢獄暮らしはもううんざりだ。 ]
(74)2006/02/22 23:35:18
書生 ハーヴェイ
[グレンとルーサーのやりとりを耳にしながら食事を摂った。カミーラがトビーに襲っているように見えたというグレン。グレンは恐怖にかられていたのだろうか。一見胆力がありそうには見えるのであるが。]

ごちそうさま、おいしかったネリー。

[そういうとハーヴェイは厨房をあとにし、2人の犠牲者の元へと*向かった*。]
(75)2006/02/22 23:36:16
牧師 ルーサー
【朝/厨房】

[ グレンの言葉に頷くと、ルーサーはゆっくり――いや、むしろ重いと言うべき足取りで屋外へと向かった。
 その背にかかった、帰っていらしたらシチューを召し上がってくださいねというネリーの言葉に、何とか笑みを作ろうとしながら頷いて。
 途中、廊下にはでローズが佇んでいた。]
「ルーサーさん…何故、こんな事になったんでしょうね…」

これも……主の御心であらせられるのかも知れません。少なくとも、二人は生きる苦しみからは解き放たれました。しかし……私は神の僕としては未熟であるのでしょうか。ただ、そう思う事はできません……

[ ルーサーはそう言って、悲しみに暮れた瞳をローズに向けた。……暫しの沈黙の後、ルーサーは二人に弔いの祈りを捧げに行く事を告げ、その場を後にした。]
(76)2006/02/22 23:56:07
牧師 ルーサーは、皆の行く末を思いながら、*二人に祈りを捧げた。*
2006/02/22 23:58:06
農夫 グレン
【昼前/医務室】
[ この島の太陽は低い。カミーラとトビーを埋葬したとき、偶然見付けた彼岸花をニーナに届けよう。そう思って立ち寄った医務室では、ローズが椅子に腰掛け、窓の外を眺めていた。
使われていない瓶を見付けると、花を生けて窓際に置いた。口止めを頼むと、返事も聞かずに医務室から逃げる。]

よう。ローズ。ニーナは…寝てるのか。
墓掘りをしていたら、花が生えてたんだ。せめてもの罪滅ぼし…には、ならねーな。こんなところ必要なくなっちまう。

(ことり)
…これで少しは気が紛れると…いいんだが。
ローズ、これのこと、ニーナには内証にしておいてくれないか?
一服盛ったやつからの花なんて、不気味だろうし、な。

すまねえ、恩に着るよ!
(77)2006/02/23 00:43:29
農夫 グレン
【昼/作業室】
[ 片付けるスコップには、女子作業室の番号がふってあった。
はじめて立ち入る女子作業室に並ぶ道具は、カンナや鋸、金槌ではなく、用途のわからない小物ばかりだった。
シャベルの置き場を探して座り込み、足下を見て回る。…薄暗い棚下をじっくり探していると、スコップが見える。その上に手持ちを放り込むと、がららんと音がした。誰何の声]

暗いな…。くそ。人狼が居たりしねえだろうな。
スコップはどこだよ…

ここか。
(がららん)

「…!
 誰?」
(78)2006/02/23 00:43:46
踊り子 キャロルは、農夫 グレンの姿を見て慌てて前をあわせた。
2006/02/23 00:55:44
農夫 グレン
【昼/作業室】
[ 日の入り込みにくい作業室に、ひとりの女が佇んでいた。こちらを睨み、ぼろのタオルで裸身を護っている。
僅かな日光の差し込みが豊かな膨らみを照らして陰影をかたちづくり、タオルの内側を思わせる。
残りのスコップを棚下に押し込むと、キャロルの前に立ち上がった。]

…着替えてたのか。
(79)2006/02/23 01:02:51
踊り子 キャロル
…そうよ。なんか酷いところを見られちゃったわね…

[ばつが悪そうにキャロルはうつむく。]

そういえば、カミーラ…どうした?
(80)2006/02/23 01:05:32
農夫 グレン
【昼/作業室】
[ キャロルは胸元を引き寄せ、よそを向いて俯いた。
ふと思い立ったのかこちらを向いて疑問を投げかけてくる。案じている表情。
我知らず、1歩、2歩、足を踏み出していた。]

「そういえば、カミーラ…どうした?」

カミーラは、墓の下にいるよ。
ついさっき埋めてきた。

俺こそ、昨夜は酷いところをみられちまったな…。
(81)2006/02/23 01:12:36
踊り子 キャロルは、かぶりをふった。
2006/02/23 01:13:13
踊り子 キャロル
それが…カミーラの傷を見て、それ以降の記憶がないのよ。
誰がここに連れてきてくれたのかも解らない。

[少しずつ近づいてくるグレンに、無意識に身体を強張らせる。]

カミーラは…どうして、彼女を殺したの?
トビーを彼女が襲ったと?
(82)2006/02/23 01:15:23
踊り子 キャロルは、カミーラの服装を、顔つきを思い出していた。
2006/02/23 01:16:51
踊り子 キャロル
[グレンはあの夜の様子をキャロルに説明した。カミーラがトビーを襲うような形であったこと、グレンが見たときにはトビーはもう息絶えていたこと。カミーラの最期の様子をグレンが説くと、キャロルは目線をそらした。]


――けれども、あたしもその状況なら、カミーラを疑うと思う。
彼女――単独行動が多かったし、もし人狼が居るとしたら彼女は一番疑わしいと思う。

[キャロルは着ていた囚人服のポケットから、メタルのヘアピンを取り出した。]
(83)2006/02/23 01:21:23
農夫 グレン
[ キャロルの問いかけには、多くの相手に何度となく答えていた。
それでも、胸を抉る。結局、確信などあろうはずもないのだ。迷いは、いつまでも晴れない。]

どうしてカミーラを殺したかって…?
あいつがトビーを襲っていたからだ。
そうさ!月明かりで俺は見たんだ!
カミーラがトビーを殺したんだ!
だから俺はカミーラを刺した!
(84)2006/02/23 01:22:26
農夫 グレンは、話を聞かせつつ歩み寄ると、キャロルの手首を掴んだ。
2006/02/23 01:23:29
踊り子 キャロル
彼女の罪状は窃盗。確か、錠前破りのプロと聴いているわ。

[ヘアピンを手の中で弄ぶ。キャロルの脳裏に、在りし日のカミーラが浮かぶ。
娯楽室でときたまぽつぽつと会話したい気分になる、そんな時にうってつけの相手だった。彼女のフランクさはキャロルにはとても気楽なものだったのだ。]

独房に居たときも、錠前の破り方なんて――とうに解っていたと思うわ。
だから、虐殺の夜に看守を殺したのが彼女だといわれても――あたしには違和感はない。
(85)2006/02/23 01:24:14
踊り子 キャロルは、農夫 グレンに手をつかまれ、驚いてグレンの目を見た。
2006/02/23 01:24:31
農夫 グレン
だが、トビーは助からなかったよ…
もう死んでいた…。

カミーラの最後の顔は、ひどく歪んでたよ…

俺は…
(86)2006/02/23 01:25:29
踊り子 キャロル
[グレンはきっとカミーラを刺したことで皆に何度も同じ問いをされているのだろう。口では断言する彼の目の中から、彼の心の迷いを感じ取り、キャロルは複雑な気分になった。]

――大丈夫――あたしは、貴方を信じる。
信じるから。

[キャロルはそっとグレンの肩に手を置いた]
(87)2006/02/23 01:28:56
農夫 グレン
[ キャロルの瞳がきっと睨みつけてくる。
それがなぜなのか、思いを巡らせることもせずに、ただ己のことを問うた。キャロルは、ゆっくり、ぽつぽつと話し始めた。]

キャロル…。
俺のことが恐ろしいか?
暗闇から忍び寄って殺戮する化け物だと…思うか?

──独房にいたときも、…
(88)2006/02/23 01:29:03
農夫 グレンは、踊り子 キャロルの瞳を見つめかえしながら、じっと話を聞いている。
2006/02/23 01:30:02
踊り子 キャロルは、農夫 グレンの言葉に少しだけ動揺した。
2006/02/23 01:30:08
農夫 グレンは、踊り子 キャロルの言葉に、子供のように顔をくしゃくしゃにして泣いた。
2006/02/23 01:32:07
踊り子 キャロル
[キャロルは言葉を選ぶように、ぽつり、ぽつりと話す。涙を流すグレンの目をまっすぐ見、彼の背中をさすりながら。]

恐ろしくは――ないわ。
貴方は、迷ってる。
カミーラを殺したのが正しかったのか、ほかの人が言わなくても、
貴方が一番迷っているはずだわ。

そういう貴方に、化け物の素質は感じない。
(89)2006/02/23 01:35:36
農夫 グレン
[ ──信じる。
その一言がどれほど嬉しかったろう。
生まれて初めて涙を零し、俺はキャロルの胸で大泣きした。]
(90)2006/02/23 01:36:00
踊り子 キャロルは、私の感覚なんて当てにならないけど、と舌を出して笑った。
2006/02/23 01:36:20
踊り子 キャロルは、農夫 グレンの感情が落ち着くまで、彼を抱きしめ、頭を撫でていた
2006/02/23 01:41:21
農夫 グレン
[ キャロルの言葉が柔らかい。背をさする掌が温かい。
俺は、キャロルの朱い唇に、唇をあわせた。]

…キャロル。
(91)2006/02/23 01:44:59
農夫 グレン
[ キャロルを抱きしめ、後頭部を掌で覆って押し倒す。
不意をつかれたキャロルは倒れ、俺の下敷きになって床に転がる。]

キャロル。
キャロル。
…キャロル!
(92)2006/02/23 01:49:09
踊り子 キャロル
[グレンの唇がキャロルの唇を覆う。
キャロルは今だけ、されるがままに任せておいた。]

…忘れないで。
心が弱っているときは、人のぬくもりが恋しくなるものよ…

[床に押し倒される。少しだけ焦る。
だが、グレンを刺激してはいけない気がした。
キャロルはそのまま、グレンに身を任せていた。]
(93)2006/02/23 01:52:45
踊り子 キャロル
[抱き合ったグレンの鼓動がキャロルに伝わってくる。
肌蹴た彼女の胸に伝わるその鼓動のリズム、そして彼の体温の気持ちよさと、緊張感がキャロルの身体を支配する。]

昼の光の中、キャロルは白い光に包まれる感覚に*堕ちていった*]
(94)2006/02/23 02:02:11
農夫 グレン
[ 身を重ね、キャロルのからだが一瞬だけ強ばる。
己のしたことを省みる意識は、その一瞬だけわき起こったきり、どこかに沈んでいった。
タオルが作業台にひっかかり、垂れ下がる。俺はキャロルとひとつになって、荒れくるう激情に身を任せた。
腕の中の優しいぬくもりが俺の心のささくれを溶かし去ってくれて、俺は、生涯でいちばん安らかな*眠りについた*。]
(95)2006/02/23 02:06:51
見習い看護婦 ニーナ
【回想/朝/刑務所の外】

[ニーナはローズと二人で交代で見張りながら夜を明かした。
アルコールを身体に含んだことにより、相当体力を落としていたが夜も白み始めた頃には元通りの体調を取り戻しつつあった。]

空は、普段通りの様子でしょうか・・・

[まる1日ぶりに床に足をつける。平衡感覚も普段通り。今日からは元通り動ける、そんな気がした。]
(96)2006/02/23 02:32:32
見習い看護婦 ニーナ
『私、外の様子を見てくるね。』

ええ、気をつけて・・・

[ローズが医務室から出ていった。お互い、極限状態が持続していたせいかまだ多少の精神的な疲労が残っているらしい。空腹感も多少もよおす。ローズは状況の確認などをかってくれたのだろう。
ニーナはローズの好意を素直に受け取り、ニーナはまたもう一眠りすることにした。]
(97)2006/02/23 02:43:19
踊り子 キャロル
【昼過ぎ/作業室の一角】

[グレンの腕の下でキャロルは目を覚ました。身体が冷える。寝ているグレンを起こさないようにそっと抜け出す。
久しぶりにシャワーを浴びたくなった。古いタオルを一枚取り、囚人服をさっと着て、シャワー室へとシャワーを浴びに行く。]

【昼過ぎ/女子房側シャワー室】

[奇跡的にお湯の出るシャワー室で、ここ数日の汚れと頭の中のもやもやを洗い流すように、キャロルは長い時間シャワーを浴びていた。思い出されるのはグレンの泣き顔――そして、ジャンのことだった。]
(98)2006/02/23 02:48:56
踊り子 キャロル
【回想/フランス、パリ郊外・キャロル19歳】

『ニューヨークで工場が焼けた話を知っているかい?』
 何、それ?私には解らないわ。
『ニューヨークで綿花工場が焼けたんだ。エレベーターも動かず、非常階段は脆い作りで全従業員を支えきれなかった。窓から身を投げた男女も居たそうだ。広がる資本主義の歪みとなって何人もの同志が殺されたのさ。』
 …酷い話ね!
『これに憤慨したアメリカの同志がロシアに戻っているらしいぜ。トロツキーという男がとりまとめているって話だ。』

[熱弁を振るうジャンの前に頬杖をつくキャロル。彼女は革命の話に興味があるフリをしていたが、本当に興味があるのは今晩の仕事後のことだった。明日はお休み。今日は彼の部屋に行けないかしら?
彼の話は難しすぎてよく解らない。だが、頭の悪そうな話し方をするのはよくない。品性を落としちゃダメよと、母にはよく言われていた。
こんな彼女でもいいのだ。どうせ、ジャンだって、キャロルの仕事後のこととなると目の色を変えるのだから。キャロルのしなやかな体はジャンをトリコにしていた。]
(99)2006/02/23 02:50:50
踊り子 キャロル
[しかしその晩、彼女はジャンの部屋には行けなかった―――――]

「ただい…」
[アパルトマンのドアを開けると電気が消えていた。母は?電気をつけて最初に見えたのは、手首にざっくりと鋭利な傷のついた彼女の母の変わり果てた姿だった。
母の横には剃刀が落ちており、傷からはまだ血が流れている。だが、事切れていることは一目で解った。彼女の母は電話番号の書かれたメモを手に倒れていた。

書かれたメモは警察に引き渡す前に自分でこっそり抜き取っておいた。
やがて、周囲にささやかな野次馬が出来始めた。]

『……自殺だってよ…』
『…ボリシェビキ…』
『アメリカ……』
『……旦那……ロシア……』

[口さがない野次馬のセリフを少しずつ心にとめ、キャロルは母の遺体と共に警察へ向かった]
(100)2006/02/23 02:52:24
踊り子 キャロル
[キャロルの父はロシア人で、革命家であったこと。母はそのスパイ容疑で、ロシアから目をつけられていたこと。警察がおぼろげに事情を語り、彼女の母は自殺したと結論付けた。キャロルは母の死んだアパルトマンを出て、客であった素封家の次男坊・ジャンの一人暮らしのアパルトマンに転がり込んだ。
その日からキャロルのロシアへの興味が急に深くなった。ジャンの前での態度も如実に変わり、当然のことながら革命家志望であるジャンはこれを歓迎した。そして、やがてジャンは美しいキャロルを妻に迎えることとなる。]

ジャン――優しい人だったわ。

[キャロルの目的は別にあった。母は自殺なんかじゃなく、誰かにそそのかされたか、もしくは殺されたのではないか。そして父と母の関係の出自であるロシアに母の死の謎を解くキィがあるのではないかと考えていたのだ。
警察から解放されてすぐに、キャロルは母のメモに残されていた電話番号にかけてみた。異国の言葉をまくしたてられ、それから何度かけても一切その番号には繋がらなくなった。
少しでも興味を持ち勉強した身には解る。あれはグルジア地方の言葉だ。]
(101)2006/02/23 02:53:58
踊り子 キャロル
[こうして、執念から生まれたロシアへの興味に扇動され、いつしかキャロル自身がボリシェビキの思想に浸透していった。それは革命家“志望”のジャンの知識を上回るほどとなる。
やがて、キャロルはロシアに行きたいと願うようになった。ジャンを説得し、その気にさせる。当時ロシア行きは船がメインだった。船のチケット入手は困難だった。なんとしても手に入れたかったキャロルは、在フランスの有力ボリシェビキの求めに応じ、一晩を彼の家で過すことになる。それがロシアへの航行第1日目、船の停泊中にどこからかジャンの耳に入ってしまい、彼の逆鱗に触れることとなった。]

「お前は生まれながらの娼婦なんだよ。俺をたぶらかしやがって。」

[逆上したジャンがそのセリフを吐き、キャロルに向かって襲い掛かってきた瞬間、キャロルは愛用していたガーターベルトの中に隠し持っていたコルトを取り出し、ジャンの頭目掛けて発砲した――――]
(102)2006/02/23 02:59:58
踊り子 キャロルは、濡れた髪の毛をカミーラのピンでまとめた。
2006/02/23 03:00:30
踊り子 キャロル
【回想終了/昼過ぎ、シャワー室】

そして、望んでいたロシア到達はこんな形でかなえられましたとさ、ちゃんちゃん。

[そう呟きキャロルはお湯を止めた。身体の水分を3回ふき取り、時間をかけて下着を丁寧に身体に着ける。クリムゾンレッドのガーターベルトは、ストッキングを履いていない今でも、ときたま着けていた。
今日もガーターベルトを装着し、ウエストの部分にネリーから預かった銀のナイフを挟む。刃は注意深く布で何重にも巻いてある。
洗濯済みの囚人服を身につけ、廊下に出る。隣の娯楽室へと*移動してみることにした*]
(103)2006/02/23 03:01:03
見習い看護婦 ニーナ
[意識なき世界へ誘われていたのは数時間程であろうか。
長い影を作る、低い太陽が南中に差し掛かる頃に再び目覚めた。部屋には本を読みふけるローズの姿が再びあった。しかしローズの顔は朝とはうってかわって再び険しいものに様変わりしていた。
いや、未明の頃よりもさらに険しいか。]

『ニーナ・・・トビーと、カミーラが・・・!』

まさか、そんな・・・!
では、人狼という魔物は本当に・・・

[ニーナはこの惨劇が続いていることに絶句した。
人狼の存在も恐るべきものであったが、その大いなる脅威への対抗手段が浮かばない事実にもまた困惑していた。]
(104)2006/02/23 03:04:40
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナはローズから昨日の惨劇を教えられた。
トビーが人狼の魔手にかかった事。トビーのすぐ近くにいたカミーラをグレンが切りかかった事。ゆえにカミーラもまた命を落としたこと。グレンは自らの身を守るがために、銀のナイフを振るったこと。
ローズはニーナに事細かに伝えたが、ニーナが精神的に揺らぐのを抑えるために事実とは若干異なるものを教えた。]

トビーさんも、カミーラさんも・・・
(105)2006/02/23 03:11:07
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナは虚ろなラピスラズリの瞳を窓の外へ向けようとした。
ふと、ベッドの側の台に花瓶が置かれており、そこには小さな花が生けられていた。朝までにはなかったものだ。]

綺麗・・・

[ニーナは無意識に花瓶へ身を寄せ、その芳香を味わっていた。
この牢獄へ入れられて以来、全くといっていいほど、花はおろか植物を目にすることはなかったからだ。ニーナは鼻で深呼吸を、腹式呼吸をするように誰かが活けた花弁を楽しんだ。甘い香りが鼻孔をくすぐる。]

きっと誰かが私を案じてくれてるんだわ・・・ヴィンセント先生、牧師様でしょうか・・・

ローズさん、この花瓶、昨日ありましたっけ。

『ごめんなさいニーナ、私もずっと緊張してて覚えてないのよ。』

[ローズは口元を横に少し広げ、優しくニーナに答えた。]
(106)2006/02/23 03:15:10
流れ者 ギルバート
【回想/昼/屋内】

[ グレンの姿が見当たらない。
人を誘っておいて、全く何処へいったんだか。

虱潰しに部屋をまわりながら、
……たしか作業室の前に差し掛かったときだったか。

扉のすきまから漏れ聞こえてきた、男女の親しげな声。
グレンとキャロルの声だった。

こんなときに何をしてるんだが。いや、だからこそか?
最初はそう思っただけだったはずだ。

微かな居心地の悪さに靴先をみつめ、
……拾い損ねたものだろうか。

人であった欠片が目に入ったときだった、
その思いが俺の中に沸き起こっていったのは。]
(107)2006/02/23 03:20:28
流れ者 ギルバート
[ ――俺はグレンを信じていた。
そうしてここから抜け出していくつもりだった。
やつと協力をしながら?

全く馬鹿らしい。

寝首を掻かれてお仕舞いだろう。
やつが犯人でない保証がどこにある?
この切れ端を、奴が刻んだものでないと保証できるのか?

そうでないとしても、だ。
俺の首を狙いたくなる理由が皆無だと言えるのか?
そんなことはないだろう。

俺が邪魔になれば、躊躇なくあいつは俺の首を掻くはずだ。
カミーラにしたように。

朝にみた光景が脳裏によぎる。
二つの遺体をみつめる、あの横顔。
(108)2006/02/23 03:22:04
流れ者 ギルバート
……上手く騙したものだ!

俺は騙されない。騙されるものか。
獣同士番うなり馴れ合うなり、勝手にすればいい。
精精応援も協力もしてやるさ。


――それでも、本当の最後に残るのは、俺だけでいい。]
(109)2006/02/23 03:22:25
見習い看護婦 ニーナ
私、皆さんに迷惑をかけてますし、少しでも役に立たないと・・・大丈夫、立てますわ。お礼も言わなければいけませんし。

[ニーナは娯楽室の方角へ向かった。]
(110)2006/02/23 03:24:10
流れ者 ギルバート
【昼過ぎ/娯楽室】

[ 俺は娯楽室の扉を開く。
戸の開く音に、ニーナとキャロルがこちらを向いた。俺は二人に軽く会釈する。

多少顔色が悪いものの、一人で歩ける程にはなったんだろうか。
ニーナに付き添っていたローズの姿は見当たらない。]

やあ、……ニーナ、キャロル。
ニーナ、調子はどうだ? よくなったのか?
(111)2006/02/23 03:31:35
見習い看護婦 ニーナ
【昼過ぎ/娯楽室】

[ニーナはキャロルと出会った。アルコールを摂取してしまって以来のことだ。キャロルの表情が一回り箔がついたような気がするのは気のせいだろうか。
そこへギルバートも姿を現す。]

ギルバートさん・・・昨日は迷惑をかけてしまってすみませんでした。お墓を作るのを手伝ってもらったり、私を診ていてくれたり・・・
(112)2006/02/23 03:36:19
見習い看護婦 ニーナ
あの・・・トビーさんとカミーラさんが亡くなられたと聞いたのですが・・・本当なのですか?
(113)2006/02/23 03:43:47
流れ者 ギルバート
迷惑? ……すみませんなんて言うなよ。
そんな風には思っちゃいないから、な?

[ 俺はニーナに微笑む。
――ちゃんと笑えているだろうか?]

礼はローズに言っとけ。ずっとついててくれたんだろ。
(114)2006/02/23 03:44:21
流れ者 ギルバート
>>113

ああ、……本当だ。
もう、訊いたのか? ローズにか?

[ 俺はニーナの顔を覗き込む。
大きな瞳が不安げに揺れていた。]

……俺が弔ったんだよ、ふたりをね。
(115)2006/02/23 03:46:16
見習い看護婦 ニーナ
ありがとうございます、ギルバートさん。
ローズさんにもまたお礼を言わないといけませんね。

[ギルバートはニーナに少しはにかんだ。]

やはり・・・人狼というものは本当にいるのですね。
昨晩見た朱い月・・・あの光が何かおぞましいものを含んでいるのでしょうか。
(116)2006/02/23 03:51:42
見習い看護婦 ニーナ
人狼は女性も若い人も見境無し・・・
昨日ギルバートさんと共に遺体の埋葬にあたりましたが、その時と同じような傷跡を・・・?

[ニーナは口を結んでギルバートに尋ねた。]
(117)2006/02/23 03:54:46
流れ者 ギルバート
……そうだな。グレンは言ってたよ。
カミーラは人狼だったそうだ。トビーを襲ってたんだってさ。

朱い月……あの月か。
あれが狼を狂わせてるのかもな。

もう、あの月が来ないことを祈るが……
(118)2006/02/23 03:55:40
流れ者 ギルバート
>>117

ああ、そのとおりだ。
トビーは獣に食われてた。カミーラは……グレンが、な。

[ ニーナの目を覗き込み、
彼女に小さくささやく。 ]

ニーナ。
グレンには気をつけたほうがいい。
(119)2006/02/23 03:59:16
見習い看護婦 ニーナ
そうですか・・・このままでは次の連絡線が来る前に私達全員、無事ではすまなくなってしまいます。
では、なんとかその人狼というものを打ち破る方法を考えないと・・・
私、おとぎ話に乏しくて、人狼というものはこの牢獄へ連れられるまで全く知らなかったのです。どうすればその人狼に立ち向かえるのでしょうか。
(120)2006/02/23 04:01:07
見習い看護婦 ニーナ
[そっとギルバートの瞳がニーナの顔へ向いた。]

はい・・・分かりました。
(121)2006/02/23 04:02:58
見習い看護婦 ニーナ
(私が気を失う前、グレンさんは私を心配していた・・・人狼のことも大事だけどそれはともかく、私が謝ってアルコールを飲んでしまったことは謝らないと・・・)
(122)2006/02/23 04:05:32
流れ者 ギルバート
俺もさして詳しくはないよ。
銀がやつらを傷つける、とは聞いたけれどね。

……御伽噺だが、縋るしかない。

[ だめおしに、小さく言葉を続ける。]

君には、君にだけには知っておいてほしい。

カミーラの肌にも、爪痕があったんだ。
狼が、……狼を傷つけるか?

怖いんだ。あいつを信じていいのか。
あいつが君に"あれ"を飲ませたのが、本当に事故だったか……
(123)2006/02/23 04:11:44
流れ者 ギルバート
[ 爪痕。そんなものは無かった。
一緒に死体を埋めた奴なら知っているはずだろうが……
危ない橋だ。気づかれなければいいが。 ]

二人を見て思ったんだ。
……君にはああなって欲しくない。
(124)2006/02/23 04:17:49
見習い看護婦 ニーナ
[ギルバートの小さな言葉がニーナの耳を掠める。]

カミーラさんの肌に爪・・・
(125)2006/02/23 04:19:24
見習い看護婦 ニーナ
それでは人狼は群れをなしていることは間違いなく、さらに共食いがあったりする存在、なのでしょうか。
いいえ、違う・・・カミーラさんは人狼という存在、あるいはそれに近い者、または人狼を深く知っている人だから狙われたりしたのでしょうか・・・分かりません・・・
(126)2006/02/23 04:22:55
見習い看護婦 ニーナは、流れ者 ギルバートに微笑んだ。ややもすれば覇気に欠ける表情だ。
2006/02/23 04:23:29
見習い看護婦 ニーナは、踊り子 キャロルを見た。娯楽室の向こうで別の事柄に集中しているようだった。
2006/02/23 04:25:07
見習い看護婦 ニーナ
分かりましたギルバートさん。グレンさんのことは注意深く見ていたいと思います。
(127)2006/02/23 04:26:20
流れ者 ギルバート
ああ、……安易に信じてくれ、なんて言えないのは分かってる。
こんな状況だから、な。

[ ニーナの言葉に、少し思案した表情をつくり……]

そう、だな……俺にも、わからないよ。

人狼が群れである可能性は高いかもしれない、
とは思うけれどね。

考えてみろよ、一人で、
いや、一匹で、牢獄中の人間を……?
(128)2006/02/23 04:26:51
流れ者 ギルバートは、見習い看護婦 ニーナに頷き、その唇に軽く人差し指をあてた。
2006/02/23 04:27:22
流れ者 ギルバート
ああ、そうだな。
……二人の秘密だ。
(129)2006/02/23 04:28:21
見習い看護婦 ニーナは、唇を動かさず、小さく頷いた。
2006/02/23 04:29:13
見習い看護婦 ニーナ
そうでした。私、倒れてから何も食べてなくて・・・
何かこの牢獄に残っている食材とかないでしょうか。少しおなかに何か入れないと・・・

[ニーナは厨房でスープか何かを*作ろうと思った*]
(130)2006/02/23 04:37:01
流れ者 ギルバート
[厨房へ向かうというニーナを見送り、俺は部屋を出た。
胸に残る微かな罪悪感も、きっとすぐに慣れるだろう。]

【昼過ぎ/廊下】

[ 暫く廊下をうろついていると、
見慣れない影が目に飛び込んできた。

牢獄のなかだと言うのに、整えられた髭に髪。
遠目にもわかる、上品で優雅な物腰。

――たしかヒューバートと言ったか? ]

……あ、おい、ちょっといいか?

[ 俺の言葉に、ヒューバートはゆっくりとこちらに視線をよこす。慎重に俺は言葉を続けた。 ]

俺、今から灯台を見に行くんだよ。
……よかったら、一緒に見に来てくれないか?
あんたなら、興味あるだろ?
(131)2006/02/23 04:56:16
流れ者 ギルバート
【昼過ぎ/灯台への道中】

そいや、じっくり話したことって、なかったよな。
あんたとは、前々から話したい、とは思ってたんだけれどな。
機会がなくて。

[ 俺は饒舌に語りかけた。
道中いくらか暇をもてあましていたのか、
彼は顔をこちらへと向ける。 ]
(132)2006/02/23 04:58:11
流れ者 ギルバート
な、あんたは"これ"で殺人が終わると思うか?
俺はそうとは思えないんだよ。

ああ……そういやあんたが"犯人"かも知れないんだな。
あんまそんな気はしねぇけど。
あんたみたいな紳士がそんなことしたなんて信じられるか?

……そうと思いたいだけなのかもしれないけれどな。

[ 軽く頭を振り、俺は話題を変えた。 ]


そうだ、うん。そうじゃなくてだ。前言ってたよな、船のこと。
ここで何があったかなんて、連中は知らない。
来るさ、予定通りにね。

俺、その時のことを考えておきたいんだよ。
能天気な女や神父様、牢獄から逃げてやる気概のない奴らに任せておきたいか?

そんなわけないだろ?
(133)2006/02/23 05:01:36
流れ者 ギルバート
[ できうる限りの懇願の響きをこめて、俺は続けた。 ]

あんたを見込んで頼むんだ……俺は、あんたとじっくり話がしたい。

もし乗ってくれるなら――そうだな、今日の夜。
娯楽室へ来てくれないか?


俺が、人狼だったら? 犯人だったら?
……こんなこと頼まないね。一人で船を奪えばいい話だろ……そうできれば、どれだけいいか。

頼む。俺は真剣なんだ。

折角牢獄から抜け出せても、
島から出られないんじゃ話しにならない。
また牢獄にぶち込まれるなんてのも耐えられない。
これが、最初で最後の機会かも知れない。

来てくれると信じてるよ、……信じさせてくれ、
"ヒューバートさん。" ]
(134)2006/02/23 05:03:41
書生 ハーヴェイ
【回想/朝(食後)】

[食事の後外へ出て、グレンから聞き出したトビーとカミーラの埋葬場所へ向かった。小さな小さな塚が2つ、そこにはあった。

トビーとは時折、自由時間に話をしたことがあった。歴史の話題になると、トビーは熱弁を振るった。少年にしては造詣が深いと感心したものだった。

カミーラのことは、よくわからない。]

……安らかに眠りたまえ。

[祈りを捧げていると、ルーサーが現れた。]

「私も二人に祈りを…。」
(135)2006/02/23 05:17:45
書生 ハーヴェイ
神父殿…、どうしてこのようなことになったのだろうな…?

「私には…わかりません。ここに弔われた二人は生きる苦しみから解き放たれました。しかし、主の御心であるとするならば、なんと過酷なことでしょう。私が未熟だからなのでしょうか、神の与えし試練として受け入れることはできません…。」

……まったくだ、悪魔の所業としか思えない…。どううか神よ、我々を導き給わんことを…。
(136)2006/02/23 05:24:49
書生 ハーヴェイ
俺にはこの二人が化け物だったとは思えない…。グレンは恐怖に駆られてカミーラを化け物と見間違えたのではなかろうか。彼の言っていることが本当だとすれば、だが…。

化け物はまだ生きていて、この刑務所の中に残っていると思う…。早くなんとかする術を考えなくてはな…。

[人狼について話を交わすと、ルーサーと別れた。]
(137)2006/02/23 05:32:15
書生 ハーヴェイ
【回想/昼前/医務室】

誰か、いるかい…?

[扉を開けた。部屋の中にはローズマリーとニーナがいた。ニーナは眠っている。ローズマリーは警戒している。]

や、やあ。昨日の子はまだ具合が悪いのかい?

「……、大丈夫よ。今は私と交替で眠っているの。」

そうか、無事ならよかった。ところでドクターは?

「さあ、どこかで寝てるんじゃないかしら…。ドクターに何かご用?」

いや、医務室にいるものじゃないのかと思ってね。

[肩をすくめながら、医務室を後にした。]
(138)2006/02/23 05:40:54
書生 ハーヴェイ
【回想/昼前/廊下】

(大殺戮があってから、あのローズマリーという女とはほとんど顔を合わせていなかったな。昨日もそうだ。彼女はずっとニーナという女に付き添っていたのだろうか…?それとも…?)

[ハーヴェイは考えた。]
(139)2006/02/23 05:43:02
書生 ハーヴェイ
【昼過ぎ/自室】

「うおおおー、俺は…俺は…いったい何者なのだ…。意識が…俺の中で渦巻くドス黒い意識が…殺せ殺せと俺に命令する…。が、我慢できない…月を見ると…我慢できなくなるんだー!」

[とここまで書き連ねて、紙をくしゃくしゃにした。]

わからない、人は果たして急に化け物になってしまったときどのような感情を抱くのだろうか…。本人を探し出して聞いてみたいところだが…、危険だな。

殺戮は突如起きたのだ。前々から人狼がいたとするなら月夜の度に殺戮が起きていて不思議ではない。だとすると急に湧いたのだろう…。だとすれば、人狼になってしまったものはいまごろ自分の存在というものに悩み必死になっているのではないか…。

[考えていてもしょうがないので、*娯楽室に行くことにした*。]
(140)2006/02/23 05:52:50
踊り子 キャロル
【昼過ぎ/娯楽室】

[娯楽室の扉を開けると、椅子にちょこんとニーナが座っていた。前をみてぼーっとしている。]

ニーナ…回復したのね。よかったわ…!

[キャロルは笑顔を浮かべ、テーブルごしのニーナの真向かいに座った]
(141)2006/02/23 08:12:08
農夫 グレン
【午後/男子シャワー室】
目を覚ましたときは一人だった。かすかな残り香がゆうべの思い出を繋ぎ留める。散らかしたものを片づけ、部屋を去った。
冷たい水が汗を洗い流す。
灯台に向かおう。船の日程やら、いろいろ見つかるかもしれない。ここで解りもしないカミーラの正体を悩むよりずっといい。
無人のシャワー室から一人の男が*去り*、ちっぽけなカメムシだけが壁に残った。
(142)2006/02/23 08:36:15
酒場の看板娘 ローズマリー
【昼前/医務室】

[刑務所の中に戻ったローズは、医務室のベッドで眠るニーナを見つめていた。]

(朱い月が昇ってから、毎日血が流れている。
もし…もしもカミーラが人狼でないのなら、今日も血が流れるのかしら。

カミーラが人狼なら…もう血は止むの…?

あの晩、多くの人の血が流れた。
一匹…いや、一人で…僅かな時間であれだけの人を殺せるとは思えない。
だとするのなら……

―――今日も、朱い月が昇る可能性は高い。)
(143)2006/02/23 08:59:58
酒場の看板娘 ローズマリー
[――かちゃり、と。
医務室の扉が開く。ローズは銀のメスを握り締め、扉の方に視線を向けた。]

『よう。ローズ。ニーナは…寝てるのか。』

[グレンだった。グレンの表情は暗く、一輪の花を持つ手は微かに震えていたように感じた。]

『ローズ、これのこと、ニーナには内証にしておいてくれないか?』

[空の瓶にその華を生けたグレンは、優しい瞳でニーナを見つめながらそう言った。]

…分かったわ。

ねぇ、グレン。
カミーラは…本当にトビーを襲っていたの…?
カミーラは…人狼なの…?

『あぁ、俺は見た。俺は見たんだ。』

[そう言うグレンの声は、言葉とは裏腹に小さく震えていた。]
(144)2006/02/23 09:07:31
踊り子 キャロル
【午後/娯楽室】

[窓辺からさしこむ弱い光がニーナに柔らかく当たる。ニーナはまだ青白い顔をしているが、背筋をすっと伸ばしてキャロルをじっと見て喋る。ヴィンセントとローズがどれだけ優しく手厚く看護してくれたか。]

グレンを恨んでないの?

[キャロルは悪戯っぽく問いかけるが、ニーナは黙って微笑んでいた。]
(145)2006/02/23 09:09:34
酒場の看板娘 ローズマリー
[グレンが医務室を出た後、華の匂いに誘われるようにニーナは目を覚ました。ニーナはその華を見て、誰が持ってきてくれたのかとローズに問う。ローズは「自分も寝ていて分からない。」と伝えた。]

『私、皆さんに迷惑をかけてますし、少しでも役に立たないと…大丈夫、立てますわ。お礼も言わなければいけませんし。』

[ゆっくりとベッドから起き上がると、ニーナは医務室を出て娯楽室へと向かった。]

(昨日は''ここ''に人狼は来なかった。
定期船が来るまで、ここが安全だという保障はない。)

[そう思ったローズは、刑務所の中を探索する事にした。]
(146)2006/02/23 09:14:06
酒場の看板娘 ローズマリー
【昼/女子房作業室】

[凍傷になりかけてた足は、日に日に回復していた。
地を踏む足の感覚は戻り、赤く腫脹していた部分は、元の色に戻りつつあった。
ローズは薄暗い刑務所の中を、ゆっくりと歩き続ける。作業室まで来ると、扉の向こうから、男女の声が聞こえてきた。]

(誰…?一体、何の話……?)

[ローズはゆっくりと扉に手を掛ける。もう片方の手には、銀色のメスが握られていた。]
(147)2006/02/23 09:20:44
踊り子 キャロルは、書生 ハーヴェイが娯楽室に来たのを見て、彼を*見つめた*
2006/02/23 09:26:42
酒場の看板娘 ローズマリー
[扉を小さく開ける。
ローズに目に映ったもの…それは、グレンとキャロルの一つに重なった体だった。
その場を去ろうにも、ローズの体は動かなかった。キャロルの表情が…キャロルから漏れる声がローズをそこに引き留めた。

投獄される前、何度も男と体を重ねたが、キャロルが感じている――表情から感じ取った――快楽を…感情を、ローズは感じた事はなかった。ただ…金のために男と体を重ねてきたのだった。
この時、ローズは自分がしてきた事に後ろめたさを感じていたのだった。]
(148)2006/02/23 09:37:02
酒場の看板娘 ローズマリー
(ううん、お母さんの病気を治すため…
私とお母さんが生きていくために必要だったのよ。

今までも…そしてこれからだってそう……)

[そう自分に言い聞かせたローズは、静かに作業室の扉を閉め、その場を立ち去った。]
(149)2006/02/23 09:41:27
酒場の看板娘 ローズマリー
(ニーナ、大丈夫かな…)

[作業場を後にしたローズは、娯楽室へ向かったニーナが心配になり、自分も娯楽室へと向かった。
その時、目の前にあの男――ハーヴェイの姿があった。ハーヴェイは、惨劇が起きた後、不敵な笑みを…この状況を楽しんでるかのような笑みを浮かべていた。
ローズは、一つのある仮説を立てる。

(まだ月は昇っていない。
でも、ハーヴェイが向かうところにはニーナが居る。

ニーナが…ニーナが危ない…っ!!)

ローズはゆっくりと、ハーヴェイの後を*追った。*]
(150)2006/02/23 10:12:07
書生 ハーヴェイ
【現時刻/女子棟廊下】

[男子棟の娯楽室には誰もいなかったので、女子棟の娯楽室に向かった。初めて入る女子棟は、男子棟と左右対称の造りのようだった。

作家としての興味から、ハーヴェイはしばし、廊下の様子や空気の臭いなどを観察した。本来ならば女性の匂いが漂うところなのかもしれないが、大殺戮のせいで血の匂いがかすかにするだけだった。]
(151)2006/02/23 12:37:22
書生 ハーヴェイ
【現時刻/娯楽室】

[娯楽室に入ると、ニーナとキャロルがテーブルを挟んで座っていた。キャロルがこちらを見つめる。キャロルの瞳に、どことなく申し訳なさが漂っていた。戸惑いながら、二人と軽く挨拶を交わす。]

「ハーヴェイさんでしたわね、こちらへどうぞ。」

[ニーナが席を勧める。]

ありがとう、もう具合は大丈夫そうだね。
(152)2006/02/23 12:40:32
書生 ハーヴェイ
[席に腰掛けたそのときだった。]

「…ニ、ニーナ…っ!?」

[ローズマリーが追い詰められたかの形相で娯楽室に飛び込んできた。]

「ど、どうしたの、ローズ?」
「よかったわ、ニーナ…はぁはぁ…」

そんなに慌ててどうしたんだい?

[ローズマリーがこちらに振り向く。その瞳はまるでハーヴェイを睨み付けているかのようだった。]
(153)2006/02/23 12:45:18
書生 ハーヴェイ
「大丈夫よ、ローズ。」

[ニーナが穏やかに言った。キャロルはその様子をどことなく上の空な感じで見つめていた。

ローズマリーは落ち着きを取り戻すと、ニーナとハーヴェイの間を裂くかのように、ニーナの隣の席に腰掛けた。4人は軽く自己紹介を始めたが、話題は自然といまだいるであろう人狼―大殺戮を犯した化け物―の話へと*移っていった*。]
(154)2006/02/23 12:48:44
見習いメイド ネリー
【回想/夜】
[外に出て行った数人を待つことにし、屋内で静かに祈りを捧げていたが
風に乗って人の話し声が聞こえてくるのに気がつき、たまらず外の皆の元へ駆けつけた]
グレンに抱えられたキャロルとギルバート、他にも数名の姿があった。
ただならぬ雰囲気に声を掛けようとし…傍に横たわるトビーとカミーラに亡骸に気がついた]

トビー… カミーラ…?

[憔悴した顔のグレンがカミーラがトビーを襲っていたこと、
グレンがカミーラにとどめを刺したことを短く語った。
初めて人を刺した、と口を噤んだグレンの目は空虚で私は彼の気持ちを慮った]

(トビーをカミーラが… なぜ…?)
カミーラが皆が話していた「人狼」だったということなの?
殆ど話したことが無かったから…わからないけど…
彼女は他の人と変わらないように見えたのに…

[カミーラの遺体に語りかけるグレンの声からは痛みと深い悲しみが感じられ、
私は差し伸べようとした手を彼の肩にのせることが出来なかった]
(155)2006/02/23 14:34:39
見習いメイド ネリー
【回想/朝】 
[朝の光が訪れると疲労がピークに達していたのか急速に睡魔が襲ってきた。
私はミルクを温め皆に勧めると、礼拝堂の片隅で休息をとることにした]
(156)2006/02/23 14:34:57
見習いメイド ネリー
[短い眠りの後、トビーとカミーラを埋葬するために働くものを見送り私は食事の支度を始めた。
「人狼」と戦う術何も持たぬ私にできることはこの位しかなく私は自分の無力さを呪った]

私って足手まといなのかも… ううう……

[少しでも考えを纏めようと皆が口々に言っていた事を考えてみる]

人狼ってどんな存在なんだろう。
伝説みたいに満月になると変身する…? 
でも昨日は満月ではなかったし…カミーラの…遺体は普通に見えたわ。
それともハーヴェイさんが言っていたように病気…なのかな。
結局、ヴィンセント先生からもニーナからも病気説に関して意見は聞けてないわね。

…尤も、ニーナはそれどころではなかったけれど。

[シチューを仕上げながらぶつぶつと呟き続ける。
幸いにして食料は潤沢でこの監獄ではかつて見なかったほどの豪勢な食事を提供することが出来た。
疲れきった表情の皆が食事を摂るときは明るい表情を見せてくれることが私は単純に嬉く、
求められるままにお代わりを提供した]
(157)2006/02/23 14:57:36
見習いメイド ネリー
(…なあギル。メシ食って道具片付けたら、灯台でも調べるか?)

──船が来たとき、灯台がないと困りますからね──

(そうさ。いつかは船が来る。そしたら船と船員達を乗っ取って逃げるんだ。他の牢獄に流されるなんてくだらねえ。
 海賊になってもいいかもな。追っ手が来たら、どこへだって逃げればいい…)

[グレンの明るい声からは昨夜の暗い表情は想像できなかった。
無理にそうみせているかも知れないが私は彼の明るさに救われる思いがした]

(今の話――トビーさんとカミーラさんはどうなさったのですかっ!?)

[勢いよくルーサーが厨房に飛び込んでくる。
様子から察するに昨夜の状況はしらなかったようだ。
トビーとカミーラ…そしてグレン。昨日起きたことを聞くと深い溜息とともにその場で祈りを捧げ始めた]
(158)2006/02/23 14:58:04
見習いメイド ネリー
(そういえば、牧師様は…どうして私達と行動を共にしているんだろう)
(看守ではないけれど牧師様は、体制側の人間だわ)
(本国に連絡をとる手段を持っていてもおかしくないはずよね)
(そして昨日の夜はどこにいたのだろう)

牧師様…?
牧師様は、本国にこの監獄で起きたことを報告されないのですか?

[私は疑問を口にしルーサーの答えを待った]
(159)2006/02/23 14:58:26
見習いメイド ネリー
[ルーサーは何か言いたげな顔をしたが何も語らなかった。
訝しく思いながらも何か今は言えない事情があるのかと思いなおした]

何か言えない事情があるのでしょうか。
でも…できればお話して頂きたいのです。

[軽く会釈をすると厨房を後にした。
あてどなく監獄内を歩くうちに作業室のほうから歩いてくるローズに出会った。
ローズとはあの虐殺の夜以来まともに会話を交わしていない。
食事の支度が整っていることをローズに教え更に先に行こうとすると、気まずそうに私を押しとどめ彼女が今見たことを私に教えてくれた]

えっ… キャロルさんとグレンさんが……………
そうだったんですか…
そ、それは…お邪魔してはいけないですね…

[娯楽室に向かうというローズと別れ、私は灯台に*行ってみることにした*]

(160)2006/02/23 15:12:18
酒場の看板娘 ローズマリー
【現時刻/娯楽室】

ニーナ…っ!!

[ローズはハーヴェイが入っていった娯楽室の扉を勢いよく開けた。
娯楽室では、キャロルとニーナ、そしてハーヴェイが同じ机を囲っており、きょとんとした顔で、ニーナはローズを見つめた。]

「ど、どうしたの、ローズ?」

よかった…

『そんなに慌ててどうしたんだい?』

[ローズはその声の主をキッとした瞳で睨み付けた。しかし、ニーナが無事である事に胸を撫で下ろすと、ローズはニーナの隣に腰を下ろした。]
(161)2006/02/23 15:55:23
酒場の看板娘 ローズマリー
[その後、4人は人狼の話へと話題を変えた。]

私は…まだ続くと思う。
まだ、惨劇は…終わらないと思う。

カミーラが何者であったか、それは分からない。
カミーラが何者であっても、まだ…血は流れると思うわ。

[ローズは小さな声で呟いた後、隣に座るニーナの顔を見つめた。]

(ニーナ…?)

ねぇ、ニーナ。

何か、分かった事ある…?
(162)2006/02/23 16:04:40
酒場の看板娘 ローズマリーは、見習い看護婦 ニーナにだけ聞こえる声で、そう*呟いた。*
2006/02/23 16:05:19
酒場の看板娘 ローズマリー
【現時刻/刑務所内】

[ニーナの反応があった後、ローズは一人娯楽室から立ち去った。その足取りは、足がまた痛んできたからなのか、どこか重かった。
向かいの中庭に続く扉が開いているのに気がつくと、ローズは中庭へと出て行った。
―――空は。
既に暗くなっており、天頂目掛けて、朱い月が駆け上っていた。]

やっぱり…まだ朱い月が昇るのね。

お母さん…
私は死なない…絶対に、死なないから…

[ローズは、朱い月を仰ぎながら、銀のメスと銀のナイフを握り締めていた。]
(163)2006/02/23 19:12:10
見習い看護婦 ニーナ
【午後/娯楽室】

[ニーナは手のひらを小さく握りしめ、思案していた。
ギルバートがニーナの身を案じて忠告してくれた言葉。]

『グレンには気をつけたほうがいい』

(グレンさんが人狼…ということはあるのでしょうか。あの大量の人々が殺された日…私は反省室に入れられていたから分からない…けれど、グレンさんが人の血を欲していたのなら、あの時の私は格好の標的だったはずです…私を生かしておく理由が見つかりません。
でもだからといって、ギルバートさんとグレンさんが共に何かを企てているようにも思えない。では…誰がトビーさんを……)

[ニーナはひとり考え込んでいた。]
(164)2006/02/23 19:50:17
見習い看護婦 ニーナ
[ニーナはギルバートの言葉を相談しようか迷った。だがこの人数ではそれは躊躇われた。この場で口にすると噂が噂を呼んで大きくなってしまうからかもしれないと考えたからだ。

ハーヴェイから人狼が何らかの病魔…獣人が存在し、人間が人狼へと変貌を遂げる説があることを教えられた。ニーナにとっては初めて耳にするものだ。ニーナはその恐怖に空唾を飲み込んだ。]
(165)2006/02/23 19:55:24
見習い看護婦 ニーナ
[娯楽室ではキャロルやローズ、ハーヴェイと言葉を交わし合った。
ニーナの復調を喜ぶキャロル。ニーナを心配して駆け寄ってくれるローズ。またハーヴェイは政治的、文学的知識に明るい男性であった。

ローズがニーナにそっと語りかける。ニーナはこの場では即断できず、少しだけローズに微笑み返した。]
(166)2006/02/23 19:57:30
見習い看護婦 ニーナ
【現時刻/廊下】

相談したいことがたくさんある……

[ニーナは自分の房へ戻るため、ひとり廊下を歩いた。ギルバートに忠告された言葉をローズやキャロルに相談したい。けれどもグレンにも謝りたい。ヴィンセントやルーサーにも会って祈りを捧げたい。様々な思いがニーナの頭の中を*よぎっていった*]
(167)2006/02/23 20:01:37
踊り子 キャロル
【午後/娯楽室】

[ハーヴェイ・ニーナと共にカミーラとトビーにおきた惨劇について話し始めるとすぐに、真剣な面持ちのローズが娯楽室に入ってきた。]


「ニーナ…っ!!」

[驚いた顔で振り返る2人。キャロルは丁度ドアの真正面にいたため、ローズの顔を見上げる形となった。
キャロルと目が合い、ローズは一瞬間を置いたあと罰が悪そうに目をそらした。]
(168)2006/02/23 20:09:39
お尋ね者 クインジー
【昼/屋外】

[クインジーは、トビーとカミーラが埋葬された場所にくると塚の前で黙祷を捧げた。]

………。

トビーよ。
お主は誰にやられたのだ…。
(169)2006/02/23 20:18:15
お尋ね者 クインジー
【昼/女性側娯楽室】
[クインジーは屋内に戻ると人の気配を感じる場所へ向かった。そこでは数人が談笑していた。]

…グレンは?
(170)2006/02/23 20:22:16
踊り子 キャロル
[どうやらローズはニーナを心配して来たらしい。
この2人は前から仲がよさそうだったし、この状況ではさらに結束が高まるのも解る。]

「人狼について―――調べてみたわ。丁度ここにあった本ね。魔女狩りよ。」

[ローズはそう言って、調べた本の話を聞かせてくれた。
無実の人が拷問にかけられる――悪魔を滅ぼすための所業。聞くだけでもおぞましい話だった。ローズの話だと、その本には精巧な挿絵がついているという。ハーヴェイは興味津々と言った面持ちでその話を聞いており、時折ハーヴェイの顔を見るローズの目は冷たかった。]
(171)2006/02/23 20:25:11
踊り子 キャロルは、お尋ね者 クインジーが娯楽室に顔を出したのを見た。
2006/02/23 20:25:21
書生 ハーヴェイ
【午後/娯楽室】

「人狼について―――調べてみたわ。丁度ここにあった本ね。魔女狩りよ。」

ほほう…?

[興味が湧いたので、思わず覗き込んでしまった。一瞬、ローズマリーが本を引っ込みかけたように見えたが、その手はすぐに止まった。

精巧な絵が―魔女の焼かれていく姿が―そこにはあった。しかし人狼につながるような絵は見られない。さらに先のページにはなにかあるのだろうか?

ページをめくろうとすると、押し黙っていたローズマリーが本を閉じた。]

「ごめんなさい、少し席を立つわ…。」
(172)2006/02/23 20:30:28
踊り子 キャロル
[ニーナは外を向いていたギルバートに話しかけられ、2人で何かを話し込んでいる。キャロルはローズの話をハーヴェイと聞いていた。キャロルがクインジーに話しかける。]

おはよう。っていってももう、だいぶ遅い時間だけれども…

…グレン?
えっと…解らないわ。
(173)2006/02/23 20:31:14
踊り子 キャロルは、酒場の看板娘 ローズマリーが席を立つのをぼーっと見ていた。
2006/02/23 20:31:40
書生 ハーヴェイ
[クインジーが娯楽室にやってきた。]

「グレンは…?」

さぁ…見かけてないな。

[入れ替わるようにローズマリーが部屋を出て行った。]
(174)2006/02/23 20:33:58
踊り子 キャロル
[ローズは去り際に言った。]

「神父様は言ったわ。この中で人狼を探そうとするならば――誰が人狼かを知ることなく探し出そうと、滅ぼそうとするのであれば……魔女狩りのように、正体定かならぬ者を手に掛ける事になるのかも知れません……ってね。

グレンの行為は正当なものじゃなかったかもしれない。
でも、あたしは――まだ、平和になったとは思えないよ。
魔女狩りをする必要があるのなら――皆を徹底的に調べないとね。」

神父様が――そういったのね。
でも、カミーラが死んで、これで平和になった可能性もあるのよ。
それに――人狼の仕業だって決まったわけじゃないわよ。ね、クインジー。
(175)2006/02/23 20:34:58
踊り子 キャロルは、お尋ね者 クインジーの顔の疵を横目で見ながら、同意を求めた。
2006/02/23 20:35:17
お尋ね者 クインジー
『グレン?えっと…解らないわ。』

『灯台に向かいましたよ。』とネリーが答えた。

灯台…ね。
(176)2006/02/23 20:35:42
牧師 ルーサー
【回想/朝/屋外】

[ ……ハーヴェイが立ち去った後、ルーサーは一人立ち尽くしていた。
 ――生きて欲しかった。二人には……いや、生き残った者たちには。罪を犯し、或いは無実の罪にて投獄された者。皆の生きてきた道を思う……それは、温もりに縁薄い命であったのではないであろうか。
 だからこそ……皆には生きて、それを知って欲しかった。
 ……ルーサーは、ぐっと十字架を握り締めた。

 ――くらりと。
 視界が揺れた。左手で目の辺りを覆うと、眩暈を追い払おうと頭を振る――熱い。
 掌に感じた額は、かなりの熱を持っていた。]

『何か言えない事情があるのでしょうか。
でも…できればお話して頂きたいのです。』

[ ――その言葉を思い出す。
 左腕で、痛み、熱を持つ右肩を抱く。

 ――人狼に傷付けられた者は人狼となる。
 そう、確か、そんな言い伝えもあった。自らがそうなろうとしているのではないか。ルーサーはその懸念を持ち続けていた。
 思いに沈みながら、ルーサーは覚束ない足取りで、その場を後にした。]
(177)2006/02/23 20:36:41
流れ者 ギルバート
【午後/灯台】

おい、そっちはどうだ?

[ 俺はヒューバートに呼びかける。
ヒューバートが短く返事を返す。がたがたとものを掻き混ぜる音。 ]

他のやつもここに来ると思うか?
――来てくれりゃ、荷物持ちが増えてちょうどいいんだが。
(178)2006/02/23 20:38:30
踊り子 キャロル
[横では、ニーナとギルバートが話しこんでいる。ギルバートの瞳は時折キャロルのほうに視線をよこしてくる。悪意はないのかもしれないが、キャロルはなんだか居心地の悪い気分になっていた。キャロルはハーヴェイに話しかけた。]


貴方――どんなものを書いているの?


[ハーヴェイは人狼騒ぎまでもを文章にしているという。この種の人間は本当に驚くような題材でも美しい文章に仕上げることをキャロルはよく識っていた。]
(179)2006/02/23 20:39:37
お尋ね者 クインジー
『それに――人狼の仕業だって決まったわけじゃないわよ。ね、クインジー。』

ん…どうかな。
俺には…そっちの可能性の方が高くなったと感じている。
今朝も辺りを見回ってみたが…ただの知能の無い獣がやったとは思えん。
考えたくは無いが…人狼…この中にいるのかもしれないな。

[クインジーはそうキャロルに答えた。]
(180)2006/02/23 20:40:39
流れ者 ギルバート
[ ヒューバートが相槌を返す。がたがたがた。

耳障りな音に思わず後ろを振り返る。
俺の目に飛び込む、意外なほどに無防備な背。

遺体から奪ったナイフを、俺は服の上からそっとなでる。
硬く冷ややかな感触が粗末な布越しに、俺の指先へと伝わってくる。

――いっそのこと、ここで。
――何だったら上から突き落としてやってもいい。

俺は湧き上がってきた考えを押さえ込む。

またここにぶち込まれた時みたいに、
つまらない事で全て無駄にする気はないだろ?]
(181)2006/02/23 20:41:15
牧師 ルーサー
【回想/朝/納屋】

[ ――軋む扉を開く。
 納屋の一画には、藁が積み上げられていた。
 ルーサーは倒れこむようにそこに身を埋める。
 
 もし、己が人狼になるのであれば、できるだけ皆と離れているべきだろう。だが、これ以上動くだけの体力の余裕は無さそうだった。
 そして、そうでないとしても……満足に動けぬ自分に労力を使うより、生き延びる事に力を使って欲しかった。
 ルーサーはゆっくりと目を閉じた。]
(182)2006/02/23 20:43:57
書生 ハーヴェイ
「灯台に向かいましたよ。」
「灯台…ね。」

(灯台…少し興味深いな。)

[考えていると突然キャロルが話しかけてきた。]

「…方――どんなものを書いているの?」

えっ、んん?ああ…。
社会主義思想に基づく革命と理想の国家について描いてみたいと思って書き続けてきた。そしてその終末も構想のうちなんだ。
理想のために流される血、そしてその血の色は革命によって生まれる国家の象徴となるだろうね。

赤。
燃えるような赤。
そしてその赤い色が最後にはすべてを食らい尽くすような気がする…。

そんなことを考えていた。でも今は…

[そこで言葉を打ち切った。]
(183)2006/02/23 20:46:40
お尋ね者 クインジー
魔女狩りのように…無実の者まで巻き込む可能性を考えても…せねばならんのか。

昨日は…トビーとカミーラが犠牲になった。
トビーは確実に…襲われたのだろう。
カミーラが襲ったと思いグレンはカミーラを殺した。

キャロル、ローズ、ニーナ、ハーヴェイ…お前さんらに誰かを…確信の無い者を殺す決心はあるか?

俺は…ある。
これは…戦争だ。

[クインジーは*場を見渡して言った。*]
(184)2006/02/23 20:48:59
踊り子 キャロル
紅、ね―――

[キャロルは自分のショールを見た。そしてクインジーの髪を。クインジーは何も言わずハーヴェイの手元にあるローズが残した本をじっと見ている。]

そういえば月も赤かったわ。
狼の心を誘起する赤、そして流れる血の赤――

今の状況には赤が沢山。薄ら寒い思いをするような赤ばかりだわ。
(185)2006/02/23 20:50:57
踊り子 キャロルは、お尋ね者 クインジーの言葉に目を見張った。
2006/02/23 20:52:34
踊り子 キャロル
[ギルバートはニーナを置いて出ていった。どうやら灯台に行くという。話し始めたクインジーの言葉は、キャロルを少なからず困惑させた。]


「これは、戦争だ。」
「誰かを…確信のない者を殺す決心はあるか?」

[キャロルはハーヴェイとニーナの顔色を伺った。ニーナはメチルを飲んだときのような青い顔をしている。]
(186)2006/02/23 20:54:42
書生 ハーヴェイ
……人狼はもしかしたらこの中にいるのかもしれない。

ローズの言ったように、俺達は魔女狩りのように誰かを疑い消していかなければならないのかもしれない。

そのとき人はどういう感情を抱くのだろうな…。

大虐殺で流された血…、不吉な赤い月…、そして魔女狩り…。
革命で生まれる赤の国の行く末を示しているような気がするな。

「これは、戦争だ。誰かを…確信のない者を殺す決心はあるか?」

クインジー、俺はまだ誰かを殺す決心などついちゃいないさ。
(187)2006/02/23 20:55:57
酒場の看板娘 ローズマリー
【現時刻/女子房廊下】

[中庭から戻ったローズは、廊下を歩きながら様々な思考を巡らせていた。]

(ニーナ、何か…隠してる…?
そんな事ない…そんな事、決してない。)
(188)2006/02/23 20:57:29
踊り子 キャロル
クインジー…貴方がその判断をするのね。人狼は居る、と…。
確かに、それは解る気がする。

あたしは…確信のない人を殺してまで、自分が生き延びることにそんなに未練はなかったりするんだけど…

[キャロルはクインジーの失われた目に向かってはっきりと言った。]

犠牲者が増えるのは嫌よ。
最小限の犠牲者で、最大限の生存者が得られるのならば、
あたしは賛同してもいい。

ただ、言いがかりの殺しだけは、やめなきゃ…
それじゃ、トビーもアーヴァインも、浮かばれないと思う。
(189)2006/02/23 20:57:48
踊り子 キャロル
[きっと彼の目を見据えて言う。普段合わせない目には力が篭るだろうか?あたしの想いが篭るだろうか?]

私怨の殺しだけは、反対しておくわね。

[その場に居る皆に聞こえるように少し大きめの声を使う。]

ハーヴェイの言うように、この地には新しい制度への気運が高まっている。
こういうときは、正常な判断がしづらいのよ。

ルーサーさんとか、ヴィンセントさん、ムッシュ等、冷静な判断をしてくれる人に聞いてみたいわ。

あたしが冷静じゃないことは、百も承知だもの。
(190)2006/02/23 21:02:03
踊り子 キャロルは、書生 ハーヴェイの飄々とした答えを聞いて、少し笑った。
2006/02/23 21:02:24
踊り子 キャロル
くすっ。
うん、もう少し――貴方の話を聞いてみたいよ、ハーヴェイ。

飄々としたところも、あたしの元ダンナにそっくりだわ。

[きょとんとするハーヴェイを横目に、キャロルはくすくすと笑った。が、クインジーの真剣な面持ちにすぐに*笑いを押し込めた*]
(191)2006/02/23 21:04:31
書生 ハーヴェイ
ん、何かおかしいか、キャロル。
俺は剣よりペンだからな。人を殺す感情は描き出せても、人を殺すことなどできはしないのさ…。そう…できないはずなんだ……。
(192)2006/02/23 21:04:43
書生 ハーヴェイ
俺が…君のダンナに!?

[少し困惑した。]
(193)2006/02/23 21:06:29
酒場の看板娘 ローズマリー
『お前さんらに誰かを…確信の無い者を殺す決心はあるか?

俺は…ある。
これは…戦争だ。』

[ローズと入れ違いに娯楽室へと入ってきたクインジーの問い――ローズの答えは決まっていた。]
(194)2006/02/23 21:07:23
お尋ね者 クインジー
『俺はまだ誰かを殺す決心などついちゃいないさ。』

『私怨の殺しだけは、反対しておくわね。』

[ちらと後ろを振り返るとローズは扉の後ろに姿が隠れたところだった。]

なるほど…な。
ハーヴェイ、おぬしは面白い男よな。今まで会った事の無いタイプだ。

[ニーナとキャロルをじっと見た後、クインジーは少し考え始めた。]
(195)2006/02/23 21:18:57
お尋ね者 クインジー
……。

[少し考えた後、クインジーは何かを思い立ったかのように立ち上がり娯楽室を出た。]
(196)2006/02/23 21:24:20
酒場の看板娘 ローズマリー
【厨房】

[ローズの足は、厨房へと向かっていた。
ゆっくりと厨房の中に入る。突然何者かが襲ってきてもいいように、ローズの手にはナイフが握り締められていた。

厨房には、一人の男の姿があった。
そう、娯楽室を立ち去る前、今の状況を『戦争』だと言った男――クインジーだった。]

『ローズ、か…?』

…そうよ。

[ローズの瞳は、何かを決意した…そんな瞳だった。
ローズは厨房の奥からパンを持ってくると、無言でそれを食べ始めた。]
(197)2006/02/23 21:28:53
お尋ね者 クインジー
【厨房】

ローズ…か?

『…そうよ。』

腹が減ったのか。
…トビー達だけでは飽き足らず…
人狼とはパンも食うのか。

[クインジーは厨房の奥を覗き込み、パンに勢いよく齧り付くローズを半ば呆れた顔で半ば苦笑しつつ話しかけた。]
(198)2006/02/23 21:35:34
酒場の看板娘 ローズマリー
私が、人狼……?

[ローズは思わず吹き出した。]

見当違いも甚だしいわね。
貴方は私を疑ってるの…?

それなら……
貴方の持ってるナイフで、調べてみる…?

[ローズはパンを床に置き、自分の腕を差し出した。]

人狼は、銀が苦手なんでしょ…?
疑うなら、やってみればいいじゃない。
(199)2006/02/23 21:38:37
酒場の看板娘 ローズマリー
あ…っ!

少しだけにしてよね。
出血多量で、死ぬわけにはいかないから。

[ローズは小さく笑うと、クインジーの瞳を真っ直ぐと見つめた。]
(200)2006/02/23 21:40:24
お尋ね者 クインジー
『疑うなら、やってみればいいじゃない。』

……ふ。

いい度胸だ。

[クインジーはローズの腕を掴むと、ナイフをローズの腕に触れさせた。]
(201)2006/02/23 21:51:57
酒場の看板娘 ローズマリーは、思わず瞳を閉じた。
2006/02/23 21:52:42
お尋ね者 クインジー
『…っ!』

[白銀の煌きがローズの白い肌に触れる。
その刃がもつ冷たさがローズに恐怖感を与えたのだろうか…微かに震えているようだ。]

………。

[クインジーはそのままナイフを懐に戻し、ローズの頭をぽんぽんと叩くとローズの食べかけのパンを頬張り*厨房から出て行った。*]
(202)2006/02/23 21:59:57
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