人狼審問

だって……。
彼女を守ることが、僕の役割だから……。

[ふと言葉を切った。]

ナサニエルは？

[滴り落ちるそれを身に受けながら
魂は震えるように瞬いたように見えた]

さあ、行こうか。

[ゆっくりとナサニエルは魂の木の奥から出てきた。
魂は青いロングコートの内側に抱くようにしている]

[虚ろな眼差しに突如生気が戻る。
･･･２人は･･･どうしたのだろう？]

･･･ナサニエル･･････？

[頷き]
ボクは彼が心配だから･････
待ってて下さい。

[歩き出す]

[トビーの言葉に、何か返そうとしたが告げられた名前の主に]

ナサニエル……魂の木の方に…？

[突然の往復ビンタに一瞬呆然とするものの、すぐに苦笑し]
おやおや、お優しいことで……全く、学ばない方だ……
ですが……まあ、初めて一杯食わされたということにしておきましょうか。

[そして、背を向けたステラに近づき、頭をなでながら]
……私はこれからも、私の心のままに。
主の、御心のままに。
これからも異端を狩り、罪人を滅ぼし、異教徒を弾劾します。
そして、正しい者には安らかな眠りを与えます。
[話しながら、フードの中の黒髪を引き出して]
……貴方が異端となった時は、速やかに私の手で殺して差し上げます故……。
[そう呟き、艶やかな髪に口付けた]

[ナサニエルは魂の木の枝上より天を仰ぎ見た。
冥界の空を]

［頷いて、立ち上がる。］

ナサニエルさま…
何処へ…

[トビーの問いに対して]
ナサニエル？
魂の木の方へと向かっていくのを見たが。

[コーネリアスに向かって緩やかに頬笑み、]

死神としての生が続くなら、変化を受け入れながら生きて行くしか無いのでしょう。私も貴方も。
ナサニエルは魂の木の上に……。

[魂の木の枝に立つナサニエルを見つけた。
地上より叫ぶ。]

願いはかなったのか？

［後ろにたったルーサーに裏拳を繰り出しながら］

……私に触れるなと何度いったら分かるんだ、貴様。
やっぱり死ぬか？今ここで。

［剣呑な視線を後ろに向け］

[魂の木の直ぐ傍に立っていたハーヴェイは、後ろでユージーンがナサニエルに向かって声を掛けるのを振り返った。]

[座り込んだままでメイに話し掛ける]

…はは。戻ってきたみたいだな。

………そういや
僕ら、挑戦者じゃんか！
どうなるんだろうな一体。

[周囲の地の騎士たちを見渡しながら]

[赫い巨きな月の庇護の元魔の眷属達は生を受ける。
眸細めそれを見て。眼下のユージーンに]

ええ、叶いました。

[ゆるやかに抱きしめていた魂の震えるような光を再び感じた]

キミの願いは･･････

[何だったのだと問おうとして、ナサニエルの表情を見]

･･････････

［声がする。
淡い淡い、青い蛍の様ないのちのきらめきの中。


――願いは。］

[ゆっくりと全身の傷がふさがっていく。
微かに呻いたのち、意識を取り戻す]

ここは･･････

[ユージーンが見たナサニエルの笑みは
今までのどの笑みとも違っていた]

………。

[ナサニエルはゆっくりと地に降り立つ]

[裏拳を正面から受け止め、ダンスをエスコートするようにそっと白い手を掴んだ]
……おお、それは恐ろしい……
まあ、此処で少し遊んで差し上げても宜しいのですが……
何やらまた面倒なことが起きそうなので少々お待ち願えますか？

[そう言うと、手を取ったまま魂の木を見上げる]

[ハーヴェイの言葉に感じいっている]

･･･そうだな･･･”何もない”わけじゃないのか･･･
”何かを見つける”･･･こと･･･。

[そう言うと魂の木を見上げた]

[問いは問いのままに。]

[多くのものが失われ
多くのものを得た。

明日は今日と同じには生きられないが。]

[これからどうなるのか分からないし、

これでいいのかも分からないが、

ただ、今は。

今だけは。]

……ほんとだ。全員戻って来ちゃったから、血の騎士になれてないや。

［緊張感に欠けたいつもの笑顔］

もういいかな。また誰かが苦しむのなんて、まっぴらだし。

［魂の木を見上げ、目を細める］

私もラッセルも、ここで生きてるから。

[ふと彼の言葉が耳を打ったような気がした]

『何事もなければ。
何も破壊しなくても構わないかもしれませんね』

私は既に反逆の徒です。
そろそろ去る事にしましょう。

[小さくユージーンに言うとハーヴェイとコーネリアスを振り返った。彼らはどうするのか、と]

[魂の木から放たれて行く、幾つかの光……。
その中にはハーヴェイが再び巡り会う事が無かった姉も混じっているのだろうか。
彼女は今何処に居るのだろうか。


見上げていても嘗ての様に絶望感は感じない。
もう、ハーヴェイは彼女を渇望しない。
出会う事も、破滅を願う意識も無い。
其の事実に少しの喪失感を感じながら……。]

［掴まれた手を振り払おうともがきながら怪訝な顔をして魂の木を見上げ。
――ふと。
胸のロザリオの持ち主の魂は、今頃どこに転生しているのだろうかと。
今は幸せな生をまっとうしているのかと思う］

ナサニエル、君は何処へ行く？

[ヒューバートはルーサーに笑顔を作った。]

申し訳ないが、貴公の最後の望みは叶えられる事はない。
シスターが異端であろうとなんであろうと、害するつもりならば、このヒューバートがお相手を致す。

やはり私は貴公が

大　嫌　い　だ　。

ナサニエル。

私は見守る事にします。
人の中に人の間に。

[ナサニエルはハーヴェイに柔らかに微笑む]

…確かにな。
そんでまた、だらだら生きてくんだろ

…ま、それも悪く無いさ。

さて、もう用は無いだろ。さっさと帰るか

[そう言って立ち上がり、煙草を咥える。]

何でしょうか、ユージーンさん。

[ナサニエルとハーヴェイとコーネリアスを追って討つべきか否か。
この事実を明らかにするべきか、隠すべきか…。
いや、隠すには事が大きくなりすぎているだろう]

俺の休養時間だけ逃亡猶予をくれてやる。
女神の刃として…任務を果たさなければならないからな。

･････生きろよ。

───幸せに。

……地上へ行くのか。
ならば、其処でまた君に出会うかもしれないな。
私は久しぶりに地上の月が見たい。
冥界の赤い月ではなく、青白く輝く澄んだあの月を……。

［淡い光を見上げて。

遠くを見る様に
眼を細めた。


確かな願いがある。
共に――共に、と。］

[ヘンリエッタは目を覚ます。今はまだ人形の体ではないが辺りで笑いあったりしている死神達を見ながら]

変なの。

[ぷぅと頬を膨らませる。薔薇色の笑み変わらずに]

ありがとうございます。

[そっとユージーンに微笑んだ]

[静かに、胸に銀の栞を掲げた。――何かを、記し録るかの様に。]

[掌を握りしめ、少し唇を噛んで。
そしてナサニエルから視線をそらした。]

早く行ってください。
まだあなたにするべきことがあるのなら。

[ヒューバートとステラに笑顔を向けて]

……それは非常に怖い話ですね、全く。
まあ、貴方がたと私の行く道がぶつからない限りは、殺しあうこともないでしょう。

なんせ、私達は気が合うようですからね。
ええ、私も貴方達が
　大　嫌　い　ですのでね……ははっ。


では皆様、しばしのお別れを……

In Nomine Patris, et Filii, et Spiritus Sancti.
（父と子と聖霊の御名に於いて）

......Amen.

[笑顔で一礼すると、そのままゆったりと立ち去った。]

ところでシスター。
生きる理由は見つかりそうか？

死して尚ある命、貴公は何を望まれる。

･･･地上･･･か･･････。
ならば･･･ここで”永いお別れ”だな。
私には”すべきこと”があるようだ。
薔薇の香りで覆い隠した”血の匂い”の報いを受けなくてはな。
･･･ハーヴェイ、ナサニエル･･･”ありがとう”

[隣にメイが立っている。
その事の意味を今もう一度噛み締めてみたりする。]

んじゃ、行くか。
…あ、アイツらに挨拶してくんなら早くしろよ
それとも置いてくぞ？

ハーヴェイさん、またあの木陰でお会いしましょう。
次に会う時は「Blue Boy」ではありませんが。

[ナサニエルは薄く青く輝く魂を胸に抱きながら地上へとゆくべく、ゆっくりと空間に溶けていった]

それも次に会う時にお話しましょう。

[その魂に未来を見せるべくナサニエルは静かに*眸を瞑った*]

[セシリア、ネリーに向かって、]

何時か貴方がたにお会い出来る様な、私となる日が来れば……と思います。数刻後に追われる反逆者の身では有りますが。

［ルーサーの背中に向かってべーっ、と舌を出すと表情を取り繕い。
ヒューバートに顔を向け］

……まだ、望むものなどない。
望むものが見つかるまで……
卿の背中のお守りでもしているさ。

［くすりと笑うと目を閉じロザリオに触れ。
――私の分まで幸せな生を。姉さん……］

[コーネリアスは断罪を待つ表情で*虚空を見据えた*]

――ハーヴェイ様。

…お元気で。

［微かに微笑んで］

[ネリーの肩を抱き、ハーヴェイに微笑む。]

じゃあな。

ギルバート　"the Sunburst "
　　　maki

セシリア　"the Book Marker"
　　　mege　

ネリー"the Evergreen"
　　　azuma

ラッセル　"the Ancient Spirit"　
　　　schlafen

ステラ　"the Night Knocker"
　　　saku

［メイは振り返り大きく手を振る。
笑顔でラッセルにかけていく。］

ルーサー　"the True Believer"
　　　Sx

メイ　"the Incognito"
　　　kunugi

"翼を狩る"ヒューバート卿
　　　ken1016

コーネリアス"the Tyrant"
　　　Galliver

トビー"the Innocent Executioner"
　　　Xiwong

ハーヴェイ　"Unvereinbarkeit"　
　　　SwanLake

ユージーン　"the Grim Reaper"　
　　　kinokun

ヘンリエッタ　"The Femme Enfant"　
　　　DID999
ノーマン　”the Explorer”
　　　nataraja

監督・原案　　　　kinokun
脚本　　　　　　　all member



かくて、物語は終わりぬ。


────　THE END