吟遊詩人 コーネリアス 「えぇ!主は大聖堂の建設を望んでおられます。 主の意志を最大限に汲める地・・・ それがあの修道院のある土地なのです!!」 ユフィール牧師は先ほどから不自然なほどに ”主の意志”というフレーズを強調する。 ふん・・・笑わせるな・・・私には貴様の思惑はわかっておる。 知らぬとでも思ったのか? 貴様があの地に建設したいのは表向きは大聖堂・・・ だが、その裏の顔は大規模な賭博場であることを。 「そうか・・・”主の意志”か・・・それならば 私も逆らうことはできない・・・なぁ」 口ではこう言っているが私自身に信仰心は微塵もない。 ”主”・・・そのような者は弱者の気休めに過ぎぬ。 その存在が真実だとしたら、そもそも私は この世界に生れ落ちることはなかったはずだ。 温厚な表情で虚言を述べるユフィール牧師に怒りを覚える。 | |
(26)2006/01/20 23:48:05 |
吟遊詩人 コーネリアス 「よかろう・・・だが、土地を没収するためには それ相応の理由が必要だ・・・。 今回、あの修道院の跡に大聖堂を建設するのであろう? それならばいつもの”魔女狩り”では都合が悪いのではないか?」 私は彼の要求を”魔女狩り”という行為を通して実現させてきた。 私にとって”魔女狩り”は異端者の摘発ではない。 ”魔女狩り”によって主を失った”財”はどこへ行く? ”魔女狩り”を受けた名家の力はその後どうなる? ・・・私やユフィール牧師には”魔女狩り”は都合のいい道具だった。 だが、今回の最終目的は「大聖堂の建設」だ。 最終的な事実だけを見ればいくら愚民でも ユフィール牧師がどんな男か・・・察しはつくだろう。 | |
(41)2006/01/21 00:07:52 |
牧師 ルーサー [赤い夢に巻き込まれて絶叫するステラを横目で見て] ……だから言ったというのに。 全く、つくづく学ばない方ですね…… それにしても「姉さん」ですか。 そういえば、彼女も「妹が!妹が!」だなんて叫んでいましたね。 ……まあ、異端の死などあんなものですが。あれ、何の話をしてましたっけ?……まあ、どうでもいいですね。 [消え行くネリーに視線を送り、胸の前で十字を切る] ……今日は、彼女ですか。 Requiem aeternam dona eis Domine (主よ、永遠の安息を彼らに与え、) et lux perpetua luceat eis. (絶えざる光でお照らしください。) In memoria aeterna erit justus: (正しい人は永遠に記憶され、) ab auditione mala non timebit. (悪い知らせにも恐れはしないでしょう。) ......Amen. | |
(48)2006/01/21 00:19:12 |
吟遊詩人 コーネリアス 「心配には及びません・・・。我が知り合いの牧師を この領内にどうかお招きください。 彼は単純な男です。嗾ければ”主の意志”は現実のものとなります」 ユフィ―ル牧師はその牧師のことを詳しく聞かせてくれた。 ・・・なるほど・・・それならば・・・ククククッ・・・。 その後、彼は限られた期間ではあるが、 我が領内の教会の運営に携わった。 私は驚いた・・・彼はユフィールの説明以上に単純な思考回路の持ち主であった。 そして、我々の思惑通りの結果をもたらしてくれた。 今、その牧師は私の前で”主”だ何だと不愉快なことをほざいている。 [コーネリアスは回想の最後に*ルーサーの方を見た*] | |
(50)2006/01/21 00:19:54 |
学生 ラッセル [ギルバートの刃を、じっと見つめる。 その微かな動きも、その兆候も見逃さぬよう] 大いなる女神から力を授かった? …は。馬鹿じゃねえのお前。 本当にやりたいようにやってんのかよ? 人間でも何でもないイキモノになって、もう二度と、あっちの時の流れには入れない。歳とる事もなく、死ぬこともなくてそのうち僕達が生きてた頃に生きてた奴等も皆、ジジイババアになって僕達の事を忘れていって、死んでいって、それで僕達もそのうち千年、二千年経ってそいつらの事も忘れていって…。 …それがお前のやりたい事かよ。お前は、お前はそれでイイのかよ、戦闘機乗り。 [戦闘による昂ぶりが、ラッセルを饒舌にしていた。 普段は語るつもりのない言葉が、心が流れ出る。] | |
(60)2006/01/21 00:36:53 |
牧師 ルーサー [周囲で吹き荒れる悲しみと怒りと嘆きの暴風。それらなど全く目に入らないかのように、笑顔を崩さずにその場に立っている] [誰かに言うともなく] あ、そうそう……ナサニエルさんの件ですが……気になったんで、主にお伺いを立ててみました。 そうしたら、主はこのように仰いました。 「汝、今宵の鶏鳴を待たずして、三度我を否むべし」と。つまり、貴方は自分が生き残る為に主すらも否定される「嘘吐き」だということです。 ……ナサニエルさん、私も貴方に封印されるつもりはさらさらありませんのでね。 神罰は、そこのお嬢さんが落として下さるでしょう。 では、頑張って下さい……Amen. [そう皆に通達すると、メイに対して笑顔を向けて、一礼した] | |
(65)2006/01/21 00:48:55 |
牧師 ルーサー [メイに一礼すると、泣き崩れるセシリアの傍に立ち聖書を開いて囁いた] ……ヨハネ福音書には次のようにあります。 「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」と。 ネリーさんは、ユージーンさんを止める為に、トビーさんを止める為に、そして貴方の為に命を捨てました。 ……ネリーさんは、貴方を愛されました。しかも、この上無く大きな形で。 その愛に貴方がどう応えるか、彼女の為に何を為さるか、ゆっくり考えなさい。 主は、絶望の淵にある者を必ずやお救いになられます。ですが、救われてもそれに気付かず、立ち上がることをしなければ生きていくことも出来ない……それが果たして彼女が喜ぶ事か否かをお考えになって下さい。 ……Amen. [そう呟くと、その場に跪き、ネリーの為に祈りを捧げた] | |
(67)2006/01/21 00:55:53 |
牧童 トビー 「坊や。もう君を庇ってくれる者はいないぞ」 彼女はどこか悲しむように微笑する。白い胸甲には亀裂が走り、汚れて輝きは褪せている。しかし、その気迫は衰えるどころではない。 「君を倒せば終わりだ。悪いが手を抜くつもりはない。君だって血の騎士だろう?」 その凄艶な笑みに、トビーは気圧される。彼のよく知っているもう薄れかけた死神、諦めと共に消滅を受け入れる妖魔たちとは、彼女は違いすぎている。死者の祭典で何度も見た、楽しむように刃を交わす血の騎士たちの、どこか計算高い様子とも違う。 「どうして……」 トビーはかろうじて言葉を絞り出すが、声は無様にひび割れている。 | |
(77)2006/01/21 01:12:09 |
牧童 トビー [白い砂が赤く染まる。 もとより色彩の乏しい肌は更に血の気を失っている。 倒れたまま身動きひとつしない身体は、砂の上にふと置き忘れられた陶器の人形か何かのようだ。] 『僕が、殺した……。僕が。 まだ生きようとしている彼を。 死ぬべき刻が訪れていない彼を。 死に還りたいのは僕の方なのに。』 [セシリアの叫びが、ひどく遠く感じられる。] 『ネリー。常葉の乙女。 僕はあなたが護ろうとした死神を殺した。 彼にとってアルバが大切な何かだったから……。 何かを護ろうとしてアルバが死を賭けたみたいに。 今度は、あなたも僕を殺そうとするんだろうか。 何だか、それはひどく正しいことのような気がする……。』 | |
(119)2006/01/21 07:26:31 |
学生 ラッセル [筋繊維は崩壊を続けるばかり、幾度もの衝撃により既に骨格にもダメージは蓄積している。 最早、肉体は"Ancient Spirit"の傀儡と化しているがやはりそれすら、もう戦いを止める為の抑止力にはならない。 首を振って一打をかわす。右耳が切り裂かれ、血が後ろへ流れる。] ………好きにしろ、戦闘機乗り。 お前の空が、お前を迎え入れてくれる限り、お前は空を翔ければ良い。 でも…その空は、僕達が生きていた頃のモノとは違う。僕達はもう、あの頃の空とは違う空の下に立ってるんだ。…例えお前が"今"を守り続けたって、二度とそれは、その時間は僕達には戻らない…死神には……… [否定はしない。だが、決して肯定は出来無い。 自分だけが永久に取り残される事の苦しみ。 そしてそれは終わること無く。 …肉体が苦情を訴え続けている。 生前から兵士として鍛えられていたギルバートの肉体すらも、限界に近付いている。それでも隙は生まれない。 どちらかの肉体が限度を超えるか、それともその前に息の根を止めるか。決定打を打ち込む為の瞬間を探し続ける。] | |
(137)2006/01/21 17:49:57 |
冒険家 ナサニエル ―壁龕― [ナサニエルの外傷と内傷は壁龕に入りややもすると完全に塞がり治っていった。「発作」による眩暈によって、時折遠のく意識を感じながらナサニエルは先程感じたネリーとユージーンの封印を思い起こしている] ………。 [血を吐くような痛みを感じる。 誰よりも優しかったネリーが、そして虚無の気を放出していたユージーンが、消えてしまった…] [セシリアの絶叫がまだ耳を打つ] [セシリアを抱きしめたかった。あまりにも大きな絶望を癒したかった。友を喪うという恐怖。半身を抉られるような…嘆き、生きる意欲すらなくなってしまう心の痛み…。「何故」と繰り返し問うしかなくなる鮮烈な穴。ナサニエルには理解が出来た] | |
(160)2006/01/21 22:13:09 |
書生 ハーヴェイ [アリーナではラッセルとギルバートの若者の魂が燃える様な戦闘が終了し、コーネリアスとステラとヒューバートの因縁の有りそうな三者が戦いを続けて居た。 ナサニエル達が居た所だけではなく、アリーナのあらゆる場所に血で汚され、破壊されている。その光景は通常の「死者の祭典」に似て異なる物だった。] 此のまま、何時も君と相見える事は無く、私かナサニエルが死して……。 二度と会えないかもしれない。 ネリーを失った様に。 [ハーヴェイの指が、封印され行く陽炎の中で揺らめくネリーを突抜け、地面に叩き付けられた時の…喪失の感触を思い出す。涙はもう出ない。ただ、指が震えた。] | |
(177)2006/01/21 23:15:08 |
書生 ハーヴェイ [後悔するトビーの姿は、戦闘形態になった時とは別人の様で、ただ少年に見えた。] ユージーンを彼処まで思い詰めさせていたアルバとはどんな人物だったのでしょう。ヒューバート卿は、反逆者で有るに関わらずアルバと言う人物を讃える。嘗て、どんな事件が有ったというのか……。 否、ユージーンが潔白で有るからには、トリムルティとは無関係なのでしょうけども。 [セシリアに話すメイの声。「メイの事は分からない」とハーヴェイは思う。笑顔で居ない様な場面で笑顔で有ったり、痛みに酷く鈍感で有ったり、感情的なのか感情が無いのか、其の波がどうなっているのかが、不可解だった。] | |
(197)2006/01/22 00:47:31 |