吟遊詩人 コーネリアス ―あんな無気力な領主様より・・・俺の方が”イイ”だろ? ん・・・あ・・・あんた・・・おい・・・やめろ・・・俺が悪かっ・・・― 『私ノ・・・私ノスル人ヲ・・・奪ウナ!殺シテヤル! 殺シテヤル!殺シテヤル!殺シテヤル! ・・・・・・心地ヨイ悲鳴・・・愛ヲ手ニ入レラレヌ 私ハ・・・獣トナリ下ガリ欲求ヲ満タスヨリ・・・』 [ルーサーの発言を嘲笑うように笑う] クククククッ・・・ハッハッハ・・・はぁ・・・はぁ・・・。 ハハ・・・虚しいヤツだ・・・夢は一時だからこそ輝くもの・・・ それが実生活に根付いた者は哀れとしか言えぬ。 [急に語気を強くして] ”我が民”から離れろ!彼女は我が血肉・・・ 汚らわしき者の手にゆだねるわけにはいかぬ! | |
(9)2006/01/22 23:37:39 |
牧師 ルーサー [ステラの匕首が首筋を狙うが、それをかわして手首を掴む] O bone Iesu, exaudi me. (おお、慈しみ深いイエズス、我が祈りを聞き入れ給え。) Intra tua vulnera absconde me. (汝の御傷の内にわれを隠し給え。) [そう唱えると、手首に巻かれていたストールがほどけ、ステラの手首を這い上がる] ……せっかく貴女の無実を証明して差し上げようというのに、いけない子ですね……主の御守りがあるように、十字架まで刻んで差し上げたというのに。 [ストールが体中に巻きつく。膝・足首・腰・手首に這い回り、その全てを拘束した。 ステラの腕を後ろ手に固定したストールの端を、握り締めながら、ルーサーは笑顔で見下ろす] ……本当に聞き分けの悪い子ですね……。 | |
(54)2006/01/23 01:57:19 |
牧師 ルーサー ―外周回廊上― [ステラをストールで拘束して笑顔で見下しながら、彼は語り始める] あの頃は素晴らしい時代でした……主に仕え、主の為に何かを為すことがちゃんと現世でも評価された時代。今となっては、テロリスト呼ばわりですか……何とも嘆かわしい。 魔女を蹂躙し、異端を排撃し、異教徒を撃滅する……主の栄光が最も地上に満ちていた時代……。 アレらは存在してはいけないものですから、存在するはずもなく、故に私の記憶になど有象無象としか認識されていませんが……貴女の目を見ていると、多少は思い返される方々もいるのでね…… そう、アレはコーネリアスさんの治世下、ユフィールさんの後を引き継いだ時のこと…… | |
(105)2006/01/23 23:43:57 |
牧師 ルーサー [睨みつけるステラに、変わらぬ笑顔を向けて] 前任者のユフィールさんは、修道院の女性達を「ここに居る者は皆魔女だ」と仰っていました。 故に、この修道院の全てを弾劾した後に、新たなる神の家を建ててくれと…… ですが、彼から修道院を引き継ぐ際に、彼が良からぬ方々とつるんでいらっしゃる場面に出くわしましてね。 ……ええ、矮小な現世の利益にしがみついた異端に、その場で制裁を加えたのは言うまでもありません。 そして、私はその修道院をそのまま引き継いでいくことを決意しました。そこに住む方々は、皆敬虔でいらっしゃった。私は、何の問題も無く過ごせると思っていました……あの、黒髪のシスターがあんなことをするまではね。 | |
(114)2006/01/23 23:59:57 |
牧師 ルーサー [淋しい笑顔で、遠くを見ながら] ……あるとき、主はこのように仰いました。 「見よ、処女が妊娠し、男の子を産むだろう。」 私は歓喜に震えました……主は私に奇跡をもたらして下さったのだと。そして、彼女にそのことを告げると、私は彼女に恩寵を与えました……。 これは奇跡であり、肉の交わりではなく霊の交わりです。ですが、彼女は泣き叫び、何故か出血までしていました。……私はあまりに自らの魂が歓喜していたため、よく覚えていないのですが。 ……それからしばらくして、彼女の妊娠が発覚しました。ですが、彼女は処女ではなかった……。これはおかしい。主は「処女が妊娠する」と仰ったはず。つまり、彼女は私以外の誰かと姦通していた……なんとも嘆かわしい話です。主が嬰児を宿してくださったというのに。 故に、私は彼女を弾劾しました。神に仕える者でありながら姦通を行った、「黒髪の魔女」としてね……。そこから先は覚えていません。ですが、修道院の女性全てが私を吊るし上げようとしたので、主の御心に背く魔女の一味として告発致しましたがね…… [俯いて帽子を目深に被りなおしながら、呟く] | |
(119)2006/01/24 00:10:21 |
牧師 ルーサー [回想に浸っていて、ヒューバートが剣を構えているのに気付かずに話し続ける] そういえば、あの魔女はずっと「妹が!妹が!」と狂ったように叫んでいましたね……。 もしかしたら、あの後に葬った有象無象の魔女どもの中にでも居たのかもしれませんが……まあ、等しく地獄に送って差し上げたはずなので、寂しくはないでしょう。 [にっこりとステラの方を見ながら、明るい調子でそう言った。だが、すぐに表情を曇らせ] それにしてもおかしいですよね……何故、私が霊の息吹を与えて差し上げたのに、彼女はあんなことを……。マリア様と同じ奇跡が彼女に降りたというのに。 あれから同種の奇跡は何度も起こりました……ですが、皆揃いも揃って処女懐胎はせず、不義の子ばかりを宿していく……奇跡の媒体として選ばれたはずの女性を、次々と大罪者として裁いていかなければならぬのは……何とも辛いことでした…… [沈痛な表情で、俯いている。が、口元は見えない] | |
(122)2006/01/24 00:20:11 |
牧師 ルーサー [ステラを足蹴にしながら、くすくすと苦笑い] ふふふ……私の信仰が妄想だというのならば、貴女が信じているものは一体何なのでしょうね、ステラさん? 人間を憎み、人間を殺し、人間から転生した者をまた殺す……それで救われていくと信じている貴女の其れは、果たして真実ですかな? 私にはわかりません。人が人の言葉でしか話せないように、私は主の御言葉でしか物事を理解できません。そして、それは真実に近いということ。 [ヒューバートに視線をやる] ヒューバートさん、天使を詐称する者どもを狩り、真っ先にトリムルティの撲滅を指揮した貴方が何故こんなことをなさるのでしょうね?貴方の真実とは何ですか? 何、私がトリムルティであるのと同じくらいの蓋然性を以って、貴方がトリムルティである結末も用意されているかもしれませんしね。 | |
(139)2006/01/24 00:53:32 |
牧師 ルーサー [ステラを吹き飛ばしたのを見ると、ヒューバートの乗る馬の首を左拳で打ち据え、強く蹴って飛び降りた] ふふっ……流石、流石血の騎士だけのことはある……。 嗚呼、主もこの神聖なる闘争にいたくお喜びのご様子…… [そう呟くと、はっきりと口の端を吊り上げて、嬉々として叫んだ] Sanctus! Sanctus! Sanctus! (聖なるかな!聖なるかな!聖なるかな!) Dominus, Deus Sabaoth! (万軍の神よ、主よ!) Pleni sunt caeli et terra gloria tua! (天と地は貴方の栄光に満ちています!) [そして、ストールが狂ったようにグルグルと渦を巻く] Hosanna, in excelsis! (天のいと高き所に、ホザンナ!) [そう叫ぶと、よろめくステラに向かって*突進した*] | |
(173)2006/01/24 02:14:41 |