人狼審問

満天の星空が綺麗…。
波の音がここまで聞こえてくるなんて、静かな村ね…。
お昼間は、ずっと船に揺られていたから、まだ体が揺れてるみたいな心地がするわ。

…あれは、船までお迎えに来てくださった自警団の方？
集会所の方で、何かあったのかしら。

…もう、荷解きもすんでしまったし、皆さん、長い船旅でお疲れだろうから、自己紹介や村の朝食の時に、と言っていたはずなのに。
こんな夜中に…煌煌とした灯りを？

………。

[シャーロットは、優雅な仕草でスカートの草を払うと、宿場代わりになっている白い石造りの集会所へと歩いていった。]

……人狼？

チャオ！
メイだよ〜☆
みんなお・ま・た・せ♪

いやー。船ですっかり寝過ごしちゃったよ。
あははは。
ってここどこ？
おーいラッセルー？

･･･あーそっか。
メイも集会所まで行かないと駄目なんだったね。
って集会所どこー？
［メイは北のほうへ歩いていった。］

到着〜。
う〜ん。まだ体が揺れてるよ。腰は痛ぇし。

あれ？
おーい。メイ！

なんだよ、待っててくれると思ってたのに。

ここが目的地かい?

…なんだ、ほんとになんにもないところだね。

[頭をポリポリとかきながら]
ま、メイなら大丈夫か。
集会場、集会場･･･こっちか？

[ラッセルは西の丘の上に建つ集会場に向かった]

[カミーラは波止場に落ちていた石を手に取った。]

ふん、なんだかイヤな風だよ。

[カミーラは石を海に投げ捨てると、波止場を後にした。]
[石はぽちゃんと音を立てて、暗い水底へと沈んでいった。]

えーん。
ここどこー？なんか森に入っちゃった。
おかしいなあ。
集会所は西？えっとこっちが･･･
あーわかんない！
とりあえずご飯探そうっと。
[メイは木の実を採り始めた]
朝になったらお日様昇るから集会所も見つけやすいよね。
とりあえずご飯食べたら木の上で寝ようっと。

ふぅ。ここかな？

こんばんわー。

･･･まぁ、集会場って書いてあるから間違えてないか。

入っても･･･いいんだよな？

失礼しまーす。

って、誰もいないのか。
メイはどこいったんだ？

う〜ん･･･。

おわっ！
ビックリした。

えと、こんばんわ。ラッセルと言います。

････ふー。
残りは朝ご飯かな？
朝までここで寝ようっと。
[メイは木の上で落ちない姿勢を確保して寝た。]

あのー。

どこかで、目のくりくりしたくせっ毛の女の子を見ませんでしたか？

[カミーラはパンツのポケットから煙草を取り出して咥えた。]
[しかし、ライターが見当たらないようだ。]

…そこのあんた、火は持ってるかい?

持ってない。

使えないね、まったく。

[カミーラは肩をすくめると、煙草をポケットに戻した。]

で? くせっ毛がどうしたって?

いや、一緒の船で来たんだけど、どこかではぐれたらしいんだ。
一本道だから迷う事は無いんだけど。

あとから来たなら、すれ違ったりしてないかと思ってね。

…誰も見ちゃいないよ。船着場に降りた後、初めて見たのがあんただからね。

[カミーラは、口の端で笑うと、部屋の中を見回した。]
[部屋の隅に、毛布やシーツが雑然と積んである。]

あれで寝ろってのかい… たいした御旅行だよ、まったく。

見てないならいいんだ。

こんばんわ。
えーと、ラッセルと言います。

あそこの毛布を借りてもいいですか？

[部屋の隅に積んであるのを指差す]

……船に残っていた方が、まだいらしたのですね。
それとも別の船から？

[シャーロットは、ラッセルに向かって小さく頬笑んだ。]

宿場もない小さな村だから…と言って、村の方が用意してくださった寝室が、ホールの奥の廊下を行けばありますわ。右に行けば女性用の、左に行けば男性用の寝室になっています…。

…詳しいね、あんた。

同じ船だったかどうかは･･･寝ちゃってたもんで。

じゃぁ毛布をお借りします。あそこで寝てもいいですか？

[ホールの片隅、入り口から見えるところを指差す]

先に、寝室で休まれている方も何人か居られます。もう、暗くって分かりにくかもしれないけど、小さなシャワールームも裏手にあると、聞きましたわ。

この毛布は……、使うにはあんまり古びすぎてるんじゃないかしら。

先程まで、自営団の方だとか、村の方が何名かいらっしゃっていて…教えてくださったのです。


……ただ。

[シャーロットは、一旦言葉を区切ると「人狼」と聞こえないくらいの小さな声で呟いた。]

この毛布、確かに古いね…

[カミーラは、シャーロットの言葉を聞き咎めた。]

…なんだい? 今なんて言った?

ん？どうかしたの？

じゃあ、村の人のお言葉に甘えて寝室をお借りします。

[ホールの奥の左側の通路に向かった]

[呟きの後、少しの空白をもって、]

寝室は簡易ベットがいくつか並べられているだけの部屋です。…私は、他の方と並んで眠るのが慣れないので、外で夜明けを待とうかと思っていましたが。

……村の方では、なぜか、人狼が潜んでいるという噂がひろまっているそうです。でも、旅行者の私たちには関係のない事かと。
ひとまず、夜明けを待つのがよいかと思いますわ。

[部屋に入り、空いてるベッドを見つけてもぐりこんだ]

ふぅ。
メイは何やってるんだか。

[そしてそのまま、眠りについた]

まさか、ね。

ふん… 人狼ね… なんだいそりゃ、お伽話かい?

まぁいい、私も寝ることにするよ。

[カミーラは、毛布を羽織ると部屋の隅で丸くなった。]

ふぅ……。

いったい、この島はどこにあるんだ？
行き先不明の合宿など、聞いたことがない。

母上は、何の目的で私をこの旅に送り出したのだろうか……。

船の中で見かけた連中は、面識のない者ばかりだった。
年齢もまちまちだし、明らかに下層民が含まれていた。……そう、東洋人もいた。それに、牧師も。この合宿の目的は何なのだろうか。


……わからない。

ただ……、ひどく悪い予感がする。
あの、嫌な色の月のせいか？
なんだというんだ。あの、血で染めたような月は……。

もう夏だというのに、寒気がする……。

いや、大丈夫。大丈夫だ。私は一人で何でもできる。
そう。マルケスさえいれば、私は大丈夫だ。

何があろうと、心配はない。
そうだろう？　マルケス。

案外、面白い話が待っているかもしれないな。
マルケス。お前の獲物も多そうだ。
夜明けが楽しみだな。

……ふふ。

やめてよ！僕の何がいけないの？ 教えて！
僕、いつもいい子にしてるよ。でもお母さんが、まだ納得いかないところがあるのなら教えて。もっと、いい子になるから……ね？ だ、から…
……ぃいぅぁあああああああ！！！！

はぁ、はぁ……。
あんな夢、もう何年も見てなかったな。
ちっ、俺としたことがどうかしてんぜ。
外で一服してくっか。

ふぅ……。嫌なもん思い出しちまった。

そういや、ハーヴェイやカミーラはともかく、どう見ても悪人にゃ見えねえ顔がちらほらいたな。
ありゃ、どういうこった。
これは、更生施設行きの招集じゃなかったのか？

いや、俺が集められる理由なんて、そんなところしか思いつかん。人間、俺みたいに顔で判断できる奴らばかりじゃないってか。ははは。

神様。
わたくし……、如何したら良いのでしょうか？
修道女としてもまだこんなに未熟ですのに、
こんな試練をお与えになるのでしょうか？
恐怖心に打ち勝つための……試練なのでしょうか？

[ステラは顔を上げて、空を見据えた]

神様。
……わたくし、悪い子ですのね。
体が震えてしまいますの……。
一度も足を踏み入れたことがない土地に、一人で立っているだけなのに……。
この感じ……、わたくし……、何かにとても、恐れているみたい。
ですけど……わたくし、頑張ります。
神様、どうか、こんなわたくしを見守っていて下さい、あぁ、どうか……。

[シャーロットは、夜が完全に明けたことを確認すると、ひっそりと集会所に戻って来た。メインホールに人気はなく、いつの間にか用意された、パンとチーズ、籠にもられたフルーツのみの簡素な朝食が並んでいる。]

夜明けまでに、…何も起きなかったわ、大丈夫。

私も眠らなくては……ね。

[シャーロットは、誰にも会わないまま廊下を通り過ぎると、寝室のベットに身を横たえた。]

あの悪夢から、私は目を醒ました。
私はここにいて存在していて、今日は診療所にいらっしゃるお医者さまを訪問する。

…それだけのはずだわ。


[シャーロットが長い睫毛を落とすと、静寂と眠りが彼女自身を包み込んだ。]

……。

こうも洗いざらい持っていかれているのに……。
ずっと眠りこけていたのか？

[ヴィンセントは、がらんとした診療所を眺めて呆然としている。]

[マンジローは道着に着替えると、船室から甲板へと出て行った]

…殺風景な島だな。
こんな場所で合宿か。

[周囲には忙しそうに動く船員がいるだけで、他の乗客は既に島の奥へ向かったようだ。この船も、もうすぐ出港するらしい。]

…さて、行くか。

[カミーラは目を覚ますと軽くのびをした。]

…おや、朝飯があるじゃないか。

[毛布を脇に置くと、カミーラはテープルに置いてある林檎を手に取った。]

ふん、どうやら毒林檎ってわけじゃなさそうだね。

[カミーラは、林檎をかじりながら集会場を後にした。]

[ウェンディは甲板から島に下りると、あたりを見回し一つため息をついた]

もう、お兄ちゃんったら、いくら私が荷物の整理に手間取ってるからって、置いていくこと無いじゃない。

……それにしても、本当に何もない島だね。合宿って、ここで何をやるんだろ？

[ウェンディは、不安そうにつぶやいた]

……お兄ちゃん、大丈夫かな？道に迷ってなければいいんだけど。

さすがにそこまで心配することでもないか。
さて、早くお兄ちゃんを追いかけないと。集会所はあっちだったよね。

[桟橋で水平線を眺めている]

他に何も見えない離れ小島…お父さんはどうしてこんな島での合宿に行けなんて言ったんだろう。
知らない人ばかりの合宿なんて嫌って言ったのに。
いつもなら私に無理強いなんてしないお父さんなのに…。

[ハーヴェイはようやく目覚め、気だろうそうに船室から甲板へと出てきた]

ふう、ようやく到着ですか。しかし船というのは息が詰まりそうですね、全く。


・・・・・・ですが、この島からは何やら嫌な予感がしますね。

もしかしたら、私にとっては「いい予感」かもしれませんがね。退屈しなくて済みそうです。ふふっ。

この間の模試の点数が悪かったから、受験勉強用の強化合宿…？
でもそれにしては船に乗ってた人達の中には、中学生みたいな子も混じってた。
…何だかまだ体が揺れてる…錯覚って面白い。目だけじゃなくて身体も錯覚するのね。

[バッグから地図とメモを取り出す]
まずは各自で集会所に集合…ね。すごく気が重い…。
[バッグを手に重い足取りで歩き始める]

[少ない手荷物を持ち、地図の示す集会場へと移動し始めた]

ん？　随分と賢そうな女の子もいたものだ。
声でもかけておこうか。

[発見したセシリアに向かって声をかけた]
おーい、そこの君ー！！
待ってくれー！！

[メイは眠そうな目をこすっている。]
ふにゃー･･･。
････あれ？あれ？
あわわわわ。
ここ、どこだっけ？落ちる！落ちる！？
[メイは慌てて体勢を整えた。]
あー･･･。昨日は木の上で寝たんだっけ。
もうお昼なのね？

[セシリアに駆け足で近寄っていく]

はあっ、はあっ。
君も合宿の参加メンバーかい？
実は道に迷ってしまって・・・・・・良かったら、一緒に行ってもいいかなあ？

あ、僕の名前はハーヴェイって言うんだ。よろしく。

うーん。
集会所はあっちかな？
建物がいくつか見えるし。
メイ以外みんなもうついてたりするのかな？やだなあ。
[メイは木をするする降りると南のほうへかけていった。]

あぁ…はい。合宿の集会所に行くところです。
私はセシリアです、宜しく御願いします。

あはっ、セシリアさんか。いい名前だね。

じゃあ、一緒に行こうか。

[と言ってセシリアと並んで集会場に向かって歩き出す]

あれが港で…、こっちは島の人が住んでる集落…かな？

…この方向が北か。森の先に何があるのか分かんないな…。
　一体、この島はどこだろ？

国が主催する合宿っつうのが凄く怪しいよ。
ウェンディもオレも…何の取り柄も無いガキなのにさぁ。

[もし、自分達以外にも双子がいれば、
リックは酷く神経質な危機感に襲われていただろう。
双生児が大戦中、一部でどういう扱いを受けていたか、話は聞いていたので。
自分達が、もう少し前に生まれていたら…と身震いした物だ。
そうではないと知って、リックの警戒心は幾分解かれていた。

それでも。

自分と同い年くらいの少年、少女から、いわくありげな「上級生」たちまで。
船内で見かけた顔を思い出しても、腑に落ちないことばかりだ。]

[『今回の旅行、私がお兄ちゃんの面倒見るからね！』と胸を叩いていたウェンディを思い出し、リックはちょっとだけ笑った。太陽の光に、少し気持ちが軽くなったのかもしれない。]

ま、タダの旅行と思えば、悪くないか。ウェンディと一緒ってのはダルいけどな！

あれー？
違ったみたい･･･。
診療所？
え、えーっと･･･。
きっとこっちだよねっ？(あせあせ
[メイは診療所から北西のほうへ走っていった。]

[歩きながら遠慮がちに]
あの…ハーヴェイさん？
…ハーヴェイさんは、合宿には自主的に参加の人なんですか？
私は…父に言われて…どういう合宿かも知らないんです。

[沈黙が重いから話しかけてみたけど、この人は合宿に参加しなくても勉強ができそうな顔つきしてる…]

セシリアの問いかけに、さわやかな笑顔を向ける]

え？　ああ、そうだねえ。
実は僕もよく知らないんだ。知り合いに誘われてね。
でも知らない人との交流っていうのもたまにはいいかなあと思ってさ。

勉強するにしてもスポーツするにしても、どっちにしても面白そうだしね。
何事も楽しむのが一番さ。そんな不安そうな顔してないで、ね？

そうですね…。
[と言いつつ、目をそらす]

私、人見知りなので…大丈夫かなって。
でももう島に来てしまったのだから、楽しまないといけませんよね。
すみません。

[カミーラは、道から少し離れた樹の幹に体を預けて午睡を貪っていたが、セシリアとハーヴェイの会話に目を覚ました。]

ふん、誰かと思えばハーヴェイの野郎じゃないか… 相変わらずの偽善者面だね。反吐が出るよ。

[ウェンディはあたりを見回しながら歩いている]

おかしいな？お兄ちゃんどこ行っちゃったんだろう？
それほど離れてないと思ったんだけどな……。

あの野郎、早速女に声かけてやがんな。まったく、これからのことに心配しちゃいないんかね。気楽なもんだぜ。
しかし、あの女も大人しそうな面してるが……。なにやらかしてきたんだろうな。

あっ、あれが集会所かな？
あそこに行けば多分居るよね。

[クインジーは歩いてハーヴェイの方に近づこうとしたが、途中でウェンディの存在に気が付いた]
と、このガキも、まったく悪人面しちゃいねぇ。

なあ、お嬢ちゃん。あんたは何やらかしてきたんだ？

きゃっ……あ、えっ？

あ、あの……やらかしたって、何のこと？

[途中、付近に見知った気配があるのに気が付いた]

[・・・・・・カミーラとクインジーか。
　そう言えばあいつらも来ていたな。
　フン、私のゲームを邪魔してもらうのは困る。
　あいつらにはあとできちんと言っておかねばな]

ふっ、人見知りなんて大丈夫さ。
少なくとも、僕にはなれて欲しいかな。

[と言いつつセシリアの腰に手を回す]

[ウェンディの肩から手を離し、質問に答えて]

お嬢ちゃんも何らかの犯罪者なんだろ？
盗みか？まさか傷害や殺人じゃあるまい。
。

[さり気ない物腰で、ハーヴェイの腕から逃れて距離をおく]

…あ…何か揉めてるのかしら。
お知り合いの方ですか？

[揉めている二人とハーヴェイを吟味するように見比べる]

[カミーラは、苦笑いをしながらクインジーに話しかけた。]

おい、クインジー。そのコはどう見たっていいとこの嬢ちゃんだろう？ そんなツラ近付けたらびびっちまうだろうに。

…で、あんた、火を持ってないか？

ん〜。
･･･寝すぎた。

は、犯罪者って……私はそんなんじゃないです。
それに、殺人って……。

[もぞもぞと起きだして部屋からホールに出る]
[ちらっと女性部屋の扉を見ながら]
まさか覗くわけにもいかない･･･か。

[ふっ、可愛いじゃないか]

え？ああ、まあ知り合いと言えば知り合いかな。
いつも問題ばかり起こすので、僕が指導してあげているんだ。
また何かやっているのか・・・・・・
ごめん、ちょっと止めてくる。セシリア、あとで集会場で会おうね。

[と言うと、クインジーとカミーラの方へ歩いていった]

おい！何やってんだよ！！

食事の用意がしてあるけど、食べていいのかな？
うーん。
ま、いいか。

[パンを２つ手にとりポケットにしまった]

島の散策でもしてくるかな。

メイのことだから、森で遊んでたりするのかな？
行ってみるか。

[ぶつぶつと呟いてから、北東の森の方に歩き出した]

[カミーラの方に首だけを振り向かせた]
は？ これって更生施設に連れて行かれてんだよな。お前とハーヴェイもいるんだし、間違いねぇよ。
こいつも何かやってんだって。人は見かけによらねぇもんだしよ。ははは。
ん？ 火か。あとで返せよ。
[クインジーはマッチ箱をカミーラに放り投げた。そして、ウェンディに向き直り]
ま、言いたくないんなら言わんでいいけどな。そのうちわかるだろうぜ。じゃ、後でな。

[クインジーは、片手をポケットに突っ込んだまま後ろ向きに手を振ると、南の方へ去っていった]

ふにゃー･･･。
やっとついたよ。
えっとえっと･･･これからどうするんだろ？

…ったく。何者だったんだアイツ。

[傷のある男に意に介されなかったことに腹を立てつつも、事なきを得て安堵とした。]

あの人、いったい何なの？

犯罪？更生施設？……これってただの合宿旅行じゃないの？

ああ、ごめんよ二人とも。
その、彼は僕の知り合いでね。あとできつく言っておくから許してもらえないかな？

僕はハーヴェイと言う。もし何か困った事があったら遠慮なく言ってくれ。

ウェンディ、あんま隙だらけでフラフラすんなよな。怪しい連中がうろうろしてるんだか…

妹さんかい？
大切にしなきゃ駄目だぞ。

[そう言うとカミーラに目をやった]

やあカミーラ。君も来ていたのか。奇遇だね。

ありがとーございます。…よろしく。

さ、ウェンディ、行くぞ！

ちょ、ちょっとお兄ちゃん、引っ張らないでってば。

[ウェンディは、ハーヴェイを思い出しながらつぶやいた]

あの人、かっこよかったなぁ。

[カミーラは、深く煙を吸い込んでゆっくり吐き出すと、満足気に笑った。]

ああ、ハーヴェイじゃないか。相変わらず女なら見境なしかい？

[周りにもう誰もいないのを確認し、カミーラから煙草を奪い取った]

君もクインジーも目立ちすぎだ。
これから何が起こるのか知らないが、私のゲームの邪魔をしないでもらいたいな。

それに君の指摘には間違いがある。私は女性に見境が無いわけではない。
信頼を得た上でどう壊すか、そういう破壊衝動を満たしてくれそうな女性を選んでいるだけだ。
君のような女性ではそうはいかないからな。

こらからの生活がが楽しみだ。

[カミーラは、ハーヴェイを冷めた目で見つめた。]

…あんたも知らないんだね、ここに来た理由をさ。

ま、あんたの趣味を邪魔する気はないよ。胸糞悪いが、あたしには関係ないこった。

[カミーラは、そう吐き捨てると煙草をもう1本取り出して火を点けた。]

[鼻から煙草の煙を吐き出しながら]

ククククク、見境無し、か。
そういうのも悪くはないな。単語だけで見れば好印象だ。
獣のように何かをむさぼる、か。考えておこう。

あと、何か面白いイベントがあれば必ず声をかけろ。
俺を差し置いて何かやらかしたらどうなるか、分かっているだろうな？

[ぎろっ、とカミーラを凝視した瞳は赤く染まっている]

そうだ、私も気になっていた。

いつも世話になっている弁護士の指示とは言え、面白そうなので船に乗ってみたが、一体この島で何が行われるのだ？
誰も知らないような雰囲気だな。個人的には不愉快だ。

どうも分からないね。船に乗っていた面子もなんだかちぐはぐだよ。島の方もさっき見て回ったけど、どうってことのない普通の小島さ。

まったく…

[カミーラは深く溜め息をついた。]

確かに、統一性が全く無いな。
ふっ、少し興味が湧いた。調べてみるか。

それにしても、君ほどの女性が不安そうだな。
いつもの格好いい所を見せてくれ。

ふっ、そろそろ私も集会場に向かう事にしよう。
また後で、な。

[煙草を道に投げ捨てると、そのまま去っていった]

[頭をぽりぽりかきながら]

･･･迷った･･･か？

暗くなる前に、森から抜ければなんとかなるか。

[２個目のパンを齧りながら歩き出す]

[クインジーは、民家を遠くに望めることができる場所までたどり着いた]
へぇ、こんな何にも無いところにも、人が住んでるみたいだな。
[上着のポケットから煙草を取り出しもう片方のポケットに手を入れて]
あ、カミーラに火ぃ渡したままだった。しゃーねえや。ぼちぼち戻ろっかね。

[太陽が澄んだ青空に輝き、風が凪ぐ中で、ステラは港から微かに見える灯台をまっすぐに見据えた。]

夜になりましたら……、あの灯台に美しく光が宿るのかしら？
……今日も、青空が綺麗。

来年は、わたくしも……隠者にならなくてはいけないのですから、神父様のお達し通り、今回の合宿でしっかりと修行を積まなければなりませんわね。

集会所へ向かう前に、少し探索をしてみることにしようかしら……。

腹減った･･･。クソッ・・・。疲れた･･･。

なんで、この僕がこんな目にあわなきゃならないんだ・・っ。
クソ、腹が減った・・。船を下りてからずっと歩いてるけど、どこにも建物なんかないじゃないか・・。

さて、これからどんなことさせようってのかねえ、政府のお方々は。単なる旅行でこんな場所は選ばないよな。それは、さすがに俺でもわかるぜ。

クソっ・・。何でこんなワケの分からない島に、この僕が来なくちゃならないんだ・・。

今回もパパのせいか？いつもいつも、この僕にばかりイヤな事を押しつけてばっかり・・。

腹が減った・・。クソ！この！この！落ちて来い！

腹が減った・・。うぅ、人が通ったら道を聞いて食べ物を・・。

[道端に赤い一厘の花を見つけ、しゃがみ込んでステラは微笑んだ。]

まぁ……、素敵な花……。

……そういえば、隠者の修行は世の中と関わらないこと。
こういう、自然と戯れることで俗世から離れていくための合宿なのかしら。
だとしたら、なんて素敵なのかしら。

す、すみません！こ、この島の、人ですか？
た、食べ物はどこに、いや、集会所というところはどこに、あるんですか？

[ステラは突然話しかけられてビクっとした。]

きゃあっ！！
……す、すいません、取り乱しましたわ。
わたくしはこの島の人間ではありませんの。
合宿でついさっきここに到着したばかりですの。
ですから、集会所がどこか、わたくしも理解できていませんわ。

[前方の丘の上に、集会所と思われる建物が見えてきたところで立ち止まった]
…何かがおかしいわ…。

この島は無人じゃない筈なのに、村の人の気配が無い。
ここまで誰ともすれ違わなかった。
そんな廃村みたいな所に集めるなんて…合宿って言ってるけど、本当は何だろう。

あ、そ、そうか・・。
お、俺はミッキー。道に迷って、腹が減って・・。

[ミッキーは、実は一番目に船から降りていたが、暗くて道が分からなかった。観光目的だと思っていたのでとりあえずどこかに食料があると思っていたのだが、島の地図も持っていなかったので森の中でとりあえず寝ていた。当然、持ち込んでいたおやつは全て食べてしまっていた。]

[朝、残された荷物の中に、まだ目を通していない論文を幾つか発見したヴィンセントは、手に取った論文をそのまま読みふけっていた。窓からの光が暗くなって、ヴィンセントはようやく我に返る。あまりに多くの時間が過ぎていることに気覚いて、慌てて論文を放り出した。]

いかんな。こんなことで一日潰しててしまった。
……自警団にでも声をかけてみるか。

[大きく背伸びをするが、ヴィンセントはそれ以上、そこから動かなかった。]

あぁ、腹が減った・・。
アンタも道が分からないのか、あぁ、とりあえずどこか行ってみるか・・。

[メイはいつのまにか居眠りしていた。]
･･･ふにゃ？
んー････。暇。
ここのパン、あんまり美味しくないよぉ･･･。
昨日の木の実を採ってこようっと。

ミッキーさんとおっしゃいますのね。
よろしくお願いしますわ。

……道がわからなくて、お力になれなくて、本当に申し訳ないですわ。

[ステラはミッキーがガックリしているのを見て何度も頭を下げた。]

わ、わたくしが不甲斐ないばかりに……。

そ、それではお気をつけて……。

[去っていくミッキーの後姿が、視界から消えるまで見送ってから北へとまた歩き出した。]

クソっ、それにしても修道女がこんな島に観光って、パパは何の為にこの僕をこんな島に・・。
いや、もしかしたら兄貴たちが僕に何かしようとしたのかも？
一体、なにが目的なんだ・・。

クソッ、腹が減った・・。

[メイは森の方から歩いてくるミッキーを見つけた。]
こんばんわっ！
あなたもあの船に乗ってた人だよね？あたしメイって言うの。よろしくっ！

あ、あぁ、お、俺はミッキー。
アンタも船に乗っていたのか？あぁ、その、腹が減ってるんだ。どこかに、食べ物ないか、知らないか？

えっと、ミッキーさんね。ミッキーって呼んでいい？あたしもメイでいいから。
食べ物？
うーん。集会所にパンがあったけどあんまり美味しくなかったんでこれから木の実を採りに森に行くところだったの。メイは昨日迷っちゃって森にいたんだよ。
[メイはてへへ、といいつつ舌を出した。]

あ！あの木の実を採ったのか！？凄いな、僕は木を揺らしたけど全然採れなくて・・。
良かったら、その、採ってくれないか？

え？え？
ひょっとしてミッキーお腹空いてる？
昨日採った木の実、少しだけど残ってるよ。
食べる？
[メイはミッキーに小さな袋を手にとって見せた。]

うん、この島に、来てから、・・んぐっ。
ずっとお腹が減っていて、ずっと、森で、迷っていて・・。

…何かとても…嫌な予感がする。
でももう日が暮れてきた。
今日のところは、あそこに行くしかないのね。

[木の実を食べながら喋っている。]
ふぅ、メイ・・だっけ、ありがとう！
腹が減っていて、もう目の前がグルグルしていて・・。助かった！

あらー･･･。
[メイと同じく森で迷ってたんだ。と思ったが言わないことにした。]
これから木の実を採ってくるけど、ミッキーはどうする？
キノコとか食べられる草やなんかも採ってくるつもりだけど。

うー・・キノコとかは僕は好きじゃないから、イヤだ。

集会所には、パンがあるのか？
それじゃ、僕・・じゃない、俺は、集会所を探してくる。
本当に、ありがとう！それじゃ、俺はこっちのほうへ行ってみる。

[集会所近くまで来ると、人影が見えてきた]

人が居る…。
二人とも学生っぽい。合宿参加者？
さっきの連中と違って、まともっぽいみたい。
…でもまだ様子を見てからの方がよさそう。

だって…この合宿って、かなり訳ありな雰囲気がプンプンしてきたわ。

[森を勘任せにすたすたと灯台を目指し歩いているステラ。
陽が段々と落ち、島がオレンジ色に染まるのをステラは目を細めて見つめた。]

それにしても、ミッキーさんは何の御用時でこの村に来られたのでしょう？
地図を持たずに見知らぬ土地を歩くなんて危険ですわ。
……いえ、わたくしは修行ですから別なんですが。
神父さまは、きっとわたくしの修行のためを思って、この合宿についてほとんど何もおっしゃってくださいませんでしたから……。

ですけど、修道士の隠者のための修行……。
集会所とおっしゃっていましたわよね。
……まさか、ミッキーさんはああ見えて修道士なのでしょうか……。

それにしても、あんな女の子まで・・？
あぁ、コレはやっぱり観光なんだろうなぁ・・。良かった。

あぁ、何だか食べたら、眠くなってきた・・。

[中を覗き込むが誰も居ないようだ]

こんにちはー…
すみませーん…

本当にここなのかしら。

…ここは…宿泊施設か？
武道場には見えないし…他の場所にあるのかな。

[窓から中を覗き込むと、幾つかの荷物と人影が見える]

…とりあえず、荷物だけでも置かせて貰おうか。

[マンジローは、眼鏡をかけた少女の姿に気付くと、軽く会釈をして尋ねた。]

失礼する…。
荷物は好きな場所において構わないのかな？

この島のカモメは随分と不用心だな。
猛禽の姿など見たことがないのだろうな。
これでは訓練にもならないが、マルケスの調子を整えるのには丁度いいか……。

【ヘンリエッタは空高く飛んでいるカモメの一羽に目をつけると、左腕に止めたハヤブサを投げ捨てるように飛び立たせた。撃ち出された弾丸のごとき速度で空に舞い上がると、ハヤブサは一転して急降下し、鋭い爪の一蹴りでカモメを海面に打ち落とした。】

ま、こんなところか……。
やりすぎると、島からカモメがいなくなってしまいそうだ。


【ヘンリエッタは、ハンティングナイフを使ってカモメを一羽解体した。海水で洗ったその肉を日陰干しにすると、満足して集会所へと戻っていった。】

[眼鏡の少女はコクリとだけ頷くと、マンジローから目を逸らした]

うむ、そうか。ありがとう。
ところで、武道場はどこに…いや、いい。自分で探そう。
失礼した。

なんだい、この有様は… カモメの死骸だらけじゃないか。

[カミーラはカモメの死体を調べた。]

こいつは銃で撃たれたんじゃないね…
まったく、この島には鷹や鷲でもいるってのかい?

[ブツブツと呟きながら、丘を下って行く]

…かなりの手練が集まると聞いていたが、あの華奢な少女もそうなのか？
やはり人は、見かけだけでは判断できんな。

他の道場生との合宿は初めてだが…実のあるものになりそうだ…。

そろそろ日が落ちるね… 集会場に戻るとするか。

[メイは種類ごとに袋に分けて集会所に向かっている。]
一杯取れた〜。
今日は山菜とキノコのスープが出来そうだね。
集会所に火はあったし。
肉も魚も取れなかったのがちょっと困ったかな？
[メイは鼻歌を歌いながら歩いている。]

…さっき入ってきた人。
いかにも武道とかやりそうな人だったけど、「武道場」って言ってた。
そんな話は聞いてなかった。
ホントにどうなってるの？この合宿って…。

チャオ！！メイです！
ご飯が味気ないと思ったんで木の実,キノコ、山菜を採ってきたよ！
スープとサラダを作るのでちょっと待ってねー。
[メイは返事も待たずに厨房へ向かった。]

随分と暗くなってきたな。
先に武道場を見ておきたかったが…これでは道に迷いそうだ。

…先程の宿泊所に戻るか。

[暫しの逡巡の後、マンジローは来た道を西へと戻った］

やはり皆、武道場に集まっているのか。初日から、とんだ失態だな。
…仕方がない、戻られるのを待たせてもらおう。

[マンジローは椅子には目もくれず壁際に行くと、板張りの床に正座して目を閉じた］

････なんだか、寒い。

あ。・・あっちに灯りが見える。あれが集会場とかいうところか、行ってみるか。

[奥の部屋の窓から外を眺めている]
すっかり暗くなっちゃって、他に建物があるのかどうか見えない…。
でも灯りが点いてないから、あったとしても人は居なさそうね。

人の気配が増えてきた…集まってきたのかな…？

なんか、恐そうな人が、いるなぁ・・。
[ミッキーは、フルーツを食べながら独り言をブツブツと言っている。]

それにしても、観光にしては、変な人ばっかり、居るなぁ。もしかしたら、この島には、珍しい宝物でも、あって、ミステリー、ツアーか、何かなのかも、しれないな・・。
あぁ、前にママが、どこかに旅行に、とか言ってたから、ソレでかなぁ？
うんうん、多分ソレだと、納得が、いく・・。

[マンジローは肥満した男の行動を、半ば呆れながら見ている。］

…まだ食べるのか。すごい食欲だな。

[闇があたりを支配し、灯台に宿るぼんやりとした明かりが頼りになりはじめた。
夜空はちりばめられたダイアモンドのように星が光り、月は機嫌が良さそうに。
ステラは灯台のすぐ傍にある崖を覗き込んだ。]

深い、ですわね……。
……なんだか、嫌な予感がしますわ。

いいえ、それは気の迷いから来る、ただの逃げ……。
集会所へ行くのが……怖いわ。
優秀な修道士様方がいっぱいいらっしゃったら……わたくし……。

[ステラの視界がぼんやりと揺れる。
傍から見れば、まるで綺麗な夜景に感動して涙をこぼしているように見えたかもしれない。
だが、ステラの瞳にあるのは不安だった。]

……いいえ、わたくしもこれから頑張ればいいのです。
たった３年、周りに出遅れたぐらいで……、神はわたくしを見捨てたりなんか、、、するはずないですわ。

そろそろ……、集会所へ向かおうかしら……。

[クインジーは、集会所へと戻ってきた。]
おーい、カミーラー。火ぃ返してくれー。

[声を挙げた後、ホールの隅の異様な風貌の男に気づく。]
お、こいつぁいかにも「殺しやってますよ」って感じだ。噂に聞くサムライって奴？ 本当にいたんだな。しかし、見るからに殺気立ってやがんなぁ。近寄り難い野郎だぜ。

[ウェンディは、寝室のベットで目を覚ました]

あれ、私……そっか、ここで本を読んでて、そのまま寝ちゃったんだ。
ホールの方と……あっちにも誰か居るみたい。
いい匂いがするから、何か作ってるのかも。
……手伝った方が、いいよね。

[ウェンディは、厨房の方へ歩き出した]

[腹をさすっているミッキーを睨んで]
あのデブの顔、いけ好かねえなあ。幸せそうな顔しやがって。俺ぁ、危機感のねぇ、へらへら笑い野郎は大嫌いなんだよ。よし、俺はあいつをいじめることに決めた。

[ウェンディは、厨房の中に声をかけた]

こんばんは、いい匂いですね。
私が手伝うような事ありますか？

あれ？料理を手伝ってくれるの？
ありがとう、えーっと・・・。ごめん、名前を教えて？
あたしはメイって言うんだ。
[メイはウェンディに名前を聞いている。]

[クインジーは、ミッキーに近寄り、正面から肩に右手を置いた]
よう、デブ。俺ぁ、クインジーってんだ。……そう露骨に俺の顔に怯えんなって。まだ、何もしないからさ。
[クインジーは「まだ」を強調して言った]

ところで、お前は何やってきたの？
見た感じ、食い逃げ常習犯ってところだろうけどさ。ははは。

あ、ごめんなさい。私はウェンディです。
よろしく、メイさん。

・・ぼ、僕はなんか、流れに流されて気がついたら船に乗らされてて、こんな変な島に、用があったわけじゃなくって・・。
ミ、ミステリーツアーか、何かじゃないのかな？ハハハ・・・。

[ミッキーは、クインジーの右手を払おうとちょっとずつ椅子を後ろに引いている。]

よろしく。ウェンディちゃん。
大体準備は出来ているんだ。良かったら･･･食器を並べてもらえないかな？
今からスープを入れるから。
いいかな？

あ、ち、ちなみに、ぼ、お、俺はミッキー。
き、君は、ク、クインジーさんは何でこの島にきたんだい？

[ミッキーは、右手が離れないので諦めてスマイルで対応しようとしている。]

はい、わかりました。

えーと、食器は……あそこの棚ですね。ちょっと待っててください。

[ウェンディは棚から食器を取り出し、テーブルに並べた]

おっと、ハングアップしちまってたようだな。ははっ
誰かさんの大きな声で、目が覚めたぜ。

ありがとっ。
ウェンディちゃん。
[メイは食器にスープをよそった。]
･･･じゃあ、順番に運ぶよ？
ウェンディちゃんはサラダのほうをみんなに運んでもらえるかな？メイはスープを運ぶから。
[メイはウェンディにお願いをした。]

[カミーラは、クインジーを見付けると片頬で笑った。]

クインジー、また堅気をびびらせてんのかい? どう見てもあんたの同類じゃないだろうにさ。

[カミーラは、ポケットから煙草を取り出してマッチで火を点けると、煙を深く吸い込んだ。]

[クインジーは右手に力を入れた。相手が苦痛に顔をゆがめるのを確認すると、意地悪く笑ってミッキーを突き放した。]
はぁ？ 顔みりゃわかんだろ。これが善人の顔に見える？
何が原因になったかはわからねぇけどさ。あれだけ喧嘩とかパクりやってりゃ、そりゃ捕まるわな。

ふーん、周りの様子を見たとこ、夜はまだまだこれからってところかな。
それにしても、船はいつ出発するんだろうなあ。
誰かに聞いてみようかな。
えーと、、

そこの君、次の出港時刻は何時だい？

そろそろこの島の散策も終わりにしないといけませんかね。
同行してきた方々にまだ挨拶もしてませんしね…。
[ルーサーは北の崖の付近で夜空の月を見上げていた]

[メイは厨房からスープを持ってやってきた。]
みんな、晩御飯できたよー？
きのこと山菜のスープと野菜サラダ、デザートに山苺･･･ってミッキー全部食べちゃったの！？
･･･うーん。じゃあ明日使おうと思ってた、山葡萄を用意するね。
お腹が空くといらいらするんだよっ？
みんなご飯を食べて落ち着いてね？
キノコに毒がないのはメイが確認済みだから安心して食べてね？

[クインジーはカミーラの放ったマッチ箱をタイミング良くキャッチした。]
お、カミーラかよ。俺のやることにいちいち口出すんじゃねえよ。

ま、明日から仲良くしようぜ、おデブちゃん。
[クインジーは、マッチで加えていた煙草に火をつけた。]
ふぅ。

[ミッキーは、なんか恐い女の人のおかげで助かった〜と思いながら、最後のパンの欠片を頬張っている。クインジーの捕まる〜などの話は突き放されて埃を払っていたので、聞いてなかったようだ。]

全く、なんで、あんな人が・・。ヤだなぁ、観光なのにあぁ言う人に会いたくないなぁ。

[ミッキーは、メイが持ってきたスープを見てワクワクしている。]

新たに布教を命じられてこの島にやってきましたが何か違和感を感じますね。
船で同行してきた人間も共通項が見えてこないんで、地形だけでも把握しようとしばらく散策してみましたがほとんど人気がないのが気になりますね。

とりあえず南のほうに赴任すべき教会と教育に使うべき学校がありましたが、外から見ただけでもずいぶん荒れ果ててましたしね。
いったいどうなっているのか・・・。
幸い月明かりのおかげで歩くのには苦労しませんが、そろそろ人の集まるところに戻ったほうがよさそうですね。
[ルーサーは西の集会所へ歩き始めた]

[ウェンディは厨房からサラダを持ってきた。量が多いせいかふらふらしている]

よいしょっと、サラダ持って来ました。
皆さん、食べてください。……といっても、作ったのはメイさんなんですけどね。

何だ、みんな冷たいなあ。
知り合い同士なのかな？そうは見えないけど…

ウェンディちゃん、ありがとー。
メイ一人だと運ぶの大変だと思ってたから助かったよっ。
んー･･･。ラッセルはまだ来てないんだ。
ま、いっか。
居る人から食べてね。

こんばんはっ。初めまして。
あたしはメイだよっ！
あなたも昨日の船で来たんだよね？
えーっと････。ごめん、名前教えて？
[メイはギルバートに名前を聞いている。]

[ミッキーは、クインジーから一番遠い所に座ってスープをさっそく飲み始めた。・・・キノコを取り除いている。]

なんか、船がどうこう、言っていたけど・・。
この島の人って、そういえば見かけないなぁ。やっぱり、財宝ツアーとか、なのかなぁ。さっきの、クインジー、とか言うヤツはどっかのゴロツキっぽいし、多分そうなんだろうなぁ・・。

[ミッキーは、食事中に独り言を言うのが癖のようだ。]

あっ、ごめんごめん。自己紹介がまだだったね。

[小さく咳払いして、胸を張ってみせる。
少々声を張って、わざと遠くの人にも聞こえる声量で]

ギルバートと申します。アメリカから船を乗り継いでここまで来ました。イギリスに住むいとこの結婚式に行くつもりです。
みなさんはどちらからいらしたのですか？

[集会所の近くまでやってきた]
ふーむ、思ったより人が集まってるようですね。
何か得るものもあるでしょう、行って見ますか。

[ステラは東の港へ戻ってきた。]

あら……、集会所を探すつもりが……、戻ってきてしまいましたわ……。
南か西へ行けばいいのでしょうか？

うぅ……、なんだか自分が降りてきた船がついた港とは言え、気味が悪すぎますわ……。

えっとねえ･･･。
メイはラッセルと一緒に来たんだけど、なんで呼ばれたのかわからないの。ラッセルが詳しい話を覚えてると思ったんでメイは忘れちゃった。ごめんね？
[メイは舌をチロッと出してギルバートに謝った。]

[扉を開け、周囲を見回してから挨拶した]

おっと、けっこう人数があつまってるじゃないか。
僕も今回の合宿に参加させてもらう、ハーヴェイって言う。皆よろしくね。

[全員若いな・・・・・・ますます謎だ。この合宿の趣旨は何なんだ？]

ふむ… やっぱりよく分からないね。

[カミーラは、煙を吐きながら考えごとをしている。]

……やはり、わからないな。
この集まりは何なんだ？

到底、貴族階級の集まりとは見えない……。