墓守 ユージーン ―庭園内・薔薇園― [歪んだニーナの顔を見て、浮かんだのは苦笑めいた表情。 彼女の手を取り、此方へと抱き寄せて。 済まない、と呟いた言葉は、届いただろうか。 金の光を宿した眼が、青き片翼の少女の瞳を見詰め。 傷つけぬよう、出来るだけそうと“力”を送れば、小さな音。 手の中に残ったのは、少女の姿をした、編みぐるみ。 一枚の黒き羽根が空を舞い、鎖の切れた銀の十字架が地へと落ちた。 風に飛ばされ掛ける黒のラボ・コートを手に取れば、其れを羽織り。 黒き小鳥へと身を変え、編みぐるみを銜え、闇夜へと羽ばたいていく。 色取り取りの薔薇は月光を受け、色鮮やかに咲いていた] | |
(0)2006/09/21 00:44:35 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>2闇色の鳥と、金の光に視線を向け…僅かに微笑む] ボク…どうしても、願えなかった…妖精さんも、ユージーンも…きっと居なくなってしまうって思ったら… でも、ニーナ…ミタ…2人が編みぐるみになっちゃったんだね? ボクが…そうなれば良かったのに… [ぽとりと、緑の瞳から涙がこぼれ落ちる] | |
(5)2006/09/21 01:03:14 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>6姿を現した妖精に、目を見張り、泣き笑いの顔で、ふると頭を振る] ボクにも判らない。 でも、妖精さんと何も話さずに、封じて消してしまうのは嫌だった。 みんなの為にそうしなきゃって思ったけど…でも、やっぱり心の中では嫌だったんだ。 それに…コーネが消えたみたいに…きっとユージーンも消えてしまうって、そう思えて… | |
(7)2006/09/21 01:10:20 |
修道女 ステラ −二階・コーネの部屋− [鍵のかかっていない扉を開けば、そこには光を失った魔法陣と ―――緑の髪の、小さな編みぐるみ] ……そなたが、変えられてしもうたのじゃな…… [ぽつりと、呟いて。ふらふらと魔方陣に近づき、そのばにぺたりと座り。一度真上を向いて、きゅっ、と紅色に変わる瞳を閉じ] ………すまぬ、の。 [そっと、桜色の爪先で編みぐるみに触れる。 ―――次の瞬間、中指の爪は真珠のよな真白へと変わり、吐息] 疑うて、すまぬ……。 [ハーヴの言葉とネリーと。どちらも疑いたくなどはなかったけれど。発動しなかった魔方陣に、確認せずには要られなかった己の弱さに、ぽろり、と一粒だけ、涙を零した] | |
(17)2006/09/21 01:44:02 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>22飛び去る、妖精と小鳥に、あ、と声をあげ] アーヴ! 「屋あ、庇し降り」とか、言ってる場合じゃないからっ! 邪魔しちゃだめーって、言ったでしょっ!! [どこからかハリセンが出現したのは、預かったハーヴェイの魔力の余波だろうか?] スパーーーーーーン!! | |
(23)2006/09/21 02:04:50 |
修道女 ステラ [切れ切れの声のハーヴ>>21に、つぶらな桜色の瞳を見開いて。 ほとんど転がり落ちるよに、白蛇姿のままその側へ這い寄って心配そうに見上げ] ハーヴこそ…大丈夫…そうには見えぬ。どうしたのじゃ…? [しゅる、と擦り寄るよにその腕に鎌首を預け、その身の内の気の少なさに、絶句] ………わらわの…せいじゃな…… [それは疑問ではなく、確信で。申し訳なさに、もう零すまいと思っていた涙がまた一つ、ぽろりと零れた] | |
(26)2006/09/21 02:11:26 |
修道女 ステラ [ふわり。蝶にしては大きな羽が、淡い光をまとって薔薇園を踊るよに廻る。 金の光に包まれた半透明の少女――妖精は、やな物を見た後の口直しならぬ目直しというように、競い咲く花々の間をふわふわと渡り歩く。 ふと、花の中に混じる”何か”に気付き、羽をひらりと瞬かせ。 ちっちゃな顔を近づけて――それが桜色の蛇だと気付き、ぴかぴかと光ながら何やら声を上げている模様。 おそらく――蛇なんかじゃ編みぐるみにしても可愛くないとか、ちっとも精気ないから役に立たないだとか――文句を言っているのかも知れないが、昏々と眠る蛇には届かず。 ふいっ、と飽きたよに薔薇園から遠ざかっていく。 ――後に残るのは、涼やかな風と *眠り続ける桜色の蛇のみ*] | |
(32)2006/09/21 12:18:21 |
修道女 ステラ [日が沈み、空が闇に覆われても、蛇は眠り続けたまま。 ―――むしろ、気温が下がりゆくゆえに、眠りが深くなるのか。 夜気に薔薇の芳香が冴え冴えと満ちる中、花精を身に取り込むべく、昏々と、眠る。 >>37ふいに眠りが妨げられたのは、吐息の温もりか、それとも…吹き込まれた精気ゆえか。 ゆるり、緩慢に鎌首をもたげ。色の薄い瞳をゆっくりと瞬かせて] ……誰…じゃ…? [未だ意識は眠りに囚われているゆえか、薔薇の芳香にローズの香りが混じり散るゆえか。酷くぼんやりと、問いかける] | |
(39)2006/09/21 19:11:11 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>39目覚めたステラに、そっと頭を擦り寄せる] ボクだよ、ステラ…ごめんね…ボク…妖精さんを封印できなかった…妖精さんは、ずっとひとりぼっちだったんだって…ボクと同じなんだって、そう思ってしまったんだ。 それに、ユージーンが、消えてしまうかもって…ボク… [言いかけて、ふる、と頭を振る] ハーヴにもごめんなさいって、伝えてね! [たっと、城の中に駆け込んでいく] | |
(40)2006/09/21 19:17:23 |
修道女 ステラ [>>40ローズ、殿。そう小さく呟いて。無事であったを喜ぼうとした矢先。続けられた言葉に、思考が止まる] ……ひとり、ぼっち [ローズがアの人を慕う理由は、何処かで聞いた記憶があった。 嗚呼、己を重ねたのじゃな。と、緩慢な意識で思う。 それと、ジーンの名前。消える、とはどういう意味か。封印すれば、皆、解放されるのではなかったのか。疑問ばかりが頭を埋め尽くし、言葉もないまま。 謝罪の言葉を残し駆けて行くその背を、ぼんやりと見送る] ………ハーヴに…伝えねば…の [離れた温もりに再び瞼が下がり、完全に意識を無くす前に。 与えられた精気で、辛うじて人型を取り、しゅるりしゅるりと、愛しき人の元へ] | |
(42)2006/09/21 19:45:04 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>45子犬がじゃれつくように、ユージーンに足下にすりすりと身を寄せる] 良かった!もしかしたら、妖精さんと一緒にどこかへ行ってしまったんじゃないかと思ったよ! 妖精さんもおはよう!こんばんは! [金色の妖精にも、ぴゅんぴゅんと尻尾を振って、ユージーンの問いかけには、軽く目を伏せた] うん…やっぱり、2人とも元気が無いみたい。魔力や精気を一杯使ったからだと思う。 | |
(46)2006/09/21 20:04:51 |
修道女 ステラ −広間− [広間へ入れば、そこには既に目覚めている愛しき人の姿があり] ……ハーヴ。起きて…おられたのじゃな。 [明らかに昨夜より回復した様子に、色の薄い瞳を安堵に細め。ローズからの伝言>>40を伝え、ぽつりと] ……ローズ殿は、妖精は寂しいのじゃと言うて。 じゃがの、わらわが向こうた部屋には血染めの寝台があっての。 ……わらわには判らぬのじゃ。彼の妖精を封印したは、解放出来ぬほどの悪戯をするが故ではないのかえ? それとも…ローズ殿の言うとおり…まこと寂しいだけなのかえ…? | |
(48)2006/09/21 20:16:28 |
書生 ハーヴェイ [呼びかける声>>48にそちらを振り返り、ステラの姿に安堵の息を一つついて] ああ、だいぶ回復した。 まったく…無理をしてくれて。 [呆れたように言いつつ歩み寄り、自分に掛けられていた白い打掛をふわりと着せかけ。 ローズからの伝言に、微かに眉を寄せる] 俺にも、それがわからなかった。 善きものとも悪しきものともつかない、力。 …ただ、邪気は感じなかったから。だから、その行く末を見ようと思ったんだが…。 …何にせよ、当人に尋ねた方が早そうだな。 どうやら、上にいるようだし。 | |
(50)2006/09/21 20:25:40 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>51ア(略)が悪いと聞くと、うーん、と首を捻る] アーヴ、一体、何したんだろうねえ?妖精さんを封印から解放しただけなら感謝されてもそんなに嫌われるなんておかしいし。 今度見つけたら、聞いてみなくちゃね! 妖精さんも悪戯かもしれないけど、アーヴも悪戯だからなあ… [さすがにそれだけは知っているらしい] もし、魔法陣の封印が完全に解けたら、妖精さんはどうするかな? それと…ユージーン、は? | |
(52)2006/09/21 20:39:13 |
修道女 ステラ [あきれたよな言葉>>50に、打掛に包まれながら肩を小さくして] ……わらわが、見ていとうなかったのじゃ。 それにの… [ぽふりと白蛇へと変わり、その腕に巻きついて] こうして運んでいただけば、わらわは大丈夫ゆえ、の? [当人に尋ねる、との言葉に。確かにそうじゃな、と頷いて] ……では、御一緒に参ろうかの? [上腕まで這い上がり、鎌首を肩に乗せて、囁いた] | |
(53)2006/09/21 20:40:54 |
書生 ハーヴェイ [変化し、腕に巻きつくステラの言葉>>53にまたため息をつき] 見ていたくないというのは、俺も変わらないんだが? [少しだけ怒ったような口調で言いつつ、白蛇の頭を軽く撫で] ああ、そうだな…行くとしよう。 [静かな瞳を虚空に向けた後、広間を出て、2階へ向かう] ─…→2階・廊下─ | |
(54)2006/09/21 20:47:44 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>55ユージーンと妖精の様子に、ぴゅんと尻尾を振る] だってね、お城から出られるなら、ここでゲームなんてしなくてもいいでしょう? 外で沢山遊べるよ? もしも…妖精さんや、ユージーンが嫌でなければ、ボクの住んでる森に来てもらってもいいし! [最後の方は微妙に早口だった] | |
(56)2006/09/21 20:58:01 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>59ハーヴェイの答えに、うーん、と悩む素振り、それから、はたと顔を上げる] あのね!お詫びにボクの精気をあげられないかな?ステラ、元気がないでしょう?ボク上手に精気を渡せなかったから。 [...は、滅法単純で即物的だった] | |
(60)2006/09/21 21:12:27 |
墓守 ユージーン [妖精、ハーヴェイの声>>72にびくっとして、ぱたぱた、ぱたぱた、逃げようと] …否。 そういう意味ではないと思うよ、ローズ… [彼はと言えば、額に手を当て、深く深く溜息を。 …そんな事を思われていたなんて、夢にも思わなかった] | |
(74)2006/09/21 22:19:44 |
書生 ハーヴェイ …何やら…頭痛がしてきた…。 [肩からずり落ちたステラを支えつつ、ため息をつき。 先ほどよりは落ち着いた瞳で逃げようとする妖精>>74を見やる] …とにかく、アレと同類などと思われては、我らが王の威信にも関わるっ…。 その勘違いだけは、早急に正してくれ。 | |
(75)2006/09/21 22:26:28 |
墓守 ユージーン 否。此の妖精は、食事は出来ないらしい。 実体化し切るには、未だ魔力が足りていないようだよ。 皆には声や姿がきちんと認識出来ないのも、其の所為だな。 [其の為、妖精の言葉はハーヴェイ達には直接伝わらず、彼を介する事となる訳だが。其れを其の儘伝えると、長くなる為、要約する事にして。 妖精、曰く。 此の城は随分と古くから有り、持ち主が居なくなってからも、ずっとずっと、封印されれていたのだけれども。 突然、強大な魔力を持った何か――詰まりはアーヴァインがやって来て、魔法で「模様替え」をしたのだと 其の際、城主の部屋の魔方陣に綻びが出来、妖精は目覚めたのだそうだ。 永い眠りから覚めた妖精は、自分の部屋から繋がる、城主の部屋を覗いて―― 目に入ったのは、視界の暴力だった訳で。 真っ先に思い付いたのは、アーヴァインへの復讐だった。 此の辺りは、ハーヴェイの予測や、以前にコーネリアスが説明していた事と重なるだろうか] | |
(82)2006/09/21 22:59:40 |
書生 ハーヴェイ [予想通りといえば予想通りの理由>>82に、ため息一つ] それで…元凶を編みぐるみにして、それから、何をしたかった訳なんだ…? [復讐、までは感覚として掴めるものの、そこからの展開とのつながりは何となく読めず。 静かなままで、問いを重ね] | |
(84)2006/09/21 23:08:50 |
酒場の看板娘 ローズマリー [>>85説明を聞いて、えー、と声を上げる] アーヴ、封印なんかしたら可哀想だよ! 寂しがりなんだから。それにきっと、寂しいからって、悪戯し始めるよ! 妖精さんより、凄い事しそうだよ! [庇ってるんだかけなしてるんだか解らない。本人は庇ってるつもりだが] | |
(87)2006/09/22 00:16:49 |
墓守 ユージーン …で、だ。 詰まり、アーヴァイン殿の魔力を利用して、自らの封印を破ろうとしていたらしい。 本来、其れが完了すれば、此の城から出て何処かに行く心算だった、と。 [然し、上手くいかなかったが為に、妖精は別の手段に出た。 其れが、招待客を編みぐるみ化して、魔力を少しずつ吸収していく、という方法。 此れならば、お見合いパーティもぶち壊しになるだろう、と。アーヴァインを懲らしめるのが主な目的で、招待客を傷付ける気は無かったらしい。 ゲームと言って持ちかけたのは、単なる趣味ではあるが] [“同類”だと思っていた為、其の儘 封印してしまう気も、ほんのちょっぴりあったのは秘密] | |
(88)2006/09/22 00:17:07 |
書生 ハーヴェイ [ローズの言葉>>87は、思いっきり有り得るな、と思いつつ] 結論としては、ここから出たいだけ、と。 …それなら、手を貸せん事もない、が…。 [このままで野に放ったら、絶対に同じ事を繰り返すだろう、と。 それはほぼ、確信に近いものがあり] | |
(90)2006/09/22 00:29:24 |
修道女 ステラ [ジーンの言葉(通訳)>>88に、小首を傾げ] …して、なにゆえ、そなたとコーネ殿は妖精に手を貸されたのじゃ? 自ら望んで…というようにも見えなんだが。 [それから、ふと、妖精の方を見] 変えるが編みぐるみとは…そなたは可愛らしき物がお好きなのかえ? [編みぐるみとなっても可愛くない(アの人)場合があるには触れず] | |
(92)2006/09/22 00:37:19 |
墓守 ユージーン [ステラの質問>>92には、少し、目線を逸らして] …嗚呼。強制的に、だな。 [嘆息。余り、思い出したい事でもなく。迂闊だったと思う] [妖精の方はと言えば、可愛いものが好きかと聞かれれば、こくり、と頷いてみせ] | |
(93)2006/09/22 00:42:19 |