文学少女 セシリア [集会所の一階。とある、一室にて。 外は、豪雨の様だった。室内からでも、雨降りの音が聞こえる。 辺りに広がるのは、今はもう、芳しいとすら感じてしまう、甘い死の馨り。 ほんの数刻前まで女の形をしていたソレは、既に原型を留めていない。無造作に千切られた肉の塊が、周囲に散らばっていて。其処はまるで、緋色の華の咲き誇る花畑の様だった。 其の中に、少女は呆然と座り込んでいた。全身を、周りと同じく、緋に染めて。 何時も肩にかけられている緋色のショールは無く。其れどころか、元は白だったであろう、薄いシュミーズを身に纏っただけの格好で。首筋から肩にかけての、大きな古い傷痕が、露になっていた。 菫色の髪は解かれ、普段は隠れている藍色の瞳は、虚ろで。顔色は、蒼白だった。ルージュが引かれているかの様に紅い唇は、艶かしささえ感じられる。 焦点の定まらない侭に、真紅に染まった己の掌を見やれば、ソレの味が蘇って] | |
(0)2006/06/18 07:07:18 |
双子 ウェンディ >>42 …うそ、だ…。 だって、おねえちゃん… おねえちゃん、は、そんなこと…言わない…! [声を必死に絞り出して。 否定する様に、ゆるゆると、横に首を振る。 しかしその瞳からは、ぼろぼろと涙が落ち。 瞬間崩れ落ちたセシリアの身体を、ただ眺めるしかなかった] | |
(46)2006/06/18 12:02:54 |
学生 ラッセル [ほんの一瞬、崩れ落ちた少女の喉に刃を突き立てることを 考えようとしたが、自分がそうするところの想像すら うまくできない。何より意識を失った彼女は] セシリアさんにしか見えない…できるわけない… [緊張の糸が切れたように嗚咽しながら、ウェンディを抱きしめる。 そんな風に涙を流す小さな女の子を安堵させるつもりで、自身が 縋りついて温もりで救われたいと願っているのは、自覚できた] ウェンディ…ウェンディ…いろいろあったんだ… ローズマリーさんは死んでしまった… セシリアさんは…ううん、ウェンディ、今もしかしたら 君の目に映ってるかもしれないこと、記憶なんかしなくていい。 でも、これは覚えておいて…セシリアさん悪くないんだ。 人狼の力は持っていたけど、殺していたけど、でも、 セシリアさんが望んでやってたことじゃないんだよ… だからこれから考えよう… 僕は考えたい。どうやったら、助けられるか…でもどうすれば… | |
(47)2006/06/18 12:06:57 |
双子 ウェンディ >>47 […ラッセルの服の裾をぎゅと握り締め。 顔を埋めると、声を押し殺す様に止まりそうにない涙を流す。 ローズマリーが死んでしまった事や、人狼の存在や。 …総てにおいて、...には受け入れ難い事で。 それでも、セシリアは悪くない…それだけは理解出来た] ……う、ん。 おねえちゃん、は、優しい…もん…。 ヒューの心配も、して、くれて。 ……おねえちゃんは、あんなこと、のぞまない…! [自分に言い聞かせる様に。 小さな叫びは、まるで祈りの様な] | |
(48)2006/06/18 12:17:14 |
学生 ラッセル [赤い目のまま、できる限り頼りになる大人の顔をする] …ごめん。ううん、ありがとう。 うん。望まない。望んでない。 [それから人だった残骸や、倒れ伏す二人に目をやる。 ローズマリーをこのままになんか絶対しておきたくはなかったが 苦しげに、今は生きている二人のことを考える] 三人を…ううん、二人をこの部屋に…置いておけない。 ウェンディさん、持ち上げるのは無理でも、 一緒に広間のソファまで、…セシリアさんとクインジーさんを 移動させるの、手伝ってくれる? そこに、レベッカさんもメイもいるはずだから。 驚かせちゃいけないかもしれないけど…でも、皆でいるのが 楽しく話してた時みたいに皆でいるのが、一番いい気がして。 気を失ってるから手当もしないと…。 セシリアさん、次に目覚めたら彼女でいてくれると思うんだ。 あいつもそう言ってたからきっと… 悪い奴でも嘘じゃなさそうだから。その時皆の顔見て欲しくて。 勇気を持ってほしい。 | |
(49)2006/06/18 12:28:36 |
学生 ラッセル [あるいは自分の不用意なメモのせいで、一人の女性が 死を選ぼうとしたことも知らず、...は立ち上がる。 目を開けた瞬間から、朝の出来事は現実だと受け入れていた] 夢じゃないって泣き叫ぶより先に… [ウェンが近くに居る事を確認し、椅子で眠り続けるメイに目をやり 身を起こしたクインジーに持ちっ放しにしていた刃を無言で返した 労る目を向けてもそれだけで、結局自分はこの人に無理を強いる かける言葉は見つからなかった] …レベッカさん? [しかし台所で気配がする。声もしている。大丈夫、居てくれてる。 ――ローズマリーのようには失われていない。そして最後に] セシリアさん…だね。 [あまりに痛々しく、しかし他にできることもなく、ただ 確認するように言葉をかけてから、彼女の様子を見守っている] | |
(61)2006/06/19 00:48:34 |
学生 ラッセル >>64 こんな時… [少しづつ絶望に心を蝕まれながら、今はもういない人を思う。 先生なら、方法を知っていたかもしれないのに。 しばし言葉を詰まらせた後] 「あいつ」さ、言ってたよ。 『どうしても“セシリア”を殺したいなら、仕方ない』、いいって。 『別の身体を捜せばイイだけだ』って。だからさ… セシリアさんだけ死んだって…意味なんか… [儚げな少女を見る瞳にはまだ、希望を求める光が残っている] | |
(67)2006/06/19 01:20:51 |
文学少女 セシリア >>67 …それでも、私が傷つけば、アイツも傷つく。 アイツは、大分 消耗している。 今は、声がしないから。 私の内に居る間に、私が死ねば。 少なくとも、此の場に居る人々を襲う事は、もう無い筈。 [笑みさえ、浮かべて。希望等、既に忘れてしまったかの様な瞳] | |
(69)2006/06/19 01:26:43 |
学生 ラッセル >>69 いやだ… [呟いても、絶望は胸を覆い尽くしてしまった。 しばし顔を両手の中に伏せていた。 が、近くのレベッカに声をかけられ顔を上げると] それしか…方法が…ない、なら…セシリアさんを 死に追いやることに… [途切れ途切れに返答する。 最後まで言えなくても、肯定していることはわかるだろう] | |
(71)2006/06/19 01:36:17 |
文学少女 セシリア >>71 …三人目。 [小さく、呟いて] …ローズマリーさんで、三人目なんです。 アイツが…、いえ。“私”が、…食べたのは。 最初は、何も感じなかった。夢の中にいるみたいに。 でも、キャロルさんの時は、意識も感覚も確かにあって…、其の味を知って。 …昨日、普通の食事が、美味しいと感じられなかった。何も、感じなかった。 解りますか? [顔を上げ、ラッセルを見つめた。少し、哀しげに] 私、きっと、もうすぐ。 …アイツと同じになるんです。アイツと同じ、獣に。 [淡々と、言う] だから、其の前に。 | |
(73)2006/06/19 01:44:51 |
学生 ラッセル >>73 [上がる前に、セシリアが背に向けた呟きに振り返り、 睨むような目で否定する] …わからない。 同じじゃないもの。 アイツと、セシリアさんは、全然、全然、違う! [淡々とした言葉に半ば激昂して返しながら、最後の 「その前に」には何も返せないまま肩を震わせて、 今はレベッカを追った] | |
(76)2006/06/19 01:49:19 |
雑貨屋 レベッカ >>80 [ナイフを握った手に力を込めようとしたその刹那。 飛び掛ってきたラッセルに腕を掴まれて。 勢い、そのままベッドに倒れこんだ。 衝撃で浅い切り傷はできたが、本懐は果たせぬまま。] ……何故邪魔をする?少年。 [手の中から零れたナイフを探そうと視線を彷徨わせた] | |
(83)2006/06/19 02:02:13 |
学生 ラッセル >>83 [気を抜くと今にもすすり泣きそうになる荒い息を整えながら、 今命を絶とうとした女の手から零れたナイフを拾い、放り投げた。 ベッドと壁の隙間に落ちる。 もう拾わせないように両手で彼女の腕を押さえ込みながら、 レベッカに目を戻すと、線から流れ出る血。 一瞬息が止まるが、言葉が発せられ浅いことを知りどうにか安堵] …何故? あ…当たり前じゃない、か… [勢いのままに平手打ちでもしてやる気が生まれたのに、 結局流れた涙が下のレベッカの顔に落ちただけ] | |
(84)2006/06/19 02:11:45 |
雑貨屋 レベッカ >>84 [飛んでいったナイフを目で追って、絶望的な顔になる。 腕を押さえ込まれたまま、感情のこもらない目をラッセルに向ければ、ぽたりと雫が落ちて。 それを見つめながら口を開いた] ……何故少年が泣く? 悪いけど、私もうみたくないものをみるのは嫌なんだ。 そこをどいてくれると助かるんだが。 | |
(89)2006/06/19 02:19:05 |
学生 ラッセル [顔の下のレベッカに続ける] 死にたいの…?死にたいくらい、辛い? 夢のせいなんだね。夢は僕にはどうにもできない… でも、死なないで。頼むから死なないで。 何でもするよ。それ以外のできることなら何でも… ねえ、逝ってしまうんだ。セシリアさん、今日。 あなたは夢を見て、苦しむかもしれない。 でも、お願いだから生きてて。 自分から死ぬなんて、レベッカさんまで死のうとするなんて、 耐えられない。生きてよ。 それで明日、セシリアさんがアイツから解放されて 幸せに笑ってたこと、教えて。 きっと怖くなんかない。微笑んで会いに来てくれるよ。 そうして。お願い。 [レベッカを起こし、死んだ人間のそれではない体温を 確かめるかのように、抱きしめた] | |
(90)2006/06/19 02:19:28 |
学生 ラッセル >>93 疲れても…笑える朝がくる。 狂いそうな今を感じてるレベッカさんは、正常。 明日?…わからないよ。 もう一人なんか、来ないかもしれない。 笑顔のセシリアさんだけが、会いに来てくれるかも。 僕は今日ずっと起きてる。クインジーさんもいてくれる。 もしまだ人狼がいて、誰かが誰かを襲おうとしたら止めてやる。 皆同じ所で寝るんだ。 外から来るなら撃退するし、中にいるなら止めてやる。ぜったい。 うん――残酷。ごめんね。 でも僕がいる限り、レベッカさんが自分で死のうとするのも 止めてやる。死にたかったらまず僕を殺さないと… [肩口に預けられた頭に幼さも感じて、少し笑おうとして レベッカの喉が鳴ったのに気付く] 薬…薬を。青い瓶は一階? | |
(96)2006/06/19 02:40:43 |
雑貨屋 レベッカ >>96 ……あはは。頼もしいね……少年。 何時の間にそんなに成長したのやら…… 皆一緒の、とこで、か…… でも、悪いけど今日は、無理、みたい…… [段々と酸欠で白くなっていく意識の中で薄く笑って。] ……ぁ、一階……ごめ…… [聞かれた言葉に辛うじて返答を返すと、漂白されるままに意識を手放し。 ずるり、とベッドの上へと*倒れこんだ*] | |
(98)2006/06/19 02:48:32 |
学生 ラッセル セシリアさん… 僕にくれた花言葉、あれがどんなに嬉しかったか、 言えなかったね。コルチカム、華やかな美しさ。 土に植えなくても、水を与えなくても、勝手に咲く力強さを 持っている、だよね。 実際のところ僕なんて、土も水も他に絡みついてやっと、 そのお零れを得て生活するような生き方してる。 たいていの人は僕を、屑を見る目で見るんだ。 でも…「勝手に咲く力強さを持っている」 そんな花の花言葉をセシリアさんはくれた。嬉しかった。 本当にそんなふうに生きられる気すらした。 気に入ったよって、ありがとうってしか言わなかったけど 本当に、本当に嬉しかったんだ。何度言っても足りないくらい。 覚えててね、セシリアさんがどこに行っても…きっと天国だけど… 僕は、花の名前とそれがどんな花かと、あなたの事忘れない。 絶対忘れないから… | |
(104)2006/06/19 03:22:19 |