書生 ハーヴェイ ―― 部屋 朝 ―― [口から血を流し、恨めしい目をしたデボラがこちらに向って歩いてくる。さっきから扉を開けているのだが、壁面が現れるだけだった。 ニーナの声が聞こえる。 「逃げ場はないんですよ。」 それでも僕は走るしかなかった。すぐ後ろにデボラの息遣いが聞こえた。急に視界が一周した。足を滑らせて転倒した事に気づくまで時間がかかった。手を突くと、柔らかいものに触れた。 誰かの手だった。 悲鳴を上げ投げ捨て、這って逃げた。 指先が壁に当たり見回すと、そこは行き止まりだった。 「もう戻れないんです。私たちは。 人狼をみんな殺すか、私たちが全員殺されるかです。」 首筋を生暖かい風が吹き抜けた。] !!!!!!!! | |
(8)2006/04/18 21:29:01 |
村長の娘 シャーロット …………どうしてかしら。 あんなに酷く裏切られたのに…… こうして手を握っていると…… とても、あたたかくて……愛しくて…… 胸が張り裂けそうに、苦しい…… ……………ハーヴェイさん。 貴方がわたくしを人狼と強く疑っていても…… どうしても、憎しみが、抱けない……! | |
2006/04/19 00:29:29 |
村長の娘 シャーロット 〔シャーロットは、ハーヴェイの鬼気迫る表情に、ひそかに戦慄を覚えた。〕 …………………。 もしわたくしが人狼と分かったら…… 容赦なく、わたくしを、殺すのでしょうね…… | |
2006/04/19 00:43:12 |
村長の娘 シャーロット 【もし、アタシとロッテちゃんが溶けてひとつになったら……。その時は、アタシは何者になってるんだろう? ……ロッテちゃんの姿?アタシの姿? アタシの姿になったら、ロッテちゃんはこの世から消え去る。ロッテちゃんの姿になったら、アタシはどっかにいっちゃう。 …………どっちも、ツライ。アタシもロッテちゃんもいなくなるの、ツライ。ニンゲンで初めて、仲良くなったのは……ロッテちゃんだから。いなくなるの、ツライ。】 〔チェルシーは、ふと上を見た。〕 【でも…最近……。ロッテちゃんとの距離が近付いた。今までわかんなかったロッテちゃんのココロが、痛いほど伝わる。……ひとつになる瞬間が、近付いてきた、合図だ。】 | |
(*55)2006/04/19 01:36:58 |
村長の娘 シャーロット 〔シャーロットは、何か胸騒ぎを覚え、辺りを見回した。〕 ……何?……この感覚……! さっきから鼓動が激しくなって…… ………まさか。チェルシー………? 何があるの………… | |
2006/04/19 01:39:45 |
村長の娘 シャーロット 〔シャーロットの中の胸騒ぎが、さらに激しくなる。〕 ……どうなっているの……? チェルシーの声が聞こえたり、全く聞こえなくなったり…… 〔シャーロットは、無意識のうちに自分の手を下腹部に当てた。〕 ……………まさか。 そんなこと、は、ない……わよね。 多分、大丈夫………… 気のせい。気のせいよ。 | |
2006/04/19 01:47:15 |
村長の娘 シャーロット 〔シャーロットは、ひとり荒野に立っている。〕 『わたくしの道は、敗北へと向かう道…… 貴方の心は、生きながらに壊れてしまった…… 貴方をただ、穏やかな世界に返したかっただけなのに…… 優しい時間を取り戻したかっただけなのに…… 貴方の穏やかな笑顔と、不器用で優しい言葉を、 再びわたくしの掌で触れたかったのに…… ねえ……愛しい、貴方…… わたくしは、貴方を殺して、自らの命をも断てば良かったの……? そうすれば、貴方のたましいは穏やかなままでいられたのでしょうか……? ……カルマは、わたくしたちの空を覆う。 二度と明けぬ、星も見えぬ、宵闇の空…… わたくしは果ての見えぬ荒野に立ち、 ただひたすらに、敗北の道を歩むのです………』 | |
(*64)2006/04/19 22:59:17 |
村長の娘 シャーロット ……誰かを守っている、と言いますと。 わたくし、あるいはラッセルさんという思考に至るでしょうか。 ハーヴェイさんやエッタちゃんが、何故か食べられていない。 …その不自然さが、皆様の目からは気になるかもしれません。 また、逆も然りです。 エッタちゃんやハーヴェイさんが人狼である可能性も ……否定したくてもできませんわ。 ですが、わたくしは人狼ではございません。 また、何故2組もペアが残ってしまったのでしょうか。 まるでポーカーのカードのように。 どちらかが、カモフラージュ? あるいは、どちらも正解ではない? そして、カモフラージュである場合。 それを狙えるのは、ステラさんしかいません。 | |
(104)2006/04/19 23:28:27 |
修道女 ステラ 私も体の傷は、ナサニエルさんには見せられなかった……。 決して見られたくは無かった。 | |
2006/04/20 00:29:07 |
修道女 ステラ でも、それは私が生きて来た証の傷……。 恥じるべきではなかったのかもしれない。 本当は……。 | |
2006/04/20 00:31:07 |
村長の娘 シャーロット ………ラッセルさん。 それでもあなたは、虐待の事実を言うべきではなかった。 ただ、同情を集めて何になるというのです? それを告げることで、エッタちゃんが救われるとでも? わたくしがエッタちゃんなら、救われない。 ……決して、救われない。 | |
2006/04/20 00:55:20 |
村長の娘 シャーロット 愛する人に、望まぬ傷口を晒されて…… 同情を呼び、救ってもらう。 それは、愛と呼べるのでしょうか? それは、守るという行動なのでしょうか? ………わたくしは、そうは思わない。 きっと惨めな気持ちになりますわ。 | |
2006/04/20 00:57:20 |
村長の娘 シャーロット ですが、逆のベクトルはどうでしょう? エッタちゃんは、ラッセルさんに守られるのみ。 自身は何も語ろうとはしません。 そして……ハーヴェイさんは…… こともあろうにわたくしを殺そうとしました。 ……もしかしたら、即座に人間を殺してしまい、 全てを終わらせようとする人狼の行動かもしれませんわ。 ですが……あまりそのように見えないのです。 ハーヴェイさんは明らかにわたくしに怯えている。 ……こんな形での返答とは虚しいですが…… それこそが……その信頼の無さこそが…… ハーヴェイさんを疑いきれない理由ですの…… ……恋は盲目、とはよく言ったものですわね…… | |
(166)2006/04/20 01:11:51 |
村長の娘 シャーロット ………ラッセルさん。 悲しいお話ですが……… やはりわたくしは、エッタちゃんの虐待話を 何故今ここでする必要があったのか…… いくら考えても理解しかねます………。 同情を誘いたかった? それを自身が人間である証明にしたかった? ……可哀想なエッタちゃんを、盾にして。 ………エッタちゃんの中に、もぐって。 | |
2006/04/20 01:16:33 |
村長の娘 シャーロット ………そんなあなたは、 ハーヴェイさんよりも、卑怯。 だから、居ては、いけない。 | |
2006/04/20 01:17:35 |