自警団長 アーヴァイン
あー、諸君、聞いてくれ。もう噂になっているようだが、まずいことになった。 この間の旅人が殺された件、やはり人狼の仕業のようだ。 当日、現場に出入り出来たのは今ここにいる者で全部だ。 とにかく十分に注意してくれ。 |
見習いメイド ネリー 「研究所が燃えている」という叫び声が聞こえ、私は宿を飛び出した。 研究所のある方向を見ると、漆黒の闇の中、小高い丘の上にある研究所が煌々と光を放っていた。 転がるように駆け出すとただひたすらに研究所への道を辿った。 どのくらい時間が経っただろうか、ふと気がつくと火事が雨雲を呼んだようで、季節外れの大粒の雨が落ちはじめていた。 ――――やがて、火は収まるだろう。ただ、失われたものは戻らない。 私達は、E-virusに関する全ての資料と開発中のワクチンを失ったのだった。 門までやっとのことで辿りついたが辺り一面の火の海と熱でそれ以上近づくことは叶わなかった。 私は何もすることができず、研究所が目の前で焼け崩れていくのを見詰めるのを言葉もなく見詰めていた。 | |
(0)2005/08/21 23:17:33 |
文学少女 セシリア [窓から差し込む強い陽の光に、セシリアは目を細めた。] 雨は止んでるね。今日もまた暑い日になりそう…。 [そう呟くと、セシリアは眼鏡をかけてダイニングルームに向かった。テーブルの上には紙束が置いてあり、寝た後の記録がされていた。] 発症したら効果がないワクチン。唯一1日だけ予防できるワクチンも研究所の中。結局、新しいワクチンを開発しない限り、私たちは助からないって事か。 [セシリアは更に記録を読み続ける…。] ……!! 感染経路は血液や体液…? おかしいよ。グレンが言ってた通り、そんなもの滅多に触れるもんじゃない。それなのに、あんなに沢山の人が一気に死んじゃう事ってあるの…?誰かが意図的にそのウイルスを体内に入れない限り、感染はしないと思うけど…。 | |
(138)2005/08/22 06:10:40 |
新米記者 ソフィー [ソフィーは紙束=議事録を読んでいる] 今現在わかってることをまとめてみますと、 1)現在この村で流行している病気はE-Virusによって引き起こされたものらしい 2)E-Virusに感染し発症した場合、致死率はほぼ100% 3)感染しても発症しないものもいる(生まれつきorE-Virusの抗体を持っている) 4)感染者(含保菌者)の血液等体液に触れることにより感染する(空気感染はしない) 5)感染前に摂取すれば効果のあるワクチンは存在する。ただし効果はごく短く、量も少ない。今現在存在しているかも不明 6)研究所の火事は、放火しかも計画的である可能性が高い。目的は不明。 こんなところでしょうか。他になにかわかりましたら書き込んでおいてくださいね。 | |
(163)2005/08/22 12:07:42 |
文学少女 セシリア やっぱり…。 私の両親だけじゃなく、最近亡くなった人は皆予防接種を受けてる。つまり…誰かが黄熱病ワクチンの中にE-virusを混ぜた。だって接触感染でしょ?それで同時期にあれだけの人が亡くなるなんて変だよ。 逆に、感染者(含保菌者)にさえ接触してなければ、今村にいる皆は予防接種を受けてないから感染してないわけだよね。 ただ気になってるの。昨日の研究所の火事…。E-virusは空気感染ではなく接触感染するって分かってるなら爆発させたってウイルスを蔓延させる事は無理だよね。昨日の火事は…資料やワクチンを抹消したかったからじゃないかな。 資料が残ると不都合で、ワクチンを抹消したい理由…辿り着く答えは一つ。その犯人はウイルスを保菌している。そして、誰かにそれをうつそうとしてるんじゃ…。自分が保菌してる事を隠したいから資料を消した。そしてその犯人が誰かにウイルスを感染させたとして、それを治されないようにワクチンを消した。 その犯人は、今何処に?村の入り口は一つしかない。そこはアーヴァインが守衛してる。彼に聞けば村を出入りした人がいるか分かると思う。これからアーヴァインのところに行ってくるよ。 | |
(167)2005/08/22 18:13:10 |
文学少女 セシリア 「昨日か。村に入ってくる奴は居たが出て行った奴は一人も居ない。ただ気になる奴を見かけたよ。狂ったように笑いながら研究所の方から走ってくる奴をな。暗くて顔までははっきり見えなかったが。丁度その時、研究所が爆発したから俺はそいつのが気になって後を追おうとしたんだ。でも姿を見失ってしまったんだよ。」 狂った人…。 ねぇ、アーヴァイン。貴方はこの村の管理をしてるんだよね。 今、この村にどれくらいの人が居るの…? 「俺を含めると16人だ。昨日までは17人居たんだがな。」 …え? 「ヴィンセントが亡くなったんだよ。彼は昼間、私のところに来たんだ。彼とは古い付き合いでね。時々会ってたんだ。昨日のヴィンセントの様子は可笑しかった。体がだるいとしきりに言っていたし、突然鼻血を出したりしていた。俺が彼の血を拭こうとしたら、凄い形相で怒ったんだ。今から思えばヴィンセントは感染してたんだろうな、セシリアが言うE-virusに…。俺にうつさないように血に触れさせなかったんだと思う。暫くの間、彼をここで休ませ俺は守衛を続けていた。そんな時、突然吐血したんだ。」 | |
(173)2005/08/22 19:18:46 |
文学少女 セシリア 。oO(お父さんたちと同じ…) 「俺は今セシリアに聞くまでE-virusの事は知らなかった。勿論、血に触れてはいけない理由も知らなかった。だから…」 [アーヴァインは表情を曇らせ、俯きながら呟いた。] 「―――俺は死んだヴィンセントをこの手で触り、墓地に埋めた。」 。oO(それじゃぁ、アーヴァインは…) [セシリアはアーヴァインに何も言えなかった。二人の間に長く思い沈黙の時間が流れる。] 「そんな顔すんな。ヴィンセントに会えると思ったら恐くないぜ。」 [その時、アーヴァインは突然鼻血を出した。セシリアは彼に触れる勇気が出せず、慌てたように血を拭き取る彼の姿を黙って見てるしか出来なかった。彼は「少し休む」と言い、守衛室に戻った。セシリアは彼に頷くと、ゆっくりとその場を後にした。] | |
(176)2005/08/22 19:29:52 |
見習いメイド ネリー 『――研究の一助のため、新しい職員を研究所に派遣することとなった。 この手紙が届く頃には村に到着するよう手配してある。 尚、E-virusを狙うものの目を逸らすため身分は隠して村に潜入させるものとする。 分析官…任意のものの血液から感染者かどうか判定できる能力を持つ研究員 検死官…死亡した者がE-virusに感染しているか判別できる能力を持つ研究員 受験者…同時期に検査をうけ、E-virusに感染していない2人の研究員 医師…開発中のワクチンについて特別な知識をもつ研究員 追記、我々の調査によるとE-virusを狙うものは保菌者(キャリア)の可能性も高く、彼らに協力する裏切り者――狂者も村に潜入しているようだ。 更に特殊な血液タイプを持つ感染者――E-virusに感染し発症しながら死なない者もいるようだ。 彼らの動きに注意をしながら、急ぎ研究を進め、ワクチンを完成させることを祈る』 | |
(198)2005/08/22 22:11:45 |