文学少女 セシリア 【回想】 [セシリアが墓の前で佇んでいると、ローズがヘンリエッタを連れて墓地へとやってきた。ローズはエッタをステラの隣に埋めると、セシリアに向かって一言呟いた。] …満足だよ、ローズ。 [そう答えるセシリアの表情は、どこか淋しそうで、その瞳は濡れているようだった。 瞳を覆う何かを拭うと、セシリアは墓地に並べられた墓を見つめた。アーヴァインを始めとする12個の墓石の少し離れたところに、セシリアの両親の墓があった。] お父さん、お母さん…。 ……ごめんね。 私はもう、ケネスにも…お父さんやお母さんにも逢う事なんてできないんだ。 私は本当の意味で…ずっと一人ぼっちなんだ。 | |
(25)2005/08/30 19:26:57 |