人狼審問

［難しい顔でヘンリエッタを見ながら、問いかける］

……なあ、嬢ちゃん。魔法使いなんだよな？

なんつーか。嬢ちゃんは一発で魔法使いって分かるよな。装備っつーの？
杖とか服とか。

他の奴らもそれっぽいが、それもイベントでもらうもんなのか？

[コーネリアスに向かって]

　全力で応戦…か…

　あたしの手には、戦士のような武器も魔術師のような魔法もない…

　自分が死にたくないから言うわけじゃない…

　でも…でも、あたしたちは今本当に殺し合いをするべきなの？

【するべきだよ】

―中央区・女神像前―
[俺は女神像の前にテスターたちが集まってる事に気づく。幸い争ってはいないようだ。]

…えと、こんにちは。皆さんはこれからどうするつもりなんでしょう。
のるんですか？彼らのゲームに。

[俺はストレートにそう聞いてみた。]

トビー。何度も言ってるだろ。
見分けがつくなら、俺はとっくに引き金を引いてる。
誰かを殺すつもりなら、俺は何も言わず引き金を引く。

【もし、少し痛い思いをしても、JIN-ROHの言う通りに一日１人のログアウトで私たちが生きて解放されるなら、お互いを疑いながらPKしあう…なんてこわい事をやらなくてもいいかなってちょっと思ったんだけど。こんな事、今言ったらなんて思われちゃうだろう。

っていうか、そんな簡単に解放されるわけはないかな。消えちゃったって言われても実感が沸かないけど、デボラさんは消える前の時点ですでに昏睡状態になってたんだもんね。JIN-ROHにPKされるのも、お互いにPKしあうのも、現実の身体に及ぼす結果は一緒…なのかな。

でも、私はどっちもこわいし、ヤだ。】

[ケネスとメイからの問いを受け、顔を上げて二人を見た]
ケネスさん、それにメイさん。外部との交信は回復してないわ。

言うまでもなく、CCE社では技術担当チームが総がかりで対処しているとは思うんだけど、それがどこまで進捗しているかは、想像もできないわ。あたしたちのデータもサーバー内にある以上、変にいじるのも難しいから。
率直に言って、『あまり期待はできない』わ。“JIN-ROH”の襲撃はそんなことお構いなしでしょうしね…。

それと、デボラやアーノルドのPLがどうなっているかは、判らないままなの。
ただ、ログインできなくなっている、ということだけね…。

ラッセル……さん。始めまして……かな。
こんな状況だけど、よろしく。

[ニーナに腕を、片手で銃を持っていて、両手がふさがれているので、ウインクで答えた]

［ニーナの言葉を聞き、考える］
魔法もなく、武器もない…ね。
だとすると君の持つ力は一つしかないと思うのだが？
オレは殺し合いをするのなら他人に強要させない、自分でそれを行う、と決めて動くさ。
今、それをするだけの理由がない、ただそれだけだ。

例えば俺が剣をつきたてたら、相手は苦痛を感じるし、死んだらどうなるかわからない。デボラさんみたいに昏睡状態にしてしまうかもしれない。
けれど、このままでも、デーモンにやられてしまう…
俺は、どうしていいかわからないんです。

【ニーナ・・・どうしたい。
他者を追い詰めて、何をしたい。

自分が生き残るためのイデオロギー。
この集団を支配していたのはそれだ。
他人を殺すイデオロギーじゃなかったはずだ。

それが、グレンとニーナの行動で曖昧になってる。

考えろ。俺に何が出来る。
「中」から出来る具体的な対策なんて何も無い。
「外」でクラッカーをどうにかしてもらってログアウトできるようになるしかないんだ。
話を聞けば聞くほど・・・簡単ではなさそうだが。

時間。どうすればそれは長くなる？】


ゲームなんかじゃ・・・ない。

俺たちにとって、今、どこが俺たちの世界だ？

[コーネリアスに小首を傾げる]

　あたしの…武器？

　それは何…なんなの？

今？　今はここだろうね、ギルバート。こうやって両の足で踏みしめている、ひどくリアルなこの世界さ。

悪魔が訪れさえしなければ、ここでの生活も楽しいんだろうけどね……。

[黙って傍観していたヒューバートが口を開いた]
このJIN-ROHとかいう奴･･･自分の決めたルールの中で俺たちを殺しあわせようとしている。
そして奴も自分の決めたルールを守るつもりらしい･･･

ここから考えられる事は･･･JIN-ROHは自分の決めた世界で自分の力を誇示し、全てを思い通りにしたい典型的な自己中心的、かつ子供のような性格だ･･･

そんな奴が･･･もし自分の思い通りに事が進まなかったらどうなると思う？
癇癪を起こすと相場は決まっている・・・
そして奴の起こす癇癪というのは・・・皆殺しだろうな･･･

［ソフィーに向き直る］

あー、じゃ、そっちはだめか。
……デボラとアーノルドの二人は、できれば無事で居て欲しいね。
たぁく。めんどうくせぇことになったなぁ。

グレンさん、よろしく…初めて会話を交わす人が多いかもしれませんね。
【この人たちの中にJIN-ROHがいるというのか？皆状況に戸惑っているように見えるが…】

【大義がどうとかよくわからない。でも、みんな殺気立ってきてる？　PKをしあったらどうなるか分からないのに、お互いに殺しあいをすることが出来るの？】

[メイは困惑しながら、全体の話の流れに耳を傾けている。]

はっはっは、ヒューバート。

ということは、ルールとやらを守らなければ皆殺しって事か？
殺し合いをしている間だけが、ＪＩＮ−ＲＯとやらの思惑って事か。

なら、大義だなんだと御託を並べる必要は全くないってことだ。
死にたくないから殺す。
もしくは、皆殺しにさせたくないから殺す。

後者は偽善だがな。

【決めたぜ。俺はもう、迷わない。】

【なるほどね。
確かにクラッカーに癇癪を起こされたらたまったものじゃない。
最低限の・・・殺し合い。

クソッ。くそ、くそ、くそ、くそ。

それしかないのか、本当にそれしかないのか。
敵の思想に染まらずなお、その選択肢しかないのか。
本当に敵はルールに従い続けるか？

頑張ってくれよ・・・CCEさんよ。】


リアリティは、そう、認識だ。
明確な「現実」を・・・確認できる者はいない。
現実は主観だ。
そして、俺たちは今主観をこの世界に持つ。

ここが現実だ。

［ニーナに向かって］
ん？さっきの二つ、双方がない、となると君は武道家の役職だ、ってことになる、それだけだ。
ＰＬに資質がなくても、ある程度はキャラ補正がかかるから、そう簡単には死なないだろうよ…。

偽善に満ちた死もいいだろう・・・
だが俺は・・・最後まで生きる可能性に賭けたいタチなんでね・・・

[ヒューバートの眼光が鋭くなった]

ソフィさん、ありがとう。
でも、じゃあ。私たちはPKの結果がどうなるか分からない状態で、これからを過ごしていかなきゃいけないって事だね。

[メイはうつむいて口唇をぎゅっと噛んだ。]

ヒューさん、やるしかないということか…
だが、どうJIN-ROHを判断すればいいんだ。
無差別に打ちまくっても、それが奴らとは限らない。
【それでもやるしかないのだろうか…】

[ニーナは顔をあげて、グレンを見つめた]

　！

　グレンさん！だめだよ！

　…だめだよぅ…

[ニーナは思わずニヤリとしたがすぐに気がつき
　悲壮な表情を作り上げた]

奇遇だな、ヒューバート。俺も前者だぜ？
[ニヤリと笑ってみせた]

ふうん……。

[トビーは空気の変化を感じ取っていた]

現実か。仮想現実がぼくたちの現実を化した。これは進化なのかな、ギルバート？

[そう問いかけたあと、トビーは静かにメイの元へ近寄った]

［ケネスの方をむき］

武器と防具はそれぞれのお店で支給されたよ。
エッタは入った日に行った。
おじ……おにーちゃんは行ってないの？

【ニーナ。まただ。その目はやめてくれ。そんな悲壮な目で俺を見るな。】

ニーナ。何がダメなんだ？

【腕を振り払い銃を構えたら、俺は人間ではなくなっちまうのかもな。てことは、ニーナが掴んでいるのは……俺の理性ってことか。】

［ヘンリエッタの言葉に目をそむける］

いや、オレこのゲームの説明ぃん時、寝てたからな……

そうか。支給されたのか。
そうか。だからみんなそれっぽい格好してやがるのか。

そうか。そりゃあ魔術師とはいえ、バケモンども殴ってもダメージが与えれねぇはずだよな。

そうか。

［ケネスは黙って、眉間を押さえた］

違う。
進化じゃない。
俺たちの、いる場所が変わっただけ・・・。

【殺し合いを、一度肯定しなくちゃならない。
こんな、辛い事は、ない。
その殺し合いを・・・どう最低限に抑えるか？】

[グレンとニーナを見る。]

【ニーナ・・・離すなよ。
煽ったんだ。責任を持て。】

［ケネスに向かって呆れたように］
寝てたのかよ。
おまえテスターだろうが……ちゃんと説明は聞いておけよ。
何千万っている中から選ばれてんだぞ。
……まあ、今言ってもしゃーねえんだがな。

【偽善に満ちた死か…俺はどうすべきなんだろうか…。戻ったところでベットの上の生活、どうなるかわからない命だ。だが、この人たちはおそらく違う。求める物もあるし、待っている人もいるんだろう。
俺が彼らをどうこうしていいのだろうか…】

[そんな気持が湧いてくる。だが同時に、俺の中にゆらりと動く得体の知れない感情があるのも事実だった。
その感情は、俺にあっさりと死を受け入れることを拒否させていた。]

【なんだ…？この気持は…よくわからない…】

[俺はその感情に戸惑い、少し顔をしかめた。]

[ニーナは機は熟したと判断し顔をあげた]

　グレンさん…あたしは殺し合いなんかしないで、
　それで、解決できる方法があるって信じてる…

　可能性を捨てるんじゃなくて、模索しようよ！

　だから……ね？

[ニーナは握り締めていたグレンの腕を離した]
[そして…誰にも見えないようにニヤリと微笑んだ]

[トビーが側に来たことで、ますます場の空気が殺気立つのを感じながら、]

グレンさん？
…あの、PKしたら、ホントに死んじゃうかもしれないんだよ。

[発してみたものの、上手く言葉に感情をあらわすことが出来ない。]

［ヘンリエッタの軽蔑の眼差しを受け、ちょっと後ずさりしながら］

……選ばれたのはオレじゃねぇよ。ダチが行けなくなったんで代わりやってるだけだ。
オレはこのゲームのこと自体、この間知ったばかりなんだよ。

てか、いきなり性格変わってねぇか。おめぇ？

[すぐに悲壮な顔に戻りグレンをみつめ]

　あなたの言う、退治が大儀とはあたしには思えない。

　だけど…ソフィーさんの言うように、自分の信じることが
　大儀だというのならば…あたしは平和的解決を求めることを
　大儀としたいんだ…

　みんなで会議するとか…もっと方法はあるよね？

　それをあなたにわかって欲しい…

　それとも…本当に殺し合いがしたいの？

　本当に？

[ヒューバートは静かに後ろに下がり間合いを取り始めた]

(トビー・・・今から俺が照明弾を撃つ
　　目を閉じて回避した後、
　　　メイを連れて西のフィールド外まで一気に走れ!)

････。殺し合い･･･。ゲームの中だと割り切ってたはずなのに、実際に痛みがある殺し合い･･･。やだな。

[ニーナが離れた瞬間に、寂しさを感じた･･･]

メイ。皆殺しされてから後悔したくないんだよ、俺は。

[銃を構え、メイに向ける]

（わかった、ヒューバート。気を付けろよ）

[トビーはメイの手を握った]

（メイ、逃げるよ。いいね？）

［ケネスの発言にはっと気がつく］
あ……あはははは……
一応キャラにあわせて喋ってたんだけどねぇ。素がでちまったよ。
なーんか空気がピリピリしてやがるからな。嫌な感じだよ。
あたしはさっぱりした方が好きなんだがねえ。

【解放、した・・・！？
馬鹿な！】

[ギルバートの傍らに移動した]
ギルバートさん…居る場所が変わった、そう言ったわよね。
なら……あたし達が、この世界を変えることは可能だと思う？
“JIN-ROH”が定めたのとは、異なる“ルール”に。

ちょうど、今ニーナさんが言っているような新たな“ルール”を作ることが…？

【ここでもまだ韻がふめるなんてあたしも余裕だね。

　あたしはこの状況をどう捉えているのか、本当は。

　あたしの中のリアルはどこにあるのか…

　まぁ、いいよ、舞台は整った。

　JIN-ROH諸君、感謝するよ。けらけら】

[トビーはグレンの動きに気が付いた]

おかしな動きをするな、グレン！

【とりあえず　この場は離れた方が良さそうだな・・・】

[ヒューバートは突然銃を前方に構え引き金を引いた！]
[辺り一面に激しい光が発生する！]

トビー！メイ！今だ走れ！

[ヒューバートは西に向けて全速力で走り出した]

［ヘンリエッタにつられて笑う］

ま、オレもさっぱりした方が好みってのは賛成。
殺し合いなんて嫌いだね。

それが強制ってのも大嫌いだわ。

［ハッとグレンの方を向く］
おい！クラッカーのヤツラの思い通りにするつもりか！
まだ誰がヤツラの仲間か決まった訳じゃねーんだぞ！

ん？おかしな動きはそっちじゃないのか？トビー。
メイを庇う理由を言ってみろよ。

[トビーは目をつぶって閃光の瞬間をかわすと、メイの手を引っ張って西へ駆けだした]

こっちだ、メイ！　何も考えずに突っ走れ！

［ヒューバートの撃った弾が破裂し、閃光が辺りを包む］

な、何だ？　がぁっ目が！

―西区→西門移動中―
トビーこっちだ！　この地図によると西フィールドに地下洞窟があるらしい！

そこに逃げ込むぞ！

っく・・・！？

何が、起こってる！
ヒューバート！待ってくれ・・・！

グレン、撃つなよ！

【混乱。最悪だぞ・・・！】

[とっさの激しい光に目を瞑る]

な、なに！何がおきたの？

【けらけらけら】

[シャーロットはヒューバートの閃光弾に目をやかれて目を押さえている]
･･･！？
何が！？

ぐあっ！
[予想外の出来事に、反射的に引き金を引き、後ろにさがった。銃声がこだまする]

くっ……！
ソフィー！シャーロット！　巻き込まれる前に離れるぞ！
［ソフィーの方へ駆け寄って腕をつかむ。そのままシャーロットの方へ走ろうとしたとたん、光に包まれた。］

っ……！

ニーナさん、あたしだってもちろん、平和的な解決を望みたいわ。それが可能なら…。
でも、悔しいけどあたしにはその方法がまだ思いつかないの。
ニーナさん、何か提案とか考えてることがあれば、言ってもらえないかしら？

［閃光に目を焼かれるのを実感しながら後ろに叫ぶ］
シャーロット！ヘンリエッタ！身を伏せろ！銃撃が来るぞ！！

［そう叫ぶと自分も地面に倒れこんだ］

［ヘンリエッタはソフィーの腕を握ったまま地面に倒れ込んだ。］

何だ、この光は！誰が何をしたんだ！

【なんだ、この閃光は。魔法か？とにかくヤバイ、下がれ、下がれ、弾を装填しろ、次に備えろ】
[弾を装填しながら、北区側に後退した]

あ・・・・？
[シャーロットの胸の辺りが熱い。触って見ると何か生暖かいぬるりとした感触がある。]
え・・・？

銃声？だれが引き金を引いた？！
殺し合いが始まってしまったのか？

[走りながら、後ろで銃声を聞いた。]

…もしかして、グレンさんが銃を撃った？

【無駄、だ・・・。】

[ギルバートは、その場に立ち尽くした。

銃声と叫び声の、残響だけが響く。]

[シャーロットは血を吐いた]
････っ！
な、なんで私が･･･？
私はJIN-ROHじゃないのに･･･。
[シャーロットはその場に崩れ落ちた。]

［目を灼く閃光は一瞬で終わり、夜の闇が戻ってくる］

ああクソ……目が痛てぇ。
何だ？　何があった？

［胸を押さえるシャーロットに気づく］

あ……

銃を撃てるのは二人しかいない。ヒューバートでなければ、グレンだろうね。あの閃光だ、パニックになって引き金を引いてしまってもおかしくないよ。もし誰かに当たってしまっていたら……。

こんな形で、ぼくらはあいつらの“ゲーム”にのる事になる。

銃声が、もう一つ…誰！？

みんな、大丈夫っ！？

[叫びつつ、視界がようやく回復してくるのを感じて顔を上げる]

［光が消えた］

……みんな無事かっ！？

［横のソフィーを確認し、シャーロットの方を見る］

シャーロット！

[ニーナはシャーロットを無言で見つめている]

【けらけらけらけらけらけらけら

　ついに始まったね！殺し合いが！

　それは一発の誤射だったって…なんてロマン。

　だけど、あたしはもうしばらく我慢。

　だって…意味のある関係をまだ見つけてないからね。】

…シャーロット…狙って撃てる状況じゃないのに直撃、か…
間に合うのか…？
［そうつぶやくとマジックブーストを併用したヒーリングをシャーロットにかけた］

―西フィールド　洞窟前―
トビー！メイ！この中だ！早く！

[ヒューバートは洞窟に入ると松明にマッチで火をつけて中に入って行った]

［ヘンリエッタはシャーロットに駆け寄った］

シャーロット！しっかり！
……回復……ポットじゃ足りない……。
コーネリアス！回復できるか？

シャーロット……！

[ヘンリエッタに続いて、シャーロットのそばに駆け寄った]

【おや？グレンの姿が見えないね。

　…今はグレンとの関係を深めるべきなのかな？
　グレンの後を追う？
　それがあたしにできるのか…できないね、けらけら。

　それじゃあ…ほかの誰かか…】

痛い･･･やだ･･･死にたくないよ･･･。
昏睡とか廃人は･･･嫌･･･！
[シャーロットはもがき苦しみながら薄くなっていき、最後に光になって消えた。]

そうだ！さっきの泉！
あそこまで運べれば……

［ソフィーの方を向く］

回復の泉って東区のどっかに沸いてるんだよな？どのポイントか掴めるのか？

…すでに魔法の対象と出来ない…
あとはこのまま消えるのみだ…。
すまん、シャーロット。オレの注意が足りなかった…。

[トビーの言葉に頷いて、]

……あの距離で銃を撃ったら、誰かに当たってしまったかも。
ねえ、ヒューバートさんも、トビーくんも庇ってくれるのは嬉しいんだけど、私、ヒーリングが出来るから、戻って怪我をした人がいないか見て来たいよ。

シャ、シャーロットさん！消えてしまった…

【ニーナ・・・一瞬だった。
不自然なほどの、無表情。
引き攣った笑み。
俺は、素直に・・・あんたが怖い。
何が・・・したい。
生きたいのか？
それとも・・・死にたいのか。

・・・ヒューバート達の声は。
西側から聴こえた・・・気はする。
だが・・・見失った。

落ち着け。まだだ。まだ・・・何とかなる。
何とかならなけりゃ、「死ぬ」だけだ。】

[シャーロットを見る。
次に、コーネリアスの表情を。
唇を噛む。]

[トビーはメイに厳しい顔を向けた]

君の身が危ないよ。もう、殺し合いが始まってるかもしれないんだ。もしそんな状況になっていたら、ぼくたちじゃ庇いきれない。

…でも、グレンさんが私に銃口を向けたってことは。
行ったら、私が殺されちゃうのかな。

[メイは困ったように頬笑むと、ぽろりと涙をこぼした。]

JIN-ROHは、ホントに私たちの中にいるのかな。

[消える寸前の泣き顔のような苦悶の表情が、忘れられない]
現実の彼女はどうなってしまったんだろうか…

それに、あそこにはコーネリアスがいる。君と同じ僧侶だ。怪我をしたなら彼が治すよ。

[トビーはメイの手を握りしめたまま、メイの瞳をまっすぐに見た]

[ニーナはふと自分の右脇から激しい出血がある事にきがついた]

【な、なんじゃこりゃぁ！

　とか言えばいいのかな？あはは、っつ。
　なるほど、痛みはリアルだね…信じられないほどね。

　むしろ…痛みだけがリアルなんじゃないか…

　なるほど、グレンの真横にいたあたしが巻き添えを食らった、そういうことか…
　とはいえ、この状況は利用できる、っつ

　…そんな余裕も…ないのか……】

　きゃああああああああ！

[ニーナは大声で悲鳴をあげるとうずくまった]

−北区・スラム街−
[バラックの影に隠れて中央区に向かう通りを見張る]
ハァハァハァ……。しまった。集団の中で、ぶっ放しちまった。誰かに当たっちまったかもしれない。くそっ。銃声の分散だと？俺かヒューバートしか発砲できないのに。俺から撃っちまうとは……。
あの閃光。一体何だったんだ。毎回あんなんじゃ、狙撃できないぜ。

[ヒューバートはメイに諭す様に話しかけた]
メイ、今戻ると君の身の方が危険だ・・・
それにあの場はああしないと確実に乱戦が始まっていただろう･･･
それに向こうには僧侶がまだ２人居る
誰かが怪我したならそいつらがなんとかするさ

【ヒーリングが・・・間に合う怪我ならだが･･･な】

間に、あわなかった……。
あたしには、何もできなかった……。

[呆然としつつ膝をつき、力なく周囲を見回した]

今、いるのは……？
何人か、いなくなってる、ね……。

［ヘンリエッタは女神像の前を見た］

……戻って……こない……。
死んだらセーブ地点のここに戻るはずなのに……。
……やっぱり……強制ログアウトになるのか……？
……シャーロットの中のヤツは無事なんだろうか……。

［ヘンリエッタは無意識に涙を流している］

このままなし崩し的に始まってしまうのだろうか。
[俺は汗ばんだ手で肩にかけた紐を握りなおした。]

［ビクリとニーナの絶叫に反応する］

ど、どうした。今度は！

［ニーナの脇腹から血が流れているのに気づく。一瞬ぼうっとして、すぐに歯を食いしばった］

コーネリアス来てくれ！　こっちも怪我してるぞ！

[ニーナを一瞥して]

ニーナが出血してる。
手当てをした方がいい。

―西フィールド・地下洞窟―
さぁ、こっちだ二人とも・・・

[ヒューバートは松明で足元を照らしながら奥に進んでいく]

ダンジョンの敵も消えているな・・・丁度良い　ココを拠点としよう
入り口も一つだけだし　音も響くから誰かが来ればすぐにわかる･･･

…今行く…
［ニーナとケネスの近くに移動した。
そして傷の様子を確認すると魔法を詠唱し始めた］

なんだってニーナさんまで？！

［ヘンリエッタはニーナの叫び声にハッと我に返った］
あいつ……グレンと一緒にいたよな？
だが一人……見捨てられたか？

［グレンに怒りがわき上がる］

僧侶が二人？　……コーネリアスは知ってる。もう一人は誰だい？

メイ、気になるのならぼくが様子を見てくるよ。ぼくは盗賊だ、誰にも気づかれずに忍び寄る事ができる。君がいくよりは安全だから。

[ニーナはケネスを見つめると手を握った]

　あたし…あたしだって…まだ死にたくない…

【…つ、シャレにならないね、この痛みは。

　でも…あたしは死なずにすみそうだよ。
　そして…同時に仲間もゲットかな…っつ…

　だめだ、ボーっとしてきた…ホントは出血なんてしてないはずなのにね…これも…情報か…

　まだあたしは死ぬわけにはいかない…
　目が覚めたらうまく行ってることを祈るよ…】

[ニーナは目を閉じると*意識を失った*]

[トビーは洞窟内を眺めながら]

思ったよりも広いな。それに……リアルだ。

殺し合いがはじまるって…。
皆、昨日とは変わってしまうのかな。

[メイはトビーに見つめられたことに気付き、慌てて涙をぬぐった。諭されて、ヒューバートに顔を向ける。]

あの…。じゃあ、せめて２人が怪我をしたら私が治します。
だから、危ない事はしないで…死なないでくださいね。

多分、シャーロットと・・・。

[目を瞑る。思う。満足に話せもしなかった。]

・・・シャーロットと、ニーナ以外は無事です。

[洞窟内を歩くと、ブーツの踵がカツンカツンと硬い音を立てる。]

トビーくん、盗賊のスキルで出来るのなら……お願いしてもいいかな？

［ニーナが自分の手を握り、意識を失う。慌てて崩れ落ちる身体を支えた］

お、おい。しっかりしてくれよ。オレの目の前で死ぬんじゃねぇよ。くそ、ちくしょう！

［混乱し、手の内にあるニーナの身体をガクガクと揺さぶった。軽い身体が抵抗も無くされるがままになっている］

［ケネスの肩に手を置く］
オレの魔法はちゃんと効果を発揮している。
ショックで気を失っただけだ、それ以上動かすとふさがった傷口が開きかねんぞ…？

ああ、俺も忘れていたがシャーロットが確か僧侶だと自分で言っていた筈だ
２人も向こうに居るなら何とかなるだろう・・・

[メイの方を向いて]
すまないがそれは約束できない・・・
生き残る為には　戦わなければならない状況なんだ･･･
降りかかる火の粉は全力で払うし・・・時には此方から仕掛ける事にもなるかもしれない

だがコレは約束できる　生きる為に全力を尽くす事だけは･･･

[ニーナを治療するコーネリアスの様子を確認した]

良かった…魔法はちゃんとかかってるね…。
ニーナちゃんは、無事なんだ…。

[傍らを振り返り、涙を流すヘンリエッタに気づいた]
エッタ、ちゃん…。

［ヘンリエッタは考え込んでいる］

【……確か……ヒューバートのID……見たことあるな。……情報サイトだった気が……】

［なにかに気がついたように顔を上げる］

そうだ……思い出した……「wistarias」
ヒューバートはPKで有名なプレイヤーだったはずだよ。
ヤツを倒してみせるって仲間がよく挑んでた。かなり強いからあたしらみたいなまったりプレイヤーは毛嫌いしてたっけ。
ヤツを敵に回したらきついかもしれない。対人戦に慣れてるからね。

どうだろう、ニーナさんをこのままにしておけないし、一旦宿屋に運んでは。
かつぐのは俺がやるよ、こちらでは力持ちだしな。
それとも、動かさない方がいいかな？

さて、今日は野宿すると思って持ってきたコイツが役に立つな・・・

[ヒューバートは荷物の中から折りたたんだシーツを２枚出した]

２枚しかないが･･･　夜を過ごすにはなんとかなるだろう
それに一人は起きて見張りをした方が良いだろうしな

［ソフィーの抱擁に気づく］
ソフィーお姉ちゃん、エッタは大丈夫だよ。
それよりも……コネおじ……おにーちゃんは大丈夫？
まだレベル低いから連続で魔法使うと疲れるよね……？

［すこしくらい……雰囲気をよくして元気づけたいとこだね……］

ああ、シャーロットも僧侶なのか。なるほど、二人いればどうにかなりそうだね。

ヒューバート、ちょっと様子を見てくる。
君はメイとここに居てくれ。今日中に戻ってこなかったら、ぼくの事は見捨ててもらっていい。

戻ってきたら、君をIDで呼ぶ。もしぼくが君をキャラ名で呼んだなら、ぼくが招かざる客を連れてきていると思ってくれ。その時は銃を構えるんだ。

［コーネリアスの言葉に我に返る］

あ、ああ。
そうだな……ああくそ。どうにかしてる。

［壊れ物を扱うように、ニーナの身体を抱えなおす。脇腹を見、傷がふさがっているのを確認して深く息を吐いた］

OK,わかったトビー
あと出来れば枯れ木や板切れなどの燃えそうな物があれば拾ってきてくれないか？

焚き火をするにしても燃やすものが何も無いんでね･･･

[メイはヒューバートの言葉に一瞬眉をよせた。]

私、皆の中にJIN-ROHがいるとしても、ヒューバートさんとトビーくんはそうじゃないって思ってる。…だから。

[「でも…」と言いかけて、ハッと思いついたようにステータス画面を確認する。]

そうだ。
私の使える呪文は、

○ヒーリング
○キュア
○カバーリング
○エンチャント：アーマー

の４種類なの。元々性格的に攻撃は苦手だしなって思って選んだから、全部、回復と防御の呪文ばっかりだから。
わ、私も出来る範囲で２人を守るからね。

どうしよう……？
宿屋……大丈夫かな？
鍵はかかるけど確かトビー君は盗賊だったよね？
宿も野宿も回復は同じになってるはず……そのあたりの空き民家とか……GM邸の方が安全な気がするんだけど。

ニーナは宿屋に運んだほうがいいと思う。
だがオレは宿屋には戻らない、別行動を取らせてもらうよ。
ラッセル、君が運ぶ分には支障はないぐらいにはなってるはずだ…。

燃やす物だね、わかった。ここへ戻る途中に探してみる。

[トビーは洞窟を出て行った]

ん…ヘンリエッタの言うのももっともだな。
オレは宿に戻らない、っていうだけでそれ以外の場所に連れて行く、というのなら別れる必要はないな。
オレはもともとアーノルド邸に行くつもりだったから、そっちに行くなら付き合おう。

気をつけて行って来て、トビーくん。
わがままなお願いで、ホントにごめんなさい…。

宿は危険か…もうそんな状況なんだな。じゃあＧＭ邸にしておこうか。
コーネリアスさん、別行動って単独かい？僧侶1人では危険な気がするんだが…。

……アーノルド邸か。
そういや、一度行ったな。バカみてぇに広くて、部屋数もある。
あそこなら問題ねぇだろ。オレも行っていいか？

ああ、一緒に来てくれるなら助かるよ。ニーナさんもどうなるか、わからないしね。他の人はどうするんだ？

出来るだけ固まって動いた方がいいよね？
エッタはコーネリアスおにいちゃんについていくけど……
ソフィーお姉ちゃんも一緒がいいな。
一応女の子だし。

ラッセルお兄ちゃんとケネスおじ…おにいちゃんは宿に戻るの？
固まって動けるなら一緒にいこ？

[ヘンリエッタから身を話し、頷いた]

そうね。移動するにしても、宿屋はちょっと難があるかもしれないわ。
他の場所…ギルドとかアーノルド邸とか、その辺りを選んだ方がいいかも。

各自が行動するのは…やむをえないかも知れなせんけれど、せめてこの場所では戦わない、そういった協定は結べませんか？

いや、オレは「宿屋に戻りたくない」んだよ。
あそこは守るには不向きだ。
館、というからにはアーノルド邸には直接外に面していない、窓のついてない部屋があるだろう、と思ってな。
今日、話し合いがおわったらそこで様子を見よう、とシャーロットと話していたんだが…。

俺はとにかく今後の事を話し合いたいと考えている。
このまま誰が何を考えてるかわからないまま、なし崩し的に進むのが嫌なんだ。

−北区・スラム街−
[ようやく息が収まった。]
【まったく、こんなところまでリアルなのかよ】

[銃の残弾を確認する]
ふー。やっぱり俺が撃ったんだな。こりゃ、戻れないか。

……酔いたい気分なんだがな……ふっ。

私は別行動を取ります。
すみません。
あなた方がどうとかではなく、ここにいない人が気になります。

ヘンリエッタ、情報をありがとう。
参考にはするよ。

ソフィー。ちょっといいかな。

ソフィーの言葉に同意する、オレはこう宣言するよ。
「これからアーノルド邸に行き休息をしてそれぞれの方針が決まるまではここにいる人間とは敵対しない」

［ヘンリエッタはソフィーに頷いた］
エッタは出来るだけ犠牲を最小限に抑えたい。
別行動を取ってる人たちは生き延びたいんだろうけど……
いきなり襲ってくる可能性があるって事、今日でよくわかった。
出来るだけ守りやすい所にいた方が良いと思う。

―中央区・女神像へ繋がる路―

そろそろだけど……大きな音は聞こえないな。もう騒ぎは収まったのかな？

[トビーは駆けるのをやめて、忍び歩きになった]

[ヒューバートはメイの習得呪文を聞いている]
ふむふむ・・・
治癒魔法
状態異常回復・・・
防御力強化にダメージ移し変えか・・・

それだけあれば十分だ、メイ
むしろ俺たちにとっては欲しい魔法ばかりだよ

[各人の言葉に答えた]

あたしも、エッタちゃんと一緒に行動したいな。

コーネリアスさん、あたしも同行して良いかな？

ラッセルさん、あたしも同感です。話し合って疑心暗鬼は解消しておきたいですもの。

それで、ギルバートさん、何でしょうか？

［コーネリアスの宣言を聞き、頷く］

オレもそれでいいぜ。ああ、クソ。
どうせオレから動く気はねぇよ。


ギル。離れるって、てめぇどうする気だ？

【思ったより静かだ……もう誰もいないか？】

[トビーは慎重に歩を進めていく]

【いや、人影だ。誰かいるな】

[トビーは建物の影を縫いつつ、ゆっくりと近づいていく]

さぁメイ、これが君の分のシーツだ　夜寝るときはコレを使うといい

[ヒューバートはメイにシーツを一枚渡した]
見張りは俺とトビーで交代で立つから君はココで待機しておいてくれ

さて・・・あとはトビーが無事に帰ってくる事を祈るだけだな･･･

[ソフィーに囁く。]

ソフィー。すまない。事務的な話をする。
不正アクセスの人数が分かるなら・・・死んだ者がJIN-ROHか、そうでないか分かるという事じゃないのか。

その・・・つまり。シャーロットがJIN-ROHだったら、不正アクセスの人数が減ってるはずなんだ。
すみません。こんな話をして。

そして・・・さっきの質問に答えます。
新たなルールなんか必要ありません。
私たちは、私たちなりのルールの元に動けばいいんです。
どうすれば私達が助かるか。それだけを考えればいい。
時間が欲しい。
あなたの・・・仲間達を、その、簡単に信頼するつもりはありませんが、頼れるのは彼らだけ。
彼らには時間が必要なはずだ。

その為に私達ができることは？
それがルール。私なりの。

私はこれでも、結構辛いです。

コーネリアスさん、ありがとう。
あたしも同様に宣言しておくわ。

『あたしはこれから、各自の方針が決まるまでは誰にも攻撃しない。また、あたしはこの広場では攻撃を行わない』

こういうことで、よろしくね。

ギルバートさんは来てくれないのか…あなたは昨日からゲームに乗るのには反対してたから、好感を持っていたんだけど…。

えーっと、あとは……
見覚えあるのは「LUNATIC」トビーのキャラのヤツだね。
確か古参のはず。オフ会報告の板で何度か名前を見たことがある。
確かバグ利用をやってた事があるらしいけど……詳しくは知らないけど「ＬＩＢＥＲＴＹ」のシステムはかなり詳しいんじゃないかな？

[トビーはそろそろと近づいた]

【もしかしてあれは……ギルバートか？　まずいな。こちらがプロならあちらもプロだ。どうにも近寄りにくいな】

【囁いてる相手はソフィーか。あとまだ何人もいるみたいだけど、判別が付きにくいな】

[ケネスとラッセルに向き直って]

ここにいない人の事を少し調べます。
その・・・信用しろとは言いませんが、疑わないで下さい。

ラッセル・・・。ゲームじゃない。

明日、また会いましょう。必ず。


そう言えば、ハーヴェイはどうしましょう。
寝ているのか、気絶しているのか、よくは分かりませんが。

ありがとう。
でも、見張りは私も入れて全員で交代制にする方がいいと思うよ。
不本意だけど、明日から体力がいりそうだし。

それに……もし、ここにデーモンが来るような事があったら、魔法防御が一番高い私が盾になれるから。

［ヘンリエッタの言葉を聞き、考える］
バグ利用、ねぇ…いわゆるデータ改ざんなどの類ってところか。
用心に越したことはないな…。

宣言が必要ならいくらでもするよ。アーノルド邸で休息を取り、各自の方針が決まるまでここの人たちには敵対しない。

…そろそろ移動しようか。

ええ、その通り…。
でも、ギルバートさん、ひとつ違うのは、『正規ログインの人数』が判るってことなんです。

今も(11/13)の表示のままなら…シャーロットさんが“JIN-ROH”の一人だった、ということになりますけれど…。

[ソフィーは一旦言葉を切り、それと、と続けた。]

私たちが助かるための方法が“ルール”だっていうのは、良くわかる考え方だと思います。ゆっくりとは出来ないけれど、しっかりと話し合って考えましょうね。

−北区・スラム街−

[辺りを見回している]

……よく考えたら、この辺ってＮＰＣさえ居なけりゃ寝るところはいくらでもあるな。

[空には満月が輝き、うっすらと月明かりがボロボロのバラックを照らしている]

ここで寝るか。

[適当にバラックを選んで*眠りに就いた*]

そうだな、ここで話すより、移動して落ち着いてから話したほうがいいだろう…

そうだ、ヘンリエッタにはこれを渡しておく。
シャーロットに渡しそびれたんだが…
［そういうとヘンリエッタにアミュレットを差し出す］
効果は後で説明するよ･･･。

【誰かが死んだりするのを見るのはホントに嫌だなって思う……。誰かを攻撃するのを見るのも嫌……。でも、グレンさんに銃口を向けられて、背筋が寒くなったよ。自分が死ぬのだって、同じようにこわい。

自分が殺されるかもしれない状況で、私は、どうやってJIN-ROHを探せばいいんだろう？　それにもし、JIN-ROH上手く見つけてPKさせても、それが殺人になるかもしれない…なんて。

私、近くにいて、自分がJIN-ROHじゃないと思う人を出来るだけ守る以外…思いつかないよ。】

[トビーは様子を窺っている]

【どうも、じれるな……。思い切って、もう少し近づいてみるか？】

[トビーはゆっくりと近づき始めた]

［ギルバートの目を見、言葉を頭の中で咀嚼する］

……別に疑う信じるの問題じゃねぇ。
勝手にしたらいい。


［ケネスはそう言って、ギルバートから背を向ける］

移動するに賛成だ。さっさとアーノルド邸まで行こう。話はそれからだ。

じゃあ行こうか。ギルバートさん、また…
[俺はそう言うと、ニーナを担ぎ上げて*アーノルド邸に運ぶことにした。*]

[ソフィーの言葉に微かに頷く。]

【話し合っていられるかは・・・微妙だけど。】

[背後に気配を感じる。忍び足。・・・盗賊？]

・・・では、私は行きます。
何か分かれば、お話します。
まぁ、私も自分の身は可愛いので無理は出来ませんが。

[踵を返し、トビーの方を向く。宿屋の方を微かに見て、そのままトビーの方には近付かずに西区へ歩く。]

ふむ・・・じゃあメイには一番安全そうな朝から昼過ぎにかけての見張りを頼むとしようか・・・

特に危なそうな夕方から夜中にかけては俺とトビーに任せてくれ
これでいいかい？

そうね…。
移動することにしましょうか。
ニーナを休ませる必要もあるでしょうし、そろそろ夜も更けてきてるものね。

[ソフィーはそう言うと、南区を指差して歩き始めた]

…ヒューバートさん。

[メイはヒューバートに頷いた。]

じゃ、行くか…
ないと思うがはぐれないようにな。
ソフィー、アーノルド邸の鍵なんかはどうなっている…？

ありがとう。コネおにーちゃん。

［腕輪をつけてふってみる］

シャロお姉ちゃん……中の人……大丈夫かなあ……。
ハーヴェイお兄ちゃんも姿が見えないんだけど……どこにいるんだろ？
情報知らないと危ないのに……

とりあえずメモを貼っていこうかな？
［ヘンリエッタは戦闘が始まった。気をつけて。と走り書きをして女神像に貼り付けた。］

【動き出した……！】

【ちっ、ギルバートの位置が微妙だな。誰が南へ動き出したのか、ここからじゃ掴めない】

[アーノルド邸の様子を思い出しつつ、コーネリアスに答えた]

門の鍵はかかってないわ。各部屋の鍵はまちまちね。
開いている部屋を探して、そこで休むのが良いかな？
もちろん、鍵をかけることはできるようになってるわ。

【……？　ギルバートめ、こっちに気づいてないのか？　背中を向けるなんて】

[トビーは少し迷ったあと、意を決してギルバートに背後から近づいていった]

[トビーはゆっくりとギルバートに近寄ると、音を立てないようダガーを引き抜いた]

[そしてギルバートにだけ聞こえるよう、小さい声で話しかける]

（やあギルバート、ご機嫌いかがかな？）

まぁ、一応ご利益はある品物だから大事にしてくれ、ヘンリエッタ。
プレイヤーが大丈夫かどうかは、精神力次第じゃないか…？死んだ、ってことを認めなければ助かってると思うんだが…。

［歩きながらソフィーに答える」
理想を言えば窓がなくて鍵がかかる部屋がいいんだがな…そうも言ってられないな。
あと、必ず複数で行動すること、だな。ソフィーとヘンリエッタは絶対に離れないこと。
では急ごう…。

[両手を挙げる。そして、囁く。]

トビーだろう？
気付いてたよ。ご機嫌は極めてよろしくない。
暗いところへ移動しよう。
こっちだ。

―南区・アーノルド邸―

［静まりかえった住宅街を歩き、屋敷へと到着する］
［ケネスは屋敷を見上げ、皆に呼びかける］

……とりあえず、今日はどうする？
オレは正直、疲れた。
頭を整理したいし、話し合いは明日にしたい気分だ。

―西区・建物の影―

単刀直入に言う。
トビーは、メイと、多分ヒューバートも一緒に行動してる。違うか？
そして、彼らは知らないはずだ。
一応、知らせておこうと思った。

シャーロットが死んだ。
銃による傷だった。

グレンの近くにいたニーナも怪我をしていた。
多分グレンが撃ったか、暴発したか。
だと、勝手に思っているが、どうだ？

気づいていた、か。わざと誘ったのかい？　なら、なんらかの目的があっての事だよね？

ギルバート、話を聞こうか。

そうだな、話し合いは明日にしよう…
ニーナはソフィー、ヘンリエッタと同じ部屋、ラッセルとケネス、オレでもう一部屋使おう。
こんな感じでどうだ？ある程度まとまっていたほうがいいだろう。

ソフィー、ニーナに異変があればどんなときでもいいからオレを起こせ。出来ることはする。

シャーロットが死んだ、のか……。

[トビーはしばし無言になった]

銃……と言ったね？

ヒューバートじゃないね。あの閃光はヒューバートの閃光弾だ。それを放ったあと、ぼくたちはすぐに走り出してる。次弾装填する暇はなかったと思うよ。
撃ったとしたら、グレンだろう。故意なのか偶発なのかわからないけど。

いや……待てよ。あの時グレンはメイに銃口を向けてた。故意に撃ったのならメイかぼくに当たってる。あの距離を外すほど下手とは思えないよ。

閃光のショックで引き金を引いてしまったんじゃないかな。それが、たまたまシャーロットに……。

―南区・アーノルド邸内―

ええ、そうね。コーネリアスさん。
エッタちゃんとはいつも一緒に行動するようにするわ。何かあったときに守れないのは、もう嫌だもんね……。

何かあったときの事も了解、部屋の位置は…ここと、ここが使えそうね。

［コーネリアスの提案に頷く］

オレはそれで文句ねぇよ。二つの部屋はなるべく近くでとろう。
何かあった場合、大声で分かるくらいの距離が最低限だ。

ではこれで休ませてもらう、詳しい話はまた明日、だ…
今日は少し疲れた…
［そういうと寝ると決めた場所へと移動して*就寝した*

そうか。
分かった、ありがとう。

明日、そこそこ重要な情報が明らかになってる「かもしれない」から、時々は出てきて対話してくれよ。

それだけだ。

俺は目を瞑っておくから、行ってくれ。
刺そうとするなよ。そうしたら、刺し違える。

エッタはまだしばらく起きてるよ。
疲れがかなり取れてるの。
……シャロ姉ちゃんが昨日回復の練習したって言ってた。
多分エッタにかけてくれたんだと思う……。

クラッカーをやっつけられれば……シャロ姉ちゃんの仇取れるんだよね……。

オレは屋敷の間取りを少し見てから寝ることにするわ。一回来たけど、隅々まで見たわけじゃねぇしな。

逃げる道だけは知っていて悪くねぇ。

［そう言って、階下へと降りていく。その途中、誰にも聞こえないようぼそりと呟く］

ああ、クソ。こっちじゃ逃げ回らなくてもいいと思ってたのによ。

−南区　アーノルド邸−

［ヘンリエッタはソフィーに指定された部屋に入り、ベッドを整えるとラッセルにニーナを寝かせるように指示した。］

それじゃあ、あたしも今夜は休むわね…。
ラッセルさん、お疲れ様。ニーナちゃんは運んでおくわ。

[ソフィーはラッセルからニーナを受け取り、抱きかかえた]

行きましょうか、エッタちゃん。
それじゃ、おやすみ、皆。
また、明日ね。

……。

[トビーは少し思案したあと、ギルバートをじっと見た]

なるほど、お互いに情報交換をするのは悪くないね。そしてぼくらは盗賊だ。他の人に知られる事なく落ち合う事ができるだろう。

味方じゃないが、敵じゃない。そういう事だね？

じゃ、また明日にでもどこかで落ち合おう。この場所か、女神像の傍にでもメモを貼っておくよ。

［明かりのついていない、暗い屋敷を見回る］

【……そうかよ。オレだけじゃねぇんだな。巻き込まれたのは。目の当たりにして初めてコトの重大さが分かったぜ。
JIN-ROHか。奴らどうにかして、ここから出て慰謝料もらって借金返して万々歳って、幸運じゃなかったなぁ……ちくしょう。
オレが死ぬのは問題外だが、他人が死ぬのも勘弁しろよ。ちくしょう】

［やり場のない怒りをぶつけるかのように、柱を力一杯殴りつけた。拳に血がにじみ、強烈な痛みに歯を食いしばって耐える］
［大きく息を吐くと、*屋敷の見回りを再開した*］

―西区・移動中―

……。

シャーロットが死んだ……。

―南区・アーノルド邸二階寝室―
[ソフィーは鎧を脱ぎ、サーベルを枕元に置いてベッドに腰掛けた]
エッタちゃん、起きているのは良いけど、遠くに行ったりは…ふぁ…しないでね……。

ごめん、座ったら、眠気がしてきちゃった…。
先に休むね……。
おやすみなさい…。

[トビーは全力で西門まで駆けたあと、草原地帯で薪になりそうな枯れ木を拾い集めて洞窟へと向かった]

―洞窟―

wistarias！　起きてるか！　LUNATICだ！

お、無事だったようだな！

[ヒューバートは銃を横に置いた]

なにかわかった事はあったか？

[トビーは唇を噛みながら、ゆっくりと言葉を吐いた]

シャーロットが、死んだ……。

グレンの銃が誤って当たってしまったみたいだ。ニーナも怪我をしたらしい。

トビーくん、おかえりなさい。

他のみんながどう動いたのかまでは掴めなかった。何人かは南に向かったようだけど、ギルバートがいたんでね。詳しくは探れなかった。

あまり良い状況ではなくなってきてるよ。

・・・そうかシャーロットが・・・
あの銃声が原因だろうな･･･

トビー　昼間の時お前は起きていたか？
ソフィーが来る前だが・・・
グレンは俺達に銃口を突きつけていた

あいつには気をつけろ・・・
今回の事といい・・・場合によってはアイツは俺よりも危険になるかもしれん

いまのところギルバートはぼくらと敵対するつもりがないらしい。時々情報交換するよう持ちかけてきた。

そうか、グレンが……。あいつは君が閃光弾を放つ直前、メイに銃口を向けてきた。次に出会ったら、躊躇わないかもしれないな。気を付けるよ。

ギルバートか･･･

[ヒューバートは少し考える仕草をした]

まぁ、お前の腕前は知っているから心配はしないが･･･油断はするなよ？

ああ、わかってる。正直ギルバートが何を考えているのかよくわからない。信用も油断もしないよ。

それより、ヒューバートはもう休むといい。しばらくぼくが見張りに立つ。

[トビーは枯れ木をヒューバートに渡した]

交代で見張りに立った方がいいだろ？　先に立つよ。

いや、俺が立とう。
今日俺が使ったのは照明弾のみだ、あれは寝ても回復しない

通常弾は使ってないし、体力もほぼ全快だ

今偵察をしてきたお前の方が体力の消耗は大きいだろう？

……銃の誤射ってそんなの。
でも、だれかが悪意を持って、PKをしたわけじゃあ…まだないんだ。シャーロットさんは、ログアウト後は無事だといいな。

[メイはほっとしていいのか、悲しむべきなのかが良くわからない。]

確かに、ギルバートさんはどういう人なんだろうね。
情報交換を持ちかけるってことは、冷静なのかな…。

ソフィー姉ちゃん、おやすみ。

［ヘンリエッタは優しい目でソフィーを見ると、布団を掛けてやった。］

【風邪はひかないだろうけど……気分的に、ね。】

［ソファーに座って厳しい目になる］

【……一応味方は……戦士、僧侶。
一緒に動きそうなのは……今日の所は魔術師、戦士……と、ニーナは武闘家だけど……一緒に行動する気はあるのかね……？なんだか時折嫌な気を発してる気がするんだけど……。
ギルは盗賊だったかな？あとローズの姿を見ていない。ケネスの魔法はどうも頼りないから出来れば味方でいて欲しいところだね。敵に回ったら火炎系はダメージが大きいし。

あたしはあんまり頭よくないんだよねえ。なんか良い考えがうかびゃいいんだけど。ソフィーはCCE所属って事はかなり頭が良いはずなんだよね……作戦は向こうにまかせた方がいいだろね。】
［ヘンリエッタは考え込むうちに*うとうとしはじめた*］

そうか……じゃあ、お言葉に甘えるよ。でも、君も無理するなよ。

[トビーは洞窟の奥へ入っていった]

それにこのメンバーだと　一番前線に立つのはお前だからな。
しっかり回復してもらわないな

[ヒューバートはいたずらっぽく笑うとトビーにシーツと火の点いた松明を渡した]

もし不味い状況になったらキャラ名で呼ぶ
メイの事を頼むぞ？

じゃあメイ　君もそろそろ休んだ方が良い

今日は色々ありすぎた・・・精神的にも疲れているだろう？

[ヒューバートは煙草に火をつけながらメイに笑いかけた]

さぁてと・・・見張りに行くとしますかね

[ヒューバートは銃を持って入り口の方へ歩いて行った]

そうか、ぼくが前衛か。いびつなPTだね。

[トビーはくすりと笑ってシーツと松明を受け取った]

メイ、今日はもう休もう。確かにいろいろありすぎたよ。

じゃあ、ヒューバートさん。
私は、トビーくんにヒーリングをかけておくよ。
私も今日は２人に庇ってもらっただけで、何もしてないもの。
ヒューバートさんは、夜の見張りを頼みます。

[メイは、ヒューバートにぺこりと頭を下げた。]

そうだね、トビーくん。
色んなことがいっぱいで…もう。

[メイは、そういうと賢者の杖を左手で握り、右手を疲れて横たわるトビーの身体全体にかざし、ヒーリングの呪文をかけた。]

[目蓋を持ち上げる。]

少し・・・ハッタリも混じったがな。

[苦笑する。]

まぁ、いい。これで、情報が錯綜しての混乱は少し防げるかもしれない。

俺の意図・・・時間稼ぎ。
聴かせた・・・つもりなのは、メイ。
推測してくれるであろうは、ソフィー。

[ため息を吐く。]

・・・ふぅ。
今日は・・・色々な事が、あったな。