人狼審問

（本を読んでいたが、シャーロットの言葉に椅子からちょっとずり落ちた。）

･･･なんで昼寝なんだよ。
相変わらずわっかんねえなあ･･･あの壌ちゃんも。

[奥の小部屋から、パンの入った籠を持って出てくる]

腹が減ったんだよ・・・。

[誰にとでもなく、言い訳じみた言葉を吐く。
長椅子に篭を置き、パンを一つ手に取る。
リュックからキャロットジャムを取り出し、パンに付けて頬張る]

…え、でも。
ひざまくら、って。

……そか、あかるいね。
……リック？

［早足で去るリックの名を呼ぶも彼はそのまま行ってしまい］

――リックをいじめちゃ、だめ。

［ハーヴェイの様子に不思議そうに目を瞬かせ、それから］

……あ。
グレンだ。

おひるごはん？

･･･別にいじめちゃいねえんだがな。

ま、あんたがどう思おうが別にいいがね。
口の悪さは自覚済みだ。

よう、グレン。お前も良く食うよな。

･･･俺はあまり食わんほうだからまだ空いちゃいねえが。

やぁ、シャーロット。
これはお昼ご飯じゃなくて、おやつかな。

[パンが入った篭と、ジャムが入った瓶を見せ]

･･･シャーロットも食べるか？

[ハーヴェイの言葉に、少し笑みを浮かべ]

オレも余り食べる方ではないが、独りで家にいると、ついつい食事を忘れてしまうんでね。
食べる気になった時は、ちょこちょこと食べるようにしているんだ。

…おやつ。

［くぅ、と鳴ったお腹を押さえると少し赤くなって］

うん、ほしい。
いいの？

そういえば、最後のあいつ―――ナサニエルのヤツはいつごろ来るんだろうな？
夜になる前に来てくれればいいが・・・。

[聞こえてきた可愛い音に、薄く微笑む。
シャーロットの頭に、ぽんっと手の平を置き]

あぁ、勿論だよ。
キャロットと・・・、ベリーのジャムがあるけど、シャーロットはどっちが食べたい？

なさにえる。
……ナサニエル。
……いつごろかな。
まいごなのかな。

はやめが、いいね。

［ほんの少し首を傾げて］

[少し腫れぼったい目で礼拝堂を見回しながら、静かに歩いて帰って来る]

･･･。

[大体真ん中辺りまで来た所で長椅子の間を通って端まで移動し、湿った髪を乾かし、帽子を被り直した]

［頭に手を置かれ、グレンを上目遣いに見たあと照れたように視線を逸らして］

……ベリーが、いいな。

リック……？
どうしたの、
ぬれてる。

シャワー、浴びてきただけだよ。

[声のトーンは低いままに、シャーロットの問いに答えた]

了解だ。

[リュックから取り出した、ベリージャムの小瓶とパンをシャーロットに持たせる]

ゆっくりと食べろよ？

［リックの声に、少し目を伏せ］

……うん。

……あ、ありがと。
グレン。

［そっと大切なもののようにパンを受け取って］

［ガタンと両足を礼拝堂の椅子の背もたれから下ろした。］

・・・まだみんな集まってないのか。
まぁ、夜は長いし、のんびり待つか・・・。

［ふと思い付いたようにパンを持ってリックの側へ］

……

はんぶんこ、
たべる？

［リックの前にしゃがんでパンを*差し出した*］

[俯かせていた顔をシャーロットの方へと向け、無理矢理に笑顔を作ってみせる]

ありがとう。
でも･･･僕、お腹が空いてないんだ。
シャーロットちゃんが･･･食べなよ。
きっと、美味しいだろうからさ。

［小さく欠伸すると、目を擦る。
僅かに持ち上げられたフードの下で、紅い目が時計を捕らえた。］

……少しうとうとしていたかしら。
皆お腹すいてるのかしらね。

［パンを食べる子供たちにゆるりと首を傾げて。
少しくらいの食料なら奥にあったかな、と思い出す。］

あぁ、すまないステラ。

オレが持ってきたパンは、そこの奥の部屋にあったやつなんだ。
全部、持ってきたわけじゃないからまだ残ってはいるが・・・。

引き裂いた手紙が地面に散り、風に流される。
いったい誰が？

今日は丁度集会の夜。やっと帰り着いた家に上がる事も、詰め込んできた荷物を解くこともせず、まっすぐ教会に入った。

リックとシャーロットが仲良くパンを分け合っている。微笑ましい姿だが。
シャーロットは忌み子だ。リックが気掛かりだが……

重いリュックを礼拝堂の隅で下ろし、見知った顔と挨拶をしてまわる。
そして、建物の主。ステラに一礼する。